JPH0946970A - ウォータポンプ一体型車両用回転電機 - Google Patents

ウォータポンプ一体型車両用回転電機

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JPH0946970A
JPH0946970A JP7193869A JP19386995A JPH0946970A JP H0946970 A JPH0946970 A JP H0946970A JP 7193869 A JP7193869 A JP 7193869A JP 19386995 A JP19386995 A JP 19386995A JP H0946970 A JPH0946970 A JP H0946970A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たにエンジンに冷却水路を設けたり、オル
タネータ3に導水管を取り付けたりすることなく、オル
タネータ3の三相のステータコイル56a〜56cをエ
ンジンの冷却水により冷却するようにする。さらに、部
品点数を低減してオルタネータ3の製品コストを低減す
るようにする。そして、オルタネータ3の小型化を図る
ようにする。 【解決手段】 既存のウォータポンプ2のシャフト4お
よびポリVプーリ5をオルタネータ3と共用化した。ま
た、三相のステータコイル56a〜56cを、エンジン
の冷却水回路中で最も低温の冷却水が流れる冷却水路2
8を有するポンプフレーム6の外側面に良熱伝導性樹脂
57により接合した。そして、ロータ8とステータ9を
円環板形状に形成することにより、オルタネータ3の軸
方向寸法を縮小化して狭い軸方向空間内にオルタネータ
3を設置できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却媒体として
エンジンの冷却水を使用するウォータポンプ一体型車両
用回転電機に関するもので、特にエンジンの冷却水回路
中の冷却水に圧力を加えて循環させるウォータポンプを
車両用回転電機に一体化したウォータポンプ一体型車両
用回転電機に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、車両に搭載される電気負荷の増加
やエンジンルームの小型化に伴う補機類の取付スペース
の狭小化等により車両用交流発電機は小型で高出力のも
のが望まれている。そこで、車両用交流発電機の高出力
化の一手段として冷却効率の向上を図るために冷却ファ
ンの改良等の工夫、検討が重ねられてきたが、昨今のエ
ンジンの高馬力化に伴い、エンジンルーム内の周温は益
々高温化傾向にあり、この高温化した空気を用いていく
ら車両用交流発電機の固定子(三相の電機子巻線)等を
空冷しても大きな冷却効果が期待できない状況にある。
【0003】したがって、エンジンルーム内の空気を吸
入して固定子を空冷する車両用交流発電機においては、
内部に熱風を吸引することになるので、逆に固定子の温
度上昇を誘引することにより固定子に巻装された三相の
電機子巻線の交流出力を低下させるという可能性もあ
る。
【0004】このため、従来より、エンジンよりも下方
のフレッシュエアをエアダクトで車両用交流発電機の吸
気部へ導き、固定子に供給する空気の吸気温度を下げる
ようにした技術(第1従来例)が提案されている。とこ
ろが、この第1従来例においては、エアダクトの取付設
計が煩わしく、エアダクトを車両用交流発電機に取り付
けるために大きな取付スペースを必要とする。このた
め、車両用交流発電機の製品コストを上昇させるという
問題が生じている。
【0005】また、エンジンより冷却水を導水管で車両
用交流発電機の内部に導き、固定子や整流器等を水冷す
るようにした技術(第2従来例)もある。ところが、こ
の第2従来例においては、導水管の配管がコスト高にな
ること、導水管の重量に耐え得る車両用交流発電機の必
要剛性レベルが高いものとなり、車両用交流発電機とし
ても製品コストが上昇する。また、車両用交流発電機の
電気部品を収納する収納室と冷却水が流れる冷却水路と
を確実にシールしなければならず、設計信頼度が低いと
いう問題が生じている。
【0006】さらに、導水管を設けることなく車両用交
流発電機を冷却するために、エンジンブロックに冷却水
路を新たに設けて、その冷却水路近傍のエンジンブロッ
ク表面に直接車両用交流発電機を取り付け、エンジンの
冷却水により固定子や整流器等を水冷するようにした技
術(第3従来例:例えば特開平1−274640号公報
に記載の技術)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第3従来例
においては、車両用交流発電機の電気部品を収納する収
納室と冷却水が流れる冷却水路とを確実にシールしなけ
ればならないので設計信頼度が低く、エンジンブロック
に新たな冷却水路を設ける必要があるので製造コストが
上昇するという問題が生じている。
【0008】そして、エンジンの主要な冷却水路に対し
て車両用交流発電機内に設けられる冷却水流通路が狭い
水路となるので、主要な冷却水路と冷却水流通路とが直
列接続の場合、ウォータポンプの加圧力が従来品と同程
