JPH094482A - 車両速度制御装置 - Google Patents

車両速度制御装置

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Publication number
JPH094482A
JPH094482A JP17936395A JP17936395A JPH094482A JP H094482 A JPH094482 A JP H094482A JP 17936395 A JP17936395 A JP 17936395A JP 17936395 A JP17936395 A JP 17936395A JP H094482 A JPH094482 A JP H094482A
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JP
Japan
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vehicle
control
inclination
throttle
throttle opening
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Application number
JP17936395A
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English (en)
Inventor
Maki Ono
真樹 大野
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の後進時における速度を微調整し、運転
者の疲労感等を軽減させると共に、操作性や安全性を向
上できるようにする。 【構成】 アクセル操作量SA に基づき特性線10,1
1,12等からスロットル開度θT を算定すると共に、
スロットルアクチュエータに制御信号を出力することに
より、スロットルバルブの開度がスロットル開度θT と
なるようにスロットルバルブを回動変位させる。そし
て、平坦路での後進時(傾斜度が零)には、例えばアク
セル操作量SA1に対してスロットル開度θT0となり、上
り坂(傾斜度が正の傾斜度)のときにはアクセル操作量
SA1に対してスロットル開度θTAとなり、下り坂(傾斜
度が負の傾斜度)のときにはアクセル操作量SA1に対し
てスロットル開度θTBとなるように、エンジンの吸入空
気量を制限して車両の走行速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の車両
に用いて好適な車両速度制御装置に関し、特に、シフト
レバー等をリバース側に切換えて車両を後進させるとき
の車両速度を安定して制御できるようにした車両速度制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両に搭載される原
動機としてのエンジンは、吸気管の途中に設けたスロッ
トルバルブをアクセルペダルの操作量に応じて回動し、
スロットルバルブの開度(スロットル開度)を変えるこ
とによってエンジンの出力トルク(エンジン回転数等)
を増減させ、車両の走行速度を可変に制御するようにし
ている。
【0003】そして、前記スロットルバルブとアクセル
ペダルとは、一般的にワイヤリンケージ等を介して連結
され、スロットル開度はアクセルペダルの操作量に応じ
て一義的にリニア(直線的)な特性をもって増減される
ようになっている。
【0004】また、自動車等の車両には自動変速機等が
搭載され、シフトレバー等の走行方向切換手段をドライ
ブ側に切換えて車両を前進させるときは、エンジンの負
荷トルク等に応じてギヤ比を1速、2速または3速等に
切換えてエンジンに過負荷が作用するのを防止しつつ、
車両の走行速度を自動的に調整(調速)できるようにし
ている。
【0005】一方、シフトレバー等の走行方向切換手段
をリバース側に切換えて車両を後進させるときには、自
動変速機のギヤ比を予め決められた一定のリバース用ギ
ヤ比とし、前記エンジン回転数に比例した速度で車両を
後進(バック)させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、スロットルバルブとアクセルペダルとをワ
イヤリンケージ等を介して連結し、スロットル開度をア
