JPH0941377A - 掘削装置 - Google Patents

掘削装置

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JPH0941377A
JPH0941377A JP7198793A JP19879395A JPH0941377A JP H0941377 A JPH0941377 A JP H0941377A JP 7198793 A JP7198793 A JP 7198793A JP 19879395 A JP19879395 A JP 19879395A JP H0941377 A JPH0941377 A JP H0941377A
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lifting
bodies
steel sheet
chain
lowering
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JP7198793A
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Inventor
Makoto Shimizu
信 清水
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KINKI ISHIKO KK
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KINKI ISHIKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削孔の穿孔、鋼矢板等の打ち込み及び引抜
き等の各種施工の能率を従来に比して飛躍的に向上で
き、施工種、地盤状態、埋設物の状況等に応じてワイヤ
ー昇降方式とチェーンドライブ方式とに使い分けること
が可能であり、極めて多様な施工形態に対応でき、昇降
体の大型化・重量増大を回避し得る掘削装置を提供す
る。 【構成】 自走式車体1に支持されるリーダー2に、各
々オーガスクリュー3を垂下連結する2基の昇降体4
A,4Bがそれぞれリーダー2の頂部よりワイヤー5に
よって独立に平行して昇降可能に吊持され、両昇降体4
A,4Bの平行する昇降軌道の間に上下方向に駆動する
チェーン6が配設され、両昇降体4A,4Bの各々に、
前記チェーン6に固設された係止ブロック7に対する係
脱機構が設けられてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎工事における
地盤の掘削、鋼矢板やパイル等の打ち込み及び引抜きに
使用される掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の掘削装置は、自走式車体
の前部にブーム等の支持杆を介して垂直式に支持される
リーダーに、一基の昇降体が当該リーダーに設けたガイ
ドレールに沿って昇降可能に取り付けられており、この
昇降体にオーガスクリュー等の掘削具を垂下連結し、該
昇降体を下降させて地盤を掘削したのち、該昇降体を上
昇させて掘削具を掘削孔から引き抜くようになってい
る。この昇降体の昇降方式としては、リーダー頂部より
ワイヤーにて該昇降体を吊持し、該ワイヤーを自走式車
体に装備するウインチによって巻上げ・巻下げ操作して
昇降体を昇降させるワイヤー昇降方式、ならびにリーダ
ーに沿ってチェーンを配設すると共に昇降体に該チェー
ンに噛合する駆動スプロケット及び駆動モーターを設
け、駆動スプロケットの正逆回転によって昇降体を昇降
させるチェーンドライブ方式が採用されている。
【0003】しかして、前者のワイヤー昇降方式では掘
削の推力に昇降体及び掘削具の自重が加わるだけである
のに対し、後者のチェーンドライブ方式では駆動スプロ
ケットの回転による強制圧入を行えるため、硬い地盤で
も効率よく掘削できるという利点がある反面、駆動スプ
ロケット及び駆動モーターを設けた昇降体が大型で大重
量となるため、昇降体を高部に位置させたときにリーダ
ー全体の重心が高くなり、当該リーダーの立設安定性が
悪くなると共に、消費エネルギーが増大するという難点
があった。
【0004】一方、例えば鋼矢板の打ち込みを行う場
合、上記昇降体にオーガスクリューを垂下連結し、これ
によって地盤を掘削して予め掘削孔を穿設したのち、引
き抜いたオーガスクリューにチャック装置を介して一本