度のとき冷却水の循環流量が非常に少なくなりエンジン
の冷却性能が低下するという問題が生じている。また、
主要な冷却水路と冷却水流通路とが並列接続の場合に
は、冷却水流通路内を流れる冷却水の圧力損失により優
先的に主要な冷却水路に冷却水が流れることになるの
で、冷却水流通路内に冷却水がほとんど流れず、車両用
交流発電機の冷却効果が得られないという問題が生じて
いる。
【0009】
【発明の目的】
〔請求項1の目的〕請求項1に記載の発明の目的は、新
たにエンジンに冷却水路を設けたり、回転電機本体に導
水管を取り付けたりすることなく、回転電機本体をエン
ジンの冷却水により冷却することのできるウォータポン
プ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0010】また、新たにエンジンに冷却水路を設けた
り、回転電機本体に導水管を取り付けたりしないように
して、部品点数を低減することにより製品コストを低減
することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機
を提供することにある。さらに、エンジン冷却水回路内
を流れる冷却水の圧力損失の増加を防止することによ
り、回転電機本体の冷却性能の低下およびエンジンの冷
却性能の低下を防止することのできるウォータポンプ一
体型車両用回転電機を提供することにある。
【0011】〔請求項2および請求項3の目的〕請求項
2および請求項3に記載の発明の目的は、回転電機本体
を空冷しないようにして、被水や塵芥等の異物が回転電
機本体の内部に侵入することを防止することにより、回
転電機本体の絶縁信頼性や回転抵抗の発生等による効率
低下などの性能の低下を防止することのできるウォータ
ポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0012】〔請求項4および請求項5の目的〕請求項
4および請求項5に記載の発明の目的は、回転電機本体
の軸方向寸法を縮小化することにより、狭い回転体の軸
方向空間内にコンパクトに回転子および固定子等の磁気
回路を配置することのできるウォータポンプ一体型車両
用回転電機を提供することにある。
【0013】〔請求項6の目的〕請求項6に記載の発明
の目的は、固定子巻線を確実に水路形成部材の外側面に
固定することができ、且つ固定子巻線の温度上昇を防止
することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の構成〕請求項1に記載の発明は、冷却媒体
としてエンジンの冷却水回路内を循環する冷却水を使用
する車両用回転電機において、前記エンジンに一体的に
設けられ、冷却水が流れる冷却水路を形成すると共に、
前記冷却水路と外部とを仕切る水路形成部材と、前記冷
却水路内の冷却水に圧力を加えて前記冷却水回路中に冷
却水の循環流を発生させるウォータポンプ本体と、この
ウォータポンプ本体と同一軸心上に配され、且つ前記水
路形成部材の外側面に熱的に密着するように設けられた
回転電機本体と、前記ウォータポンプ本体および前記回
転電機本体と一体的に回転する回転体とを備えた技術手
段を採用した。なお、前記水路形成部材として、内部の
ポンプ室内にウォータポンプ本体を回転自在に収容する
ウォータポンプフレームを用いても良い。
【0015】〔請求項1の作用〕請求項1に記載の発明
によれば、回転体が回転するとウォータポンプ本体が回
り、水路形成部材により形成された冷却水路内の冷却水
に圧力が加えられ、冷却水回路中に冷却水の循環流が発
生する。そして、回転体が回転することにより回転電機
が作動し、回転電機本体の発熱部品が発熱する。
【0016】また、回転電機本体が回転することによ
り、回転体が回転してウォータポンプ本体が回り、水路
形成部材にて形成された冷却水路内の冷却水に圧力が加
えられ、冷却水回路中に冷却水の循環流が発生する。さ
らに、回転電機本体が、エンジンに一体的に設けられた
水路形成部材に熱的に密着するように設けられているの
で、水路形成部材により形成された冷却水路内を流れる
冷却水により回転電機本体が冷却され効率が高まる。
【0017】〔請求項1の効果〕請求項1に記載の発明
は、冷却水回路内に冷却水を循環させるウォータポンプ
本体が直接圧力を加える冷却水路を形成する水路形成部
材に固定子を直接固定しているので、車両用回転電機の
固定子を冷却することができる。これにより、固定子を
冷却するために新たに冷却水路を設けたり、導水管を取
り付けたりする必要はないので、部品点数を低減でき、
製品コストを低減することができる。さらに、ウォータ
ポンプ本体を駆動する回転体を回転電機本体と共用して
いるので、部品点数をより低減でき、製品コストをより
低減することができる。
【0018】また、本来の冷却水路の他に回転電機本体
専用の冷却水路を設けていないので、回転電機本体を冷
却するための冷却水路内を流れる冷却水の圧力損失の低
下を抑えることができるので、十分な冷却水量が得られ
ることにより、回転電機本体の冷却性能の低下を防止す
ることができ、且つエンジンの冷却性能の低下を防止す
ることができる。
【0019】〔請求項2の構成〕請求項2に記載の発明
