JPH0947414A - 使い捨て雑巾及びその使用法 - Google Patents

使い捨て雑巾及びその使用法

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JPH0947414A
JPH0947414A JP22704395A JP22704395A JPH0947414A JP H0947414 A JPH0947414 A JP H0947414A JP 22704395 A JP22704395 A JP 22704395A JP 22704395 A JP22704395 A JP 22704395A JP H0947414 A JPH0947414 A JP H0947414A
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JP
Japan
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liquid
woven fabric
treated
disposable rag
pulp
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Application number
JP22704395A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Tokari
保 戸刈
Kazuo Nakamura
和夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamazaki Corp
Original Assignee
Yamazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床面上の細かい塵や土粒子等を軽い力で多量
に拭き取り得、床面にこびりついた泥汚れ等を効果的に
剥離させて拭き取ることができ、床面上に比較的多くの
液体が存在しても、それを吸収しつつ拭き取り等を行い
得る。 【解決手段】 2枚の長方形状の吸水性不織布10の全
外周部12を、ホットメルト接着剤により接合する。両
不織布10の間にパルプ14を実質上均一に配装する。
不織布10は、パルプ14が表面側に透過することを実
質上防ぐと共に、被処理面から吸液材料への固体粒子含
有水性液体の吸収を阻害しない間隙及び厚さのものとす
る。パルプ14は、不織布10を介して被処理面上の水
性液体及び固体粒子含有水性液体を吸収し、その固体粒
子含有液に含有された固体粒子を捕捉し得ると共に、被
処理面上に水性液体を供給することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水拭きやワックス
塗布等に使用し得る使い捨て雑巾及びその使用法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ビル等の清掃のみならず家庭においても、モップ
(柄付き雑巾)が広く普及しているが、紐状物を束ねて
なる通常のモップ用雑巾のメンテナンスはかなり面倒で
あるため、使い捨ての不織布を柄の先端部の保持板に保
持させて用いることが行われている。
【0003】この場合の不織布としては、比較的細い繊
維を密に配したものを用いている。この不織布で乾拭き
することにより、床面上の塵埃や髪の毛や糸くず等を、
不織布を構成する繊維同士の間に捕捉することができ
る。
【0004】しかしながら、細かい塵や土粒子等につい
ては、必ずしも十分には捕捉し得ない。この不織布に水
或は塵埃吸着剤等を含浸させて床面等を拭けば、そのよ
うな細かい粒子を十分に捕捉することも可能になるが、
1枚の不織布により捕捉し得る塵埃や髪の毛や糸くず等
の量は比較的少ない。また、比較的細い繊維を密に配し
た不織布を用いるので、水等を含浸させた場合に床面と
の間の吸着力が大きくなって拭き取り作業に要する力が
大きくなりがちであり、また、床面にこびりついた汚れ
を効果的に剥離させることは困難である。
【0005】更に、不織布によりある程度の水分の吸収
は可能であるが、床面等の上に存在する水分が多い場
合、それを吸収しつつ清掃することには限界がある。
【0006】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、被処理面上の物質を、細かい塵や土粒子を始め
とする細かい固体粒子を含めて、比較的軽い力で、而も
1枚で比較的多量に拭き取ることができ、床面にこびり
ついた泥汚れ等の被処理面に対する付着物を被処理面か
ら効果的に剥離させて拭き取ることができ、而も被処理
面上に比較的多くの液体が存在する場合でも、それを吸
収しつつ拭き取りや塗布等の処理を行うことができる使
い捨て雑巾及びその使用法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の使い捨て雑巾は、被処理面に接すべき表面部が不織
布により構成され、その不織布の裏面側に吸液材料が配
装されてなる使い捨て雑巾であって、前記不織布は、吸
液材料がその不織布の表面側に透過することを実質上防
ぐと共に、被処理面から吸液材料への固体粒子含有液の
吸収を阻害しないものであり、前記吸液材料は、前記不
織布を介して被処理面上の液体及び固体粒子含有液を吸
収し、その固体粒子含有液に含有された固体粒子を捕捉
し得ると共に、被処理面上に液体を供給することができ
るものである。
【0008】前記不織布に関し、吸液材料がその不織布
の表面側に透過することを実質上防ぐと共に、被処理面
から吸液材料への固体粒子含有液及び溶液の吸収を阻害
しないというのは、主として、不織布を構成する繊維及
び不織布が含み得る他の材料によって形成される間隙
が、吸液材料がその不織布の表面側に透過して漏れ出る
ことをほぼ防ぎ得る程度に細かく、且つ、前記間隙及び
不織布の厚みが、被処理面から吸液材料への固体粒子含
有液の吸収を阻害しない程度に粗く及び薄いことをい
う。
【0009】前記吸液材料に関し、被処理面上に液体を
供給することができるというのは、吸液材料に液体を含
浸させた使い捨て雑巾を、不織布の表面側において被処
理面に接触又は圧接させることにより、吸液材料から不
織布が接する被処理面上にその液体を供給することがで
きることをいう。
【0010】液体には、水、水性液体、油性液体が含ま
れる。
【0011】使い捨て雑巾の吸液材料に予め十分な量の
液体を含浸させ、或は例えば被処理面から吸液材料に吸
収することにより十分な量の液体を吸液材料に含浸さ
せ、その使い捨て雑巾を不織布の表面側において被処理
