JP3739507B2 - 熱処理用治具の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造用部材として好適な高純度で耐熱サイクル特性、耐熱衝撃特性などに優れる熱処理用治具およびその製造方法に関する。
【0002】
半導体製造用の拡散炉に用いられるライナーチューブ、プロセスチューブ、ウエハーボート等の熱処理用治具には、急熱、急冷に対する耐熱サイクル特性、耐熱衝撃特性や機械的強度に加えて高純度のシリコンウエハーを汚染しない非汚染性が要求される。従来、これらの熱処理用治具として高純度の石英ガラスが使用されてきたが、熱処理工程の高温化が進むにつれ石英ガラスでは高温強度が不十分となってきたため、これに代わる材料として米国特許第3951587号(特公昭54−10825 号公報)にはシリコンを含浸した炭化珪素材が開示されている。しかしながら、この材料は高純度の石英ガラスに比べて不純物レベルが高い欠点がある。
【0003】
【従来の技術】
この欠点を解消する手段として、特開昭54−90966号公報、特開昭54−90967号公報、特開昭63−35452号公報、特開平1−282152号公報などに記載されているようにシリコン含浸した炭化珪素基材の表面をCVD法(化学的気相析出法)によりSiC被膜を形成して不純物の揮散を防止する方法が有効である。通常、CVD法によるSiC被膜の形成は、SiとCを含むCH3 SiCl3 、CH3 SiHCl2 などの有機珪素化合物を熱分解させる方法、あるいはSiCl4 などの珪素化合物とCH4 などの炭素化合物との加熱反応によりSiCを析出させる方法で形成されるが、加熱時に炭化珪素基材中に含浸したシリコンの一部が揮散して基材表面に気孔を生じ易く、その結果炭化珪素基材とSiC被膜との密着性が悪くなって接着強度の低下を招き、熱衝撃、加熱サイクルによりSiC被膜の剥離が起こりやすい欠点がある。また、SiC被膜の緻密性が損なわれてピンホールが発生した場合には薬品洗浄時に、含浸したシリコンの一部が浸食されて溶出するために気孔が発生する。このため、生成した気孔中に不純物が溜まって、不純物の発生源となり易くなる。更に、SiC被膜の結晶成長方向を揃えて被膜の緻密性を付与する提案(特開昭63−210276号公報)もあるが、シリコンの融点を越える温度でSiC被膜の形成を行うので炭化珪素基材に多数の気孔が生成して、基材の強度が低下する難点がある。
【0004】
この問題点を解消する技術として、シリコンを含浸した炭化珪素質セラミックスを減圧下で850℃〜1000℃に加熱し、SiCを生成する反応ガスを導入してSiCの被膜形成を開始し、そのまま冷却することなく昇温して1200〜1400℃の温度で被膜を形成するシリコン含浸炭化珪素質セラミックスへの炭化珪素被膜の形成方法が、本出願人の一人により提案されている(特開平4−65374 号公報)。この方法によれば、シリコンの蒸発速度が小さい1000℃以下の温度でSiC被膜の形成を開始することにより、1000℃以上に昇温しても形成された被膜によりシリコンの蒸発が抑制される効果がもたらされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シリコン含浸を施した炭化珪素基材にCVD法によりSiC被膜を形成した材料にあっては、SiC被覆層界面の組織状態によって耐熱サイクル特性や耐熱衝撃特性が微妙に変化し、過酷な熱履歴を受ける半導体部材として使用する際にSiC被膜に亀裂が生じたり、SiC皮膜が剥離したりする問題点があった。
【0006】
本発明者らは、上記の原因を解明するために鋭意研究を重ねたところ、被覆したSiC被膜に接する炭化珪素基材の特定の表層部分に存在する気孔ならびにSiC被膜の性状が耐熱サイクル特性や耐熱衝撃特性に影響を与えることを確認した。
【0007】
本発明は上記の知見に基づいて開発されたもので、その目的は、半導体の製造に用いる際に優れた耐熱サイクル特性および耐熱衝撃特性を発揮する熱処理用具の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による熱処理用具の製造方法は、シリコンを含浸した炭化珪素基材を1Torr以下に脱気後、5〜50℃/minの昇温速度で600〜850℃の温度に加熱する第一工程、50〜760Torrになるまで非酸化性ガスを導入した後、5〜50℃/minの昇温速度で1100〜1290℃に加熱する第二工程、キャリアーガスと炭化珪素を形成する原料化合物とを導入し1100〜1290℃、500〜760Torrで炭化珪素基材表面にSiC被膜を形成する第三工程、とからなることを特徴とする。
