JPH0941208A - 防水衣服 - Google Patents

防水衣服

Info

Publication number
JPH0941208A
JPH0941208A JP7192078A JP19207895A JPH0941208A JP H0941208 A JPH0941208 A JP H0941208A JP 7192078 A JP7192078 A JP 7192078A JP 19207895 A JP19207895 A JP 19207895A JP H0941208 A JPH0941208 A JP H0941208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing tape
tape
cloth
seam
waterproof
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7192078A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Futakuchi
昭夫 二口
Masuji Kojima
眞壽士 小島
Yoshikazu Tsuji
良和 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP7192078A priority Critical patent/JPH0941208A/ja
Publication of JPH0941208A publication Critical patent/JPH0941208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D27/00Details of garments or of their making
    • A41D27/24Hems; Seams

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Details Of Garments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノンコーティング生地を使用した防水衣服に
おいて、目止めテープによる縫合部の防水性の向上と共
に、その目止めテープと生地との剛性差に起因する生地
損傷による防水性(耐水圧)の低下、縫い目部分のシワ
の発生等を防止可能にする。 【解決手段】 縫合部10に目止めテープ7を接着して
構成した防水衣服であって、目止めテープ7が表皮樹脂
フィルム7aと接着樹脂フィルム7bとの積層フィルム
からなると共に、厚さが75〜170ミクロン、伸縮性
が70〜200%/2mm幅/1kgであり、かつ該目止め
テープ7が生地に接着した積層部の曲げ硬さ応力係数が
0.067〜0.5である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、降雨降雪時などに
着用する防水衣服に関し、さらに詳しくは、ノン樹脂コ
ーティング生地を使いながら縫合部分から雨水などが衣
服に浸入しないようにした防水衣服を関する。
【0002】
【従来の技術】防水衣服は、降雨降雪時の着用におい
て、雨雪が衣服内に浸入しないようにする性能を有して
いなければならない。このような防水衣服に使用される
生地として、従来は、例えば樹脂フィルム素材や織編物
に樹脂コーティング、同ラミネート、同ボンディング加
工を行ったものが一般的であった(以下、これらをコー
ティング生地と総称する)。しかし、コーティング生地
は、着用運動時においてムレ、ベトツキを発生し、非常
に不快感を与える欠点がしばしば見られた。
【0003】この問題を解決するための生地として、樹
脂コーティングを行わずに、単糸繊度が1デニール程度
の織糸から高密度織物(タテ糸120本/インチ以上、
ヨコ糸90本/インチ以上)を構成し、それに撥水加工
を行った、いわゆるノンコーティング生地が提案されて
いる。このノンコーティング生地は、従来のコーティン
グ生地に比較して、着用運動時のムレ、ベトツキがほと
んどない、生地が柔らかくて軽い、非ゴムライクでドレ
ープ性がある、衣服のシルエットを出しやすい、ゴムラ
イクなパカパカ音が出ない、などの種々の特長を有し、
従来のコーティング生地では作ることの出来なかったフ
ォーマルコートやファッションコートへの用途まで拡大
が見られるようになった。
【0004】しかし、防水衣服に使用する場合には、防
水性(機能)が付与されたノンコーティング生地であっ
ても、縫合部に防水処理が施されていなければ、縫い目
