JP4056774B2 - 発熱体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有し、さらには導電性をも兼ね備えた発熱体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1000℃以下の温度領域で使用される抵抗加熱炉や熱処理装置等のヒーター等においては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の耐熱性金属、あるいは黒鉛、無定形炭素等の炭素(C)材料が用いられている。
また、例えば1000℃を超える高温酸化性雰囲気で使用される材料としては、酸化アルミニウム(Al23)、窒化アルミニウム(AlN)、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、酸化マグネシウム(MgO)等の耐酸化性に優れたセラミックスがよく用いられている。これらのセラミックスは絶縁性及び耐熱性に優れていることから、上記の各種装置の炉体材料、試料用のボートやセッター、絶縁基板、電気絶縁材料等として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したMo、W、C等の導電性材料においては、特に高温酸化性雰囲気における耐酸化性が必ずしも充分ではないために、限定された、即ち、さほど高温でない酸化性雰囲気下においてしか使用することができないという問題点があった。
また、上述したセラミックスにおいては、耐熱性に優れているものの、概ね電気伝導度が低く、高温加熱装置のヒーター等の様に導電性が求められている部品には使用することができないという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有し、さらには導電性を兼ね備えた発熱体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述した従来の技術が有する問題点を解決すべく鋭意検討した結果、導電性セラミックスの表面を特殊な炭素系被膜で被覆すれば、上記課題を効率的に解決することができることを究明した。
すなわち、本発明の発熱体は、少なくとも本体が、導電性セラミックスからなる基材と、この基材の少なくとも一部を被覆する導電性被膜とを備え、前記導電性被膜は、主成分とされる炭素のうち一部の炭素がC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する炭素系被膜からなることを特徴とする。
【0006】
この発熱体では、前記導電性被膜を、主成分とされる炭素のうち一部の炭素がC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する炭素系被膜としたことにより、この炭素系被膜は化学的に非常に安定したものとなり、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有するものとなる。
【0007】
また、本発明者等は、発熱体の材料として導電性セラミックスを用いれば、廉価な材料を基材とし得て、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐熱耐酸化性を示すことは勿論のこと、優れた導電性をも兼ね備えることとなり、発熱体を廉価に提供することができることを究明した
【0010】
また、本発明者等は、炭素系被膜を化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理することにより、主成分とされる炭素のうち一部の炭素にC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を導入した特殊な炭素系被膜を備えた発熱体を廉価に提供することができることを究明した。
【0011】
すなわち、前記導電性被膜は、炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施し、前記炭素系被膜の一部の炭素C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有してなることが好ましい。
【0012】
また、本発明者等は、前記炭素系被膜が、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体、ダイヤモンド様カーボン、グラファイト、非晶質カーボンのいずれか1種または2種以上を含有するものであれば、その表面を化学気相法により容易にフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理し得て、耐酸化性をより一層向上させ得ることを究明した。