【0009】
本発明により得られる熱処理用具は、シリコンを含浸した炭化珪素基材にCVD法によりSiC被膜を形成したSiC被覆炭化珪素材であって、炭化珪素基材がSiC被膜に接する界面より200μm以内の基材表層部に、該表層部を走査型電子顕微鏡により400倍の倍率で観察測定した場合に直径2μm以上の気孔が存在しない。
【0010】
通常、セラミックス基材面にCVD法によりSiC被膜を施した場合の層間強度は層界面部位の緻密性と密着性に大きく支配されるが、シリコンを含浸した炭化珪素を基材とした被覆構造では、特にSiC被膜に接する炭化珪素基材における深さ200μm以内の表層部の組織緻密度が層間強度に著しい影響を与え、前記200μm以内に直径2μm以上の気孔が存在すると熱履歴を受けた際に層間組織に亀裂や剥離を発生させ易い。したがって、炭化珪素基材がSiC被膜に接する界面より200μm以内の基材表層部に、直径2μm以上の気孔が存在しない組織構造とすることにより、過酷な熱履歴に十分耐える耐熱サイクルならびに耐熱衝撃性が付与される。なお、前記の気孔直径は走査電子顕微鏡により400倍の倍率で観察測定される。
【0011】
上記の要件に加えて、形成したSiC被膜のX線回折における(111)面に対する(200)面の回折強度値の比、I(200)/I(111)を0.005以下として、SiC被膜結晶の(111)面への配向性を強くさせることにより材料の耐熱衝撃特性をより一層向上させることが可能となる。この場合のX線回折による回折強度値は、CuのKαで測定した値であり、X線回折強度は、印加電圧40KV、印加電流20mA、フィルターCu/Ni、発散スリット1°の条件で測定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の基材となるシリコンを含浸した炭化珪素基材は、炭化珪素の成形体を高温で熱処理して焼結した再結晶質の炭化珪素に溶融シリコンを含浸したもの、あるいは炭化珪素と炭素からなる成形体に溶融シリコンを含浸させたのち高温で熱処理した反応焼結炭化珪素により構成される。このシリコンの含有量としては10〜30重量%程度のものが使用される。
【0013】
該シリコン含浸炭化珪素基材の表面にCVD法でSiC被膜を形成する方法としては、1Torr以下に減圧脱気後5〜50℃/minの昇温速度で600〜850℃の温度まで加熱する第一工程、ついで50〜760Torrの圧力となるまで非酸化性ガスを導入したのち、更に5〜50℃/minの昇温速度で1100〜1290℃の温度に加熱する第二工程、引き続き500〜760Torrの圧力にし、原料化合物をキャリアーガスとともに導入し、1100〜1290℃の温度で、原料化合物を熱分解または化学反応させ、SiC被膜を形成する第三工程を適用することが好ましい。原料化合物としては、例えば1分子中にSi原子とC原子を含むCH3 SiCl3 、CH3 SiHCl2 などの有機珪素化合物あるいはSiCl4 のような珪素化合物とCH4 などの炭素化合物とを併用するものが例示される。キャリアーガスとしては、水素ガス、アルゴンガスなどの非酸化性ガスが例示される。また、導入に当たっては、キャリアーガスと原料化合物とをモル比(キャリアーガス/原料化合物)4〜100とするのが好ましい。なお、このモル比の計算に当たっては、原料化合物として珪素化合物と炭素化合物とを併用する場合は、炭化珪素に換算したモル数を原料化合物のモル数とする。
【0014】
第一工程および第二工程での昇温速度の設定は5〜50℃/min であり、昇温速度が50℃/minを超える場合には基材に熱応力が発生して亀裂を生じることがあり、また5℃/min未満では昇温が緩徐であるため生産性に劣り、いずれも好ましくない。より好ましい昇温速度は10〜30℃/minである。第一工程において、脱気後の圧力が1Torrを越えると、残留酸素、水分により炭化珪素基材の表面が酸化されて耐蝕性が低下すると共にSiC被膜の密着性が低下するので好ましくない。また、加熱温度が600℃未満では吸着酸素等の除去が不十分となり炭化珪素基材の表面が酸化され易くなるので好ましくない。一方、加熱温度が850℃を越えると、シリコンが減圧下で蒸発し炭化珪素基材に気孔が発生し易くなりSiC被膜の密着性が低下するので好ましくない。更に、第二工程において、760Torrを越えると水素ガスが漏洩し易くなり、水素ガスが無駄になる。また圧力容器の強化が必要になり設備が複雑になるので好ましくない。
