JPH094247A - 防水パンの支持装置と支持方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この出願発明は、高さ調節が所望の場所で可
能な防水パンの支持材を提供することを目的とする。 【構成】 この出願発明は、調整ボルトに防水パン支持
材を取り付け、防水パンの床部に設けた開口部を防水パ
ン支持材に位置するようにして防水パンを防水パン支持
材上に取り付けて開口部を手直しプレ−トで閉塞する防
水パンの支持装置及び支持方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この出願発明は、バスユニット、
トイレユニット、洗面ユニット等のユニットル−ムの床
部を構成する防水パンを、建造物の床面上に据え付ける
防水パンの支持装置及び支持方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ユニットル−ムに使用される防水
パンの取り付けは、図５に示されるように、防水パン本
体５の裏面に設けられている補強フレーム１５にナット
を固定し、防水パンの周側下部に設けた支持脚であるボ
ルトを受けナット内に螺合して防水パンを支持し、側面
からボルトを回転させることによって床面と防水パンと
の高さ調節を行なうか、または、図６に示されるように
防水パンのリブ１８の裏側に設けられたボス１６にナッ
トを固定し、側面からボルトを回転させることによっ
て、床面と防水パンとの高さ調節を行なっていた。ま
た、図７に示されるように、防水パン本体５の裏面に設
けられている孔のあいた補強フレーム１５の上面の貫通
孔１７からボルトの上端部の調節操作部（たとえば、ド
ライバ−により操作できる溝部）１３により、上方から
調節操作により防水パンの高さ調節を行うか、または図
８で示されるように、防水パンのリブ１８のボス１６の
上面の貫通孔１７から、ボルトの上端部の調節操作部１
３により、上方から調節操作により防水パンの高さ調節
を行なっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の支持装
置は予め設計された場所に設けるため、据えつけ後に支
持が必要な場所に支持装置を配置することは不可能であ
った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この出願発明は、上記の
点を解決するためになされた高さ調節が可能な防水パン
の支持装置および支持方法である。そして、その特徴
は、防水パンと、防水パンが載置される支持装置とから
なる防水パンの取り付けにおいて、防水パンの床部のう
ち、浴槽、洗面カウンタ−、流し台、キャビネット等の
室内設備機器類が設置されることにより視覚的に遮蔽さ
れる適宜箇所に覆蓋可能な開口部を設け、支持材には調
節操作部を上端部に有する高さ調節具を防水パンの開口
部と対応する位置に設けたことである。

【０００５】また、上記防水パンには、開口部からの漏
水を阻止するための一手段として、必要に応じて上記開
口部の周囲に起立部を設けて、起立開口部を開閉可能に
閉止してもよい。

【０００６】防水パンは、上記手段を採用したことによ
り、必要な場所で高さ調節を防水パンの上表面側から行
うことができ、開口部は視覚的に遮蔽されるので外観を
損なうことがない。

【０００７】防水パン本体５のコンクリ−トスラブ面か
らの高さ調整を行う調整操作部は、調整ボルト端部の溝
部１３に限定されるものではなく、調整ボルト２の頭部
を上にして、その頭部を調整操作部とすることもでき
る。

【０００８】防水パン本体５のコンクリ−トスラブ面と
の支持装置を介した接合は、調整ボルトの端部をコンク
リートスラブに固定できるものであればよく、図２に示
すように調整ボルトをコンクリートスラブ固定プレート
３により、あるいは、図４に示すように接着剤８等によ
り行うことが好ましいが、コンクリートスラブ固定プレ
ートにより調整ボルトをコンクリートスラブに固定する
ことがとくに好ましい。

【０００９】

【実施例】以下図面を参照して実施例について説明す
る。 実施例１ 図１は、ユニットバスル−ムの防水パンの床部に設けた
開口部を示す平面図、図２は、防水パンとその支持装置
を示す拡大断面図、図３は、他のユニットバスル−ムの
防水パンの床部に設けた開口部を示す平面図、図４は、
防水パンと他の支持装置を示す拡大断面図、図５ないし
図８は従来技術を示す支持装置の断面図である。この出
願発明に係る防水パン本体５の床部には、コンクリ−ト
スラブ１面からの高さ調整操作を行うための開口部１２
が設けられており、該開口部１２は手直しプレ−ト９等
により閉塞されるようになっている。防水パン本体５の
床部に設けられた開口部１２を閉塞するには、手直しプ
レ−ト９を単に嵌着するものであってもよいし、開口部
１２に雌螺子を、手直しプレ−ト９の外周面に雄螺子を
それぞれ刻設することにより螺着して閉塞するものであ
ってもよい。防水パン本体５を支持する支持装置は、調
整ボルト２と防水パン支持材７とから構成されており、
調整ボルト２は、その頭部側にコンクリ−トスラブ固定
プレ−ト３が取り付けられており、他端には調整ボルト
２を回転させるための溝部１３を設けるなどして高さ調
節操作部が設けられてある。また、防水パン支持材７
は、リップ付き溝形鋼からなり、ウエブ部には調整ボル
ト挿通孔１４が設けられ、その外側面にはナット１１が
溶着されている。防水パン本体５の床部に設けられた開
口部１２を閉塞する手直しプレ−ト９には、単に嵌着に
よる場合にはビス６が取り付けられる。次に、この出願
発明に係る防水パンをコンクリ−トスラブ上に取り付け
る工程を実施例に基づいて説明する。シャワ−室や浴槽
等の据付部となるコンクリ−トスラブ１上面の支持の必
要な個所に、開口部１２を設ける。ついで、開口部１２
に対応する所定箇所に、調整ボルト２をコンクリ−トス
ラブ固定プレ−ト３を用いてアンカ−ボルト４により固
定する。リップ付き溝形鋼からなる防水パン支持材７
は、支持材に溶着されたナット１１と調整ボルト挿通孔
１４に取り付けた調整ボルト２によりコンクリ−トスラ
ブ１上に支持される。開口部１２において防水パン本体
５の上表面側からドライバ−等により、調整ボルト上端
部に設けた調整操作部である溝部１３を利用し、調整ボ
ルト２を回動することによって防水パン本体５の高さ調
整を行う。防水パン本体５がコンクリ−トスラブから所
定の高さになったとき、調整ボルト２を防水パン支持材
７に接着剤８により固定する。次に防水パン本体５の床
部に設けた開口部１２に手直しプレ−ト９を嵌め込み、
ビス６と防水パン支持材７のリップ部で手直しプレ−ト
９は開口部１２に取り付けられる。防水パン床部に設け
た開口部１２に雌螺子が、手直しプレ−ト９の外周面に
雄螺子が刻設されている場合には、手直しプレ−ト９を
開口部１２に螺着することにより手直しプレ−ト９は開
口部１２に取り付けられる。防水パン本体５は支持装置
によりコンクリ−トスラブ１に取り付けられるが、防水
パン本体５の表面にタイル等の仕上げ材１０を張り付け
てもよい。

