JP2001096241A - 精密基板の洗浄液及び洗浄方法 - Google Patents

精密基板の洗浄液及び洗浄方法

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JP2001096241A JP27629599A JP27629599A JP2001096241A JP 2001096241 A JP2001096241 A JP 2001096241A JP 27629599 A JP27629599 A JP 27629599A JP 27629599 A JP27629599 A JP 27629599A JP 2001096241 A JP2001096241 A JP 2001096241A
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Jiro Moriya
二郎 森谷
Masayuki Suzuki
雅之 鈴木
Masayuki Nakatsu
正幸 中津
Satoshi Okazaki
智 岡崎
Yukio Shibano
由紀夫 柴野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精密基板を洗浄する際、有機物や金属等の汚
染物質に対して高い洗浄能力を有し、耐酸性の設備を必
要とせず、環境問題に対応でき、容易に高度に清浄化が
可能な洗浄液及び洗浄方法を提供する。 【解決手段】 精密基板を洗浄する洗浄液であって、オ
ゾン水あるいはアノード水と水素水あるいはカソード水
を混合して成る水溶液であり、前記オゾン水あるいはア
ノード水は、オゾン濃度5ppm以上であり、前記水素
水あるいはカソード水は、水素濃度0.5ppm以上で
ある精密基板の洗浄液及びこれを用いた洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石英ガラス基板、
マスクブランクス基板、フォトマスク基板、液晶ガラス
基板および光ディスク基板等の石英ガラスからなる精密
基板を洗浄するための洗浄液及び洗浄方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、超LSIのパターン寸法の微細化
に伴い、露光用基板として使用されるフォトマスク基板
の清浄化への要求が益々高まっている。フォトマスク基
板は、石英ガラス基板に蒸着やスパッタによってクロム
等の金属薄膜をつけてマスクブランクス基板とし、これ
にレジスト等を塗布した後に露光し、エッチングして表
面にパターンを形成したものである。そのため、清浄な
フォトマスク基板を得るには、石英ガラス基板及びマス
クブランクス基板の段階から清浄化したものが要求され
る。液晶ガラス基板や光ディスク基板もフォトマスク基
板同様高度な清浄度が望まれている。
【0003】清浄化を実現するには、汚染物質を除去す
る必要があり、そのための洗浄方法には、洗浄液を収容
した浸漬槽に基板を浸漬する浸漬式洗浄、洗浄液をシャ
ワー等で掛け流すシャワリング法、スポンジ等を使用す
るスクラブ洗浄法等があり、さらにそれらを組み合わせ
た方法等が広く採用されている。また、その際に超音波
を印加して洗浄効率を上げる方法も広く行われている。
【0004】ところで、従来からこれらの精密基板の洗
浄、特に有機物や金属を除去する目的の洗浄液として、
硫酸過水やアンモニア過水あるいは酸性界面活性剤が使
用されている。硫酸過水やアンモニア過水の洗浄効果は
高いものの、微量ではあるが基板表面を溶かすため、面
粗れを生じたり、平坦度を損なうことがある。そのた
め、精密化・高密度化の要求が厳しくなっている現状で
は、品質劣化を伴い易い硫酸過水やアンモニア過水を今
後使用するには問題がある。また、これら洗浄液の濃度
変化や管理、コスト、廃液処理、排気、安全等を考慮す
るとこれらを使用するには問題が多い。
【0005】その代替として、酸性界面活性剤を使用す
る方法があるが、界面活性剤も環境ホルモンに変化する
可能性があり、生分解性の問題も指摘されている。ま
た、硫酸過水やアンモニア過水よりはコストは低減され
るが、既製品の界面活性剤中に存在するパーティクルや
異物を除去するのは難しく、フィルターの設置や常時パ
ーティクルカウンターで監視する等の対策が必要で、総
合的にみると安価なコストで洗浄処理することは難し
い。
【0006】精密基板の表面に存在する有機物や金属の
除去には、硫酸過水、アンモニア過水、酸性界面活性剤
が使用されてきたが、最近その代替法としてオゾン水あ
