JPH0945951A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JPH0945951A
JPH0945951A JP7196594A JP19659495A JPH0945951A JP H0945951 A JPH0945951 A JP H0945951A JP 7196594 A JP7196594 A JP 7196594A JP 19659495 A JP19659495 A JP 19659495A JP H0945951 A JPH0945951 A JP H0945951A
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JP
Japan
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solar cell
film
cell module
adhesive
transparent resin
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JP7196594A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Fujita
和秀 藤田
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の太陽電池モジュールでは、重量が重く取
扱いが困難で、さらに高価なうえ長期間安定した発電性
能が得られないという問題があった。 【解決手段】複数の太陽電池セル2が透明樹脂3で個別
に封止され、これら個別封止太陽電池セル2aが、受光
面を上にして基板1上に敷き並べられて固定され、この
状態で上記太陽電池セル2同士が相互に電気接続され、
下記のカバー材料4(A)が上記個別封止太陽電池セル
2aの上面に剥離可能に貼り付けられて個別封止太陽電
池セル2aが被覆されるとともに基板1上面が覆われ、
このカバー材料4(A)に覆われた基板1の周縁部に、
フレーム5が取り付けられている。(A)複数の透明樹
脂フィルム6,7,8が透明接着剤もしくは透明接着フ
ィルムで貼り合わせられて積層され、裏面に剥離可能接
着剤層9が設けられたカバー材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄型軽量で、か
つ、長期間安定した発電性能を維持する太陽電池モジュ
ールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油に変わる新エネルギーの開発は、単
に石油資源の枯渇対策としてだけではなく、CO2 の増
加による地球温暖化に対する環境保護対策としても重要
な意味を有している。なかでも太陽光発電は、クリーン
で地球に優しいエネルギーとして新エネルギーの第1に
あげられており、その実用化の努力が続けられている。
このような太陽光発電の出力源である太陽電池は、一枚
の太陽電池セルからの出力が比較的小さいことから、数
10ワット程度の実用レベルの電力を得るために、複数
の太陽電池セルをパネル状に敷き詰めて相互に電気接続
して集電する、いわゆる太陽電池モジュールが採用され
ている。
【0003】この太陽電池モジュールは、通常は屋上等
の屋外に設置されるため、光透過性だけでなく、それに
加えて、耐候性,耐水性,耐湿性,風雪に耐えうる機械
的強度,火災に対する耐火性や難燃性等の厳しい特性が
満たされる必要がある。そこで、現在の標準的な太陽電
池モジュールは、図13に示すような構成になってい
る。すなわち、この太陽電池モジュール40は、表面を
覆う保護カバー41の下側に、太陽電池セル42が敷き
詰められて相互に電気接続され、充填材43と裏面保護
シート44が積層されて真空成形により一体化され、端
面シールド材45とフレーム46とが取り付けられて構
成されている。上記保護カバー41は、光透過性に優れ
るとともに、飛砂や降雹に耐えるだけの硬度と風圧に耐
える強度が必要であり、通常は、3〜4mmの厚さの強
化ガラス(白ガラス)が採用されている。充填材43
は、太陽電池セル42が直接空気や水分に触れて劣化し
ないようにあらかじめ樹脂封止するものであり、通常
は、EVA(エチレン−酢酸ビニル樹脂),アクリル樹
脂,シリコン樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。裏面
保護シート44は、背面からの水分の侵入を防ぐととも
に、太陽電池セル42を機械的に保護するものであり、
絶縁被覆された金属板,金属箔もしくはPVF等のプラ
スチックシートが用いられる。端面シールド材45は、
モジュール周辺からの水分の侵入を防ぐためのものであ
り、通常は、ブチルゴム等が用いられる。フレーム46
