JPH0945467A - 炭素系発熱体及びその製造方法 - Google Patents

炭素系発熱体及びその製造方法

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JPH0945467A
JPH0945467A JP7215387A JP21538795A JPH0945467A JP H0945467 A JPH0945467 A JP H0945467A JP 7215387 A JP7215387 A JP 7215387A JP 21538795 A JP21538795 A JP 21538795A JP H0945467 A JPH0945467 A JP H0945467A
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JP
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silicon
carbon
heating element
silicon carbide
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JP7215387A
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Hiroyuki Ito
浩之 伊藤
Hajime Izawa
一 井澤
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Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に優れた耐熱衝撃性及び耐酸化性を有する炭
素系発熱体を提供することを主な目的とする。 【解決手段】1.発熱体基材である炭素基材部と該基材
表面上の被覆膜からなる発熱体であって、該被覆膜は
珪素、炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭
化珪素からなる表面層を有し、該被覆膜中における珪
素及び炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部
から内部に向かって低くなる傾斜機能構造を有する炭素
系発熱体。 2.内部に気孔を有し、該気孔が表面から内部に向かう
に従ってその気孔径が小さくなるように分布している炭
素基材に、液相又は気相の含珪素材を非酸化性雰囲気中
で接触・反応させることにより、珪素、炭化珪素及び
炭素を含み、実質的に珪素及び炭化珪素からなる表面
層を有し、該被覆膜中における珪素及び炭化珪素の珪
素成分の合計含有率が発熱体表面部から内部に向かって
低くなる傾斜機能構造を有する被覆膜を形成させるとと
もに該炭素基材表面にある開気孔を閉塞することを特徴
とする炭素系発熱体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素系発熱体とそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、高温熱処理炉等で使用されている発
熱体としては、黒鉛等の炭素材料で形成された発熱体が
知られている。ところが、一般に炭素は酸化され易いた
め、この発熱体を700℃以上の高温下で使用する場合
には、酸化消耗及びそれに起因する強度の劣化、粉塵等
の発生が急激に進行する。しかも、酸化によって生じた
カーボン蒸気、二酸化炭素、一酸化炭素等のガス、或い
はカーボン微粉が炉内に充満するため、これらが高温熱
処理炉内の製品に浸透拡散したり、反応を起こしたりし
て製品の品質に著しく悪影響を及ぼす。このため、炭素
材料の発熱体は、かかる高温下における酸化性雰囲気下
では使用することができなかった。
【0003】上記問題に関し、炭素材料で形成された発
熱体基材の表面にCVD法により炭化珪素を被覆した炭
素系発熱体或いは炭素材料で形成された発熱体基材表面
に珪素又は珪素を含むガスを反応させ、その表層を炭化
珪素に転化させた炭素系発熱体が知られている。
【0004】しかし、前者のCVD法により炭化珪素を
被覆した炭素系発熱体では、表層に形成された炭化珪素
層が緻密であるので、ある程度の耐酸化性を有するもの
の、上記問題を解消できるまでには至っていない。ま
た、炭化珪素層は、物理的に付着しているにすぎないた
め、熱衝撃等により剥離し易い。さらに、炭化珪素層は
蒸着により形成されているため、大型又は複雑な形状の
ものに炭化珪素を均一に被覆することは困難である。
【0005】一方、後者の転化による炭化珪素層を有す
る炭素系発熱体では、炭化珪素層が比較的多孔質である
ため、耐酸化性に欠ける。また、炭化珪素層と炭素基材
