JPH0940716A - 電離放射線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
電離放射線硬化性樹脂組成物Info
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- JPH0940716A JPH0940716A JP21523195A JP21523195A JPH0940716A JP H0940716 A JPH0940716 A JP H0940716A JP 21523195 A JP21523195 A JP 21523195A JP 21523195 A JP21523195 A JP 21523195A JP H0940716 A JPH0940716 A JP H0940716A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリオレフィン系のシート、フィルム等への
密着性の良好な電離放射線硬化性樹脂を得る。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物
(A)からなることを特徴とする電離放射線硬化性樹脂
組成物。 [式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基、Qは(メタ)アクリロイル基
または(メタ)アリル基、mおよびnはそれぞれ0〜5
0の整数である。]
密着性の良好な電離放射線硬化性樹脂を得る。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物
(A)からなることを特徴とする電離放射線硬化性樹脂
組成物。 [式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基、Qは(メタ)アクリロイル基
または(メタ)アリル基、mおよびnはそれぞれ0〜5
0の整数である。]
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電離放射線硬化性
組成物に関する。さらに詳しくは、ポリエチレンやポリ
プロピレンのように表面エネルギーの低い基材への密着
性が良好で、これら基材のコーティング剤としてとくに
有用な電離放射線硬化性組成物に関する。
組成物に関する。さらに詳しくは、ポリエチレンやポリ
プロピレンのように表面エネルギーの低い基材への密着
性が良好で、これら基材のコーティング剤としてとくに
有用な電離放射線硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリプロピレン
(以下ポリオレフィン類と称す)のように表面エネルギ
ーの低い基材を保護や装飾のために電離放射線硬化性樹
脂でコーティングする場合、これらの基材にコロナ放
電、プライマーコートなどの前処理をしてコーティング
剤の密着性を上げる方法が一般に用いられている。
(以下ポリオレフィン類と称す)のように表面エネルギ
ーの低い基材を保護や装飾のために電離放射線硬化性樹
脂でコーティングする場合、これらの基材にコロナ放
電、プライマーコートなどの前処理をしてコーティング
剤の密着性を上げる方法が一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
前処理には設備が必要であり、工程が1〜数段増えると
いう問題があった。
前処理には設備が必要であり、工程が1〜数段増えると
いう問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリオレ
フィン類の基材にコロナ放電やプライマー処理等の前処
理なしでも密着性の優れた電離放射線硬化性組成物につ
いて鋭意検討した結果本発明に到達した。すなわち本発
明は、下記一般式(1)で表される化合物からなること
を特徴とする電離放射線硬化性樹脂組成物である。 [式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基、Qは(メタ)アクリロイル基
または(メタ)アリル基、mおよびnはそれぞれ0〜5
0の整数である。]
フィン類の基材にコロナ放電やプライマー処理等の前処
理なしでも密着性の優れた電離放射線硬化性組成物につ
いて鋭意検討した結果本発明に到達した。すなわち本発
明は、下記一般式(1)で表される化合物からなること
を特徴とする電離放射線硬化性樹脂組成物である。 [式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基、Qは(メタ)アクリロイル基
または(メタ)アリル基、mおよびnはそれぞれ0〜5
0の整数である。]
【0005】本発明において、一般式(1)のR1は炭
素数8〜22の炭化水素基である。また、一般式(1)
においてR1−CH−CH2−で表される部分は、α,β
−ジヒドロキシアルカンに由来する部分である。該α,
β−ジヒドロキシアルカンとしては、1,2−ジヒドロ
キシデカン、1,2−ジヒドロキシドデカンなどが挙げ
られる。
素数8〜22の炭化水素基である。また、一般式(1)
においてR1−CH−CH2−で表される部分は、α,β
−ジヒドロキシアルカンに由来する部分である。該α,
β−ジヒドロキシアルカンとしては、1,2−ジヒドロ
キシデカン、1,2−ジヒドロキシドデカンなどが挙げ
られる。
【0006】α,β−ジヒドロキシアルカンは通常市販
されているもののほかに、末端に二重結合を有する脂肪
族炭化水素を酸化することにより得られるジヒドロキシ
化合物を使用することができる。上記末端に二重結合を
有する脂肪族炭化水素としてはたとえばデセン、ドデセ
ン等炭素数が10〜24のα−オレフィンが挙げられ
る。
されているもののほかに、末端に二重結合を有する脂肪
