JPH0940477A - 大理石調発泡セラミックタイル - Google Patents

大理石調発泡セラミックタイル

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JPH0940477A
JPH0940477A JP21937595A JP21937595A JPH0940477A JP H0940477 A JPH0940477 A JP H0940477A JP 21937595 A JP21937595 A JP 21937595A JP 21937595 A JP21937595 A JP 21937595A JP H0940477 A JPH0940477 A JP H0940477A
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marble
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Mitsuo Minagawa
光雄 皆川
Osamu Minagawa
治 皆川
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RIBOOLE KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意形状、寸法の発泡セラミック板であって
も容易に形成できる大理石調と同様の光輝度と深み感が
あり、軽量にして易施工性で耐候性の大理石調発泡セラ
ミックタイルを提供することである。 【構成】 任意の形状、寸法に形成したる圧縮強度60
0kgf/cm以上で嵩比重0.3〜0.5g/cm
、融点1500℃以上のセラミック微細中空粒子と融
剤となる材料を含むセラミックス組成分を混練し加圧成
形後700〜1300℃で焼成した発泡セラミック板を
基材として、その表面に合成樹脂エマルジョンからなる
塗膜防水材のフィラーに耐水圧強度600kgf/cm
以上のセラミック微細中空粒子と天然砕石粒子を加え
た組成物からなる塗材を塗布し塗布面をプレス又はロー
ラによる加圧成形後バフ掛けする。又基材裏面に取付施
工用薄幅状係止突出片又は薄幅状係止溝を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建造物の柱、内外壁、床
材、門、塀などの化粧仕上材に用いる優れた美観を呈す
る軽量にして易施工性の大理石調発泡セラミックタイル
である。
【0002】
【従来の技術】従来大理石調に成形する方法としては、
プレス成形法、ゲルコート注型法、ノンゲルコート注型
法などがある。プレス成形法は不飽和ポリエステル樹脂
に水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、シリカ粉末、
ガラス繊維等を混合し硬化剤、増粘剤等を加えた組成物
を加熱金型に注型加圧成形し120〜160℃で硬化さ
せる。
【0003】ゲルコート注型法は成形型内面に硬化剤等
を含む不飽和ポリエステル樹脂を主体としたゲルコート
層を形成した後で不飽和ポリエステル樹脂に水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、シリカ粉末等を混合し硬化
剤、増粘剤等を加えた組成物を注型し、常温硬化後説型
し100℃前後の温度で養生硬化させる。
【0004】ノンゲルコート注型法は、成形型内面にゲ
ルコート層を形成させずに不飽和ポリエステル樹脂又は
メチルメタアクリル樹脂に水酸化アルミニウム、炭酸カ
ルシウム、シリカ粉末等を混合し硬化剤、増粘剤等を加
えた粗成物を注型し100℃前後の温度で硬化させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各成形方法共に大
型設備が必要となり種々の形状の異なる発泡セラミック
タイル面に大理石調模様を形成せしめることは不適であ
った。また大理石調硬化物の物性は良いが半透明感の質
感や、意匠性に優れた石材調を現出することは困難であ
った。
【0006】大理石調硬化物を均一に高温で養生するこ
とも困難であり、ピンホールの発生、品質のバラツキ増
大などにより生産性は著しく低下せざるを得ず、圧縮強
度600kgf/cm以上で嵩比重0.3〜0.5g
/cm、融点1500℃以上のセラミック微細中空粒
子と融剤となる材料を含むセラミックス組成分を混練し
加圧成形後700〜1300℃で焼成した発泡セラミッ
ク板面へ大理石調模様を形成せしめることはできなかっ
たのである。
【0007】本発明は従来の大理石調形成技術の欠点を
解消するためになされたものにして、任意形状、寸法の
発泡セラミックタイル板であっても容易に形成できる大
理石調と同様の光輝度と深み感があり、軽量にして易施
工性で耐候性のある大理石調発泡セラミックタイルを提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる事情に鑑
みなされたものであって任意の形状、寸法に形成したる
圧縮強度600kgf/cm以上で嵩比重0.3〜
0.5g/cm、融点1500℃以上のセラミックス
組成分を混練した発泡セラミック板を基材として、その
表面に合成樹脂エマルジョンからなる塗膜防水材のフィ
ラーに耐水圧強度600kgf/cm以上のセラミッ
ク微細中空粒子と天然砕石粒子を加えた組成物からなる
塗材を吹付け、又はこて塗り、又はローラによって塗布
し塗布面をプレス又はローラによる加圧成形後バフ掛け
することによって平滑で且つ光輝度を有する大理石調仕
上げとなしたのである。
【0009】大理石調発泡セラミックタイルの施工を容
易かつ正確に行なわしめるため、任意形状および寸法か
らなる圧縮強度600kgf/cm以上で嵩比重0.
