JPH0946459A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録紙のサイズ設定に関する人為的なミスを
防止し、操作者が気付かないまま不適正な記録処理が行
われることを容易かつ適切に回避できるファクシミリ装
置を提供する。 【解決手段】 記録紙セット部（図示せず）にセットさ
れた記録紙が一旦無くなった後（ステップＳ２０１）、
再度何らかの記録紙がセットされると（ステップＳ２０
２）、現在登録されている記録紙サイズが表示され（ス
テップＳ２０３）、再度セットした記録紙のサイズを新
たな記録紙サイズとして操作者が設定することにより、
登録メモリ１０７内の記録紙サイズに係る登録内容が変
更される（ステップＳ２０４）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、定型の記録紙を用
いて画像情報等の記録を行うファクシミリ装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、Ａ４，Ｂ４等の定型カット紙
等の記録紙を記録媒体としたファクシミリ装置は広く知
られており、このようなファクシミリ装置では、複数種
類のサイズの記録紙に対応できるよう、各種サイズのう
ち操作者が選択した所望のサイズの記録紙を、単一の記
録紙セット部にセットできるように構成されたものも知
られている。

【０００３】上記従来のファクシミリ装置では、記録紙
のサイズごとに主走査方向の印字位置を調整処理した
り、記録する画像の副走査方向長が記録紙の副走査方向
長を越える場合は複数ページに分割処理したり、画像縮
小処理機能を備えたファクシミリ装置においては、記録
する画像と記録紙のサイズとの比率を考慮して主走査方
向および副走査方向をそれぞれ適正なサイズに縮小変換
処理したりすることがあり、これらの処理を適正に行う
上で、記録に用いる記録紙のサイズをファクシミリ装置
側で事前に把握しておく必要がある。

【０００４】記録紙のサイズ把握の方法として、従来よ
り、検出器を用いる方法および操作者が事前にサイズ情
報を登録する方法が知られている。

【０００５】検出器を用いたファクシミリ装置では、フ
ォトインタラプタ等のセンサを記録紙セット部の適当な
複数箇所に配設し、この複数のセンサのＯＮ／ＯＦＦ値
のパターンに基づいて、セットされた記録紙のサイズを
検出するようにしている。

【０００６】一方、操作者が事前にサイズ情報を登録す
るファクシミリ装置では、センサ等の部品点数削減によ
り装置の低価格化および構成簡素化を図るべく、上記セ
ンサを設けることなく、使用する記録紙のサイズに係る
情報を操作者が入力部から入力することによりメモリに
登録するようにしている。このファクシミリ装置は、使
用する記録紙のサイズを変更するときには、操作者が新
たな記録紙をセットすると共に登録内容をそのサイズに
係る情報に変更できるように構成されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の、操作者が事前にサイズ情報を登録するファクシミ
リ装置では、記録紙のサイズを変更する際、操作者はサ
イズ情報の登録内容を再確認せずに記録動作を開始させ
る場合が多かったため、操作者がサイズ情報の変更をし
忘れたり、誤ったサイズ情報を登録したりした場合に
は、上記印字位置調整処理、画像の分割および縮小変換
処理が適正に行われないという不具合があった。

【０００８】上記不具合の具体例を、図４および図５を
用いて説明する。

【０００９】図４は、記録画像と記録紙サイズとの関係
を示す図である。同図に示すように、記録画像４０３
は、操作者によりメモリ等に登録された記録紙のサイズ
（以下「登録記録紙サイズ」という）４０２内に収まる
ように自動的に処理されるので、例えば記録紙セット部
にセットされた実際の記録紙のサイズ（以下「実際の記
録紙サイズ」という）４０１が登録記録紙サイズ４０２
よりも小さいときのようにサイズが互いに食い違うとき
は、記録画像４０３が実際の記録紙サイズ４０１に収ま
り切れず、はみ出てしまう。

【００１０】図５は、登録記録紙サイズと実際の記録紙
サイズとの関係に応じた記録画像の印刷処理を説明する
ための図である。同図中、左側のブロックから順に、受
信したファクシミリ画像に係る記録画像５０１ａ〜５０
１ｃ、登録記録紙サイズと一致するサイズを有する実際
の記録紙５０２ａ〜５０２ｃ、登録記録紙サイズよりも
主走査方向が短いサイズを有する実際の記録紙５０３ａ
〜５０３ｅおよび登録記録紙サイズより主走査方向が長
いサイズを有する実際の記録紙５０４ａ〜５０４ｃを示
す。