が一体的になっているので炭化珪素層の剥離の問題は特
にないものの、耐熱衝撃性は未だ十分でない。即ち、こ
の発熱体は、作動温度が1300℃以上となると使用回
数を重ねるに従いクラックが入り、これよりカーボン微
粉が発塵したり、発熱体基材の酸化が進行しやすくな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、特
に優れた耐熱衝撃性及び耐酸化性を有する炭素系発熱体
を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来技
術の問題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を
有する炭素基材に含珪素材を接触・反応させることによ
り得られる材料は、新規な構造と特異な物性を有するが
ゆえに、発熱体として有用であることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は下記の炭素系発熱体及びそ
の製造方法に係るものである。
【0009】1.発熱体基材である炭素基材部と該基材
表面上の被覆膜からなる発熱体であって、該被覆膜は
珪素、炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭
化珪素からなる表面層を有し、該被覆膜中における珪
素及び炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部
から内部に向かって低くなる傾斜機能構造を有する炭素
系発熱体。
【0010】2.内部に気孔を有し、該気孔が表面から
内部に向かうに従ってその気孔径が小さくなるように分
布している炭素基材に、液相又は気相の含珪素材を非酸
化性雰囲気中で接触・反応させることにより、珪素、
炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭化珪素
からなる表面層を有し、該被覆膜中における珪素及び
炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部から内
部に向かって低くなる傾斜機能構造を有する被覆膜を形
成させるとともに該炭素基材表面にある開気孔を閉塞す
ることを特徴とする炭素系発熱体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態と
ともに詳細に説明する。
【0012】本発明の炭素系発熱体は、基本的には炭素
基材部と被覆膜から構成される。この被覆膜は、珪
素、炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭化
珪素からなる表面層を有し、該被覆膜中における珪素
及び炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部か
ら内部に向かって低くなる傾斜機能構造を有している
(第1発明)。
【0013】上記の表面層は、実質的に珪素及び炭化珪
素からなるものであるが、不可避不純物或いはその他の
成分の含有も本発明の効果を損なわない範囲で許容され
る。
【0014】また、被覆膜中における珪素及び炭化珪素
の珪素成分の合計含有率は発熱体表面部から内部に向か
って低くなるが、部分的にその含有率が低下していない
領域が存在していても、全体として(平均的にみて)低
くなっていれば良い。
【0015】表面層中における炭化珪素は、通常は三次
元網目状構造を形成しており、珪素はその三次元網目中
に存在している。しかも、表面層には、開気孔が実質的
に存在しない。このため、表面層は、極めて緻密かつ強
固なものとなる。この表面層の存在により、発熱体基材
としての炭素基材部は外部雰囲気から隔離されることと
なるため、炭素系発熱体における耐酸化性の向上に寄与
することができる。
【0016】なお、本発明において「開気孔が実質的に
存在しない」とは、開気孔が全く存在しない場合はもと
より、本発明の効果を損なわない程度に開気孔が存在し
ている場合も包含し、その許容される程度は発熱体の使
用目的等によって異なる。また、「開気孔」とは、炭素
基材中に存在する気孔のうち基材表面上に現れた気孔を
いう。
【0017】本発明発熱体(断面)の一例を模式化した
ものを図1に示す。図1においては、珪素及び炭化珪素
からなる層、珪素、炭化珪素及び炭素からなる層ならび
に炭化珪素及び炭素からなる層の3つの層が本発明の被
覆膜に該当する。また、最も表面の珪素及び炭化珪素か
らなる層が表面層に該当する。
【0018】もっとも本発明における被覆膜は、上記
〜の要件を満たす限り、組成成分の異なる層がいくつ
存在していても良い。また、図1のように、上記の3つ