3〜0.5g/cm、融点1500℃以上のセラミッ
ク微細中空粒子と融剤となる材料を含むセラミックス組
成分を混練し加圧成形後700〜1300℃で焼成した
発泡セラミック板の裏面側所定の位置に薄幅状係止突出
片又は薄幅状係止溝を形成せしめるのである。
【0010】
【作用】基材とする発泡セラミック成形板は、強度の高
いセラミック微細中空同士が接合し、この部分が融剤と
なる材科を含むセラミックス組成分の溶着体で固着され
ているためきわめて軽量で、発泡セラミック成形板の比
重は0.5〜0.7g/cmとなる。又成形時に10
〜500kgf/cmで加圧するため発泡セラミック
成形板は緻密になり強度、も高く圧縮強度は100kg
f/cm以上となる。基材の厚みは5〜20mmの範
囲である。
【0011】基材の発泡セラミック成形板中に無数のミ
クロン単位の毛細管状の空気流通孔を保有せしめるた
め、高強度のセラミック微細中空粒子同士を融剤となる
材料を含むセラミックス組成分によって点接合させるの
である。即ち圧縮強度600kgf/cm以上で嵩比
重0.3〜0.5g/cm、融点1500℃以上のセ
ラミック微細中空粒子100重量部と融剤となる材料を
含むセラミックス組成分50〜300重量部からなる組
成物を混練し、型枠に打設して10〜500kgf/c
の圧力で加圧成形した後脱型し成形体を700〜1
300℃で焼成する。
【0012】セラミック微細中空粒子は、従来の徽細中
空発泡体に比較して特に圧縮強度が高いものであり発泡
セラミック成形体製造過程で生ずる高い応力・剪断力に
対して耐え得ることができるものである。さらに加圧成
形することによって軽量であるにもかかわらず緻密な発
泡セラミック成形板とすることができるのである。微細
中空発泡体の圧縮強度とは耐水圧強度と同意語であり、
圧縮強度の測定は、微細中空発泡体を水中で加圧し水に
加えられた圧力が微細中空発泡体に伝わり微細中空発泡
体が破壊する圧力を圧縮強度とするのである。
【0013】優れた性能を示すことのできる発泡セラミ
ック成形板は、混練工程が充分でなければならず、均一
な製品で品質の良い発泡セラミック成形板には特に重要
である。充分な混練を行う場合その混練時にセラミック
微細中空粒子に加わる応力及び剪断力は、約400kg
f/cm前後になると言われている。従来の建材用微
細中空発泡体には、このような高圧に耐え得るものが無
く大部分が破壊してしまうため、かかる発泡セラミック
成形板として使用し充分な性能の得られるものはなかっ
た。
【0014】次にセラミック微細中空泣子を発泡セラミ
ック成形板に使用する場合重要なことは熱伝導率であ
る。微細中空発泡体の粒径によるが一般に0.1(kc
al/mhr℃)前後であり、充填した微細中空発泡体
の半分が破壊されたものである場合熱伝導率は大体0.
