JPH0948169A - 板状基体へのプリント方法およびスクリーン版 - Google Patents

板状基体へのプリント方法およびスクリーン版

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JPH0948169A
JPH0948169A JP15327295A JP15327295A JPH0948169A JP H0948169 A JPH0948169 A JP H0948169A JP 15327295 A JP15327295 A JP 15327295A JP 15327295 A JP15327295 A JP 15327295A JP H0948169 A JPH0948169 A JP H0948169A
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JP
Japan
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ink
plate
printing
region
screen
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Application number
JP15327295A
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English (en)
Inventor
Akinori Matsumoto
彰則 松本
Tatsuo Sugiyama
達夫 杉山
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】スクリーン3に設けた第1のインク透過領域4
の外側端部と板ガラス1外周端部との間隔に相当するス
クリーン領域に、第1のインク透過領域4よりもインク
透過量の低い第2のインク透過領域7を設けたスクリー
ン版を用いて印刷する板ガラス1へのプリント方法。 【効果】印刷された膜の端部の膜厚が他の部分より局所
的に厚く盛り上がることを防止でき、また、簡易な方法
で板状基体の平面端部に余白を残すことなく装飾でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板状基体へのプリント
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、自動車窓ガラス等の
多くの板ガラス1には、スクリーン印刷方法により、そ
の外周に印刷による装飾2が施されている場合がある。
特に、板ガラスが自動車窓ガラスである場合にこの装飾
2は、自動車の窓枠に設置した場合に装飾となるととも
に、直射日光が当たることによるゴムやプラスチック等
からなる窓枠材料の劣化防止にも役立っている。
【0003】従来、スクリーン印刷法で印刷された膜の
断面形状の模式図を図5に示し、その端部の拡大図を図
7に示すが、従来法では、端部の膜厚が他の部分より局
所的に厚く盛り上がった形状となる傾向がある。
【0004】自動車用合わせガラスに装飾プリントを施
す場合、その目的によっては外板の車内面側、あるいは
内板の車外面側に施される。合わせガラスの製造工程で
は、通常スクリーン印刷法で装飾プリントの印刷が行わ
れ、乾燥後、2枚のガラスを重ねた状態で加熱・曲げ加
工を行う。
【0005】このとき、前記したように、外板の車内面
側、または内板の車外面側に装飾プリントが施されてい
ると、重ねられた2枚のガラスの間に装飾プリントが挟
まれる。その際、端部の膜厚が局所的に盛り上がったプ
リント形状をしていると、加熱・曲げ行程において、そ
の盛り上がった部分において2枚のガラスが密着した
り、盛り上がった部分の印刷パターンが他方のガラスに
転写されるといった問題が生じる。
【0006】一方、自動車窓ガラス等の板ガラスの装飾
に際しては、図5に示す板ガラスの平面端部aにまで正
確に装飾印刷を施すことが好ましい。しかし、印刷に用
いるスクリーンの印刷パターン領域は、写真製版方法等
により精密に作製可能であるにもかかわらず、現状では
板ガラスの切断および面取り等の寸法精度が不充分な場
合があり、板ガラスのサイズにもよるが、数mm程度の
バラツキが発生することがある。その結果として、同一
のスクリーン版を用いた場合、板ガラスのバラツキによ
って、多数枚の板ガラスの所望領域に正確な印刷ができ
ないという問題がある。
【0007】そのため、板ガラスの平面端部aまで正確
に印刷しようとする場合には、スクリーンの印刷パター
ン領域を板ガラスのサイズと整合させねばならないが、
板ガラスのサイズのバラツキおよびスクリーン版下に設
置する板ガラスの位置精度によって、例えば、図5に示
すように、印刷模様5と板ガラスの平面端部aとの間に