から雨水が浸入するため、本来の役目を果たすことはで
きない。このため、このノンコーティング生地を防水衣
服に縫製する場合は、図4に示すように、二つの生地片
1,1′の縫合部10に目止めテープ8を貼り付けて防
水性を与えるようにしている。しかし、従来の目止めテ
ープ8は基材に織編物を使用し、その織編物の表面に接
着樹脂層を設けるようにした構成になっているため、防
水性、接着性、風合(硬さ)、伸縮性などに問題のある
ものが多く、防水衣服として必ずしも適したものではな
かった。
【0005】すなわち、織編物を基材としている従来の
目止めテープは厚さが厚く、かつテープ自身が硬くなっ
ているため、目止めテープの幅端部とノンコーティング
生地との間に剛性差に基づく応力集中が生じ、それによ
って着用・洗濯により生地に損傷が発生し、防水性能が
低下するという問題があった。また、目止めテープを接
着した生地部分が厚く、硬くなっているため、肌(皮
膚)への刺激が大きく、皮膚障害を発生しやすいという
問題もあった。また、厚く、硬い目止めテープに対し
て、ノンコーティング生地は伸縮性が小さく、柔らかい
ため、目止めテープを接着した縫合部に縫い縮みによる
縫い目シワ(パッカリング)が発生し、外観を悪くする
という問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノン
コーティング生地を使用する場合における上述した問題
を解消し、目止めテープによる縫合部の防水性の向上と
共に、その目止めテープと生地との剛性差に起因する生
地損傷による防水性(耐水圧)の低下、縫い目部分のシ
ワの発生等を防止可能にする防水衣服を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、JIS L 1092(スプレー法)規定の撥水
性が80点以上、JIS L 1092(ショッパー
法)規定の耐水性が400mmH2O以上のノン樹脂コー
ティング生地から、縫合部に目止めテープを接着して構
成した防水衣服であって、前記目止めテープが表皮樹脂
フィルムと接着樹脂フィルムとの積層フィルムからなる
と共に、厚さが75〜170ミクロン、伸縮性が70〜
200%/2mm幅/1kgであり、かつ該目止めテープが
前記生地に接着した積層部の曲げ硬さ応力係数が0.0
67〜0.5であることを特徴とするものである。
【0008】このように目止めテープとして、薄く、伸
縮性に富んだ特性を有する積層フィルムを使用するた
め、生地との剛性差に起因する生地損傷による防水性
(耐水圧)の低下や、縫い目部分のシワの発生を防止す
ることができ、また目止めテープ接着部分の曲げ硬さを
小さくするため肌(皮膚)への刺激を小さくすることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の防水衣服におけ
る縫合部分を示すものである。図1において、1,1′
はノン樹脂コーティングの生地(以下、ノンコーティン
グ生地という)からなる生地片であり、その縫合部10
に目止めテープ7が貼り付けられて防水機能が与えられ
るようになっている。
【0010】図2(A),(B)は、それぞれ図1のよ
うに目止めテープ7を接着する前の縫合部10を示す。
図2(A)は、生地片1,1′の縫い代端部2を地縫い
目3によって縫合した後、その縫合した端部を一方向に
倒し、押さえ縫い目4によって固定するようにしたもの
である。図2(B)は、図2(A)のように押さえ縫い
目4によって固定した縫合部10に対して、さらに縫い
代端部2に縁かがり縫い5(オーバロック縫い)を施し
たものである。図2(A)の場合は、縫い代端部2にホ
ツレ糸6を発生することがあるが、図2(B)は縁かが
り縫い5をすることにより、そのホツレ糸6の発生を防
止することができる。
【0011】本発明に適用される縫合部は、図2(A)
および図2(B)のいずれでもよく、図1では図2
(B)の形態の縫合部に目止めテープ7を接着した場合
を例示している。本発明の防水衣服に使用する生地は、
樹脂コーティングがされておらず、単糸繊度1デニール
程度の織糸からタテ糸120本/インチ以上、ヨコ糸9
0本/インチ以上に織製した高密度織物で、それに撥水
加工が施されたものである。かつ、このような織物構成
において、JIS L1092(スプレー法)により測
定した撥水性が80点以上、JIS L 1092(シ
ョッパー法)により測定された耐水性が400mmH2
以上の特性のノンコーティング生地が使用される。ここ
で洗濯条件としては、JIS L 0217の電気洗濯
機法によるものとする。
【0012】本発明において、縫合部10に接着する目