2(kcal/mhr℃)に低下する。破壊されない完
全な微細中空発泡体が使用された場合にのみ優れた効果
が得られるのである。本発明に使用するセラミック微細
中空粒子は従来の微細中空発泡体であるシラスバルー
ン、ガラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュ
バルーンなどに比較して格段に圧縮強度が高いものであ
り、発泡セラミック成形板の中空体は100%完全なも
のである。因に従来の微細中空発泡体の圧縮強度は80
〜300kgf/cmである。
【0015】発泡セラミック成形板は、スラリーを型枠
に打設し加圧成形後所定時間養生した後焼成する。焼成
温度は700〜1300℃であり、これは使用する融剤
となる材料を含むセラミックス組成分の種類による溶融
点により異なってくる。セラミック微細中空粒子同士を
点で接合させこれを強固に結合させるのである。融剤と
なる材料を含むセラミックス組成分を溶融させこの溶融
体によってセラミツク微細中空粒子間を固着させる。し
かし焼成時にセラミック微細中空粒子は溶融してはなら
ず又加熱による強度低下をきたしてもいけない。このた
めセラミック微細中空粒子の融点は1500℃以上でな
ければならないのである。
【0016】以上により使用するセラミック微細中空粒
子はアルミナ40〜45%、シリカ50〜60%、その
他1.5〜2.5%からなる粗成物を発泡生成せしめた
ものでその物性は圧縮強度700kgf/cm、融点
1600〜1800℃、嵩比重0.3〜0.5g/cm
、熱伝導率0.1(kcal/mhr℃)で完全な中
空粒子のみで構成されている。セラミック微細中空粒子
の粒径は、12〜350μmの範囲のものを使用し、細
目12〜75μm、中目75〜150μm、荒目150
〜350μmとして粒度調整により混合使用する。嵩比
重は粒度の細かいものは重く、荒いものは軽くなる。こ
のため嵩比重の範囲は0.3〜0.5g/cmとな
る。
【0017】融剤は例えば長石、石灰石、炭酸マグネシ
ウム、リン酸石灰、酸化鉛、硼酸、硼砂、炭酸ソーダ、
硝酸ソーダー、酸化亜鉛などいずれか1種または2種以
上を添加する。セラミックス組成分とはB、Si
、GeO、ZrO、P、As,S
、Bi、P、Sb、SO
などの酸性酸化物にNaO、KO、CaO、MgO
などの塩基性酸化物やAl、Fe、Zn
O、PbO、TiOなどを添加したものが含まれる。
例えばSiO−NaO−B、SiO−Na
O−CaO、SiO−KO−CaO、Al
−SiO−NaO−CaO−B、Al
−SiO−TiO−CaO−B、CaO−S
iO−Al−Fe、SiO−Al
−KO等のいずれか1種又は2種以上あるいは/又
は天然素材のカオリン、可塑性粘土(蛙目粘土、木節粘
土、ボールクレー等)セリサイト、陶石、ロウ石、ベン
トナイト、珪石、シャモット、長石、石灰石、マグネサ
イト、ドロマイト、珪灰石、滑石、骨灰等いずれか1種
または2種以上配合して使用する。
【0018】セラミック微細中空粒子は細目、中目、荒
目を粒度調整し、100重量部に対し、融剤となる材料
を含むセラミックス組成分を10〜300重量部加え
る。融剤となる材料を含むセラミックス組成分が5重量
部以下では充分な結合ができずセラミック微細中空粒子
間の固着強度が上がらない。又300重量部以上では発
泡セラミック成形板中の溶融体が多すぎて毛細管状の空
気流通孔ができなくなる。
【0019】基材の表面に塗布する塗材に使用する塗膜
防水材の合成樹脂エマルジョンとしてはアクリル系樹脂
エマルジョン、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン、塩化ビ
ニル系樹脂エマルジョン、塩化ビニリデン系樹脂エマル
ジョン、スチレン・ブタジエン系樹脂エマルジョン、エ
ポキシ系樹脂エマルジョンおよびアクリル酸エステルス
チレン、エチレン、ビニルエステル、酢酸ビニル、合成
ゴム等との共重合したものなどである。これらの共重合
したものとしては例えばアクリル/酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニリデン/ブチルアクリレート共重合体、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。合成樹脂
エマルジョン組成物の使用量は8〜30重量%の範囲と
する。8重量%以下では塗材の物性が上がらず30重量
%以上では塗材の安定性が低下する。
【0020】塗材には以上の他必要に応じて塗材の性状
を向上させるため、分散剤として各種の界面活性剤、エ
マルジョンを安定化させる乳化剤、エマルジョンのあわ
立て防止剤、増粘剤、たるみ防止剤、沈降防止剤、凍結
防止剤などを添加しても良い。さらに塗膜の性能を向上