【0015】
第二工程および第三工程においては、炭化珪素基材中に含浸した表面部のシリコンが熱揮散しないようにシリコンの蒸気圧以下の昇温条件およびCVD反応系の温度、圧力等の条件を制御することにより本発明のSiC被覆炭化珪素からなる熱処理治具を得ることができる。すなわち、第二工程での圧力が50Torr未満の場合、また第三工程において1290℃を超えたり、500Torr未満の温度、圧力条件では炭化珪素基材中に含浸した表層部のシリコンが熱揮散するために基材表層部に気孔が形成される。また、第三工程における加熱温度が1000℃未満では、シリコンの熱揮散は抑制されるもののSiC被膜の成長速度が低下するため実用的でない。第三工程で、760Torrを越える圧力では原料化合物のガスが炭化珪素基材の表面に化学蒸着する前に炭化珪素の粉末を生成するためにSiC被膜の生成速度が抑制される。
【0016】
前述した基材の気孔生成を抑制する方法に加えて、CVD法により形成される耐熱衝撃特性の高いSiC被膜の結晶性状、すなわち基材上に(111)面の結晶面が高度に配向して成長したSiC被膜は、温度1100〜1290℃、圧力500〜760Torrの条件下で、水素あるいはアルゴンなどのキャリアーガスと原料化合物とのモル比を4〜100、好ましくは5〜20に制御することにより達成される。温度が1100℃未満ではSiC被膜の耐熱衝撃特性の低下が現れる。更に、キャリアーガス/原料化合物のモル比が4未満では炭化珪素基材の表面で結晶核となり易いため形成されるSiC被膜が粗粒化して緻密性が低下し、100を超えるとSiC被膜表面内での多結晶化が起こり易くなるためSiC被膜結晶の(111)面への配向性が低下するためである。
【0017】
シリコンを含浸した炭化珪素基材にCVD法によりSiC被覆を形成した材料は、熱処理治具のような苛酷な熱サイクルを受ける部材として用いた際、層間に亀裂や剥離を生じて欠陥が発生するが、これはCVD法による被覆時に含浸したシリコンが揮散して基材表層部、特にSiC被膜に接する炭化珪素基材における深さ200μm 以内の表層部に直径2μm 以上の気孔が存在することが主因となる。本発明の熱処理用治具は、被覆したSiC被膜に接する200μm 以内の炭化珪素基材表層部に直径2μm 以上の気孔が存在しないから、SiC被膜は炭化珪素基材と強固に密着し、熱処理用治具とした場合に急熱、急冷の熱サイクルに対して優れた耐久性能を発揮する。
【0018】
更に、SiC被膜のX線回折の回折強度値の比、I(200)/I(111)を0.005以下以下に設定して、SiC被膜の結晶構造の(111)面への配向性を強くすることにより、(111)面が最密充填の結晶面であることで炭化珪素基材を構成する炭化珪素およびシリコンとSiC被膜との化学結合力が増加するので、SiC被膜の耐熱衝撃特性を一層向上させることができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と対比しながら詳細に説明する。
【0020】
実施例〜6、参考例1、比較例1〜2
50×50×10mmの再結晶炭化珪素にシリコンを20重量%含浸して炭化珪素基材とした。この基材を環状炉に入れて2×10-3Torrの真空下で基材に含まれるガスを脱気した後、20℃/分の昇温速度で800℃に昇温後,水素ガスを導入して圧力を150Torrに30分間保持した。次いで20℃/分の昇温速度で加熱して表1記載の温度まで昇温させて30分間保持したのち、SiCの被膜形成用の原料化合物としてCH3 SiCl3 を用い、水素ガスに対するモル比(H2 /CH3 SiCl3 )を変えて供給した。この際、供給量を変えて炉内圧力を所定の圧力に調整した。このようにしてSiCの被膜形成時の炉内温度、炉内圧力および原料ガスのモル比を変えて炭化珪素基材にSiCを被覆した。
【0021】
実施例〜9、参考例7、比較例3〜4
50×50×10mmの反応焼結炭化珪素基材(残留Si 1.7重量%)を環状炉に入れて2×10 -3 Torr の真空下で基材に含まれるガスを脱気した後、33℃/分の昇温速度で700℃まで昇温し、アルゴンガスを導入して圧力を300Torrに20分間保持した。次いで10℃/分の昇温速度で表2記載の温度まで加熱したのち、SiCの被膜形成用の原料ガスとして、SiCl4 とCH4 を用い、アルゴンガスに対するモル比(2Ar/SiCl4 +CH4 )を変えて供給し、実施例〜6と同様にして炉内温度および炉内圧力を調整して炭化珪素基材にSiCを被覆した。
