JPH0940575A - インタロイキン−4による好中球数の増加および骨髄細胞成熟誘発 - Google Patents

インタロイキン−4による好中球数の増加および骨髄細胞成熟誘発

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JPH0940575A
JPH0940575A JP8155397A JP15539796A JPH0940575A JP H0940575 A JPH0940575 A JP H0940575A JP 8155397 A JP8155397 A JP 8155397A JP 15539796 A JP15539796 A JP 15539796A JP H0940575 A JPH0940575 A JP H0940575A
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Lee Sullivan
リー・サリヴァン
Michael Grace
マイケル・グレース
Loretta Bober
ロレッタ・ボバー
John Chu-Tay Tang
ジョン・チュ−テイ・タン
David Naveh
デーヴィッド・ナヴー
T L Nagabhushan
ティー・エル・ナガブシャン
Jay Raman
ジァイ・ラマン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IL−4を用いる好中球数の増加、骨髄細胞
成熟誘発の提供。 【解決手段】 IL−4を有効成分とする好中球数増
加、骨髄性または単球白血球治療用および未成熟骨髄性
または単球白血球の成熟誘発用医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、哺乳類における好
中球数の増加および骨髄細胞成熟誘発のための医薬組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】インタロイキン−4(IL−4)は、広い
範囲の免疫細胞刺激活性を有するリンホカイン(免疫系
の刺激剤)である[Banchereauら、Lymphokine Res.
第6巻、1号; U135(1987); Yokotoら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA, 83: 5894−5
898(1986); Leeら、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA, 83: 2061−2065(1986); Co
ffmanら、J.Immunol.136: 949−954(19
86); Sandersonら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA, 83: 437−440(1986); Grabstein
ら、J.Exp.Med.162: 1726−1731(1
985); およびVitettaら、J.Exp.Med.162:
1726−1731(1985)]。IL−4は、B細胞
増殖因子(BCGF)[Butlerら、J.Immunol.13
: 251−255(1984)(ヒトBCGF); および
Farrarら、J.Immunol.131: 1828−184
2(1983)(マウスBCGF)]およびB細胞刺激因子
1(BSF−1)[Oharaら、J.Immunol.135: 2
518−2523(1985)]と、さまざまな時点で呼
ばれている。インタロイキン−4という名称は、198
6年に最終的に提起されかつ採択された[Sanderson
ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 83: 43
7−440(1986)]。
【0003】IL−4は、当初、活性化B細胞の刺激の
ためにのみ重要であると考えられていた[Roehmら、
J.Exp.Med.160: 679−694(198
4)]。しかし、また、T細胞および肥満細胞の活性を改
変することも示された[Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA, 83: 5654−5658(1986)]。同様
に、T細胞増殖因子およびB細胞増殖因子としてのIL
−4活性が種々の感染に対する自然の防御を増強するた
めに有用であると記載しているWO87/0290を参
照。T細胞およびB細胞は、免疫応答の後期段階におい
て作用する。感染の初期段階において作用し、そして感
染に対する体の最初の防御系である好中球を増加させ、
かつ活性化するような薬剤を有することは、極めて有益
である。細胞は、白血球造血の正常過程において、幹細
胞として公知の始原未成熟細胞から骨髄において発生
し、異なる系統(lineage)経路で漸次により成熟な段階
を経て分化し、単球、顆粒球またはリンパ球として分化
の最終状態に到達する。未成熟、未分化細胞の特性は、
急速に増殖する能力である。前駆細胞がこれらの増殖段
階を経て成熟しかつ分化するときにのみ、それは、一般
に、増殖する能力を喪失しかつ特定された機能的成熟細
胞の役割を担う。正常状態では、その最終成熟形態に到
達した細胞は、いかなる程度にも全く増殖しない。
【0004】一般に、腫瘍は、細胞分化の障害である。
特に、骨髄性白血病は、単球および顆粒球系統の細胞が
成熟の初期段階で阻害され、したがって、その増殖能を
喪失した障害である。これらの成熟阻止細胞は増殖し続
けるので、それらは未成熟細胞群を発生させ、その結
果、白血病が診断される。種々の骨髄性白血病細胞を正
常マクロファージおよび顆粒球に分化させるように誘導
できること、および、これらの細胞は、分化するとその
増殖能を喪失することの証拠がある。このことは、薬剤
による最終的分化の誘導が骨髄性白血病の治療として有
用であることを示唆している。
【0005】
【発明の解決すべき課題および課題を解決する手段】さ
て、我々は、驚くべきことに、IL−4の投与は哺乳類
における好中球数を増加させること、および好中球およ
び単球の分化を刺激することを見いだした。さらに驚く
べきことに、我々は、好中球に対する効果はIL−4投
与を停止後も長く持続することを見いだした。このこと
は、IL−4の体内における半減期が極めて短いことか
ら極めて驚くべきことである。我々は、従って、IL−
4が哺乳類に投与して好中球の数を増加させ、かつ、感
染に対して宿主耐性を増強させるかまたは感染を極めて
早い段階に治療できることを発見した。この哺乳類は、
たとえば重度火傷または潰瘍を有する患者のように望ま
しくない細菌感染に感受性のイムノコンプロマイズ宿
主、免疫防御が腫瘍治療における放射線または化学療法
のために低下している宿主、および遺伝的免疫不全宿主
であることができる。これらのIL−4特性は、また、
創傷部位における好中球および単球活性化および繊維芽
細胞増殖を刺激することによって、それが、傷口または
火傷のような創傷の治癒のために局所投与において有用
であることを示唆している。
【0006】我々は、また、IL−4が骨髄性および単
球様細胞の成熟を誘発することを発見した。骨髄性白血
病は未成熟骨髄細胞の増殖に関連しているので、骨髄性
細胞をその成熟状態に進行させることによって、IL−
4は、その増殖を低下させ、骨髄性白血病を治療する手
段を提供するはずである。好適には、前記哺乳類は、ヒ
ト由来のIL−4によって、すなわち、大腸菌(E.col
i)またはCHO細胞から組換え法によって産生されたヒ
トIL−4のようなヒトIL−4によって、治療される
であろう。最も好適には、哺乳類に対する投与は、皮下
または静注によってまたは点滴によって投与され、そし
て、1日当たり体重1kg当たり約0.1〜約30μgの
量であろう。好適には、1日当たり体重1kg体重当たり
約1〜約15μgの量であり、最も好適には、1日当た
り体重1kg当たり約3〜約10μgの量であろう。
【0007】高純度活性IL−4は、3段階工程のIL
−4発現大腸菌(E.coli)の発酵培養液から得られ、こ
の工程は、 1.キレートセファロースファーストフローおよびキレ
ートセファロース6Bの名称でファルマシアファインケ
ミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals; Piscatawa
y, New Jarsey)から入手可能なキレートセファロー
スゲルのような金属キレートアガロースゲルカラムによ
るアフィニティクロマトグラフィに粗発酵培養液を供す
ること。キレートセファロースファーストフローは、セ
ファロース6ファーストフローに安定なエーテル結合で
結合したスペーサ上のイミノ2酢酸からなる。セファロ
ース6ファーストフローは、架橋アガロース6%であ
る。好適にはリン酸緩衝液である緩衝液が使用される。
使用したリン酸緩衝液は、高塩化ナトリウム濃度の、す
なわち約0.1〜1.5Mで、好適には1.0M、中性
〜わずかにアルカリ性pHの、すなわち、6.7〜8
の、好適には約7.2のものが使用される。高塩濃度お
よび約7.2の中性に近いpHは、カラムに対する活性
インタロイキン−4の結合を最大とし、かつ他のタンパ
ク質の結合を最小とする。銅、コバルトまたはニッケル
のような他の金属キレート類も使用できるが、好適な金
属キレートは亜鉛である。結合が完結した後、カラムを
2回洗浄し、最初はpH7.2の20mMリン酸ナトリウ
ムおよび1.0M塩化ナトリウム含有平衡緩衝液で行
う。次に、約10%のグリセロールおよび低濃度のすな
わち約150mMの塩化ナトリウムを20mMリン酸ナト
リウム緩衝液に含有するリン酸緩衝液で洗浄する。第2
の洗浄は、極めて緊密に連関し、分離が困難な不純物を
含めて不純物を除去する。最後に、活性IL−4を、
0.50M塩化ナトリウム含有酢酸緩衝液でpH5.0
で溶出する。
【0008】2.段階1からの活性IL−4の溶液を、
中性に近い約pH6.75のpHでかつほとんどの不純物
が結合しない15mS(伝導度)でS−セファロースファ
ーストフローカラムによる陽イオン交換クロマトグラフ
ィに供する。さらに精製したIL−4緩衝溶液を、次
に、カラムから溶出する; および 3.この活性IL−4溶液をpH4.5で20mg/mlに
濃縮した後、10mMクエン酸ナトリウム、pH4.5で
平衡にしたサイズ排除カラムによるゲル濾過クロマトグ
ラフィに供する。次に、95〜99%純度な精製した活
性IL−4溶液を採取する。同様に、高純度活性IL−
4が、下記からなる工程でIL−4発現CHO細胞系統
の細胞培養培地から得ることができる: 1.S−セファロースファーストフローカラムによる陽
イオン交換クロマトグラフィに約6.7〜8、好適には
7.2の中性に近いpHで、かつほとんど不純物が結合
していない13〜15mS(伝導度)で活性IL−4含有
粗細胞培養培地を供すること。ファルマシアファインケ
ミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals; Piscatawa
y, New Jersey)から入手可能なS−セファロースフ
ァーストフローは、それにイオン交換基CH2−SO3 -
Na+を結合させた架橋アガロースマトリックスである。
このカラムは平衡緩衝液で洗浄し、次に、精製したIL
−4緩衝溶液を、0.26N NaCl含有pH7.2の
緩衝系によってカラムからイソクラティカリに溶出しプ
ールする:
【0009】2.プールした段階1からの溶出物を、段
階1のカラムの約15%のベッドボリュームである実質
的に小型のS−セファロースファーストフローカラムに
よる陽イオン交換クロマトグラフィに供する。このカラ
ムを平衡緩衝液で洗浄し、次に、活性IL−4分子を、
0.12〜0.5Mの塩化ナトリウム勾配を有するpH
7.2の緩衝系によって溶出する; 3.段階2からの活性IL−4溶液を、本溶液をpH
7.2にかつ伝導度を45〜50mSに調節した後、金
属キレートアガロースゲルカラムにおけるアフィニティ
クロマトグラフィに供する。キレートセファロースゲル
は、キレートセファロースファーストフローおよびキレ
ートセファロース6Bの名称でファルマシアファインケ
ミカルズ(Pharmacia Fine Chemicals; Piscatawa
y, NewJersey)から入手可能である。キレートセファ
ロースファーストフローは、セファロース6ファースト
フローに安定なエーテル結合で結合したスペーサ上のイ
ミノ2酢酸からなる。セファロース6ファーストフロー
は、架橋アガロース6%である。好適にはリン酸緩衝液
である緩衝液が使用される。使用したリン酸緩衝液は、
中性からわずかにアルカリ性pHの、すなわち6.7〜
8の、好適には約7.2の約0.5M塩化ナトリウム濃
度を有するものが使用される。塩濃度および約7.2の
中性に近いpHは、カラムに対する活性インタロイキン
−4の結合を最大とし、かつ他のタンパク質の結合を最
小とする。銅、コバルトまたはニッケルのような他の金
属キレート類も使用できるが、好適な金属キレートは亜
鉛である。結合が完結した後、カラムを2回洗浄し、最
初はpH7.2の20mMリン酸ナトリウムおよび0.5
M塩化ナトリウム含有平衡緩衝液で行う。次に、この活
性IL−4を0.5Mの塩化ナトリウムを含有するリン
酸緩衝液でイソクラティカリに溶出する;
【0010】4.活性IL−4溶液を、好適には、ファ
ルマシア(Pharmacia)から入手可能なアリルデキストラ
ンおよびN,N'−メチレンビスアクリルアミドの架橋共
重合体であるセファクリルS−200HRまたはS−1
00であるサイズ排除カラムで、pH4.5において2
0mg/mlまで濃縮後、pH4.5、10mMクエン酸ナト
リウムで平衡にしたこのサイズ排除カラムによるゲル濾
過クロマトグラフィに供する。次に、95〜99%純度
である精製した活性IL−4溶液を回収する。
【0011】
【発明の実施の形態】いかなる適切なIL−4も、本発
明で使用できる。IL−4に対する相補性DNA類(cD
NA類)は、最近、いくつかの実験室でクローン化さ
れ、配列決定された。例、Yokotoら、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA, 83: 5894−5898(19
86)(ヒト); Leeら、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA, 83: 437−440(1986(マウス)); およ
びNomaら、Nature319: 640−646(1986)
(マウス)。Leeら、J.Biol.Chem.263: 108
17(1988)は、CHO細胞中における組換えヒトI
L−4産生を記載している。IL−4は、また、たとえ
ば、ゲンザイム(Genzyme)社、ボストン、マサチューセ
ッツ州から入手可能な商品(ヒトおよびマウス)でもあ
る。さらに、非組換えIL−4は、種々の培養上清から
精製された。例、Sandersonら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA, 83: 437−440(1986)(マ
ウス); Grabsteinら、J.Exp.Med.163: 14
05−1413(1985)(マウス); Oharaら、J.I
mmunol.135: 2518−2523(1985)(マウ
スBSF−1); Butlerら、J.Immunol., 133:
251−255(1984)(ヒトBCGF); およびFar
rarら、J.Immunol., 131: 1838−1842
(1983)(マウスBCGF)。上記論文全ての開示は、
DNAおよびアミノ酸配列および本発明で使用するため
の適切なIL−4材料類を得るための方法の教示のため
に本文で参考として引用している。好適には、本発明で
使用したIL−4はヒトIL−4であり、そして、最も
好適には、それは、Yokotoら、Proc.Natl.Acad.