【００１１】記録画像５０１は、登録記録紙サイズの主
走査方向長（この場合は記録紙５０２ａの主走査方向長
と同一である）に応じて、同図５０１，５０２に示すよ
うにＬ１，Ｌ２の位置で区切られ、記録紙５０２ａに記
録画像５０１ａが、記録紙５０２ｂに記録画像５０１ｂ
が、記録紙５０２ｃに記録画像５０１ｃがそれぞれ適正
に印刷される。

【００１２】しかし、実際の記録紙サイズが登録記録紙
サイズより短い場合には、実際の記録紙サイズに画像記
録処理が拘束されるために、同図５０３に示すように、
記録画像５０１ａがそれぞれ記録紙５０３ａと記録紙５
０３ｂとにページの途中で分割されて印刷される。記録
画像５０１ｂについても同様に処理される。

【００１３】一方、実際の記録紙サイズが登録紙サイズ
より長い場合には、記録画像はＬ１，Ｌ２でのみ分割さ
れ、同図５０４に示すように、記録画像５０１ａ，５０
１ｂ，５０１ｃが記録紙５０４ａ，５０４ｂ，５０４ｃ
にそれぞれ印刷され、各記録紙には過剰な後端余白がで
きてしまう。

【００１４】このように、上記従来の、操作者が事前に
サイズ情報を登録するファクシミリ装置では、登録され
た情報に係るサイズと実際に使用する記録紙のサイズと
の食い違いに、操作者が気づかないまま不適正な記録処
理が行われる虞があるという問題があった。

【００１５】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、記録紙のサイズ
設定に関する人為的なミスを防止し、操作者が気付かな
いまま不適正な記録処理が行われることを容易かつ適切
に回避できるファクシミリ装置を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の所定サイズの記録紙の内、任意のサ
イズの記録紙がセット可能なように構成されたセット手
段と、前記複数の所定サイズの記録紙を含む記録紙のい
ずれかが前記セット手段にセットされたか否かを検出す
る検出手段と、前記セット手段にセットされた記録紙の
サイズに関する情報を操作者が登録する登録手段と、該
登録手段に登録された情報に基づいて前記セットされた
記録紙への記録処理に関する制御を行う制御手段とを備
えたファクシミリ装置において、前記検出手段によって
前記セット手段にいずれの記録紙もセットされていない
ことが検出された後に前記いずれかの記録紙がセットさ
れていることが検出された場合は所定の警告を行う警告
手段を備えたことを特徴とする請求項１記載のファクシ
ミリ装置を提供する。

【００１７】本発明はさらに、上記請求項１記載の前記
警告手段に、前記登録された情報を可視表示する可視表
示手段および前記登録された情報を音声表示する音声表
示手段の少なくとも一方を加えたことを特徴とする請求
項２のファクシミリ装置を提供する。

【００１８】本発明はさらに、上記請求項１または２記
載の発明の構成に、前記登録手段に登録された情報を前
記警告手段による所定の警告の実行中に変更する変更手
段を加えたことを特徴とする請求項３のファクシミリ装
置を提供する。

【００１９】本発明はさらに、上記請求項１〜３のいず
れか１項の前記複数の所定サイズの記録紙を、定型のカ
ット紙であるとしたことを特徴とする請求項４のファク
シミリ装置を提供する。

【００２０】ここで、「複数の所定サイズの記録紙の
内、任意のサイズの記録紙がセット可能なように構成さ
れた」とは、たとえばＡ４，Ｂ４，Ａ３サイズ等、複数
の定型サイズの記録紙を受容できる形状をした単一の給
紙用トレイに、操作者が任意に選択したサイズの記録紙
をセットするように構成されたことをいう。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。

【００２２】図１は、本発明の実施の一形態に係るファ
クシミリ装置１の全体構成を示すブロック図である。同
図中、１０１は主制御部で、ＭＰＵ（中央処理装置）、
ＲＯＭ（読み出し専用メモリ）、ＲＡＭ（ランダムアク
セスメモリ）等から構成され、システムバス１１２で接
続されたファクシミリ装置１の各要素全体を制御する。
操作部１０２は、各種操作キーおよび操作に応じた内容
等を表示する表示器を備え、読取部１０３は、原稿を光
学的に走査して原稿情報を読み取る。