余白6が発生する。
【0008】スクリーンの印刷パターンを大きくし、余
白6が発生しないようにすると、図6に示すように、印
刷パターン領域4の端部が板ガラス1の平面端部aを越
える場合があり、このような状態で印刷を繰り返して行
うと、ガラス先端bよりインク5が漏れ落ち、該インク
5によって、ガラス面以外、例えば、板ガラスの支持
台、板ガラスの非印刷領域および印刷装置等が汚れ、連
続生産が困難であるという問題がある。
【0009】以上のような問題を解決する方法として、
スクリーンの印刷パターン領域を板ガラスの外周よりも
小さいサイズに作製する方法が行われているが、この場
合には、図4に示すように、印刷パターン2の周囲のい
ずれかの部分に余白部分6が常に発生し意匠性に劣ると
いう問題がある。
【0010】このような問題の解決方法として、特開平
4−279382号公報には複数回の印刷方法が提案さ
れているが、この方法では1枚の板ガラスに対して2回
以上の印刷操作が要求されること、および形成される装
飾の整合性等に問題がある。特開平5−70164号公
報には、オーバーサイズで印刷した後、所望の印刷範囲
となるようにガラス板を切り抜く方法が提案されてお
り、また、特開平5−70179号公報には、ガラス板
の外側に紙を隣接して配置し、オーバーサイズで印刷し
た後、ガラス板と紙とを分離する方法が提案されている
が、これらの方法では工数が増え複雑化してしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印刷された
膜の端部の膜厚が他の部分より局所的に厚く盛り上がる
ことを防止できる板状基体へのプリント方法の提供を目
的とする。
【0012】本発明は、また、簡易な方法で板状基体の
平面端部に余白を残すことなく装飾を施すことが可能な
板状基体へのプリント方法の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状基体の周
辺部にスクリーン印刷方法によりプリントを施す方法に
おいて、スクリーン版として、第1のインク透過領域と
該領域に隣接して外側に設けられた第2のインク透過領
域とを有し、第2のインク透過領域のインク透過量が、
第1のインク透過領域における第2のインク透過領域と
の隣接部分のインク透過量より低いインク透過量である
スクリーン版を用いて印刷することを特徴とする板状基
体へのプリント方法を提供する。
【0014】本発明は、また、上記第2のインク透過領
域が、該領域を透過し板状基体へ転写されたインクが、
局部的な盛り上がりを形成せずに、流動しベタ状の印刷
状態を実現するようにインク透過を制限するインク透過
領域であることを特徴とする上記板状基体へのプリント
方法を提供する。
【0015】本発明は、また、上記第1のインク透過領
域の外側端部が、上記基体の平面端部より内側に形成さ
れ、かつ、上記第1のインク透過領域の外側端部と基体
外周端部との間隔に相当するスクリーン領域には、上記
第2のインク透過領域が設けられたスクリーン版を用い
て印刷することを特徴とする上記板状基体へのプリント
方法を提供する。
【0016】本発明は、また、板状基体の周辺部にスク
リーン印刷方法によりプリントを施すスクリーン版であ
って、前記板状基体の周辺部に対応する部分は、第1の
インク透過領域と該領域に隣接して外側に設けられた第
2のインク透過領域とを有し、第2のインク透過領域の
インク透過量が、第1のインク透過領域における第2の
インク透過領域との隣接部分のインク透過量より低いイ
ンク透過量であることを特徴とするスクリーン版を提供
する。
【0017】本発明における第1のインク透過領域は、
従来より用いられているメッシュやパターン仕様などで
構成され、特に限定されないが、第2のインク透過領域
に用いられるメッシュと同一のメッシュにすることが好
ましい。また、従来より知られているような、ベタ状の
パターンや、各種模様が施されたパターンとすることが
できる。
【0018】本発明における第2のインク透過領域は、
細かいドット状のパターンや、細かい線状のパターン
や、複数の線をクロスさせた細かい編み目状のパターン
などによって形成することができる。
【0019】この内、良好な結果が得られることから細
かいドット状のパターンが好ましく用いられる。
【0020】例えば、板ガラスの内側から外側に向かっ
てインク透過量が漸減するように構成された、グラデー
ションパターンとすることもできる。
【0021】特に、板状基体へ転写されたインクが、局
部的な盛り上がりを形成せずに、流動しベタ状の印刷状
態を実現するようにインク透過を制限するためには、ド
ット状のパターン、細かい線状のパターン、細かい編み
目状のパターンのいずれにおいても微細なパターンとす
ることが好ましい。