Sci.USA, 83: 5894−5898(1986)お
よび1987年5月21日PCT特許出願第87/02
990号に記載の配列を有するヒトバージョンであろ
う。上記記載論文およびPCT出願の開示は、本文で参
考として引用している。
【0012】本発明によれば、哺乳類に対して有効量の
IL−4を投与し、単球および/または顆粒球(これは
下記: 多形核細胞類、好酸球および/または好塩基球の
すべてのいずれかである)の数を増加させる。このよう
な有効量とは、有意と見なされる少なくとも25%の、
好適には50%の増加数で好中球数を有意に増加させる
いかなる量のIL−4としても定義される。1日当たり
体重1kg当たり約0.1〜約30μgの好適にはヒトI
L−4(hIL−4)であるIL−4が、好適には投与さ
れる。さらに好適には、哺乳類に対して、1日当たり体
重1kg当たり約1.0〜約15.0μgのhIL−4が投
与され、そして、最も好適には、哺乳類に対して、1日
当たり体重1kg当たり約3.0〜約10.0μgのhIL
−4が投与される。投与量、頻度および期間は、好中球
および単球数のレベル(例、単球減少症または顆粒球減
少症の重度)、患者の年齢、栄養状態等のような因子に
よって変動するであろう。通常、投与は当初毎日とし、
患者の生涯にわたり定期的に継続できる。投与量および
頻度は、好中球数の初期スクリーニング時においておよ
びIL−4の好中球数増加に及ぼす効果の大きさによっ
て決定できる。投与は、約1000総好中球および/ま
たは100総単球の許容レベルにまで好中球数を増加さ
せ、所望の生物学的効果をもたらすことを目的としてお
り、このことは、臨床状態に応じて核患者に付いて個別
に決定する必要があるであろう。さらに、1種以上のリ
ンパ球小群の増強のような選択的操作を行うこともでき
る。
【0013】IL−4の好中球増加効果を補償するため
に、それを他の生物学的および/または薬剤学的に許容
できる化合物類と併用して投与することも有用であろ
う。例えば、それは、他の白血球増加剤[例、顆粒球−
マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)および
顆粒球−コロニー刺激因子(G−CSF)]と併用するこ
ともできる。また、総白血球数および好中球数を増加さ
せる目的で、IL−4を他のインタロイキン類、例えば
IL−1および/またはIL−3および/またはIL−
7と併用することも有用であろう。IL−4と併用した
IL−2は、特異的かつ有用なT細胞機能の選択的増強
をもたらし、そして、IL−5および/またはIL−6
と併用したIL−4は、正常および/または新形成性B
細胞の機能および/または数を特異的に増加させる点で
有用であることができる。IL−4は、また、化学療法
剤類の用途を増加させる点で有用であることができ、ア
ルキル化剤、減数分裂紡錘体毒物または抗腫瘍抗生物質
類を含むが、それらに限定されない。白血球数または細
胞特定小群の機能または分化状況を増強させることによ
って、上述の化学療法剤の効果が増強できる。例えば、
ガンマーまたはアルファインタフェロンとのIL−4の
併用は、また、ある白血球、特にT細胞サブセットの数
および機能を増加させる点で有用であることができる。
ある状況では、必要な生物学的効果を達成するため、上
述のインタロイキン類またはインタフェロンのいずれか
に対する抗体類も、天然分子の代わりに投与できる。
【0014】前記投与量の投与は、静注、鼻腔、非経
口、経口、皮下、筋注、局所または経皮経路またはいか
なる他の許容できる経路によることもできる。このIL
−4は、いかなる数の従来の投与形態でも投与できる。
非経口調製物は、無菌溶液または懸濁液を含む。吸入投
与は、鼻腔また口腔スプレーの形態またはガス注入によ
って、実施することができる。局所投与形態は、クリー
ム剤、軟膏、ローション剤、経皮装具類(例、従来のレ
ザバーまたはマトリックスパッチタイプ)等であること
ができる。上記投与形態によって検討した処方および薬
剤組成物は、従来法を用いて従来の薬剤学的に許容でき
る賦形剤および添加剤によって調製できる。現在、IL
−4は、好適には静脈内経路によって投与される。投与
すべき溶液は、再構成凍結乾燥粉末類であり、それら
は、さらに、保存剤、緩衝液、分散剤等を含むことがで
きる。好適には、IL−4は、10ミルモルのクエン酸
緩衝液および保存剤を含まない無菌水で1ml当たり10
0μgを超えない最大濃度に再構成され、連続点滴によ
ってまたは静注によって投与される。連続点滴のため
に、1日投与量は、正常生理食塩水5mlに添加でき、そ
して、本溶液を機械的ポンプまたは重力によって点滴で
きる。哺乳類における好中球数増加に及ぼすIL−4の
効果は、下記の試験プロトコールによって決定できる。
【0015】図1に示したアミノ酸配列を有する大腸菌
(E.coli)由来ヒトIL−4を、サイノモロガスサルに
おける1カ月の研究で評価した。IL−4は、2、10
および25μg/kg/日の投与量で、1日1回、静注投
与した。サルの血液試料の血清学的および臨床検査を投
与前、投与時および投与終了1カ月後の選択した時点で
行った。データは、クールター(Coulter)S+4血清分
析機器[総白血球数]および手動による差分計測に由来し
た。図2に示した結果は、本発明によってもたらされる
好中球数の増加を示している。IL−4による好中球の
活性化は、下記の試験プロトコールによって示すことが
できる。
【0016】方法A.細胞の単離 IL−4(25μg/kg)または賦形剤投与終了4週後の
サイノモロガスサルから採取した全血または賦形剤を、
6%デキストランによる重力沈降に供し、低張生理食塩
水またはTris塩化アンモニウムによって交互に溶解
し、白血球を回収した。B.酵母食細胞アッセイ 食作用アッセイは、ヒト血清300μl、熱死滅酵母粒
子(108菌/ml)を、約5×105個の単離白血球細胞を
含有する12×75mmのポリプロピレン試験管に添加す
ることによって行った。インキュベーションは、37℃
のジャロロータリ(gyrorotary)水浴中で90分間行っ
た。遠心分離後、細胞懸濁物を0.4%トリパンブルー
および0.2%エオシンY生理食塩水溶液によって染色
した。消化された酵母は無色のままであったが、未消化
の酵母は紫色に染色され、食細胞の百分率とともに結合
力(消化された酵母の数)を正確に決定できた。これらの
パラメータについて得られた平均値をかけ算して、各サ
ルの食作用インデックスを計算した。データは、Stude
nt's Tテストによって解析し、IL−4処理サルの値
を賦形剤のみを投与された対照群サルのそれと比較し
た。結果を、表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】C.NBTアッセイ 上記のように単離後、サイノモロガスサルからの白血球
を、2%熱不活化ウシ胎児血清を含有するRPMI−1
640 0.2ml中に再懸濁し、そして12×75mmの
ポリプロピレン試験管に分配した。各試験管に対して、
ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)の2%RPMI溶
液2mg/ml、2%RPMI中0.25μMストックの新
鮮調製ホルボール12−ミリステン酸13−酢酸(PM
A)の0.1mlを細胞に添加した。細胞懸濁物を30分
間、37℃の水浴中でインキュベートした。インキュベ
ーション後試験管を遠心分離し、上清を細胞ペレットか
ら除去した。細胞ペレットを37℃で1時間乾燥させ、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)で抽出した。D
MF1mlを細胞ペレットに添加し、ボルテックス後、す
ぐに85℃で20分間インキュベートした。この試験管
を遠心分離し、着色DMFを採取し、DMFブランクに
対して560nmで分光光度計で分析した。全ての測定
は、インキュベーション停止後30分以内に行った。還
元NBT(NBF; μg/ml)の計算は、MBTストック
溶液2mg/mlの順次希釈液をワットマン濾紙にスポット
し乾燥させ、これを用いて作製した標準曲線から行っ
た。標準曲線について、NBTは、1nMアスコルビン
酸の0.2NaOH溶液に暗所で20分間室温で暴露す
ることによって還元した。濾紙類はDMFで抽出し、5
60nmで読み取った。NBF/細胞の計算は、μg/ml
のNBFを試料1ml当たりの細胞数で割ることによって
得、結果を表2に示した。
【0019】
【表2】
【0020】上記結果は、投与4週後にIL−4処置サ
ルから得られた白血球食作用インデックスが対照群動物
から得られた白血球に対して有意に増加したことを示し
ている。この食作用インデックスの増加は、酵母消化細
胞の百分率の増加によった。IL−4投与後群からの細
胞(細胞1個当たりの感染酵母の数)の結合活性がわずか
に増加した。細胞1個当たりのNBFpg/細胞として測
定したNBT色素還元応答は、賦形剤対照群のサルから
の細胞と比較して、IL−4処理サルから採取した細胞
で増加した。これらの2つのアッセイ、酵母細胞消化お
よびNBT色素還元は、食作用、および感染剤の破壊を
もたらす一連の事象において重要な段階である代謝的変
化(レスピラトリバースト)の測定値である。両方のパラ
メータで得られた増加は、IL−4が食作用応答を増加
させるかまたは増幅させることができることを示してい
る。U937は、彌慢性組織球性白血病患者の悪性腫瘍
細胞から確立された細胞系統(ATCC CRL159
3)である[Sunstormら、Int.j.Cancer17: 56
5−577(1976)]。この細胞系統は、それが未成
熟単球であることを示唆する特性を示している。
【0021】HL−60は、急性前骨髄球性白血病の患
者から得られた細胞系統(ATCCCCL240)であ
る。これらの細胞は、それが未成熟好中球であることを
示唆する特性を示す。IL−4は、これらの2種の未成
熟細胞の分化を誘発することができ、これは、食作用機
能の増加、食作用にとって代謝必須であるヘキソース(h
exase)1リン酸シャント(NBT還元)の活性化上昇、成
熟好中球(ナフトールクロロアセテートエステラーゼ)ま
たは成熟単球(アルファナフチルアセテートエステラー
ゼ)に特異的な色素を取り込むことができる細胞の百分
率の増加および成熟単球または成熟好中球のFACS解
析によって示される表面マーカー類が陽性の細胞増加に
よって明らかとされる。IL−4の骨髄性細胞の成熟に
及ぼす効果は、下記の試験操作によって示すことができ
る。
【0022】ホルマザンへのNBI(ニトロブルーテト
ラゾリウム)還元 レスビラトリバースト関連ヘキソース1リン酸シャント
活性化の測定 Mullerら、Agents & Actions 11: 384(19
81) Baehnerら、New Eng.J.Med.278: 971
(1968) SalinおよびMcCord、J.Clin.Invest.54: 1
005(1974) U−937およびHL−60細胞系統とともに使用する
ための標準化 1.1E6細胞/ウェルアッセイに十分な標的細胞の釣
菌。ソルバール(Sorvall)上での1200rpm、5分間
の遠心沈澱。 2.十分なRPMI+2%FBS(2%)中で細胞を増殖
させ、0.2ml/ウェルアッセイに一定量分割する。 3.細胞を、24ウェル平底プレート中に0.2ml/ウ
ェルで一定量分割する。 4.2%の20μM PMA 0.1mlを(各ウェルに)
添加する。 5.2%のNBT2mg/ml 0.1mlを(各ウェルに)添
加する。 6.プレートを37℃で30分間インキュベートする。 7.細胞0.1mlをすぐに除去し、シャンドンサイトス
ピン(Shandon Cytospin)を用いて5分間、200rpm
で(低加速)遠心分離する。 8.ジフ・クイック(Dif−Queck)システムで逆染色
し、計数のためにカバーをのせる。
【0023】上記に述べた酵母食作用アッセイは、ま
た、同一方法論を用いて両方の細胞系統に付いて行っ
た。PMNSのためのナフトールAS−Dクロロアエテート
エステラーゼ染色 Yamら、Am.J.Clin.Path.55: 283(197
1) Liら、J.Histochem.Cytochem.21: 1(197
3)HL−60細胞系統染色のための標準化 1.シャンドンサイトスピンを用いて、200rpm(低加
速)で5分間、顕微鏡スライド上に1−5E5細胞を遠
心分離する。 2.クエン酸−酢酸−MeOH固定液中でスライドを室
温(R.T.)で固定する。 3.脱イオン(d.i.)水で洗浄しそして20分間乾燥す
る。 4.AS−D染色液中で37℃で30分間、暗所でスラ
イドを染色する。 5.3Xを脱イオン水で洗浄する。 6.酸ヘマトキシリン染色で5分間逆染色する。 7.3Xを脱イオン水で洗浄し、風乾し、カバーをのせ
る。クエン酸−アセトン−MeOH固定 ;クエン酸濃縮物を脱
衣温水で1:9に希釈する。クエン酸溶液18ml、アセ
トン27ml、および無水MeOH(メタノール)5mlを添
加する。室温に保存する。毎日調製。
【0024】AS−D染色 トリズマル(Trizmal)6.3を脱イオン水で1:9に希
釈する。希釈トリズマル6.3 50mlを37℃まで温
め、そして、ファーストコリンス(Fast Corinth)V
塩1カプセルの内容物を絶えず撹拌して添加する。塩が
完全に溶解したとき、2mlのナフトールAS−Dクロロ
酢酸溶液を添加する。この溶液は、極めて濁って見える
であろう。15〜30分撹拌を継続し、コプリン瓶に添
加する。濾過はしない。AS−D溶液 ナフトールAS−Dクロロ酢酸1カプセル(20mg)を2
mlジメチルホルムアミド中に溶解する。使用直前に調製
する。シグマキット90−AS−Dクロロ酢酸を使用す
る。マクロファージのためのアルファナフチルアセテートエ
ステラーゼ染色 Yamら、Am.J.Clin.Path.55: 283(197
1) Liら、J.Histochem.Cytochem.21: 1(197
3)
【0025】U−937細胞系統染色のための標準化 1.シャンドンサイトスピンを用いて、200rpm(低加
速)で5分間、顕微鏡スライド上に1−5E5細胞を遠
心分離する。 2.クエン酸−アセトン−MeOH固定液中でスライド
を室温(R.T.)で固定する。 3.精製/脱イオン(d.i.)水で洗浄し、20分間風乾
する。 4.NE染色液中で37℃で30分間、暗所でスライド
を染色する。 5.3Xを精製/脱イオン水で洗浄する。 6.マイヤーズ(Mayer's)ヘマトキシリンで5分間、室
温で逆染色する。 7.精製/脱イオン水で洗浄し、風乾し、カバーをのせ
る。クエン酸−アセトン−MeOH固定 ;クエン酸濃縮物を精
製/脱イオン水で1:9に希釈する。クエン酸溶液18m
l、アセトン27ml、および無水MeOH(メタノール)5
mlを添加する。室温に保存する。毎日調製する。
【0026】NE染色:トリズマル7.6(モノ[トリス
(ヒドロキシメチル)−アミノメタン]マレイン酸; 7.