クセルペダルの操作量に応じて一義的に変えることによ
り、エンジン回転数を増減させ、車両の走行速度を自動
変速機等を介して可変に制御するようにしている。
【0007】しかし、シフトレバー等の走行方向切換手
段をリバース側に切換えて車両を後進させるときには、
後進速度が前記エンジン回転数に比例した速度に固定さ
れてしまうために、車両の運転者は後進(リバース走
行)時にアクセルペダルを微妙に操作しなければなら
ず、例えば上り坂や下り坂等の路面状況に応じてエンジ
ンの負荷トルクが変わると、エンジン回転数が変動して
後進(リバース走行)時の車両速度も変わってしまい、
運転者の疲労が大きくなるという問題がある。
【0008】また、例えば特開昭62−8835号公報
等には、アクセルペダルの操作量をポテンショメータ等
の検出器で検出し、この検出信号をコントロールユニッ
ト(制御装置)を介してサーボモータ等のスロットルア
クチュエータに出力することにより、該スロットルアク
チュエータでスロットルバルブを回動し、スロットル開
度を可変に制御する構成とした車両用スロットル制御装
置(以下、他の従来技術という)が提案されている。
【0009】しかし、このような他の従来技術にあって
も、例えば上り坂や下り坂等の路面状況に応じてエンジ
ンの負荷トルクが変わり、エンジン回転数が変動する
と、後進(リバース走行)時の車両速度が急変すること
があり、車両の運転者は後進時にアクセルペダルを微妙
に操作しなければならず、運転者の疲労を必ずしも軽減
できないという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は車両の後進(リバース走行)時
における速度を簡単に微調整でき、運転者の疲労感等を
確実に軽減できると共に、操作性や安全性を大幅に向上
できるようにした車両速度制御装置を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明が採用する構成は、アク
セル操作量を検出する操作量検出手段と、前記アクセル
操作量に応じてスロットル開度を変え車両の走行速度を
可変に制御するスロットル制御手段と、前記車両の走行
方向が前進であるか後進であるかを検出する走行方向検
出手段と、前記車両が走行する路面の傾斜度を検出する
傾斜検出手段と、前記車両の後進時における前記アクセ
ル操作量とスロットル開度との制御特性を記憶する特性
記憶手段と、該特性記憶手段による制御特性を前記路面
の傾斜度に基づき補正する制御特性補正手段とを備え、
前記スロットル制御手段は、前記走行方向検出手段で車
両の後進を検出したときに、前記制御特性補正手段で補
正された制御特性に基づいて前記スロットル開度を可変
に制御する構成としている。
【0012】また、請求項2に記載の発明では、前記制
御特性補正手段は、前記走行方向検出手段および傾斜検
出手段からの信号により車両が上り坂を後進するか、下
り坂を後進するかを判定し、下り坂を後進するときには
上り坂よりもスロットル開度が小さくなるように、前記
アクセル操作量とスロットル開度との制御特性を補正す
る構成としている。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
制御特性補正手段は、前記傾斜検出手段による路面の傾
斜度に応じて前記スロットル開度の許容最大開度を可変
に設定し、前記スロットル制御手段は、前記アクセル操
作量が大きくなったときでも、前記スロットル開度を許
容最大開度以下に制限する構成としている。
【0014】
【作用】上記構成により、請求項1に記載の発明では、
車両の後進時におけるアクセル操作量とスロットル開度
との制御特性を特性記憶手段に記憶させ、該特性記憶手
段による制御特性を路面の傾斜度に基づいて制御特性補
正手段で補正するから、走行方向検出手段で車両の後進
を検出したときには、前記制御特性補正手段で補正され
た制御特性に沿うようにスロットル制御手段でスロット
ル開度を可変に制御でき、車両の後進(リバース走行)
速度を路面の傾斜度に基づいて制御することができる。
【0015】また、請求項2に記載の発明では、前記走
行方向検出手段および傾斜検出手段からの信号により車
両が上り坂を後進するか、下り坂を後進するかを判定で
き、下り坂を後進するときには上り坂のときよりもスロ
ットル開度を小さく抑えるように、制御特性補正手段に