すなわち、前記炭素系被膜は、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体、ダイヤモンド様カーボン、グラファイト、非晶質カーボンから選択された1種または2種以上を含有することが好ましい。
【0013】
また、本発明者等は、導電性セラミックスからなる基材の少なくとも一部に、主成分とされる炭素のうち一部の炭素にC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を導入した特殊な炭素系被膜を形成する際に、炭素系被膜を化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理することにより、廉価、かつ、効率的に形成し得ることを究明した。
【0014】
すなわち、本発明の発熱体の製造方法は、少なくとも本体が、導電性セラミックスからなる基材と、この基材の少なくとも一部を被覆する導電性被膜とを備えてなる発熱体の製造方法において、炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施し、前記炭素系被膜の一部の炭素C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する導電性被膜とすることを特徴とする。
【0015】
この製造方法では、炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施すことで、前記炭素系被膜の一部の炭素に、C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を導入することにより、基材の少なくとも一部に、化学的に非常に安定であり、かつ、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有する炭素系被膜が廉価、かつ、効率的に形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の発熱体及びその製造方法の各実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0018】
「第1の実施形態」
以下、本実施形態の耐熱耐酸化性材料について説明する。
本実施形態に係る耐熱耐酸化性材料は、耐熱性材料からなる基材と、この基材の少なくとも一部を被覆する被膜とを備えており、この被膜は、主成分とされる炭素のうち一部の炭素がC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する炭素系被膜(以下、単にC−X結合導入炭素系被膜と略称する)により構成されている。
以下、基材、C−X結合導入炭素系被膜に項分けして、さらに説明する。
【0019】
「基材」
この基材を構成する耐熱性材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭化珪素、炭化タンタル、炭化モリブデン等の導電性セラミックス、金属−セラミックス複合焼結体等の導電性金属複合セラミックス、タングステン、モリブデン、イリジウム等の耐熱性金属、グラファイト(黒鉛)、無定形炭素等の炭素材料が適宜用いられる。
【0020】
これらの耐熱性材料のうち、炭化珪素焼結体、炭化タンタル焼結体、炭化モリブデン焼結体等の導電性セラミックスは、耐熱性、耐酸化性、導電性の点で優れた材料である。特に、高純度かつ緻密な炭化珪素焼結体は、下記のいずれかの製造方法により得ることができる。
【0021】
(製造方法1)
平均粒子径が0.1〜10μmの炭化珪素粉末(第1の炭化珪素粉末:β型が好ましい)と、Ar等の非酸化性雰囲気のプラズマ中に、シラン化合物またはハロゲン化珪素と炭化珪素とからなる原料ガスを導入し、反応系の圧力を1.01×105Pa(1気圧)未満から1.33×10Pa(0.1torr)の範囲で制御しつつ気相反応させることにより合成された平均粒子径が0.1μm以下の炭化珪素微粉末(第2の炭化珪素粉末:β型が好ましい)を、所定の配合比となるように秤量・混合し、この混合物を所定の形状に成形し、この成形体を所定の温度で焼成し、炭化珪素焼結体とする方法。
【0022】
(製造方法2)
製造方法1における炭化珪素微粉末(第2の炭化珪素粉末)を所定の形状に成形し、この成形体を所定の温度で焼成し、炭化珪素焼結体とする方法。
これらの製造方法については、特許第2726694号、特許第2732408号に開示されており、容易に製造可能である。
【0023】
これらの製造方法により得られた炭化珪素焼結体は、1Ωcm以下、例えば、1×10-2〜1×10-1Ωcm程度の優れた導電性と耐熱性とを兼ね備えているので、本実施形態の耐熱耐酸化性材料の基材として好適であり、この炭化珪素焼結体を、例えば、発熱体の本体部分に適用すれば、耐熱性及び耐酸化性に優れた発熱体となる。
【0024】
これらの炭化珪素焼結体からなる基材は、所望の形状に加工した後、大気中で熱処理を施すことで基材表面の余分な遊離炭素を燃焼させて除去し、その後、フッ酸への浸漬処理等により基材表面に形成されたSiO2等の不純物を溶解、除去するのが好ましい。