は、請求項1に記載のウォータポンプ一体型車両用回転
電機に加えて、前記水路形成部材は、前記回転電機本体
の内部への異物の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を
有する技術手段を採用した。
【0020】〔請求項2の作用および効果〕請求項2に
記載の発明によれば、冷却媒体として冷却水を使用して
回転電機を水冷することにより、回転電機本体の内部の
空冷が不要となると共に、水路形成部材に異物侵入防止
手段を設けることにより、回転電機本体の内部への空気
の侵入がし難くなる。このため、回転電機本体の内部へ
の被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるので、回転電機
本体の耐久寿命の低下および性能の低下を抑えることが
できる。
【0021】〔請求項3の構成〕請求項3に記載の発明
は、請求項1または請求項2に記載のウォータポンプ一
体型車両用回転電機に加えて、前記回転電機本体は、前
記回転電機本体の内部への異物の侵入を防ぐための異物
侵入防止手段を有する技術手段を採用した。
【0022】〔請求項3の作用および効果〕請求項3に
記載の発明によれば、冷却媒体として冷却水を使用して
回転電機を水冷することにより、回転電機本体の内部の
空冷が不要となると共に、回転電機本体に異物侵入防止
手段を設けることにより、回転電機本体の内部への空気
の侵入がし難くなる。このため、回転電機本体の内部へ
の被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるので、回転電機
本体の耐久寿命の低下および性能の低下を抑えることが
できる。
【0023】〔請求項4の構成〕請求項4に記載の発明
は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のウォー
タポンプ一体型車両用回転電機に加えて、前記回転電機
本体は、電流が流れると磁化する固定子巻線を有し、前
記回転体の軸方向に対して直交する径方向に配された環
状の固定子と、この固定子と相対回転すると共に、前記
固定子との間に環状空隙を形成する環状の回転子とを備
えた技術手段を採用した。
【0024】〔請求項4の作用および効果〕請求項4に
記載の発明によれば、水路形成部材に固定された環状の
固定子と環状の回転子とで回転電機本体を構成すること
により、回転体の径方向で回転子と固定子とが対向配置
されるものと比較して回転電機本体を回転体の軸方向に
小型化を図ることができる。これにより、狭い回転体の
軸方向空間内にコンパクトに回転子および固定子等の磁
気回路を配置することができる。
【0025】〔請求項5の構成〕請求項5に記載の発明
は、請求項4に記載のウォータポンプ一体型車両用回転
電機に加えて、前記回転子は、永久磁石で磁界を発生す
る技術手段を採用した。
【0026】〔請求項5の作用および効果〕請求項5に
記載の発明によれば、回転子の磁界発生手段を永久磁石
のみで構成することにより、回転子の磁界発生手段とし
て回転子巻線を用いるものと比較して回転電機本体を回
転体の軸方向に小型化を図ることができる。これによ
り、狭い回転体の軸方向空間内にコンパクトに回転子お
よび固定子等の磁気回路を配置することができる。そし
て、永久磁石により磁気力がほぼ一定に発生し続けら
れ、回転子巻線を用いたもののような過熱条件による電
圧降下を要因とする効率の低下等の不具合も生じない。
さらに、回転子鉄心および回転子巻線が不要となるの
で、部品点数を低減でき、製品コストを低減することが
できる。
【0027】〔請求項6の構成〕請求項6に記載の発明
は、請求項4または請求項5に記載のウォータポンプ一
体型車両用回転電機に加えて、前記固定子は、前記固定
子巻線を覆うと共に、前記固定子巻線を前記水路形成部
材に固定する良熱伝導性樹脂を有する技術手段を採用し
た。
【0028】〔請求項6の作用および効果〕請求項6に
記載の発明によれば、固定子巻線が良熱伝導性樹脂に覆
われた状態で水路形成部材の外側面に熱的に密着するよ
うに確実に固定される。そして、固定子巻線の熱が良熱
伝導性樹脂、水路形成部材と伝わって冷却水路内を流れ
る冷却水に奪われることにより固定子巻線が十分に冷却
されることにより、固定子巻線の温度上昇を抑えること
ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕図1ないし図6はこの発明の第1
実施例を示したもので、図1はそのウォータポンプ一体
型車両用交流発電機を示した図で、図2はウォータポン
プ一体型車両用交流発電機の取付状態を示した図であ
る。
【0030】ウォータポンプ一体型車両用交流発電機1
は、エンジンEの冷却水回路中に冷却水の循環流を発生
させるウォータポンプ2、このウォータポンプ2と一体
的に作動するオルタネータ3、およびこのオルタネータ
3の出力電圧を調整する出力電圧調整装置10を備える
(図6参照)。
【0031】冷却水回路は、エンジンEのウォータジャ
ケット(図示せず)内を循環することによりエンジンを
冷却して暖められた冷却水を、冷却水配管(図示せず)
→ラジエータ(図示せず)→ウォータポンプ2→エンジ
