JPH094109A - 傾斜天井付屋根パネルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根パネルの生産段階で傾斜天井用の天井パ
ネルが取付けられた状態とし、次いで屋根ユニットとし
て完成させるようにすることにより、屋根ユニットの効
率のよい組立作業が行え、総組立工程におけるタクトタ
イムの改善と、楽な姿勢で組立作業が行える傾斜天井付
屋根パネルの製造方法を提供する。 【構成】 予め内側に断熱材１２が充填された傾斜天井
用の天井パネル１１の上下端に横梁１３、１４を取付
け、この横梁１３、１４の上面に、横梁１３、１４間に
亘って直交する方向に斜め梁１５、１６を適宜間隔で取
付け、更に、この斜め梁１５、１６の上面に野地板１７
及びルーフィング材を張着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、住宅等の建物の傾斜天
井付屋根パネルの製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、屋根ユニットと種々の居室ユニッ
ト等とを用いて建物を組立てる所謂ユニット工法におい
て、屋根ユニットに用いられる屋根パネルは、横梁と棟
梁との間に鉛直方向に流れ梁、垂木等を架け渡して固定
し、この上に野地板とルーフィング材を張着して構成さ
れており、この屋根パネルを妻トラス等に接合して屋根
ユニットとする工法が取られている（実開平２−１７８
４５２号公報 参照）。

【０００３】上記の従来の屋根ユニットを傾斜天井付と
して完成させるには、屋根ユニットの形状を組立完成さ
せてから、屋根パネルの取付けられた屋根ユニットの内
側に入り込いで傾斜天井用の天井パネルを取付けるとい
った手順がとられてきた。

【０００４】このようにして工場において組立てられた
屋根ユニットは、現場に搬送され、クレーン等により吊
架され、居室ユニット等にボルト・ナットを用いて締結
され、建物として完成されるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の傾斜天井付屋根パネルの組立方法において
は、この屋根パネルの下側に作業者が入り込み、傾斜天
井用の天井パネルを軒梁や桁梁にビスを用いて取付ける
といった作業を行わねばならない。

【０００６】この作業は、作業者の無理な姿勢を強いら
れる上、作業そのものにもかなりの時間工数を必要とす
るために、屋根ユニットの総組立に要する時間（タクト
タイム）に影響がでるなどの問題がある。

【０００７】本発明は、上記のこのような問題点に着目
してなされたものであり、その目的とするところは、こ
れらの問題点を解消し、屋根パネルの生産段階で傾斜天
井用の天井パネルが取付けられた状態とし、次いで屋根
ユニットとして完成させるようにすることにより、屋根
ユニットの効率のよい組立作業が行え、総組立工程にお
けるタクトタイムの改善と、楽な姿勢で組立作業が行え
る傾斜天井付屋根パネルの製造方法を提供するものであ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の傾斜天井付屋根
パネルの製造方法においては、予め内側に断熱材が充填
された傾斜天井用の天井パネルの上下端に横梁を取付
け、この横梁の上面に、横梁間に亘って直交する方向に
斜め梁を適宜間隔で取付け、更に、この斜め梁の上面に
野地板及びルーフィング材を張着することを特徴とす
る。

【０００９】本発明の傾斜天井付屋根パネルの製造方法
において、上記横梁とは天井パネルの下端に取付けられ
る軒梁と上端に取付けられる継梁を指し、又、斜め梁と
は、上記軒梁と継梁との間に亘って取付けられる両端の
流れ梁と、この間に適宜間隔で取付けられる垂木とを指
すものである。

【００１０】

【作用】本発明の傾斜天井付屋根パネルの製造方法にお
いては、予め内側に断熱材が充填された傾斜天井用の天
井パネルの上下端に横梁を取付け、この横梁の上面に、
横梁間に亘って直交する方向に斜め梁を適宜間隔で取付
け、更に、この斜め梁の上面に野地板及びルーフィング
材を張着して傾斜天井付屋根パネルとするようにしたこ
とにより、傾斜付天井用の天井パネルの取付作業の効率
が大幅に向上し、屋根ユニットの効率のよい組立作業が
行え、ひいては総組立工程におけるタクトタイムが改善
され、又、屋根ユニットの組立作業が楽な姿勢で行える
ように改善された。又、断熱材の上方の斜め梁に沿って
通気層が確保できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図１は、本発明の傾斜天井付屋根パネルの製造方
法の一例を示す斜視図であり、図２は、図１に示す製造
方法により完成された傾斜天井付屋根パネルの断面図で
ある。

