JPH0945650A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH0945650A
JPH0945650A JP21515895A JP21515895A JPH0945650A JP H0945650 A JPH0945650 A JP H0945650A JP 21515895 A JP21515895 A JP 21515895A JP 21515895 A JP21515895 A JP 21515895A JP H0945650 A JPH0945650 A JP H0945650A
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JP
Japan
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adsorbent
cleaning liquid
metal
silicon
alkaline cleaning
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JP21515895A
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English (en)
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Motoko Ono
基子 小野
Hideki Tomioka
秀起 富岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属汚染を防止できるシリコンウエハ洗浄装
置の提供。 【構成】 アルカリ性洗浄液4の循環路13にシリコン
から成る吸着剤22を収納した汚染金属除去装置20が
介設されている。シリコンウエハ1を洗浄したアルカリ
性洗浄液4が汚染金属除去装置20の吸着剤22を構成
するシリコンに接触すると、シリコンは酸化されて酸化
膜を形成する。この際、アルカリ性洗浄液に対する汚染
金属5であって酸化膜エントロピーの大きいアルミニウ
ムや鉄はシリコン酸化膜に取り込まれて吸着される。吸
着された汚染金属5は洗浄液4に放出しないため、洗浄
液4から汚染金属5は除去されたことになる。 【効果】 アルカリ性洗浄液中に汚染金属が蓄積される
のを防止できるため、洗浄時のシリコンウエハの金属汚
染を防止できる。吸着剤は酸化膜をエッチングすること
により、再生できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄技術、特に、洗浄
液としてアルカリ性水溶液(塩基性水溶液。以下、アル
カリ性洗浄液という。)を用いて被洗浄物を洗浄する洗
浄技術に関し、例えば、半導体装置の製造工程におい
て、シリコン基板(以下、シリコンウエハという。)を
洗浄するのに利用して有効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、シリコ
ンウエハを洗浄する洗浄装置として、シリコンウエハを
アンモニア過酸化水素溶液等のアルカリ性洗浄液に晒す
ように構成されているシリコンウエハ洗浄装置がある。
すなわち、このシリコンウエハ洗浄装置において、例え
ば、シリコンウエハに付着した酸性の汚染物質がアルカ
リ性洗浄液に接触すると、中和されて剥離するため、シ
リコンウエハを効果的に洗浄することができる。
【0003】なお、アルカリ性洗浄液を使用したシリコ
ンウエハの洗浄技術を述べてある例として、半導体基板
技術研究会1991年7月25日発行「ウルトラクリー
ンテクノロジー」第3巻第3号、がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記文献の
第19頁〜第20頁には、0.1〜100ppbの金属
汚染があるアンモニア過酸化水素溶液のアルカリ性洗浄
液中においては、アルミニウムが1012〜1013原子/
cm2 レベル、鉄が1011〜1012原子/cm2レベル
も、シリコンウエハに吸着することが記載されている。
アルミニウムおよび鉄によってシリコンウエハが汚染さ
れると、半導体装置の特性が劣化されるため、アンモニ
ア過酸化水素溶液のアルカリ性洗浄液中ではアルミニウ
ムおよび鉄による金属汚染を0.1ppb以下に抑制す
る必要があると考えられる。
【0005】しかしながら、アルカリ性洗浄液を使用し
た従来のシリコンウエハ洗浄装置においては、このよう
な金属汚染についての配慮がなされていないため、シリ
