JPH0947241A - 海苔巻の包装用フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 海苔巻の包装用フイルムで、海苔巻に対して
直巻きしたフイルムのカットと剥離を容易にする。 【解決手段】 矩形の防湿フイルム１の上下端若しくは
その近傍に、上部海苔押え片２と下部海苔押え片３を、
互いに対向するように開口された状態で各設け、それら
上下部海苔押え片２、３に上下両端を挾持された状態で
矩形のシート状海苔６を防湿フイルム１上面に定置し、
該シート状海苔６の上面に海苔巻用御飯７を載せてから
防湿フイルム１を巻き込み、フイルム端部を固定するこ
とで海苔巻Ａを巻包形成するようにした包装用フイルム
において、上記防湿フイルム１の幅方向にフイルムカッ
ト手段４を形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、海苔巻の包装用フイル
ムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、海苔巻をそのまゝ防湿性の包装用
フイルムで巻き込む、いわゆるストレート巻きと称され
る包装形態は周知である。ところで、本出願人はこの種
の包装形態を改良するものとして、先に登録第３００４
０３３号考案（以下、従来考案という）を提案してい
る。

【０００３】従来考案は、次のような内容を有する。中
央にフイルム分断用のカット手段が設けてある包装フイ
ルム内面の上下端に、上部海苔押え片と下部海苔押え片
を、互いに対向するように開口された状態で各設け、中
央部をカット手段に一致させつゝ上下両端を上部海苔押
え片と下部海苔押え片とに各々挾持させた状態で海苔を
包装フイルム上面に載置し、該海苔の上面に御飯を、さ
らにその上に具を載せた状態で包装フイルムを巻き込
み、フイルム端部を固定することで海苔巻食品を巻包形
成し、開封に際しては、カット手段を利用して包装フイ
ルムを２分割し、分離したフイルムを各々反対方向へ引
張ることで海苔巻食品を残したまゝフイルムだけを取り
外せるようにしたことを特徴とする海苔巻食品の包装用
フイルム。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
の考案では次のような問題点がある。即ち、海苔巻はそ
の外側において防湿フイルムにより巻かれているため、
御飯に含まれる湿気はフイルムに防げられて外部に放出
されることが少なく、大部分は海苔が吸収してしまう。
このため、海苔はベタベタに濡れた状態となり、フイル
ムの開封に伴いフイルムを引張った時にフイルム内側に
引っ付いて御飯から剥れてしまい、商品の形態を損なう
という問題があった。

【０００５】本発明は、上記従来技術の有するこのよう
な問題点に鑑みなされたもので、海苔巻を巻包したフイ
ルムをその軸方向に設けたフイルムカット手段により完
全に切分けられるようにしてフイルムの海苔巻からの剥
離を容易かつ確実に行えるようにした海苔巻の包装用フ
イルムを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る海苔巻の包装用フイルムは、矩形の防
湿フイルムの上下端若しくはその近傍に、上部海苔押え
片と下部海苔押え片を、互いに対向するように開口され
た状態で各設け、それら上下部海苔押え片に上下両端を
挾持された状態で矩形のシート状海苔を防湿フイルム上
面に定置し、該シート状海苔の上面に海苔巻用御飯を載
せてから防湿フイルムを巻き込み、フイルム端部を固定
することで海苔巻を巻包形成するようにした包装用フイ
ルムにおいて、上記防湿フイルムの幅方向にフイルムカ
ット手段を形成したことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】矩形の防湿フイルムの内面に、矩
形のシート状海苔をその上下両端をフイルム上下位置に
設けられた上部海苔押え片と下部海苔押え片とにより挾
持された状態で定置する。

【０００８】そして、前記シート状海苔の上面に御飯、
具等を載せてから防湿フイルムを円筒状若しくは隅丸角
筒状に巻き込み、フイルム端部をシール等により固定す
る。

【０００９】このようにして防湿フイルムで巻包された
海苔巻を食べる時は、先ずその軸方向に設けられたフイ
ルム切断手段の一端を引張ってフイルムを切断する。つ
いで、その切断端を摘んでシート状海苔から周方向に引
き剥す。この時、防湿フイルムの中央にミシン目が施さ
れている場合、そのミシン目に沿って切断することでフ
イルムを半分ずつ海苔から引き剥すことができる。尚、
海苔の中央にもミシン目が施されている場合、開封後海
苔巻を当該ミシン目で２つに割って食べることができ
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図１は本発明の第１実施例を示す内面図で
あり、図２は同上の側面図であり、図３はフイルムで海
苔巻を巻包した状態を示す側面図である。