止めテープ7は、図3のように、高融点樹脂の表皮樹脂
フィルム7aと、低融点樹脂の接着樹脂フィルム7bと
の接層フィルムから構成されている。表皮樹脂フィルム
の樹脂組成としては、ジメチルポリシロキサングリコー
ルを全グリコールに対して、モル比0.02〜0.2の
割合で共重合したシリコーン変性ポリウレタンが好まし
い。また、接着樹脂フィルムの樹脂としては、ホットメ
ルト型接着樹脂が好ましい。
【0013】目止めテープの厚さHは、75〜170ミ
クロン、好ましくは90〜140ミクロンにする。目止
めテープの厚さを、75ミクロン未満に薄くした場合
は、縫い目や縫い代などの突起箇所の段差部位に損傷を
受けやすくなり、耐水圧の低下をもたらし、また接着樹
脂フィルムの接着力も低下する。また、接着処理時の熱
風処理により過度に柔軟化して、テンションにより簡単
に伸びるため、接着後に収縮してパッカリングを発生す
るようになる。
【0014】逆に、目止めテープの厚さが170ミクロ
ンを越える場合は、テープが硬くなってテープ接着部と
非接着部との剛性差が大きくなるため、その境界部分に
応力が集中することなって柔らかい生地部に損傷が発生
し、耐水圧が低下する。また、テープ接着部の風合が硬
くなり、製品外観が不良になる。また、縫目のパッカリ
ング軽減効果も低下する。また、伸縮性が小さくなるた
め、カーブ部への接着が困難になる。
【0015】また、目止めテープの伸縮性は70〜20
0%/2cm幅/1kg、好ましくは90〜180%/2cm
幅/1kgにする。目止めテープの伸縮性が70%未満の
場合は、カーブ部への接着が困難になるため凹凸がで
き、製品外観の不良を招くようになる。また、パッカリ
ング軽減効果が低下するようになる。また、目止めテー
プが硬くなるため、テープ接着部と非接着部との剛性差
が大きくなり、生地が損傷しやすくなって耐水圧が低下
する。
【0016】目止めテープの伸縮性が200%を超える
場合は、接着機の熱風(高温)によりさらに伸びやすく
なるため作業能率が低下し、テープ損傷(切断など)を
受けやすくなる。また、接着作業時にテープが伸びすぎ
るため、パッカリングが更に発生しやすくなる。また、
テープが伸びて薄くなるため、縫い目、縫い代等の突起
部に損傷を受けやすくなる。
【0017】上記構成からなる目止めテープは、耐水圧
2000mmH2O以上を有し、かつ表皮樹脂フィルムは
薄くて柔らかく、かつ耐摩耗性に優れたものとなる。そ
のため、縫合部の縫い代端にホツレ防止用の縁かがり縫
いを設けた場合にも、その凹凸による損傷や摩耗損傷に
十分耐えうるものとなる。また、薄く伸縮性が有り、柔
軟性に富んでいるので肌触りがよく、こすられても皮膚
に近い感触があり、皮膚の炎症、擦過、出血などの障害
を起こすことはない。
【0018】本発明において、上記目止めテープをノン
コーティング生地に接着した積層部の曲げ硬さ応力係数
は0.067〜0.5となるようにする。曲げ硬さ応力
係数が0.5を超える場合は、目止めテープの厚さを極
端に薄く、あるいは柔らかくする必要があるため、縫い
目、縫い代部の突起により損傷を受けやすくなり、耐久
性や耐水圧が低下するようになる。また、接着作業性も
低下する。
【0019】逆に、曲げ硬さ応力係数が0.067未満
の場合は、目止めテープを硬くする必要があるため、テ
ープ接着部と非接着部との剛性差がが大きくなり、境界
部の生地を損傷させやすくなるため耐水圧が低下する。
また、目止めテープ接着部の風合が硬くなり、他の部分
とのなじみが不良になり、製品外観が悪化する。また、
縫目のパッカリング軽減効果も低下する。また、伸縮性
が小さくなるためカーブへの接着が困難となり、目止め
テープの接着部の耐水圧が低下する。
【0020】なお、本発明において、目止めテープを生
地に接着した部分の曲げ硬さ応力は、次の方法で測定し
たものである。 (1)ノンコーティング生地のタテ方向に2cm幅の目止
めテープを接着する(縫い合わせ無しで生地1枚の
み)。 (2)幅2cm×長さ15cmにカットしたテープ接着生地
を用意する(試料A)。 (3)長さ方向にテープ接着生地(試料A)を軽く折り
曲げ、ループ端から3cmの位置を両面テープで一部を接
着し、測定用試料を準備する(試料B)。 (4)次の条件で目止めテープを接着した生地の最大曲
げ硬さ応力Sbを測定する。
【0021】 測定機種;定速伸張形引張試験機(イ
ンストロン社製) 試料セッティング隙間;15mm 曲げ圧縮量;12mm 初荷重;0.1g 曲げ圧縮速度;10mm/分 (5)生地を2枚重ね合わせた状態で最大曲げ硬さ応力