6)を精製/脱イオン水で1:9に希釈する。希釈トリズ
マル7.6を37℃に温め、そして、ファーストブルー
(Fast Blue)RR塩(4−ベンゾイルアミン−2,5−
ジメトキシベンゼン−ジアゾニウムクロリドヘミ[塩化
亜鉛]塩)1カプセルの内容物を絶えず撹拌して添加す
る。塩が完全に溶解したとき、2mlのNE溶液を添加す
る。この溶液は黄色で、わずかに濁っているであろう。
15〜20分撹拌を継続し、そして、コプリン瓶に添加
する。濾過はしない。
【0027】NE溶液:1カプセル(20mg)のアルファ
ナフチルアセテートを2mlのエチレングリコールモノメ
チルエーテルに溶解する。使用直前に調製する。シグマ
キット90−アルファナフチルアセテートを使用する。
HL−60細胞およびU−937細胞を用いる上記の操
作の結果は、表3および4に記載する。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】単球および好中球表面マーカー類の蛍光標
示式細胞分取器(FACS)解析 HL−60およびU−937細胞は、T−75フラスコ
中で37℃でかつ5%CO2でレベルが上昇するIL−
4(大腸菌(E.coli)由来ヒト組換えIL−4(rhuIL
−4)、(8−ILE−1002)または対照群とともに
インキュベートした。細胞は分裂し、第3日に供給し
た。第1、3および6日に、細胞を取り出し、RPMI
1640で洗浄し、かつヒト加熱凝集IgGでブロック
し、潜在的Fc干渉を低下させた。再度RPMI164
0で洗浄後、細胞を50μlの希釈抗体(下記のモノクロ
ーナル抗体一覧の表を参照)に再懸濁し、そして氷上で
30分インキュベートした。細胞を次にPBSで洗浄
し、100μlの希釈FITC結合ヤギ抗マウスIgGま
たはIgG2bに再懸濁し、そして、氷上で30分インキ
ュベートした。第2抗体とインキュベーション後、細胞
を再度PBSで洗浄し、次に1mlのPBS中に再懸濁
し、ベクトンディキンソン(Beckton Dickson)FAC
Scanで操作し、細胞蛍光解析を行った。マウスIgG2b
およびIgG1のためのアイソタイプ対照群および第2抗
体対照群についても行い、本質的(constituative)発現
レベルを上回る陽性細胞の増加を調べた(すなわち、発
現増強のIL−4誘導)。
【0031】 モノクローナル抗体一覧 Mab Igアイソタイプ 分化のクラスター 特異性 WEMG11 muIgG1 UNK. gp110: 顆粒球 FMC32 muIgG1 UNK. 骨髄単球 OKM−1 muIgG2b CD11b CR−3 抗−LeuM5 muIgG2b CD11c 一本鎖 (gp150−95) 抗−CR−1 muIgG1 CD35 C3b,CR−1 抗−LeuM3 muIgG2b CD14 単 球 上記FACS解析の結果は、図3および図4に示した。
【0032】ヒトIL−4発現プラスミドpdhfr−SR
α263の構築 プラスミドpSRα−CAT196, pcD137、pcD
−SRα205、pcDhIL−4クローン125およびp
cD−SRα224の構築は記載されている(Takabe
ら、Molecular and Cellular Biology, : 46
6−477(1988); およびYokotoら、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA, 83: 5894−5898
(1986)。図1に示したように、プラスミドpcD−S
Rα205は、pSRα−CAT196由来373bpの
NcoI−XhoI SRαプロモータ、pCT137由来
434bpのXhoI−SstIスプライス部位(SJ)および
5'マウスIL−4(mIL−4)断片、および同様にpC
D137由来434bp XhoI−SstISRαスプライ
ス部位(SJ)および57マウスIL−4(mIL−4)断
片、および、3'マウスIL−4cDNA、SV40ポリ
アデニル化領域および複製開始部およびアンピシリン耐
性遺伝子含有pBR322由来プラスミド骨格を含有す
る同様にpCD137由来321bp SstI−NcoI断
片の3分子連結によって構築された。
【0033】G−Cテイルは、下記のようにpCD−hI
L−4クローン46から欠失していた(Yokotoら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA, 83: 5894−5
898)。オカヤマ−バーグプラスミドpL1(Okayama
およびBerg、Molecular and Cellular Biology,
: 280−289(1983)はPstIによって制限
切断され、そして、4個のヌクレオチドオーバハング
は、T4ポリメラーゼの3'−5'エクソヌクレアーゼ活
性によって除去された。BglIIリンカーは平滑DN
A末端に連結後、BglIIおよびHindIIIによる制
限切断を行った。pL1のSV45配列含有HindIII
BglII断片を単離し、BglII/HindIII制
限切断pcD−MCGF(Yokotoら、Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA, 83: 1070−1074(198
4))に挿入し、中間体プラスミド101を得た。プラス
ミドpcD−hIL−4クローン46由来精製した311b
pのPst断片は、Sau3A−Iで制限切断され、これ
は、BglIIと共存するオーバハングを有する163b
p断片を放出する。
【0034】162bp断片は、BglII制限p101に
連結され、中間体112を得た。このSV40およびヒ
トIL−4cDNA配列類を含有するp112のHindI
II/NheI断片をHindIII/NheI制限クローン
46DNAに連結し、SV40初期モータ、SV40ス
プライス部位およびG−Cテイルを欠失した完全ヒトI
L−4cDNAを含有するpcD−hIL−4クローン12
5を生成した。プラスミドpcD−Srα224は、(SJ
およびmIK−4cDNAを含有する)pcD−SRα20
5の小さいXhoI断片を、上記のようにSJおよびG−
Cテイル欠失HIL−4cDNA含有pcDhIL−4クロ
ーン125の小さいXhoI断片で置換することによって
構築した。
【0035】図1に示したように、SalI部位は、Eco
RI−BamHI制限切断、前記オーバハングのクレノウ
ポリメラーゼ充填およびオクタヌクレオチドSalIリン
カーへの結合によって、pMTVdhfrに導入した(Lee
ら、Nature、294: 228−232(1981))。プ
ラスミドpMTVdhfr259は、従って、EcoRIおよ
びBamHIの制限部位を欠失し、前記2つの間の領域を
SalIリンカーによって置換する。Srαプロモータ、
SV40SJ、ヒトIL−4cDNAおよびSV40ポ
リアデニル化シグナル類を含有するpcD−SRα224
の小さいSalI断片をpMTVdhfr259の唯一のSal
I部位に挿入した。最終的ヒトIL−4発現プラスミ
ド、pdhfr−SRα263は、下記の要素をSalI部位
から時計と逆回りに含有している: 1.pBR322由来アンピシリン耐性遺伝子および複
製開始点 2.pMTVdhfr由来MMTV LTR駆動dhfr発現単
位 3.SRαプロモータ 4.SV40由来スプライス部位 5.ヒトIL−4cDNA 6.SV40由来ポリアデニル化シグナル ベクター中に存在するヒトIL−4cDNA配列は、Yo
kotoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 83:
5894−5898(1986)に記載のpcD−HIL−
4クローン46中のものと同一である。
【0036】DHFR遺伝子増幅およびIL−4 S1
系統の選択 ジヒドロ葉酸レダクターゼ活性を欠失したチャイニーズ
ハムスター卵巣細胞変異株(CHO−dhfr-)は、種々の
組換えタンパク質類の過剰産生のために広く用いられて
いる。(Kaufmanら、Molecular and Cellular Bi
ology, : 1750−1759(1985))。CHO−
dhfr−変異細胞は、ヒポキサンチン、チミジンおよびグ
リシンに対する栄養要求性を有している。dhfrマーカー
を組み込んだ発現ベクター類は、この変異を補償するた
めに使用できる。選択は、上述の必要培地補因子不在下
において細胞を増殖させることによって達成する。遺伝
子増幅(1000Xまでのコピー数増加)は、増加濃度の
破産アナログメソトレキセート(MTX)中で細胞を増殖
させることによって、達成できる。組み込まれた組換え
dhfr座のゲノム中における増幅は、問題の遺伝子の発現
単位のコピー数を同時に増加させる結果となる(Ringho
ldら、J.Mol.Applied Genetics、:165−1
75(1981); およびKaufmanら、EMBO J.、
: 187−193(1987))。dhfrおよびヒトIL
−4のコード配列(pdhfr−SRα263)含有プラスミ
ドDNAは、上記のようにして構築した。pdhfr−SR
α263のDXB−IICHO−dhfr-細胞系への移入
は、リン酸カルシウム沈澱法によって行った。(Graham
およびVan der Eb, Virology, 52: 546(19
78))。形質転換体は、ヒポキサンチンおよびチミジン
を欠失している選択培地(DHEM, ダルベッコ(Dulbe
cco's)改良イーグル(Eagle's)培地)中で選択した。3
B12と指定されたクローンを、増幅の第1サイクルで
選択した。この3B12クローンは、40nMのMTX
含有α−MEM培地(イーグル最小必須培地)中で、耐性
クローンを選択するまで培養した。3B12−A26と
指定されたクローンは、さらにMTX 1μMで増幅す
るために使用した。薬剤選択の第2サイクル後、3B1
2−A26−19と指定されたクローンを、さらに展開
させるために選択した。このクローンは、10%NU血
清Vによる懸濁様式による増殖に適応させ、IL−4
SIと指定されたサブクローンを大量繁殖のために選択
した。
【0037】培養物調製 マスターセルバンク(MCB)調製のため、IL−4Sl
細胞を含有する2個のオリジナルスピナーフラスコを使
用した。細胞を、さらに、2回、増殖培地交換して継代
し、100mlのスピナーフラスコ中で増殖させた(増殖
培地は、基本培地プラス0ないし10%血清、例 NU
血清V)。各フラスコの細胞を回収し、洗浄し、10ml
の凍結培地に再懸濁し、プールし、そして、約2.0ml
の無菌細胞保存バイアルに無菌的に入れた(凍結培地
は、基本培地プラス20%血清であり、例 NU血清V
プラス10%ジメチルスルホキシド)。このバイアル
を、−70℃でゆっくりと凍結させ、そして、液体窒素
中に保存した。
【0038】3つの凍結バイアルからの細胞類を融解
し、4〜6世代にわたって100mlから3リットルまで
の容量が増大するスピナーフラスコ中の増殖培地に懸濁
させ繁殖させた。細胞は遠心分離によって採取し、洗
浄、そして、凍結培地に再懸濁させた。細胞懸濁物を約
2.0mlの無菌細胞保存バイアル中に無菌的に入れた。
バイアルを−70℃でゆっくりと凍結させ、液体窒素中
に保存し、マスターセルバンク(MCB)を構成した。マ
スターワーキングセルバンク(MWCB)は、1〜3個の
MCBバイアルを融解し、Tフラスコ中でかつ懸濁物と
して4〜6世代にわたって3リットルまで増加性容量で
細胞を繁殖させることによって、MCBから調製した。
細胞を回収し、洗浄し、凍結培地中に再懸濁し、そし
て、一定分量に分割しMCBについて記載のように凍結
した。MWCBも同様に液体窒素中に保存した。
【0039】IL−4産生は、容量50〜200リット
ルのバイオリアクター中で行った。産生開始のため、M
WCBからの1凍結バイアルを融解し、T−75フラス
コに接種した。細胞濃度が100%コンフルエンシー
(集密)に到達するまでインキュベーションし、細胞をト
リプシン処理し、そして、2個のT−75フラスコ中に
接種した(T−60フラスコも適宜使用できる)。これら
のフラスコは、100%コンフルエンシーになるまで再
度インキュベートし、そして、トリプシン処理細胞を用
いて100mlスピナーフラスコに接種した。この100
mlスピナーフラスコを適当な細胞増殖が得られるまでイ
ンキュベートして、250mlスピナーフラスコのための
接種物として使用した。同様の段階を1リットルおよび
3リットルフラスコ中で、かつ、10〜20リットルの
バイオリアクター中で繰り返した。10〜20リットル
リアクターからの細胞を接種物として50〜100リッ
トルのリアクターのために使用した。このリアクターは
当初バッチ処理で増殖させ、適当な細胞濃度に到達後、
連続培地潅流を開始した。
【0040】増殖および連続潅流のために使用した培地
は改良イソコーブ(Iscove's)培地であり、それには1
0%まで(例 NU血清V)添加できる。メソトレキセー
トは、産生工程を通して全く使用しなかった。発酵段階
は、無菌条件でかつ閉鎖系で行った。温度、pH、撹拌
および通気のような重要発酵パラメータ類を、増殖およ
び連続潅流段階を通してモニターし適当に制御した。無
菌試料を定期的に取り出し、pH、細胞密度を測定し、
かつ、無菌性を検査した(細菌および真菌の不在)。適当
な容量の調製培地(潅流)を採取後、培養液をろ過し、存
在する全ての細胞を取り出し、限外ろ過によって濃縮し
た。濃縮物は粗CHO IL−4を含有しており、最終
精製段階に供した。IL−4の粗CHO IL−4濃縮
物からの精製は、スルホン酸カラム(S−セファロース)
による陽イオン交換クロマトグラフィによって行った。
この段階は通常繰り返した。スルホン酸カラムから選択
したプール分画を次にキレートクロマトグラフィ段階
(例 コバルトキレートセファロース)に供した。この選
択したプールキレート分画を、次に2回ろ過し、メンブ
レンろ過によって濃縮した。この濃縮をゲルろ過カラム
(例 HR S−200)でクロマトグラフィにかけた。
精製バルクIL−4を構成するプール分画を次にろ過
し、−20℃以下で保存した。
【0041】このような活性組換えヒトIL−4の粗C
HO−IL濃縮物を精製する工程は、 (a)CHO細胞培地からの活性IL−4の緩衝粗溶液を
中性近辺からわずかにアルカリ性のpHで陽イオン交換
クロマトグラフィに供し、選択的にIL−4を結合さ
せ、そして、イソクラティカリにIL−4を溶出する。 (b)段階(a)からの溶出物を、さらに、実質的に小さなカ
ラム(段階(a)のベッドボリュームの15%)による陽イ
オン交換クロマトグラフィに中性近辺からわずかにアル
カリ性のpHで供し、IL−4を勾配溶出する; (c)段階(b)からの溶出物をキレートアガロースゲルカラ
ム系によるアフィニティクロマトグラフィに中性近辺か
らわずかにアルカリ性のpHで供し、酸性緩衝液でIL
−4を溶出する; (d)段階(c)からの溶出物を限外ろ過膜(10,000分子
量をカットオフとする)によって濃縮する;および (e)段階(d)からの活性IL−4の濃縮溶液をサイズ排除
カラムによるゲルろ過クロマトグラフィに酸性pHで供
し、精製IL−4溶液を採取する。
【0042】陽イオン交換クロマトグラフィは、CHO
細胞培地をろ過して、外来性の大細胞残渣を除去後、透
析ろ過膜により100mg/mlタンパク質まで濃縮した
後、2段階で行い、pHはpH7.1〜7.3に、好適に
は7.2にそれぞれ調節する。この膜は、好適には、1
0,000分子量未満の全ての材料類を保持する、例え
ば、米国、アミコン(Amicon)社、YM−10膜または
マサチューセッツ州、ブラッドフォード、ミリポア(Mi
llipore)社、ペリコン(Pellicon)フィルターPTGC
カセットのような膜を付属した撹拌セルである。第1段
階において、粗培地を、先に中性近辺からわずかにアル
カリ性pHの、すなわち、pH6.7〜8で好適には7.