は、モジュールを機械的に保持するとともに、屋根等へ
設置するための架台として機能するものであり、アルミ
ダイカスト枠やSUS枠等が用いられる。そして、この
太陽電池モジュール40は、上記保護カバー41,充填
材43,太陽電池セル42,裏面保護シート44が積層
され、その状態で真空プレス成形等の方法により一体化
され、その周縁部が端面シールド材45で気密保護され
たのち、フレーム46が取り付けられて構成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記太
陽電池モジュール40では、ガラスを使用しているた
め、割れやすいうえ重量が大きく、取扱いが困難で、屋
根構造への負荷も大きいという問題がある。また、充填
材43の防湿性が不充分で、外部から徐々に侵入した水
分が太陽電池セル42の特性を低下させ、長期間安定し
た発電性能が得られず、信頼性に劣るという問題もあ
る。さらに、使用されるガラス等が高価格であり、結果
的に太陽電池モジュール40自体が高価なものになると
いう問題もある。これらのような問題を抱えていること
から、太陽電池による太陽光発電の普及が妨げられてい
るのが実情である。
【0005】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、薄型軽量で取扱い易く、かつ、長期間安定し
た発電性能を維持し、しかも安価な太陽電池モジュール
の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、複数の太陽電池セルが透明樹脂で個別
に封止され、これら個別封止太陽電池セルが、受光面を
上にして基板上に敷き並べられて固定され、この状態で
上記太陽電池セル同士が相互に電気接続され、下記の被
覆シート(A)が上記個別封止太陽電池セルの上面に剥
離可能に貼り付けられて個別封止太陽電池セルが被覆さ
れるとともに基板上面が覆われ、この被覆シート(A)
に覆われた基板の周縁部に、枠体が取り付けられている
という構成をとる。(A)複数の透明樹脂フィルムが透
明接着剤もしくは透明接着フィルムで貼り合わせられて
積層され、裏面に接着部材層が設けられた被覆シート。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち、この発明者は、太陽電
池モジュールを薄型で軽量にすることを目的として一連
の研究を重ねる過程で、従来のガラスに代えて透明樹脂
フィルムを積層した被覆シートを用いることによりモジ
ュール自体が軽量化されることに着目し、基板の上面に
太陽電池セルを敷き並べてその上面を上記被覆シートで
被覆することにより薄型で軽量のモジュールが安価に得
られるのではないかと想起した。そして、さらに研究を
重ねて、上記太陽電池セルを透明樹脂で個別に封止する
とともに、上記被覆シートをこの個別封止太陽電池セル
の上面に剥離可能に貼り付けることにより、被覆シート
が経年劣化した時等に、剥がして新しい被覆シートに交
換することが容易にでき、長期間安定した発電性能が得
られるようになることを見いだし、この発明に到達し
た。
【0008】なお、この発明において「透明」とは、分
光光度計による可視光線透過率が80%以上である場合
を「透明」という。
【0009】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0010】図1は、この発明の太陽電池モジュールの
実施形態を示す。この太陽電池モジュールは、太陽電池
セル2が透明樹脂3で個別に封止され、この個別封止太
陽電池セル2aが基板1の上面に敷き並べられ、この状
態で上記太陽電池セル2同士が接続リード11によって
相互に接続されている。そして、カバー材料(被覆シー
ト)4が上記個別封止太陽電池セル2aの上面に剥離可
能に貼り付けられて、上記個別封止太陽電池セル2aが
被覆されるとともに基板1の上面が覆われ、この状態で
基板1の周縁部にフレーム5が取り付けられている。
【0011】太陽電池セル2としては、多結晶シリコン
太陽電池セル,単結晶シリコン太陽電池セル,アモルフ
ァスシリコン太陽電池セル等各種のものが用いられる。
【0012】この太陽電池セル2を個別封止する透明樹
脂3としては、エポキシ樹脂,アクリル樹脂,ポリエス
テル樹脂,シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂,ポリカーボネート樹脂,アクリル樹脂,エ
チレン−酢酸ビニル樹脂,エチレン−アクリレート共重
合体等の熱可塑性樹脂等があげられる。これらの樹脂
は、光学的に透明であることが前提になる。太陽電池セ
ル2の封止方法としては、粉末樹脂からの成形や接着剤
付フィルムによるラミネート加工等の方法があげられ