の層の境界が明確である場合もあるが、その境界が明確
でない場合も本発明に包含される。
【0019】また、上記の傾斜機能構造は、それをマク
ロ的に模式化した図2に示すように、炭化珪素と珪素と
が炭素基材の表面部から内部に入り込んでいくような状
態でそれぞれが存在するものである。この構造をとるこ
とにより、被覆膜の剥離、クラック等の発生が阻止さ
れ、炭素系発熱体における耐熱衝撃性の向上に寄与する
ことができる。表面層の組成は、その隣接する層との境
界が必ずしも明確に存在するわけではないので明確に定
めることはできないが、通常は珪素と炭化珪素における
珪素成分の合計含有率が72〜89重量%程度、好まし
くは73〜86重量%である。上記含有率が多すぎる場
合には、炭化珪素の含有率が相対的に低くなるため、炭
化珪素の三次元網目状構造の形成が不十分となる結果、
層の強度が低下するので好ましくない。また、少なすぎ
る場合には、珪素の含有率が相対的に低くなるので、炭
化珪素の三次元網目状構造の隙間を珪素で埋めることが
できなくなる結果、層の緻密性が不十分となり、好まし
くない。
【0020】表面層の厚みは、前記と同様に、その隣接
する層との境界が必ずしも明確に存在するわけではない
ので明確に定めることはできないが、通常は0.1〜
0.4mm程度、好ましくは0.2〜0.4mmであ
る。厚みが0.1mm未満の場合には耐酸化性が不十分
になるおそれがあり、0.4mmを超える場合には耐熱
衝撃性が低下するおそれがあるので好ましくない。ま
た、上記厚みは、発熱体の大きさによっても異なるの
で、上記範囲外となっても良い場合がある。
【0021】なお、表面層の密度は、組成が上記の通り
であれば通常2.6〜3.1g/cm3程度となる。
【0022】本発明発熱体は、図1に示したように、表
面層の下に珪素、炭化珪素及び炭素からなる層(Siー
SiCーC層)、さらに炭化珪素及び炭素からなる層
(SiCーC層)を有するものも包含する(第2発
明)。
【0023】上記SiーSiCーC層及びSiCーC層
は、それぞれ不可避不純物或いはその他の成分が本発明
の効果を損なわない範囲で含有されていても良い。これ
らの層は、炭素を含有する組織であるので緩衝作用を有
しており、発熱体の温度が急上昇・急下降しても被覆膜
の剥離、クラック等の発生が防止される。即ち、発熱体
の耐熱衝撃性の向上に寄与することができる。
【0024】また、上記SiーSiCーC層は、熱衝撃
等によりクラックがいったん生じたとしても、そのクラ
ックを自ら塞ぐことができる自己修復機能を有する。即
ち、SiーSiCーC層中の珪素が高温下で気相又は液
相となって拡散し、クラック壁の炭素と反応して炭化珪
素を生成するが、この炭化珪素の形成反応は2倍以上の
体積膨張を伴うため、生成した炭化珪素によりクラック
を塞ぐことができる。
【0025】上記SiーSiCーC層における炭化珪素
は、通常は三次元網目状構造を形成している。
【0026】上記SiーSiCーC層の組成は、その隣
接する層との境界が必ずしも明確に存在するわけではな
く、組成自体も連続的に変化するので明確に定めること
はできないが、通常は珪素と炭化珪素における珪素成分
の合計含有率が26〜72重量%程度、好ましくは28
〜70重量%である。上記含有率が多すぎる場合には、
遊離炭素の存在量が低くなるため、緩衝作用が十分に発
現せず、耐熱衝撃性が低下するおそれがある。また、少
なすぎる場合には、炭化珪素の含有率が相対的に低くな
るので、炭化珪素の三次元網目状構造の形成が不十分と
なり、層の強度を低下させるおそれがある。
【0027】上記SiーSiCーC層の厚みは、前記と
同様に、その隣接する層との境界が必ずしも明確に存在
するわけではないので明確に定めることはできないが、
通常は0.2mmを下回らない範囲にすれば良い。厚み
が0.2mm未満の場合には、緩衝作用が十分に発現せ
ず、熱衝撃等により被覆膜の剥離、クラック等が生じる
おそれがある。また、上記厚みは、発熱体の大きさによ
っても異なるので、上記範囲外となっても良い場合があ
る。
【0028】なお、上記SiーSiCーC層の密度は、
通常2.5〜3.1g/cm3程度とすれば良い。3.1g/c
m3を超える場合には緩衝作用が不十分であり、2.5g/
cm3未満の場合には耐酸化性が不十分になるおそれがあ
る。
【0029】上記SiCーC層の組成は、その隣接する
層との境界が必ずしも明確に存在するわけではなく、組
成自体も連続的に変化するので明確に定めることはでき
ないが、通常は炭化珪素における珪素成分の含有率が2
6重量%以下(即ち、炭化珪素の含有率が37重量%以
下)であれば良い。37重量%を超える場合には、緩衝
作用が十分に発現せず、耐熱衝撃性が低下するおそれが
ある。