よってアクセル操作量とスロットル開度との制御特性を
補正できる。
【0016】さらに、請求項3に記載の発明では、傾斜
検出手段による路面の傾斜度に応じて、スロットル開度
の許容最大開度を制御特性補正手段で可変に設定するこ
とにより、前記アクセル操作量が大きくなったときで
も、前記スロットル制御手段によってスロットル開度を
許容最大開度以下の開度に制限でき、後進(リバース走
行)時における車両の最大速度を路面の傾斜度に適した
速度まで低く抑えることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例による車両速度制御装
置を図1ないし図9に基づいて説明する。
【0018】ここで、図1ないし図6は本発明の第1の
実施例を示している。
【0019】図において、1はアクセル操作量を検出す
る操作量検出手段としてのアクセルセンサを示し、該ア
クセルセンサ1は車両の運転室前部に設けられるアクセ
ルペダル(図示せず)の踏込み操作量をアクセル操作量
SA として検出し、その検出信号を後述のコントロール
ユニット7に出力する。
【0020】2はスロットル制御手段としてのスロット
ルアクチュエータを示し、該スロットルアクチュエータ
2は、前記車両に原動機として搭載されるエンジンの出
力トルク(エンジン回転数等)をアクセル操作量SA に
応じて増減すべく、エンジンの吸気管途中に設けたスロ
ットルバルブ(図示せず)を、コントロールユニット7
からの制御信号に応じて回動変位させる。ここで、該ス
ロットルアクチュエータ2は電動モータ等によって構成
され、前記スロットルバルブの開度(以下、スロットル
開度θT という)を変えることにより、前記エンジンの
出力トルク(エンジン回転数等)を増減させ、車両の走
行速度(以下、車速Vという)を可変に制御するもので
ある。
【0021】3は車両の走行方向が前進であるか後進で
あるかを検出する走行方向検出手段としてのシフト位置
センサで、該シフト位置センサ3は、車両の運転室内に
設けられるシフトレバー等の走行方向切換手段(図示せ
ず)に付設され、シフトレバーの切換位置を、例えばド
ライブ(前進)位置,ニュートラル(中立)位置,リバ
ース(後進)位置等として検出する。
【0022】4は車両が走行する路面の傾斜度αを検出
する傾斜検出手段としての傾斜センサで、該傾斜センサ
4は車両の後部側等に設けられ、車両の走行(前後)方
向における傾きを、路面の傾斜度αとして検出するもの
である。そして、傾斜センサ4はその検出信号をコント
ロールユニット7に出力し、図5に例示するような補正
値KX を傾斜度αに基づいて算出させる。
【0023】5は車両の車速Vを検出する走行速度検出
手段としての車速センサ、6は制御選択手段としての選
択スイッチを示し、該選択スイッチ6は車両の運転室内
に設けられ、運転者が手動で切換え操作することによ
り、後述の後進(リバース走行)時における速度制御処
理を行うか否かを選択するものである。
【0024】さらに、7はマイクロコンピュータ等によ
って構成される制御装置としてのコントロールユニット
を示し、該コントロールユニット7は入力側がアクセル
センサ1、シフト位置センサ3、傾斜センサ4、車速セ
ンサ5および選択スイッチ6等に接続され、出力側がス
ロットルアクチュエータ2等に接続されている。そし
て、該コントロールユニット7はその記憶回路内に図2
に示すプログラム等を格納し、車両の後進(リバース走
行)時における速度制御処理を実行するようになってい
る。
【0025】また、コントロールユニット7の記憶回路
にはその記憶エリア7A内に、図3に示す前進(ドライ
ブ)時におけるアクセル操作量SA とスロットル開度θ
T との制御特性マップ、図4に示す後進(リバース走
行)時におけるアクセル操作量SA とスロットル開度θ
T との制御特性マップ、図5に示す路面の傾斜度αに基
づいた補正値KX の補正マップおよび車速Vの制限速度
VA (例えば20〜40km/h)等が格納されてい
る。そして、コントロールユニット7の記憶エリア7A
は、図3および図4に示すアクセル操作量SA とスロッ
トル開度θT との制御特性を記憶する特性記憶手段を構
成している。
【0026】本実施例による車両速度制御装置は上述の
如き構成を有するもので、次に、図2を参照してコント