る。この個別封止により、太陽電池セル2が上記透明樹
脂3で覆われ、機械的に保護されるとともに防湿性やハ
ンドリング性が向上する。
【0013】基板1は、上記太陽電池セル2が敷き並べ
られて接着剤,両面粘着テープ等で固定され、モジュー
ル自体の支持板として機能するものであり、例えば、樹
脂,木材,金属等からなる板材が用いられる。
【0014】カバー材料4は、例えば、図2に示すよう
に、防湿性フィルム6,耐候性(耐紫外線性)フィルム
7,支持体フィルム8等の透明樹脂フィルムを、接着剤
13aおよび接着フィルム13で貼り合わせて積層し、
裏面に剥離可能接着剤層9を設け、最上層に積層される
透明樹脂フィルム(この図では耐候性フィルム7)の表
面に耐スクラッチ処理(硬質皮膜処理)を施し、耐スク
ラッチ層10を設けて形成される。
【0015】上記カバー材料4に使用される防湿性フィ
ルム6としては、フッ素系フィルムもしくは薄膜ガラス
等の水分透過率が小さいフィルムを用いる。フッ素系フ
ィルムとしてはフッ化ビニリデンフィルム,フッ化エチ
レン−プロピレンフィルム,3フッ化エチレンフィル
ム,3フッ化塩化エチレンフィルムおよびこれらの共重
合またはブレンドフィルム等があげられる。薄膜ガラス
としては、膜厚50〜150μm程度で、長尺もしくは
ロール状で供給されるものが好適に用いられる。
【0016】上記カバー材料4に使用される耐候性フィ
ルム7は、ポリ塩化ビニル,アクリル,ポリエステル,
ポリカーボネート,ポリアミドもしくはこれらの変成フ
ィルムから形成された透明フィルムの表面に、光安定
剤(ヒンダードアミン〔HALS〕),紫外線吸収剤
(ベンゾフェノン系,ベンゾトリアゾール系),紫外
線遮蔽剤(超微粒子金属酸化物〔TiO2 ,ZnO2
Fe2 3 ,SiO2等〕),酸化防止剤(ヒンダー
ドフェノール系,リン系,イオウ系)の添加剤の一種も
しくは数種を、その透明性を損なわない程度に塗布する
ことにより形成される。あるいは、上記各添加剤を透明
フィルムの原料に混練したのちフィルム状に成膜して形
成するようにしてもよい。
【0017】上記カバー材料4に使用される支持体フィ
ルム8としては、ポリ塩化ビニル,アクリル,ポリエス
テル,ポリカーボネート,ポリアミドおよびこれらの変
成フィルム等があげられる。この支持体フィルム8は、
必要に応じてカバー材料4の機械的強度を向上させるた
めに用いられるが、場合によっては、使用しなくても差
し支えない。
【0018】上記透明樹脂フィルム6,7,8は、貼り
合わせの際の接着力を高めるため、その透明性を損なわ
ない範囲で、コロナ処理,プラズマ処理,スパッタ処
理,プライマー処理,ソフトエッチング,マット加工等
の表面処理を行っても良い。
【0019】上記カバー材料4の最上層の透明樹脂フィ
ルムに施される耐スクラッチ処理としては、ゾル−ゲ
ル法による金属酸化物皮膜(SiO2 ,Al2 3 等)
の有機−無機複合膜の形成,蒸着法による無機金属酸
化物皮膜(SiO2 ,TiO 2 ,ZrO2 等)の形成,
塗布法によるセラミック塗膜(SiO2 /アクリル,
ウレタン)の形成等の各種の処理があげられる。これら
の耐スクラッチ処理を施すことにより、カバー材料4の
表面硬度を上げ、耐スクラッチ性を向上させてキズ付を
防止する。また、撥水性を向上させ、ほこり付着性や耐
汚染性を改善する。これにより、光透過率の低下を防止
するようにしている。
【0020】上記カバー材料4に使用される剥離可能接
着剤としては、透明で、しかもその剥離接着力が100
〜500g/20mmの範囲にあるアクリル共重合系も
しくは変成ゴム系粘着剤が用いられる。剥離接着力がこ
の範囲にある場合には、これらは必要に応じて容易に剥
離することができる。剥離接着力が100g/20mm
未満の場合は、個別封止太陽電池セル2aとの接着が不
充分で容易に浮きが発生し、水分の侵入や、侵入光の反
射等が生じ、充分な発電性能が得られない。反対に、5
00g/20mmを超えるとカバー材料4の剥離が困難
になり、剥離の際に太陽電池セル2や接続リード11を
損傷させるおそれがある。上記剥離可能接着剤には、そ
の透明性を損なわない範囲で、耐候性を向上させるため
に酸化防止剤,老化防止剤,紫外線吸収剤等を添加する
ことが好適である。また、接着力を安定化させるために
フェノール樹脂等を添加することが好適である。
【0021】カバー材料4の各構成フィルム6,7,8
を貼り合わせる接着剤13aとしては、光学的に透明で
あれば特に限定されるものではなく、アクリル系,ゴム
系の液状あるいはフィルム状接着剤(接着フィルム1
3)が使用される。これらの接着剤もその透明性を損な
わない範囲で、耐候性を向上させるために酸化防止剤,
老化防止剤,紫外線吸収剤等を添加したり、あるいは、
接着力を安定化させるためにフェノール樹脂等を添加し
