JPH0473413B2 - - Google Patents

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JPH0473413B2
JPH0473413B2 JP60200383A JP20038385A JPH0473413B2 JP H0473413 B2 JPH0473413 B2 JP H0473413B2 JP 60200383 A JP60200383 A JP 60200383A JP 20038385 A JP20038385 A JP 20038385A JP H0473413 B2 JPH0473413 B2 JP H0473413B2
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JP
Japan
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oil
mixture
antitussive
expectorant
present
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JP60200383A
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Isamu Morii
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IKEDA MOHANDO CO
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はdl−カンフル、l−メントール、ニク
ズク油にウイキヨウ油を配合した外用剤で、特に
感冒による頭痛、鼻づまり、咳、痰、のどの痛み
等に対して有効な医薬剤に関するものである。 〔従来の技術〕 感冒などの諸疾患において、頭痛、鼻づまり、
咳、痰、のどの痛み等が発生することは一般的症
状として何人にも起こることである。 これらの諸症状はしばしば耐えられない不快感
を与えるもので、これらの症状を抑制するため多
数の鎮痛、鎮咳、去痰剤が一般に供せられてい
る。 しかし、これらの薬剤は主として経口剤または
注射剤であり、直接体内に投与するものであるか
ら、その薬剤と投与する人の体質により応々にし
て好ましくない副作用を惹起する場合がある。特
に乳幼児においては経口投与がむずかしい場合も
ある。 そこで、経口、注射などの投与方法によらずに
これらの諸症状を抑制する方法として、局部に軟
膏などの塗布剤の形態で塗布して、鎮痛、鎮咳、
去痰などの効果を持たせた、いわゆる“ゆるかぜ
薬”が従来から市販されている。例えば、dl−カ
ンフル、l−メントール、ニクズク油、テレビン
油、ユーカリ油、杉葉油及びチモールを有効成分
とし、これらを一般の軟膏基剤に混合して軟膏と
した外用鎮痛・鎮咳・去痰剤が市販品として知ら
れている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに上記のような従来から公知の外用鎮
痛・鎮咳・去痰剤における鎮咳効果及び去痰効果
は、十分満足できるものでなかつた。そこで更に
優れた外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤の出現が要
望されているのである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は前期公知の外用鎮痛・鎮咳・去痰
剤より更に優れた鎮咳効果及び去痰効果を有する
外用剤の開発を目的として研究した。その結果、
ニクズク油とウイキヨウ油がdl−カンフル、l−
メントールと相乗的に作用して、特に鎮咳作用が
顕著に現れわれるとともに鎮痛作用にも優れ、か
つ去痰効果及び鎮静効果を併せ持つことを見い出
し本発明を完成した。 すなわち、本発明はdl−カンフル、l−メント
ール、ニクズク油及びウイキヨウ油を有効成分と
する外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤であつて、特
に鎮咳効果のすぐれたものである。 本発明の有効成分として用いる「dl−カンフ