族炭化水素を酸化することにより得られるジヒドロキシ
化合物を使用することができる。上記末端に二重結合を
有する脂肪族炭化水素としてはたとえばデセン、ドデセ
ン等炭素数が10〜24のα−オレフィンが挙げられ
る。
【0007】一般式(1)において(O−X)で表され
る基はアルキレンオキサイドおよび/またはテトラヒド
ロフランに由来するものである。上記アルキレンオキサ
イドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、1,2−1,3−または1,4−ブチレンオキサ
イドなどの炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが挙げ
られる。
る基はアルキレンオキサイドおよび/またはテトラヒド
ロフランに由来するものである。上記アルキレンオキサ
イドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、1,2−1,3−または1,4−ブチレンオキサ
イドなどの炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが挙げ
られる。
【0008】一般式(1)において(O−X)で表され
る部分は、α,β−ジヒドロキシアルカンに常法に従っ
てアルキレンオキサイドおよび/またはテトラヒドロフ
ランを付加することにより得られる。
る部分は、α,β−ジヒドロキシアルカンに常法に従っ
てアルキレンオキサイドおよび/またはテトラヒドロフ
ランを付加することにより得られる。
【0009】α,β−ジヒドロキシ化合物に付加するア
ルキレンオキサイドは単独でも共付加でもよく、共付加
の場合の付加形式はランダム、ブロックのいずれの構造
をとってもよい。
ルキレンオキサイドは単独でも共付加でもよく、共付加
の場合の付加形式はランダム、ブロックのいずれの構造
をとってもよい。
【0010】α,β−ジヒドロキシ化合物の水酸基1個
あたりに付加するアルキレンオキサイドは、通常0〜5
0モル、好ましくは0〜30モルである。
あたりに付加するアルキレンオキサイドは、通常0〜5
0モル、好ましくは0〜30モルである。
【0011】付加するアルキレンオキサイド50モルを
超えると、ポリオレフィン類への密着性が悪くなる。
超えると、ポリオレフィン類への密着性が悪くなる。
【0012】一般式(1)においてQ−O−で表される
基は電離放射線により硬化する部分であり、具体例とし
て(メタ)アクリロイロキシ基、(メタ)アリロキシ基
などが挙げられる。
基は電離放射線により硬化する部分であり、具体例とし
て(メタ)アクリロイロキシ基、(メタ)アリロキシ基
などが挙げられる。
【0013】一般式(1)においてQ−O−で表される
部分は、上記α,β−ジヒドロキシ化合物またはα,β
−ジヒドロキシ化合物にアルキレンオキサイドの1種以
上を付加させて得た水酸基を2個有する化合物と(メ
タ)アクリル酸もしくはそれらの低級アルキルエステル
とから常法によりエステル化して導入するか、(メタ)
アリルクロライドなどによりエーテル化して導入する。
部分は、上記α,β−ジヒドロキシ化合物またはα,β
−ジヒドロキシ化合物にアルキレンオキサイドの1種以
上を付加させて得た水酸基を2個有する化合物と(メ
タ)アクリル酸もしくはそれらの低級アルキルエステル
とから常法によりエステル化して導入するか、(メタ)
アリルクロライドなどによりエーテル化して導入する。
【0014】本発明の組成物において、(A)の含有量
は好ましくは組成物全量中の少なくとも10重量%であ
る。(A)の含有量が10重量%未満であるとポリオレ
フィン類への密着性が低下する。
は好ましくは組成物全量中の少なくとも10重量%であ
る。(A)の含有量が10重量%未満であるとポリオレ
フィン類への密着性が低下する。
【0015】本発明の組成物において一般式(1)で示
す化合物と共に、必要により公知の他の(メタ)アクリ
レート、(メタ)アリル化合物を併用することができ
る。
す化合物と共に、必要により公知の他の(メタ)アクリ
レート、(メタ)アリル化合物を併用することができ
る。
【0016】(メタ)アクリレートの具体例としては、
1分子中に(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物
[炭素数1〜12のアルコール、フェノール、アルキル
フェノール等のアルキレンオキサイド付加物の(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレートなど];1分子中に(メタ)アクリロイル基を
2個有する化合物[ビスフェノール類のアルキレンオキ
サイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールおよびそのアルキレンオキサイド付加物のジ
(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイドジ
(メタ)アクリレートなど];1分子中に(メタ)アク
リロイル基を3個以上有する化合物[トリメチロールプ
ロパン、グリセリンおよびそのアルキレンオキサイド付
加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルおよびそのアルキレンオキサイド付加物のトリ−また
はテトラ(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリト
ールおよびそのアルキレンオキサイド付加物のペンタ
−、ヘキサ−またはそれ以上の(メタ)アクリレートな
ど];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
1分子中に(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物