【0030】上記SiCーC層の厚みは、前記と同様
に、その隣接する層との境界が必ずしも明確に存在する
わけではないので明確に定めることはできないが、通常
は0.2mmを下回らない範囲にすれば良い。厚みが
0.2mm未満の場合には、緩衝作用が十分に発現せ
ず、熱衝撃等により被覆膜の剥離、クラック等が生じる
おそれがある。また、上記厚みは、発熱体の大きさによ
っても異なるので、上記範囲外となっても良い場合があ
る。
【0031】なお、上記SiーSiCーC層の密度は、
その組成が上記範囲内であれば、通常2.6g/cm3以下
となる。
【0032】本発明発熱体は、さらに表面層上に珪素か
らなる層を有するものも包含する(第3発明)。珪素か
らなる層は、珪素のみから構成されているものは勿論、
不可避不純物或いはその他の成分が本発明の効果を損な
わない範囲で含まれているものも含む。珪素からなる層
を設けることにより、本発明発熱体の耐酸化性をさらに
向上させることができる。この珪素からなる層を有する
本発明発熱体の模式図を図3に示す。
【0033】この珪素からなる層の厚みは、発熱体の使
用目的に応じて適宜定めれば良いが、通常0.1mm以
上程度とすれば良い。0.1mm未満では該層による効
果が十分得られないことがある。なお、上限は特に制限
されないが、経済的な見地等から一般的には0.2mm
程度とすれば良い。
【0034】さらに、本発明発熱体は、表面層又は珪素
からなる層の上に酸化珪素からなる層を設けたものも包
含する(第4発明)。酸化珪素からなる層は、酸化珪素
のみから構成されているものは勿論、不可避不純物或い
はその他の成分が本発明の効果を損なわない範囲で含ま
れているものも含む。酸化珪素からなる層を設けること
により、本発明発熱体の耐酸化性をより高めることがで
きるほか、高温使用時における遊離珪素の揮発の防止乃
至抑制にも寄与することができる。この酸化珪素からな
る層を有する本発明発熱体の模式図を図4に示す。
【0035】この酸化珪素からなる層の厚みは、発熱体
の使用目的に応じて適宜定めれば良いが、通常0.1m
m以上程度とすれば良い。0.1mm未満では該層によ
る効果が十分得られないことがある。なお、上限は特に
制限されないが、経済的な見地等から一般的には0.2
mm程度とすれば良い。
【0036】本発明の発熱体の使用方法は、公知の発熱
体と同様の使用方法に従えば良い。
【0037】本発明の発熱体は、以下のようにして製造
することができる。即ち、内部に気孔を有し、該気孔が
表面から内部に向かうに従ってその気孔径が小さくなる
ように分布している炭素基材に、液相又は気相の含珪素
材を非酸化性雰囲気中で接触・反応させることにより、
珪素、炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び
炭化珪素からなる表面層を有し、該被覆膜中における
珪素及び炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面
部から内部に向かって低くなる傾斜機能構造を有する被
覆膜を形成させるとともに該炭素基材の表面にある開気
孔を閉塞する。
【0038】本発明の製造方法で用いる炭素基材として
は、その表面に被覆膜を付与すべき所定の深さまで気孔
を有し、該気孔が表面から内部に向かうに従ってその気
孔径が小さくなるように分布しているものを用いる。
【0039】このような炭素基材は、公知の方法により
得られるものを適宜用いることができる。例えば、炭素
材料表面に水蒸気、二酸化炭素等の浸食性ガスを接触さ
せながら450〜1000℃程度まで加熱する方法(賦
活法)を用いることができる。これは、活性炭を製造す
る際に広く行われている方法である。この場合、本発明
では、殊に浸食性ガスと接触させる温度、時間等を制御
することにより気孔の気孔径、深さ等を調節することが
できる。
【0040】他の方法としては、ピッチとコークスから
なる炭素材料の原料成形体の表層から所定の深さ部分に
おいて、コークスとピッチとの混合割合を表面に近づく
ほどピッチの割合が高くなるように調整する。次いで、
上記成形体を炭化・黒鉛化処理することによって、ピッ
チの揮発成分が抜けた部分に気孔が形成される結果、所
定の気孔率を有する炭素材料が得られる。
【0041】炭素基材における気孔径は、通常1〜20
0μm程度であれば良い。1μm未満の場合には、気相
又は液相の含珪素材が気孔(開気孔を含む)中に十分浸
透しないことがある。また、200μmを超える場合に
は、未反応珪素と反応生成物である炭化珪素で気孔を埋
めることができなくなるため、耐酸化性及び強度に優れ
た発熱体が得られなくなる。但し、本発明の効果を損な
わない範囲内であれば上記範囲外の気孔径のものが含ま
れていても良い。