の鋼矢板を吊持させ、再び昇降体を降下させることによ
って該鋼矢板を掘削孔に打ち込むようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、上記従
来の掘削装置では、鋼矢板等の打ち込みにおいて、その
一本ごとに掘削作業と打ち込み作業を交互に行う必要が
あり、また多数の掘削孔を必要とする場合にも一つずつ
穿孔することになるため、いずれも煩雑な手間と長時間
を要して施行能率が非常に悪いという問題があった。
【0006】本発明は、上述の状況に鑑み、掘削孔の穿
孔、鋼矢板等の打ち込み及び引抜き等の各種施工の能率
を従来に比して飛躍的に向上できると共に、施工種、地
盤状態、埋設物の状況等に応じてワイヤー昇降方式とチ
ェーンドライブ方式とに使い分けることが可能であり、
極めて多様な施工形態に対応でき、またチェーンドライ
ブ方式による昇降体の大型化・重量増大を回避し得る掘
削装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る掘
削装置では、自走式車体1に支持されるリーダー2に、
各々オーガスクリュー3を垂下連結する2基の昇降体4
A,4Bがそれぞれ当該リーダー2の頂部よりワイヤー
5によって独立に平行して昇降可能に吊持されると共
に、両昇降体4A,4Bの平行する昇降軌道の間に上下
方向に駆動するチェーン6が配設され、前記両昇降体4
A,4Bの各々に、前記チェーン6に固設された係止ブ
ロック7に対する係脱機構が設けられている。
【0008】この請求項1の構成によれば、リーダー2
に装備された2基の昇降体4A,4Bは、これらを吊持
するワイヤー5をウインチで繰り出し・巻き込み操作す
るワイヤー昇降方式により、それぞれ独立に昇降可能で
ある上、両昇降体4A,4Bを個別に係止ブロック7に
対して係脱できるから、係止ブロック7に係合してチェ
ーン5を駆動することによるチェーンドライブ方式によ
っても、両方を同時に強制昇降させたり、一方だけを強
制昇降させることが可能である。従って、掘削孔の穿孔
や鋼矢板14等の打ち込み・引抜きにおいて、2基の昇
降体4A,4Bを同時に昇降させてを同時に2本ずつ施
工することができると共に、1基だけを昇降させて従来
と同様の一本ずつの施工も行え、しかも地盤状態や埋設
物の状況に応じてワイヤー昇降方式とチェーンドライブ
方式とを使い分けでき、更に特に硬い地盤における鋼矢
板等の打ち込みでは先導孔の穿孔と先導孔への打ち込み
を平行して同時に行うことが可能である。
【0009】請求項2の発明では、上記請求項1の掘削
装置において、係止ブロック7に2基の昇降体4A,4
Bの各々に対応した一対の凹入部7a,7bが形成さ
れ、両昇降体4A,4Bの係脱機構が該凹入部7a,7
bに対してロック部材8を出入させるものであることか
ら、係止ブロック7と両昇降体4A,4Bとの係脱動作
が前者の凹入部7a,7bに対する後者のロック部材8
の出入りだけで簡単且つ確実に行える。
【0010】請求項3の発明では、上記請求項2の掘削
装置において、ロック部材8が流体圧シリンダ9を介し
て直線的に進退動作して係止ブロック7の凹入部7a,
7bに出入するため、係止ブロック7と両昇降体4A,
4Bとの係脱を自動的に且つ迅速に行うことができる。
【0011】請求項4の発明では、上記請求項1〜3の
いずれかの掘削装置において、チェーン5の駆動スプロ
ケット10及び駆動モーター11がリーダー2内の下部
に設置されているから、リーダー2全体の重心が低くな
り、もってリーダー2の立設安定性が向上する。
【0012】請求項5の発明では、上記請求項1〜4の
いずれかの掘削装置において、各昇降体4A,4Bのオ
ーガスクリュー3にケーシング12が外嵌され、該ケー
シング12の外周面に鋼矢板吊持用のチャック装置13
が取付けられている。従って、オーガスクリュー3にて
地盤に掘削孔を穿孔したのち、チャック装置13にて鋼
矢板14をケーシング12の外周面に沿うように吊持さ
せ、この鋼矢板14を昇降体4A,4Bの下降によって
前記掘削孔に打ち込むことができる。しかして、この場
合の穿孔及び打ち込みは、前述同様に2本同時と一本ず
つのいずれでも可能であると共に、ワイヤー昇降方式と
チェーンドライブ方式のいずれをも採用できる。
【0013】請求項6の発明では、上記請求項5の掘削
装置において、両昇降体4A,4Bは、各々に連結され
たオーガスクリュー3,3の配設間隔Sが鋼矢板14の