【0022】本発明における第2のインク透過領域の構
成は、特に限定されないが、スクリーン版メッシュは9
0〜380、特に120〜250が適当であり、ドット
状のパターン仕様として、線数(1インチ当りのドット
の個数)は60〜360が適当であり、濃度(単位面積
中のインク透過領域の割合)は50〜98%が適当であ
る。
【0023】特に、メッシュを160とし、線数を12
0〜150、濃度を80〜90%にすると、インク透過
量制限効果が大きく、膜厚を減らしエッジ部の局所的な
盛り上がりを抑え、かつ、印刷された装飾プリントの外
観にピンホール等の欠点を残さずに印刷することができ
るので好ましい。
【0024】本発明の方法は、ガラス基板、セラミック
ス基板、プラスチック基板など各種の基板に適用でき
る。特に、通常の平面状の任意のサイズの自動車窓ガラ
スに有効に適用されるが、その他の車両、建築物、電機
機器、家具等に使用される板ガラスであってもよい。
【0025】また、基体の端面の形状や状態にも、特に
限定されない。また、本発明において使用されるスクリ
ーン印刷方式それ自体は種々の公知のスクリーン印刷装
置でよく、ステンシル方式あるいは写真製版方式等、特
に限定されない。
【0026】また、本発明におけるインクとしては、油
性および水性の公知のスクリーンインクを使用できる。
その種類としては、常乾型、触媒硬化型、焼付け型、さ
らにはガラス専用のフリット含有インクなど、各種のも
のを採用できる。
【0027】
【作用】従来技術による印刷状態を示す図7に対応させ
て、本発明による印刷状態を図8に示す。本発明におい
ては、第2のインク透過領域を有するスクリーン版を用
いるため、該領域を通して供給されるインク量が少量と
なるので、印刷された膜の断面形状は、エッジ部分の膜
厚が他の部分より局所的に厚く盛り上がるような形状と
はならない。したがって、合わせガラス製造時の加熱・
曲げ加工においてガラス同士の密着、および印刷パター
ンの他方ガラスへの転写を防止できる。
【0028】また、被印刷体である板ガラスの外周のサ
イズよりも幾分小さいサイズの第1のインク透過領域
と、第1のインク透過領域の外側端部と板ガラスの外周
端部との間隔に相当するスクリーン領域に該第1のイン
ク透過領域の外側周囲に隣接して第2のインク透過領域
と、が設けられたスクリーン版を使用して印刷を行うこ
とにより、板ガラスの外周端部に余白を残すことなく装
飾を施しうる。
【0029】第2のインク透過領域によって印刷された
部分は、パターンが細かいために、印刷後あるいは焼付
け時のインクの流動性によって、第2のインク透過領域
のパターンが消えてベタ印刷状になるので、装飾プリン
トにピンホール等の外観上の欠点は発生しない。
【0030】本発明においては、第2のインク透過領域
を有するスクリーン版を用いるため、板ガラスの外周端
部付近におけるインクの透過量を制限でき、その結果、
板ガラスにサイズのバラツキがあったり、板ガラスの位
置精度が劣っていたとしても、板ガラスの外周端部また
はその外側に供給されるインク量は少量となるので、ス
クリーンからのインクの漏れが生じたとしても大きな問
題とはならない。
【0031】ガラス平面端部付近に位置するように設け
られた第2のインク透過領域は、スクリーンのインク透
過領域が板ガラスよりはみ出した場合に発生するインク
垂れを抑制し、印刷後の装飾プリントに外観上の問題を
残さない効果をも有する。
【0032】図1は、本発明の一実施例を示す図であ
り、周囲の枠8に囲まれたスクリーン3に、板ガラス1
の外周よりも小サイズの相似形状の第1のインク透過領
域4が形成されており、その外周外側に沿ってインク透
過量が制限される第2のインク透過領域7が配置されて
いる。
【0033】図1および図2では、上記第2のインク透
過領域7は外周全体に設けられているが、第2のインク
透過領域7は、板ガラス1の任意の部位に相当する位置
にのみに配置することもできる。
【0034】図2は、図1のA−A断面図であり、図3
はその一部拡大図である。スクリーン3に設けられた第
1のインク透過領域4の外側端部は、板ガラス1の端部
bより内側であればよい。第1のインク透過領域4の外
側周囲に隣接して第2のインク透過領域を形成すること
により、印刷された膜の端部の膜厚が他の部分より局所
的に厚く盛り上がることを防止できる。
【0035】基体の平面端部に余白を残すことなく装飾
する場合には、第1のインク透過領域4の外側端部は、
板ガラス1の平面端部aの位置と一致するか、または多
少内側の方がよい。また、第2のインク透過領域7の外
側端部は、板ガラス1の端部bの位置とほぼ一致させ
る。この場合、第2のインク透過領域7の外側端部は、
端部bよりも多少内側でも外側でもよい。
【0036】この状態でスクリーン印刷することによ