コンウエハがアルカリ性洗浄液によって洗浄される際
に、金属汚染が発生する危険性があるという問題点があ
ることが本発明者によって明らかにされた。
【0006】本発明の目的は、金属汚染を防止すること
ができる洗浄技術を提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0009】すなわち、アルカリ性の洗浄液に酸化され
易く酸化物形成エンタルピーの大きな金属をその酸化膜
中に取り込む物質から構成された吸着剤に、アルカリ性
洗浄液を晒すことにより、アルカリ性洗浄液中から酸化
物形成エンタルピーの大きな金属から成る汚染物質を除
去することを特徴とする。
【0010】特に、酸化物形成エンタルピーの大きな金
属がアルミニウムおよび鉄である場合において、吸着剤
としてシリコンを使用することを特徴とする。
【0011】また、前記吸着剤をエッチング液に晒すこ
とにより、その表面に形成された酸化膜を除去して再生
することを特徴とする。
【0012】
【作用】前記した手段において、吸着剤(例えば、シリ
コン)はアルカリ性洗浄液に接触すると、酸化されてシ
リコン酸化膜を形成するとともに、酸化物形成エンタル
ピーの大きな金属から成る汚染物質(例えば、アルミニ
ウムおよび鉄)を形成された酸化膜中に取り込む。この
酸化膜中への取り込みによって、アルカリ性洗浄液中の
汚染物質は吸着剤により捕捉された状態になってアルカ
リ性洗浄液中から除去されたことになる。
【0013】吸着剤の表面が全て酸化膜で覆われると、
吸着剤による汚染物質の酸化膜中への取り込み作用が劣
化する。そこで、吸着剤をエッチング液に晒して吸着剤
の表面に形成された酸化膜をエッチングによって除去す
ることにより、吸着剤の酸化されていない新鮮な表面を
露出させて吸着剤を再生させる。すなわち、酸化されて
いない新鮮な表面が露出されると、吸着剤は酸化されて
酸化膜を形成する際に酸化物形成エンタルピーの大きな
金属から成る汚染物質を酸化膜中に再び取り込める状態
に戻ることになる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるシリコンウエ
ハ洗浄装置を示す模式図である。図2以降はその作用を
説明するための各線図である。
【0015】本実施例において、本発明に係る洗浄装置
は、被洗浄物としてのシリコンウエハ1の表面に付着し
た異物2をアンモニア過酸化水素溶液等のアルカリ性洗
浄液4によって洗浄するシリコンウエハ洗浄装置10と
して構成されており、処理槽11を備えている。処理槽
11はステンレス鋼等を用いられて上面が開口した浴槽
形状に形成されており、少なくともその内面にはアルカ
リ性洗浄液4による腐蝕を防止するための弗素樹脂膜
(図示せず)がコーティングされている。処理槽11は
被処理物としてのシリコンウエハ1を複数枚保持した処
理治具3を完全に収容し得る大きさに形成されており、
その槽内にはアルカリ性洗浄液4が貯留されている。処
理槽11の外部にはオーバーフロー槽12が処理槽11
を受けるように設備されており、このオーバーフロー槽
12は処理槽11から溢流して来るアルカリ性洗浄液4
を一時的に溜めるように構成されている。
【0016】処理槽11にはアルカリ性洗浄液4を循環
させるための循環路13が、オーバーフロー槽12を介
して流体的に接続されている。すなわち、処理槽11に
は給液管14がアルカリ性洗浄液4の中に深く挿入さ
れ、オーバーフロー槽12には排液管15が底部に接続
されている。排液管15の途中にはポンプ16がオーバ
ーフロー槽12のアルカリ性洗浄液4を揚水するように
介設されており、ポンプ16の吐出側には濾過装置17
が介設されている。この濾過装置17はフイルタ等(図
示せず)を備えており、アルカリ性洗浄液4の中に浮遊
する塵埃等のような比較的大きな異物(図示せず)を微
細な網目等により捕捉するように構成されている。
【0017】循環路13には、アルカリ性洗浄液4に対
しての汚染金属であって酸化物形成エンタルピーの大き
な金属としてのアルミニウムおよび鉄の汚染金属(以
下、汚染金属という。)5を除去するための汚染金属除
去装置20が介設されている。この汚染金属除去装置2
0は容器21を備えており、容器21の入口側は排液管
15側へ流体的に接続され、その出口側は給液管14側
へ流体的に接続されている。容器21内には、アルカリ
性洗浄液4に酸化され易く酸化物形成エンタルピーの大
きな金属をその酸化膜中に取り込む物質としてのシリコ