Sfを測定する。測定条件は(4)と同様とする。 (6)上記(4)で求められるSbおよび(5)で求め
られるSfから、目止めテープを生地に接着した積層部
の曲げ硬さ応力係数は、8×Sf/Sbとして求められ
る。
【0022】上述した目止めテープ7を縫合部10に対
して接着する方法は、熱風式接着機を使用して熱風を吹
きつけることにより接着樹脂フィルム7bを溶融させ、
その接着樹脂を縫合部10における各縫い目3,4の隙
間や織糸の単糸隙間や織物表面の凹凸部に流れ込ませ、
そのアンカー効果によって接着するようにする。
【0023】
【実施例】
実施例1 ポリエステル繊維144D−265Fと24D−225
Fとをタテ糸、ポリエステル繊維144D−225Fを
ヨコ糸とし、タテ糸157本/インチ、ヨコ糸116本
/インチの高密度平織からなり、撥水性が100点、耐
水圧(平均)が1385mmH2Oであるノンコーティン
グ生地を使用して、図1に示す縫合構造を設けたアスレ
チック(ジョギング)用レインウェアを縫製した。
【0024】この縫製において、縫合部には表1の NO.
1の目止めテープを使用し、熱風式接着機を使用して接
着した。その結果は表2に示す通りであった。すなわ
ち、目止めテープ接着時の接着強力は760g/2cmで
あり、実用上問題ないレベルであった。また、洗濯(5
回)後の接着強力を測定したところ、691g/2cmで
あり、かつ洗濯剥離も全く見られなかった。
【0025】また、縁かがり縫い目による目止めテープ
の損傷の有無を耐水圧(JIS L−1092ショッパ
ー法)によって測定したところ、厚さ120ミクロンと
適度な厚みであり、2000mmH2O以上(テープ部の
み)であって損傷のないことを確認した。また、縫製直
後に発生した縫い目のパッカリング(縫い目シワ)をJ
IS標準判定写真を用いて級付けしたところ2〜3級で
あり、かなり目立つレベルであったが、目止めテープが
適度な伸縮性(148%/2cm幅/1kg)を有するため
接着によって大きな波打ちシワは残るものの3〜4級レ
ベルであり、外観上製品品位を大きく損なうものではな
かった。
【0026】さらに、目止めテープを接着した部分の曲
げ硬さ応力係数は0.108であり、生地の防水耐久性
に悪影響を与える程の硬さの差ではなかった。さらに、
戸外での実着用試験を雨天の日に延10日間、洗濯(家
庭用洗濯)を延5回行って、目止めテープの接着性、防
水性、生地の防水耐久性などを耐水圧で判定した。その
結果、目止めテープの剥離や縫い目による損傷は全く認
められず、2000mmH2O以上(テープ部)であっ
た。また、生地とテープ端の境界部では、生地の他の部
分に対して94%の保持率であった。 実施例2 表1のテープ NO.2の目止めテープを使用した以外は、
実施例1と同一条件でアスレチックウェアを縫製した。
その結果は表2に示す通りであった。
【0027】すなわち、目止めテープ接着後の接着強力
は652g/2cmであり、また洗濯5回後での接着強力
は593g/2cmであって、剥離もなく実用上問題ない
レベルであった。また、縁かがり縫い目によるテープの
損傷の有無を耐水圧で調べた結果、テープの厚みは75
ミクロンで若干薄いが、耐水圧は2000mmH2O以上
(テープ部)以上であり、損傷のないことを確認した。
【0028】また、テープの伸縮性は186%/2cm幅
/1kgであり、接着部の風合いも柔らかく、若干大きい
ものの、縫い目のパッカリング軽減効果は実施例1に比
べやや劣る程度であった。さらにテープ接着部分の生地
の曲げ硬さ応力係数は0.147であり、非常に柔らか
く、生地との一体性に優れていた。 実施例3 表1のテープ NO.3の目止めテープを使用した以外は、
実施例1と同一条件でアスレチックウェアを縫製した。
その結果は表2に示す通りであった。
【0029】すなわち、目止めテープ接着後の接着強力
は789g/2cmであり、また洗濯5回後での接着強力
は710g/2cmであって、剥離もなく実用上問題ない
レベルであった。また、縁かがり縫い目によるテープの
損傷の有無を耐水圧で調べた結果、2000mmH2O以
上(テープ部)以上であり、損傷のないことを確認し
た。
【0030】また、縫い目のパッカリング軽減効果も実
施例1と同様であった。さらに、テープ接着部分の生地
の曲げ硬さ応力係数は0.076であり、若干テープ接
着部が硬いと感じられたが、それほど問題となるレベル
ではなかった。 比較例1 表1のテープ NO.4の厚さが75ミクロン未満の目止め
テープを使用した以外は、実施例1と同一条件でアスレ
チックウェアを縫製した。その結果は表2に示す通りで
あった。