2で、0.12M 塩化ナトリウム含有リン酸緩衝液で
平衡にしたS−セファロースファーストフローのような
陽イオン交換クロマトグラフィカラムにのせた(レジン
1ml当たり100mgのタンパク質まで)。これによっ
て、活性IL−4がカラムに残存し、ほとんどの望まし
くないタンパク質類および他の不純物が洗い出されるこ
とになる。この活性IL−4をイソクラティカリにカラ
ムから、好適にはpH7.1〜7.3の、特にpH7.2
でかつ20mM リン酸ナトリウムおよび約0.26M
塩化ナトリウムを含有するリン酸ナトリウム緩衝液で溶
出する。活性IL−4を含有する分画は、SDS−PA
GEおよびタンパク質アッセイによって決定し、プール
し、かつ、このプールをpH7.2および14mSに調整
する。
【0043】第2段階において、この第1段階からの調
整プールを実質的に小型の(段階1のベッドボリューム
の15%)リン酸緩衝液で平衡にした陽イオン交換クロ
マトグラフィカラムにのせ、不純物を洗い出し、活性I
L−4をカラムに残す。この活性IL−4は、ベッドボ
リューム当たり1.75mSの塩化ナトリウム勾配で溶
出する。溶出緩衝液は、20mMリン酸ナトリウム、pH
7.2,0.12M塩化ナトリウムの低塩緩衝液および
20mM リン酸ナトリウム、0.50M塩化ナトリウ
ムの高塩緩衝液からなる。活性IL−4を含有する勾配
分画をSDS−PAGEおよびタンパク質アッセイによ
って決定し、プールし、このプールをpH7.2および
45〜50mSに調整する。陽イオン交換クロマトグラ
フィ由来約60〜70%純度の活性IL−4分画プール
を、次に、キレートセファロースファーストフローまた
はキレートセファロース6Bのような金属処理キレート
セファロースゲルによって調製した金属キレートアガロ
ースゲルカラムによるアフィニティクロマトグラフィに
供する。このキレートカラムは、1本のカラム内で2つ
の部分からなる。カラム先端部分は、金属処理キレート
アガロースゲル、好適にはコバルト処理キレートセファ
ロースファーストフローゲルを含有し、カラムの下端
は、未処理キレートセファロースファーストフローゲル
を含有する。この2層の容量比は、1容量の未処理キレ
ートセファロースに対するコバルト処理キレートセファ
ロースで約2.3−3.0容量である。陽イオン交換ク
ロマトグラフィ処理による精製IL−4のプールをカラ
ム先端にのせ、そして、溶液フロースルーがカラム下端
に流出するに至り、ここで、いかなる残留不純物も含有
するフロースルーも出される。
【0044】好適にはpH7.2の中性近辺の緩衝液お
よび好適には約0.5Mの塩化ナトリウムを用いること
によって、アフィニティクロマトグラフィによって金属
キレートアガロースゲルカラム好適にはキレートセファ
ロースファーストフローまたはセファロース6Bに活性
IL−4分子を選択的に結合させて、実質的に溶液中に
存在する夾雑タンパク質を除外するまで結合させた。こ
の活性IL−4は、カラムに残り、わずかに酸性pH
の、好適にはpH6.0の0.5MNaCl含有緩衝液で
イソクラティカリに溶出する。アフィニティクロマトグ
ラフィからの活性IL−4の精製溶液を、限外ろ過膜
(カットオフ10,000分子量)、好適にはIL−4を
含む範囲の10,000分子量以上の全ての材料を保持
する膜を付けた撹拌セルによって濃縮する。好適な膜
は、米国アミコン社製造YM−10である。得られた濃
度は、20mg/mlまでである。2種の透析ろ過緩衝液を
使用し、最初は、0.5M 塩化ナトリウム含有20m
M pH6.0のNaリン酸緩衝液、および第2の緩衝液
は、好適には、pH4.5の10mM クエン酸ナトリウ
ムである。
【0045】活性IL−4の濃縮溶出物は、分子量によ
って溶液中タンパク質を分画するサイズ排除ゲルろ過カ
ラムにのせる。適切な典型的カラムは、セファクリルS
−200HRまたはS−100HR(ファルマシア(Pha
rmacia))ゲルろ過カラムである。このセファクリルS−
200HR(高分解能)およびS−100HRは、アリル
デキストランおよびN,N'−メチレンビスアクリルアミ
ドの架橋共重合体である。それらの分画範囲は、ダルト
ンで、それぞれ、5,000〜250,000および1,
000〜100,000の範囲である。他の適切な材料
類は、架橋デキストランゲルであるセファデックス類
(ファルマシア(Pharmacia))である。好適には、活性I
L−4溶液を先に10mMクエン酸緩衝液pH4.5で平
衡にしたS−200HRカラムにのせる。より好適な態
様は、 (a) CHO細胞培地からの活性組換えヒトIL−4の
緩衝粗溶液を、13〜15mSの0.12M 塩化ナト
リウム20mMリン酸緩衝液、pH6.7〜8、好適には
pH7.2中で架橋アガロースゲルカラム(好適にはS−
セファロースファーストフロー)による陽イオン交換ク
ロマトグラフィに供し、次に、イソクラティカリにIL
−4を本カラムから0.26M塩化ナトリウム含有好適
にはpH7.2のpH7.1〜pH7.3の20mMリン酸
緩衝液で溶出し、活性IL−4分画を採取する。
【0046】(b) 段階(a)からのIL−4溶液を、さら
に、段階(a)で使用した架橋アガロースゲルカラムと同
一タイプであるが、しかし、段階(a)で使用したカラム
の15%のベッドボリュームを有する陽イオンクロマト
グラフィにpH7.2〜7.5で好適には7.2で0.
12M塩化ナトリウム含有緩衝液にもう一度供し、次
に、0.12〜0.50M塩化ナトリウム含有pH7.
2の20mMリン酸緩衝液で勾配溶出し、そして、活性
IL−4分画をプールする。 (c) 段階(b)からのプールした活性IL−4を、pH
7.2で、好適には上端がコバルトキレートセファロー
スファーストフローまたは6Bゲルからなり下端が未処
理キレートセファロースファーストフローゲルからなる
金属キレートアガロースゲルカラムによるアフィニティ
クロマトグラフィに0.5M塩化ナトリウム含有pH
7.2の20mMリン酸緩衝液で供し、前記2種のタン
パク質の容量比は、1容量の未処理キレートセファロー
スに対するコバルト処理キレートセファロースで約2.
3〜3.0容量であり、平衡緩衝液で洗浄し、次に活性
IL−4を0.5M塩化ナトリウム含有pH6.0のリ
ン酸緩衝液で溶出し、そして4分画を採取する。および (d) 段階(c)からのIL−4分画(プールした)を、1
0,000分子量以上の全ての物質を保持し好適にはY
M−10のようなメンブレンを付属した撹拌セル上であ
る限外ろ過膜上でpH4.5の20mg/mlまで濃縮透析
ろ過し、次にこの活性IL−4濃縮物をアリルデキスト
ランおよびN,N'−メチレンビスアクリルアミド架橋共
重合体、好適にはpH4.5の10mMクエン酸ナトリウ
ム中セファクリルS−200HRであるカラムで、分子
量に従ってタンパク質溶液を分画するカラムによるサイ
ズ排除クロマトグラフィに供し、そして、活性4分画を
回収する。
【0047】段階(a)および段階(b)において、分画のp
HをpH7.2に、そして伝導度を4M NaClで13
〜15mSに調節する。2種の陽イオン交換カラムのベ
ッドボリューム比は、段階(a)のS−セファロースカラ
ムの約6.3容量と段階(b)の陽イオン交換カラムの1
容量である。クロマトグラフィカラム中のこの陽イオン
交換ゲル材料は、0.12M塩化ナトリウム含有pH
7.2の20mMリン酸緩衝液で平衡にする。好適な陽
イオン交換体は、ファルマシア(Pharmacia)から入手可
能なS−セファロースファーストフローのような−CH
2−SO3 -Na+基で置換された架橋アガロースである。
この活性IL−4をイソクラティカリに段階(a)で0.
26M NaClを含有するpH7.2の20mMリン酸緩
衝液で溶出する。SDS−PAGEおよびタンパク質ア
ッセイで最高濃度の活性4を有する分画をプールする。
このプール分画溶液をpH7.2に調節し、伝導度をpH
7.2のリン酸ナトリウム20mMで1ベッドボリュー
ム当たり13〜15mSに調節する。このカラムに次に
IL−4溶液をのせ、0.12〜0.50M NaCl含
有pH7.2の20mM リン酸ナトリウム緩衝液で1.
75mS勾配を用いて溶出する。SDS−PAGEおよ
びタンパク質アッセイで決定した採取したIL−4含有
分画をプールする。陽イオン交換クロマトグラフィの条
件を選択し、活性IL−4分画が陽イオン交換マトリッ
クスに付着するように確保する。陽イオン交換クロマト
グラフィにとっては実質的に高い中性に近いpH7.2
および陰イオン交換クロマトグラフィにとっては実質的
に高い13〜15mSの伝導度によって、ほとんどの不
純物がカラムに結合しない緩和な結合条件が生じ、溶出
は実質的に容易で、かつ高純度のIL−4溶液が、すな
わち、約60%〜70%の溶液が得られる。
【0048】段階(c)で使用した好適な金属キレートア
ガロースはキレートセファロース6Bでも十分ではある
が、キレートセファロースファーストフローである。セ
ファロース類は、ニュージャージー、Piscataway,ファ
ルマシア(Pharmacia)の製品である。本発明の用途のた
めの好適なコバルトキレートセファロースカラムを調整
するための好適な方法は、セファロースゲルを0.02
Mコバルトアセテート溶液に懸濁し、脱イオン水で洗浄
し、次に、pH7.2の20Mリン酸ナトリウム、0.