上記の熱処理温度は400〜1500℃、特に600〜1000℃が好ましい。その理由は、400℃未満では、基材表面の遊離炭素が充分に除去されず、また、1500℃を越えると、基材の表面が酸化されて表面の一部または全部が酸化物となり、炭化珪素焼結体の純度が低下するからである。
【0025】
上記の熱処理時間は、特に限定されるものではないが、通常、1〜40時間である。ここで、1〜40時間が好ましいとされる理由は、熱処理時間が1時間未満では、基材表面の遊離炭素の除去効率が低く、一方、熱処理時間が40時間を超えても、基材表面の遊離炭素の除去効率が向上する訳ではなく無意味だからである。
【0026】
また、基材を構成する導電性金属複合セラミックスとして、Pt−Al23、Ag−Si−Ni−SiO2、Mo−ZrO2等の金属−セラミックス複合焼結体も好適に用いられる。
また、基材を構成する耐熱性材料として、タングステン、モリブデン、イリジウム等の耐熱性金属材料も好適に用いられる。
これらの耐熱性金属材料を基材に用いる場合、この基材表面に後述する「炭素系被膜」を成膜する際に、炭素が基材内部に拡散し、基材と炭素系被膜との界面に介在層が形成されて密着性が低下するおそれがある。これを防ぐためには、この基材の表面に予め炭素拡散防止膜を成膜しておくのがよい。
【0027】
この炭素拡散防止膜としては、例えば、チタン膜、上記の耐熱性金属材料の金属成分の炭化物膜等を例示することができる。その膜厚は、通常、0.01〜1μm程度で充分である。なお、膜厚が0.01μm未満になると、炭素の拡散防止効果が不十分なものとなり、一方、膜厚が1μmを越えると、基材と炭素系被膜との密着性が低下するおそれがある。
その成膜法は、特に制限されないが、例えば、スパッタリング法、蒸着法等が好適に用いられる。
【0028】
また、基材を構成する耐熱性材料として、グラファイト(黒鉛)、無定形炭素等の炭素材料も好適に用いられる。
基材としての炭素材料は、導電性セラミックスや耐熱性金属と比較して加工性に優れている点で有利である。
【0029】
ところで、基材を構成する炭素材料は、後述する炭素系被膜を成膜する際に用いられるプラズマに対しては、耐性が充分でなく損耗し易い。したがって、基材の表面が炭素系被膜で充分に被覆されるまでは、基材の表面状態、形状、寸法等が変化する虞がある。また、炭素系被膜が成膜される際に、プラズマに励起された炭素成分は、基材表面に沈着する際に基材の結晶構造と同一の結晶構造を取り易く、特に、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体等の炭素系被膜を成膜する際に、ダイヤモンド構造が形成されない虞がある。
そのため、耐熱性金属を基材として用いる場合と同様、基材の表面に予めチタン膜等の中間膜(層間膜)を形成しておくのが好ましい。
【0030】
「C−X結合導入炭素系被膜」
前記基材の少なくとも一部、例えば表面を被覆するC−X結合導入炭素系被膜は、例えば、炭素系被膜を、フッ素ガス、塩素ガス、ヨウ素ガス等の臭素を除くハロゲン系腐食性ガスや、そのプラズマガスに曝すことでフッ素化、塩素化またはヨウ素化し、この炭素系被膜にC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を導入したものである。
【0031】
上記の炭素系被膜は、特に限定されるものではないが、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体、ダイヤモンド様カーボン、グラファイト、非晶質カーボンから選択された1種または2種以上を含有することが好ましく、例えば、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体、ダイヤモンド様カーボン、グラファイト、非晶質カーボンのいずれか1種、あるいはダイヤモンド様カーボンおよび/またはカーボンを含むダイヤモンド多結晶体が好適に用いられる。
これらの材料は、プラズマCVD法、イオンプレーティング法等を用いて基材表面に容易に成膜することができるので好適である。とりわけ、ダイヤモンド単結晶体やダイヤモンド多結晶体は、導電性の他、優れた耐磨耗性をも併せ持つので好適である。
【0032】
なお、上記のダイヤモンド様カーボンおよび/またはカーボンを含むダイヤモンド多結晶体とは、ダイヤモンド結晶粒子間、あるいは基材とダイヤモンド結晶粒子との間(粒界)に、ダイヤモンド様カーボンおよび/またはカーボンが偏析したものである。
【0033】
上記の炭素系被膜の厚みも特に限定されるものではないが、通常、1〜100μmの範囲が好ましい。その理由は、厚みが1μm未満であると、基材の表面が完全には被覆されず、耐酸化性が不十分となるからであり、一方、100μmを超えると、基材の表面形状が変化し、不具合が生じる虞、例えば、基材表面に形成された凹凸や溝までが被膜によって埋没してしまうという不具合が生じる虞があり、さらに、成膜に多大な時間を要するために、製造コストの上昇を招き、経済的でないからである。