ンから構成された吸着剤22が収容されている。吸着剤
22を構成するシリコンは単結晶シリコンまたは多結晶
シリコンのいずれでもよく、また、単結晶シリコンおよ
び多結晶シリコンを併用してもよい。
【0018】吸着剤22はアルカリ性洗浄液4との接触
面積が大きい方が汚染金属の除去効率が大きいため、表
面積が大きくなるように粒状や粉末状に形成されてい
る。粒状や粉末状に形成された吸着剤22はカートリッ
ジ23内に外部へ逃散しないように封入されており、カ
ートリッジ23は容器21に交換可能に収納されてい
る。吸着剤22はアルカリ性洗浄液4の中に混流しない
範囲内で、その表面積が可及的に大きくなるように、そ
の粒径が設定されている。カートリッジ23は所定粒径
に形成された吸着剤22よりも小さな目を有するフイル
タ膜等を用いられて構成されており、また、カートリッ
ジ23はアルカリ性洗浄液4に浸食されず、かつ、アル
カリ性洗浄液4を透過させ得るように構成されている。
さらに、カートリッジ23は複数個用意されており、吸
着剤22の吸着作用が使用によって劣化した際に、新規
のものと容易に交換し得るようになっている。
【0019】次に、前記構成に係るシリコンウエハ洗浄
装置の作用を説明する。異物2が付着した被洗浄物とし
てのシリコンウエハ1は複数枚が処理治具3に整列され
て保持された状態で、シリコンウエハ洗浄装置10の処
理槽11に貯留されたアルカリ性洗浄液4の中に浸漬さ
れる。所定時間浸漬後、シリコンウエハ1群はアルカリ
性洗浄液4から引き上げられる。アルカリ性洗浄液4の
中に浸漬されている間に、シリコンウエハ1に付着した
異物2はアルカリ性洗浄液4のアルカリ反応によってシ
リコンウエハ1の表面から剥離されて、アルカリ性洗浄
液4によって洗い流される。
【0020】他方、アルカリ性洗浄液4は処理槽11か
らオーバーフロー槽12へ溢流し、このオーバーフロー
槽12の底からポンプ16により循環路13の排液管1
5に揚水される。循環路13に揚水されたアルカリ性洗
浄液4は濾過装置17および汚染金属除去装置20を経
由して、循環路13の給液管14から処理槽11へ還流
される。この循環中に、アルカリ性洗浄液4に浮遊する
塵埃等の異物(図示せず)は濾過装置17によって機械
的ないしは物理的に捕捉されて、アルカリ性洗浄液4の
中から除去される。また、アルミニウムおよび鉄の汚染
金属5は循環路13の途中に介設されている汚染金属除
去装置20の吸着剤22によって吸着されることによ
り、アルカリ性洗浄液4の中から除去される。
【0021】ところで、汚染金属除去装置20が介設さ
れていない従来のシリコンウエハ洗浄装置の場合におい
て、アルミニウムおよび鉄の汚染金属5は塵埃等の異物
(図示せず)に比べて遙かに微細(分子的な大きさ)で
あるため、機械的ないしは物理的な捕捉を原理とする濾
過装置17によっては濾過することができない。その結
果、アルミニウムおよび鉄の汚染金属5は減少すること
なく、アルカリ性洗浄液4と共に処理槽11に対して循
環し、次第に蓄積されて行くことになる。アルミニウム
および鉄の汚染金属5がアルカリ性洗浄液4の中に蓄積
されて行き、アルカリ性洗浄液4の中の汚染金属5の濃
度が増加すると、シリコンウエハ1への吸着量が高くな
るため、シリコンウエハ1が汚染金属5によって汚染さ
れてしまう。
【0022】そこで、アルカリ性洗浄液の交換作業が実
施されることになるが、この作業が頻繁に実施される
と、シリコンウエハ洗浄装置の稼働効率や、作業の安全
性が低下するとともに、シリコンウエハ装置のランニン
グコストが増加する。したがって、アルカリ性洗浄液の
交換作業頻度を可及的に抑制することが望まれる。本実
施例に係るシリコンウエハ洗浄装置10はこの要望に応
ずるものである。すなわち、本実施例に係るシリコンウ
エハ洗浄装置10においては、アルミニウムおよび鉄の
汚染金属5は循環路13の途中に介設された汚染金属除
去装置20の吸着剤22によって吸着されることによ
り、アルカリ性洗浄液4の液中から除去されるため、ア
ルカリ性洗浄液4の交換作業の頻度を抑制することがで
きる。
【0023】ここで、吸着剤22を構成するシリコンが
アルカリ性洗浄液4に対する汚染金属5であるアルミニ
ウムおよび鉄をきわめて効果的に吸着する理由は、次の
ような作用によるものと考察される。すなわち、吸着剤
22を構成するシリコンはアルカリ性洗浄液4に酸化さ
れ易いため、アルカリ性洗浄液4に接触してシリコン酸
化膜を形成する。このシリコンの酸化膜形成に際して、
