JPH0944838A - 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム

Info

Publication number
JPH0944838A
JPH0944838A JP7345008A JP34500895A JPH0944838A JP H0944838 A JPH0944838 A JP H0944838A JP 7345008 A JP7345008 A JP 7345008A JP 34500895 A JP34500895 A JP 34500895A JP H0944838 A JPH0944838 A JP H0944838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyethylene terephthalate
layer
magnetic recording
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7345008A
Other languages
English (en)
Inventor
Deii Uu Imu
イム、ディー・ウー
Jen Raaku Kim
キム、ジェン・ラーク
Ha San Jung
ジュン、ハー・サン
Young-Don Park
パーク、ヤング・ドン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAIICHI GOSEN KK
Toray Chemical Korea Inc
Original Assignee
DAIICHI GOSEN KK
Cheil Synthetics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAIICHI GOSEN KK, Cheil Synthetics Inc filed Critical DAIICHI GOSEN KK
Publication of JPH0944838A publication Critical patent/JPH0944838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/36Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyesters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/18Layered products comprising a layer of synthetic resin characterised by the use of special additives
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2250/00Layers arrangement
    • B32B2250/24All layers being polymeric
    • B32B2250/244All polymers belonging to those covered by group B32B27/36
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2264/00Composition or properties of particles which form a particulate layer or are present as additives
    • B32B2264/10Inorganic particles
    • B32B2264/102Oxide or hydroxide
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/50Properties of the layers or laminate having particular mechanical properties
    • B32B2307/514Oriented
    • B32B2307/518Oriented bi-axially

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムの表面が非常に平滑であり、加工
性、走行性および耐久性の優秀な金属薄膜磁気記録媒体
用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供
することである。 【解決手段】 マグネシウム化合物とゲルマニウム化合
物を含有するポリエチレンテレフタレートを主成分とす
る金属磁気記録層を形成する層(A)と不活性無機微粒
子を含有するポリエチレンテレフタレートを主成分とす
る走行面を形成する層(B)とを積層させたフィルムで
あって、層(A)の中心線表面粗さ(Ra)が5nm以
下であり、表面中心線から最大高さ(Rp)と最大深さ
(Rv)との和が20nm以下であり、層(B)は平均
粒径(x:μm)0.1〜0.5μmの球形シリカ粒子
を0.02〜0.16重量%添加することによりなる金
属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜磁気記録
媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムに
関するもので、詳しくはフィルムの表面が大体平滑であ
り、加工性、走行性および耐久性が優秀である金属薄膜
磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ポリエステルフィルムは物理的、
化学的特性が優れて産業分野に基礎素材として広範囲に
利用されており、このうち二軸配向ポリエチレンテレフ
タレートフィルムは他のポリエステルフィルムに比べて
平面性、寸法安定性、機械的強度等が優れ、磁気記録媒
体用ベースフィルムまたはコンデンサー用等の各種用途
に広く使用されている。最近、高密度磁気記録媒体用と
してバインダーを使用せず、磁気記録層として強磁性金
属薄膜を真空蒸着およびスパッタリングのような物理沈
着法によりベースフィルム上に磁性体を直接形成させる
強磁性金属薄膜磁気記録媒体が実用化された。例えば、
コバルト蒸着テープ(日本国特開昭54−14701
0)、コバルト−クロム合金の垂直磁化膜(日本国特開
昭52−134706)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
塗布型磁気記録媒体(磁性粉末を有機高分子バインダー
に混合しベースフィルムに塗布した磁気記録媒体)は磁
性層の膜厚が2μm以上であるのに対し、蒸着およびス
パッタリング法により形成された金属薄膜の膜厚は0.