【0034】
上記の基材の表面に、このような炭素系被膜を形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、プラズマ気相法等の化学気相法は、緻密な膜が形成可能であり、また、ダイヤモンド単結晶体やダイヤモンド多結晶体からなる炭素系皮膜を成膜し得るので好適に用いられる。
炭素系被膜の成膜に用いられる原料としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、一酸化炭素、二酸化炭素、アルコール類等、その構造中に炭素原子を含み、容易に気相種とすることができる炭素化合物を用いる。
プラズマ励起源としては、マイクロ波、直流グロー放電、直流アーク放電、高周波、熱フィラメント等、いずれも好適に用いられる。
【0035】
上記の化学気相法としては、特に、マイクロ波プラズマCVD法が好適に用いられる。
このマイクロ波プラズマCVD法は、既に開示されている公知の方法で、プラズマ反応チャンバー内に基材を配置し、マイクロ波をプラズマ反応チャンバー内に印加することで、このチャンバー内に定在波を形成させ、炭素原子を含む原料ガスを予め加熱してある前記基材表面上で分解、プラズマ化させ、該基材表面上に炭素系被膜を成膜する方法である。
【0036】
上記の炭素原子を含む原料ガスとしては、炭素原子を含み、容易に気相種とすることができる化合物であればよく、例えば、メタン、水素の混合ガスが好ましく、より好ましく、はメタンと水素との混合比率がCH4:0.1〜10.0v/v%、H2:99.9〜90.0v/v%である混合ガスがダイヤモンド単結晶体やダイヤモンド多結晶体からなる炭素系被膜を成膜し得る他、余分な炭素成分が反応チャンバー内壁に付着しないので好適である。
【0037】
原料ガスの流量は、通常1〜500sccm、好ましくは10〜200sccmである。その理由は、原料ガスの流量が1sccm未満であると反応効率が低下し、成膜時のレートが低下するからであり、一方、500sccmを超えるとプラズマ反応チャンバー内でガスの強制対流が生じ、プラズマを安定に保てなくなるからである。
また、反応圧力は、通常7.5×10-4Pa〜4Pa、好ましくは7.5×10-3Pa〜1.5Paである。反応圧力が7.5×10-4Pa未満では、例えば、ダイヤモンド単結晶体やダイヤモンド多結晶体等の成膜速度が遅くなるからで、一方、4Paを超えるとプラズマが消失してしまうからである。
【0038】
次いで、上記の炭素系被膜にC−F結合を導入する。
炭素系被膜は、その最表面の炭素原子にC−X(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)結合を導入することによって、耐酸化性を付与することができる。このようなC−X結合を導入する方法としては、炭素系被膜で被覆された基材を、フッ化窒素、フッ化炭素、フッ素ガス、四塩化炭素、塩化水素、ヨウ化水素等、臭素以外のハロゲン元素を含む気体物質の存在の下で、定圧で励起した、臭素以外のハロゲン元素を含有するプラズマに暴露する方法等を例示することができる。
【0039】
このような炭素系被膜の表面改質は、炭素系被膜が成膜された直後にチャンバー内のガスをフッ素系ガスと入れ替え、再度プラズマを発生させて行ってもよく、あるいは、炭素系被膜が被覆された基材を一旦系外へ取り出し、検査、確認した後に、別途に行っても良い。
【0040】
この表面改質に用いられるプラズマ励起源発生方法としては、マイクロ波、直流グロー放電、直流アーク放電、高周波等のいずれの方法も用いることができるが、これらの方法に限定されず、放電によってプラズマを発生し、炭素系被膜の表面を改質することができる方法であれば何れの方法でも良い。
また、反応圧力は、通常7.5×10-4Pa〜4Pa、好ましくは7.5×10-3Pa〜1.5Paである。反応圧力が7.5×10-4Pa未満では、炭素系被膜の表面改質の効果が低く、一方、4Paを越えるとプラズマが不安定となるからである。また、反応温度は300〜500℃が好ましい。反応温度がこの範囲を外れると、表面改質の効率が低下するからである。
【0041】
このようにして形成されたC−X結合導入炭素系被膜は、102Ωm〜103Ωm程度の体積固有抵抗値を有し、導電性に優れている。そのため、このC−X結合導入炭素系被膜により導電性の基材表面を被覆しても、基材の導電性を大きく損なうことはない。
したがって、導電性の良好な材料を基材に用いると、得られる被覆型の耐熱耐酸化性材料は導電性を備えた材料となり、この耐熱耐酸化性材料を、例えば、発熱体の本体部分に適用すれば、高温酸化性雰囲気の下で用いられるヒーター材料として好適なものとなる。