ル」は呼吸、血管、心臓興奮及び細胞機能刺激作
用を有する医薬に従来から使用されている物質で
あり、特に呼吸促進作用に優れている。 「l−メントール」はハツカ油の主成分で鎮
痛、鎮痒、清涼作用を有する医薬に使用されてい
る物質であり、特に鎮痛、清涼作用に優れ、痛
み、鼻づまりなどを鎮める効果がある。 「ニクズク油」はニクズク科の植物の果実を水
蒸気蒸留して得られる物質であつて、d−カンフ
エン、d−α−ピネン、ジペンテン、d−ボルネ
オール、l−テルピネオール、ゲラニオール、サ
フロールミリスチシン、ミリシチン酸、オレイン
酸等からなり、香味料、石鹸、リキユールなどの
香料、駆風薬、興奮薬等に用いられている物質で
ある。 「ウイキヨウ油」はウイキヨウの果実を粉砕し
て水蒸気蒸留して得る物質であつて、アネトー
ル、d−フエンコン、d−α−フエランドレン、
メチルチヤビコールなどを含有し、気道液の分泌
増加作用、静菌作用等があり、従来は賦香料や配
合剤(胃腸薬)として用いられていた物質であ
る。 本発明の外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤におけ
る上記各有効成分の含有率は、物質実験による鎮
咳効果及び鎮静効果に基き、dl−カンフル及びl
−メントールにあつてはそれぞれ0.1〜35.0重量
%の範囲とし、好ましくは2〜10重量%とし、ま
たニクズク油及びウイキヨウ油にあつてはそれぞ
れ0.1〜10.0重量%の範囲とし、好ましくは0.2〜
5.0重量%とする。 尚、本発明の鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤におい
ては、上記4つの有効成分以外にさらにユーカリ
油を0.5〜6重量%、テレビン油を1〜15重量%
を添加することも動物実験による鎮咳及び鎮静効
果が一層増強される傾向があるので特に好まし
い。 本発明において前期dl−カンフル等の有効成分
は、市販品をそのまま使用することは勿論のこ
と、市販品にさらに精製等の処理を施したものも
良好に使用することができる。 本発明においては上記有効成分となる物質を常
法により、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、液剤、
パツプ剤、粘着性貼付剤などに製剤化して外用剤
に供する。 軟膏剤とする場合には、まず、軟膏基剤成分を
80℃付近に加熱し、次いでゆるく撹拌しながら冷
却して均一な軟膏基剤とし、これに前記有効成分
を均一に混合して製品とする。尚、軟膏基剤成分
としては、炭化水素(例えば、白色ワセリン、流
動パラフイン等)、高級アルコール(例えば、セ
タノール、ステアリルアルコール等)、脂肪酸エ
ステル(例えば、サラシミツロウ等)、ステロー
ル類(例えば、コレステロール等)などを用いる
ことができる。 クリーム剤にする場合には、まずクリーム基剤
成分と界面活性剤とを80℃付近に加熱し、かつ均
一に混合したものに、約80℃に加熱し、かつ均一
に混合したグリコールと精製水とを撹拌しながら
加え、次いで40℃付近になるまで撹拌を続けてク
リーム基剤とし、このクリーム基剤に前記有効成
分を均一に混合して製品とすることができる。ク
リーム基剤成分としては、炭化水素(例えば、白
色ワセリン、流動パラフイン等)、高級脂肪酸
(例えば、ステアリン酸等)、高級アルコール(例
えば、セタノール、ステアリルアルコール等)、
脂肪酸エステル(例えば、サラシミツロウ等)等
からなる群から選ばれる1種又は2種以上の物質
を用いることができる。また界面活性剤としては
例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、Tween60等
を挙げることができ、グリコールとしては例え
ば、グリセリン等を挙げることができる。 液剤とする場合は、前記有効成分と基剤成分で
ある低級アルコール(例えば、エタノール等)及
びグリコール(例えば、プロピレングリコール
等)とを混合し、さらに精製水を加えて均一な混
合物とする。 ゲル剤の場合には、前記有効成分と基剤成分で
ある低級アルコール及びグリコールとを混合し、
さらに精製水、増粘剤としてカルボキシビニルポ
リマーなど、中和剤として水溶性塩基などを加え