【００２３】通信部１０４は、通信網に対して呼の接
続、切断、送信データの変調および受信データの復調を
行うと共に、通信相手局との情報のやりとりを行う。記
録紙検出部１０５は、図示しない記録紙セット部に何ら
かの記録紙がセットされているか否かをマイクロスイッ
チのオン／オフにより検出する。なお、この記録紙検出
部１０５における検出手段は、マイクロスイッチ等の物
理的手段のほか、フォトインタラプタ等の光学的手段に
よるものであってもよい。タイマ１０６は、時間を計測
する。

【００２４】登録メモリ１０７は、操作者が入力する記
録紙のサイズに係る情報を含む各種情報を格納する。登
録メモリ１０７中には、登録記録紙サイズに係る情報用
に所定エリアが確保される。そして、例えば所定エリア
の値が「０」であるときは、登録記録紙サイズがＡ４型
であると識別され、所定エリアの値が「１」であるとき
は、登録記録紙サイズがレター紙サイズであると識別さ
れ、所定エリアの値が「２」であるときは、登録記録紙
サイズがリーガル紙サイズであると識別されるように設
定される。

【００２５】復号化部１０８は、符号化されている画像
情報を復号化し、符号化部１０９は、復号化されている
画像情報を符号化する。記録部１１０は、受信画像情報
等を記録するサーマルプリンタであるが、このほか、イ
ンクジェットプリンタ、レーザプリンタ等を採用しても
よい。

【００２６】なお、これらの各要素は、すべてシステム
バス１１２で主制御部１０１に接続されている。

【００２７】図２は、本実施の形態に係るファクシミリ
装置１に係る記録紙サイズの登録および変更処理の手順
を示すフローチャートである。

【００２８】ファクシミリ装置１が、スタンバイ状態で
情報の送受信等の各種動作の起動を行う処理を行った
後、ステップＳ２０１で、記録紙セット部に何らかの記
録紙がセットされているか否かが判別される。なお、こ
の段階では、操作者により登録記録紙サイズが既に登録
メモリ１０７に登録されている。また、ステップＳ２０
１で有無が判別される対象となる記録紙には、ファクシ
ミリ装置１の記録用として用いることができる所定の定
型サイズの記録紙が含まれるほか、所定外のサイズの記
録紙も含まれ、例えばロール紙がセットされている場合
にも「記録紙有り」と判別される。ステップＳ２０１で
「記録紙有り」と判別された場合は、記録紙が無くなる
まで上記判別が繰り返される。すなわち、記録紙の変更
がなく、同一サイズの記録紙が継続的に記録紙セット部
にセットされている場合であると考えられるので、後述
する登録記録紙サイズ変更処理は行われない。

【００２９】記録紙が無くなると、ステップＳ２０２へ
進み、前記ステップＳ２０１の判別の答が肯定（ＹＥ
Ｓ）となって、再度何らかの記録紙がセットされたか否
かが前記ステップＳ２０１と同様に判別される。ここで
は、記録紙が再度セットされるまで上記判別が繰り返さ
れ、何らかの記録紙がセットされるとステップＳ２０２
の判別の答が肯定（ＹＥＳ）となり、ステップＳ２０３
へ進んで、登録メモリ１０７内に登録されている登録記
録紙サイズに係る情報が、操作部１０２の表示器に表示
される。操作者は、この表示により注意を促され、続く
ステップＳ２０４で、登録記録紙サイズに係る情報の変
更（後述）を行うことができ、その処理が終わると前記
ステップＳ２０１へ戻る。

【００３０】次に、図３を用いて、前記ステップＳ２０
４で実行される登録記録紙サイズの変更処理について説
明する。

【００３１】同図は、登録記録紙サイズの変更操作に伴
い、操作部１０２の表示器に表示される内容の一例であ
る。まず表示３０１では、現在登録メモリ１０７に登録
されている登録記録紙サイズが、例えば「Ａ４サイズ」
と表示される。次いで操作者が操作部１０２の選択キー
を押下すると、表示内容が表示３０２、表示３０３のよ
うに「レターサイズ」、「リーガルサイズ」のように変
化する。操作者が今回再セットした記録紙がリーガルサ
イズであるとすると、操作者が表示３０３の時点で操作
部１０２の登録キーを押下することにより、登録記録紙
サイズが「リーガルサイズ」に決定されて、登録メモリ
１０７の登録内容が同サイズに係る情報に書換えられ
る。

【００３２】このように、図２、図３の処理によれば、
記録紙セット部への記録紙の補給や変更があった場合に
は、現在登録されている登録記録紙サイズが表示される
ので、操作者に記録紙サイズ設定の再確認を促すことが
でき、操作者が登録記録紙サイズを再度セットした記録
紙のサイズとの食い違いに気付かないまま不適正な記録
処理が行われることを未然に防止できる。