幅Wの2倍になるように設定されている。従って、両昇
降体4A,4Bに鋼矢板14,14を同じ向きで吊持し
て2本同時に打ち込んだのち、新たな鋼矢板14,14
を前回とは逆の向きで両昇降体4A,4Bに吊持し、そ
の一本が前回の打ち込み済みの鋼矢板14,14間に配
置するように2本同時に打ち込み、これを繰り返すこと
により、交互に向きが逆になって連続する一連の鋼矢板
14列を能率よく形成できる。
【0014】請求項7の発明では、上記請求項5又は6
の掘削装置において、両昇降体4A,4Bがケーシング
12の回転駆動手段15を備えているから、前述のよう
に鋼矢板14を2本同時に打ち込んで一連の鋼矢板14
列を形成する場合、打ち込み後に新たな2本の鋼矢板1
4,14を逆向きとして両昇降体4A,4Bに吊持する
際、各ケーシング12を回転させて鋼矢板14の向きを
容易に変えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1において、1はクローラクレ
ーンよりなる自走式車体1であり、その前部に横断面長
方形の筒状をなすリーダー2を立設保持している。この
リーダ1の前面には、4本のガイドレール16…が上下
方向に沿って平行配設されており、2基の昇降体4A,
4Bが、それぞれ両側上下に突設したガイド17…で各
一対のガイドレール16,16を両側から抱持した状態
で、ワイヤー昇降機構によって独立に平行して昇降自在
に吊持されている。そして各昇降体4A,4Bには、そ
れぞれ内蔵する回転駆動手段(図示省略)により回転駆
動するオーガスクリュー3が垂下連結されると共に、各
オーガスクリュー3には筒状のケーシング12が外嵌装
備されている。
【0016】上記ワイヤー昇降機構は、両昇降体4A,
4Bの各々に対応した独立の2系統を具備しており、そ
れぞれ、自走式車体1から導出されてシーブ18a,1
8bを介してリーダー2の頂部のアーム2aより垂下す
るワイヤー5により、各昇降体4をシーブ18cを介し
て懸吊すると共に、このワイヤー5を自走式車体1側の
ウインチ(図示省略)により巻取り、繰出し操作するこ
とにより、各昇降体4を昇降させるようになっている。
【0017】また、リーダー2内部の下方には駆動モー
ター11にて正逆回転駆動する駆動スプロケット10が
設置され、この駆動スプロケット10に噛合するチェー
ン6が、該リーダー2の上下端部に取付けた従動スプロ
ケット19a,19b間に巻掛けられ、当該リーダー2
の前面外側で両昇降体4A,4Bの平行する昇降軌道の
間を上下方向に走行するように配設されている。しかし
て、このチェーン6の外側走行部6aには、前方及び左
右両側に開放した上下一対の矩形の凹入部7a,7bを
備えた係止ブロック7が連結されている。
【0018】一方、図2及び図3に示すように、両昇降
体4A,4Bにはそれぞれ内部に油圧等の流体圧シリン
ダ9が設置されており、各流体圧シリンダ9の駆動によ
って角柱状のロック部材8が両昇降体4A,4Bの対向
側へ水平に直線的に進退動作すると共に、昇降体4A,
4Bと係止ブロック7とが適当な高さ関係にあるとき、
図4でも示すように該ロック部材8が係止ブロック7の
凹入部7a又は7bに嵌入し得るようになっている。な
お、両昇降体4A,4Bのロック部材8,8の高さには
差があり、左側昇降体4Aのロック部材8が凹入部7a
に、右側昇降体4Bのロック部材8が凹入部7bに共に
嵌入している状態で、両昇降体4A,4Bは同じ高さと
なるように設定されている。
【0019】従って、両昇降体4A,4Bは、既述した
ワイヤー昇降機構による昇降以外に、ロック部材8を介
して係止ブロック7に係合した状態でチェーン6を駆動
するチェーンドライブ方式により、強制的に昇降させる
ことができる。しかして、このチェーンドライブ方式に
よる強制昇降は、両昇降体4A,4Bを共に係止ブロッ
ク7に係合した状態と、両昇降体4A,4Bの一方のみ
を係止ブロック7に係合した状態との、いずれでも可能
である。なお、チェーンドライブ方式による昇降時には
ワイヤー5のウインチをフリー状態とする。
【0020】両昇降体4A,4Bにはそれぞれ、オーガ
スクリュー3の回転駆動機構(図示省略)と、ケーシン
グ12の回転駆動機構15とが設けてある。この回転駆
動機構15は、図4示すように、昇降体4A,4Bの各
下面側に取り付けられた駆動モータ15aにて回転駆動
するウォーム15bと、ケーシング12の上端部外周に
固設したウォームホイール15cとの噛合により、ケー