り、板ガラス1の外周端部bより内側に印刷パターン5
が形成され、インクの自重で外周端部bに向かってわず
かながら流れることはあっても、板ガラス1の外周端部
bからインク5が漏れ落ちることがない。
【0037】第2のインク透過領域7を通して透過する
インク量は少量であり、したがって、インクが全て板ガ
ラスへ転写されずにスクリーン版の裏面上に残ったとし
ても問題とはならない。
【0038】また、第2のインク透過領域7は、板ガラ
ス1のサイズのバラツキまたは板ガラスの位置精度の低
さによって、板ガラス1の先端bよりも外側にはみ出す
こともあるが、はみ出した部分のインク透過量は少量で
あるので、スクリーン3から漏れ落ちる程ではなく、板
ガラス1の支持台(不図示)に垂れ落ちることや、板ガ
ラス1の裏面に回り込んで板ガラス1を汚すことがな
い。
【0039】この第2のインク透過領域7は、その内側
から外側に向かってインク透過量が漸減するように構成
することもできる。このようにすると、板ガラス1の平
面端部a付近では、インクの透過量が多いドットパター
ンが形成され、板ガラス1の先端部分b付近ではインク
の透過量が少ないドットパターンが形成されるが、イン
クの流動性により、時間の経過とともに各ドットが融合
し、一様なベタ印刷状になり、印刷模様の外観が劣化す
ることはない。さらに印刷後インクを焼付ける場合に
は、焼付け温度でインクが軟化流動するため、一様な装
飾模様となる(図3参照)。
【0040】
【実施例】
[例1]160メッシュのスクリーン版に、線数85、
濃度80%、2mm幅のインク透過量の低い第2のイン
ク透過領域を周囲に設け、第1のインク透過領域と第2
のインク透過領域との境界(以下、単に境界という)が
板ガラス平面端部より1mm内側に位置するようにして
スクリーン版および自動車窓ガラスを配置し、加熱焼付
型の黒色のスクリーンインクを用いて印刷を行った。な
お、境界付近の第1のインク透過領域はベタ状のパター
ンとし、第2のインク透過領域はドット状のパターンと
した。
【0041】その結果、板ガラスの周囲に、余白を残さ
ずに印刷することができた。また、境界付近の第1のイ
ンク透過領域を通して印刷された印刷膜厚が20μmで
あるのに対し、第2のインク透過領域を通して印刷され
た印刷膜厚は16μmとなり、20%のインク透過抑制
効果が認められた。
【0042】さらに、この方法で印刷を行うと、一枚の
スクリーン版で100枚の自動車窓ガラスに装飾印刷を
連続的に行ってもインク漏れによる問題は発生しなかっ
た。
【0043】[例2]第2のインク透過領域の線数を1
60、濃度を90%とした他は例1で用いたスクリーン
版と同様のスクリーン版を用いて、例1と同様にして印
刷を行った。その結果、板ガラスの周囲に、余白を残さ
ずに印刷することができた。また、境界付近の第1のイ
ンク透過領域を通して印刷された印刷膜厚が21μmで
あるのに対し、第2のインク透過領域を通して印刷され
た印刷膜厚は17μmとなり、19%のインク透過抑制
効果が認められた。
【0044】さらに、例1同様に、一枚のスクリーン版
で100枚の自動車窓ガラスに装飾印刷を連続的に行っ
てもインク漏れによる問題は発生しなかった。
【0045】[例3]第2のインク透過領域の線数を1
40、濃度を83%とした他は例1で用いたスクリーン
版と同様のスクリーン版を用いて、例1と同様にして印
刷を行った。その結果、板ガラスの周囲に、余白を残さ
ずに印刷することができた。また、境界付近の第1のイ
ンク透過領域を通して印刷された印刷膜厚が20μmで
あるのに対し、第2のインク透過領域を通して印刷され
た印刷膜厚は14μmとなり、30%のインク透過抑制
効果が認められた。
【0046】さらに、例1同様に、一枚のスクリーン版
で300枚の自動車窓ガラスに装飾印刷を連続的に行っ
てもインク漏れによる問題は発生しなかった。
【0047】次に、印刷面を挟むように2枚のガラスを
重ねた状態で2枚のガラスを軟化点以上の温度で加熱し
たが、ガラス同士の密着および他方ガラスへのインクの
転写は生じなかった。
【0048】[例4]例3で用いたスクリーン版に代え
て、第2のインク透過領域を無くしたスクリーン版を用
いた以外は例3と同様に印刷を行った。その結果、板ガ
ラスの周囲には、印刷がされない余白部分が残った。ま
た、印刷された膜の端部の膜厚が25μmで、他の部分
の膜厚が20μmであった。
【0049】次に、例3と同様に、印刷面を挟むように
2枚のガラスを重ねた状態で2枚のガラスを軟化点以上
の温度で加熱したところ、印刷された膜の端部において
ガラス同士の密着が生じた。
【0050】[例5]例3で用いたスクリーン版に代え
て、第2のインク透過領域を無くし、その部分にまで第
1のインク透過領域を形成したスクリーン版を用いた以