ロールユニット7による後進(リバース走行)時等での
速度制御処理について説明する。
【0027】まず、エンジンの始動等によって処理動作
がスタートすると、ステップ1でシフト位置センサ3か
らの検出信号に基づき前記シフトレバーが、リバース
(後進)位置に切換えられているか否かを判定し、「N
O」と判定したときには前記シフトレバーが、ニュート
ラル(中立)位置またはドライブ(前進)位置等に切換
えられているから、ステップ3で通常時の速度制御処理
(図示せず)等にリターンする。そして、この場合、前
進時の速度制御処理では、図3中に特性線8として示す
制御特性マップによりアクセル操作量SA に応じたスロ
ットル開度θT を読出し、従来技術とほぼ同様に前進時
の速度制御を行う。
【0028】また、ステップ1で「YES」と判定した
ときには前記シフトレバーがリバース(後進)位置に切
換えられているから、ステップ2に移って選択スイッチ
6が制御解除側に切換えられているか否かを判定する。
そして、ステップ2で「YES」と判定したときには選
択スイッチ6により後進時での速度制御が解除されてい
るから、この場合もステップ3に移って通常時の速度制
御処理等にリターンする。
【0029】そして、この場合には、図4中に特性線9
として示す後進時での制御特性マップによりアクセル操
作量SA に応じたスロットル開度θT を読出し、後進時
での速度制御を特性線9に沿って行い、アクセル操作量
SA が所定量SA1に達するまでは、スロットル開度θT
を所定の開度θT1以下に抑えるようにする。
【0030】次に、ステップ2で「NO」と判定したと
きには後進時での速度制御を実行する場合であるから、
ステップ4に移って傾斜センサ4から路面の傾斜度αを
読込み、ステップ5ではこのときの傾斜度αに応じた補
正値KX を図5に示す補正値マップから算定する。そし
て、例えば車両が後進するときの路面が平坦な路面で傾
斜度αが零となるときには補正値KX を補正値K0 と
し、図4に示す特性線9に対してこの補正値K0 を補正
演算(例えば掛け算)することにより、平坦路での後進
(リバース走行)時におけるアクセル操作量SA とスロ
ットル開度θT との制御特性を、図6に示す特性線10
の如く補正する。
【0031】この結果、平坦路での後進時における速度
制御を特性線10に沿って行うようにし、アクセル操作
量SA が所定量SA1に達するまでは、スロットル開度θ
T を所定の開度θT0以下に抑える。なお、平坦路での補
正値K0 を、K0 =1としたときには図6の特性線10
と図4の特性線9とは同一特性となり、所定の開度θT0
は図4中の開度θT1と等しい値となる。
【0032】また、車両が後進するときの路面が上り坂
となって、例えば傾斜度αが正の傾斜度αA であるとき
には補正値KX を補正値KA とし、図4に示す特性線9
に対してこの補正値KA を補正演算(例えば掛け算)す
ることにより、上り路での後進(リバース走行)時にお
けるアクセル操作量SA とスロットル開度θT との制御
特性を、図6に示す特性線11の如く補正する。そし
て、この場合には後進時での速度制御を特性線11に沿
って行い、アクセル操作量SA が所定量SA1に達するま
では、スロットル開度θT を所定の開度θTA以下に抑え
るようにする。
【0033】一方、車両が後進するときの路面が下り坂
となって、例えば傾斜度αが負の傾斜度αB であるとき
には補正値KX を補正値KB とし、図4に示す特性線9
に対してこの補正値KB を補正演算(例えば掛け算)す
ることにより、上り路での後進(リバース走行)時にお
けるアクセル操作量SA とスロットル開度θT との制御
特性を、図6に示す特性線11の如く補正する。そし
て、この場合には後進時での速度制御を特性線11に沿
って行い、アクセル操作量SA が所定量SA1に達するま
では、スロットル開度θT を所定の開度θTB以下に抑え
るようにする。
【0034】次に、ステップ6ではアクセルセンサ1か
らアクセル操作量SA を読込み、このときのアクセル操
作量SA に基づきステップ7で図6に示す特性線10,
11,12等からスロットル開度θT を算定すると共
に、スロットルアクチュエータ2に制御信号を出力する
ことにより、スロットルバルブの開度がスロットル開度
θT となるようにスロットルバルブを回動変位させる。