させる目的で塗膜にたわみ性を与える可塑剤、熱、光に
よる劣化防止を図る安定剤、かびの発生を防止するかび
止め剤等を添加しても良い。
【0021】使用するセラミック微細中空粒子は圧縮強
度600kgf/cm以上、嵩比重0.3〜0.5g
/cm、融点1500℃以上のもので、このため塗材
製造工程におけるいかなる混練条件においても全く破壊
されることがなく、基材への塗布工程及び塗布後のプレ
ス又はローラ加圧成形においても全く破壊されることは
ない。しかもその塗膜硬度および塗膜の衝撃強度を高め
ることができ、塗膜表面にセラミック微細中空粒子が均
一に分散し、すぐれた光沢と光輝度を示す。即ちセラミ
ック微細中空粒子は粒子径が小さく外観は透明又は半透
明であり光が照射されると反射し、きわめて高い光沢及
び輝度面を呈し大理石調の光沢と色彩を表出することが
できるのである。
【0022】セラミック微細中空粒子は、20〜350
μmの転囲のものを使用し、細目20〜75μm、中目
75〜150μm、荒目150〜350μmとして粒度
調整により混合使用する。嵩比重は粒度の細かいものは
重く、荒いものは軽くなるため嵩比重の範囲は0.3〜
0.5g/cmとなる。セラミック微細中空粒子の使
用量は10〜40重量%の範囲とする。10重量%以下
では大理石調の光沢と光輝度が充分とは言えず40重量
%以上では塗材の粘性が低下する。
【0023】従来の無機系微細中空発泡体にはシラスバ
ルーン、ガラスバルーン、シリカバルーン等があるが耐
水圧強度はシラスバルーンが僅か80kgf/cm
かなく、ガラスバルーン、シリカバルーンも150〜2
00kgf/cm程度であるためこのような目的を満
足させることは出来なかった。
【0024】本大理石調発泡セラミックタイルは600
kgf/cm以上の耐水圧強度を有するセラミック微
細中空粒子を使用するため塗材原料の混練工程プレス又
はローラ加圧成形塗布旋工時においても微佃粒子は全く
破壊されることはない。このため破壊による塗材容積の
減少、破壊された粒子による配合組成の変化はない。完
成したる塗材は設計通り所期の目的を完全に達成するこ
とができるのである。
【0025】塗材のフィラーに配合する天然砕石粒子の
原料となる天然石は、御影石、安山岩、大理石、蛇紋岩
等いずれのものでも良く限定するものではない。天然砕
石粒子は細目、中目、荒目としそれぞれ粒子の径を細目
は0.1〜0.5mm、中目は0.5〜1.5mm、荒
目は1.5〜3.4mmに調整して使用する。天然砕石
粒子の他珪砂、珪石粉、フライアッシュ、シリカヒュー
ム、クレー、タルク、カオリン、陶磁器粉砕物、徐冷高
炉スラグ粉砕物、シリカ質ダスト等を添加しても良い。
【0026】塗膜防水材と耐水圧強度600kgf/c
以上のセラミック微細中空粒子と天然砕石粒子から
構成された塗材を圧縮強度600kgf/cm以上で
嵩比重0.3〜0.5g/cm、融点1500℃以上
のセラミック微細中空粒子と融剤となる材料を含むセラ
ミックス組成分を混練し加圧成形後700〜1300℃
で焼成した発泡セラミック板の基材表面に塗布しプレス
又はローラによる加圧成形の加圧力は10〜300kg
f/cmの範囲とすることにより塗膜表面を優れた大
理石調の光沢と光輝度を現出することができる。10k
gf/cm以下では充分な大理石調とはならず300
kgf/cm以上では塗膜に若干の歪が生ずる。
【0027】大理石調発泡セラミックタイルの形状及び
寸法は任意に設計することが出来、その寸法は自由で多
様性があり、正方形、矩形形状、三角形、丸形状、その
他特殊形状のものが可能である。その寸法もモザイクタ
イル状の小寸法のものから1m以上の大判タイルのもの
迄任意の大きさ及び形状のものを形成することができ
る。形態は平板及び端部を相欠き継ぎ仕口としたもの等
が含まれる。
【0028】大理石調発泡セラミックタイル基材の裏面
側に形成する薄幅状係止突出片又は薄幅状係止溝は大理
石調発泡セラミックタイルの取付施工を便ならしめ未熟
練者でも容易に作業ができるようにしたものである。
【0029】取付躯体である構造下地又は下地パネルの
水平方向に薄幅状係止溝又は薄幅状係止突出片を上下方
向の所定間隔に複数条形成せしめておき、大理石調発泡
セラミックタイルの薄幅状係止突出片又は薄幅状係止溝
と係合し接着剤を用いて貼着する。取付駆体となる構造
下地又は下地パネルは金属系素材、無機系素材、木質系
素材、合成樹脂系素材等いかなる材質でも容易且つ正確
に取付けることができる。
【0030】大理石調発泡セラミックタイル基材の裏画
側に形成する薄幅状係止突出片の長さは5〜15mmの
範囲とし、その厚みは2〜7mmの範囲とする。又薄幅
状係止溝を形成する場合その溝の深さ及び幅は係合すべ
き薄幅状係止突出片の長さ及び幅と同じでも良いが0.