ンEのウォータジャケットのように循環させる冷却水経
路を形成する回路である。ここで、冷却水としては、エ
チレングリコール水溶液等の不凍液を添加した冷却水、
不凍液や防錆剤等を混合したロングライフクーラント
(L.L.C)などを使用する。
【0032】エンジンEの外殻を構成するハウジング
(以下エンジンハウジングと呼ぶ)11の前面には、図
2に示したように、ウォータポンプ一体型車両用交流発
電機1が取り付けられ、クランクシャフトプーリ12、
ウォータポンプ2のポリVプーリ5およびポリVプーリ
13が回転自在に取り付けられ、クランクシャフトプー
リ12、ウォータポンプ2のポリVプーリ5およびポリ
Vプーリ13にはポリVベルト14が掛け渡されてい
る。
【0033】また、エンジンハウジング11の前面に
は、2つのカムシャフトプーリ15、3つのアイドラー
16も回転自在に取り付けられ、クランクシャフトプー
リ12、2つのカムシャフトプーリ15および3つのア
イドラー16にはタイミングベルト17が掛け渡されて
いる。
【0034】(ウォータポンプの説明)次に、ウォータ
ポンプ2について図1ないし図3に基づいて詳細に説明
する。ここで、図3はウォータポンプフレームを示した
図である。ウォータポンプ2は、シャフト4、このシャ
フト4と一体回転するポリVプーリ5、シャフト4を回
転自在に支持するウォータポンプフレーム(以下ポンプ
フレームと略す)6、およびシャフト4に回転駆動され
るウォータポンプ本体(以下ポンプ本体と略す)7等か
ら構成されている。
【0035】(シャフトの説明)シャフト4は、本発明
の回転体であって、ポンプフレーム6にベアリング21
およびシール材22を介して回転自在に支持されている
回転軸である。このシャフト4は、オルタネータ3およ
びポンプ本体7に回転動力を伝達する動力伝達手段でも
ある。なお、この実施例では、ベアリング21として、
インナーレース、アウターレース、多数のボールおよび
2個のベアリングシール(シールド)等を有する両シー
ルド玉軸受が使用されている。
【0036】(ポリVプーリの説明)ポリVプーリ5
は、本発明の回転体であって、例えばアルミニウムを主
体とする金属板をプレス成形してなるものである。この
ポリVプーリ5は、ポンプフレーム6およびベアリング
21よりも車両の前方側に配された円環板形状の連結部
23、およびこの連結部23の外周よりエンジン側に向
けて突出されたプーリ基体部24等から構成された動力
伝達手段である。
【0037】連結部23の内周部は、シャフト4の先端
側に鍔付きナット等の締結具25により締め付け固定さ
れている。プーリ基体部24は、ポンプフレーム6の一
部およびベアリング21よりも外周側を覆うように設け
られている。そして、プーリ基体部24には、ゴムまた
は金属製のポリVベルト14が掛け渡され、エンジンの
回転動力が伝達される。
【0038】(ウォータポンプフレームの説明)ポンプ
フレーム6は、本発明の水路形成部材であって、例えば
アルミニムダイカスト製で、内部に冷却水を流入させる
通水孔26が上部で開口している。そして、ポンプフレ
ーム6の内部には、通水孔26より流入した冷却水をポ
ンプ本体7を収容するポンプ室(冷却水路)27に導入
するための冷却水路28が形成されている。
【0039】さらに、ポンプフレーム6の内側部とエン
ジンハウジング11の前面部との間には、ポンプ室27
内の冷却水をエンジンのウォータジャケット(図示せ
ず)へ導入するための2つの冷却水路29が形成されて
いる。そして、ポンプフレーム6は、冷却水路28と冷
却水路29とを区画する仕切り壁部30、およびこの仕
切り壁部30よりも外側(ポリVプーリ5側)に設けら
れ、冷却水路28と外部とを区画する外壁部(仕切り
部、仕切り手段)31を有している。
【0040】その外壁部31には、ベアリング21を保
持する円筒形状のベアリングホルダー(軸受保持部)3
2が一体成形されている。このベアリングホルダー32
よりも外周側には、ポリVプーリ5のプーリ基体部24
が所定の円筒空隙を介して回転自在に取り付けられてい
る。また、外壁部31には、オルタネータ3の外周側を
覆う円筒形状の突出部33、およびオルタネータ3の後
記するステータ9の内周を保持する円環形状の突出部3
4も一体成形されている。
【0041】突出部33は、本発明の異物侵入防止手段
であって、オルタネータ3の内部、つまり後記するオル
タネータ3のロータ8とステータ9との間に形成される
環状空隙(ギャップ)内への被水や塵芥等の異物の侵入
を防ぐ閉塞壁である。この突出部33は、ベアリング2
1の内部、つまりポリVプーリ5のプーリ基体部24と
ベアリングホルダー32との間に形成される筒状空隙、
およびポリVプーリ5の連結部23とベアリングホルダ
ー32との間に形成される環状空隙内への被水や塵芥等
の異物の侵入も防ぐ。そして、外壁部31の突出部3
3、34間には、ステータ9を保持固定するための円環
形状の収容溝35が形成されている。
【0042】(ポンプ本体の説明)ポンプ本体7は、シ
ャフト4に回転駆動されることにより、ポンプ室27内
の冷却水に圧力を加えて冷却水回路内にエンジンの冷却
水の循環流を発生させる循環流発生手段である。このポ