【0035】この結果、平坦路での後進時(傾斜度αが
零)には、例えばアクセル操作量SA1に対してスロット
ル開度θT0となり、上り坂(傾斜度αが正の傾斜度αA
)のときにはアクセル操作量SA1に対してスロットル
開度θTAとなり、下り坂(傾斜度αが負の傾斜度αB )
のときにはアクセル操作量SA1に対してスロットル開度
θTBとなる。そして、それぞれの傾斜度αに基づいたア
クセル操作量SA に対するスロットル開度θT まで、図
6に示す特性線10,11,12の如くスロットル開度
θT を抑えることにより、エンジンの吸入空気量を制限
して車両の走行速度を制御する。
【0036】次に、ステップ8では車速センサ5から車
速Vを読込み、ステップ9に移って車速Vが制限速度V
A (例えば20〜40km/h)を越えているか否かを
判定し、「YES」と判定したときにはステップ10に
移ってスロットルアクチュエータ2に閉弁方向の制御信
号を出力し、スロットルバルブの開度(スロットル開度
θT )が全閉となるようにスロットルバルブを回動変位
させる。そして、その後は再びステップ8に戻って車速
Vを読込み、ステップ9ではこの車速Vが制限速度VA
を越えているか否かを判定し、「NO」と判定したとき
には車速Vが制限速度VA 以下となっているので、ステ
ップ3でリターンし、例えばステップ1以降の処理を繰
返すようにする。
【0037】かくして、本実施例によれば、コントロー
ルユニット7の記憶エリア7A内に予め車両の後進時に
おけるアクセル操作量SA とスロットル開度θT との制
御特性を図4に示す特性線9の如く記憶させ、この制御
特性を路面の傾斜度αに基づいて図6に例示する特性線
10,11,12の如く補正することにより、例えば平
坦路での後進時(傾斜度αが零)には、アクセル操作量
SA がアクセル操作量SA1に達するまではスロットル開
度θT をスロットル開度θT0以下に抑えるようにし、上
り坂(傾斜度αが正の傾斜度αA )のときにはスロット
ル開度θTA以下とし、下り坂(傾斜度αが負の傾斜度α
B )のときにはスロットル開度θTB以下に抑えるように
している。
【0038】この結果、車両の後進(リバース走行)時
には路面の傾斜度αに基づいたアクセル操作量SA に対
するスロットル開度θT まで、図6に示す特性線10,
11,12の如くスロットル開度θT を可変に制御する
ことができ、車両の後進(リバース走行)速度を路面の
傾斜度αに基づいて制御できる。
【0039】そして、車両が下り坂を後進するときに
は、エンジン負荷が小さくエンジン回転数は急激に上昇
し易いから、図6に示す特性線12の如くアクセル操作
量SAに対するスロットル開度θT の値を低く抑えるよ
うにし、アクセル操作量SA がアクセル操作量SA1に達
したときでも、スロットル開度θT をスロットル開度θ
TBまで抑えることによって、エンジンの吸入空気量を制
限でき、車両の走行速度が僅かなアクセル操作で急激に
上昇するのを効果的に防止できる。
【0040】また、車両が上り坂を後進するときには、
エンジン負荷が大きくなりエンジン回転数は低くなる傾
向にあるから、図6に示す特性線11の如くアクセル操
作量SA に対するスロットル開度θT の値を、特性線1
2(下り坂)よりも高くするようにし、アクセル操作量
SA がアクセル操作量SA1に達したときには、スロット
ル開度θT がスロットル開度θTAとなるように制御する
ことによって、エンジンの吸入空気量を特性線11と同
様にアクセル操作量SA に応じて制御でき、車両の走行
速度をアクセル操作に対応させて円滑に上昇させ、アク
セルペダルの操作性を向上できる。
【0041】さらに、図2に示すステップ9およびステ
ップ10の処理では車速Vが制限速度VA (例えば20
〜40km/h)を越えているときには、スロットルア
クチュエータ2によってスロットルバルブを全閉方向に
駆動(回動)し、車速Vを制限速度VA 以下に落とすよ
うにしているから、車両の後進時に運転者が誤ってアク
セルペダルを大きく踏込んだ場合でも、車速Vが制限速
度VA 以下となるようにスロットル開度θT を制御で
き、後進(リバース走行)時の安全性や信頼性を向上さ
せることができる。
【0042】従って、本実施例によれば、車両の後進
(リバース走行)時でのアクセル操作量SA に対するス
ロットル開度θT を路面の傾斜度αに基づき可変に制御