【００１０】実施例２ コンクリートスラブ１に調製ボルト２とコンクリートス
ラブ固定プレート３が一体になったものを、アンカーボ
ルト４で強固に固定し、防水パン支持材７を回転させる
ことにより防水パン支持材を調製ボルトに対し上下動し
て防水パンの高さ調整を行い、高さ調整後、接着剤８を
注入して調製ボルト２を固定し、手直しプレート９によ
り開口部１２を塞ぎ、仕上げ材１０を張り付ける。

【００１１】実施例３ 図４に示すように、調製ボルト２により防水パン支持材
７の高さを調節した後に、調製ボルト２の他端をコンク
リートスラブ１に接着剤８により取り付けて固定する。

【００１２】

【発明の効果】この出願発明は、以上のとおり構成され
ているので、防水パンの必要な場所に開口部を設け、そ
の開口部から支持装置を挿入することにより、防水パン
の高さ調整を任意の場所の開口部において、上表面側か
ら行うことができ作業が容易となり、防水パン据え付け
後においても高さ調整ができ、防水パンの支持装置の取
付位置が任意に決められ、据え付け精度が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】防水パンの床部に設けた開口部を示す平面図

【図２】図１の防水パンの支持装置を示す拡大断面図

【図３】他の防水パンの床部に設けた開口部を示す平面
図

【図４】図３の防水パンの支持装置を示す拡大断面図

【図５】従来技術における防水パンの支持装置の断面図

【図６】他の従来技術における防水パンの支持装置の断
面図

【図７】他の従来技術における防水パンの支持装置の断
面図

【図８】他の従来技術における防水パンの支持装置の断
面図

【符合の説明】

１ コンクリ−トスラブ ２ 調整ボルト ３ コンクリ−トスラブ固定プレ−ト ４ アンカ−ボルト ５ 防水パン ６ ビス ６’ねじ ７ 防水パン支持材 ８ 接着剤 ９ 手直しプレ−ト １０ 仕上げ材 １１ ナット １２ 開口部 １３ 溝部 １４ 挿通孔 １５ 補強フレーム １６ ボス １７ 貫通孔 １８ 防水パンのリブ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 調整ボルトに防水パン支持材を取り付
   け、防水パンの床部に設けた開口部を防水パン支持材に
   位置するようにして防水パンを防水パン支持材上に取り
   付けて開口部を手直しプレ−トで閉塞する防水パンの支
   持装置。
2. 【請求項２】 調整ボルトの一端に溝部が設けられてお
   り、他端にコンクリ−トスラブ固定プレ−トを有するこ
   とを特徴とする請求項１に記載された防水パンの支持装
   置。
3. 【請求項３】 防水パン支持材は、開口部の径より長い
   リップ付き溝形鋼からなり、ウエブ部に調整ボルト挿通
   孔、その外側面にはナットが溶着されている請求項１、
   ２のいずれかに記載された防水パンの支持装置。
4. 【請求項４】 手直しプレ−トには、タ−ンナットビス
   が取り付けられている請求項１〜３のいずれかに記載さ
   れた防水パンの支持装置。
5. 【請求項５】 防水パンの床部に設けた開口部に雌螺
   子、手直しプレ−トの外周面に雄螺子が刻設されている
   請求項１〜４のいずれかに記載された防水パンの支持装
   置。
6. 【請求項６】 防水パンの表面が仕上げ材により被覆さ
   れた請求項１〜５のいずれかに記載された防水パンの支
   持装置。
7. 【請求項７】 防水パンに孔を開け、その孔から調整ボ
   ルトを有する防水パン支持材を挿入し、高さを調整した
   後、調整ボルトを防水パン支持材及びコンクリートスラ
   ブに固定することを特徴とする防水パンの支持方法。
8. 【請求項８】 防水パンに孔を開け、その孔から調整ボ
   ルトを有する防水パン支持材を挿入し、調整ボルトをコ
   ンクリートスラブに固定し、高さを調整した後調製ボル
   トを防水パン支持材に固定することを特徴とする防水パ
   ンの支持方法。
9. 【請求項９】 防水パンと防水パン支持材とを固定した
   後、高さを調整することを特徴とする請求項８に記載の
   防水パンの支持方法。