面に接触又は圧接した状態とすることにより、吸液材料
に含浸された液体を、不織布が接する被処理面上に不織
布を介して供給することができる。
【0012】被処理面上の物質の少なくとも一部は、吸
液材料から不織布が接する被処理面上に供給された液
体、又は他から被処理面上に供給された液体に、付着
し、分散し、又は溶解すること等により、固体粒子含有
液又は溶液を構成する。この固体粒子含有液又は溶液
を、不織布を介して吸液材料が吸収し、固体粒子含有液
に含有された固体粒子を、吸液材料が捕捉する。固体粒
子含有液中の固体粒子は、コロイド粒子及びそれより大
きい粒子であってもよい。固体粒子含有液に含有された
固体粒子の一部は、不織布に捕捉される。また、被処理
面上の物質のうち比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸く
ずを始めとする線状体等も、液体を介して不織布の表面
部に吸着され、又は不織布の繊維の間に捕捉される。
【0013】吸液材料に吸収された液体の少なくとも一
部は、不織布が接する被処理面上に再び供給することが
できる。
【0014】使い捨て雑巾を不織布の表面側において被
処理面に接触又は圧接させつつ被処理面上を移動させる
ことにより、不織布が接する被処理面上に液体を供給し
つつ、広範囲にわたる被処理面上の物質を、液体と共に
吸収して吸液材料により捕捉し、或は不織布の表面部に
吸着し、又は不織布の繊維の間に捕捉することができ、
また、捕捉すべき被処理面上の物質の有無にかかわら
ず、被処理面上の余分な液体を吸液材料に吸収しつつ液
体すなわち塗布液を塗布することもできる。その際、被
処理面に対する付着物を不織布により被処理面から剥離
させることもできる。
【0015】不織布の間隙は、被処理面から吸液材料へ
の固体粒子含有液の吸収を阻害しない程度に粗いので、
不織布を被処理面に圧接させつつ移動させることによ
り、被処理面に対する付着物をその間隙部分に引っ掛け
るようにして被処理面から剥離させ易く、また、被処理
面上の物質のうち比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸く
ずを始めとする線状体等を不織布の間隙に捕捉し易く、
更に、不織布が水若しくは水性液体又はその他の液体を
含んだ状態で、使い捨て雑巾をその不織布の表面側にお
いて被処理面に接触又は圧接させつつ被処理面上を移動
させる場合に要する力が小さくて済む。
【0016】なお、使い捨て雑巾を不織布の表面側にお
いて被処理面に圧接させる圧接力は、吸液材料から不織
布が接する被処理面上に供給すべき液体の量、被処理面
に対する付着物を剥離させるために要する摩擦力の大き
さ等に応じ適宜加減する。圧接力の大きさは、例えば、
使い捨て雑巾の自重によるものとすることもでき、それ
以下又はそれ以上とすることもできる。
【0017】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料が、不
織布側から奥方に向って、固体粒子含有液が含有する固
体粒子を捕捉しつつ固体粒子含有液を吸収し得るものと
することが望ましい。この吸液材料としては、例えばパ
ルプを用いることができる。
【0018】この吸液材料は、不織布を介して吸収した
固体粒子含有液を、吸液材料内において不織布側から奥
方に向って吸収し、その過程において、固体粒子含有液
に含有された固体粒子を、吸液材料が捕捉する。
【0019】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布を介
して被処理面から吸液材料へ吸収される固体粒子含有液
中に、粒径が40μm以下の固体粒子が含有され得るも
の(すなわち、含有され得る固体粒子の粒径の上限が4
0μm)とすることができる。この場合の粒径は、3軸
平均粒径によるものが好適である。
【0020】この吸液材料は、粒径40μm以下の固体
粒子を含有した固体粒子含有液を、不織布を介して吸収
し、その粒径40μm以下の固体粒子を捕捉することが
できる。
【0021】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布を介
して被処理面から吸液材料へ吸収される固体粒子含有液
中に、粒径が100μm以下の固体粒子が含有され得る
もの(すなわち、含有され得る固体粒子の粒径の上限が
100μm)とすることができる。この場合の粒径は、
3軸平均粒径によるものが好適である。
【0022】この吸液材料は、粒径100μm以下の固
体粒子を含有した固体粒子含有液を、不織布を介して吸
収し、その粒径100μm以下の固体粒子を捕捉するこ
とができる。
【0023】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布が4
乃至100デニールの繊維からなるものとすることが好
ましい。
【0024】4デニール未満の場合、使い捨て雑巾の不
織布が液体を含んだ状態における被処理面との間の動摩
擦抵抗が大きくなる。ここでいう動摩擦抵抗とは、不織
布が液体を含んだ状態で、使い捨て雑巾が不織布の表面
側において被処理面に圧接しつつ、被処理面に対しその
使い捨て雑巾が移動している状態における、被処理面と
の間の摩擦抵抗を言う。但し、4デニール未満の繊維と
4デニール以上の繊維とが混合されてなる不織布であっ
ても、混合の程度によっては、十分な効果を得ることが
可能である。
【0025】100デニールを越える場合、被処理面上
の固体粒子含有液、溶液或は塗布液等を不織布を介して
吸液材料が吸収することができにくくなるおそれが高
い。
【0026】また、不織布が4乃至15デニールの繊維
からなる場合、被処理面上の物質のうち比較的大きな固
体粒子及び毛髪や糸くずを始めとする線状体等を不織布
の間隙により捕捉し易い。15乃至100デニールの繊
維からなる場合、被処理面に対する付着物をその被処理
面からより剥離させ易い。
【0027】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布の1
平方メートル当たりの目付重量が80g以下であるもの
とすることが望ましい。
【0028】目付重量が80gを越える場合、不織布の
厚みが大きくなって被処理面上の固体粒子含有液、溶液
或は塗布液等を不織布を介して吸液材料が吸収すること
ができにくくなるおそれが高い。
【0029】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布及び
吸液材料がそれぞれ吸水性を有するものとすることがで
きる。