【0042】
「第2の実施形態」
図1は、本発明の第2の実施形態の炭化珪素ヒーターを示す平面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図であり、この炭化珪素ヒーター(発熱体)1は、中心から平面上外方へ六方向に突出した略円板状のヒーターエレメント(発熱体の本体)2と、ヒーターエレメント2の中心を挟んで対称となる一対の突片の先端部各々に設けられたモリブデンからなる電極3、3とにより構成されている。
このヒーターエレメント2は、第1の実施形態の耐熱耐酸化性材料を用いて作製されたもので、炭化珪素焼結体からなる基材の表面がC−X結合導入炭素系被膜により被覆されている。
【0043】
本実施形態の炭化珪素ヒーター1によれば、発熱体の本体部分であるヒーターエレメント2に第1の実施形態の耐熱耐酸化性材料を用いたので、このヒーターエレメント2は化学的に非常に安定したものとなり、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有するものとなる。したがって、耐熱耐酸化性に優れた炭化珪素ヒーター1を提供することができる。
【0044】
「第3の実施形態」
図3は、本発明の第3の実施形態の半導体チップ実装ボード製造用のパルスヒーターを示す断面図であり、このパルスヒーター11は、発熱体12と、発熱体12からの熱を断熱するためのベース材13と、発熱体12に通電して発熱体12を所定の温度に昇温させるための電極14とを備えている。
この発熱体12は、第1の実施形態の耐熱耐酸化性材料を用いて作製されたもので、炭化珪素焼結体からなる基材の表面がC−X結合導入炭素系被膜により被覆されている。
【0045】
この発熱体12及びベース材13には、半導体チップを吸着するための吸着孔15及び伝熱板吸着用吸着孔16が、これらを貫通するように形成されている。このベース材13には、さらに、発熱体12を強制冷却して降温させるための冷却孔17が複数形成されている。
これら電極14、14には、リード線18がそれぞれ接続されている。
【0046】
このパルスヒーター11を用いて半導体チップの実装ボードを製造するには、図4に示すように、まず、パルスヒーター11の発熱体12に伝熱板21を固定したパルスヒーターを用意し、このパルスヒーターを、基板22上に導電性ボンディング材23を介して配置された半導体チップ24上に配置し、このパルスヒーターを受圧板25に押圧しつつ、基板22と導電性ボンディング材23と半導体チップ24とを、発熱体12により伝熱板21を介して加熱し、導電性ボンディング材23を溶融する。
【0047】
次いで、冷却孔17に冷却用の空気を送り込み、発熱体12及び伝熱板21を所定の温度、例えば、導電性ボンディング材23の凝固温度以下まで冷却し、導電性ボンディング材23を固化させ、半導体チップ24と基板22とを導電性ボンディング材23によりボンディングする。
【0048】
本実施形態のパルスヒーターによれば、発熱体12に、第1の実施形態の耐熱耐酸化性材料を用いたので、この発熱体12は化学的に非常に安定したものとなり、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有するものとなる。したがって、耐熱耐酸化性に優れたパルスヒーターを提供することができる。
【0049】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。
【0050】
「実施例1」
市販の平均粒子径が1.1μmのβ型炭化珪素粉末(第1の炭化珪素粉末)95重量部に、モノシランとメタンとを原料ガスとしてプラズマCVD法により気相合成して得た平均粒子径0.02μmのβ型炭化珪素微粉末(第2の炭化珪素粉末)を5重量部添加し、これをメタノール中にて分散せしめ、さらにボールミルで12時間混合し、この混合物を乾燥させた。
【0051】
次いで、この乾燥した混合物を内径210mmの黒鉛製モールドに充填し、ホットプレス装置にて、アルゴン雰囲気下、プレス圧400Kg/cm2、焼結温度2200℃の条件で90分間加圧焼成し、円板状の炭化珪素焼結体を得た。得られた炭化珪素焼結体の密度は3.22g/cm3であり、また、ガード電極を備えた抵抗測定装置を用いて体積固有抵抗値を測定したところ、この炭化珪素焼結体の体積固有抵抗値は8×10-2Ωcmであった。
【0052】
次いで、上記の炭化珪素焼結体を大気中800℃で15時間、加熱処理して表面の炭素分を除去した後、45℃のフッ酸水溶液で5時間、フッ酸処理し、表層のSiO2分を溶解し、炭化珪素基板とした。
この炭化珪素基板をプラズマ反応チャンバー内に載置し、基板温度900℃、反応圧力0.6Paの条件下で、このチャンバー内に2モル%のCH4を含むH2ガスを導入し、5時間、マイクロ波出力600Wでプラズマを形成しつつ、前記炭化珪素基板上に炭素系被膜を成膜した。