5〜1.0mm程度大きめにすることによって接着剤を
用いて貼着する場合の躯体施工を容易にすることができ
る。これらの寸法はタイルの寸法、形状によって異なっ
てくるのである。又取付躯体側に形成する薄幅状係止突
出片又は薄幅状係止溝の寸法も同様である。
【0031】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき具体的に説明
する。
【0032】実施例1 圧縮強度700kgf/cm
以上で嵩比重0.3〜0.5g/cm、融点1600
℃のセラミック微細中空粒子と融剤となる材料を含むセ
ラミックス組成分を混練し加圧成形後700〜1300
℃で焼成した発泡セラミック板3の表面に塗材により大
理石調模様2を形成した壁用大理石調タイル1の断面図
が図1である。ここに用いた塗材は、合成樹脂エマルジ
ョンとして合成ゴム変性アクリル共重合エマルジョン1
8重量%、セラミック微細中空粒子26.0重量%、天
然砕石粒子43.5重量%、有機質添加剤(分散剤他)
5.0重量%、無機体質顔料4.0重量%、その他4.
5重量%以上の配合になる組成物を真空説気混練装置で
充分混合攪拌して形成した。
【0033】この塗材を発泡セラミック板表面に約3m
m厚に塗布しプレス圧100kgf/cmで加圧を行
ない24時間常温で養生した後塗膜表画のバフ掛けを行
なった。
【0034】発泡セラミック板は圧縮強度700kgf
/cmで嵩比重0.3〜0.5、融点1600℃、熱
伝導率0.1(kcal/mhr℃)で完全な中空粒子
のみで構成されているセラミック嶺細中空粒子100重
量部と融剤となる材料を含むセラミックス組成分30重
量部に混和剤として分散剤、増粘剤、安定剤等を1.2
重量部を攪拌してこれに水系バインダー2重量部と水4
0重量部を加えた組成物を充分混練した後型枠に打設し
て板状とし300kgf/cmの圧力で加圧成形し
た。加圧成形後常温で60分養生し1100℃で45分
焼成し発泡セラミック成形板を作製した。
【0035】水系バインダーとして使用したのはポリエ
チレングリコールである。融剤となる材料を含むセラミ
ックス組成分はSiO−NaO−CaOからなるガ
ラス粉末とカオリン及びボールクレーをほぼ等量ずつと
したものを100重量部に融剤として硼砂及び長石各1
0重量部ずつ加えたものを使用した。
【0036】微細中空セラミツク粒子はアルミナ43.
0〜44.0%、シリカ54.5〜55.5%、その他
1.5〜2.5%からなる粗成のものを使用し、その物
性値は圧縮強度700kgf/cm、嵩比重0.4g
/cm、融点1600℃で、完全な中空粒子のみで構
成されている。微細中空セラミツク粒子の粒度調整は細
目20重量部、中目20重量部、荒目30重量部とし
た。
【0037】塗材中の天然砕石粒子は花崗岩を粉砕した
砕石粒子を使用し、粒度調整は細目40重量部、中目3
0重量部、荒目10重量部とした。
【0038】大理石調発泡セラミックタイル基材の厚み
は12mmで形状は二丁掛けでタイル両端を相欠き継ぎ
仕口6,7とした。裏画側の薄幅状係止突出片4は長さ
が7mmでその厚みは3mmである。図4はコンクリー
トブロックへの取付施工断面図である。
【0039】図2は、大理石調発泡セラミックタイルの
運搬時の状態を示したものである。タイル裏面同士を合
わせ相互の取付用突出片を相手の切り溝5に入れてある
ため取付用薄幅状係止突出片を形成したことによるハン
ドリングの不便さを完全に解消せしめたものである。
【0040】実施例2 図3は実施例と同じ発泡セラミ
ック板を基材とする床材用大理石調発泡セラミックタイ
ル9の断面図である。これに使用した塗材その他成形方
法は実施例1と同じであるが塗膜厚は5mmとした。発
泡セラミック板の厚みは7mm、薄幅状係止溝10の深
さは4mmでその幅は3mmである。図5は硬質発泡プ
ラスチック下地パネルへの取付施工断画図である。
【0041】
【発明の効果】圧縮強度600kgf/cm以上で嵩
比重0.3〜0.5g/cm、融点1500℃以上の
セラミック微細中空粒子と融剤となる材料を含むセラミ
ックス組成分を混練し加圧成形後700〜1300℃で
焼成した発泡セラミック板の基材表面を耐水圧強度60
0kgf/cm以上の強度のある微細中空セラミツク
粒子と天然砕石粒子とを塗膜防水材のフィラーに使用し