【0030】吸水性を有する不織布としては、綿、レー
ヨン等の吸水性繊維により構成した不織布、不織布を構
成する合成繊維を多孔質化して吸水性を付与したもの、
不織布を構成する合成繊維に加工剤により吸水加工を施
したもの等を挙げることができる。吸水性を有する吸液
材料としては、例えばパルプを採用することができる。
【0031】前記不織布及び吸液材料がそれぞれ吸水性
を有する場合、不織布が接する被処理面上に水又は水性
液体を供給しつつ、被処理面上の物質を、水又は水性液
体と共に吸収して吸液材料により捕捉し或は不織布の表
面部に吸着し又は不織布の繊維の間に捕捉すること、及
び、被処理面上の余分な液体を吸液材料に吸収しつつ水
性塗布液を塗布することに適する。
【0032】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布が、
縦及び横の長さがそれぞれ20cm及び横40cmの長
方形の不織布2枚の間に吸液材料としてのパルプ30g
を実質上均一にはさんでそれら2枚の外周部を接合し、
そのパルプに250gの水をほぼ均等に含浸させた総重
量約300g以下のものと、平滑な被処理面との間の動
摩擦抵抗が300g以下となる不織布であるものとする
ことが好ましい。より好ましくは、動摩擦抵抗が270
g以下、更に好ましくは200g以下である。
【0033】この動摩擦抵抗というのは、不織布が吸液
材料としてのパルプから供給される水を含むと共に、使
い捨て雑巾の自重により不織布の表面側において被処理
面に圧接しつつ、被処理面に対しその使い捨て雑巾が移
動している状態における、被処理面との間の摩擦抵抗を
言う。平滑な被処理面というのは、通常のビルの平坦な
床面程度の面、すなわち、例えば一般の塩化ビニル製プ
ラスチックタイルの表面程度の面を言う。
【0034】前記不織布が水又は水性液体を含んだ状態
で、使い捨て雑巾をその不織布の表面側において被処理
面に圧接させつつ被処理面上を移動させる場合、要する
力が小さい。上記動摩擦抵抗は、不織布を構成する繊維
を4乃至15デニールとすれば300g以下とすること
ができ、15乃至100デニールとすれば200g以下
とすることができる。
【0035】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布の引
張強さが1kgf/5cm以上であるものとすることが
望ましい。湿潤時においても、上記不織布の引張強さは
1kgf/5cm以上であることが望ましい。
【0036】本発明の使い捨て雑巾は、上記不織布の引
裂強さが0.1kgf以上であるものとすることが望ま
しい。
【0037】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料を挟ん
で両側に不織布を有するものとすることが望ましい。
【0038】両側の何れの不織布を被処理面に接触又は
圧接させた場合も、被処理面上の物質を、不織布に吸着
又は捕捉すると共に、吸液材料により捕捉することがで
きる。
【0039】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料として
パルプを用いることができる。
【0040】また本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料が
紙とパルプからなり、不織布とパルプの間に紙が配装さ
れ、その紙は、前記パルプが紙の表面側に透過すること
を実質上防ぐと共に、被処理面からパルプへの固体粒子
含有液の吸収を阻害しないものとすることが望ましい。
【0041】前記紙に関し、パルプが紙の表面側に透過
することを実質上防ぐと共に、被処理面から吸液材料へ
の固体粒子含有液の吸収を阻害しないというのは、主と
して、紙を構成する繊維及び他の材料の間に形成される
間隙が、パルプがその紙の表面側に透過して漏れ出るこ
とをほぼ防ぎ得る程度に細かく、且つ、前記間隙及び紙
の厚みが、被処理面からパルプへの固体粒子含有液の吸
収を阻害しない程度に粗く及び薄いことをいう。
【0042】この使い捨て雑巾を製造する際を含む使用
前の状態、すなわちパルプ及び紙が全体としてほぼ乾燥
状態である場合、紙の間隙が比較的小さいので、パルプ
の独立した細かい繊維が紙を透過して不織布側へ漏れ出
ることがよく防がれる。
【0043】水や水性液体又は他の液体を用いて使い捨
て雑巾を使用する状態、すなわちパルプ及び紙が湿潤状
態にある場合、紙の成分の一部が溶解すること等により
紙の間隙が比較的大きくなり、被処理面からパルプへの
固体粒子含有液の吸収が容易になる。紙自体も吸液材料
の一部であり、固体粒子含有液の一部を、含有された固
体粒子を捕捉しつつを吸収し得、固体粒子含有液の他の
部分を奥方へ透過させ得る。一方パルプは、湿潤状態と
なることにより繊維同士がある程度凝集するので、紙を
透過して不織布側へ漏れ出ること及び不織布を透過して
外部へ漏れ出ることが防がれる。なお、これらの紙及び
パルプは、それぞれ乾燥状態及び湿潤状態についてここ
に挙げた性質を備えた他の材料に置換することもでき
る。
【0044】この場合、不織布の間隙は、比較的粗くす
ることができるので、被処理面に対する付着物をその間
隙部分に引っ掛けるようにして被処理面から剥離させる
ことがより容易であり、また、被処理面上の物質のうち
比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始めとする線
状体等を不織布の間隙により捕捉し易く、更に、不織布
が水若しくは水性液体又はその他の液体を含んだ状態
で、使い捨て雑巾をその不織布の表面側において被処理
面に接触又は圧接させつつ被処理面上を移動させる場合
に要する力がより小さくて済む。
【0045】本発明の使い捨て雑巾は、パルプの厚み方
向中間位置に、液体を含浸させた含浸紙が配装され、使
用前の状態において、不織布とパルプの間の紙は実質上
乾燥状態を維持し得るものとすることができる。
【0046】パルプの厚み方向中間位置というのは、厚
み方向における中央位置には限らない。
【0047】この使い捨て雑巾は、製造する際を含む使
用前の状態において、不織布とパルプの間の紙が、実質
上乾燥状態を維持し得るが、含浸紙の両側のパルプをあ
る程度湿潤させて含浸紙に付着させるので、パルプの偏
りをある程度防ぎ得る。水や水性液体又は他の液体を用
いて使い捨て雑巾を使用した場合、含浸紙に含浸された
液体が使い捨て雑巾内に拡散するので、含浸紙に所要の
液体を含浸させることにより、所要の効果を期待し得
る。例えば、含浸紙に防腐剤、抗菌剤、防カビ剤等を含
浸させておくことにより、使い捨て雑巾を使用した後湿