5M NaCl溶液のような平衡緩衝液でカラムを溶出す
ることによる。コバルトアセテートの代わりに、たとえ
ばコバルトクロリドまたはコバルトサルフェートのよう
な他のコバルト塩も使用できる。このクロマトグラフィ
カラムは2層を含有する1本のカラムからなり、第1ま
たは上層は金属キレートセファロースゲルからなり、第
2または下端は金属塩によって処理されていないキレー
トセファロースゲルからなる。2重カラム内の容量比
は、未処理キレートセファロースゲル1容量に対して金
属処理キレートセファロースゲル約2.3〜3.0容量
である。
【0049】カラム平衡のために使用した好適な緩衝液
は、0.5M塩化ナトリウム含有pH7.2〜7.5の
0.02Mリン酸緩衝液である。段階(c)において、コ
バルトキレートセファロースゲルおよび未処理キレート
セファロースゲルを0.5M塩化ナトリウム含有pH
7.2のリン酸緩衝液で平衡にし、次に、吸着した活性
IL−4を、イソクラティカリにコバルトキレートセフ
ァロースから未処理キレートセファロースゲルに0.5
M塩化ナトリウム含有pH6.0の0.02Mリン酸緩
衝液または0.5M NaCl含有中性pHの緩衝液で溶
出し、および(i)50mM EDTA(エチレンジアミン
4酢酸)、または(ii)50mMイミダゾールのようなヒス
チジンアナログ、または(iii)50mMヒスチジンのよう
なアミノ酸で、好適であるのは、0.5M NaCl含有
pH6.0のリン酸緩衝液である。活性IL−4含有溶
出物を採取する。従来のSDS−PAGEおよびタンパ
ク質アッセイに基づき最大濃度の活性IL−4の分画を
プールした。
【0050】段階(d)において、段階(c)からのプールし
た溶出分画を濃縮透析ろ過し、ゲルろ過クロマトグラフ
ィに供した。溶出分画を、10,000分子量以上の全
ての物質を保持する撹拌セルで濃縮し、0.05M E
DTA(エチレンジアミン4酢酸)および0.5M Na
Cl含有0.02Mリン酸ナトリウム緩衝液pH6.0に
対して最初に透析ろ過し、次にpH44.5の0.01
Mクエン酸ナトリウムに対して透析ろ過する。本工程の
この段階では活性IL−4溶液が約90−95%純粋で
あるので、それは濃縮溶液として膜上部に保持される。
好適な膜は、米国アミコン社製造YM−10である。得
られた濃度は、活性IL−4約20mg/mlである。活性
IL−4の濃度溶出物を、分子量によってタンパク質溶
液を分画するサイズ排除(ゲルろ過)クロマトグラフィに
のせる。適切な典型的カラムは、セファクリルS−20
0HRまたはS−100HR(ファルマシア)ゲルろ過カ
ラムである。セファクリルS−200HR(高分解能)お
よびS−100HRは、アリルデキストランおよびN,
N'−メチレンビスアクリルアミド架橋共重合体であ
る。それらの分画範囲は、それぞれ、5,000〜25
0,000および1,000〜100,000である。他
の適切な物質は、架橋デキストランゲルであるセファデ
ックス類(ファルマシア)である。好適には、活性IL−
4の溶液を、先に10mMクエン酸ナトリウム緩衝液pH
4.5で平衡にしたS−200HRカラムにのせる。段
階(d)の条件下で、安定なIL−4濃縮物は、20mg/m
lに達することができる。これによって、ゲルろ過クロ
マトグラフィの能力および特性が向上する。SDS−P
AGEおよびタンパク質アッセイによって決定した最大
濃度の活性IL−4含有溶出物分画を採取し、プール
後、95〜99%純粋な活性IL−4溶液を得る。
【0051】上記の参考文献は、本文で、hIL−4の
ためのCHO発現系の構築に使用した物質および方法の
それらの対応する教示のために本文で引用した。大腸菌(E.coli)由来ヒトIL−4の構築および特性解
A.ヒトIL−4発現プラスミドpRGT857−11
の構築 ヒトIL−4発現プラスミドpAH3、pKGT269−
2およびpUC19の構築については、これまで記載さ
れている。Lundellら、J.Ind.Microbiology,19
89およびYanisch−Perron、Gene,33:103−1
19,1985。pRGT857−11を構築するため
に、pAH3を制限エンドヌクレアーゼAvaIによって
消化した。本酵素によって作製された5'オーバハング
は、E.coliPolIのクレノウ断片によって充足し、こ
のDNAをPvuIによって消化した。IL−4およびla
ci領域を有する5.8キロベース(KB)の断片を、複製
のpUC開始点を有するpUC19の1.4KB PvuI
I−PvuI断片に連結した。E.coli294の形質転換
後、複製のpUC開始点を有するアンピシリン耐性IL
−4発現プラスミドのひとつは、図2に示したようにp
RGT839−2であった。
【0052】pRGT839−2およびpKGT269−
2は、次に、AatIIおよびPvuIの両方によって消化
した。IL−4およびlaci領域を有するpRGT839
−2の6.7KB断片を、クロラムフェニコール耐性を
コードするpKGT269−2の小さな1KB断片に連
結した。この連結反応は、E.coli294を形質転換す
るために用いた。結果として生成した形質転換体のひと
つは、pRGT857−11であった。図2に示したよ
うに、このIL−4発現プラスミドは、複製のpUC開
始点とクロラムフェニコール耐性を有している。このプ
ラスミドは、次に、E.coli RL7321の形質転換
に使用した。
【0053】B.宿主細菌 ヒトIL−4産生のために使用したプラスミドpRGT
857−11を有する宿主生体は、E.coliK−12で
ある。この株は、E.coliRL7321であり、先にB
olivarらによって、Methods in Enzymology,68
巻、245−267(Ray Wu著)、Academic Pres
s、1979に記載のE.coliMM294の誘導体であ
る。この株は、EK1宿主に対して確立されたガイドラ
インに適合している。E.coliRL7321をE.coli
MM294から下記のようにして単離した。E.coli
M294のストレプトマイシン耐性形態は、E.coli
94Sと指定されており、これは、最初に先の株を、
E.coliPAM163[Johnson,B.F.1977.大
腸菌(E.coli)K−12およびB株微細構造のマッピン
グおよびその中でのイオン変異を抑制する変異の特性。
Gene.Res.,30:273−86]で増殖させたバクレ
オファージP1cmI、Cir100中に形質導入すること
によって単離した[Miller,J.H.,1972,Experi
ments in Molecular Genetics.Cold Spring
Harbor Laboratory.Cold Spring Harbor、
N.Y.]。
【0054】E.coli294Sは紫外線で突然変異を誘
起し、外膜構造に欠損がある株を単離した。細胞をUV
灯で40秒間照射した。この処理によって99.9%の
細胞が死滅し、これは、高含量培地に接種することによ
って決定した。突然変異誘発細胞懸濁物を希釈し、暗所
で振盪しながら3時間、37℃でインキュベートした。
この時点で、T7野生型バクレリオファージを1ml当た
り108プラーク形成単位になるまで添加した。バクテ
リオファージT7は、その外膜内に変異を誘発する細菌
を高含量とするための選択として使用した。T7レセプ
ターは外膜タンパク質であるリポポリサッカライド上に
あるので、一部の外膜変異は、T7感染に対する耐性と
なって現れるであろう。野生型外膜を有する細胞は、感
染に対して感受性であろうし、したがって、殺細胞され
なければならない。下記に述べる漏出性の表現形は、外
膜の透過性上昇による。バクテリオファージT7耐性の
外膜損傷の指標としての使用は、これまでに示されてい
る[Branesら、J.of Bacteriology,154:146
2−1466,1983]。
【0055】T7感染後、細胞溶解が観察されるまでフ
ラスコを37℃で振盪した(約30分)。T7耐性細胞は
遠心分離によって採取し、1mlの新鮮培地に再懸濁し
た。これらの細胞を、TYE(トリプトン:酵母抽出物:
塩化ナトリウム=20:10:5)寒天プレート上に接種
し、37℃で一晩インキュベートした。24時間後、各
プレートは30〜50のコロニーを含有していた。これ
らのコロニーは、外膜損傷のためであった。ひとつの方
法は、培地へのRNase漏出増加を観察することであっ
た。T7バクレリオファージ耐性クローンの単一コロニ
ー類に対して、pH7の1%酵母RNA(シグマ社)含有
TYE寒天4mlに重層した新鮮TYE寒天プレート上に
画線した。一晩37℃でインキュベーション後、プレー
トに1NHClをオーバフローさせた。ハロの大きさ
は、RNase活性を培地中に漏出する株を決定するため
に使用した[Weigand,R.A.およびRothfield,J.o
fBacteriology,125:340−345,1976]。
E.coli中における外膜損傷の第2の指標は、MacCon
key寒天上における増殖不可である[Hancock,R.E.
W.,Ann.Rev.Microbiol.,38:237−64,1
984]。特に、MacConkey寒天に感受性でかつ実質量
のペリプラズムRnaseIを放出可能なT7耐性コロニー
30個のひとつを、RL7と命名した。
【0056】E.coliRL7は、huIL−4発現ベクタ
ーpAH3(図1)によって形質転換した。このベクター
は、リンホカインを内部細胞膜を横断してペリプラズム
中に導入する。形質転換体によって使用された培地は、
その漏出をウェスタンブロット解析によって下記に記載
のhuIL−4ポリクローナル抗体を用いて検索した。暗
所で少なくとも2時間増殖させた後、照射細胞を、アン
ピシリン(100μg/ml)添加TYE寒天プレート上に
接種し、30℃で一晩インキュベートした。このコロニ
ーを、「ダブルディスクアッセイ」によってそのhuIL
−4放出増加を検索し、これは、変異コロニー下のより
強烈な色の出現として示された。このダブルディスクア
ッセイは、下記のようにして行う。変異細胞を希釈し、
100μg/mlアンピシリン含有TYE寒天プレート(直
径142mm)上に接種した(0.1ml/プレート)。30
℃で一晩インキュベーション後、このプレートは、約1
mm直径の500〜2000コロニーを含有していた。次
に、このプレートに0.45μ孔径の137mmのニトロ
セルロースディスク(シュライヒャー・エンド・シュエ
ル(Schleicher and Schuell))でカバーをした。こ
のディスクをゆっくりと1端からのせ、ゆっくりとかつ
均等な湿潤を可能とした。このディスクをすぐに一気に
はがし、そして、コロニーを寒天プレートからニトロセ
ルロースディスクに持ち上げた。このディスクは、先に
無菌寒天プレート表面においたニトロセルロースディス
ク(またはディスク類)であった。プレートを、次に30
℃で一晩インキュベーションした。インキュベーション
後、底のディスク(またはディスク類)をコロニー保持デ
ィスクから分離させた。
【0057】フィルター類は、1%BSA(ウシ血清ア
ルブミン)含有10mM Tris pH8、150mM Na
Clおよび0.05%(v/v)Tween−20(バイオラド
(BioRad)、エンザイムイムノアッセイピュリティ(En
zyme Immno Assay Purity))(TBST)中で室温
で60分間インキュベートした。次にフィルター類を、
ウサギポリクローナル抗血清(TBST/BSAによる
1:1500希釈;総huIL−4決定のために使用)また
はTBST/BSA1:1500希釈;自然の構造のタ
ンパク質決定のために使用)のモノクローナル抗血清(1
1B4)のいずれかと室温で30分間インキュベートし
た。このフィルター類をTBST中で3回洗浄して、次
に、30分間、適当なアルカリ性ホスファターゼ結合第
2抗体とインキュベートした。フィルター類は3回洗浄
し、アルカリホスファターゼ基質(ピロメガバイオテッ
ク(Promega Biotec)によるプロトブロットシステム
(ProtoBlot System))で染色した。ブロットを次に
ストックプレートと並列させ、huIL4特異的染色増加
を示したコロニーを選択した。
【0058】疑わしいコロニーについて、非選択的培地
中での形態移行によってプラスミドを救い、次に、非選
択的TYEプレート上で画線した。アンピシリンプレー
ト上での増殖不可と判定されたコロニーについてプラス
ミド不在を検査し、ヒトIL−4発現プラスミドpRG
T857−11によって形質転換した。これらのクロー
ンは、huIL−4の放出増加を10mlの試験管発酵によ
って得られたドットイムノブロッティング全培地によっ
て検索した。検出は、ヒトIL−4(11B4)に対する
モノクローナル抗体によって、次にアルカリホスファタ
ーゼ結合ヤギ抗ラットIgGで行った。高産生株として
選択された1株を、RL731として命名した。E.co
liRL731/pRGT857/11は、UV灯によっ
て先と同じように突然変異を誘発した。暗所で必須培地
で増殖後、細胞を抗生物質でかつ1mMIPTG(イソプ
ロピルβ−Dチオガラクトシド)添加TYE寒天プレー
トに接種した。RL731/pRG857−11は、誘
発物質IPTG存在下において増殖しない。細胞は、1
ml当たり104コロニー形成単位の密度で接種した。1
プレート当たり約5〜10コロニーが一晩インキュベー
ション後に発生した。75個以上のコロニーを画線によ
って生成し、huIL−4産生を調べた。産生レベルは、
ウェスタンブロット解析によって決定した。最も強いバ
ンドを示したクローンは、前と同じようにそれらのプラ
スミドを救い、pRGT857−11によって再形質転
換し、そして、huIL−4抗産生の保持を調べた。生物
活性IL−4の産生および漏出を含めて最も望ましい特
性を示しかつhuIL−4発現を誘発後細胞増殖を示した
株は、RL7321であった。
【0059】ヒトインタロイキン−4(IL−4)の発酵
時において、生成物は直接発酵培地に分泌される。初期
下流段階は、培地を細胞から分離しかつ次にrhIL−4
を培地中に濃縮するために行う。2つの異なる工程がこ
の作業を達成するためにある。膜プロセスとトリクロロ
酢酸ナトリウム(TCA)プロセスである。TCAナトリ
ウムプロセスにおいて、細胞はTCA塩の添加によって
不活化される。細胞を除去後、培地のpHを低下させ金
属キレートセファロースゲル、rhIL−4を沈澱させ、