【0031】すなわち、目止めテープ接着後の接着強力
は460g/2cmであり、この接着力では実用上問題と
なると考えられる。また、このテープの伸縮性を調べた
ところ、213%/2cm幅/1kgであって非常に伸びや
すく、接着時に熱風接着機ガイドとの摩擦と高温度の熱
風による伸びのため接着後にテープが収縮し、縫い目シ
ワを吸収するどころか、かえってシワを多く発生する結
果になった。
【0032】洗濯試験を行った結果は、洗濯2回で完全
剥離を発生した。また、縁かがり縫い目によるテープの
損傷の有無を耐水圧で調べた結果、洗濯前で560mmH
2O(テープ部)であり、縫い目によってテープが損傷
していることが分かった。 比較例2 表1のテープ NO.5の厚さが160ミクロンより大き
く、伸縮性が70%/2cm幅/1kgよりも小さい目止め
テープを使用した以外は、実施例1と同一条件でアスレ
チックウェアを縫製した。その結果は表2に示す通りで
あった。
【0033】すなわち、目止めテープ接着後の接着強力
は892g/2cmであり、この接着力では実用上問題な
い値であった。また、洗濯5回後の接着強力は792g
/2cmで剥離現象も発生しなかった。また、縁かがり縫
い目によるテープの損傷の有無を耐水圧で測定した結果
は、2000mmH2O以上(テープ部)で損傷を受けて
いないことを確認した。
【0034】しかし、縫い目のパッカリングの軽減効果
については、テープが硬く、伸縮性も小さい(64%/
2cm幅/1kg)ため、パッカリングを吸収することがで
きず、ほとんど効果は見られなかった。また、目止めテ
ープの接着部分の曲げ硬さ応力係数は0.059になっ
ており、かなり硬くなっていた。 比較例3 表1のテープ NO.6の表皮層がナイロンタフタからなる
バイヤス織物をベースにした目止めテープを使用した以
外は、実施例1と同一条件でアスレチックウェアを縫製
した。その結果は表2に示す通りであった。
【0035】すなわち、目止めテープ接着後の接着強力
は745g/2cmであり、ほぼ実用上問題ないと思われ
る値であった。また、洗濯5回後の接着強力は682g
/2cmで剥離現象も発生しなかった。また、縁かがり縫
い目によるテープの損傷の有無を耐水圧で測定した結果
は、2000mmH2O以上(テープ部)であって、損傷
を受けていないことを確認した。
【0036】しかし、縫い目のパッカリングの軽減効果
については、テープが硬く伸縮性も31.6%/2cm幅
/1kgで非常に小さいため、パッカリングを吸収するこ
とができず、ほとんど効果は見られなかった。逆に、シ
ワをそのまま押さえ込んでタックが入っていた。さらに
目止めテープ接着部分の曲げ硬さ応力係数は0.054
であり、非常に硬かった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、ノンコ
ーティング生地を使用した防水衣服において、その縫合
部に接着する目止めテープを薄くて柔らかく伸縮性に富
んだ表皮樹脂フィルムと接着樹脂フィルムとの積層フィ
ルムから構成したので、目止めテープと生地との剛性性
差を小さくし、応力集中を低減するため生地に損傷を与
えることなく優れた防水性能を与えることができる。さ
らに、縫合部のシワ(縫い目のパッカリング)を軽減
し、外観の悪化を防止することができる。また、縫合部
に縁かがり縫いがある場合にも、その縫い目に対する耐
摩耗性に優れた効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例からなる防水衣服の縫合部を示
す外観図である。
【図2】本発明に適用される縫合部から目止めテープを
除いた状態の一例を示す外観図である。
【図3】図2に相当する他の例を示す外観図である。
【図4】従来の目止めテープを接着した縫合部を示す外
観図である。
【符号の説明】
1,1′生地片 2 縫い代端部 3 地縫い目 4 押さえ縫い
目 5 縁かがり縫い 6 ホツレ糸 7 目止めテープ 7a 表皮樹脂
フィルム 7b 接着樹脂フィルム 10 縫合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS L 1092(スプレー法)規
    定の撥水性が80点以上、JIS L 1092(ショ
    ッパー法)規定の耐水性が400mmH2O以上のノン樹
    脂コーティング生地から、縫合部に目止めテープを接着
    して構成した防水衣服であって、前記目止めテープが表
    皮樹脂フィルムと接着樹脂フィルムとの積層フィルムか
    らなると共に、厚さが75〜170ミクロン、伸縮性が
    70〜200%/2mm幅/1kgであり、かつ該目止めテ