【0053】
この炭素系被膜の厚みを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、その膜厚は中心部、外周部ともに2μmと均一であった。
また、上記の炭素系被膜の組成及び構造をラマン分光分析法にて分析したところ、1333cm-1に現れるダイヤモンドのラマンシフトの半価幅(半値幅)は6cm-1であり、1550cm-1を中心とするダイヤモンド様カーボンのラマンシフトと1333cm-1を中心とするダイヤモンドのラマンシフトの強度比Isp2/sp3が0.1の良質なダイヤモンド多結晶体からなる炭素系被膜であった。
【0054】
次いで、このダイヤモンド多結晶体からなる炭素系被膜で被覆された炭化珪素焼結体を、プラズマ反応チャンバー内に載置し、100%NF3ガスを20sccmの流速で流動させながら、雰囲気圧力を7.6×10-4Paとし、この状態で高周波電力RFを500W印加して発生させたプラズマで10分間処理(反応温度:400℃)することにより、ダイヤモンド多結晶体からなる炭素系被膜の表層にC−F結合を形成し、実施例1の耐熱耐酸化性材料を得た。
【0055】
この炭素系被膜の被膜構造をESCA(electron spectroscopy for chemical analysis)により評価したところ、フッ素と炭素の原子数比F/Cが0.9であり、被膜の表層にC−F結合を形成していることが確認された。
また、上記のガード電極を備えた抵抗測定装置を用いて体積固有抵抗値を測定したところ、この炭素系被膜の体積固有抵抗値は4×102Ωcmであった。
【0056】
「実施例2」
実施例1にて用いたβ型炭化珪素微粉末(第2の炭化珪素粉末)を、実施例1と同一の条件で加圧焼成して、円板状の炭化珪素焼結体を得た。得られた炭化珪素焼結体の密度を測定したところ、3.2g/cm3であり、また、体積固有抵抗値は2×10-2Ωcmであった。
次いで、この炭化珪素焼結体の表面に、実施例1に準じてC−F結合を有する炭素系被膜を形成し、実施例2の耐熱耐酸化性材料を得た。
【0057】
「実施例3」
市販のモリブデン金属板の表面に、スパッタリング法を用いてチタン膜(膜厚:0.1μm)を被覆し、このチタン被膜付きモリブデン金属板を基材とした。このチタン膜はモリブデン金属板への炭素の拡散を抑止するための炭素拡散防止膜である。
次いで、実施例1に準じて、上記のチタン膜上にC−F結合を有する炭素系被膜を形成し、実施例3の耐熱耐酸化性材料を得た。
【0058】
「実施例4」
市販の炭素材料(無定形炭素)の表面に、スパッタリング法を用いてチタン膜(膜厚0.1μm)を被覆し、このチタン膜付き炭素材料を基材とした他は、実施例1に準じて実施例4の耐熱耐酸化性材料を得た。
【0059】
「評価」
実施例1〜4の耐熱耐酸化性材料の炭素系被膜を形成した面における耐酸化性及び加熱処理後の表面状態を評価した。また、比較例として、モリブデン(比較例1)、高密度炭素(黒鉛:比較例2)、窒化アルミニウム焼結体(比較例3)、及び実施例1におけるフッ化処理前のダイヤモンド被膜付き炭化珪素焼結体(比較例4)を用い、これらの耐酸化性及び加熱処理後の表面状態も併せて評価した。
【0060】
耐酸化性及び加熱処理後の表面状態各々の評価方法は、次のとおりである。
「耐酸化性」
赤外線集光炉内に試料を配置し、圧力1.33×10Pa、酸素(100%)雰囲気下、昇温速度:5℃/secで600℃まで昇温させ、前記試料をこの温度に30分間保持することで加熱処理を行った。耐酸化性(消耗速度)は、試料の重量減少量、炭素系被膜の密度、試料の表面積から消耗膜厚を算出し、この消耗膜厚を加熱処理時間で除して算出した。なお、表1においては「消耗速度」で示した。
【0061】
「加熱処理後の表面状態」
加熱処理後の表面状態を目視にて観察すると共に、X線回析法にて酸化物相生成の有無を確認した。
評価結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0004056774
【0063】
表1によれば、実施例1〜4では、炭素系被膜の消耗が全く認められず、また、加熱処理後の表面状態についても何ら変化が認められず、高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有することが分かった。一方、比較例1〜4では、炭素系被膜の消耗が認められ、また、加熱処理後の表面状態についても、酸化物相の生成、酸化物膜の剥離、CO2ガス発生等が認められ、膜質が劣化していることが明らかとなった。したがって、高温酸化性雰囲気下における耐酸化性が極めて悪いことが分かった。
【0064】
「実施例5」
図1及び図2に示すようなヒータエレメント2を実施例1の耐熱耐酸化性材料を用いて作製し、更に、モリブデンからなる電極3を取り付け、炭化珪素ヒーター1とした。