そして、培地を遠心分離してrhIL−4をペレットまた
はスラッジの形態で採取する。この膜プロセスは、ミク
ロフィルトレーションおよび限外ろ過の両方を使用し、
液体濃縮物の形態でrhIL−4を採取する。このプロセ
スは、緩衝液で何回か洗浄することを要し、下流回収を
増加させる。rhIL−4の発酵培地粗濃縮物からの生成
は、金属キレートカラム(例 Zn−セファロース)によ
る固定金属アフィニティクロマトグラフィを行うことに
よって行われる。選択した分画をプールして、スルホン
酸塩カラム(例 S−セファロース)による陽イオン交換
クロマトグラフィに供する。
【0060】選択した分画をプールし、濃縮し、適当な
公称分子量の膜を含有する限外ろ過装置で透析ろ過し、
その結果生成物は濃縮物中に残存する(例 ミリポア(M
illipore)PTGC限外ろ過膜による)。透析ろ過した濃
縮物をさらにゲルろ過カラム(例 S−200HRによ
って)によるクロマトグラフィによって生成する。生成
したバルクrhIL−4を構成するプール分画を次にろ過
して、−20℃以下で保存する。E.coliからの活性組
換えヒトIL−4の粗溶液を生成する工程は、従って、
下記からなる: (a)中性からわずかにアルカリ性pHでかつ約0.5〜
1.5モルの塩化ナトリウムを含有する前記IL−4の
緩衝粗溶液を金属キレートアガロースゲルによるアフィ
ニティクロマトグラフィに供し、選択的にこのIL−4
を結合する; (b)このカラムを最初に、1.0M塩化ナトリウム含有
20mM リン酸ナトリウム平衡緩衝液,pH7.2で洗
浄し、次に、10容量%のグリセロールおよび約150
mMの塩化ナトリウムを含有する緩衝液で洗浄する; (c)結合したIL−4を、キレート剤、ヒスチジンアナ
ログまたはアミノ酸含有酸性pHの溶出緩衝液または中
性pH緩衝液で溶出する; (d)段階(c)からの活性IL−4を、S−セファロース
(ファルマシアから入手可能)のような陽イオン交換クロ
マトグラフィで中性に近いかまたはわずかに酸性のpH
でかつ15mSの伝導度で処理し、このS−セファロー
スは、それにイオン交換基−CH2−SO3 -Na+を結合
させた架橋アガロースマトリックスである; (e)段階(d)からの溶出物を限外ろ過膜(10,000分子
量カットオフ)によって濃縮する; (f)サイズ排除カラムによるゲルろ過クロマトグラフィ
によって濃縮保持物(retentate)を処理する;および (g)生成した活性IL−4を回収する。
【0061】最も好適な態様は下記段階からなる。 (a)0.1M塩化ナトリウム含有中性からわずかにアル
カリ性pHのリン酸緩衝液中で金属キレートアガロース
ゲル、好適にはキレートセファロースファーストフロー
のアフィニティクロマトグラフィカラムに活性組換えヒ
トIL−4の粗溶液をのせる; (b)このカラムを最初に、1.0M塩化ナトリウム含有
20mM リン酸ナトリウム平衡緩衝液,pH7.2−
7.5で洗浄し、次に、10容量%のグリセロールおよ
び約150mMの塩化ナトリウムを含有する緩衝液で洗
浄する; (c)IL−4を、0.5塩化ナトリウム含有pH5.0の
溶出酢酸緩衝液でカラムからイソクラティカリに溶出す
る; (d)段階(c)からの活性IL−4溶出物を、20mMリン
酸ナトリウム緩衝液、pH6.5で平衡にしたS−セフ
ァロースのようなカラムによる陽イオン交換クロマトグ
ラフィに供し、そして、0.12−0.6M NaCl含
有pH6.75のリン酸緩衝液で勾配溶出する; (e)段階(d)からの溶出物を限外ろ過膜によって濃縮す
る; (f)pH4.5の10mMクエン酸ナトリウム緩衝液で平
衡にしたサイズ排除カラムによるゲルろ過クロマトグラ
フィによって濃縮溶出物を処理する; (g)生成した活性IL−4溶液を採取する。
【0062】活性4を精製調整するために本発明によっ
て使用した好適なE.coli株は、RL2117/pRG
T857−11およびRL7321/pRGT857−
11である。段階(a)で使用した好適な金属キレートア
ガロースはキレートセファロース6Bでも十分である
が、キレートセファロースファーストフローである。セ
ファロース類は、ニュージャージー、Piscataway,ファ
ルマシア(Pharmacia)の製品である。本発明の用途のた
めの好適な亜鉛キレートセファロースカラムを調整する
ための好適な方法は、セファロースゲルをクロマトグラ
フィカラムに入れ、脱イオン水で洗浄し、次に好適には
酢酸亜鉛である塩溶液および脱イオン水をポンプで入
れ、次にpH7.2の20mMリン酸ナトリウム、1.0
M NaCl溶液のような平衡緩衝液でカラムを溶出する
ことによる。酢酸亜鉛の代わりに、例えば、塩化亜鉛ま
たは硫酸亜鉛のような他の亜鉛塩も使用できる。
【0063】このクロマトグラフィカラムは、連続して
結合した2本のカラムである。第1または上のカラム
は、金属キレートセファロースゲルからなり、第2また
は下は亜鉛塩または金属塩によって処理されていないキ
レートセファロースゲルからなる。2重カラム内の容量
比は、未処理キレートセファロースゲル1容量に対して
亜鉛処理キレートセファロースゲル約3容量である。カ
ラム平衡のために使用した好適な緩衝液は、1.0M塩
化ナトリウム含有pH7.2〜7.5のリン酸緩衝液で
ある。段階(b)において、最初、1.0M 塩化ナトリ
ウム含有pH7.2のリン酸緩衝液を平衡緩衝液として
次に10%グリセロールおよび低濃度の塩化ナトリウム
(150mM)含有pH7.2〜7.5のリン酸ナトリウム
緩衝液で2部分に特に分けて洗浄したものをカラムにの
せる。この洗浄によって、極めて密接に関連しており分
離が困難なものを含めて不純物が除去される。活性IL
−4はカラムに残る。活性IL−4溶液のpHを保持す
るための好適な緩衝液は、1.0M塩化ナトリウム含有
pH7.2のリン酸緩衝液である。緩衝化した粗活性I
L−4溶液をカラムに流し、このIL−4を選択的にゲ
ルに吸着させる。
【0064】段階(c)において、亜鉛キレートセファロ
ースおよび次に未処理キレートセファロースゲルは、
1.0M塩化ナトリウム含有pH6.75のリン酸緩衝
液で平衡とし、そして、吸着された活性IL−4を、亜
鉛キレートかセファロースから未処理キレートセファロ
ースも0.5M塩化ナトリウム含有pH5.0の酢酸緩
衝液、またはこれとは別に50mM EDTA(エチレン
ジアミンIL−4酢酸)または50mMイミダゾールのよ
うなヒスチジンアナログまたは50mMヒスチジンのよ
うなアミノ酸のようなキレート剤を含有する中性pHで
イソクラティカリに溶出する。酢酸緩衝液は好適であ
る。活性IL−4を含む溶出物を採取する。従来のSD
S−PAGEおよびタンパク質アッセイに基づき活性I
L−4最大濃度の分画をプールする。
【0065】段階(d)において、段階(c)からのプール分
画をpH6.75に調節しそして、20mM緩衝液、pH
6.75によって希釈して、伝導度を15mSにする。
クロマトグラフィカラム中の陽イオン交換ゲル物質は、
0.12M塩化ナトリウムを有するpH6.75の20m
Mリン酸緩衝液で平衡とする。好適な陽イオン交換体
は、ファルマシアから入手可能なS−セファロースファ
ーストフローのような−CH2−SO3 -Na+基によって
置換された架橋アガロースである。活性IL−4は、
0.12〜0.6M NaClを含有する20mMリン酸
緩衝液で勾配溶出する。従来のSDS−PAGEおよび
タンパク質アッセイに基づき活性IL−4最大濃度の分
画をプールする。陽イオン交換クロマトグラフィの条件
は、活性IL−4分画を陽イオン交換マトリックスに付
着させることを確実するように選択される。中性に近い
pH6.75は実質的に陽イオン交換クロマトグラフィ
には高く、陰イオン交換クロマトグラフィには実質的に
高い15mSの伝導度によって、ほとんどの不純物がカ
ラムに結合しない緩和な結合条件が生じ、溶出は実質的
に容易でかつ高純度のIL−4溶液が、すなわち、約9
0%〜95%の溶液が得られる。
【0066】段階(e)において、段階(d)からプールした
溶出分画を、10,000分子量以上の全ての物質を保
持する撹拌セルで濃縮する。これには、活性IL−4が
含まれる。本工程のこの段階では、活性IL−4溶液が
約90〜95%純粋であるので、活性IL−4以外の極
めてわずかの部分しか、膜上方に保持された濃縮溶液中
にない。好適な膜は、米国アミコン社製造YM−10で
ある。得られた濃度は、活性IL−4の約20mg/mlで
ある。段階(f)において、プールし濃縮した活性IL−
4の濃縮溶出物を、分子量によってタンパク質溶液を分
画するサイズ排除(ゲルろ過)クロマトグラフィにのせ
る。活性IL−4の濃縮溶出物を、分子量によってタン
パク質溶液を分画するサイズ排除(ゲルろ過)クロマトグ
ラフィにのせる。適切な典型的カラムは、セファクリル
S−200HRまたはS−100HR(ファルマシア)ゲ
ルろ過カラムである。セファクリルS−200HR(高
分解能)およびS−100HRは、アリルデキストラン
およびN,N'−メチレンビスアクリルアミド架橋共重合
体である。それらの分画範囲は、それぞれ、5,000
〜250,000および1,000〜100,000であ
る。他の適切な物質は、架橋デキストランゲルであるセ
ファデックス類(ファルマシア)である。好適には活性I
L−4の溶液を、先に10mMクエン酸ナトリウム緩衝
液pH4.5で平衡にしたS−200HRカラムにのせ
る。段階(g)の条件下で、安定なIL−4濃縮物は、2
0mg/mlに達することができる。これによって、ゲルろ
過クロマトグラフィの能力および特性が向上する。SD
S−PAGEおよびタンパク質アッセイによって決定し
た最大濃度の活性IL−4含有溶出物分画を採取しプー
ル後、95〜99%純粋な活性IL−4溶液を得る。
【0067】このプロセスにおいて使用した緩衝液は、
それらが結合、洗浄および溶出の適切な条件を提供し活
性IL−4をクロマトグラフィに吸着させるかまたは選
択的にそれを溶出させるかのいずれかであるので、使用
できる。好適な緩衝液は、濃度20mMのリン酸ナトリ
ウム緩衝液類または実施例に示した濃度およびpHの酢
酸ナトリウム緩衝液、および特定量の示した塩化ナトリ
ウムである。pHは、水酸化ナトリウムまたは酸で調節
した。段階(b)の2部分洗浄において、最初の洗浄は、
1.0M塩化ナトリウム含有20mMリン酸ナトリウム
平衡緩衝液であり、第2の洗浄は約150mMの塩化ナ
トリウムおよび第2洗浄緩衝液で必要な10%グリセロ
ール含有リン酸緩衝液で行う。亜鉛キレートセファロー
スカラムで使用する緩衝液中塩化ナトリウムの濃度は本
発明で重大であり、その理由として、高温、好適には1
Mの塩化ナトリウムがトリクロロ酢酸(TCA)ペレット
からの可溶化した活性IL−4の回収を向上させ、か
つ、活性IL−4の金属キレートセファロースへの結合
を増加させる。この濃度によって、IL−4は、より選
択的に亜鉛キレートセファロースカラムに発酵培地中の
不純物よりも吸着される。バルクIL−4を次に融解に
よって注入用に調整し、そして、無菌水および/または
10mmのクエン酸緩衝液によって希釈した。
【0068】
【実施例】
実施例1 S−セファロースファーストフローカラムの調整 20mMリン酸ナトリウム、pH7.2および0.12M
NaClの緩衝液中S−セファロースファーストフロー
陽イオン交換樹脂によって2本の陽イオン交換カラムを
調整する。第1のカラムは、1.5リットル、直径10
0mm、高さ45cmのカラムで、第2のカラムは、0.2
5リットル、直径50mm、高さ300mmのカラムであ
る。それぞれのカラムを陽イオン交換ゲルで完全に充填
したときに、小さい方のカラムは、大きい方のカラムの
ベットボリュームの15%である。本カラムには、下記
のように充填する。20mMリン酸ナトリウムpH7.2
および0.12M NaClから構成された緩衝液中のス
ラリS−セファロースファーストフロー陽イオン交換樹
脂。このゲルを適当なクロマトグラフィカラムに入れ、
液体を流出させるかまたはそれをカラム底部からポンプ
で組み入れる。
【0069】トップフローアダプターをカラムに付け、
この緩衝液を約1cm/mlの直線速度でカラムポンプで入
れることによって、このゲルの5ベッドボリュームの2
0mMリン酸ナトリウム、pH7.2、0.12M N
aClから構成された緩衝液で平衡とする。トップフロー
アダプターを調節して、樹脂ベッドの先端を硬く押しつ
ける。次に、少なくとも5ベッドボリュームの20mM
リン酸ナトリウム、pH7.2、0.12M NaClか
ら構成された緩衝液を約1cm/分の直線速度でカラムに
ポンプで入れ、そして、もし必要であれば、同一フロー
速度で溶出液のpHが7.1および7.3の間となるま
でカラムに緩衝液をポンプで組み入れることを継続す
る。カラムのベッドボリュームを調節して、小さい方の
カラムが大きい方のカラムのベッドボリュームの15%
となるようにする。
【0070】実施例2 コバルトキレートセファロースファーストフローの調整 0.02Mコバルト酢酸5容量にキレートセファロース
ファーストフローゲルを懸濁し、ときどき撹拌しながら
一晩放置する。このゲルをブッヒェナーろう斗上で脱イ
オン水で洗浄して、次に、このゲルを、0.05M N
aCl含有0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2の緩
衝液で洗浄する。次に、このゲルをpH7.2の20M
リン酸ナトリウム、pH7.2および0.12M NaC
lの緩衝液0.5ゲル容量にスラリーとする。コバルト
付加ゲル190mlを直径50mmおよび高さ300mmのカ
ラムに入れ、液体をカラムにポンプで流す。先端フロー
アダプターをカラムに付け、約1cm/分の直線速度でカ
ラムにポンプで0.5M NaCl含有0.02Mリン酸
ナトリウム、pH7.2緩衝液を入れることによって、
このゲルを平衡とする。フローアダプターをカラム先端
にのせる。
【0071】実施例3 キレートセファロースファーストフロー(金属塩で未処
理)の調整 キレートセファロースファーストフローゲルを、0.0
5M NaCl含有20mMリン酸ナトリウム、pH7.2
の緩衝液で洗浄する。次に、このゲル75mlを実施例2
からのクロマトグラフィカラムに注ぎ、その結果、金属
塩で未処理のゲルをコバルト付加ゲルの先端に均一層と
してのせる。上端フローアダプターをカラムに付け、こ
のゲルを、この緩衝液を0.5M NaCl含有pH7.