2μm程度で、非常に薄い水準である。従って、金属薄
膜型磁気記録媒体ではベースフィルムの表面状態が磁気
記録層表面の凹凸として現れ、これは磁気テープのドロ
ップアウト(dropout) の原因となるため、ベースフィ
ルムの表面状態が平滑でなければならない。
【0004】反面、ベースフィルムの製膜、巻取、切断
等の処理時、フィルム表面が平滑であると、フィルム−
フィルム相互間の易滑性(slipness)が悪化し、ブロッ
キング現象が発生するため、フィルム製品として得られ
るためにはフィルム表面に一定水準の粗さが要求され
る。即ち、電子変換特性向上のためには、ベースフィル
ムの平滑性が要求され、加工性を向上させるためには易
滑性が要求される。従って、前記のように相反する要求
物性を同時に満足させることが、磁気記録用媒体のベー
スフィルムで最も重要視する核心技術である。
【0005】前記平滑性と易滑性を同時に満足させる具
体的なポリエステルフィルムの製造方法としては、フィ
ルム表面に特定塗材を塗布して不連続皮膜構造を形成さ
せる方法(日本国特公平3−80410、日本国特開昭
60−180837、昭60−180838、昭60−
180839、昭56−16937、昭58−6822
3)、二種のポリマーを積層して表裏面の粗さが異なる
フィルムを形成させる方法(日本国特公平1−2633
7、平1−26338、特開昭57−36340、昭5
7−36341、昭57−38762、昭57−387
63)、低温プラズマでコロナ放電処理する方法(日本
国特公平4−3896)等が知られている。
【0006】従来の技術で得られたポリエチレンテレフ
タレートは、良好な弾性率、耐熱性、機械的強度および
化学的特性を得ることができるが、金属薄膜磁気記録媒
体用としての表面平滑性が充分で内部粒子析出が極めて
小さいフィルムを製造することができない。従って、本
発明の目的は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの
製造時、優秀な表面平滑性と共に加工性、走行性を同時
に満足させる金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、マグネシウ
ム化合物とゲルマニウム化合物を含有するポリエチレン
テレフタレートを主成分とする層(A)と、不活性無機
微粒子を含有するポリエチレンテレフタレートを主成分
とする層(B)とを積層させた金属薄膜磁気記録媒体用
二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムを製造し
て前記問題点を解消し本発明を完成した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明をより具体的に説明すると
次のようである。本発明は、層(A)の中心線表面粗さ
(Ra)が5nm以下であり、表面中心線から最大高さ
(Rp)と最大深さ(Rv)との和が20nm以下であ
り、層(B)は平均粒径(x:μm)0.1〜0.5μ
mの球形シリカ粒子を下記の式(1)を満足する添加量
(y:重量%)で含有し、 y<0.2−0.35x・・・(1) 中心線表面粗さが15nm以下であることを特徴とする
二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
本発明のポリエチレンテレフタレートは、ジカルボン酸
とグリコールを主な出発原料として製造されるが、他の
第3成分を包含することもできる。この際、ジカルボン
酸成分としてはイソフタル酸、テレフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、アジピン酸、セバ
シン酸のうち、1種または2種以上混合使用できる。
【0009】グリコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブタンジオル、1,4−
シクロヘキサンメタノール、ネオペンチルグリコールの
うち、1種または2種以上混合使用できる。また、本発
明では、ポリエステルに熱安定剤、ブロッキング防止
剤、酸化防止剤、帯電防止剤および紫外線吸収剤等のよ
うな添加剤を包含することができる。二軸配向複合フィ
ルムの金属薄膜磁気記録層が置かれる面である層(A)
に使用されるポリエチレンテレフタレートは、二軸延伸