潤状態のままである程度の期間をおいて再度使用する場
合における防腐、防臭、防カビ等の効果を発揮させるこ
とができる。
【0048】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料が、不
織布の裏面側に設けられた複数の区画のそれぞれの内に
保持されたものとすることができる。
【0049】吸液材料を各区画内に保持することによ
り、使用前、使用中、及び再使用のため洗浄した場合等
において、吸液材料が偏ることが防がれる。このような
区画は、例えば、吸液材料をはさむ不織布と他の不織布
等のシート材料とを糸で縫い合わせることにより形成す
ることができる。
【0050】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料が、不
織布と不織布又は他のシート材料との間に配装された使
い捨て雑巾であって、所要箇所において、不織布と不織
布又は他のシート材料との間に吸液材料を圧縮した状態
に維持することにより、全体として吸液材料をほぼ一定
位置に保持したものとすることが望ましい。
【0051】所要箇所というのは、例えば点状、線状若
しくはある程度の面積を有する面状又はこれらの組み合
わせによる1又は2以上の箇所とすることができる。点
状又は面状の場合、万遍なく分散配置することが望まし
い。線状の場合、複数を平行に、或は格子状に配置する
ことが望ましい。
【0052】不織布と不織布又は他のシート材料との間
に吸液材料を圧縮した状態に維持するには、例えば、所
要箇所において不織布と不織布又は他のシート材料との
間に吸液材料を圧縮した状態とし、その状態を維持し得
る程度にその箇所を接着剤により固定することによって
行い得る。これにより、全体として吸液材料をほぼ一定
位置に保持することができ、使用前、使用中、及び再使
用のため洗浄した場合等において、吸液材料が偏ること
が防がれる。
【0053】本発明の使い捨て雑巾は、吸液材料が、不
織布と不織布又は他のシート材料との間に配装された使
い捨て雑巾であって、吸液材料の厚み方向の中間位置
に、固体粒子含有液の通過させ得るシート体が配され、
そのシート体と不織布の間に、シート体によって分割さ
れた一方の吸液材料が保持され、前記シート体と他の不
織布又は前記他のシート材料の間に吸液材料の他方が保
持されたものとすることができる。
【0054】吸液材料が、厚み方向の中間位置におい
て、固体粒子含有液の通過させ得るシート体によって分
割され、分割された各吸液材料が圧縮状態に維持される
ので、全体として吸液材料を一定位置に保持することが
でき、使用前、使用中、及び再使用のため洗浄した場合
等において、吸液材料が偏ることがよりよく防がれる。
また、吸液材料を圧縮状態として接着剤によりその箇所
を固定する場合の効果を上げることもできる。
【0055】本発明の使い捨て雑巾の使用法は、吸液材
料に水又は水性液体を含浸させた使い捨て雑巾を不織布
の表面側において被処理面に接触又は圧接させつつ被処
理面上を移動させることにより、吸液材料に含浸された
水又は水性液体を不織布を介して被処理面に供給すると
共に被処理面上の水又は水性液体を不織布を介して吸液
材料に吸収させつつ被処理面を拭くものである。
【0056】また、本発明における別の使い捨て雑巾の
使用法は、吸液材料に塗布液を含浸させた使い捨て雑巾
を不織布の表面側において被処理面に接触又は圧接させ
つつ被処理面上を移動させることにより、吸液材料に含
浸された塗布液を被処理面に塗布するものである。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照しつつ説明する。
【0058】図1は、本発明の実施の形態の一つとして
の使い捨て雑巾の平面図、図2は、図1におけるII−II
線断面図である。
【0059】2枚の長方形状の吸水性不織布10の全外
周部12が、ホットメルト接着剤等の接着剤により、或
はヒートシール等の他の公知手段により、接合されてい
る。接合された外周部の内側における両不織布10の裏
面側、すなわち両不織布10の間には、吸液材料の一例
としてのパルプ14が実質上均一に配装されている。
【0060】不織布10は、例えばポリエステル、ポリ
エチレン、ナイロン、ポリプロピレン、アクリル、綿及
びレーヨンからなる群から選ばれた1種又は2種以上か
らなるものとすることができる。合成繊維製の不織布1
0であっても、吸水加工を施して吸水性を付与すること
ができる。
【0061】この不織布10は、吸液材料であるパルプ
14が表面側に透過することを実質上防ぐと共に、被処
理面から吸液材料への固体粒子含有水性液体の吸収を阻
害しない間隙及び厚さのものであり、例えば4乃至10
0デニールの繊維(通常の汚れの床面に用いる場合、好
ましくは4乃至15デニールの繊維、汚れがひどい場
合、好ましくは15乃至100デニールの繊維)からな
り、1平方メートル当たりの目付重量が10乃至80
g、であるものとすることができる。不織布10の間隙
は、一方の不織布10の表面側を床面等の被処理面に接
触又は圧接させた状態で、被処理面から不織布10を介
してパルプ14へ吸収することができる固体粒子含有水
性液体中に含有され得る固体粒子の3軸平均粒径による
粒径が、40μm以下程度とすることができ、100μ
m以下程度とすることがより好ましい。この程度に間隙
が粗いと、被処理面に対する付着物の剥離、及び比較的
大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始めとする線状体等
の不織布10の間隙による捕捉が容易であり、また、不
織布10が水若しくは水性液体又はその他の液体を含ん
だ状態での床面等の清掃を始めとする被処理面の処理作
業を、軽い力で円滑に行うことができる。
【0062】また、湿潤時を含めて引張強さが1kgf
/5cm以上、引裂強さが0.1kgf以上の不織布1
0を採用することが、床面等を拭いたり塗布液を塗布す
る場合に十分な強度及び耐久性を発揮するものとする上
で好ましい。
【0063】パルプ14は、不織布10を介して被処理
面上の水性液体及び固体粒子含有水性液体を吸収し、そ
の固体粒子含有液に含有された固体粒子を捕捉し得ると
共に、被処理面上に水性液体を供給することができる。
このパルプ14は、被処理面に接する不織布10側から
奥方に向って、固体粒子含有水性液体を吸収することが
できる。その際、固体粒子含有水性液体が含有する固体
粒子を順次捕捉することができる。パルプ14等の吸液
材料の1平方センチメートル当たりの目付重量は、0.