2の0.02Mリン酸ナトリウム緩衝液で平衡とする。
【0072】実施例4 コバルトキレートセファロースカラムの平衡化 コバルトキレートセファロースファーストフローおよび
キレートセファロースカラムを実施例2および3のよう
にして調製した後、このカラムを反転させ、コバルト処
理樹脂が未処理樹脂の上にする。溶出物のpHが7.1
および7.3の間となるまで、0.02リン酸ナトリウ
ムpH7.2,0.5M NaClの緩衝液のカラムへのポ
ンプ組入れを継続する。
【0073】実施例5 セファクリルS−200HRカラムの調製 10mMクエン酸ナトリウム、pH4.5で構成された少
なくとも1ベッドボリュームの緩衝液を、1.8リット
ルのクロマトグラフィカラム、50mm直径、100cm高
さのS−200HRゲルに約0.2cm/分の直線速度で
カラムを平衡とするためにポンプで組み入れる。
【0074】実施例6 緩衝液の調製(a)0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2、0.12
M 塩化ナトリウム 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物、7.03g/リットルの塩化ナト
リウムおよび十分量の6.3N 水酸化ナトリウムを混
合して、pHを7.2(±0.1)に調節する。(b)0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2、0.26
M 塩化ナトリウム 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物、15.19g/リットルの塩化ナ
トリウムを混合する。6.3Nの水酸化ナトリウムによ
ってpHを7.2(±0.1)に調節する。(c)0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2、0.50
M 塩化ナトリウム 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素ナ
トリウム1水和物、29.22g/リットルの塩化ナト
リウムおよび十分量の50%NaOHを混合して、pHを
7.2(±0.1)に調節する。(d)0.02Mリン酸ナトリウム、pH6.0、0.05
M EDTA,0.5M塩化ナトリウム 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物および19g/リットルのEDTA
4ナトリウム塩および29.22g/リットルの塩化ナ
トリウムを混合する。6.3Nの水酸化ナトリウム/4
N HClによってpHを6.0(±0.1)に調節する。(e)10mMクエン酸ナトリウム、pH4.5 210グラム(2.1g/リットル)のクエン酸1水和物
を脱イオン水100リットルと、クエン酸1水和物が溶
解するまで混合する。緩衝液のpHを、もし必要であれ
ば、4N塩酸および6.3N水酸化ナトリウムによって
4.5に調節する。この緩衝液は、透析ろ過および限外
ろ過のために、さらにゲルろ過クロマトグラフィのため
に使用する。(f)20mMリン酸ナトリウム、pH7.2 278グラムのリン酸1水素ナトリウム1水和物を10
0リットルの脱イオン水と混合して溶解するまで撹拌す
る。緩衝液のpHを50%NaOHでpH7.2および2
−4mSの伝導度に調節する。
【0075】実施例7 粗IL−4溶液の陽イオン交換クロマトグラフィ処理 細胞培地含有粗IL−4(総タンパク質約14,000g)
をpH7.2(±0.1)に調節しそしてその伝導度を1
4mS(±1)に調節する。この溶液をS−セファロース
陽イオン交換に約1.0cm/分以下の直線速度でポンプ
で流す。カラムを実施例6(a)で調製した緩衝液で洗浄
する。このカラムを実施例6(b)で調製した緩衝液で
0.2cm/分の直線速度でイソクラティカリに溶出す
る。SDS/PAGEおよびタンパク質アッセイによっ
て決定された活性IL−4含有分画を採取し、それらを
プールする。プールした活性IL−4の純度は、約50
%である。
【0076】実施例8 部分精製活性IL−4溶液の陽イオン交換クロマトグラ
フィによる勾配溶出 実施例7にしたがって作製したプールした活性IL−4
溶液のpHを、必要に応じ4N HClまたは6.3NN
aOHで7.2(±0.1)に調節する。溶液の伝導度を
実施例6(f)で調製した緩衝液で14mS(±1)に調節す
る。この溶液を実施例1で調製したS−セファロース陽
イオン交換に約1.0cm/分以下の直線速度でポンプで
流す。溶出溶液を1分画に集める。約1.75mS/ベ
ッドボリュームの勾配および約0.2cm/分の直線フロ
ー速度で溶出する。勾配で使用した低塩緩衝液は実施例
6(a)で作製したものであり、そして、この勾配で使用
した高塩緩衝液は実施例6(c)で作製したものである。
5つの大分画を、各分画に付いて容量を約0.5ベッド
ボリュームとして採取する。残りの分画(約40−50)
を、容量を約0.1ベッドボリュームとして採取する。
活性IL−4分画をSDS−PAGEおよびタンパク質
アッセイによって分析する。活性IL−4分画をプール
する。プールした活性IL−4の純度は、約60%〜7
0%である。
【0077】実施例9 活性組換えヒトインタロイキン−4のコバルトキレート
セファロースクロマトグラフィ精製 実施例8からのIL−4溶液のpHを4N HClまた
は、3N NaOHで7.2(±0.1)に調節する。溶
液の伝導度を45−50mSに調節する。この溶液をも
し必要であれば遠心分離またはミクロフィルトレーショ
ンによって透明にする。実施例4で調製したコバルトキ
レートセファロースファーストフローおよび未処理キレ
ートセファロースファーストフローカラムに約0.5cm
/分の直線速度でポンプで流す。フロースルー(溶出溶
液)を1分画に集める。実施例6(c)で調製した緩衝液約
10ベッドボリュームで約0.5cm/分の直線フロー速
度でカラムを洗浄し、洗浄物を5分画未満に採取する。
次に、このカラムを実施例6(d)で調製した緩衝液約1
0ベッドボリュームで約0.5cm/分の直線フロー速度
でカラムを溶出する。約0.2ベッドボリュームの容量
で分画を採取する。各分画活性IL−4分画をSDS−
PAGEおよびタンパク質アッセイによって分析し、活
性IL−4分画をプールする。この実施例9によって処
理した活性IL−4の純度は、約90−95%である。
【0078】実施例10 限外ろ過および濃縮 実施例9からのプール分画を、YM−10膜付きアミコ
ン撹拌チェンバーを用いて、実施例9からの活性ヒトI
L−4を含有するプール分画を容器に入れ、約0.25
容量の実施例6(d)で調製した緩衝液を添加することに
よって濃縮する。YM−10膜による限外ろ過によって
当初の容量の約0.2になるまでこの容量を濃縮する。
濃縮保持物を4容量の実施例6(e)で調製した緩衝液で
希釈し、それを約0.2容量までYM−10膜による限
外ろ過によって濃縮する。濃縮段階を繰り返して、当初
のプール分画容量の約0.1を達成する。この濃縮物を
適当な容器に入れ、すぐに使用できるように冷室温にお
くかまたは−20℃で凍結して保存する。
【0079】実施例11 ゲルろ過クロマトグラフィ(サイズ排除) セファクリルS−200HRカラムを実施例6(e)で調
製した緩衝液で、少なくとも1ベッドボリュームの緩衝
液を直線速度約0.2cm/分でポンプで組み入れること
によって平衡にする。実施例10で作製した溶液を、2
℃〜6℃で30分間、4500rpmで実験室遠心分離器
で遠心分離することによって、透明にする。このA280
を測定し、本溶液を実施例6(e)で調製した緩衝液で希
釈し、その結果、1ml当たり280nmにおいて5光学濃
度単位がある。生成した溶液をセファクリルS−200
HRカラムに直線速度約0.1cm/分でポンプで組み入
れる。実施例6(e)の緩衝液のカラムへの組入れを約
0.1cm/分のフロー速度で継続する。総容量0.4〜
0.55ベッドボリュームを有する大きい1分画を採取
する。活性IL−4分画SDS−PAGEおよびタンパ
ク質アッセイによって選択する。活性IL−4分画をプ
ールし、0.2ミクロンの無菌フィルターでろ過する。
SDS−PAGEアッセイによって調べた95%〜99
%純粋な活性IL−4溶液のろ液を回収する。細胞培地
中の活性IL−4総収率は、70%である。インタロイ
キン−4活性分画を決定するために用いた全てのアッセ
イは、従来のものである。精製IL−4 280nmにお
けるUV吸光度測定値について、1.0A280光学濃度
単位(OD)は、アミノ酸組成分析による1.6mgおよび
ローリ法(Lowry's Method)による2.0mgに等し
い。
【0080】実施例12 亜鉛キレートセファロースファーストフローの調整 キレートセファロースファーストフローゲルを、脱イオ
ン水でスラリー化する。3リットルのカラムを調製する
ため、このスラリーを直径180mmで500mm長さのク
ロマトグラフィカラムに注ぐ。この液体をカラムに流す
かまたはそれをカラム底部からポンプで入れる。トップ
フローアダプターをカラムにおき、そして、ゲルを脱イ
オン水で充填/洗浄する。水をカラムに約1cm/分の直
線速度で流す。トップフローアダプターを調節して樹脂
ベッドの先端に硬く押しつける。少なくとも5ベッドボ
リュームの脱イオン水をカラムに約1cm/分の直線速度
でポンプで組み入れる。直線速度1cm/分でカラムに
0.023Mの亜鉛酢酸溶液5ベッドボリュームをポン
プで入れる。約10ベッドボリュームの脱イオン水をカ
ラムに直線速度約1cm分でカラムにポンプで入れる。直
線速度1.0cm/分でカラムにリン酸緩衝溶液をポンプ
で入れることを継続し、溶出液のpHが7.1〜7.3
になるまで継続する。
【0081】実施例13 キレートセファロースファーストフローの調整(金属塩
非処理) キレートセファロースファーストフローゲルを、1.0
M NaCl含有pH7.2の20mMリン酸ナトリウムの
緩衝液中にスラリー化する。1リットルのカラムを調製
するため、このスラリーを直径140mmで500mm長さ
のクロマトグラフィカラムに注ぎ、カラム底部から溶出
する。1.0M NaCl含有pH7.2の20mMリン酸
ナトリウムの緩衝液約5ベッドボリュームでゲルを平衡
にする。この緩衝液を約1cm/分の直線速度でカラムに
ポンプで入れる。同一フロー速度でカラムにリン酸緩衝
溶液をポンプで入れることを継続し、溶出液のpHが
7.1と7.3の間になるまで継続する。
【0082】実施例14 連続カラムの調製 亜鉛キレートセファロースファーストフローおよび未処
理キレートセファロースカラムを実施例12および13
に従って調製した後、このカラムを順番に連結して、フ
ローが最初に亜鉛キレートセファロースファーストフロ
ーに、次に、非亜鉛(未処理)キレートセファロースカラ
ムに入るようにする。カラムの間に泡トラップは挿入す
べきでない。
【0083】実施例15 S−セファロースカラムの調整 S−セファロースゲル陽イオン交換樹脂を、1.0M
NaCl含有pH6.75の20mMリン酸ナトリウム、
0.12M NaClおよび0.001Mエチレンジアミ
ン4酢酸(EDTA)からなる緩衝液中にスラリー化す
る。このゲルを直径100mmで45cm高さのクロマトグ
ラフィカラムに注ぎ、この液体をカラムに流すかまたは
それをカラム底部からポンプで入れる。トップフローア
ダプターをカラムにおき、そして、緩衝液をカラムに約
1cm/分の直線速度で流すことによって、このゲルをp
H6.75の20mmリン酸ナトリウム、0.12M N
aClおよび0.001Mエチレンジアミン4酢酸からな
る緩衝液と平衡にする。トップフローアダプターを調節
して樹脂ベッドの先端に硬く押しつける。次に、少なく
とも5ベッドボリュームのpH6.75の20mMリン酸
ナトリウム、0.12M NaClおよび0.001Mエ
チレンジアミン4酢酸からなる緩衝液をカラムに約1cm
/分の直線速度でポンプで組み入れ、そして、もし必要
であれば、同一速度でカラムに緩衝液をポンプで入れる
ことを継続し、溶出液のpHが6.6と6.9の間にな
るまで継続する。
【0084】実施例16 セファクリルS−200HRカラムの調製 10mMクエン酸ナトリウム、pH4.5で構成された少
なくとも1ベッドボリュームの緩衝液を1.8リットル
のクロマトグラフィカラム、50mm直径、100cm高さ
のS−200HRゲルを介して約0.2cm/分の直線速
度でカラムを平衡とするためにポンプで組み入れる。
【0085】実施例17 緩衝液の調製(a)0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2、0.12
M 塩化ナトリウム 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物、7.03g/リットルの塩化ナト
リウムおよび十分量の6.3N 水酸化ナトリウムを混
合して、pHを7.2(±0.1)に調節する。このバッ
チは、金属キレートセファロースカラム内にゲル1リッ
トル当たり少なくとも30リットルの付与するほど十分
に大きくなければならない。(b)0.02Mリン酸ナトリウム、pH7.2、0.15
M 塩化ナトリウム、10%グリセロール 脱イオン水中で、2.78g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物および8.76g/lの塩化ナトリウ
ムを混合する。6.3Nの水酸化ナトリウムによってp
Hを7.2(±0.1)に調節する。十分量のグリセロー
ルを添加して0.1リットル/リットルを付与する。十
分量の緩衝液を調製し、それがともに使用されるゲル1
リットル当たり少なくとも6リットルを付与するように
する。(c)0.02M酢酸ナトリウム、pH5.0、0.5M
塩化ナトリウム 脱イオン水中で、99.7%の酢酸1.15ml/リット
ルおよび29.2g/リットルの塩化ナトリウムを混合
する。このpHを、6.3N水酸化ナトリウムで5.0
(±0.1)に調節する。十分量の緩衝液を調製し、それ
がともに使用されるゲル1リットル当たり少なくとも1
0リットルを付与するようにする。
【0086】(d)0.03Mリン酸ナトリウム、pH7.