るいはアノード水(以下、オゾン水ということがある)
を用いる方法、或いはより洗浄効果を高めるため、これ
に塩酸等の酸を添加した溶液等が提唱されている。
【0007】しかしながら、塩酸を使用するため、硫酸
過水等より腐食しにくいが、長期間の使用を考慮する
と、洗浄設備の酸による腐食による異物発生の可能性が
あるため、耐酸性の設備を要することとなり、また、定
期的なメンテナンスも必要である。硫酸過水等よりも、
ランニングコストは安くなるが、設備に関しては、コス
トをかける必要があるため、総合的にみると高価な設備
になる点では同じである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、精密
基板の洗浄には環境面を考慮するとオゾン水の使用が望
ましいが、オゾン水単独では、高精密化の要求に応える
ためには洗浄時間を長時間にする必要があるし、また、
塩酸を添加したオゾン水では、設備面で耐酸性の設備が
必要となるため、コスト高になってしまう問題がある。
【0009】そこで、本発明は上記のような問題点に鑑
みてなされたもので、精密基板を洗浄する際に、有機物
や金属などの汚染物質に対して高い洗浄能力を有し、耐
食性の設備を特に必要とせず、環境負荷を軽減でき、容
易に高度に清浄化が可能な洗浄液及び洗浄方法を提供す
ることを主たる目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係わる精密基板の洗浄液は、精密基板を洗
浄する洗浄液であって、オゾン水と水素水あるいはカソ
ード水(以下、水素水ということがある)を混合して成
る水溶液であることを特徴としている。
【0011】上記構成の精密基板の洗浄液によれば、塩
酸を添加したオゾン水と比較し、汚染物質である有機物
や金属などに対する洗浄能力を上回る洗浄能力を発揮
し、高度に清浄化された精密基板を容易に獲得でき、生
産性と歩留まりの向上を図ることができる。また、廃液
処理の問題は特になく、さらに、耐酸設備も不要なので
コストを大幅に改善することが可能である。
【0012】この場合、オゾン水は、オゾン濃度が5p
pm以上であり、水素水は、水素濃度0.5ppm以上
であることが好ましい。
【0013】さらにこの場合、オゾン濃度が5ppm以
上のオゾン水と前記水素水濃度が0.5ppm以上の水
素水との混合割合(重量比)は、10:1〜1000:
1、好ましくは50:1〜500:1である。
【0014】オゾン水は酸化還元電位が高いため、つま
り、酸化力があるため、有機物を分解したり、金属をイ
オン化することにより清浄化を実現することができる。
塩酸入りオゾン水がオゾン水単独より洗浄効果が高いの
は、例えば金属(下記式は銅にて例示)において下記の
式で説明できる。 Cu + H3+ → Cu2+ + H2 O つまり、金属のイオン化には、H3+ が必要であり、
それは塩酸の水素イオンによって付与される。オゾン水
単独では、水素イオン濃度が上記反応にとって極めて低
く、そのため、塩酸入りオゾン水より洗浄効果が低いの
である。
【0015】水素水は、オゾン水を混合させることによ
り、水素水の少なくとも極一部は水素イオンになり、そ
れが洗浄に寄与していると思われる。
【0016】しかしながら、水素水は、還元力があるた
め、オゾン水に対し、過大な量を入れるとオゾン水の酸
化力を相殺させてしまうため、オゾン水と水素水の混合
割合は、10:1より水素水の割合が多くなっては洗浄
効果が減少或いはなくなる。また、オゾン水と水素水の
割合が1000:1より水素水の割合が少ないと、水素
イオンの付与量が少なくなってしまい、これも洗浄効果
が減少或いはなくなる。
【0017】ここで、本発明の精密基板の洗浄方法は、
上記した本発明の洗浄液を用いて精密基板を洗浄する方
法である。このように、本発明の洗浄液を使用すれば、
精密基板を効率良く洗浄することができ、高度に清浄化
された精密基板を容易にえることができる。さらに従来
の洗浄方法よりも環境への負荷の大幅な低減が図れると
ともに耐酸設備を要しないので洗浄コストの改善が可能
となる。
【0018】そして本発明に係わる精密基板の洗浄方法
は、精密基板を湿式で洗浄する方法において、オゾン水
と水素水を混合して成る水溶液を調製し、該オゾンと水
素を含有する洗浄液を用いて精密基板を洗浄することを
特徴とするものである。
【0019】このような方法によれば、洗浄液の調製は
容易であるし、汚染物質である有機物や金属等に対して
オゾン水の酸化力が効果的に作用し、極めて高度に清浄
化された精密基板を得ることができる。さらに、本発明