外は例3と同様に印刷を行った。その結果、板ガラスの
周囲には、印刷がされない余白部分が残らなかったが、
この方法で印刷を行うと、一枚のスクリーン版で自動車
窓ガラスに装飾印刷を連続的に行った場合、3枚印刷し
た時点で、インク漏れによる問題が生じた。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、板状基体に印刷された
膜の端部の膜厚が他の部分より局所的に厚く盛り上がる
ことを防止できる。したがって、例えば、合わせガラス
の製造工程において、装飾プリントを施したガラス面を
挟む形で2枚のガラスを重ね、加熱、曲げ加工を実施し
た場合においても、装飾プリントによるガラス同士の密
着およびプリントパターンの他方ガラスへの転写を防止
できる。
【0052】また、本発明によれば、大がかりな設備投
資をすることなく簡易な方法で自動車窓ガラス等の板ガ
ラスの平面端部に至るまで装飾プリントを施すことがで
き、しかもスクリーン版裏面にインク垂れを生じにくい
ことから、スクリーン版裏面拭き作業を連続印刷時にお
いても軽減または省略できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図2の一部拡大図。
【図4】従来技術を説明する図。
【図5】従来技術を説明する図。
【図6】従来技術を説明する図。
【図7】図5の一部拡大図。
【図8】本発明の作用を説明する部分拡大図。
【符号の説明】
1:板ガラス 2、4:印刷パターン領域 3:スクリーン 5:印刷模様(インク) 6:余白 7:グラデーション領域 a:板ガラス平面端部 b:板ガラス外周端部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状基体の周辺部にスクリーン印刷方法に
    よりプリントを施す方法において、スクリーン版とし
    て、第1のインク透過領域と該領域に隣接して外側に設
    けられた第2のインク透過領域とを有し、第2のインク
    透過領域のインク透過量が、第1のインク透過領域にお
    ける第2のインク透過領域との隣接部分のインク透過量
    より低いインク透過量であるスクリーン版を用いて印刷
    することを特徴とする板状基体へのプリント方法。
  2. 【請求項2】上記第2のインク透過領域が、該領域を透
    過し板状基体へ転写されたインクが、局部的な盛り上が
    りを形成せずに、流動しベタ状の印刷状態を実現するよ
    うにインク透過を制限するインク透過領域であることを
    特徴とする請求項1記載の板状基体へのプリント方法。
  3. 【請求項3】上記第1のインク透過領域の外側端部が、
    上記基体の平面端部より内側に形成され、かつ、上記第
    1のインク透過領域の外側端部と基体外周端部との間隔
    に相当するスクリーン領域には、上記第2のインク透過
    領域が設けられたスクリーン版を用いて印刷することを
    特徴とする請求項1記載の板状基体へのプリント方法。
  4. 【請求項4】板状基体が自動車用窓ガラスである請求項
    1、2または3記載の板状基体へのプリント方法。
  5. 【請求項5】板状基体の周辺部にスクリーン印刷方法に
    よりプリントを施すスクリーン版であって、前記板状基
    体の周辺部に対応する部分は、第1のインク透過領域と
    該領域に隣接して外側に設けられた第2のインク透過領
    域とを有し、第2のインク透過領域のインク透過量が、
    第1のインク透過領域における第2のインク透過領域と
    の隣接部分のインク透過量より低いインク透過量である
    ことを特徴とするスクリーン版。
JP15327295A 1994-06-24 1995-06-20 板状基体へのプリント方法およびスクリーン版 Pending JPH0948169A (ja)

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JP14348294 1994-06-24
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JP7-130745 1995-05-29
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018118449A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 Smk株式会社 印刷物及びスクリーン印刷方法
JP2022066580A (ja) * 2017-05-17 2022-04-28 Agc株式会社 印刷層を備えた基材

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