[炭素数1〜12のアルコール、フェノール、アルキル
フェノール等のアルキレンオキサイド付加物の(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレートなど];1分子中に(メタ)アクリロイル基を
2個有する化合物[ビスフェノール類のアルキレンオキ
サイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールおよびそのアルキレンオキサイド付加物のジ
(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキサイドジ
(メタ)アクリレートなど];1分子中に(メタ)アク
リロイル基を3個以上有する化合物[トリメチロールプ
ロパン、グリセリンおよびそのアルキレンオキサイド付
加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルおよびそのアルキレンオキサイド付加物のトリ−また
はテトラ(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリト
ールおよびそのアルキレンオキサイド付加物のペンタ
−、ヘキサ−またはそれ以上の(メタ)アクリレートな
ど];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0017】(メタ)アリル化合物の具体例としては、
1分子中に(メタ)アリル基を1個有する化合物[炭素
数1〜12のアルコール、フェノール、アルキルフェノ
ール等およびこれらのアルキレンオキサイド付加物の
(メタ)アリルエーテルなど];1分子中に(メタ)ア
リル基を2個有する化合物[ビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アリルエーテル、ネ
オペンチルグリコール、およびそのアルキレンオキサイ
ド付加物のジ(メタ)アリルエーテル、ポリアルキレン
オキサイドジ(メタ)アリルエーテル、ジアリルフタレ
ートなど];1分子中に(メタ)アリル基を3個以上有
する化合物[トリメチロールプロパン、グリセリンおよ
びそのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アリ
ルエーテル、ペンタエリスリトールおよびそのアルキレ
ンオキサイド付加物のトリ、またはテトラ(メタ)アリ
ルエーテル、ポリペンタエリスリトールおよびそのアル
キレンオキサイド付加物のペンタ、ヘキサまたはそれ以
上の(メタ)アリルエーテルなど];およびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。
1分子中に(メタ)アリル基を1個有する化合物[炭素
数1〜12のアルコール、フェノール、アルキルフェノ
ール等およびこれらのアルキレンオキサイド付加物の
(メタ)アリルエーテルなど];1分子中に(メタ)ア
リル基を2個有する化合物[ビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アリルエーテル、ネ
オペンチルグリコール、およびそのアルキレンオキサイ
ド付加物のジ(メタ)アリルエーテル、ポリアルキレン
オキサイドジ(メタ)アリルエーテル、ジアリルフタレ
ートなど];1分子中に(メタ)アリル基を3個以上有
する化合物[トリメチロールプロパン、グリセリンおよ
びそのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アリ
ルエーテル、ペンタエリスリトールおよびそのアルキレ
ンオキサイド付加物のトリ、またはテトラ(メタ)アリ
ルエーテル、ポリペンタエリスリトールおよびそのアル
キレンオキサイド付加物のペンタ、ヘキサまたはそれ以
上の(メタ)アリルエーテルなど];およびこれらの2
種以上の混合物が挙げられる。
【0018】本発明の組成物を、電離放射線を照射する
ことにより硬化させる場合、電離放射線として好ましい
ものは紫外線および電子線である。
ことにより硬化させる場合、電離放射線として好ましい
ものは紫外線および電子線である。
【0019】紫外線で硬化させる場合、高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を
使用することができる。硬化する際の紫外線の照射量
は、好ましくは50〜1,000mJ/cm2である。
照射量が50mJ/cm2未満では硬化が不十分にな
り、1,000mJ/cm2を超えると硬化したコーテ
ィング膜が黄変劣化する場合がある。
タルハライドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を
使用することができる。硬化する際の紫外線の照射量
は、好ましくは50〜1,000mJ/cm2である。
照射量が50mJ/cm2未満では硬化が不十分にな
り、1,000mJ/cm2を超えると硬化したコーテ
ィング膜が黄変劣化する場合がある。
【0020】電子線で硬化する場合、公知の電子線照射
装置を使用することができる。電子線の照射量は、好ま
しくは1〜10Mradである。照射量が1Mrad未
満では、硬化が不十分になり、10Mradを超えると
硬化したコーティング膜あるいは、基材(紙、プラスチ
ック製シート、フィルム等)が損傷を受け、劣化する可
能性がある。
装置を使用することができる。電子線の照射量は、好ま
しくは1〜10Mradである。照射量が1Mrad未
満では、硬化が不十分になり、10Mradを超えると
硬化したコーティング膜あるいは、基材(紙、プラスチ
ック製シート、フィルム等)が損傷を受け、劣化する可
能性がある。
【0021】本発明の組成物には、必要により光重合開
始剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤等、塗
料、インキ、コーティング剤等に通常添加される添加剤
を任意に配合することができる。
始剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング剤等、塗
料、インキ、コーティング剤等に通常添加される添加剤
を任意に配合することができる。
【0022】本発明において必要により使用する光重合
開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジ
ルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベン
ゾイルフォーメート、イソプロピルチオキサントンなど
が挙げられる。
開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジ
ルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、メチルベン
ゾイルフォーメート、イソプロピルチオキサントンなど
が挙げられる。
【0023】光重合開始剤の量は、(Q)の重量に対し
て通常20重量%以下、好ましくは6重量%以下であ
る。
て通常20重量%以下、好ましくは6重量%以下であ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例により説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施
例中の部は重量部を示す。また、以下の例において得ら
れた塗膜の特性の測定法および評価基準は次の通りであ
る。 密着性:JIS K−5400に準じた碁盤目セロテー
プ剥離試験[2mm幅、縦横各11本の切り目をいれセ
ロテープで剥離した後、基板上に残った塗膜の碁盤目の
数kを分子に表示(k/100)] 硬度:JIS K−5400に準じた鉛筆硬度
するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施
例中の部は重量部を示す。また、以下の例において得ら
れた塗膜の特性の測定法および評価基準は次の通りであ
る。 密着性:JIS K−5400に準じた碁盤目セロテー
プ剥離試験[2mm幅、縦横各11本の切り目をいれセ
ロテープで剥離した後、基板上に残った塗膜の碁盤目の
数kを分子に表示(k/100)] 硬度:JIS K−5400に準じた鉛筆硬度
【0025】
製造例1 滴下ロート、温度計、還流冷却管および攪拌棒を備えた
ガラス製反応器中に、1,2−ドデカンジオール100
部、アクリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、
トルエン50部、ハイドロキノン0.2部を仕込み、生
成する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成
物を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して
微黄色の液状物165部を得た。これを化合物(I)と
する。
ガラス製反応器中に、1,2−ドデカンジオール100
部、アクリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、
トルエン50部、ハイドロキノン0.2部を仕込み、生
成する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成
物を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して
微黄色の液状物165部を得た。これを化合物(I)と
する。
【0026】製造例2 滴下ロート、温度計および攪拌棒を備えたガラス製加圧
反応器中に、1,2−ドデカンジオール100部および
水酸化カリウム0.05部を仕込み、140〜150
℃、4kg/cm2以下の反応条件でエチレンオキサイ
ド42部を徐々に圧入した。圧入完了後、2時間熟成し
た後、反応生成物を酸性白土で処理して水酸化カリウム
を除いて、微黄色液状物を140部得た。これを化合物
(II)とする。
反応器中に、1,2−ドデカンジオール100部および
水酸化カリウム0.05部を仕込み、140〜150
℃、4kg/cm2以下の反応条件でエチレンオキサイ
ド42部を徐々に圧入した。圧入完了後、2時間熟成し
た後、反応生成物を酸性白土で処理して水酸化カリウム
を除いて、微黄色液状物を140部得た。これを化合物
(II)とする。
【0027】製造例3 滴下ロート、温度計、還流冷却管および攪拌棒を備えた
ガラス製反応器中に、前記化合物(II)140部、ア
クリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、トルエ
ン50部およびハイドロキノン0.2部を仕込み、生成
する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成物
を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して微
黄色の液状物200部を得た。これを化合物(III)
とする。
ガラス製反応器中に、前記化合物(II)140部、ア
クリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、トルエ
ン50部およびハイドロキノン0.2部を仕込み、生成
する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成物
を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して微