    ープが前記生地に接着した積層部の曲げ硬さ応力係数が
    0.067〜0.5である防水衣服。
  2. 【請求項2】 前記目止めテープの厚さが90〜140
    ミクロン、伸縮性が90〜180%/2mm幅/1kgであ
    る請求項1に記載の防水衣服。
  3. 【請求項3】 前記目止めテープが前記生地に接着した
    積層部の曲げ硬さ応力係数が0.077〜0.33であ
    る請求項1または2に記載の防水衣服。
JP7192078A 1995-07-27 1995-07-27 防水衣服 Pending JPH0941208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7192078A JPH0941208A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 防水衣服

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7192078A JPH0941208A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 防水衣服

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0941208A true JPH0941208A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16285278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7192078A Pending JPH0941208A (ja) 1995-07-27 1995-07-27 防水衣服

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0941208A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005105475A (ja) * 2002-09-30 2005-04-21 Yamaki Co Ltd 衣料、衣料の製造方法及び布帛の結合部分
JP2005314846A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Hcs:Kk 衣服
JP2006336185A (ja) * 1997-10-27 2006-12-14 O Neill Inc ウエットスーツ
KR100676373B1 (ko) * 2006-10-20 2007-02-02 (주)티 에스 에이 콜렉션 직물지 봉제방법
KR100676372B1 (ko) * 2006-10-20 2007-02-02 (주)티 에스 에이 콜렉션 직물지 봉제방법
KR100938494B1 (ko) * 2008-06-17 2010-01-25 (주)티 에스 에이 콜렉션 원단의 연결무늬 및 이의 형성방법
WO2016006418A1 (ja) * 2014-07-07 2016-01-14 日本ゴア株式会社 目止め用バイアステープ及びその製造方法、並びに、該目止め用バイアステープを用いた繊維製品
US9314847B2 (en) 2011-03-28 2016-04-19 Element Six Gmbh Cemented carbide material
EP2420377A3 (en) * 2010-08-20 2017-03-22 Coats Plc. Method of joining fabric panels
KR102028179B1 (ko) * 2018-12-26 2019-10-02 조상희 소파원단 봉제부 방수공법
JP2019535912A (ja) * 2016-11-21 2019-12-12 サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエスSanko Tekstil Isletmeleri San. Ve Tic. A.S. ストレッチデニムや他の布地製品の縫目シール及びその製造方法
CN111296916A (zh) * 2020-04-07 2020-06-19 四川逸维服饰有限公司 一种防护服的腰部缝合结构及缝合方法
WO2022224666A1 (ja) * 2021-04-21 2022-10-27 東レ株式会社 繊維構造体