後に表面特性が良好でなければならないため、エステル
交換反応触媒としてマグネシウム化合物と、重縮合反応
触媒としてゲルマニウム化合物を使用することが重要で
ある。
【0010】エステル交換反応触媒として一般に使用さ
れるカルシウム化合物は、重合工程中に内部粒子を形成
して表面性が悪化し、重縮合触媒として一般に使用され
るアンチモン化合物はポリマーに対し溶解性が低下する
ため、ポリマー中に析出し、製膜時に表面突起を形成し
て金属薄膜磁気テープの特性を低下させる。エステル交
換反応触媒として使用されたマグネシウム化合物として
は、マグネシウムの水素化物、塩化物、酢酸塩、カルボ
ン酸塩、炭酸塩等が使用され、添加量はマグネシウム元
素でジカルボン酸に対し0.01〜0.15モル%が良
好であり、0.01モル%未満である場合はエステル交
換反応が充分に進行されなくなり、0.15モル%を越
えるとエステル交換反応時間が非常に短くなって反応を
制御することができなくなる。
【0011】ゲルマニウム化合物としては、ゲルマニウ
ムの酸化物、有機酸塩、アルキルおよびアリル化合物等
が使用でき、具体的には酸化ゲルマニウム、四酢酸ゲル
マニウム、蓚酸ゲルマニウム、すず酸ゲルマニウム等が
使用できる。添加量は、ゲルマニウム元素でジカルボン
酸に対し0.005〜0.15モル%が良好であり、
0.005モル%未満である場合は、重縮合反応が充分
に進行されなくて、実質的に反応を完了することができ
ず、0.15モル%を越える場合は、重縮合反応時間が
非常に短くなって、反応を制御することができなかっ
た。
【0012】二軸配向フィルムの走行面を形成する層
(B)に使用されるポリエチレンテレフタレートは走行
性を考慮して製造し、この際、不活性無機微粒子を添加
してフィルムの走行性を向上させることができる。しか
し、金属薄膜磁気記録媒体用では、蒸着時に発生する高
熱を効果的に冷却ドラムに伝達し得る表面形状を有する
べきであり、そうでなければフィルムの劣化が起こる。
そのため、フィルムに添加される不活性無機微粒子は、
平均粒径(x)が0.1〜0.5μm、特に0.15〜
0.35μmであるものが適切であり、前記式(1)を
満足する添加量(y)を含有すべきであり、粗さは10
〜15nmでなければならない。
【0013】仮に、0.1μm未満の粒子を添加する
と、易滑性が不足して加工性が不良であり、0.5μm
を越える粒子を添加すると、蒸着時に発生する高熱を冷
却ドラムに効果的に伝達することができなくて、フィル
ムの劣化が起こる。このようにフィルムの易滑性と劣化
を同時に満足させるために添加される不活性無機粒子は
0.1〜0.5μmの平均粒径のものを使用し、添加量
は0.02〜0.16重量%の範囲で添加した。層
(A)の膜厚は、絶対値で1.5μm以上が必要であ
り、好ましくは0.3μm以上が必要である。層(B)
の膜厚は、全体膜厚と層(A)の膜厚との差となり、層
(B)の添加された微粒子の脱落性を考慮して平均粒径
の0.8倍以上が必要である。この未延伸フィルムを縦
方向に延伸した後、適当な塗液を塗布し、乾燥した後、
横方向延伸および熱処理して所望フィルムを得た。
【0014】層(A)にはフィルムの走行性および耐久
性を向上させるため皮膜を形成する。この皮膜を良好に
形成させるため、高分子として分子量1万〜200万、
好ましくは10万〜100万の水溶性高分子を使用す
る。分子量が1万未満である場合は、皮膜が形成されな
くて耐久性が悪化し、分子量が200万を越える場合
は、均一な皮膜が形成されない。ここに使用される水溶
性高分子としては、ポリビニールアルコール、アラビア
ゴム、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、ヒドロ
オキシルエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロ
ース等が使用される。皮膜の膜厚は、50nm以下であ
り、好ましくは5〜30nmである。膜厚が50nmを
越えると、蒸着薄膜の電子変換特性、S/N比(シグナ
ル/ノイズ)が悪化する。
【0015】高温高湿下での走行性向上のために皮膜に
平均粒径3〜100nmの微細粒子を104〜1011
/mm2の存在密度で添加すべきである。平均粒径が3