の洗浄方法を行う洗浄設備は、耐薬品性の設備は、特に
必要としない。また、洗浄処理後の洗浄液の排水処理も
特に必要としないので、廃液処理の問題もない。従っ
て、生産性と歩留まりの向上を図ると共に高品質化とコ
ストの改善を図ることができる。
【0020】この場合、洗浄液に0.8MHz以上の超
音波を印加して精密基板を洗浄することが好ましい。オ
ゾン水と水素の混合洗浄液の洗浄能力を上げるには、
0.8MHz以上の高い周波数の超音波が有効で、僅か
な電力コストを使用して大きな洗浄能力を引き出すこと
ができる。
【0021】そしてこの場合、洗浄する精密基板を、石
英ガラス基板、マスクブランクス基板、フォトマスク基
板、液晶ガラス基板および光ディスク基板とすることが
できる。本発明の洗浄液と洗浄方法は、これらの精密基
板に対して極めて有効に作用し、高い洗浄能力を発揮
し、有機物、金属等の汚染物質を除去し、十分清浄化さ
れた精密基板を得ることができる。また、化学的にも安
定で、これらの精密基板を腐食したり、基板表面に吸着
されて汚染源となるようなこともない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。本発明者らは、石英ガラス基板、マスクブラ
ンクス基板、フォトマスク基板および液晶ガラス基板等
のいわゆる精密基板の清浄化に対する高度な要望に対処
するため、洗浄液及び洗浄方法を調査、研究してきた
が、オゾン水と水素水を混合した洗浄液が極めて高い洗
浄能力を持ち、特に有機物や金属などの洗浄、除去に有
効であることを見出し、諸条件を見極めて本発明を完成
させたものである。
【0023】すなわち、従来から精密基板の表面に存在
する有機物や金属の除去には、硫酸過水、アンモニア過
水、酸性界面活性剤などが使用されてきたが、基板の品
質劣化、環境への負荷の増大、耐食性設備の必要性等を
考慮すると、いわゆる機能水と呼ばれるオゾン水或いは
水素水の使用が望ましい。
【0024】よって、本発明による精密基板の洗浄液で
は、精密基板を洗浄する洗浄液であって、オゾン水と水
素水を混合して成る水溶液を洗浄液として使用すること
にした。
【0025】こうすることによって、オゾン水の酸化力
が水素水によって、洗浄効果がより高められ、汚染物質
である有機物や金属などに対する、塩酸入りオゾン水と
同等或いはそれを上回る洗浄能力を発揮し、高度に清浄
化された精密基板を得ることができ、生産性と歩留まり
の向上を図ることができる。また、廃液処理を必要とせ
ず、耐酸設備の不要でコストを大幅に改善することが可
能である。
【0026】この場合、オゾン水は、オゾン濃度5pp
m以上で、水素水は、水素濃度0.5ppm以上が好適
である。水素を0.5ppm以上溶解した液であれば、
オゾン水の汚染物質である有機物や金属等に対する洗浄
効果を高める水素イオンを付与するには十分であり、オ
ゾン水の濃度が5ppm以上であれば、上記汚染物質を
酸化する酸化力は十分である。従って、高い清浄度を持
った精密基板を得ることができる。
【0027】さらにこの場合、オゾン濃度が5ppm以
上のオゾン水と前記水素濃度が0.5ppm以上の水素
水との混合割合を10:1〜1000:1とすることが
できる。そしてさらに好ましくは50:1〜500:1
である。オゾン水と水素水の混合割合がこの範囲外の場
合、(1)10:1より水素水の割合が多くなっては、
水素水の還元力があり、オゾン水の酸化力の効果を相殺
してしまい洗浄効果が減少或いはなくなり、(2)10
00:1より水素水の割合が少ないと、水素イオンの付
与量が少なくなってしまい、これも洗浄効果が減少或い
はなくなる。
【0028】以上説明したように、本発明の洗浄液は、
精密基板の洗浄において、洗浄能力が高く、有機物や金
属等の洗浄に優れている。従って、本発明の洗浄液を使
用する洗浄方法によれば、精密基板を効率良く洗浄する
ことができ、高度に清浄化された精密基板を容易に得る
ことができる。さらに従来の洗浄方法よりも環境への負
荷の大幅な低減が図れるとともに耐酸設備等の過剰設備
を要しないので洗浄コストの改善が可能となる。
【0029】本発明の洗浄方法においては、洗浄液に
0.8MHz以上の超音波を印加して精密基板を洗浄す
ることが好ましい。オゾン水と水素水の混合洗浄液の洗
浄能力をさらに上げるには0.8MHz以上の高い周波
数が有効で、僅かな電力コストを使用して大きな洗浄能
力を引き出すことができる。これは、高い周波数による
洗浄効果を向上させるとともに、水素イオンの寄与にも