005乃至0.2gとすることが好ましい。0.005
g未満では、通常、水性液体及び固体粒子含有水性液体
等を吸収し得る量が不足することとなる。0.2gを越
えると、水性液体等の吸収量が多過ぎて清掃作業に支障
を来すこととなるおそれがある。
【0064】本発明の使い捨て雑巾は、図3の断面図に
示されるように、パルプ14を単に両不織布10の間に
はさんだ状態でも使用し得るが、図1及び図2に示され
るように、格子状の圧縮部16により両不織布10の間
にパルプ14を圧縮した状態で接着剤18により固定す
ることにより、その圧縮状態を維持するようにすること
が好ましい。使用前、使用中、及び再使用のため洗浄し
た場合等において、パルプ14が偏り、使用に際し所期
の効果を発揮し得なくなることを防ぐ上で、好適だから
である。
【0065】モップに取り付けて使用する場合、柄の先
端部に取り付けられた保持板等におけるクリップ部等に
はさんで使用される。接合された外周部12は、その場
合のはさみ代として利用することができる。なお、この
ようなはさみ代は、全外周部12にわたるものでなく、
必要な個所にのみ設けることもできる。
【0066】使い捨て雑巾のパルプ14に予め十分な量
の水又は水性液体を含浸させ、一方の不織布10の表面
側において床面等の被処理面に接触又は圧接させつつ被
処理面上を移動させることにより、不織布10が接する
被処理面上に水又は水性液体を供給しつつ、広範囲にわ
たる被処理面上の物質を、水又は水性液体と共に吸収し
てパルプ14により捕捉し、或は不織布10の表面部に
吸着し、又は不織布10の繊維の間に捕捉することがで
き、捕捉すべき被処理面上の物質の有無にかかわらず、
水性ワックス等の塗布液を床面等の被処理面塗布するこ
ともできる。その際、被処理面に対する付着物を不織布
10により被処理面から剥離させることもできる。ま
た、両側の各不織布10を順次被処理面に接触又は圧接
させて拭くことにより、1枚の使い捨て雑巾により、被
処理面上の多量の物質を両不織布10及びパルプ14に
捕捉又は吸着することができる。
【0067】図4は、本発明の別の実施の形態としての
使い捨て雑巾の平面図、図5は、図4におけるV−V線
断面図である。
【0068】図1の実施例のものと同様の3枚の長方形
状の吸水性不織布20・22同士の間にそれぞれ紙24
を1枚ずつはさんだ状態で、それらの不織布20・22
及び紙24の全外周部26が、ホットメルト接着剤等の
接着剤により接合されている。接合された外周部の内側
における一方の紙24と中間不織布22の間及び他方の
紙24と中間不織布22の間には、それぞれ図1の実施
例のものと同様のパルプ28が実質上均一に配装されて
いる。この場合の紙24は、パルプ28が紙24の表面
側に透過することを実質上防ぐと共に、被処理面からパ
ルプ28への固体粒子含有液の吸収を阻害しない間隙及
び厚さのものである。
【0069】更に、満遍なく配した点状の圧縮部30に
おいてそれぞれ中間不織布22をはさんで両表面不織布
20及び紙24の間にパルプ28を圧縮した状態で接着
剤32により固定することにより、その圧縮状態が維持
されている。これによって、使用前、使用中、及び再使
用のため洗浄した場合等において、パルプ28が偏り、
使用に際し所期の効果を発揮し得なくなることがより効
果的に防がれる。
【0070】製造時を含む使用前においては、紙24が
全体としてほぼ乾燥状態であって紙24の間隙が比較的
小さいので、パルプ28の独立した細かい繊維が紙24
を透過して不織布側へ漏れ出ることがよく防がれ、水や
水性液体を用いて使い捨て雑巾を使用する場合、すなわ
ち紙24が湿潤状態にある場合、紙24の成分の一部が
溶解すること等により紙24の間隙が比較的大きくな
り、被処理面からパルプ28への固体粒子含有水性液体
の吸収が容易になって、固体粒子の捕捉を十分に行うこ
とができる。また、表面不織布20の間隙を比較的粗く
することができるので、被処理面に対する付着物の剥
離、及び比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始め
とする線状体等の表面不織布20の間隙による捕捉がよ
り容易であり、表面不織布20が水若しくは水性液体又
はその他の液体を含んだ状態での床面等の清掃を始めと
する被処理面の処理作業を、より軽い力で円滑に行うこ
とができる。
【0071】図6は、本発明の更に別の実施の形態とし
ての使い捨て雑巾の断面図である。
【0072】図1の実施例のものと同様の2枚の長方形
状の吸水性不織布40の間に図4の実施例のものと同様
の紙42を2枚はさみ、更にその2枚の紙42の間に、
抗菌剤を含有する水性液体を含浸させた1枚の含浸紙4
4をはさんだ状態で、それらの不織布40、紙42及び
含浸紙44の全外周部46が、ホットメルト接着剤等の
接着剤により接合されている。接合された外周部の内側
における一方の紙42と含浸紙44の間及び他方の紙4
2と含浸紙44の間には、それぞれ図1の実施例のもの
と同様のパルプ48が実質上均一に配装されている。
【0073】更に、満遍なく配した点状の圧縮部50に
おいてそれぞれ含浸紙44をはさんで両表面不織布40
及び紙42の間にパルプ48を圧縮した状態で接着剤5
2により固定することにより、その圧縮状態が維持され
ている。
【0074】製造する際を含む使用前の状態において、
不織布40とパルプ48の間の紙42は実質上乾燥状態
を維持し得るが、含浸紙44は、その両側のパルプ48
をある程度湿潤させて含浸紙44に付着させるので、パ