シング12をオーガスクリュー3の周りで回転させるよ
うになっている。なお、図1に示すように、各ケーシン
グ12の上部には鋼矢板14を吊持するチャック装置1
3が装備され、各オーガスクリュー3の先端部には掘削
刃3aが設けてある。また、各ケーシング12には、地
盤の掘削時にオーガスクリュー3により引き上げられる
掘削土砂をケーシング12の外に排出するための排土孔
12a(図5参照)が全域に亘って設けてある。
【0021】チャック装置13は、図5に示すように、
ケーシング12に取り付けた上下一対のフランジ20,
20を介して縦長のチャックフレーム21が該ケーシン
グ12の周面に対して所定間隔を置くように配置し、こ
のチャックフレーム21に枢着されたチャックシリンダ
22のピストンロッド22aの先端と、チャックフレー
ム21の外端にピン23を介して垂直面内回転自在に枢
着した揺動レバー24の一端とがピン25を介して枢着
連結されると共に、該揺動レバー24の内端にチャック
爪26が固着されており、チャックシリンダ22のピス
トンロッド22aが伸長作動すると、揺動レバー24が
図示仮想線のように時計回りに揺動して、先端のチャッ
ク爪26によりケーシング12の外面に沿わせた鋼矢板
14を圧接固定するようになっている。
【0022】鋼矢板14は図6に示すような溝形の鋼板
からなり、その両側端部が断面略U字形の折り返し部1
4a,14aを形成しており、下端部の内側面には左右
一対の係止バー14b,14bが内面隅部との間で三角
形をなすように水平状に固設され、前記のチャック装置
13にてケーシング12に吊持させる際、該ケーシング
12の外周面下端部に突設された一対の下向きL字形の
係止ピン12b,12bを該係止バー14b,14bに
掛止するようになっている。
【0023】次に、上述のような構成よりなる本発明の
掘削装置を、鋼矢板の打ち込み工法に実施する場合につ
いて説明する。なお、この掘削装置では、両昇降体4
A,4Bにそれぞれ垂下連結されている両オーガスクリ
ュー3,3の軸芯間の距離(間隔)Sが、図6に示すよ
うに鋼矢板14の幅Wの2倍に設定されているものとす
る。
【0024】掘削装置を施工現場の鋼矢板14の打ち込
み開始地点に配置し、図1に示すようにリーダー2を立
設した状態で、両昇降体4A,4Bをロック部材8,8
にて係止ブロック7に係合連結する。そして、まず図7
のに示すように、各ケーシング12の外周面に鋼矢板
14をチャック装置13で同じ向きに吊持する。次に駆
動モーター11を作動してチェーン6を係止ブロック7
が下降する方向に駆動し、もって両昇降体4A,4Bを
一体に下動させつつ、両オーガスクリュー3,3を回転
させて地盤を掘削しながら、2本の鋼矢板14,14を
鋼矢板幅Wの2倍の相当する間隔Sで地盤中所定深度ま
で打ち込む。この後、両鋼矢板14,14を地盤中に残
して、チェーン6の駆動方向を逆にして両昇降体4A,
4Bを上昇させることにより、両オーガスクリュー3、
3をケーシング12,12と共に地上に引き上げる。
【0025】かくして2本の鋼矢板14,14を地盤中
所定深度まで打ち込んだのち、回転駆動機構15にて両
ケーシング12,12を180度回転させることによ
り、各ケーシング12に保持される鋼矢板14の向きを
前回とは反対向きにし、この状態でリーダー2を両オー
ガスクリュー3,3が先に打ち込んでいる鋼矢板14,
14間とその右側の未打ち込み箇所に配置するように移
動させ、この位置で前記同様の掘削を行いつつ、両ケー
シング12,12に反対向きに保持した2本の鋼矢板1
4,14を所定深度まで打ち込む。この時、打ち込む鋼
矢板14と先に打設された鋼矢板14の折り返し部14
a,14a同士を互いに係合させることにより、図6の
に示されるように4枚の鋼矢板14…が交互に向きを
逆して連続した状態となる。しかして、この操作を繰り
返すことにより、所要の範囲まで一連の連続した鋼矢板
14列を形成できる。
【0026】なお、上記の打ち込み施工ではチェーンド
ライブ機構を利用するため、ワイヤー昇降機構は昇降体
4A,4Bの昇降に伴って、ワイヤー5aがウインチか
ら繰り出され、あるいは巻き取られるようにしておく。
【0027】しかして、上述したチェーンドライブ機構
による両昇降体4A,4Bの強制昇降は施工地盤が比較
的硬い場合に有効であるが、地盤が極めて軟弱であると
きは、両昇降体4A,4Bのロック部材8を係止ブロッ