【0022】
比較例5
実施例〜6と同一の炭化珪素基材を実施例〜6と同一条件で脱気した後、20℃/分の昇温速度で950℃に昇温後、水素ガスを導入して圧力を150Torrに30分間保持し、次いで20℃/分の昇温速度で1300℃に昇温したのち、炉内圧力を200Torrに保持しながら原料ガス(H2 /CH3 SiCl3 のモル比4.0)を供給して、炭化珪素基材にSiC被膜を被覆した。
【0023】
比較例6
50×50×10 mm の反応焼結炭化珪素基材(残留Si 1.7 重量%)を環状炉に入れて2×10 -3 Torr の真空下で基材に含まれるガスを脱気した後、10℃/分の昇温速度で1100℃まで昇温し、アルゴンガスを導入して圧力を15Torrに調整して20分間保持した。次いで20℃/分の昇温速度で1200℃まで加熱した後、SiCの被膜形成用の原料ガスとしてSiCl4 とCH4 を用い、圧力を40Torrに保ちながらアルゴンガスに対するモル比(2Ar/SiCl4 +CH4 )を2.5として供給した。
【0024】
次いで、上記実施例、参考例および比較例で得られたSiC被覆炭化珪素材を切断して、その断面を走査型電子顕微鏡で400倍の倍率により200μm 以内の表層部における直径2μm 以上の気孔の存在を観察測定した。また、X線回折の回折強度を測定して、回折強度の比I(200)/I(111)を求めた。なお、X線回折は印加電圧40KV、印加電流20mA、フィルターCu/Ni、発散スリット1 °の条件で測定した。
【0025】
このようにして得られたSiC被覆炭化珪素材について、SiC被膜形成時の炉内温度、炉内圧力および原料ガスのモル比と、SiC被膜に接する200μm 以内の基材表層部に直径2μm 以上の気孔存在の有無、X線回折強度ならびに回折強度の比を表1、表2に示した。
【0026】
【表1】
Figure 0003739507
【0027】
【表2】
Figure 0003739507
【0028】
次いで、これらのSiC被覆炭化珪素材について下記の方法により耐熱サイクル特性および耐熱衝撃特性を試験し、その結果を表3および表4に示した。耐熱サイクル特性は、赤外線加熱炉により常温から1300℃に15分間で昇温して15分間保持後、加熱炉から取り出して放冷して常温に戻すサイクルを20回繰り返し、SiC被膜面のクラック発生および剥離状況を観察した。また、耐熱衝撃特性は、電気炉中で500℃および1000℃の温度に30分間保持後、20℃の水中に入れて急冷した場合のSiC被膜面のクラック発生や剥離状況を観察した。
【0029】
【表3】
Figure 0003739507
【0030】
【表4】
Figure 0003739507
【0031】
表1〜4の結果から本発明のSiC被覆炭化珪素材は、炭化珪素基材がSiC被膜に接する200μm 以内の基材表層部に直径2μm 以上の気孔が存在しないことにより、高温に加熱、冷却を繰り返す熱処理を施してもクラックの発生や剥離することなく、また500℃の温度から20℃の温度に急冷する熱衝撃に対しても耐久性が大きいことが分かる。更に、SiC被膜のX線回折の回折強度値の比I(200)/I(111)を0.005以下とすることにより、1000℃の温度から20℃の温度に急冷する熱衝撃に対する耐久性が向上する。しかし気孔の存在が認められた比較例はいずれもSiC被膜にクラックが発生し、更に被膜の一部に剥離が認められた。
【0032】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のSiC被覆炭化珪素材は耐熱サイクル特性、耐熱衝撃特性が優れているので、高温から低温に、急激に加熱あるいは冷却される温度条件下に使用される半導体製造用の熱処理用治具として極めて有用である。

Claims (1)

  1. シリコンを含浸した炭化珪素基材を1Torr以下に脱気後、5〜50℃/minの昇温速度で600〜850℃の温度に加熱する第一工程、50〜760Torrになるまで非酸化性ガスを導入した後、5〜50℃/minの昇温速度で1100〜1290℃に加熱する第二工程、キャリアーガスと炭化珪素を形成する原料化合物とを導入し1100〜1290℃、500〜760Torrで炭化珪素基材表面にSiC被膜を形成する第三工程、とからなることを特徴とする熱処理用具の製造方法。
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