アルミニウムおよび鉄は酸化物形成エンタルピーが大き
いため、シリコン酸化膜中に容易に取り込まれる。そし
て、シリコン酸化膜中に取り込まれたアルミニウムおよ
び鉄はアルカリ性洗浄液4に逃散することなく確実に保
持されるため、再び、アルカリ性洗浄液4の中に二度と
放出することはない。
【0024】図2〜図4は吸着剤22としてのシリコン
がアルカリ性洗浄液4に対する汚染金属5であるアルミ
ニウムおよび鉄を吸着することを証明する線図である。
【0025】図2は各種洗浄液中における鉄のシリコン
ウエハへの吸着量の洗浄液中鉄濃度の依存性を示す線図
である。図2において、縦軸に鉄のシリコンウエハへの
吸着量(原子/cm2 )が取られ、横軸に洗浄液中の鉄
の濃度(ppb)が取られている。曲線Aは洗浄液とし
て弗酸の水溶液(以下、第1試料という。)が使用され
た場合を示しており、第1試料の組成比は、弗酸:水=
1:100、である。曲線Bは洗浄液として塩酸/過酸
化水素の水溶液(以下、第2試料という。)が使用され
た場合を示しており、第2試料の組成比は、塩酸:過酸
化水素:水=1:1:5、である。曲線Cは洗浄液とし
てアンモニア/過酸化水素の水溶液(以下、第3試料と
いう。)が使用された場合を示しており、第3試料の組
成比は、アンモニア:過酸化水素:水=1:25:27
5、である。また、各試料中の鉄の濃度は0.1〜10
0ppbとした。図2から、鉄はアルカリ性水溶液にお
いてシリコンに吸着され易いこと、特に、第3試料にお
いてシリコンに吸着され易いことが理解される。
【0026】図3は各種洗浄液中におけるアルミニウム
のシリコンウエハへの吸着量の洗浄液中アルミニウム濃
度の依存性を示す線図である。図3において、縦軸にア
ルミニウムのシリコンウエハへの吸着量(原子/c
2 )が取られ、横軸に洗浄液中のアルミニウムの濃度
が取られている。曲線Aは洗浄液として第1試料が使用
された場合を、曲線Bは洗浄液として第2試料が使用さ
れた場合を、曲線Cは洗浄液として第3試料が使用され
た場合をそれぞれ示している。また、洗浄液中のアルミ
ニウムの濃度は0.1〜100ppbとした。図3か
ら、アルミニウムはアルカリ性水溶液においてシリコン
に吸着され易いこと、特に、第3試料においてシリコン
に吸着され易いことが理解される。
【0027】図4は各種汚染金属のシリコンウエハへの
吸着量のpH依存性を示す線図である。図4において、
縦軸に各種金属のシリコンウエハへの吸着量(原子/c
2)が取られ、横軸に洗浄液の水素イオン指数(p
H)が取られている。各曲線に付された符号は、各種の
汚染金属をそれぞれ示している。また、洗浄液中の各種
金属の濃度は、50ppb、とした。図4から、シリコ
ンウエハ用洗浄液に対する各種汚染金属であるアルミニ
ウム(Al)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銅(C
u)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)は、pH>
7、すなわち、アルカリ性水溶液(塩基性水溶液)にお
いてシリコンに吸着され易いことが理解される。
【0028】さらに、図2〜図4によれば、シリコンウ
エハ上の金属汚染が半導体デバイス(半導体装置)の特
性の観点から支障がないレベルに抑制するためには、ア
ルカリ性洗浄液におけるアルミニウムおよび鉄等の汚染
金属の濃度を、0.1ppb以下に制御することが望ま
しいことが理解される。
【0029】ところで、汚染金属除去装置20における
吸着剤22はアルカリ性洗浄液4に酸化されてアルミニ
ウムおよび鉄の汚染金属5を酸化膜に取り込んで吸着す
ることによって汚染金属5を除去するため、吸着剤22
の表面が酸化膜によって覆われてしまうと、その吸着作
用を発揮しなくなってしまう。したがって、汚染金属除
去装置20の吸着剤22の再生が必要になる。
【0030】そこで、本実施例においては、このシリコ
ンウエハ洗浄装置10の保守点検時等の休止時に、汚染
金属除去装置20の容器21に収納された吸着剤22が
新規なものと交換される。この交換作業に際して、吸着
剤22はカートリッジ23に収められているため、きわ
めて短時間に完了することができる。すなわち、使用に
よって劣化した旧い吸着剤22が収められたカートリッ
ジ23が容器21から取り出された後に、使用されてい
ない吸着剤22が収められたカートリッジ23が容器2
1に収納される。
【0031】また、容器21から取り出された旧い吸着
剤22は、酸化膜をエッチングするエッチング液に浸漬