黄色の液状物200部を得た。これを化合物(III)
とする。
【0028】製造例4 滴下ロート、温度計および攪拌棒を備えたステンレス製
加圧反応器中に、1,2−ドデカンジオール100部を
仕込み、140〜150℃で三弗化硼素0.5部を吹き
込み、次いで4kg/cm2以下の反応条件でテトラヒ
ドロフラン20部を徐々に圧入した。圧入完了後、2時
間熟成して微黄色液状物を120部得た。これを化合物
(IV)とする。
加圧反応器中に、1,2−ドデカンジオール100部を
仕込み、140〜150℃で三弗化硼素0.5部を吹き
込み、次いで4kg/cm2以下の反応条件でテトラヒ
ドロフラン20部を徐々に圧入した。圧入完了後、2時
間熟成して微黄色液状物を120部得た。これを化合物
(IV)とする。
【0029】製造例5 滴下ロート、温度計、還流冷却管および攪拌棒を備えた
ガラス製反応器中に、前記化合物(IV)120部、ア
クリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、トルエ
ン50部およびハイドロキノン0.2部を仕込み、生成
する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成物
を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して微
黄色の液状物200部を得た。これを化合物(V)とす
る。
ガラス製反応器中に、前記化合物(IV)120部、ア
クリル酸85部、パラトルエンスルホン酸3部、トルエ
ン50部およびハイドロキノン0.2部を仕込み、生成
する水を除きながら8時間環流した。その後反応生成物
を中性になるまで水洗し、トルエンを減圧下溜去して微
黄色の液状物200部を得た。これを化合物(V)とす
る。
【0030】実施例1 化合物(I)80部、トリメチロールプロパントリアク
リレート20部および1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン5部を均一に混合し、粘度55cP(25
℃)の本発明の組成物を得た。これを厚さ1mmのポリ
プロピレン板に厚さ25μmに塗布し、80W/cmの
高圧水銀灯を用いて照射距離9.5cm、コンベアスピ
ード5m/分で紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。こ
の塗膜の密着性は100/100、鉛筆硬度はHであっ
た。
リレート20部および1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン5部を均一に混合し、粘度55cP(25
℃)の本発明の組成物を得た。これを厚さ1mmのポリ
プロピレン板に厚さ25μmに塗布し、80W/cmの
高圧水銀灯を用いて照射距離9.5cm、コンベアスピ
ード5m/分で紫外線を照射し、塗膜を硬化させた。こ
の塗膜の密着性は100/100、鉛筆硬度はHであっ
た。
【0031】実施例2 化合物(III)80部、ネオペンチルグリコールにプ
ロピレンオキサイドを2モル付加したもののジアクリレ
ート[ネオマーNA−305;三洋化成工業(株)製]
20部を均一に混合し、粘度85cP(25℃)の本発
明の組成物を得た。これを厚さ100μmのポリエチレ
ンフィルムにグラビアコーターを用いて厚さ8μmに塗
布し、コンベアスピード30m/分で3Mradの電子
線を照射し、塗膜を硬化させた。この塗膜の密着性は1
00/100、鉛筆硬度はHBであった。
ロピレンオキサイドを2モル付加したもののジアクリレ
ート[ネオマーNA−305;三洋化成工業(株)製]
20部を均一に混合し、粘度85cP(25℃)の本発
明の組成物を得た。これを厚さ100μmのポリエチレ
ンフィルムにグラビアコーターを用いて厚さ8μmに塗
布し、コンベアスピード30m/分で3Mradの電子
線を照射し、塗膜を硬化させた。この塗膜の密着性は1
00/100、鉛筆硬度はHBであった。
【0032】実施例3 化合物(V)80部、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート20部および1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン5部を均一に混合し、粘度200cP
(25℃)の本発明の組成物を得た。これを厚さ1mm
のポリプロピレン板に厚さ25μmに塗布し、80W/
cmの高圧水銀灯を用いて照射距離9.5cm、コンベ
アスピード5m/分で紫外線を照射し、塗膜を硬化させ
た。この塗膜の密着性は100/100、鉛筆硬度は3
Hであった。
クリレート20部および1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン5部を均一に混合し、粘度200cP
(25℃)の本発明の組成物を得た。これを厚さ1mm
のポリプロピレン板に厚さ25μmに塗布し、80W/
cmの高圧水銀灯を用いて照射距離9.5cm、コンベ
アスピード5m/分で紫外線を照射し、塗膜を硬化させ
た。この塗膜の密着性は100/100、鉛筆硬度は3
Hであった。
【0033】比較例1 ヘキサンジオールジアクリレート80部、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート20部および1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン5部を均一に混合し、
粘度30cP(25℃)の比較の組成物を得た。これを
厚さ1mmのポリプロピレン板に厚さ25μmに塗布
し、80W/cmの高圧水銀灯を用いて照射距離9.5
cm、コンベアスピード5m/分で紫外線を照射し、塗
膜を硬化させた。この塗膜の密着性は0/100、鉛筆
硬度は2Hであった。