nm未満である場合は金属薄膜面の走行性が向上せず、
100nmを越える場合は電子変換特性が悪化する。ま
た、微細粒子の存在密度が104個/mm2未満である場
合は走行性が向上せず、1011個/mm2 を越える場合
は電子変換特性、S/N比が悪化する。微細粒子の形状
は球形、楕円形、立方体形等があるが、球形が最も良好
である。また、微細粒子の種類において、無機系微粒子
としては、MgO、ZnO、MgCO3、SiO2、Ca
SO4、BaSO4、Al23、TiO2 等が、有機系微
粒子としては、アクリル樹脂、アクリル/スチレン共重
合樹脂、酢酸ビニール樹脂、アクリル/酢酸ビニール共
重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、架橋ポリジビニールベ
ンゼン樹脂、シリコン樹脂等が使用できる。
【0016】このように微細粒子を添加した皮膜はフィ
ルムの走行性および耐久性向上のために塗布され、かつ
当該皮膜とフィルム間の接着力向上のために易接着性樹
脂を添加すべきである。易接着性樹脂としては、分子内
極性が大きい群と疎水性群とが組合されたものが良好な
性質を呈する。分子内極性が大きい群としては、水酸
基、酸基、エーテル基、エステル基、エポキシ基、スル
ホン酸基、ウレタン基等がある。疎水性群としては、脂
肪族鎖、芳香族鎖等がある。このような易接着性樹脂と
しては、ポリエステルエーテル共重合体、水溶性ポリエ
ステル共重合体、ポリエチレングリコール・スルホン酸
アルカリ金属塩を包含したポリエステル共重合体等が使
用できる。前記層(A)は、表面粗さ(Ra)が5nm
を越え、最大高さ(Rp)と最大深さ(Rv)との和が
20nmを越えると、電子変換特性が悪化して金属薄膜
磁気記録媒体用として不適当である。
【0017】フィルムの製造方法において、本発明に使
用された層(A)のポリエチレンテレフタレートは次の
ように製造される。まず、エステル交換反応器にジメチ
ルテレフタレートとエチレングリコールを供給した後、
エステル交換反応触媒としてマグネシウム化合物を入
れ、加熱してメタノールを流出させ、エステル交換反応
を実施し4時間にわたってエステル交換反応を完了し
た。そして、燐化合物とゲルマニウム化合物を添加した
後、過剰のエチレングリコールを流出させてビスヒドロ
オキシエチルテレフタレート(BHT)を得た。次い
で、BHTを重合反応器に移行させた後、徐々に加熱減
圧させながら重縮合反応を進行させて、最終的に反応器
の温度を290℃、1.0mmHg以下の高真空として
ポリエチレンテレフタレートを得た。
【0018】また、層(B)のポリエチレンテレフタレ
ートは従来の公知方法で製造した。このように製造され
たポリマーを充分に乾燥した後、2台の圧出器(extrud
er)を使用して、280〜300℃で溶融しポリマーを
合流させるフィードブロックを通じて圧出し、静電印加
キャスティング法を用いて20〜60℃のキャスティン
グドラムに冷却固化させて、非結晶性の未延伸フィルム
を得た。そして、未延伸フィルムを一軸延伸し、適当な
塗液をグラビア方式の塗布装置で塗布してから乾燥し、
1次延伸の直角方向に延伸し、熱処理して最終フィルム
を得た。縦方向延伸は一般のロールを使用して実施し、
ロールの材質はテフロン、シリコーンのような粘着が起
こらないものがよい。延伸温度は90〜130℃、延伸
比は3.5〜5倍に延伸し、延伸方法は1段延伸または
2段延伸以上の多段延伸法が使用できる。
【0019】塗布液の乾燥は、公知のテンタを使用して
80〜140℃の温度で0.5〜20秒間乾燥するのが
好ましいが、0.5秒未満に乾燥しようとする場合は、
熱風温度を上昇すべきであり、風速が速くて均一な塗布
が得られず、20秒を越える場合はフィルムの結晶化が
進行する。横方向延伸は公知のテンタを使用して90〜
130℃の温度で3.5〜5倍延伸し、180〜230
℃で0.5〜30秒間熱処理して最終フィルムを得た。
本発明における特性値は次のような測定法および評価基
準で求めた。
【0020】(1)表面粗さ WYKO社の非接触式粗さ計(TOPO−3D)を用い
て中心線平均粗さ(Ra)と表面中心線から最大高さ
(Rp)と最大深さ(Rv)との和、つまりRp+Rv
を20回測定し平均値で評価する。
【0021】(2)走行性 フィルムを1/2インチ幅のテープ状に切断し、テープ