でき、下り坂等での後進速度を簡単に微調整できると共
に、運転者の疲労感等を確実に軽減することができ、自
動車等の車両における操作性や安全性を大幅に向上でき
る等、種々の効果を奏する。
【0043】次に、図7ないし図9は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付しその説明を省略するものとす
る。しかし、本実施例の特徴は、コントロールユニット
7の記憶回路内に図7に示す後進時での車両速度制御用
のプログラム等を格納し、スロットル開度θT の許容最
大開度θTxを路面の傾斜度αに応じて可変に設定するこ
とにより、アクセル操作量SA が大きくなったときで
も、スロットル開度θT を許容最大開度θTx以下の開度
に制限する構成としたことにある。
【0044】ここで、コントロールユニット7の記憶回
路にはその記憶エリア7A内に、スロットル開度θT の
許容最大開度θTxを路面の傾斜度αに応じて算定する図
8に示す算定マップと、図9中に特性線21(実線部分
および点線部分を含む)として示すアクセル操作量SA
とスロットル開度θT との制御特性マップと、図9中に
特性線22,23,24として示す後進(リバース走
行)時でのアクセル操作量SA とスロットル開度θT と
の補正特性マップ等とが格納されている。
【0045】そして、図9中に特性線21として示す制
御特性マップは、前記第1の実施例で述べた図3中の特
性線8とほぼ同様の制御特性マップとして構成され、図
9中の補正特性マップのうち特性線22は、平坦路での
後進時(傾斜度αが零)におけるスロットル開度θT
を、許容最大開度θTm以下に制限する補正特性マップと
して構成されている。また、特性線23は上り坂(傾斜
度αが正の傾斜度αA )でのスロットル開度θT を、許
容最大開度θTa以下に制限する補正特性マップとして構
成され、特性線24は下り坂(傾斜度αが負の傾斜度α
B )でのスロットル開度θT を、許容最大開度θTb以下
に制限する補正特性マップとして構成されている。
【0046】本実施例による車両速度制御装置は上述の
如き構成を有するもので、次に、図7を参照してコント
ロールユニット7による後進(リバース走行)時等での
速度制御処理について説明する。
【0047】まず、ステップ11〜ステップ14に亘る
処理は前記第1の実施例(図2中のステップ1〜ステッ
プ4)と同様に行い、ステップ15ではこのときの傾斜
度αに応じた許容最大開度θTxを図8に示す算定マップ
から算定する。そして、例えば車両が後進するときの路
面が平坦な路面で傾斜度αが零となるときには、スロッ
トルバルブの許容最大開度θTxを許容最大開度θTmと
し、図9に示す特性線21に対してこの許容最大開度θ
Tmを補正演算することにより、平坦路での後進(リバー
ス走行)時におけるアクセル操作量SA とスロットル開
度θT との制御特性を図9に示す特性線22の如く補正
する。
【0048】この結果、平坦路での後進時における速度
制御を特性線22に沿って行うようにし、アクセル操作
量SA が所定量SAmに達するまでは、スロットル開度θ
T を特性線21に沿って増減させ、所定量SAm以上とな
ったときにはスロットル開度θT を許容最大開度θTmに
抑えるようにする。
【0049】また、車両が後進するときの路面が上り坂
となって、例えば傾斜度αが正の傾斜度αA であるとき
には許容最大開度θTxを許容最大開度θTaに設定し、図
9に示す特性線21に対してこの許容最大開度θTaを補
正演算することにより、上り路での後進(リバース走
行)時におけるアクセル操作量SA とスロットル開度θ
T との制御特性を、図9に示す特性線23の如く補正す
る。そして、この場合には後進時での速度制御を特性線
23に沿って行い、アクセル操作量SA が所定量SAaに
達するまでは、スロットル開度θT を特性線21に沿っ
て増減させ、所定量SAa以上となったときにはスロット
ル開度θT を許容最大開度θTaに抑えるようにする。
【0050】一方、車両が後進するときの路面が下り坂
となって、例えば傾斜度αが負の傾斜度αB であるとき
には許容最大開度θTxを許容最大開度θTbに設定し、図
9に示す特性線21に対してこの許容最大開度θTbを補
正演算することにより、上り路での後進(リバース走