ク7の凹入部7a,7bから離脱させ、ワイヤー昇降機
構を駆動して各オーガスクリュー3の回転と、各オーガ
スクリュー3及びケーシング12の自重によって鋼矢板
14の2本同時又は一本ずつの打ち込みを行うことがで
きる。なお、チェーンドライブ機構を利用する場合で
も、両昇降体4A,4Bの一方のみを係止ブロック7に
係合させることにより、鋼矢板14を一本ずつ打ち込む
ことが可能である。
【0028】一方、例えば地盤が硬く、オーガスクリュ
ー3で穿孔しつつ鋼矢板14を打ち込むことが困難な場
合、鋼矢板14を吊持しない状態でチェーンドライブ機
構によって両昇降体4A,4Bを下降させ、オーガスク
リュー3,3の回転により同時に2本の先導孔を穿設し
たのち、引き上げた両昇降体4A,4Bにそれぞれ鋼矢
板14を吊持させ、オーガスクリュー3,3を停止した
状態でチェーンドライブ機構によって両昇降体4A,4
Bを下降させ、両先導孔内にそれぞれ鋼矢板14を同時
に打ち込むようにすればよい。
【0029】また、同様に先導孔を必要とする場合、最
初に昇降体4A,4Bの一方のみを下動し、そのオーガ
スクリュー3にて先導孔を形成し、続いて同様にして該
先導孔の横に鋼矢板14の隣合う間隔で二番目の先導孔
を穿設したのち、両昇降体4A,4Bの一方は鋼矢板1
4を吊持してオーガスクリュー3を停止した状態、他方
は鋼矢板14を吊持せずにオーガスクリュー3を回転駆
動した状態で、この鋼矢板14が一番目の先導孔に臨む
位置として両昇降体4A,4Bを一体に下動させること
により、一番目の先導孔への鋼矢板14の打ち込みと三
番目の先導孔の穿設を同時に行い、以降も鋼矢板14一
枚の幅分だけ位置を変えつつ両昇降体4A,4Bの一体
下動による鋼矢板14の打ち込みと先導孔の穿設を繰り
返し、一連の鋼矢板14列を形成するようにしてもよ
い。
【0030】なお、上述の例では鋼矢板14の打ち込み
施工について説明したが、この掘削装置は、単なる掘削
孔の穿設、コンクリートパイル等の他の材料の打ち込
み、既設の鋼矢板14やコンクリートパイルの地盤から
の引き抜き等、種々の施工に適用でき、その際の地盤状
態や埋設状況に応じて、昇降体4A,4Bの昇降にチェ
ーンドライブ機構とワイヤー昇降機構を使い分けでき
る。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明に係る掘削装置によれ
ば、リーダーに各々オーガスクリューを連結する2基の
昇降体がそれぞれ独立に昇降可能に保持されているた
め、これら2基の昇降体を同時に作動することにより、
掘削孔の穿孔や鋼矢板等の打ち込み・引抜きを同時に2
本ずつ行って高い能率を達成できると共に、1基だけを
作動することにより、従来と同様の一本ずつの穿孔・打
ち込み・引抜きも行える上、これら作業における両昇降
体の昇降手段としてワイヤー昇降方式とチェーンドライ
ブによる強制昇降方式とを施工の種類、地盤の硬さ等の
地質状態、既設物の埋設状況等に応じて適宜使い分けで
き、多様な施工形態に対応可能である。また、上記のチ
ェーンドライブ方式は、その駆動機構を昇降体側に設け
る必要がないから、該駆動機構による昇降体の大型化・
重量増加が避けられ、リーダーの立設安定性がよく昇降
の消費エネルギーも少なくて済み、しかも一系列のチェ
ーン駆動機構のみで2基の昇降体の強制昇降を行えるた
め、各昇降体毎に対応した二系列のチェーン駆動機構を
用いる場合に比較し、装置構成が簡素になると共にリー
ダーを軽量化できる利点がある。
【0032】請求項2の発明によれば、上記の掘削装置
として、チェーンドライブ機構のチェーンに取付けられ
て昇降する係止ブロックと2基の昇降体の各々とが、該
係止ブロックの凹入部に対するロック部材の出入によっ
て簡単且つ確実に係脱でき、この係脱のための構造が非
常に簡素であり、それだけ安価に製作できるものが提供
される。
【0033】請求項3の発明によれば、上記の係止ブロ
ックの凹入部に出入させるロック部材が流体圧シリンダ
により直線的に進退動作するものであるため、係止ブロ
ックと両昇降体との係脱を自動的に且つ迅速に行えると
いう利点かある。
【0034】請求項4の発明によれば、チェーンドライ
ブ機構の駆動スプロケット及び駆動モーターがリーダー
内の下部に設置されているから、両昇降体を高部に位置
させてもリーダー全体の重心が低くなり、もってリーダ
ーの立設安定性が向上するという利点がある。
【0035】請求項5の発明によれば、各昇降体のオー