ルプ48の偏りをある程度防ぎ得る。水や水性液体を用
いて使い捨て雑巾を使用した場合、含浸紙44に含浸さ
れた抗菌剤を含有する水性液体が使い捨て雑巾内に拡散
するので、防臭効果等を発揮させることができる。
【0075】なお、以上の実施の形態についての記述に
おける上下位置関係は、単に図に基づいた説明の便宜の
ためのものであって、実際の使用状態等を限定するもの
ではない。また構成部品の寸法、個数、材質、形状、そ
の相対配置などは、特にそれらに限定される旨の記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0076】
【実施例】縦及び横の長さがそれぞれ20cm及び横4
0cmのポリエステル系繊維製の同一の2枚の不織布1
0(目付重量:15g/m2 )の間に30gのパルプ1
4を実質上均一にはさんで両不織布10の全外周部12
をホットメルト接着剤により接合してなる図3に示す態
様の使い捨て雑巾を、不織布10を構成する繊維を表1
のように変えて7種類作成した。
【0077】それらの使い捨て雑巾のパルプ14に25
0gの水をほぼ均等に含浸させ、一方の不織布10の表
面が、自重による圧力下、表面側が平坦な市販の塩化ビ
ニル製プラスチックタイルの水平な表面上に接する状態
で、その使い捨て雑巾を移動させた。その移動状態にお
ける使い捨て雑巾と被処理面との間の摩擦抵抗を測定し
たところ、表1に示す結果が得られた。
【0078】不織布10を構成する繊維が0.5デニー
ルのもの及び1デニールのものは、床面を拭く作業にお
いて抵抗が大き過ぎ、実用的でなかった。また2デニー
ルのものもやや抵抗が大きかった。
【0079】
【表1】
【0080】
【発明の効果】本発明の使い捨て雑巾においては、吸液
材料に液体、すなわち、水、ワックスや界面活性剤若し
くはその他の添加剤等を含んだ水性液体、又は油性ワッ
クス等の油性液体等を含浸させ、使い捨て雑巾を不織布
の表面側において被処理面に接触又は圧接させつつ必要
に応じ被処理面上を移動させることにより、被処理面上
の物質のうち、比較的細かい固体粒子を液体に付着若し
くは分散等させ、可溶物質を溶解させて、その固体粒子
含有液又は溶液を不織布を介して吸液材料に吸収させ、
固体粒子含有液に含有された固体粒子を、主に吸液材料
に捕捉させることができる。被処理面上の物質のうち比
較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始めとする線状
体等は、液体を介して不織布の表面部に吸着させ、又は
不織布の繊維の間に捕捉することができる。
【0081】従って、被処理面上の物質を、細かい塵や
土粒子を始めとする細かい固体粒子を含めて、特別な吸
着剤等を必ずしも要せずに効果的に拭き取ることがで
き、比較的細かい固体粒子は吸液材料が捕捉し、比較的
大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始めとする線状体等
は不織布が吸着又は捕捉するので、1枚の使い捨て雑巾
で比較的多量の物質を拭き取ることができる。また、捕
捉すべき被処理面上の物質の有無にかかわらず、被処理
面に液体すなわち塗布液を塗布することができる。被処
理面上に比較的多くの液体が存在する場合でも、それを
吸収しつつ拭き取りや塗布等の処理を行うことができ
る。
【0082】更に、不織布の間隙が被処理面から吸液材
料への固体粒子含有液の吸収を阻害しない程度に粗いの
で、床面にこびりついた泥汚れ等の被処理面に対する付
着物を、不織布により被処理面から効果的に剥離させ、
それを拭き取ることができ、また、被処理面上の物質の
うち比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始めとす
る線状体等を不織布の間隙に効果的に捕捉することがで
きる。
【0083】また、不織布の間隙が前記のように粗いの
で、不織布が水若しくは水性液体又はその他の液体を含
んだ状態で、使い捨て雑巾をその不織布の表面側におい
て被処理面に接触又は圧接させつつ被処理面上を移動さ
せる場合に要する力が小さくて済み、床面等の清掃を始
めとする被処理面の処理作業を、比較的軽い力で円滑に
行うことができる。
【0084】請求項2の使い捨て雑巾では、固体粒子含
有液を吸液材料内において不織布側から奥方に向って吸
収する過程において、固体粒子含有液に含有された固体
粒子を吸液材料が捕捉するので、吸液材料が吸収される
固体粒子含有液に含有され得る比較的細かい固体粒子
を、1枚の使い捨て雑巾に、より多量に捕捉することが
できる。
【0085】請求項3の使い捨て雑巾は、粒径40μm
以下の固体粒子を捕捉することができ、請求項4の使い
捨て雑巾は、粒径100μm以下の固体粒子を捕捉する
ことができる。
【0086】請求項5の使い捨て雑巾は、動摩擦抵抗が
小さいため、使い捨て雑巾を不織布の表面側において被
処理面に圧接させつつ移動させて被処理面を処理する作
業の作業性が良く、被処理面上の固体粒子含有液、溶液
或は塗布液等を不織布を介して吸液材料が吸収し易く、
而も、被処理面上の物質のうち比較的大きな固体粒子及
び毛髪や糸くずを始めとする線状体等を不織布の間隙に
効果的に捕捉することができる。
【0087】請求項6の使い捨て雑巾は、被処理面上の
物質のうち比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを始
めとする線状体等を不織布の間隙により捕捉し易い。
【0088】請求項7の使い捨て雑巾は、被処理面に対