【0042】上記炭素基材に液相又は気相の含珪素材を
非酸化性雰囲気中で接触・反応させる。これにより、本
発明発熱体における被覆膜を形成させる。この場合、図
2に示すように、炭素基材及び気孔(開気孔)内壁面に
沿って炭化珪素が形成される。そして、一定の厚さの炭
化珪素が形成されるとそれ以上炭化珪素は形成されず、
その後は珪素が順次に堆積し、気孔が完全に埋められ
る。得られた被覆膜は、図2に示すように、炭化珪素と
珪素が炭素基材の表面から中心部に向かって入り込んで
いくような構造(傾斜機能構造)を形成している。
【0043】含珪素材としては、特に制限されず、例え
ば金属珪素はもとより、フェロシリコン、チタンシリコ
ン等の各種の珪素化合物も用いることができる。これら
は、気相(例えばガス状珪素)又は液相(例えば溶融金
属珪素)として用いることができる。
【0044】反応雰囲気は、炭素基材と酸素との反応を
防止するため、非酸化性雰囲気(アルゴン雰囲気、窒素
雰囲気等)とする。また、反応温度は、通常1450〜
2000℃程度、好ましくは1700〜1900℃とす
れば良い。
【0045】含珪素材による珪素の供給量は、過剰な量
を急激に供給すると炭素基材表面で一時的に多量の炭化
珪素が生成し、気孔が入口で塞がれてしまう結果、内部
の気孔への珪素の供給が妨げられるので、炭素基材の気
孔中への珪素の浸透とその後の反応とのバランスが維持
できるように行えば良い。
【0046】本発明の製造方法により、第1発明或いは
第2発明の炭素系発熱体を得ることができる。
【0047】また、本発明の製造方法においては、炭素
基材と含珪素材との接触・反応量を調節することによ
り、珪素からなる層を有する第3発明を得ることができ
る。
【0048】さらに、第1発明〜第3発明に係る発熱体
の表面を酸化性雰囲気中で通常1300〜1400℃程
度で加熱処理して当該表面を酸化することにより、酸化
珪素からなる層を有する第4発明を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】本発明の炭素系発熱体によれば、発熱体
基材である炭素基材部が被覆膜の存在により外部雰囲気
に晒されることがないので、発熱体の耐酸化性が向上
し、また傾斜機能構造を有することから耐熱衝撃性にお
いても優れた効果を発揮する。さらに、表面層が、三次
元網目状構造の炭化珪素と三次元網目中に存在する珪素
から実質的に形成されているので、発熱体表面の強度が
内部にある炭素基材よりも大きくなり、被膜層の剥離、
クラック等の発生が防止乃至抑制される。
【0050】特に、第2発明では、SiーSiCーC層
及びSiCーC層を有するので、これらが緩衝作用を発
現し、被覆膜の剥離、クラック等の発生が防止乃至抑制
される結果、より優れた耐熱衝撃性を発揮することがで
きる。また、たとえ熱衝撃等によりクラックが生じたと
しても自らクラックを塞ぐことができる自己修復機能を
有している。
【0051】第3発明においては、珪素からなる層が設
けられているので、耐酸化性により優れた発熱体を提供
することができる。
【0052】第4発明では、酸化珪素からなる層を有す
ることから、さらに耐酸化性を向上でき、また遊離珪素
の揮発も抑制乃至防止される。
【0053】本発明の製造方法によれば、特に、加工が
容易な特定構造の炭素材料を発熱体基材として用いるの
で、複雑形状、大型のものも容易に工業的規模で製造す
ることができる。
【0054】本発明発熱体は、例えば半導体基板加熱用
ヒーター等の用途に用いることができる。
【0055】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところを明確にする。
【0056】実施例1 まず、板状の高密度炭素材料(密度1.88g/cm3)の
所定の表面に、処理温度900℃で保持時間72時間の
条件下に水蒸気を用いて賦活処理を施し、表1に示す気
孔構造を有する板状炭素基材(密度1.80g/cm3)を
得た。
【0057】 表 1 深さ(mm) 気孔径(μm) 平均気孔率(%) 表面 〜0.2 30〜200 25 0.2〜0.4 10〜 30 9 0.4〜0.6 1〜 10 2 0.6〜 〜 1 〜1 上記の炭素基材表面に、アルゴン雰囲気中1800℃で
珪素供給量12mg/cm2の条件下で溶融金属珪素を10分
間接触・反応させ、被覆膜を形成させた。
【0058】上記被覆膜を形成させた材料を割断し、そ
の断面を電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面
から約0.6mmの深さ範囲において傾斜機能構造が形
成されていることを確認した。また、この被膜層の深さ
方向の組成をX線回折分析によって調べた。その結果を