たりすることが好適である。
【0022】上記各透明樹脂フィルムを、接着剤等を用
いて多層に積層して貼り合わせ、カバー材料4が製造さ
れるが、このカバー材料4は、最表面に耐スクラッチ処
理を施し、裏面に剥離可能接着剤層9を設ける以外は、
特に各層の順序や、作製技術に制約はなく、製造設備や
使用目的等に合わせて適宜工夫すればよい。
【0023】フレーム5としては、ポリエチレン,ポリ
プロピレン,ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂成形
品,FRP一体成形品,アルミダイカスト,およびこれ
らの組み合わせ構造等があげられる。これらの表面に
は、必要に応じて表面ゲルコート等の耐候性向上処理を
施すことが好適である。フレーム5は、軽量で必要な強
度および耐候性が備わっていればよく、その材質は、上
記のものに限定されるものではない。
【0024】上記構成において、この発明の太陽電池モ
ジュールを製造する場合には、まず、図3に示すよう
に、太陽電池セル2を透明樹脂3で個別に封止し、図4
に示すように、上記個別封止太陽電池セル2aを基板1
の上面に、受光面を上にして敷き並べ、接着剤もしくは
両面粘着テープ等(図示せず)で固定する。ついで、こ
の状態で、図5に示すように、上記太陽電池セル2同士
を接続リード11により直列もしくは並列に電気接続す
る。つぎに、図6に示すように、上記個別封止太陽電池
セル2aの上面にカバー材料4を剥離可能に貼り付け、
上記個別封止太陽電池セル2aを被覆するとともに、基
板1の上面を覆う。そののち、カバー材料4により覆わ
れた基板1の周縁部にフレーム5を取り付け、この発明
の太陽電池モジュールを得る(図1参照)。
【0025】上記のようにして得られた太陽電池モジュ
ールを、図7に示す状態で使用を続け、図8に示すよう
に、上記カバー材料4が、偶然の事故等により損傷した
り、劣化がある程度進んだ場合には、その段階で新しい
ものに取り替えることが行われる。すなわち、まず、図
9に示すように、フレーム5を取り外し、図10に示す
ように、劣化したカバー材料4を剥離する。このとき、
上記カバー材料4は、剥離可能な接着力で個別封止太陽
電池セル2aの上面に貼り付けられているため、容易に
剥離され、太陽電池セル2や接続リード11等を破損す
ることがない。ついで、図11に示すように、新しいカ
バー材料4をローラー12等を用いて軽く圧着させて貼
り合わせ、図12に示すように、再びフレームを取り付
ける。このようにすることにより、太陽電池モジュール
は、初期の光透過性を回復し、当初の発電性能を維持す
ることができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明の太陽電池モジ
ュールは、樹脂フィルムを主体に構成されているため、
薄型軽量である。また、枠体(フレーム)に要求される
強度も軽減されるため、モジュール自体の重量も軽くな
る(従来型に比べ、厚さは1/3〜1/4,重量は1/
2〜1/3になる)。また、被覆シート(カバー材料)
が経年使用等による理由でその特性が劣化し、太陽電池
モジュールの発電性能が低下したときは、被覆シートを
容易に新しい被覆シートと交換することができる。その
結果、モジュールの発電性能を安定的に維持することが
できるようになる。さらに、この太陽電池モジュールで
は、高価な太陽電池セルは継続して使用できるうえ、被
覆シートは長尺連続生産できるため、安価であり、モジ
ュール自体のコストおよび維持管理のコストが極めて安
価なものになる。そのうえ、被覆シートが容易に交換で
きるため、その寿命はそれほど長くなくてもよく、紫外
線吸収剤,硬質皮膜処理(耐スクラッチ処理),防湿剤
等の添加剤等の選択の巾が広くなり、より安価に製造す
ることができる。
【0027】つぎに、実施例について説明する。
【0028】
【実施例1】太陽電池セルとして、多結晶シリコン太陽
電池セルを使用し、この太陽電池セルを透明樹脂(酸無
水物硬化エポキシ樹脂)を用いて個別封止した。一方、
つぎのようにしてカバー材料を作製した。すなわち、最
上層から、耐候性フィルム(光安定剤および紫外線遮蔽
剤を練り込んだポリ塩化ビニルフィルム),防湿性フィ
ルム(薄膜ガラス〔厚さ100μm〕),支持体フィル
ム(ポリエステルフィルム〔厚さ100μm〕)の順で
積層し、接着剤(紫外線遮蔽剤としてTiO2超微粒子
を練り込んだアクリル系接着フィルム)で貼り合わせ
た。そして、最表面に耐スクラッチ処理としてSiO2
のゾル−ゲル法処理を施し、剥離可能接着剤として剥離
接着力が250g/20mmのアクリル系粘着剤を用い
て、裏面に剥離可能接着剤層を形成した。そして、絶縁
コートされたアルミニウム板(厚さ1mm)から形成さ