する付着物をその被処理面からより剥離させ易い。ま
た、動摩擦抵抗がより小さいため、使い捨て雑巾を不織
布の表面側において被処理面に圧接させつつ移動させて
被処理面を処理する作業の作業性がより良いものとな
る。
【0089】請求項8の使い捨て雑巾は、被処理面上の
固体粒子含有液、溶液或は塗布液等を不織布を介して吸
液材料が吸収し易い。
【0090】請求項9の使い捨て雑巾は、不織布が接す
る被処理面上に水又は水性液体を供給しつつ、被処理面
上の物質を、水又は水性液体と共に吸収して吸液材料に
より捕捉し或は不織布の表面部に吸着し又は不織布の繊
維の間に捕捉すること、及び、被処理面上の余分な液体
を吸液材料に吸収しつつ水性塗布液を塗布することに適
する。
【0091】請求項10の使い捨て雑巾は、不織布が吸
液材料等から供給される水又は水性液体を含んだ状態
で、使い捨て雑巾をその不織布の表面側において被処理
面に圧接させつつ被処理面上を移動させる場合に要する
力が小さいので、被処理面を水又は水性液体を用いて拭
く作業を、軽い力で円滑に行うことができる。
【0092】請求項11の使い捨て雑巾における不織布
は、水若しくは水性液体又はその他の液体を含んだ状態
でその表面側において被処理面に接触又は圧接させつつ
被処理面上を移動させて床面を始めとする被処理面を拭
いたり被処理面に塗布液を塗布したりするに十分な強度
を有し、通常の使用によっては容易に破れない。
【0093】請求項12の使い捨て雑巾における不織布
は、水若しくは水性液体又はその他の液体を含んだ状態
でその表面側において被処理面に接触又は圧接させつつ
被処理面上を移動させて床面を始めとする被処理面を拭
いたり被処理面に塗布液を塗布した際に、一部の傷が容
易に拡がらず、十分な耐久性を発揮する。
【0094】請求項13の使い捨て雑巾によれば、両側
の各不織布を順次被処理面に接触又は圧接させて拭くこ
とにより、1枚の使い捨て雑巾により、被処理面上の多
量の物質を両不織布及び吸液材料に捕捉又は吸着するこ
とができる。
【0095】請求項15の使い捨て雑巾では、製造時を
含む使用前に吸液材料が外部へ漏れ出ることを効果的に
防ぎつつ、固体粒子含有液の吸収による固体粒子の捕捉
を十分に行うことができる。また、不織布の間隙を比較
的粗くすることができるので、被処理面に対する付着物
の剥離、及び比較的大きな固体粒子及び毛髪や糸くずを
始めとする線状体等の不織布の間隙による捕捉がより容
易であり、また、不織布が水若しくは水性液体又はその
他の液体を含んだ状態での床面等の清掃を始めとする被
処理面の処理作業を、より軽い力で円滑に行うことがで
きる。
【0096】請求項16の使い捨て雑巾は、請求項15
の使い捨て雑巾の効果を奏することは勿論、含浸紙に所
要の液体を含浸させることにより、例えば防腐、防臭、
防カビ等の所要の効果を期待し得る。
【0097】請求項17の使い捨て雑巾は、使用前、使
用中、及び再使用のため洗浄した場合等において、吸液
材料が偏り、使用に際し所期の効果を発揮し得なくなる
ことを防ぐ上で効果を有する。
【0098】請求項18の使い捨て雑巾は、使用前、使
用中、及び再使用のため洗浄した場合等において、吸液
材料が偏り、使用に際し所期の効果を発揮し得なくなる
ことを防ぐ上で効果を有する。
【0099】請求項19の使い捨て雑巾は、使用前、使
用中、及び再使用のため洗浄した場合等において、吸液
材料が偏り、使用に際し所期の効果を発揮し得なくなる
ことを防ぐ上で効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】使い捨て雑巾の平面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】異なる形態の使い捨て雑巾の断面図である。
【図4】別の使い捨て雑巾の平面図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】更に別の使い捨て雑巾の断面図である。
【符合の説明】
10 不織布 12 外周部 14 パルプ

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理面に接すべき表面部が不織布により
    構成され、その不織布の裏面側に吸液材料が配装されて
    なる使い捨て雑巾であって、前記不織布は、吸液材料が
    その不織布の表面側に透過することを実質上防ぐと共
    に、被処理面から吸液材料への固体粒子含有液の吸収を
    阻害しないものであり、前記吸液材料は、前記不織布を
    介して被処理面上の液体及び固体粒子含有液を吸収し、
    その固体粒子含有液に含有された固体粒子を捕捉し得る
    と共に、被処理面上に液体を供給することができること
    を特徴とする使い捨て雑巾。
  2. 【請求項2】吸液材料が、不織布側から奥方に向って、
    固体粒子含有液が含有する固体粒子を捕捉しつつ固体粒
    子含有液を吸収し得るものである請求項2記載の使い捨
    て雑巾。
  3. 【請求項3】上記不織布を介して被処理面から吸液材料
    へ吸収される固体粒子含有液中に、粒径が40μm以下
    の固体粒子が含有され得る請求項1又は2記載の使い捨
    て雑巾。
  4. 【請求項4】上記不織布を介して被処理面から吸液材料
    へ吸収される固体粒子含有液中に、粒径が100μm以
    下の固体粒子が含有され得る請求項1又は2記載の使い
    捨て雑巾。
  5. 【請求項5】上記不織布が4乃至100デニールの繊維