図5に示す。図5(a)に示すように、表面から0.2
mmの深さまで(表面層)は珪素と炭化珪素から構成さ
れた層であり、図5(b)に示すように、0.2mmか
ら0.4mmの深さまでは珪素、炭化珪素及び炭素から
構成された層であり、0.4mmから0.6mmの深さ
までは炭化珪素及び炭素から構成された層であること、
珪素と炭化珪素における珪素成分の合計含有率が表面か
ら炭素基材内部に向かって低くなることが確認された。
一方、表面層も電子顕微鏡で観察したところ、炭化珪素
は三次元網目状構造を形成しており、その三次元網目中
に珪素が存在していることが確認された。
【0059】一方、前記の高密度炭素基材と同一の炭素
基材を図6に示すように発熱体形状に加工した。次い
で、この発熱体形状の炭素基材側面に前記と同様の賦活
処理を施し、溶融金属珪素と接触・反応させることによ
り、前記の板状炭素基材に設けた被覆膜と同様の被覆膜
を炭素基材側面に有する炭素系発熱体を得た。
【0060】次に、得られた発熱体の特性につき、図7
に示す装置を使用して発熱体の特性を調べた。この装置
は、電源(1)、電力調節器(2)、温度調節器
(3)、電流計(4)、電力計(5)、電極(6)、発
熱体(7)、断熱材(8)及び放射温度計(9)により
構成され、200V・20Aの電力が発熱体に通電され
る。発熱体表面の温度は、放射温度計(9)により測定
され、その測定結果は温度調節器(3)に伝えられる。
温度調節器(3)では、所定の設定温度まで所定の設定
時間で昇温するように予めプログラムされており、出力
信号により電力調節器(2)出力が制御される。この時
の電流値・電圧値は、それぞれ電流計・電圧計にて表示
される。
【0061】上記装置を使用して本発明発熱体に通電
し、電力値(電圧値×電流値)、発熱体中心部の表面温
度の変化を測定した。プログラム条件は、設定温度14
00℃、昇温時間47分、1400℃での保持時間は1
時間である。測定雰囲気は大気中である。その結果、1
400℃までプログラム通り通電加熱することができ、
その間において図8又は図9に示すように電力量の変
化、発熱体中心部の温度の低下、即ち電気抵抗の増加は
認められず、よって本発明発熱体は耐酸化性に優れてい
ることが確認できた。
【0062】続いて、上記発熱体を図10に示すヒート
サイクルパターンで加熱・冷却を繰り返す耐熱衝撃性試
験を上記装置を使用して実施した。耐熱衝撃性試験にお
ける評価は、前記ヒートサイクル付加後の供試体表面を
SEMで観察することにより行った。その結果、図11
に示すように被覆膜の剥離やクラックの発生は認められ
なかった。このことから、本発明発熱体は、急熱・急冷
に耐え、耐熱衝撃性に優れていることがわかる。
【0063】実施例2 珪素供給量を15mg/cm2とした以外は実施例1と同様に
して、厚み約0.2mmの珪素からなる層を有する発熱
体を得た。
【0064】実施例1と同じ装置を用いて、実施例1の
場合と同じ条件で上記発熱体に通電し、電力値(電圧値
×電流値)、発熱体中心部の表面温度の変化を測定し
た。その結果、1400℃までプログラム通り通電加熱
することができ、その間において図8又は図9に示すよ
うに電力量の変化、発熱体中心部の温度の低下、即ち電
気抵抗の増加は認められず、よって本発明発熱体は耐酸
化性に優れていることが確認できた。
【0065】また、上記発熱体を実施例1と同じ耐熱衝
撃性試験を上記装置を使用して実施した。耐熱衝撃性試
験における評価は、前記ヒートサイクル付加後の供試体
表面をSEMで観察することにより行った。その結果、
実施例1のときと同様に被覆膜の剥離やクラックの発生
は認められなかった。このことから、本発明発熱体は、
急熱・急冷に耐え、耐熱衝撃性に優れていることがわか
る。
【0066】実施例3 実施例1と同様の炭素系発熱体を別途製造した。この発
熱体の表面を大気中1350℃、処理時間180分の条
件下で酸化処理することにより、最外層として厚み約
0.2mmの酸化珪素からなる層を炭素系発熱体を得
た。
【0067】実施例1と同じ装置を用いて、実施例1の
場合と同じ条件で上記発熱体に通電し、電力値(電圧値
×電流値)、発熱体中心部の表面温度の変化を測定し
た。その結果、1400℃までプログラム通り通電加熱
することができ、その間において図8又は図9に示すよ
うに電力量の変化、発熱体中心部の温度の低下、即ち電
気抵抗の増加は認められず、よって本発明発熱体は耐酸
化性に優れていることが確認できた。
【0068】また、上記発熱体を実施例1と同じ耐熱衝
撃性試験を上記装置を使用して実施した。耐熱衝撃性試
験における評価は、前記ヒートサイクル付加後の供試体
表面をSEMで観察することにより行った。その結果、