【００１１】同上図に示されているように、矩形の防湿
フイルム１は、透明なポリエチレン、ポリプロピレン等
を素材とし、内面の上下端には幅方向に、上部海苔押え
片２と、下部海苔押え片３とを各々設けてある。

【００１２】上部海苔押え片２は、防湿フイルム１の上
端１ａを残して所定幅の帯状テープ２ａの上半分をフイ
ルムの幅方向に貼着することで下端を開口させてあり、
一方、下部海苔押え片３は、防湿フイルム１の下端縁３
ａを所定幅に亘って内側へ折り込むことで、前記上部海
苔押え片２の開口に対向するように、上端を開口させて
ある。

【００１３】さらに、前記防湿フイルム１の幅方向には
当該フイルムを切断するフイルムカット手段４が形成さ
せてある。このフイルムカット手段４の設定位置は、図
示のように防湿フイルム１の中央に限られるものではな
く、その上方あるいは下方にずらせた位置でも良い。ま
た、このフイルムカット手段４としては、図１に示すよ
うなカットテープ４ａの他に、図９に示した如く所定幅
に亘って２条に設けたミシン目４ｂや、図１０に示した
如く一端に切込み４ｃを設けたもの等でも良い。この切
込み４ｃを設けただけの場合は、防湿フイルム１とし
て、切り口方向へ引裂き可能な方向性フイルムを使用す
る。

【００１４】図面において、５は防湿フイルム１の中央
の縦方向に設けられた切断用のミシン目、６は防湿フイ
ルム１の上下部海苔押え片２、３に上下両端を挾持され
た状態で防湿フイルム１上面に載置される矩形のシート
状海苔、６ａはその中央に形成された切断用のミシン
目、７は海苔巻用御飯、８はその御飯７の中心部に充填
される具、Ａは海苔巻を示す。尚、シート状海苔６は、
そのミシン目６ａを防湿フイルム１のミシン目５に一致
するようにして載置する。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、上記のとおり構成されるもの
であるから、防湿フイルムで巻包した海苔巻の当該フイ
ルムをその軸方向に全幅に亘って切断し、その切断端を
摘んで軸廻り方向に引張り海苔から引き剥すことがで
き、したがって、御飯の湿気を含んだ海苔であっても確
実かつ容易に防湿フイルムを海苔巻から開封除去するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る海苔巻の包装用フイルムの使用状
態を示す内面図である。

【図２】同上の側面図である。

【図３】同上の包装用フイルムで海苔巻を巻包した状態
を示す側面図である。

【図４】同上の正面図である。

【図５】フイルムの１部を切断した状態を示す正面図で
ある。

【図６】同上のフイルムの切断端の１部を引剥した状態
を示す側面図である。

【図７】フイルムの半分を引剥し除去した状態を示す正
面図である。

【図８】フイルムの全部を引剥し除去した状態を示す正
面図である。

【図９】包装用フイルムの第２実施例を示す内面図であ
る。

【図１０】包装用フイルムの第３実施例を示す内面図で
ある。

【符号の説明】

１ 防湿フイルム ２ 上部海苔押え片 ３ 下部海苔押え片 ４ フイルムカット手段 ６ シート状海苔 ７ 御飯

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形の防湿フイルムの上下端若しくはそ
   の近傍に、上部海苔押え片と下部海苔押え片を、互いに
   対向するように開口させた状態で各設け、それら上下部
   海苔押え片に上下両端を挾持された状態で矩形のシート
   状海苔を防湿フイルム上面に定置し、該シート状海苔の
   上面に海苔巻用御飯を載せてから防湿フイルムを巻き込
   み、フイルム端部を固定することで海苔巻を巻包形成す
   るようにした包装用フイルムにおいて、 上記防湿フイルムの幅方向にフイルムカット手段を形成
   したことを特徴とする海苔巻の包装用フイルム。