走行性試験器(TBT−300D/H型、(株)ヨコハ
マシステム研究所)を使用して、20℃、60%RHで
走行させて、初期摩擦係数を下記の式で求めた。 μk=1/θ1n(T1/T2)=0.3181n(T1
/50) ここで、T1は入口側張力、T2は出口側張力である。走
行速度は3.3cm/秒であり、ガイドピンの直径は6
mmφであり、材質はSUS27(表面仕上げ0.2
S)である。出力側張力(T2) を50gにし、走行角
度(θ)を180°にして、測定した結果、得られたμ
k値が1.0以下である場合は走行性は良好であり、
1.0を越えると不良と判定される。
【0022】(3)加工性 製造したベースフィルムを、内径6インチのプラスチッ
クコアを使用して非磁性面が外側に向かうように、幅5
00mm、長さ500mmに切断しロール状に巻取す
る。このようなロールを十個製造し、そのうち良好なロ
ール数で評価する。10個中の八つ以上が良好に巻取さ
れないと、加工性不良と判定する。
【0023】(4)出力特性および劣化性 連続真空蒸着法でフィルムの磁性面にコバルト−ニッケ
ル強磁性金属薄膜(ニッケル20重量%、膜厚1500
オングストローム)を微量の酸素存在下で形成させる。
酸素濃度は、強磁性金属薄膜の酸素含有量が金属に対す
る原子比が5%となるように調整する。得られた蒸着フ
ィルムを観察し、縦方向に変色するか、蒸着中にフィル
ムが溶けて切れる場合、劣化性が不良であると判定す
る。ここで得られた強磁性金属薄膜表面にステアリン酸
を約10mg/m2 で塗布した後、8mmの幅に切断し
てテープを作る。テープ50mからカセットテープを作
り、ソニー(SONY)製家庭用ビデオテープ録画器
(VTR)EV−S900を使用してシバソク製テレビ
ジョン試験波形発生器(TG7−U706)から発生す
る100%クロム信号を記録し、この再生信号をシバソ
ク製カラービデオノイズ測定器(925D/1)でクロ
ムS/Nを測定し、出力特性を評価する。
【0024】(5)耐久性 前記テープを25℃/60%RH下で1000回反復走
行させた時、磁性面の傷害程度を判定する。 ◎:テープ表面全体で傷害が起こらない。 ○:テープ表面で多少の傷害が起こる。 ×:テープ表面全体で傷害が起こる。
【0025】(6)塗布膜内の粒子存在密度 走査型電子顕微鏡でフィルム面を倍率5万倍で観察し、
10枚の写真を撮影し、写真内の粒子数を測定し1mm
2当たり粒子数を換算して評価する。以下、実施例に基
づいて本発明をより具体的に説明する。
【0026】
【実施例】
[実施例1]攪拌装置、製油塔、凝縮器が備えられたエ
ステル交換反応器にジメチルテレフタレート100部と
エチレングリコール70部と酢酸マグネシウム四水化物
0.09部を入れ加熱してメタノールを流出させ、エス
テル交換反応を実施し4時間にわたってエステル交換反
応を完了した。その反応混合物にトリメチルフォスフェ
ート0.02部を添加して15分間反応させた後、二酸
化ゲルマニウム0.02部を添加し、5分間反応させ
る。そして、過剰のエチレングコールを流出させてビス
ヒドロオキシエチレンテレフタレート(BHT)を得
た。次いで、BHTを重合反応器に移行させた後、徐々
に加熱減圧させながら重縮合反応を進行させ、最終的に
反応器の温度を285℃、0.2mmHg以下の真空に
して固有粘度0.62のポリマーAを得た。また、平均
粒径0.2μmの球形シリカ粒子を0.13重量%含有
するポリマーを従来の重合方法で製造してポリマーBと
した。
【0027】金属薄膜磁気記録層が置かれる層(A)に
使用されるポリマーAと走行面を形成する層(B)に使
用されるポリマーBをそれぞれ160℃、6時間真空乾
燥させる。そして、2台の圧出器を使用して、290℃
で溶融し合流させるフィードブロックを通じて圧出し、
静電印加キャスティング法を用いて30℃のキャスティ
ングドラムに冷却固化させて、厚みが130μmの非結
晶性の未延伸フィルムを得た。そして、未延伸フィルム
を120℃の温度で縦方向に4.3倍延伸した後、テン
タ内で横方向に120℃温度下で4.8倍延伸し、22
0℃で3時間熱処理して厚みが6.3μmの二軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。層(A)の表面粗さは2.