されることによって再生される。すなわち、弗酸水溶
液、または、弗酸/過酸化水素水溶液のエッチング液に
吸着剤22が浸漬されると、吸着剤22を構成するシリ
コンの表面に形成されたシリコン酸化膜はエッチング液
によってエッチングされるため、吸着剤22内部の酸化
されていない新鮮なシリコン層が露出される状態にな
る。また、シリコン酸化膜がエッチングされると、シリ
コン酸化膜に取り込まれていたアルミニウムおよび鉄の
汚染金属5もエッチング液に放出されるため、吸着剤2
2から汚染金属5も除去されることになる。このように
して、吸着剤22は新鮮なシリコン層を露出するととも
に、汚染金属5を除去されるため、再生された状態にな
る。
【0032】なお、アルミニウムや鉄および亜鉛等が汚
染金属である場合には、エッチング液として弗酸水溶
液、または、弗酸/過酸化水素水溶液のいずれを使用し
てもよいが、銅のようにシリコンよりもイオン化傾向が
小さくシリコン表面に吸着され易い金属の場合には、シ
リコンを酸化しながら吸着剤をエッチングする弗酸/過
酸化水素水溶液を使用することが望ましい。けだし、エ
ッチングによって吸着剤の表面に露出された新鮮なシリ
コンを直ちに酸化してシリコン酸化膜で覆うことによ
り、吸着剤のシリコン酸化膜と共に剥離された銅が露出
されたシリコンに吸着するのを防止し、汚染金属として
の銅が吸着剤に残留してしまうのを防止するためであ
る。
【0033】また、吸着剤22の再生作業は、吸着剤2
2をカートリッジ23に収容したままの状態で実施して
もよいし、カートリッジ23から取り出して実施しても
よい。ちなみに、エッチング液による吸着剤22の酸化
膜のエッチング量は極微量であるため、吸着剤22の表
面積の減少量は殆ど支障が無い程度である。また、吸着
剤22としてシリコンが使用される場合には、シリコン
ウエハの残滓等を使用することができるため、吸着剤2
2の再生作業を省略しても洗浄工程全体としてのコスト
増加に対する影響は回避することができる。
【0034】前記実施例によれば次の効果が得られる。 (1) アルカリ性洗浄液の循環路にシリコンから成る
吸着剤を介設することにより、アルミニウムおよび鉄の
汚染金属を吸着剤としてのシリコンによって捕集するこ
とができるため、アルカリ性洗浄液中にアルミニウムお
よび鉄の汚染金属が蓄積されて行くのを防止することが
できる。その結果、アルカリ性洗浄液による洗浄に際し
てのシリコンウエハの金属による汚染を防止することが
できる。
【0035】(2) 汚染金属がアルカリ性洗浄液中に
蓄積されて行くのを防止することにより、アルカリ性洗
浄液の交換作業を省略ないしは大幅に減少化することが
できるため、アルカリ性洗浄液の消費量や、シリコンウ
エハ洗浄装置の運転休止時間を大幅に低減化することが
でき、生産性を向上することができる。
【0036】(3) 吸着剤を循環路に交換可能に介設
することにより、吸着作用の劣化した吸着剤を新規の吸
着剤に容易に置き換えることができるため、吸着剤の吸
着作用を常に一定レベルに維持することができ、アルカ
リ性洗浄液が汚染金属によって汚染されるのを常に防止
することができる。
【0037】(4) 循環路から取り出された吸着剤を
エッチング液に浸漬することにより、吸着剤の表面に形
成された酸化膜および当該酸化膜に取り込まれた汚染金
属を吸着剤から除去することができるため、吸着剤を再
生させることができる。
【0038】(5) 前記(4)により、吸着剤の消費
量を抑制することができるため、洗浄工程全体としての
コストの増加を抑制することができる。
【0039】図5は本発明の他の実施例であるシリコン
ウエハ洗浄装置を示す模式図である。
【0040】本実施例2が前記実施例1と異なる点は、
アルカリ性洗浄液循環路13の途中に吸着剤再生装置3
0が介設されている点にある。すなわち、この吸着剤再
生装置30は循環路13における濾過装置17の二次側
に介設されており、エッチング液貯留槽31を備えてい
る。この貯留槽31には弗酸水溶液または弗酸/過酸化
水素水溶液等のシリコン酸化膜をエッチングするエッチ
ング液32が貯留されている。エッチング液貯留槽31
には第1エッチング液循環路33および第2エッチング
液循環路34がそれぞれ接続されており、これらの循環
路33および34には第1汚染金属除去装置20Aおよ
び第2汚染金属除去装置20Bがそれぞれ介設されてい
る。第1エッチング液循環路33と第2エッチング液循
環路34との入口側分岐位置および出口側分岐位置には