    からなる請求項1、2、3又は4記載の使い捨て雑巾。
  6. 【請求項6】上記不織布が4乃至15デニールの繊維か
    らなる請求項5記載の使い捨て雑巾。
  7. 【請求項7】上記不織布が15乃至100デニールの繊
    維からなる請求項5記載の使い捨て雑巾。
  8. 【請求項8】上記不織布の1平方メートル当たりの目付
    重量が80g以下である請求項1、2、3、4、5、6
    又は7記載の使い捨て雑巾。
  9. 【請求項9】上記不織布及び吸液材料がそれぞれ吸水性
    を有する請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載
    の使い捨て雑巾。
  10. 【請求項10】上記不織布が、縦及び横の長さがそれぞ
    れ20cm及び横40cmの長方形の不織布2枚の間に
    吸液材料としてのパルプ30gを実質上均一にはさんで
    それら2枚の外周部を接合し、そのパルプに250gの
    水をほぼ均等に含浸させた総重量約300g以下のもの
    と、平滑な被処理面との間の動摩擦抵抗が300g以下
    となる不織布である、請求項9記載の使い捨て雑巾。
  11. 【請求項11】不織布の引張強さが1kgf/5cm以
    上である請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又
    は10記載の使い捨て雑巾。
  12. 【請求項12】不織布の引裂強さが0.1kgf以上で
    ある請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
    又は11記載の使い捨て雑巾。
  13. 【請求項13】吸液材料を挟んで両側に不織布を有する
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1
    1又は12記載の使い捨て雑巾。
  14. 【請求項14】吸液材料がパルプである請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は1
    3記載の使い捨て雑巾。
  15. 【請求項15】吸液材料が紙とパルプからなり、不織布
    とパルプの間に紙が配装され、その紙における間隙は、
    前記パルプが紙の表面側に透過することを実質上防ぐと
    共に、被処理面からパルプへの固体粒子含有液の吸収を
    阻害しないものである、請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9、10、11、12又は13記載の使い
    捨て雑巾。
  16. 【請求項16】パルプの厚み方向中間位置に、液体を含
    浸させた含浸紙が配装され、使用前の状態において、不
    織布とパルプの間の紙は実質上乾燥状態を維持し得る請
    求項15記載の使い捨て雑巾。
  17. 【請求項17】吸液材料が、不織布の裏面側に設けられ
    た複数の区画のそれぞれの内に保持された請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、
    13、14、15又は16記載の使い捨て雑巾。
  18. 【請求項18】吸液材料が、不織布と不織布又は他のシ
    ート材料との間に配装された使い捨て雑巾であって、所
    要箇所において、不織布と不織布又は他のシート材料と
    の間に吸液材料を圧縮した状態に維持することにより、
    全体として吸液材料をほぼ一定位置に保持した請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13、14、15、16又は17記載の使い捨て雑
    巾。
  19. 【請求項19】吸液材料が、不織布と不織布又は他のシ
    ート材料との間に配装された使い捨て雑巾であって、吸
    液材料の厚み方向の中間位置に、固体粒子含有液の通過
    させ得るシート体が配され、そのシート体と不織布の間
    に、シート体によって分割された一方の吸液材料が保持
    され、前記シート体と他の不織布又は前記他のシート材
    料の間に吸液材料の他方が保持された請求項17記載の
    使い捨て雑巾。
  20. 【請求項20】吸液材料に水又は水性液体を含浸させた
    使い捨て雑巾を不織布の表面側において被処理面に接触
    又は圧接させつつ被処理面上を移動させることにより、
    吸液材料に含浸された水又は水性液体を不織布を介して
    被処理面に供給すると共に被処理面上の水又は水性液体
    を不織布を介して吸液材料に吸収させつつ被処理面を拭
    くことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15、1
    6、17、19又は20記載の使い捨て雑巾の使用法。
  21. 【請求項21】吸液材料に塗布液を含浸させた使い捨て
    雑巾を不織布の表面側において被処理面に接触又は圧接
    させつつ被処理面上を移動させることにより、吸液材料
    に含浸された塗布液を被処理面に塗布することを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
    0、11、12、13、14、15、16、17、19
    又は20記載の使い捨て雑巾の使用法。
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