4nmであり、層(B)の表面粗さは14nmである。
その後、金属薄膜を蒸着し諸般物性を評価した。評価し
た結果は表1に記載した。
【0028】[実施例2]実施例1における縦方向延伸
の後、層(A)に下記のような処方の塗液をグラビアコ
ーターで15mg/m2に塗布し100℃で5秒間乾燥
させた。 (処方) −メチルセルロース 0.2重量% −水溶ポリエステル 0.3重量% −コロイダルシリカ(平均粒径12nm) 0.2重量% そして、テンタを使用して横方向に120℃の温度で
4.8倍延伸し、220℃で3秒間熱処理して厚みが
6.3μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。層
(A)の表面粗さは3.7nm、皮膜層の微粒子密度は
5×107個/mm2であり、層(B)の表面粗さは14
nmである。その後、金属薄膜を蒸着させ諸般物性を評
価した。評価した結果は表1に記載した。
【0029】[実施例3]実施例2で、塗液の処方を下
記のように変更して塗布させた。 (処方) −ポリスチレン樹脂(平均粒径80nm) 0.2重量% 層(A)の表面粗さは4.1nm、皮膜層の微粒子密度
は7×106個/mm2であり、層(B)の表面粗さは1
4nmである。その後、金属薄膜を蒸着させ諸般物性を
評価した。評価した結果は表1に記載した。
【0030】[比較例1]実施例1で、二酸化ゲルマニ
ウムの代わりに三酸化アンチモンを使用してポリマーを
製造しフィルムを製造した。層(A)の表面粗さは7.
6nmであり、層(B)の表面粗さは14nmである。
その後、金属薄膜を蒸着させ諸般物性を評価した。評価
した結果は表1に記載した。
【0031】[比較例2]実施例1で、層(B)の球形
シリカ粒子の平均粒径が0.6μm、添加量が0.01
重量%含有するフィルムを製造した。ここで、層(A)
の表面粗さは2.4nmであり、層(B)の表面粗さは
21nmである。その後、金属薄膜を蒸着させ諸般物性
を評価した。評価した結果は表1に記載した。
【0032】[比較例3]実施例1で、層(B)のポリ
マーとして層(A)と同じポリマーを使用して厚みが
6.3μmの単層フィルムを製造した。ここで、表面粗
さは両方が2.4nmで、走行性および加工性が不良で
あった。評価した結果は表1に記載した。
【0033】
【表1】 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 比較例3 層(A)の Ra 2.4 3.7 4.1 7.6 2.4 2.4 粗さ(nm) Rp+Rv 15 18 20 33 15 15 層(B)の粗さ(Ra) 14 14 14 14 21 2.47 摩擦係数 層(A) 0.58 0.49 0.44 0.41 0.58 0.58 層(B) 0.27 0.27 0.27 0.27 0.20 0.5 8 出力特性(dB) +4.3 +2.5 +2.0 0.0 +4.3 +4.3 耐久性 良好 良好 良好 良好 不良 良 好 走行性 ○ ◎ ◎ ○ ○ × 劣化性 良好 良好 良好 良好 不良 良好 加工性 良好 良好 良好 良好 良好 不良
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
フィルムの表面が非常に平滑であり、加工性、走行性お
よび耐久性の優秀な金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポ
リエチレンテレフタレートフィルムが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジュン、ハー・サン 大韓民国、キュンギ−ド、スオン−シテ ィ、チャンガン−ク、チョンジャ−ドン、 ドンシンアパート 212−304 (72)発明者 パーク、ヤング・ドン 大韓民国、ソウル、トンダイムーン−ク、 チュングリャングリ−ドン、ミジュアパー ト 6−1409

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム化合物とゲルマニウム化合
    物を含有するポリエチレンテレフタレートを主成分とす
    る層(A)と不活性無機微粒子を含有するポリエチレン
    テレフタレートを主成分とする層(B)とを積層させた
    二軸配向複合フィルムであって、層(A)の中心線表面
    粗さ(Ra)が5nm以下であり、表面中心線から最大
    高さ(Rp)と最大深さ(Rv)との和が20nm以下
    であり、層(B)は平均粒径(x:μm)0.1〜0.