て均一に混合する等の公知の方法によつて製品を
得ることができる。 パツプ剤の場合には、前記有効成分と基剤成分
であるカオリン、グリセリン、アクリル酸ソー
ダ、ポリビニルアセテート、カルボキシビニルポ
リマーなどとを練合して製品とする。 粘着性貼付剤の場合には、前記有効成分を天然
ゴムなどのポリマーに練合して膏体を得た後にこ
れを布などの支持体に均等に展延塗布して製品と
する。 以上のような例示の外に当該分野で公知の外用
基剤や保存剤その他の添加剤を適宜選択使用する
ことができる。また外用剤の調製条件も適宜選択
し調装することができる。 本発明の外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤はカゼ
により生じる咳、痰、のどの痛み、胸の痛み等が
発生し不快感を覚えた時、これを人体の喉、鼻、
胸や背中に塗擦することにより、極めて的確にそ
れらの諸症状を抑制又は除去することができる特
長を有するものである。従つて、本発明は優れた
鎮痛、鎮静効果を有する外用鎮咳・去痰剤を提供
するものであり、特に鎮咳・去痰作用の点で従来
品に比べて優れた外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤
である。さらに、本発明の鎮咳・去痰・鎮痛・鎮
静剤は、体温により蒸気として気散し気道より吸
入することにより風邪による上記諸症状の他に併
発する鼻づまりにもその効果を奏することができ
るものである。 本発明の薬剤の使用量は症状の重症度、対象の
人の成人及び小児などにより、その使用量は適宜
変更し得るが、一般に成人の場合は1回6〜10g
を1日3回、小児の場合は1回3〜5gを1日3
回塗布すれば十分その効果を奏することができ
る。 以下、本発明を実施例を挙げてさらに説明す
る。 〔実施例〕 実施例 1 (軟膏剤) マイクロクリスタリンワツクス9.0g、セタノ
ール3.5g、サラシミツロウ6.0g、フイトステロ
ール1.0g、スクワラン1.5g、白色ワセリン62.3
gを加熱溶解して、80℃の混合物を60℃まで冷却
しながら撹拌し軟膏基剤を調製した。 次に該基剤にdl−カンフル5.0g、l−メント
ール3.0g、ユーカリ油2.0g、テレビン油5.0g、
ウイキヨウ油0.5g、ニクズク油1.2gを加えて急
速に冷却しながら混合し、40℃まで撹拌を続け均
一な混合物を製し軟膏剤とした。 実施例 2 (クリーム剤) モノステアリン酸ソルビタン2.0g、モノステ
アリン酸ポリエチレングリコール2.0g、ポリオ
キシエチレンステアリルエーテル2.0g、ステア
リン酸15.0g、ステアリルアルコール2.5g、モ
ノステアリン酸グリセリン5.5g、コレステロー
ル1.0gを加熱溶解して80℃の混合物()を調
製した。プロピレングリコール6.0g、ヒドロキ
シエチルセルロース0.25g、精製水47.05gを加
熱溶解して80℃の混合物()を調製した。dl−
カンフル5.0g、l−メントール3.0g、ユーカリ
油2.0g、テレビン油5.0g、ニクズク油1.2g、ウ
イキヨウ油0.5gの有効成分を混合した混合物
()を調製した。 次に混合物()に混合物()を撹拌しなが
ら加え、40℃まで冷却して得られた均一混合物
に、更に混合物()を加えて均一に混合してク
リーム剤とした。 実施例 3 (液剤) エタノール80.0mlにdl−カンフル6.0g、l−メ
ントール3.0g、ユーカリ油1.0g、テレビン油2.5
g、ニクズク油1.2g、ウイキヨウ油1.0gの有効
成分を混合したものを加えて溶かし次いで精製水
を加えて100mlとし、均一な液剤とした。 実施例 4 (ゲル剤) エタノール50.0mlに精製水20.0mlを加えた混液
にカルボキシビニルポリマー1.0gを撹拌しなが
ら徐々に加え、均一に分散し混合物()を調製
した。 エタノール15.0mlにトリエチルアミン1.0gを
溶解し混合物()を調製した。 dl−カンフル3.0g、l−メントール3.0g、ユ
ーカリ油1.5g、テレビン油7.0g、ニクズク油1.5
g、ウイキヨウ油1.0gを混合し混合物()を
調製した。 次に混合物()に混合物()を徐々に撹拌
しながら加え、ゲルさせる。これに混合物()