ンプ本体7は、シャフト4のエンジン側端部(他端部)
の外周に形成されたローレット歯に圧入固定される金属
製のカラー41を例えば40%のガラス繊維入りの強化
樹脂(例えばナイロン66.商標)によりモールド成形
してなる。
【0043】そして、ポンプ本体7は、略円環板形状の
側壁部42上に多数のブレード44を有している。その
ブレード44の内周には、冷却水をブレード44へ吸い
込むための多数の吸込口45が形成されている。また、
ブレード44の外周には、冷却水を吐出するための多数
の吐出口46が形成されている。
【0044】(オルタネータの説明)次に、オルタネー
タ3について図1ないし図6に基づいて詳細に説明す
る。オルタネータ3は、本発明の回転電機本体(特には
交流発電機本体)であって、シャフト4、ポリVプーリ
5、ロータ8、ステータ9および後述する整流装置61
等から構成された永久磁石式ブラシレス偏平交流発電機
である。そして、このオルタネータ3をポンプフレーム
6に熱的に密着させることにより、冷却媒体としての冷
却水により水冷されるようにしている。
【0045】(ロータの説明)次に、オルタネータ3の
ロータ8について図1および図4に基づいて詳細に説明
する。ここで、図4は永久磁石52を示した図である。
ロータ8は、本発明の回転子であって、界磁として働く
部分で、シャフト4およびポリVプーリ5と一体になり
回転する。このロータ8は、前述のシャフト4、ポリV
プーリ5、さらにこのポリVプーリ5に固定された円環
板形状の磁性金属板51、およびこの磁性金属板51の
外周側に固定された永久磁石52等から構成されてい
る。
【0046】磁性金属板51は、ロータ8のヨークを構
成するもので、ポリVプーリ5のプーリ基体部24のエ
ンジン側面にスポット溶接等の接合手段を用いて接合さ
れ、外周に永久磁石52を係止する係止部としての円筒
壁部53、およびこの円筒壁部53のエンジン側端部よ
り径方向の延びる円環状の延長部54を有する動力伝達
手段である。この延長部54は、本発明の異物侵入防止
手段であって、外周部がポンプフレーム6の突出部33
の内周部との間に、ロータ8を回転可能とするだけの隙
間を隔てて対向するように設けられ、ロータ8とステー
タ9との間に形成される空隙内への被水や塵芥等の異物
の侵入を防ぐ閉塞部である。
【0047】(永久磁石の説明)永久磁石52は、例え
ばネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁
石、フェライト磁石、あるいは樹脂磁石(ナイロン樹
脂、Nd、Fe、B粉末を焼結したもの)が用いられ、
長期間磁気力を発生し続けるもので磁極を構成する。そ
して、永久磁石52は、磁性金属板51の円環状部分の
ステータ9に対向する対向面に構造用接着剤(図示せ
ず)を用いて接合されている。この永久磁石52は、図
3および図4に示したように、円盤形状(ドーナツ形
状)に形成され、多極(例えば16極)で遠心方向に対
して一定角度を持つようにスキュー(斜め)に着磁され
ている。
【0048】(ステータの説明)次に、オルタネータ3
のステータ9について図1および図5に基づいて詳細に
説明する。ここで、図5はステータ9を示した図であ
る。ステータ9は、本発明の固定子であって、ロータ8
と共に磁気回路を構成している。このステータ9は、ポ
ンプフレーム6に熱的に密着固定されたステータコア5
5、およびこのステータコア55に巻装された三相のス
テータコイル56a〜56c等から構成されている。
【0049】(ステータコアの説明)ステータコア55
は、固定子鉄心、電機子鉄心であって、外壁部31の収
容溝35内に収容されて外壁部31に形成された係止部
としての段部36の内側に圧入固定されている。このス
テータコア55は、図5に示したように、リボン状(帯
状)で薄鋼板(磁性材料)を螺旋形状に巻装したもので
ある。
【0050】そして、ステータコア55は、永久磁石5
2からでた磁束が三相のステータコイル56a〜56c
と有効に交差するように作られた磁束通路を形成する。
なお、ステータコア55に接触する外壁部31の厚み
は、10mm〜30mm程度で、好ましい値としては10mm
程度である。
【0051】(ステータコイルの説明)三相のステータ
コイル56a〜56cは、本発明の固定子巻線であっ
て、ロータ8の磁界との相対回転運動によって三相のス
テータコイル56a〜56cに誘導起電力(交流出力)
を発生する電機子巻線、電機部品、発熱部品である。そ
して、三相のステータコイル56a〜56cは、Y結線
により結線され、それらの各巻線端が出力電圧調整装置
10に結線されている(図6参照)。なお、三相のステ
ータコイル56a〜56cをΔ結線により接続しても良
い。
【0052】この実施例では、三相のステータコイル5
6a〜56cとステータコア55および外壁部31との
電気絶縁性を向上させるために例えば熱良伝導性のアル
ミナのフィラーなどを混合したエポキシ系の良熱伝導性
樹脂57によりモールディングしている。また、エポキ
シ系の良熱伝導性樹脂57は、図1に示したように、ス
テータコア55および三相のステータコイル56a〜5
6cを外壁部31に接着する接着剤としても働く。