有効であると思われるためである。
【0030】そして本発明の洗浄液、洗浄方法の適応に
当たっては、洗浄する精密基板を、石英ガラス基板、マ
スクブランクス基板、フォトマスク基板、液晶ガラス基
板および光ディスク基板とすることができる。本発明の
洗浄液と洗浄方法は、これらの精密基板に対して極めて
有効に作用し、高い洗浄能力を発揮し、有機物、金属等
の汚染物質を除去し、十分清浄化された精密基板を得る
ことができる。また、化学的にも安定で、これらの精密
基板を腐食したり、基板表面に吸着されて汚染原となる
ようなこともない。従って、近年特にその清浄化が要求
される上記基板の洗浄に、本発明は適している。
【0031】本発明の洗浄液を使用して精密基板を洗浄
する方式としては、従来から公知の基板を洗浄液の入っ
た浸漬槽に浸漬する浸漬洗浄法、洗浄液をシャワー等で
掛け流すシャワリング法、さらにそれらを組み合わせた
方法等が挙げられ、その際に超音波を併用する方法も有
効である。すなわち、本発明の洗浄方法は、その洗浄方
式は特に限定されるものではなく、いずれの方式にも適
用可能である。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 (実施例1)[石英ガラス基板に対する洗浄効果] 清浄度が確保された6インチ角の石英ガラス基板をクリ
ーンルーム内に2週間放置し、有機物等を付着させて汚
染基板を作製した。
【0033】この汚染基板を浸漬槽において1.0MH
zの超音波を印加した洗浄液に5分間浸漬して洗浄し
た。温度は室温にて行った。この際、洗浄液は、オゾン
濃度8ppmのオゾン水と1.8ppmの水素水を10
0:1の割合で混合した水溶液である。そして、この洗
浄液を浸漬槽の底部から導入し、上部からオーバーフロ
ーさせながら汚染基板を洗浄した。
【0034】その後、スピン乾燥にて、基板を乾燥し、
接触角と20万ルクスの集光検査により異物の測定を行
った。その結果、洗浄前に113個/基板に存在してい
た異物が2個/基板まで激減している。また、接触角は
洗浄前に21.2°であったものが4.2°まで改善さ
れ有機物による汚染が除去されたことを示している。洗
浄条件と結果を表1にまとめて記載した。
【0035】
【表1】
【0036】(実施例2)オゾン水と水素水の混合比を
50:1とした以外は実施例1と同じ条件で浸漬し、洗
浄を行った。洗浄条件と結果を表1にまとめて併記し
た。
【0037】(実施例3)オゾン水と水素水の混合比を
500:1とした以外は実施例1と同じ条件で浸漬し、
洗浄を行った。洗浄条件と結果を表1にまとめて併記し
た。
【0038】(比較例1)洗浄液を水素水をなしとした
以外は、実施例1と同じ条件で浸漬し、洗浄を行った。
洗浄条件と結果を表1にまとめて併記した。
【0039】(比較例2)洗浄液をオゾン濃度8ppm
で塩酸を添加しpH3とし、水素水をなしとした以外
は、実施例1と同じ条件で浸漬し、洗浄を行った。洗浄
条件と結果を表1にまとめて併記した。
【0040】表1から、本発明のオゾン水+水素水混合
洗浄液は、比較例のオゾン水単独よりも上回る洗浄効果
をもち、また、塩酸入りオゾン水と同等かそれ以上の洗
浄効果をもち、有機物、金属等の汚染物質を効果的に洗
浄除去することができる。
【0041】(実施例4)[フォトマスクブランクス基
板に対する洗浄効果] 清浄度が確保されたCrON膜を付けた6インチ角のフ
ォトマスクブランクス基板をクリーンルーム内に2週間
放置し有機物等を付着させて汚染基板を作製した。この
汚染基板を浸漬槽において1.0MHzの超音波を印加
した洗浄液に5分間浸漬して洗浄した。温度は室温にて
行った。この際、洗浄液は、8ppmオゾン水と1.8
ppm水素水を100:1の割合で混合した水溶液であ
る。そして、この洗浄液を浸漬槽の底部から導入し、上
部からオーバーフローさせながら汚染基板を洗浄した。
【0042】その後、スピン乾燥にて、基板を乾燥し、
接触角と20万ルクスの集光検査により異物数の測定を
行った。その結果、洗浄前に135個/基板に存在して
いた異物が4個/基板まで激減している。また、接触角
は洗浄前に23.8°であったものが5.1°まで改善
され有機物による汚染が除去されたことを示している。
洗浄条件と結果を表2にまとめて記載した。
【0043】
【表2】
【0044】(比較例3)洗浄液を水素水をなしにした
以外は、実施例4と同じ条件で浸漬し、洗浄した。洗浄
条件を表2にまとめて併記した。
【0045】(比較例4)洗浄液をオゾン濃度8ppm
で塩酸を添加しpH3とし、水素水をなしにした以外