実施例1のときと同様に被覆膜の剥離やクラックの発生
は認められなかった。このことから、本発明発熱体は、
急熱・急冷に耐え、耐熱衝撃性に優れていることがわか
る。
【0069】比較例1 実施例1と同じ高密度炭素材料を用いた板状炭素基材
(但し賦活処理未実施)の所定の定面に、CVD法によ
り膜厚30μmの被膜層を形成した。出発原料は、トリ
クロロメチルシラン(CH3SiCl3)、成膜温度14
00℃、キャリアガスとしてアルゴンを用いた。
【0070】被膜層形成後、その被膜面の組成をX線回
折分析したところ、被膜層は緻密な炭化珪素から形成さ
れていることが判明した。また、上記被膜層を有する板
状炭素基材を割断し、その断面を電子顕微鏡(SEM)
で観察したところ、上記被膜層は傾斜機能構造を有して
いないことが判明した。
【0071】一方、実施例1で使用した高密度炭素基材
と同じ炭素基材(但し賦活処理未実施)を図6に示すよ
うに発熱体形状に加工し、上記の成膜条件下でCVD法
により被膜層を形成し、発熱体を製造した。
【0072】実施例1と同じ装置を用いて、実施例1の
場合と同じ条件で上記発熱体に通電し、電力値(電圧値
×電流値)、発熱体中心部の表面温度の変化を測定し
た。その結果、通電開始約50分後には電気抵抗の増加
に起因して、図8に示すように電力量の増加が始まると
ともに、図9に示すように発熱体中心部の表面温度の低
下が起こった。これらの測定結果より、上記発熱体は耐
酸化性に劣ることがわかる。
【0073】また、上記発熱体を実施例1と同じ耐熱衝
撃性試験を上記装置を使用して実施した。耐熱衝撃性試
験における評価は、前記ヒートサイクル付加後の供試体
表面をSEMで観察することにより行った。その結果、
図12に示すように、被覆層の剥離やクラックの発生が
認められた。このことから、上記発熱体は、急熱・急冷
に耐え得ず、耐熱衝撃性が不十分であることがわかる。
【0074】比較例2 実施例1と同じ高密度炭素材料を用いた板状炭素基材
(但し賦活処理未実施)の所定面に、実施例1と同様の
方法で溶融金属珪素を接触・反応させ、被膜層を形成さ
せた。
【0075】上記被覆面の組成をX線回折分析で調べた
ところ、この被膜層は炭化珪素と微量の珪素から形成さ
れていることが確認された。また、上記被膜層を有する
板状炭素基材を割断し、その断面を電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、上記被膜層は傾斜機能構造を有
していないことが判明した。
【0076】一方、実施例1で使用した高密度炭素基材
と同じ炭素基材(但し賦活処理未実施)を図6に示すよ
うに発熱体形状に加工し、実施例1と同様の方法で溶融
金属珪素を接触・反応させ、被膜層を形成させた。
【0077】実施例1と同じ装置を用いて、実施例1の
場合と同じ条件で上記発熱体に通電し、電力値(電圧値
×電流値)、発熱体中心部の表面温度の変化を測定し
た。その結果、通電開始約25分後には電気抵抗の増加
に起因して、図8に示すように電力量の増加が始まると
ともに、図9に示すように発熱体中心部の表面温度の低
下が起こった。これらの測定結果より、上記発熱体は耐
酸化性に劣ることがわかる。
【0078】また、上記発熱体を実施例1と同じ耐熱衝
撃性試験を上記装置を使用して実施した。耐熱衝撃性試
験における評価は、前記ヒートサイクル付加後の供試体
表面をSEMで観察することにより行った。その結果、
比較例1と同様に、被覆層の剥離やクラックの発生が認
められた。このことから、上記発熱体は、急熱・急冷に
耐え得ず、耐熱衝撃性が不十分であることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被覆膜が炭素基材上に形成された本発明炭素系
発熱体の断面を模式的に示す図である。
【図2】炭素基材の表面及び気孔の内壁面に含珪素材を
接触・反応させた状態を模式的に示す図である。
【図3】被覆膜上に珪素からなる層が形成された本発明
炭素系発熱体の断面を模式的に示す図である。
【図4】被覆膜上に酸化珪素からなる層が形成された本
発明炭素系発熱体の断面を模式的に示す図である。
【図5】本発明炭素系発熱体の被覆膜における深さ方向
の組成変化を示すX線回折図である。
【図6】本発明の実施例における炭素系発熱体の形状を
示す図である。
【図7】耐酸化性を調べるために炭素系発熱体に通電す
るための装置の概略を示す図である。
【図8】耐酸化性試験における電力量の時間変化を示す
グラフである。
【図9】耐酸化性試験における表面温度の時間変化を示
すグラフである。
【図10】耐熱衝撃性試験に用いるヒートサイクルパタ
ーンを示すグラフである。
【図11】耐熱衝撃性試験後における実施例の炭素系発
熱体表面のセラミックス材料の組織を示す顕微鏡写真で