    5μmの球形シリカ粒子を下記式(1)を満足する添加
    量(y:重量%)で含有し、 y<0.2−0.35x・・・(1) 中心線表面粗さ(Ra)が15nm以下であることを特
    徴とする金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレン
    テレフタレートフィルム。
  2. 【請求項2】 マグネシウム元素の使用量はジカルボン
    酸に対して0.01〜0.15モル%であることを特徴
    とする請求項1記載の金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向
    ポリエチレンテレフタレートフィルム。
  3. 【請求項3】 ゲルマニウム元素の使用量はジカルボン
    酸に対して0.005〜0.15モル%であることを特
    徴とする請求項1記載の金属薄膜磁気記録媒体用二軸配
    向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
  4. 【請求項4】 層(A)の表面に、分子量1万〜200
    万の水溶性高分子に平均粒径3〜100nmの微細粒子
    を含有する不連続皮膜を形成させることを特徴とする請
    求項1記載の金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチ
    レンテレフタレートフィルム。
JP7345008A 1995-07-21 1995-12-08 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム Pending JPH0944838A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR95-21479 1995-07-21
KR1019950021479A KR0157180B1 (ko) 1995-07-21 1995-07-21 금속박막 자기기록매체용 이축배향 폴리에틸렌테레프탈레이트 필름

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0944838A true JPH0944838A (ja) 1997-02-14

Family

ID=19421126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7345008A Pending JPH0944838A (ja) 1995-07-21 1995-12-08 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH0944838A (ja)
KR (1) KR0157180B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178474A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
JP2006027097A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Teijin Dupont Films Japan Ltd 二軸配向積層ポリエステルフィルム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002178474A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
JP2006027097A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Teijin Dupont Films Japan Ltd 二軸配向積層ポリエステルフィルム
JP4505276B2 (ja) * 2004-07-16 2010-07-21 帝人デュポンフィルム株式会社 二軸配向積層ポリエステルフィルム

Also Published As

Publication number Publication date
KR0157180B1 (ko) 1999-02-18
KR970005626A (ko) 1997-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5915102B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体
US5494739A (en) Polyethylene-2,6-naphthalenedicarboxylate film
JPH0449170B2 (ja)
JPH0458818B2 (ja)
JPH0944838A (ja) 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム
JP2008018628A (ja) 積層フィルムおよびフィルムロール
JP4232378B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムとその製造方法
JPS63191838A (ja) 二軸配向ポリエステルフイルム
JP7456203B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP5521627B2 (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体
KR0173550B1 (ko) 자기기록 매체용 이축배향 폴리에틸렌테레프탈레이트 필름
JPH09174678A (ja) 磁気記録媒体用熱可塑性樹脂フィルム
JPH01292059A (ja) ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム
JP3797903B2 (ja) 2軸配向ポリエステルフィルムの製造方法および磁気記録媒体の製造方法
JPH06286089A (ja) 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向複合ポリエチレンナフタレートフィルム
JPH01126340A (ja) 二軸配向ポリエステルフイルム
JPH03131633A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
KR100277051B1 (ko) 2축배향 적층 폴리에스테르필름
KR100200427B1 (ko) 자기기록매체용 이축배향 폴리에스테르 필름
JP2525446B2 (ja) 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム
JP2003103739A (ja) 積層ポリエステルフィルムおよび磁気記録媒体
JP2002025043A (ja) 磁気記録媒体用複合フィルムおよび磁気記録媒体
JPH06285973A (ja) 金属薄膜磁気記録媒体用二軸配向複合ポリエチレンナフタレートフィルム
JPH04180959A (ja) ポリエステル組成物
JPH0458819B2 (ja)