入口側切換弁35および出口側切換弁36がそれぞれ介
設されており、入口側切換弁35の下流側にはポンプ3
7が介設されている。
【0041】また、循環路13には第1アルカリ洗浄液
分岐路(以下、第1分岐路という。)38および第2ア
ルカリ洗浄液分岐路(以下、第2分岐路という。)39
がそれぞれ分岐されており、第1分岐路38は第1汚染
金属除去装置20Aに接続され、第2分岐路39は第2
汚染金属除去装置20Bに接続されている。第1分岐路
38と第2分岐路39との入口側分岐位置および出口側
分岐位置には入口側切換弁(以下、入口側メイン切換弁
という。)40および出口側切換弁(以下、出口側メイ
ン切換弁という。)41がそれぞれ介設されている。
【0042】次に、以上の構成に係る吸着剤再生装置3
0を備えたシリコンウエハ洗浄装置の作用を説明する。
【0043】アルカリ性洗浄液循環路13における入口
側メイン切換弁40および出口側メイン切換弁41が第
1汚染金属除去装置20A側に接続されている場合に
は、アルカリ性洗浄液循環路13のアルカリ性洗浄液4
は第1汚染金属除去装置20Aを循環することにより、
汚染金属5を除去される。このとき、アルカリ性洗浄液
循環路13に介設された吸着剤再生装置30における入
口側切換弁35および出口側切換弁36は第2汚染金属
除去装置20B側に接続された状態になっているため、
エッチング液貯留槽31のエッチング液32は第2汚染
金属除去装置20Bを循環する状態になっている。した
がって、第2汚染金属除去装置20Bの吸着剤22は循
環するエッチング液32によってエッチングされること
により、その表面に形成された酸化膜および当該酸化膜
に取り込まれた汚染金属5を除去されることになる。
【0044】予め設定された使用期間が経過した場合
や、予め設定された所定値以上の汚染金属がアルカリ性
洗浄液中から検出された場合等において、アルカリ性洗
浄液循環路13における入口側メイン切換弁40および
出口側メイン切換弁41が第2汚染金属除去装置20B
側に切り換えられるとともに、吸着剤再生装置30にお
ける入口側切換弁35および出口側切換弁36は第1汚
染金属除去装置20A側に切り換えられる。これらの切
り換えにより、アルカリ性洗浄液循環路13のアルカリ
性洗浄液4は第2汚染金属除去装置20Bを循環するこ
とにより、汚染金属5を除去され、また、第1汚染金属
除去装置20Aの吸着剤22は循環するエッチング液3
2によってエッチングされることにより、その表面に形
成された酸化膜および当該酸化膜に取り込まれた汚染金
属5を除去される状態になる。
【0045】以上のようにして第1汚染金属除去装置2
0Aと第2汚染金属除去装置20Bとが交互に使用され
ることにより、アルカリ性洗浄液4は汚染金属5を常に
除去されて一定の正常な状態を維持されることになる。
また、第1汚染金属除去装置20Aと第2汚染金属除去
装置20Bとが吸着剤再生装置30に接続されることに
より、当該吸着剤22が吸着作用を効果的に発揮する状
態を常に維持されるため、第1汚染金属除去装置20A
と第2汚染金属除去装置20Bとはアルカリ性洗浄液中
の汚染金属5の所定の除去効果を常に維持することがで
きる。
【0046】本実施例2によれば、前記実施例1の効果
に加えて次の効果を得ることができる。すなわち、第1
汚染金属除去装置20Aおよび第2汚染金属除去装置2
0Bが交互に再生されて交互に使用されるため、シリコ
ンウエハ洗浄装置10を無停止ないしは停止期間をきわ
めて短縮した状態で稼動することができるとともに、吸
着剤の吸着作用低下によりアルカリ性洗浄液の汚染の危
険性を未然に回避し、その管理等を省略することができ
る。
【0047】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0048】例えば、吸着剤は粒状や粉末状に形成する
に限らず、多孔質のフイルタブロックや、中空系のフイ
ルタ等に形成してもよい。要するに、吸着剤は洗浄液と
の接触面積が大きく、しかも、アルカリ性洗浄液中に異
物を混入させないように構成すればよい。
【0049】吸着剤はシリコンを使用して構成するに限
らず、アルカリ性洗浄液に酸化され易く酸化物形成エン
タルピーの大きな金属をその酸化膜中に取り込む性質を
備えた物質を使用して構成することができる。
【0050】また、エッチング液は弗酸水溶液や、弗酸
/過酸化水素水溶液を使用して構成するに限らず、吸着
剤の表面に形成された酸化膜および当該酸化膜に取り込