行)時におけるアクセル操作量SA とスロットル開度θ
T との制御特性を、図9に示す特性線24の如く補正す
る。そして、この場合には後進時での速度制御を特性線
24に沿って行い、アクセル操作量SA が所定量SAbに
達するまでは、スロットル開度θT を特性線21に沿っ
て増減させ、所定量SAb以上となったときにはスロット
ル開度θT を許容最大開度θTbに抑えるようにする。
【0051】次に、ステップ16ではアクセルセンサ1
からアクセル操作量SA を読込み、このときのアクセル
操作量SA に基づきステップ17で図9に示す特性線2
2,23,24等からスロットル開度θT を算定すると
共に、スロットルアクチュエータ2に制御信号を出力す
ることにより、スロットルバルブの開度がスロットル開
度θT となるようにスロットルバルブを回動変位させ
る。
【0052】この結果、平坦路での後進時(傾斜度αが
零)には、アクセル操作量SA に応じて特性線22に沿
ったスロットル開度θT となるようにスロットルバルブ
の開度が制御され、スロットル開度θT を許容最大開度
θTm以下に抑えることができる。また、上り坂(傾斜度
αが正の傾斜度αA )のときには特性線23に沿ったス
ロットル開度θT として、これを許容最大開度θTa以下
に抑えることができ、下り坂(傾斜度αが負の傾斜度α
B )のときには特性線24に沿った許容最大開度θTb以
下のスロットル開度θT に抑えることができる。
【0053】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、後進(リバース走
行)時のスロットル開度θT を路面の傾斜度αに基づい
た許容最大開度θTx以下に制限するようにしたから、図
9に示す特性線22,23,24の如くスロットル開度
θT を常に許容最大開度θTm,θTa,θTb以下に抑える
ことができ、エンジンの吸入空気量を制限して車両の走
行速度が過大となるのを確実に防止できる。
【0054】なお、前記第1,第2の実施例では、図
2,図7に示すプログラムのうち、ステップ5,ステッ
プ15が本発明の構成要件である制御特性補正手段の具
体例を示している。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明によれば、車両の後進時におけるアクセル操作量とス
ロットル開度との制御特性を特性記憶手段に記憶させ、
該特性記憶手段による制御特性を路面の傾斜度に基づき
制御特性補正手段で補正する構成としたから、走行方向
検出手段で車両の後進(リバース走行)を検出したとき
に、制御特性補正手段で補正した制御特性に沿うように
スロットル制御手段でスロットル開度を可変に制御で
き、車両の後進(リバース走行)時の速度を簡単に微調
整できると共に、運転者の疲労感等を確実に軽減でき、
操作性や安全性を大幅に向上させることができる。
【0056】また、請求項2に記載の発明では、前記走
行方向検出手段および傾斜検出手段からの信号により車
両が上り坂を後進するか、下り坂を後進するかを判定
し、下り坂を後進するときには上り坂のときよりもスロ
ットル開度を小さく抑えるように、アクセル操作量とス
ロットル開度との制御特性を補正する構成としたから、
車両が下り坂を後進するときに車速が僅かなアクセル操
作で急激に上昇するのを効果的に防止でき、操作性や安
全性をさらに確実に向上できる。
【0057】さらに、請求項3に記載の発明では、傾斜
検出手段による路面の傾斜度に応じて、スロットル開度
の許容最大開度を制御特性補正手段で可変に設定し、前
記アクセル操作量が大きくなったときでも、前記スロッ
トル制御手段によってスロットル開度を許容最大開度以
下の開度に制限する構成としたから、後進(リバース走
行)時における車両の最大速度を路面の傾斜度に適した
速度まで低く抑えることができ、車両の後進時に運転者
が誤ってアクセル等を過大に踏込んだ場合でも車速が急
変するのを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による車両速度制御装置
を示す制御ブロック図である。
【図2】車両の後進時における速度制御処理を示す流れ
図である。
【図3】コントロールユニットの記憶エリア内に格納し
た前進時の制御特性マップを示す説明図である。
【図4】コントロールユニットの記憶エリア内に格納し