【0053】(電圧調整装置の説明)次に、出力電圧調
整装置10について図1および図6に基づいて詳細に説
明する。ここで、図6は出力電圧調整装置の電気回路を
示した図である。
【0054】出力電圧調整装置10は、オルタネータ3
の整流装置61およびDC−DCコンバータ62を有
し、三相のステータコイル56a〜56cで発生した交
流出力を整流し所定の電圧に降圧して12V用のバッテ
リ63を充電する。整流装置61は、3個の正極側整流
素子(例えばダイオード)64a〜64c、および3個
の負極側整流素子(例えばダイオード)65a〜65c
等から構成され、三相のステータコイル56a〜56c
で発生した交流電流を整流して直流電流にする。
【0055】DC−DCコンバータ62は、MOS型F
ET(MOS型電界効果トランジスタ)66、コンデン
サ67、ダイオード68および鉄心付きコイル69等か
ら構成され、図示しないコンピュータによりPWM制御
(パルスのON/OFF比を変化させる制御)によりM
OS型FET66を駆動することによって、オルタネー
タ3の整流装置61より出力される直流電圧(例えば4
8V)を降圧した後に平滑して安定したバッテリ電圧
(例えば13V〜14V)を得る。
【0056】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
ウォータポンプ一体型車両用交流発電機1の作用を図1
ないし図6に基づいて簡単に説明する。
【0057】エンジンEが運転されることによって、エ
ンジンEの回転動力がクランクシャフト→クランクシャ
フトプーリ12→ポリVベルト14を介してウォータポ
ンプ2およびオルタネータ3のポリVプーリ5に伝達さ
れる。このポリVプーリ5に回転動力が伝達されると、
ポンプフレーム6にベアリング21を介して回転自在に
支持されているシャフト4および磁性金属板51が回転
する。
【0058】ポリVプーリ5の回転に伴って磁性金属板
51が回転することによりロータ8の永久磁石52も回
転する。これにより、永久磁石52から回転磁界が発生
することにより、ロータ8と相対回転するステータ9の
ステータコイル55に巻装された三相のステータコイル
56a〜56cに順次交流電流が誘起し、発電電圧が急
速に立ち上がる。
【0059】この三相の交流電流は、整流装置61の3
個の正極側整流素子64a〜64cおよび3個の負極側
整流素子65a〜65cに入力されることにより、三相
の交流電流が整流され直流電流に整流される。そして、
この整流された直流電圧(例えば48V)は、DC−D
Cコンバータ62で降圧された後に平滑される。これに
より、バッテリ63が充電されると共に、車両に搭載さ
れた電気負荷に電力が供給される。
【0060】一方、シャフト4が回転することによりシ
ャフト4の端部に固定されたポンプ本体7も回転する。
このポンプ本体7の回転により吸引力が発生し、ラジエ
ータで冷却された低温の冷却水が通水孔26を介してポ
ンプフレーム6の冷却水路28内を流れる。この冷却水
路28内を流れる低温の冷却水は、外壁部31を介して
オルタネータ3のステータ9に熱的に密着しており、オ
ルタネータ3のステータ9(特に三相のステータコイル
56a〜56c)が効率良く冷却される。
【0061】その後に低温の冷却水は、多数の吸込口4
5からポンプ本体7内に吸い込まれ、多数のブレード4
4で圧力が加えられて多数の吐出口46より吐出され
る。これらの吐出口46より吐出された低温の冷却水
は、冷却水路29を通ってエンジンのウォータジャケッ
トに供給されてエンジンが効率良く冷却される。
【0062】〔第1実施例の効果〕以上のように、ウォ
ータポンプ一体型車両用交流発電機1は、冷却水回路中
で最も低温の冷却水が流れる冷却水路28を形成するポ
ンプフレーム6にステータ9を熱的に密着しているの
で、三相のステータコイル56a〜56cを十分冷却す
ることができる。これにより、ステータ9を冷却するた
めにエンジンハウジング11に新たに冷却水路を設けた
り、オルタネータ3と冷却水回路とを接続する導水管を
取り付けたりする必要はなくなるので、その分だけ部品
点数が少なくなり、オルタネータ3の冷却機構の製造コ
ストを低減することができる。
【0063】さらに、既存のウォータポンプ2のシャフ
ト4およびポリVプーリ5をオルタネータ3の回転軸お
よびプーリとして共用しているので、車両にウォータポ
ンプとオルタネータとが別途設けられる従来装置と比較
して部品点数をより低減でき、オルタネータ3の製品コ
ストをより低減することができる。したがって、このよ
うな安価なオルタネータ3を備えた車両価格を低減する
ことができる。そして、従来のオルタネータとこのオル
タネータ3とを車両に搭載することにより近年の電気負
荷の増大に耐え得る強力な充電装置(電力供給装置)と
なる。
【0064】また、本来の冷却水路の他に車両用回転電
機専用の冷却水路を設ける必要がないので、オルタネー
タ3を冷却するための冷却水路28、29内を流れる冷
却水の圧力損失の低下を抑えることができる。このた
め、エンジンの冷却水回路中で十分な冷却水量が得られ
ることにより、オルタネータ3の固定子の冷却性能の低
下およびエンジンの冷却性能の低下を抑えることができ