た塗材で塗布しプレス又はローラ加圧成形後バフ掛けす
ることによって、本発明に成る大理石調発泡セラミック
タイルは従来技術では成し得なかった次のような効果を
達成することができた。
【0042】大理石調発泡セラミックタイルの基材表面
に塗布形成された塗膜表面にはプレス又はローラ加圧成
形によって微細中空セラミツク粒子が均一に配設され、
この微細中空セラミツク粒子は透明又は半透明の微細中
空であり光の照射により反射しきわめて高い光沢と光輝
度を呈することができた。さらにバフ掛けをすることに
よって一段と優れた大理石調の光沢を発現することがで
きた。
【0043】軽量な基材と塗材を使用することによって
軽量なタイルが形成され施工が容易となる。断熱性が高
く大理石調発泡セラミックタイルを取り付けた躯体は、
夏期太陽熱による温度上昇を防止することができると共
に、大理石調発泡セラミックタイルの表面は硬度が高く
きずがつき難い。基材に塗布する塗材は流動性に優れ天
然石同様のなめらかさが表現できる。塗材のだれ、塗り
むらが無くなり未熟練者でも容易に塗布施工ができその
塗膜面は酸に対して強固であるため酸性雨に汚染されな
いのである。
【図面の簡単な説明】
【図11】実施例1の大理石調発泡セラミックタイル断
面図
【図2】タイル搬送時の断面図
【図3】実施例2の大理石調発泡セラミックタイル断面
【図4】実施例1の大理石調発泡セラミックタイル施工
断面図
【図5】実施例2の大理石調発泡セラミックタイル施工
断面図
【符号の説明】
1.実施例1の大理石調発泡セラミックタイル 2.大理石調塗材 3.基材 4.薄幅状係止突出片 5.切り溝 6.拒欠き継ぎ仕口 7.相欠き継ぎ仕口 8.実旋例2の大理石調発泡セラミックタイル 9.薄幅状係止溝 10.コンクリートブロック 11.薄幅状係止溝 12.鉄筋 13.コンクリート 14.接着剤 15.硬質発泡プラスチック下地パネル 16.薄幅状係止突出片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項 1】圧縮強度600kgf/cm以上で嵩
    比重0.3〜0.5g/cm、融点1500℃以上の
    セラミック微細中空粒子と融剤となる材料を含むセラミ
    ックス組成分を混練し加圧成形後700〜1300℃で
    焼成した発泡セラミック板を基材としてその表面に合成
    樹脂エマルジョンからなる塗膜防水材と耐水圧強度60
    0kgf/cm以上のセラミック微細中空粒子と天然
    砕石粒子から構成される塗材で塗布し、塗布面をプレス
    又はローラ加圧成形後バフ掛けすることにより平滑で且
    つ光輝度を有する大理石調となすことを特徴とする大理
    石調発泡セラミックタイル。
  2. 【請求項 2】圧縮強度600kgf/cm以上で嵩
    比重0.3〜0.5g/cm、融点1500℃以上の
    セラミック微細中空粒子と融剤となる材料を含むセラミ
    ックス組成分を混練し加圧成形後700〜1300℃で
    焼成した発泡セラミック板基材の裏面側に薄幅状係止突
    出片又は薄幅状係止溝を有する請求項1記載の大理石調
    発泡セラミックタイル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GR980100207A (el) * 1997-12-22 1999-08-31 Emigres, S.L. Διεργασια παραγωγης στιλπνων κεραμικων πλακων και επιστρωσεων
CN106049791A (zh) * 2016-07-27 2016-10-26 四川威尔达节能科技有限公司 一种天然超薄石材发泡陶瓷装饰板及其制备方法

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GR980100207A (el) * 1997-12-22 1999-08-31 Emigres, S.L. Διεργασια παραγωγης στιλπνων κεραμικων πλακων και επιστρωσεων
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