た後進時の制御特性マップを示す説明図である。
【図5】コントロールユニットの記憶エリア内に格納し
た傾斜度の補正マップを示す説明図である。
【図6】補正後のアクセル操作量とスロットル開度との
制御特性を示す特性線図である。
【図7】本発明の第2の実施例による速度制御処理を示
す流れ図である。
【図8】コントロールユニットの記憶エリア内に格納し
た傾斜度に対する許容最大開度の算定マップを示す説明
図である。
【図9】コントロールユニットの記憶エリア内に格納し
た後進時の制御特性マップおよび補正後の制御特性を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 アクセルセンサ(操作量検出手段) 2 スロットルアクチュエータ(スロットル制御手段) 3 シフト位置センサ(走行方向検出手段) 4 傾斜センサ(傾斜検出手段) 7 コントロールユニット 7A 記憶エリア(特性記憶手段) SA アクセル操作量 α 傾斜度 θT スロットル開度 θTx,θTa,θTb,θTm 許容最大開度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル操作量を検出する操作量検出手
    段と、前記アクセル操作量に応じてスロットル開度を変
    え車両の走行速度を可変に制御するスロットル制御手段
    と、前記車両の走行方向が前進であるか後進であるかを
    検出する走行方向検出手段と、前記車両が走行する路面
    の傾斜度を検出する傾斜検出手段と、前記車両の後進時
    における前記アクセル操作量とスロットル開度との制御
    特性を記憶する特性記憶手段と、該特性記憶手段による
    制御特性を前記路面の傾斜度に基づき補正する制御特性
    補正手段とを備え、前記スロットル制御手段は、前記走
    行方向検出手段で車両の後進を検出したときに、前記制
    御特性補正手段で補正された制御特性に基づいて前記ス
    ロットル開度を可変に制御する構成としてなる車両速度
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御特性補正手段は、前記走行方向
    検出手段および傾斜検出手段からの信号により車両が上
    り坂を後進するか、下り坂を後進するかを判定し、下り
    坂を後進するときには上り坂よりもスロットル開度が小
    さくなるように、前記アクセル操作量とスロットル開度
    との制御特性を補正する構成としてなる請求項1に記載
    の車両速度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御特性補正手段は、前記傾斜検出
    手段による路面の傾斜度に応じて前記スロットル開度の
    許容最大開度を可変に設定し、前記スロットル制御手段
    は、前記アクセル操作量が大きくなったときでも、前記
    スロットル開度を許容最大開度以下に制限する構成とし
    てなる請求項1に記載の車両速度制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007132229A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Denso Corp 車載エンジンの制御装置
JP2010500951A (ja) * 2006-08-16 2010-01-14 アーデーツエー・オートモテイブ・デイスタンス・コントロール・システムズ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング 間隔を制御する方法
JP2012144368A (ja) * 2011-01-14 2012-08-02 Tadano Ltd クレーン用アクセル開度変換装置
JP2014156140A (ja) * 2013-02-14 2014-08-28 Fuji Heavy Ind Ltd アクセルペダルの誤操作制御装置
US9874152B2 (en) 2012-03-15 2018-01-23 Nissan Motor Co., Ltd. Output control device for vehicle

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