0、0.003M EDTA 脱イオン水中で、4.17g/リットルのリン酸水素1
ナトリウム1水和物および1.14g/リットルのED
TA4ナトリウム塩を混合する。このpHを6.3Nの
水酸化ナトリウムによって7.0(±0.1)に調節す
る。十分量の緩衝液を調製し、ゲル1リットル当たり少
なくとも2リットルを付与するようにする。(e)10mMクエン酸ナトリウム、pH4.5 210グラム(2.1g/リットル)のクエン酸1水和物
を脱イオン水100リットルと、クエン酸1水和物が溶
解するまで混合する。緩衝液のpHを、もし必要であれ
ば、4N塩酸および6.3N水酸化ナトリウムによって
4.5に調節する。この緩衝液は、透析ろ過および限外
ろ過のために、さらにゲルろ過クロマトグラフィのため
に使用する。
【0087】実施例18 活性組換えヒトインタロイキン−4の精製 (亜鉛キレートセファロースクロマトグラフィ)活性ヒト
組換えIL−4を20リットルに溶解した700リット
ルの発酵培地を濃縮し、次に、この溶液を実施例17
(a)の緩衝液に対して25倍透析ろ過に曝する。この溶
液のpHを、4N HClまたは6.3N NaOHで
7.2(±0.1)に調節する。溶液の伝導度を70−9
0mSに調節する。ろ過によってこの溶液を透明にし濃
縮する。このフィルターを実施例17(a)の緩衝液で洗
浄し、本溶液の容量を20リットルに戻す。溶液を亜鉛
キレートセファロースファーストフローおよび未処理セ
ファロースファーストフローカラムに直線速度約0.5
cm/分でポンプで流す。この溶出を1分画にまとめる。
このカラムを2度洗浄し、最初は、約10ベッドボリュ
ームの実施例17(a)で調製した緩衝液で直線速度約
0.5cm/分で洗浄し、5以下の分画に洗浄物を集め、
次に、約5ベッドボリュームの実施例17(b)で調製し
た緩衝液で直線速度約0.5cm/分で洗浄し、1分画に
洗浄物を集める。活性IL−4をカラムから約8ベッド
ボリュームの実施例17(c)で調製した緩衝液で直線速
度約0.25cm/分で溶出する。約0.2ベッドボリュ
ームの容量で分画を1ml当たり0.5mlの希釈液を入れ
た別々の容器にいれ、実施例17(d)で調製した緩衝液
に集める。活性IL−4の各試料をSDS−PAGEお
よびタンパク質アッセイで試験する。この実施例18に
したがって処理した活性IL−4溶液の純度は、約20
%〜40%である。粗発酵培地中における量に基づいた
活性IL−4の収率は、90%である。
【0088】実施例19 S−セファロースクロマトグラフィのための緩衝液の調
(a)20mMリン酸ナトリウム、pH6.75、0.12
M 塩化ナトリウム、0.001M EDTA 2.78g/リットルのリン酸水素1ナトリウム1水和
物、7.03g/リットルの塩化ナトリウム、0.38g
/リットルのEDTA4ナトリウムおよび1リットル/
リットルの脱イオン水を適当な容器に入れ、溶解するま
で撹拌する。6.3N水酸化ナトリウムによって、この
緩衝溶液のpHを6.75(±0.1)に調節する。(b)20mMリン酸ナトリウム、pH6.75、0.55
M 塩化ナトリウム、0.001M EDTA 2.78g/リットルのリン酸水素1ナトリウム1水和
物、32.14g/リットルの塩化ナトリウム、0.3
8g/リットルのEDTA4ナトリウムおよび脱イオン
水を適当な容器に入れ、溶解するまで撹拌する。6.3
N水酸化ナトリウムによって、この緩衝溶液のpHを
6.75(±0.1)に調節する。(c)20mMリン酸ナトリウム、pH6.75,0.001
M EDTA 2.78g/リットルのリン酸水素1ナトリウム1水和
物、0.38g/リットルのEDTA4ナトリウムおよ
び脱イオン水を保持するほど十分に大きな容器に入れ
る。溶解するまで撹拌し、必要に応じ6.3N水酸化ナ
トリウムによって、この緩衝液のpHを6.75(±0.
1)に調節する。
【0089】実施例20 陽イオン交換カラムによって精製した活性インタロイキ
ン−4溶液の勾配溶出 実施例7に従って作製した活性IL−4溶液のpHを、
必要に応じ4N HClまたは6.3N NaOHで6.
75(±0.1)に調節する。生成した溶液の伝導度を実
施例19(c)で調製した緩衝溶液で15(±0.5mS)に
調節する。溶液を実施例4で調製したS−セファロース
カラムに直線速度約1cm/分以下でポンプで流す。この
フロースルー(溶出溶液)を1分画にまとめる。このカラ
ムを約5ベッドボリュームの実施例19(a)で調製した
緩衝液で直線速度約1.0cm/分で洗浄する。洗浄物を
1分画に集める。1ベッドボリューム当たり約4.5m
Sおよび約0.2cm/分の直線フロー速度を用いて、カ
ラムを溶出する。勾配に用いた低塩緩衝液は、5ベッド
ボリュームで実施例19(a)で作製したものであり、そ
して、高塩緩衝液は、5ベッドボリュームで実施例19
(b)で作製したものである。5個の大分画を集め、各分
画は、約0.8ベッドボリュームの容量である。残りの
分画(約40−50)を0.1ベッドボリュームの容量で
集める。上記分画の活性IL−4をSDS−PAGEお
よびタンパク質アッセイで試験する。活性IL−4分画
をプールする。亜鉛キレートプールした溶出物中の活性
4の量に基づく活性IL−4収率は90%である。この
活性IL−4溶液の純度は約90%〜95%である。
【0090】実施例21 限外ろ過および濃縮 実施例20からのプール分画を、YM−10膜付きアミ
コン撹拌チェンバーを用いて、実施例20からの活性ヒ
トIL−4を含有するプール分画を容器に入れ、約0.
25容量の実施例6(d)で調製した緩衝液を添加するこ
とによって濃縮する。YM−10膜による限外ろ過によ
って、当初の容量の約0.1になるまでこの容量を濃縮
する。濃縮保持物を4容量の実施例17(e)で調製した
緩衝液で希釈し、それを約0.2容量までYM−10膜
による限外ろ過によって濃縮する。濃縮段階を繰り返し
て、当初のプール分画容量の約0.1を達成する。この
濃縮物を適当な容器に入れ、そして、すぐに使用できる
ように冷室温におくかまたは−20℃で凍結して保存す
る。
【0091】実施例22 ゲルろ過(サイズ排除) 実施例21で作製した溶液を、2℃〜6℃で30分間、
4500rpmで実験室遠心分離器で遠心分離することに
よって、透明にする。このA280を測定し、本溶液を実
施例17(e)で調製した緩衝液で希釈し、その結果、1
5A280/mlがでる。生成した溶液をセファクリルS−
200HRカラムに直線速度約0.1cm/分でポンプで
組み入れる。実施例17(e)の緩衝液のカラムへの組入
れを約0.1cm/分のフロー速度で継続する。総容量
0.4〜0.55ベッドボリュームを有する1大分画を
採取し、次に、約0.01ベッドボリュームの分画50
を採取する。活性IL−4分画をSDS−PAGEおよ
びタンパク質アッセイによって選択する。活性IL−4
分画をプールし、0.2ミクロンの無菌フィルターでろ
過する。SDS−PAGEアッセイによって調べた活性
IL−4 95%〜99%純粋なIL−4溶液であるろ
液を回収する。細胞培地中の活性IL−4総収率は、7
0〜80%である。
【0092】回収した活性IL−4の純度は、SDS−
PAGEによって確認されたように、95〜99%であ
る。インタロイキン−4活性分画を決定するために用い
た全てのアッセイは、従来のものである。精製IL−4
280nmにおけるUV吸光度測定値について、1.0
280光学濃度単位(OD)は、アミノ酸組成分析による
1.6mgおよびローリ法による2.0mgに等しい。SD
S−PAGEアッセイは、また、活性分画を選択するた
めに必要である。この方法は、Laemmli,U.K.、Na
ture、227:680(1970)に記載されている。ロ
ーリ法は、Lowryら,J.Biol.Chem.に記載されて
いる。本発明はある特定の態様と関連されて記載してき
たが、多くの改変、修飾および変形ができることが当業
者に明らかであろう。このような改変、修飾および変形
が本発明の精神および範囲に含められることが意図され
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の用途のための好適な(ヒト)IL−
4のアミノ酸配列を例示する。
【図2】 IL−4をサイノモロガス(cynomologus)
サルに投与することによって見いだされた好中球細胞数
の増加を示すグラフである。
【図3】 IL−4によるHL−60細胞の処理によっ
て達成された活性化および分化の結果を示すグラフであ
る。
【図4】 IL−4によるU−937細胞の処理によっ
て達成された活性化および分化の結果を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 9162−4B C12N 15/00 A (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 リー・サリヴァン アメリカ合衆国ニュージャージー州08837, エディソン,ルーズベルト・ブールヴァー ド120 (72)発明者 マイケル・グレース アメリカ合衆国ニュージャージー州08620, ハミルトン・タウンシップ,ボニー・レ イ・ドライヴ22 (72)発明者 ロレッタ・ボバー アメリカ合衆国ニュージャージー州07036, リンデン,ラリタン・ロード301 (72)発明者 ジョン・チュ−テイ・タン アメリカ合衆国ニュージャージー州07039, リヴィングストーン,キャメロット・ドラ イヴ19 (72)発明者 デーヴィッド・ナヴー オランダ王国エヌエル−2300 エイジー ライデン,ピー・オー・ボックス251 (72)発明者 ティー・エル・ナガブシャン アメリカ合衆国ニュージャージー州07054, パーシッパニー,サンセット・レーン3 (72)発明者 ジァイ・ラマン アメリカ合衆国ニュージャージー州08691, ウエスト・ウィンザー,ハイモント・ドラ イヴ25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IL−4を含有してなる哺乳類の好中球
    数増加用医薬組成物。
  2. 【請求項2】 IL−4を含有してなる哺乳類の骨髄性
    または単球白血球治療用医薬組成物。
  3. 【請求項3】 IL−4を含有してなる哺乳類における
    未成熟骨髄性または単球細胞の成熟誘発用医薬組成物。
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