れた基板上に、上記個別封止太陽電池セルを敷き並べて
固定し、この状態で、上記個別封止太陽電池セルの上面
に、上記カバー材料を貼り付け、上記個別封止太陽電池
セルを被覆した。そののち、FRP一体成形品のフレー
ムを取り付け、この発明の太陽電池モジュールを得た。
【0029】
【実施例2】耐スクラッチ処理として、TiO2 のスパ
ッタ蒸着処理を施した。それ以外は上記実施例1と同様
にして太陽電池モジュールを得た。
【0030】
【実施例3】耐スクラッチ処理として、SiO2 微粉末
/アクリルバインダの塗布処理を施した。それ以外は上
記実施例1と同様にして太陽電池モジュールを得た。
【0031】
【実施例4】剥離可能接着剤として、剥離接着力が30
0g/20mmの老化防止剤入りゴム系粘着剤を用い
た。それ以外は上記実施例1と同様にして太陽電池モジ
ュールを得た。
【0032】
【実施例5】剥離可能接着剤として、剥離接着力が40
0g/20mmの紫外線吸収剤入りアクリル系粘着剤を
用いた。それ以外は上記実施例1と同様にして太陽電池
モジュールを得た。
【0033】
【実施例6】カバー材料の防湿性フィルムとして、フッ
化ビニリデンフィルム(厚さ100μm)を用いた。そ
れ以外は上記実施例1と同様にして太陽電池モジュール
を得た。
【0034】
【実施例7】カバー材料の耐候性フィルムとして、紫外
線吸収剤を練り込んだアクリルフィルムを用いた。それ
以外は上記実施例1と同様にして太陽電池モジュールを
得た。
【0035】
【実施例8】カバー材料の耐候性フィルムとして、光安
定剤および酸化防止剤を塗布したポリエステルフィルム
を用いた。それ以外は上記実施例1と同様にして太陽電
池モジュールを得た。
【0036】上記実施例1〜8の性能評価を下記の表1
に示す。
【0037】
【表1】
【0038】上記表1から明らかなように、実施例によ
れば、太陽電池モジュールとしての良好な特性を示し
た。また、モジュール自体が薄型軽量になり、カバー材
料の剥離も容易であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の太陽電池モジュールの実施形態を示
す縦断面図である。
【図2】カバー材料の構成を示す説明図である。
【図3】個別封止太陽電池セルを示す縦断面図である。
【図4】太陽電池モジュールの製造工程を示す説明図で
ある。
【図5】太陽電池モジュールの製造工程を示す説明図で
ある。
【図6】太陽電池モジュールの製造工程を示す説明図で
ある。
【図7】太陽電池モジュールの使用状態を示す説明図で
ある。
【図8】太陽電池モジュールの使用状態を示す説明図で
ある。
【図9】カバー材料の交換作業状態を示す説明図であ
る。
【図10】カバー材料の交換作業状態を示す説明図であ
る。
【図11】カバー材料の交換作業状態を示す説明図であ
る。
【図12】カバー材料が交換された太陽電池モジュール
を示す説明図である。
【図13】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 太陽電池セル 2a 個別封止太陽電池セル 3 透明樹脂 4 カバー材料 5 フレーム 6,7,8 透明樹脂シート 9 剥離可能接着剤層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の太陽電池セルが透明樹脂で個別に
    封止され、これら個別封止太陽電池セルが、受光面を上
    にして基板上に敷き並べられて固定され、この状態で上
    記太陽電池セル同士が相互に電気接続され、下記の被覆
    シート(A)が上記個別封止太陽電池セルの上面に剥離
    可能に貼り付けられて個別封止太陽電池セルが被覆され
    るとともに基板上面が覆われ、この被覆シート(A)に
    覆われた基板の周縁部に、枠体が取り付けられて構成さ
    れていることを特徴とする太陽電池モジュール。(A)
    複数の透明樹脂フィルムが透明接着剤もしくは透明接着
    フィルムで貼り合わせられて積層され、裏面に接着部材
    層が設けられた被覆シート。
  2. 【請求項2】 接着部材層の剥離接着力が、100〜5
    00g/20mmである請求項1記載の太陽電池モジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 被覆シートの最上層の透明樹脂フィルム
    の表面が硬質皮膜処理されている請求項1記載の太陽電
    池モジュール。
  4. 【請求項4】 被覆シートが、透明樹脂フィルムとして
    紫外線吸収性フィルムおよび耐湿性フィルムを使用した
    ものである請求項1記載の太陽電池モジュール。
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