ある。
【図12】耐熱衝撃性試験後における比較例の発熱体表
面のセラミックス材料の組織を示す顕微鏡写真である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱体基材である炭素基材部と該基材表面
    上の被覆膜からなる発熱体であって、該被覆膜は珪
    素、炭化珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭化
    珪素からなる表面層を有し、該被覆膜中における珪素
    及び炭化珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部か
    ら内部に向かって低くなる傾斜機能構造を有する炭素系
    発熱体。
  2. 【請求項2】被覆膜が、表面層の下に珪素、炭化珪素及
    び炭素からなるSi−SiC−C層、さらに該Si−S
    iC−C層の下に炭化珪素及び炭素からなるSiC−C
    層を有する請求項1記載の炭素系発熱体。
  3. 【請求項3】被覆膜における表面層が、三次元網目状構
    造を有する炭化珪素及び該三次元網目中に存在する珪素
    から実質的に形成されている請求項1又は2に記載の炭
    素系発熱体。
  4. 【請求項4】表面層上に珪素からなる層が設けられてい
    る請求項1乃至3いずれかに記載の炭素系発熱体。
  5. 【請求項5】表面層上又は珪素からなる層上に酸化珪素
    からなる層が設けられた請求項1乃至4のいずれかに記
    載の炭素系発熱体。
  6. 【請求項6】内部に気孔を有し、該気孔が表面から内部
    に向かうに従ってその気孔径が小さくなるように分布し
    ている炭素基材に、液相又は気相の含珪素材を非酸化性
    雰囲気中で接触・反応させることにより、珪素、炭化
    珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭化珪素から
    なる表面層を有し、該被覆膜中における珪素及び炭化
    珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部から内部に
    向かって低くなる傾斜機能構造を有する被覆膜を形成さ
    せるとともに該炭素基材表面にある開気孔を閉塞するこ
    とを特徴とする炭素系発熱体の製造方法。
  7. 【請求項7】内部に気孔を有し、該気孔が表面から内部
    に向かうに従ってその気孔径が小さくなるように分布し
    ている炭素基材に、液相又は気相の含珪素材を非酸化性
    雰囲気中で接触・反応させることにより、珪素、炭化
    珪素及び炭素を含み、実質的に珪素及び炭化珪素から
    なる表面層を有し、該被覆膜中における珪素及び炭化
    珪素の珪素成分の合計含有率が発熱体表面部から内部に
    向かって低くなる傾斜機能構造を有する被覆膜を形成さ
    せ、さらに該被覆膜の上に珪素からなる層を形成させる
    とともに該炭素基材の表面にある開気孔を閉塞すること
    を特徴とする炭素系発熱体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至4のいずれかに記載の発熱体
    の表面を酸化処理することにより、酸化珪素からなる層
    を形成させることを特徴とする炭素系発熱体の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0891956A3 (en) * 1997-07-18 1999-06-30 Ngk Insulators, Ltd. Silicon-silicon carbide material and silicon carbide fiber-reinforced silicon-silicon carbide composite material
US6501056B1 (en) 1998-04-28 2002-12-31 E. Tec Corporation Carbon heating element and method of manufacturing the same
JP2006151719A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Bridgestone Corp ヒータ用炭化ケイ素焼結体の製造方法
CN105837231A (zh) * 2016-03-24 2016-08-10 山东奥昱翔碳化硅科技有限公司 碳化硅功能性膜材料及其制备方法

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