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336185A (ja) * 1997-10-27 2006-12-14 O Neill Inc ウエットスーツ
JP2005105475A (ja) * 2002-09-30 2005-04-21 Yamaki Co Ltd 衣料、衣料の製造方法及び布帛の結合部分
JP4607491B2 (ja) * 2004-04-30 2011-01-05 株式会社エイチシーエス 衣服
JP2005314846A (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Hcs:Kk 衣服
KR100676373B1 (ko) * 2006-10-20 2007-02-02 (주)티 에스 에이 콜렉션 직물지 봉제방법
KR100676372B1 (ko) * 2006-10-20 2007-02-02 (주)티 에스 에이 콜렉션 직물지 봉제방법
KR100938494B1 (ko) * 2008-06-17 2010-01-25 (주)티 에스 에이 콜렉션 원단의 연결무늬 및 이의 형성방법
EP2420377A3 (en) * 2010-08-20 2017-03-22 Coats Plc. Method of joining fabric panels
US9314847B2 (en) 2011-03-28 2016-04-19 Element Six Gmbh Cemented carbide material
WO2016006418A1 (ja) * 2014-07-07 2016-01-14 日本ゴア株式会社 目止め用バイアステープ及びその製造方法、並びに、該目止め用バイアステープを用いた繊維製品
JP2019535912A (ja) * 2016-11-21 2019-12-12 サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエスSanko Tekstil Isletmeleri San. Ve Tic. A.S. ストレッチデニムや他の布地製品の縫目シール及びその製造方法
KR102028179B1 (ko) * 2018-12-26 2019-10-02 조상희 소파원단 봉제부 방수공법
CN111296916A (zh) * 2020-04-07 2020-06-19 四川逸维服饰有限公司 一种防护服的腰部缝合结构及缝合方法
WO2022224666A1 (ja) * 2021-04-21 2022-10-27 東レ株式会社 繊維構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4015434B2 (ja) 積層布帛
JP3547138B2 (ja) 防水加工布の改良された接合構造
RU2388857C2 (ru) Герметизирующая лента и использующее ее текстильное изделие
JP4892173B2 (ja) 耐久、防水加工が為された織物生地の縁、端部、パッチ及び継ぎ目とその形成方法
JP5908938B2 (ja) 耐水性スライドファスナーおよびその作成方法
JPH0941208A (ja) 防水衣服
PL228340B1 (pl) Produkt warstwowy i produkt tekstylny
JP5602040B2 (ja) 積層体布帛
JPH06246076A (ja) 防水性衣料の製造法
JP2007283774A (ja) 積層体
JPH0732510A (ja) 防水性靴の製造法
JP3419424B2 (ja) 目止めテープ
JP6496885B1 (ja) 防水縫い目構造
CN215943872U (zh) 一种双层设计的激光刺绣机用面料
JPS62121045A (ja) 伸縮性衣料用素材及びその製造方法
CN209051122U (zh) 一种防割牛津布
JPH041032A (ja) 伸縮性植毛体
JP3019982B2 (ja) 伸縮性接着芯地およびその製法
CN111278315A (zh) 防水缝迹构造
JPS59137534A (ja) ミシン糸
CA3232454A1 (en) Fiber laminated structure and production method therefor
JPH0673602A (ja) 透湿防水衣服
JP3014234U (ja) 縫製用の縫目補強テープ
JP2003221715A (ja) 衣 服
JP2008297692A (ja) 弾性力ストレッチ出来る(Powerful、StretohableCLOTHS)布地を裁断方法で縫製する布地の製造方法。