る。
【0065】オルタネータ3のロータ8およびステータ
9を覆うようにポンプフレーム6の外側面から軸方向へ
向かって円環形状の突出部33を設けることにより、突
出部33の先端側の内周とロータ8の磁性金属板51の
延長部54の外周との間が狭くなりオルタネータ3を空
冷できないようにしている。このため、オルタネータ3
内、すなわちロータ8とステータ9との間に形成される
環状空隙内に被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるの
で、オルタネータ3の耐久寿命の低下を抑えることがで
きる。
【0066】環状のロータ8とポンプフレーム6に固定
された環状のステータ9とでオルタネータ3を構成し、
且つロータ8の磁界発生手段を永久磁石52のみで構成
することにより、オルタネータ3の軸方向寸法を縮小化
することができる。これにより、狭いシャフト4の軸方
向空間内にコンパクトにオルタネータ3を配置すること
ができる。そして、永久磁石52により磁気力がほぼ一
定に発生し続けられ、回転子巻線をもつもののような過
熱条件による電圧降下を要因とする発電効率の低下等の
不具合も生じない。さらに、回転子鉄心および回転子巻
線が不要となるので、部品点数が少なくなることにより
オルタネータ3の製品コストを低減することができる。
また、且つロータ8の磁界発生手段を永久磁石のみで構
成しているので、従来の交流発電機に必要であったブラ
シとスリップリングを設ける必要はなく、これらのブラ
シやスリップリングを設けないことによりできたスペー
スにロータ8とステータ9とで構成される磁気回路を配
置できるようになる。
【0067】ここで、従来のウォータポンプのプーリと
エンジンハウジング11との間の距離が小さく、このス
ペースにオルタネータ3のロータ8やステータ9を配置
することが困難であった。しかし、この実施例では、シ
ャフト4を回転自在に支持するためのベアリング21を
ポリVプーリ5の連結部23およびプーリ基体部24に
包まれるように配置しているので、ポリVベルト14と
ポンプ本体7との間の軸方向寸法を短く設定すべき制約
の中で、ロータ8とステータ9とで構成される磁気回路
を配置できるスペースを形成することができる。
【0068】そして、オルタネータ3のロータ8とステ
ータ9の対向面積はオルタネータ3の出力需要に応じて
広くとる必要があるが、ロータ8とステータ9を円環板
形状にしているので、大出力が要求される場合でも、軸
方向寸法が大きくなることはなく、ロータ8とステータ
9とで構成される磁気回路を配置できるスペースを形成
することができる。
【0069】この実施例では、永久磁石52を磁性金属
板51の円筒壁部53の内周面で係止するように設置し
ているので、永久磁石52が遠心力により飛散すること
はない。また、ポンプフレーム6がエンジンハウジング
11と別体で設けられているので、エンジン本体の組み
立て後にそのエンジン本体にポンプフレーム6を装着す
ることができ、ウォータポンプ2およびオルタネータ3
の組付作業が容易となる。
【0070】ステータコア55および三相のステータコ
イル56a〜56cがエポキシ系の良熱伝導性樹脂57
にて、ポンプフレーム6の外壁部31にモールディング
されているので、ロータ8の回転に伴って誘導起電力が
生ずる際に三相のステータコイル56a〜56cに発生
する熱が良熱伝導性樹脂57、ポンプフレーム6と良好
に伝わって冷却水路28内を流れる冷却水に奪われるこ
とにより三相のステータコイル56a〜56cが十分に
冷却されることにより、三相のステータコイル56a〜
56cの温度が過上昇することを抑えることができる。
【0071】ウォータポンプ2のポンプ本体7は、オル
タネータ3のロータ8と一体的に高速回転するので、ポ
ンプ本体7の多数のブレード44の軸方向寸法を小型化
でき、且つポンプ本体7を構成する強化樹脂の材料費用
の節約とエンジンの設計の小型化を可能とすることがで
きる。
【0072】以上のことから、オルタネータ3(特には
三相のステータコイル56a〜56c)の冷却効果が更
に高まりステータ9のインピーダンスの上昇を抑えるこ
とができ、且つ永久磁石52の磁気力の低下も少ないか
らサイズ当たりの交流出力(発電出力)を大きくできる
ので、ひいてはウォータポンプ一体型車両用交流発電機
1全体の軸方向寸法をコンパクトにできる。
【0073】〔第2実施例〕図7はこの発明の第2実施
例を示したもので、そのウォータポンプ一体型車両用交
流電動機を示した図である。
【0074】この実施例では、ポリVプーリ5を廃止す
ることにより、ポンプ本体6を連結部材71を介して交
流電動機本体(永久磁石式ブラシレス偏平交流電動機)
70で動かすようにしている。この交流電動機本体70
のロータ8は、三相のステータコイル56a〜56cに
流れる電流と永久磁石52の磁界との相互作用により回
転力を発生する。
【0075】〔変形例〕この実施例では、ロータ8の磁
界発生手段として永久磁石52のみを用いたが、ロータ
8の磁界発生手段としてロータコアコイルを用いても良
く、永久磁石とロータコイルとを組み合わせたものでも
良い。この場合には、ロータコイルの冷却には、自然放