【００１２】図１において、１０は各部材が分解状態に
ある傾斜天井付屋根パネルであり、１１は、枠材１１
ａ、１１ａ、・・を用いて組立てられた天井パネル枠組
と、天井パネル枠組の下に取付けられた天井面板とから
なる傾斜天井用の天井パネルである。

【００１３】上記天井パネル１１の内側には、天井の断
熱材のグラスウール１２が充填されている。この天井パ
ネル１１の下端の枠材１１ａには、横梁である軒梁１３
がビス１３ａを用いて固定される。同様にして、天井パ
ネル１１の上端の枠材１１ａには、横梁である継梁１４
がビス１４ａを用いて固定される。

【００１４】続いて、上記軒梁１３と、継梁１４の端部
に付設された取付金具１３により、斜め梁である流れ梁
１５がビス１５ａを用いて固定される。次いで、上記流
れ梁１５間には、流れ梁１５に平行に木製の垂木１６、
１６、・・が取付金具１３により釘１６ａを用いて打釘
されて固定される。

【００１５】このようにして、天井パネル１１が取付け
られた屋根パネルの構造体が完成する。これらの作業
は、従来と違って、平面上で楽な姿勢で能率よく組立加
工されてゆく。

【００１６】続いて、最後の工程として、野地板１７が
上記垂木１６、１６、・・の上面に釘１７ａを用いて打
釘により固定されると、傾斜天井用の天井パネル１１が
取付られた屋根パネル１０が完成される。

【００１７】このようにして完成された屋根パネル１０
は、図２に示すような構造となり、妻トラス等にボルト
・ナットにより締結されて屋根ユニットとして完成され
る。又、この屋根パネル１０の上面には、ルーフィング
材（図示しない）が、張着されるようになっている。こ
のルーフィング材の施工は、屋根ユニットの完成段階で
行われる場合と、建築現場での屋根葺きの時に行われる
場合とがある。

【００１８】従って、従来のように屋根パネルが屋根ユ
ニットに組立てられた後から、下側に入り込んで天井パ
ネルを取付けることがなく、楽な姿勢で効率よく作業を
行うことができ、かかる時間の短縮も可能となった。

【００１９】図３は、パネル工法による屋根ユニットに
よる屋根の構成を説明する斜視図であり、傾斜天井付屋
根パネルの施工例を示すものである。図３において、２
０、２１、及び２２は、それぞれの箇所に配設される屋
根パネルであり、この屋根パネル２１と２２は屋根の軒
先部を構成するために用いられ、棟３１を有する屋根パ
ネル２３は、妻面を構成する妻トラス３０に接合されて
屋根ユニット４０として屋根の棟部を構成するために用
いられた使用例を示すものである。

【００２０】

【発明の効果】本発明の傾斜天井付屋根パネルの製造方
法においては、予め内側に断熱材が充填された傾斜天井
用の天井パネルの上下端に横梁を取付け、この横梁の上
面に、横梁間に亘って直交する方向に斜め梁を適宜間隔
で取付け、更に、この斜め梁の上面に野地板及びルーフ
ィング材を張着して傾斜天井付屋根パネルとするように
したことにより、傾斜付天井用の天井パネルの取付作業
の効率が大幅に向上し、屋根ユニットの効率のよい組立
作業が行え、ひいては総組立工程におけるタクトタイム
が改善され、又、屋根ユニットの組立作業が楽な姿勢で
行えるように改善された。又、断熱材の上方の斜め梁に
沿って通気層が確保できる。従って、傾斜天井付屋根パ
ネルの製造方法として好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の傾斜天井付屋根パネルの製造方法の一
例を示す斜視図。

【図２】図１に示す製造方法により完成された傾斜天井
付屋根パネルの断面図。

【図３】傾斜天井付屋根パネルを用いた屋根の構成を示
す斜視図。

【符号の説明】

１０ 傾斜天井付屋根パネル １１ 天井パネル １１ａ 枠材 １２ グラスウール １３ 軒梁 １３ａ、１４ａ、１５ａ ビス １３ｂ 取付金具 １５ 流れ梁 １６ 垂木 １６ａ、１７ａ 釘 １７ 野地板 ２１、２２、２３ 屋根パネル ３０ 妻トラス ３１ 棟 ４０ 屋根ユニット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め内側に断熱材が充填された傾斜天井
   用の天井パネルの上下端に横梁を取付け、この横梁の上
   面に、横梁間に亘って直交する方向に斜め梁を適宜間隔
   で取付け、更に、この斜め梁の上面に野地板及びルーフ
   ィング材を張着することを特徴とする傾斜天井付屋根パ
   ネルの製造方法。