ルプロパントリアクリレート20部および1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン5部を均一に混合し、
粘度30cP(25℃)の比較の組成物を得た。これを
厚さ1mmのポリプロピレン板に厚さ25μmに塗布
し、80W/cmの高圧水銀灯を用いて照射距離9.5
cm、コンベアスピード5m/分で紫外線を照射し、塗
膜を硬化させた。この塗膜の密着性は0/100、鉛筆
硬度は2Hであった。
【0034】比較例2 ヘキサンジオールジアクリレート80部およびトリメチ
ロールプロパントリアクリレート20部を均一に混合
し、粘度35cP(25℃)の比較の組成物を得た。こ
れを厚さ100μmのポリエチレンフィルムにグラビア
コーターを用いて厚さ8μmに塗布し、コンベアスピー
ド30m/分で3Mradの電子線を照射し、塗膜を硬
化させた。この塗膜の密着性は0/100、鉛筆硬度は
Hであった。
ロールプロパントリアクリレート20部を均一に混合
し、粘度35cP(25℃)の比較の組成物を得た。こ
れを厚さ100μmのポリエチレンフィルムにグラビア
コーターを用いて厚さ8μmに塗布し、コンベアスピー
ド30m/分で3Mradの電子線を照射し、塗膜を硬
化させた。この塗膜の密着性は0/100、鉛筆硬度は
Hであった。
【0035】
【発明の効果】本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物
は、ポリオレフィン類に塗布後電離放射線で硬化するこ
とにより密着性の優れた皮膜になる。また耐摩耗性、耐
汚染性等の塗膜性能も優れている。かかる効果を奏する
ことから本発明の組成物は、特に表面エネルギーが小さ
いポリオレフィン類のシートまたはフィルム等のコーテ
ィング剤として極めて有用である。
は、ポリオレフィン類に塗布後電離放射線で硬化するこ
とにより密着性の優れた皮膜になる。また耐摩耗性、耐
汚染性等の塗膜性能も優れている。かかる効果を奏する
ことから本発明の組成物は、特に表面エネルギーが小さ
いポリオレフィン類のシートまたはフィルム等のコーテ
ィング剤として極めて有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物
(A)からなることを特徴とする電離放射線硬化性樹脂
組成物。 [式中、R1は炭素数8〜22の炭化水素基、Xは炭素
数2〜4のアルキレン基、Qは(メタ)アクリロイル基
または(メタ)アリル基、mおよびnはそれぞれ0〜5
0の整数である。] - 【請求項2】 一般式(1)において、R1が炭素数8
〜22の炭化水素基、mおよびnがそれぞれ0、Qがア
クリロイル基である請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 一般式(1)において、R1が炭素数8
〜22の炭化水素基、Xがエチレン基、プロピレン基ま
たはテトラメチレン基、mおよびnがそれぞれ0〜50
の整数、Qがアクリロイル基である請求項1記載の組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21523195A JPH0940716A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電離放射線硬化性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21523195A JPH0940716A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電離放射線硬化性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940716A true JPH0940716A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16668890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21523195A Pending JPH0940716A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電離放射線硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0940716A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011057565A (ja) * | 2009-09-07 | 2011-03-24 | Fujifilm Corp | 化合物およびこれを用いた硬化性組成物 |
WO2024025201A1 (ko) * | 2022-07-28 | 2024-02-01 | 주식회사 트리엘 | 지방족 이관능성 아크릴계 단량체 및 이를 포함하는 저유전 코팅액 조성물 |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP21523195A patent/JPH0940716A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011057565A (ja) * | 2009-09-07 | 2011-03-24 | Fujifilm Corp | 化合物およびこれを用いた硬化性組成物 |
WO2024025201A1 (ko) * | 2022-07-28 | 2024-02-01 | 주식회사 트리엘 | 지방족 이관능성 아크릴계 단량체 및 이를 포함하는 저유전 코팅액 조성물 |
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