ガスクリューに外嵌するケーシングに鋼矢板吊持用のチ
ャック装置が取付けられているため、該ケーシングに鋼
矢板を容易に確実に吊持でき、この吊持状態で昇降体を
下動させることにより、オーガスクリューにて地盤に掘
削孔を穿ちつつ同時に鋼矢板の打ち込みを行え、穿孔と
打ち込みを別々に行う場合に比較して施工能率を大幅に
向上できる。
【0036】請求項6の発明によれば、両昇降体の各々
に連結されたオーガスクリューの配設間隔が鋼矢板の幅
の2倍になるように設定されているため、両昇降体に鋼
矢板を同じ向きで吊持して2本同時に打ち込んだのち、
新たな鋼矢板を前回とは逆の向きで両昇降体吊持し、そ
の一本が前回の打設した鋼矢板間に配置するように2本
同時に打ち込み、これを繰り返すことにより、交互に向
きが逆になって連続する一連の鋼矢板列を能率よく形成
できる。
【0037】請求項7の発明によれば、両昇降体がケー
シングの回転駆動手段を備えているから、前述のように
鋼矢板を2本同時に打ち込んで一連の鋼矢板列を形成す
る場合、打ち込み後に新たな2本の鋼矢板を逆向きとし
て両昇降体に吊持する際、各ケーシングを回転させて鋼
矢板の向きを容易に変えることができ、施工能率がより
向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る掘削装置全体を示す一部切欠側
面図。
【図2】 同掘削装置の要部の正面図。
【図3】 図1のIII −III 線の断面矢視図。
【図4】 図3のIV−IV線の断面矢視図。
【図5】 同掘削装置におけるチャック装置部分の側面
図。
【図6】 同掘削装置における鋼矢板吊持状態のケーシ
ング下部を示し、(A)はその縦断側面図、(B)はそ
の横断面図。
【図7】 同掘削装置による鋼矢板の打ち込み施工例を
示す説明図。
【符号の説明】
1 自走式車体 2 リーダー 3 オーガスクリュー 4A 昇降体 4B 昇降体 5 ワイヤー 6 チェーン 7 係止ブロック 7a 凹入部 7b 凹入部 8 ロック部材 9 流体圧シリンダ 10 駆動スプロケット 11 駆動モーター 12 ケーシング 13 チャック装置 14 鋼矢板 15 回転駆動手段 S オーガスクリューの配設間隔 W 鋼矢板の幅

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自走式車体に支持されるリーダーに、各
    々オーガスクリューを垂下連結する2基の昇降体がそれ
    ぞれ当該リーダーの頂部よりワイヤーによって独立に平
    行して昇降可能に吊持されると共に、両昇降体の平行す
    る昇降軌道の間に上下方向に駆動するチェーンが配設さ
    れ、前記両昇降体の各々に、前記チェーンに固設された
    係止ブロックに対する係脱機構が設けられてなる掘削装
    置。
  2. 【請求項2】 係止ブロックに2基の昇降体の各々に対
    応した一対の凹入部が形成され、両昇降体の係脱機構が
    該凹入部に対してロック部材を出入させるものである請
    求項1記載の掘削装置。
  3. 【請求項3】 ロック部材は、流体圧シリンダを介して
    直線的に進退動作して係止ブロックの凹入部に出入する
    請求項2記載の掘削装置。
  4. 【請求項4】 チェーンの駆動スプロケット及び駆動モ
    ーターがリーダー内の下部に設置されてなる請求項1〜
    3のいずれかに記載の掘削装置。
  5. 【請求項5】 各昇降体のオーガスクリューにケーシン
    グが外嵌され、該ケーシングの外周面に鋼矢板吊持用の
    チャック装置が取付けられてなる請求項1〜4のいずれ
    かに記載の掘削装置。
  6. 【請求項6】 両昇降体は、各々に連結されたオーガス
    クリューの配設間隔が鋼矢板の幅の2倍になるように設
    定されてなる請求項5記載の掘削装置。
  7. 【請求項7】 両昇降体がケーシングの回転駆動手段を
    備えてなる請求項5又は6に記載の掘削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008190286A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Fudo Tetra Corp 垂直掘削装置及び掘削工法

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