を徐々に撹拌しながら加え、均一なゲル剤とし
た。 実施例 5 (パツプ剤) dl−カンフル4.0g、l−メントール2.0g、ユ
ーカリ油2.0g、テレビン油5.0g、ニクズク油1.3
g、ウイキヨウ油1.0gの有効成分を混合し混合
物()を調製した。濃グリセリン40.0gを加温
してこれに110℃で乾燥したカオリン微末44.7g
を混合し混合物()を調製した。 次に混合物()を冷却後混合物()を加え
十分に撹拌混合して布に圧延してパツプ剤とし
た。 実施例 6 (粘着性貼付剤) dl−カンフル4.5g、l−メントール3.0g、ユ
ーカリ油2.0g、テレビン油3.0g、ニクズク油1.5
g、ウイキヨウ油1.0gの有効成分を混和し混合
物()を調製した。 イソプレンゴム42.0gを130℃において20分間
ニーダーで素練りして120℃に冷却後、天然ロジ
ン33.0gを加えて15分間混練し次いで80℃まで冷
却後、流動パラフイン2.0g、ミツロウ8.0gを加
えて5分間混練して膏体()を得た。膏体
()に混合物()を加えて5分間混練したも
のを布の上に展延し、粘着性貼付剤とした。 各成分及び本発明の薬剤の毒性については次の
表に示す通りでありいずれの有効成分及び本発明
の薬剤も非常に毒性の弱いものである。
【表】 次に本発明の薬剤を従来の外用鎮痛、鎮咳、去
痰剤(従来品)及び薬剤を添加しないもの(対
照)と比較しての鎮咳、去痰、鎮静効果を動物に
より試験した結果を示す。 (a) 鎮咳試験 試験方法:高木らの機械的刺激方法〔日本薬学
雑誌80巻1497頁(1960年)〕に従つた。すな
わち、前もつて気管を切開し刺激毛にて刺激
し、咳をするモルモツト(体重約350g)を
選択した。薬剤塗布15、30、60、90及び120
分後の5回刺激し、5回のうち1回でも咳を
しなかつた場合を有効とし、5回とも咳をし
た場合は無効とした。薬剤は剃毛胸部(12
cm2)に750mg/Kgを1分間塗擦した。 結果:第1表に示したように、本発明の薬剤に
は明らかな鎮咳効果が認められ、従来品より
も優れていた。
【表】 (b) 去痰試験 試験方法:加瀬らの方法〔日薬理誌第83巻173
頁(1984年)〕に準じた。すなわち、体重約
200gのラツトに0.6%フエノールレツド1
ml/Kgを静注し、その30分後に放血死させ、
気管−肺標本を摘出した。その気管−肺標本
内を洗浄液で10分毎に4回洗浄し、洗浄液中
に排泄される色素量の増加をもつて去痰作用
を調べた。薬剤は色素静注の60分前と30分前
に750mg/Kg剃毛胸部(9cm2)に1分間塗擦
した。 結果:第2表に示したように、本発明の薬剤に
は明らかな去痰効果が認められたが、従来品
の効果は非常に弱いものであつた。
【表】 (c) 鎮静試験 試験方法:体重約22gのマウスのチオペンター
ルによる正向反射の消失時間と回復時間との
差から睡眠時間を求めた。なお、薬剤はチオ
ペンタールを投与する30分前に投与した。薬
剤は20mg/bodyを30秒間、剃毛腹部(4cm2
に塗擦した。 結果:第3表に示したように、本発明の薬剤に
は明らかな鎮静効果が認められ、従来品より
も明らかに優れていた。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明の外用剤は塗擦することに
より明らかでかつ従来品より優れた鎮咳、去痰、
鎮静の効果を奏することが認められた。すなわ
ち、本発明の外用剤はカゼによつて生じる咳、痰
等の諸症状に対して極めて有効性の高いものであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 dl−カンフル、l−メントール、ニクズク油
    及びウイキヨウ油を有効成分とすることを特徴と
    する外用鎮咳・去痰、鎮痛・鎮静剤。 2 テレビン油及び/又はユーカリ油を加えるこ
    とよりなる特許請求の範囲第1項記載の外用鎮
    咳・去痰・鎮痛・鎮静剤。
JP60200383A 1985-09-10 1985-09-10 外用鎮咳・去痰・鎮痛・鎮静剤 Granted JPS6259219A (ja)

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