【００３３】また、操作者が記録紙サイズを変更した場
合には、簡単な操作で登録内容を変更できるように構成
したので、登録記録紙サイズと再セットした記録紙のサ
イズとの食い違いを容易かつ適正に解消できる。

【００３４】なお、本実施の形態では、登録記録サイズ
に係る情報を視覚情報により表示したが、音声情報を用
いて、また、視覚情報と音声情報とを併用して表示する
ようにしてもよい。

【００３５】以上、本発明の実施の形態の説明で明らか
にしたように、本発明の請求項１のファクシミリ装置に
よれば、複数の所定サイズの記録紙の内、任意のサイズ
の記録紙がセット可能なように構成されたセット手段に
前記複数の所定サイズの記録紙を含む記録紙のいずれか
が前記セット手段にセットされたか否かが検出され、前
記セット手段にセットされた記録紙のサイズに関する情
報が操作者により登録され、該登録された情報に基づい
て前記セットされた記録紙への記録処理に関する制御が
行われ、前記セット手段にいずれの記録紙もセットされ
ていないことが検出された後に前記いずれかの記録紙が
セットされていることが検出された場合は所定の警告が
行われる。

【００３６】また、本発明の請求項２のファクシミリ装
置によれば、前記登録された情報が可視表示および前記
音声表示の少なくとも一方がなされることにより警告さ
れる。

【００３７】さらに、本発明の請求項３のファクシミリ
装置によれば、前記登録された情報が前記所定の警告の
実行中に変更される。

【００３８】

【発明の効果】本発明の請求項１のファクシミリ装置に
よれば、操作者に対して記録紙のサイズ設定の再確認を
促すことができ、記録紙のサイズ設定に関する人為的な
ミスを防止し、操作者が気付かないまま不適正な記録処
理が行われることを容易かつ適切に回避できる。

【００３９】本発明の請求項２のファクシミリ装置によ
れば、操作者に対して記録紙のサイズ設定の再確認をよ
り一層的確に促すことができる。

【００４０】本発明の請求項３のファクシミリ装置によ
れば、登録された情報に係るサイズと実際に使用する記
録紙のサイズとの食い違いを容易かつ適切に解消でき、
適正な記録処理を確保できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態に係るファクシミリ装置
の全体構成を示すブロック図である。

【図２】同ファクシミリ装置に係る記録紙サイズの登録
処理および変更処理のフローチャートである。

【図３】同ファクシミリ装置に係る記録紙サイズ変更操
作に伴い表示される内容の一例である。

【図４】従来のファクシミリ装置における記録画像と記
録紙サイズとの関係を示す図である。

【図５】同ファクシミリ装置における登録記録紙サイズ
と実際の記録紙サイズとの関係に応じた記録画像の印刷
処理を説明するための図である。

【符号の説明】

１ ファクシミリ装置 １０１ 主制御部 １０２ 操作部 １０５ 記録紙検出部 １０７ 登録メモリ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の所定サイズの記録紙の内、任意の
   サイズの記録紙がセット可能なように構成されたセット
   手段と、前記複数の所定サイズの記録紙を含む記録紙の
   いずれかが前記セット手段にセットされたか否かを検出
   する検出手段と、前記セット手段にセットされた記録紙
   のサイズに関する情報を操作者が登録する登録手段と、
   該登録手段に登録された情報に基づいて前記セットされ
   た記録紙への記録処理に関する制御を行う制御手段とを
   備えたファクシミリ装置において、前記検出手段によっ
   て前記セット手段にいずれの記録紙もセットされていな
   いことが検出された後に前記いずれかの記録紙がセット
   されていることが検出された場合は所定の警告を行う警
   告手段を備えたことを特徴とするファクシミリ装置。
2. 【請求項２】 前記警告手段は、前記登録された情報を
   可視表示する可視表示手段および前記登録された情報を
   音声表示する音声表示手段の少なくとも一方を備えたこ
   とを特徴とする請求項１記載のファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 前記登録手段に登録された情報を前記警
   告手段による所定の警告の実行中に変更する変更手段を
   備えたことを特徴とする請求項１または２記載のファク
   シミリ装置。
4. 【請求項４】 前記複数の所定サイズの記録紙は、定型
   のカット紙であることを特徴とする請求項１〜３のいず
   れか１項に記載のファクシミリ装置。