この炭化珪素ヒーター1を酸化加熱炉に取り付け、印加電圧を一定にして5Aの電流を流したところ、炭化珪素ヒーター1の表面は約10℃/分の速度で昇温し、80分後には設定温度である800℃となった。次いで、この加熱を10時間続けたところ、炭化珪素ヒーター1の消耗は全く認められず、さらに、この加熱試験を10回繰り返した後においても異常は全く認められなかった。
【0065】
「実施例6」
図3に示すような発熱体12を実施例1の耐熱耐酸化性材料を用いて作製し、この発熱体12を用いてパルスヒーター11を作製した。
次いで、図4に示すように、この発熱体12の上面(図4では下面)に伝熱板21を設け、半導体チップ24と導電性ボンディング材23と基板22とを、伝熱板21を介して発熱体12により大気雰囲気中で加熱加圧し、半導体チップ24と基板22とを導電性ボンディング材23によりボンディングした。
【0066】
加熱パターンは、室温から450℃まで2秒間で昇温し、450℃に10秒間保持して導電性ボンディング材23を加熱・溶融した後、冷却孔17から冷却空気を吹き付けで室温まで降温させることとした。
降温に伴い、溶融した導電性ボンディング材23が固化し、ボンディングが完了した。
このような半導体実装ボードの製造を連続して10,000回繰り返したところ、発熱体12の消耗は全く認められなかった。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の発熱体によれば、導電性セラミックスからなる基材の少なくとも一部を被覆する導電性被膜を、主成分とされる炭素のうち一部の炭素がC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する炭素系被膜としたので高温酸化性雰囲気下においても優れた耐熱耐酸化性を示すことは勿論のこと、優れた導電性をも兼ね備えることができる。
したがって、高温酸化性雰囲気下における耐熱耐酸化性は勿論のこと、優れた導電性をも兼ね備えた発熱体を廉価に提供することができる。
【0069】
本発明の発熱体の製造方法によれば、炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施し、前記炭素系被膜の一部の炭素C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する導電性被膜とするので、耐熱性、及び高温酸化性雰囲気下においても優れた耐酸化性を有する炭素系被膜を廉価、かつ、効率的に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第2の実施形態の炭化珪素ヒーターを示す平面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施形態の半導体チップ実装ボード製造用のパルスヒーターを示す断面図である。
【図4】 本発明の第3の実施形態のパルスヒーターを用いて半導体チップの実装ボードを製造する様を示す側面図である。
【符号の説明】
1 炭化珪素ヒーター(発熱体)
2 ヒーターエレメント(発熱体の本体)
3 電極
11 パルスヒーター
12 発熱体
13 ベース材
14 電極
18 リード線
21 伝熱板
22 基板
23 導電性ボンディング材
24 半導体チップ
25 受圧板

Claims (4)

  1. 少なくとも本体が、
    導電性セラミックスからなる基材と、この基材の少なくとも一部を被覆する導電性被膜とを備え、
    前記導電性被膜は、主成分とされる炭素のうち一部の炭素がC−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する炭素系被膜からなることを特徴とする発熱体
  2. 前記導電性被膜は、炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施し、前記炭素系被膜の一部の炭素C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有してなることを特徴とする請求項1記載の発熱体。
  3. 前記炭素系被膜は、ダイヤモンド単結晶体、ダイヤモンド多結晶体、ダイヤモンド様カーボン、グラファイト、非晶質カーボンから選択された1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2記載の発熱体。
  4. 少なくとも本体が、導電性セラミックスからなる基材と、この基材の少なくとも一部を被覆する導電性被膜とを備えてなる発熱体の製造方法において、
    炭素系被膜に、化学気相法によりフッ素化処理、塩素化処理またはヨウ素化処理を施し、前記炭素系被膜の一部の炭素C−X結合(ただし、XはF、Cl、Iから選択された1種または2種以上)を有する導電性被膜とすることを特徴とする発熱体の製造方法
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