は、実施例4と同じ条件で浸漬し、洗浄を行った。洗浄
条件と結果を表1にまとめて併記した。
【0046】表2から、本発明のオゾン水+水素水混合
洗浄液は、比較例のオゾン水単独よりも上回る洗浄効果
をもち、また、塩酸入りオゾン水と同等かそれ以上の洗
浄効果をもち、有機物、金属等の汚染物質を効果的に洗
浄除去することができる。
【0047】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0048】例えば、上記実施形態では、石英ガラス基
板とフォトマスクブランクス基板を洗浄する場合を例示
して説明したが、本発明はこれには限定されず、フォト
マスク基板、液晶ガラス基板、光ディスク基板等の精密
基板に対しても適用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオゾン水
と水素水を混合した洗浄液を使用して精密基板を洗浄す
れば、基板表面上の有機物や金属等の汚染物質に対して
オゾン水単独の洗浄効果よりも洗浄効果が高く、また、
塩酸入りオゾン水の洗浄効果と同等或いはそれ以上の洗
浄効果が得られ、安定的に極めて清浄度の高い基板表面
を形成することができるとともに生産性と歩留まりの向
上を図ることができる。また、オゾン水と水素水を使用
するため、耐酸性や耐薬品性の設備が不要となり、環境
負荷を低減することができるので設備費や洗浄処理コス
トの改善を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中津 正幸 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社精密機能材料研 究所内 (72)発明者 岡崎 智 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社精密機能材料研 究所内 (72)発明者 柴野 由紀夫 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社精密機能材料研 究所内 Fターム(参考) 3B201 AA01 AB01 BB04 BB83 BB92 CC13 CC21 5F043 AA30 AA40 BB27 DD10 DD30 EE05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精密基板を清浄する洗浄液であって、オ
    ゾン水あるいはアノード水と水素水あるいはカソード水
    を混合して成る水溶液であることを特徴とする精密基板
    の洗浄液。
  2. 【請求項2】 前記オゾン水あるいはアノード水は、オ
    ゾン濃度5ppm以上であり、前記水素水あるいはカソ
    ード水は水素濃度0.5ppm以上であることを特徴と
    する請求項1に記載した精密基板の洗浄液。
  3. 【請求項3】 前記オゾン濃度が5ppm以上のオゾン
    水あるいはアノード水と前記水素濃度が0.5ppm以
    上の水素水あるいはカソード水との混合割合を10:1
    〜1000:1とすることを特徴とする請求項2に記載
    した精密基板の洗浄液。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載した洗浄液を用いて精密基板を洗浄する方法。
  5. 【請求項5】 精密基板を湿式で洗浄する方法におい
    て、オゾン水あるいはアノード水と水素水あるいはカソ
    ード水を混合して成る水溶液を調製し、該オゾンと水素
    を含有する洗浄液を用いて精密基板を洗浄することを特
    徴とする精密基板の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 前記洗浄液に0.8MHz以上の超音波
    を印加して精密基板を洗浄することを特徴とする請求項
    4または請求項5に記載した精密基板の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 前記洗浄する精密基板を、石英ガラス基
    板、マスクブランクス基板、フォトマスク基板、液晶ガ
    ラス基板および光ディスク基板とすることを特徴とする
    請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載した精密
    基板の洗浄方法。
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