まれた汚染金属をエッチングすることができる薬品を使
用して構成してもよい。
【0051】汚染金属除去装置や吸着剤再生装置、処理
槽および循環路等の具体的構造は、使用条件に対応して
適宜選定することが望ましい。
【0052】また、アルカリ性洗浄液はアンモニア過酸
化水素溶液を使用するに限らず、被洗浄物に対応して適
宜選定することが望ましい。
【0053】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるシリコ
ンウエハの洗浄技術に適用した場合について説明した
が、それに限定されるものではなく、シリコンウエハ以
外の被洗浄物に対するアルカリ性洗浄液による洗浄技術
全般に適用することができる。
【0054】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0055】アルカリ性洗浄液に酸化され易く酸化物形
成エンタルピーの大きな金属をその酸化膜中に取り込む
物質から構成された吸着剤にアルカリ性洗浄液を晒すこ
とにより、アルカリ性洗浄液中から酸化物形成エンタル
ピーの大きな金属から成る汚染物質を除去することがで
きるため、アルカリ性洗浄液による洗浄に際して、被洗
浄物が金属によって汚染されるのを防止することができ
る。
【0056】また、使用によって劣化した吸着剤をエッ
チング液に晒すことにより、その表面に形成された酸化
膜を除去して再生することができるため、吸着剤を延命
することができ、洗浄工程全体としてのランニングコス
トの増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシリコンウエハ洗浄装
置を示す模式図である。
【図2】各種洗浄液中における鉄のシリコンウエハへの
吸着量の洗浄液中鉄濃度の依存性を示す線図である。
【図3】各種洗浄液中におけるアルミニウムのシリコン
ウエハへの吸着量の洗浄液中アルミニウム濃度の依存性
を示す線図である。
【図4】各種汚染金属のシリコンウエハへの吸着量のp
H依存性を示す線図である。
【図5】本発明の他の実施例であるシリコンウエハ洗浄
装置を示す模式図である。
【符合の説明】
1…シリコンウエハ(被洗浄物)、2…異物、3…処理
治具、4…アルカリ性洗浄液、5…汚染金属、10…シ
リコンウエハ洗浄装置(洗浄装置)、11…処理槽、1
2…オーバーフロー槽、13…アルカリ性洗浄液循環
路、14…給液管、15…排液管、16…ポンプ、17
…濾過装置、20、20A、20B…汚染金属除去装
置、21…容器、22…吸着剤、23…カートリッジ、
30…吸着剤再生装置、31…エッチング液貯留槽、3
2…エッチング液、33…第1エッチング液循環路、3
4…第2エッチング液循環路、35…入口側切換弁、3
6…出口側切換弁、37…ポンプ、38…第1アルカリ
洗浄液分岐路、39…第2アルカリ洗浄液分岐路、40
…入口側メイン切換弁、41…出口側メイン切換弁。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物がアルカリ性洗浄液に晒されて
    洗浄される洗浄装置において、 前記アルカリ性洗浄液に酸化され易く酸化物形成エンタ
    ルピーの大きな金属をその酸化膜中に取り込む物質から
    構成された吸着剤に前記アルカリ性洗浄液が晒されるこ
    とにより、前記アルカリ性洗浄液中から酸化物形成エン
    タルピーの大きな金属から成る汚染物質が除去されるこ
    とを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着剤を構成する物質がシリコンで
    あることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着剤がエッチング液に晒されるこ
    とにより、その酸化膜を除去されて再生されることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。
JP21515895A 1995-08-01 1995-08-01 洗浄装置 Pending JPH0945650A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006148071A (ja) * 2004-10-19 2006-06-08 Purex:Kk 基体表面上の付着物の除去方法、除去用処理液および除去装置

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