熱を利用する。
【0076】この実施例では、本発明をウォータポンプ
一体型同期交流発電機や同期電動機を用いたが、本発明
をウォータポンプ一体型誘導発電機や誘導電動機を用い
ても良い。さらに、本発明を電動発電機に用いても良
い。また、ウォータポンプ本体と回転電機本体とを外歯
軸と内歯軸との嵌合により駆動連結しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウォータポンプ一体型車両用交流発電機を示し
た断面図である(第1実施例)。
【図2】ウォータポンプ一体型車両用交流発電機の取付
位置を示した概略図である(第1実施例)。
【図3】ウォータポンプフレームを示した正面図である
(第1実施例)。
【図4】オルタネータの永久磁石を示した説明図である
(第1実施例)。
【図5】オルタネータのステータを示した説明図である
(第1実施例)。
【図6】出力電圧調整装置を示した電気回路図である
(第1実施例)。
【図7】ウォータポンプ一体型車両用交流電動機を示し
た概略図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 車両用交流発電機(ウォータポンプ一体型車両用回
転電機) 2 ウォータポンプ 3 オルタネータ(回転電機本体) 4 シャフト(回転体) 5 ポリVプーリ(回転体) 6 ウォータポンプフレーム(水路形成部材) 7 ウォータポンプ本体 8 ロータ(回転子) 9 ステータ(固定子) 10 出力電圧調整装置 11 エンジンハウジング 27 ポンプ室(冷却水路) 33 突出部(異物侵入防止手段) 52 永久磁石 54 延長部(異物侵入防止手段) 55 ステータコア(固定子鉄心、電機子鉄心) 56a ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線) 56b ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線) 56c ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線) 57 良熱伝導性樹脂 E エンジン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却媒体としてエンジンの冷却水回路内を
    循環する冷却水を使用する車両用回転電機において、 (a)前記エンジンに一体的に設けられ、冷却水が流れ
    る冷却水路を形成すると共に、前記冷却水路と外部とを
    仕切る水路形成部材と、 (b)前記冷却水路内の冷却水に圧力を加えて前記冷却
    水回路中に冷却水の循環流を発生させるウォータポンプ
    本体と、 (c)このウォータポンプ本体と同一軸心上に配され、
    且つ前記水路形成部材の外側面に熱的に密着するように
    設けられた回転電機本体と、 (d)前記ウォータポンプ本体および前記回転電機本体
    と一体的に回転する回転体とを備えたことを特徴とする
    ウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のウォータポンプ一体型車
    両用回転電機において、 前記水路形成部材は、前記回転電機本体の内部への異物
    の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有することを特
    徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のウォータ
    ポンプ一体型車両用回転電機において、 前記回転電機本体は、前記回転電機本体の内部への異物
    の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有することを特
    徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    のウォータポンプ一体型車両用回転電機において、 前記回転電機本体は、電流が流れると磁化する固定子巻
    線を有し、前記回転体の軸方向に対して直交する径方向
    に配された環状の固定子と、 この固定子と相対回転すると共に、前記固定子との間に
    環状空隙を形成する環状の回転子とを備えたことを特徴
    とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のウォータポンプ一体型車
    両用回転電機において、 前記回転子は、永久磁石で磁界を発生することを特徴と
    するウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5に記載のウォータ
    ポンプ一体型車両用回転電機において、 前記固定子は、前記固定子巻線を覆うと共に、前記固定
    子巻線を前記水路形成部材に固定する良熱伝導性樹脂を
    有することを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回
    転電機。
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