JPH0940454A - 流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーおよびその製造方法 - Google Patents
流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーおよびその製造方法Info
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- JPH0940454A JPH0940454A JP7211379A JP21137995A JPH0940454A JP H0940454 A JPH0940454 A JP H0940454A JP 7211379 A JP7211379 A JP 7211379A JP 21137995 A JP21137995 A JP 21137995A JP H0940454 A JPH0940454 A JP H0940454A
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Abstract
CaO 97.0重量%以上、CaO 10重量%以
上、30重量%以下、Al2O30.5重量%以上、3.
0重量%以下、Al2O3/CaOの重量比が0.05以
上であり、クリンカーの表面を構成する酸化物が主とし
て酸化マグネシウムと水酸化カルシウムより成ることを
特徴とするカルシア・マグネシアクリンカーとその製造
方法。 【効果】 この新規カルシア・マグネシアクリンカ
ーは、不定形施工に耐えられる高い耐消化性を有し、そ
の性能はキャスタブルに施工した時に顕著に発揮され
る。さらに比較的純度が高く高嵩密度であリ、表面処理
剤を使用していないので、高い耐スラグ性が要求される
取鍋スラグラインの不定形化を可能にするものである。
Description
適する耐消化性に優れたカルシア・マグネシアクリンカ
ーおよびその製造方法に関する。
よび築炉環境改善のために吹き付け、流し込み材(キャ
スタブル)に代表される不定形耐火物が広く使用される
ようになってきた。特に取鍋では、アルミナ−スピネル
質、アルミナ−マグネシア質の不定形耐火物が広く普及
している。一方、鋼の高級化および連続鋳造等の操業の
合理化への志向から、操業温度の高温化、溶鋼処理時間
の延長、あるいは取鍋精練法の導入が行われ、使用され
る耐火物は過酷な条件下にさらされるようになってきて
いる。このため取鍋のスラグラインに相当する部位は、
高い耐スラグ溶損性が要求されるため、MgO−Cr2
O3質あるいはMgO−C質の塩基性定形耐火物が使用
されている。これらスラグラインにおいても不定形化の
要求は強いが、高耐食性を有し、かつ不定形施工時に消
化しない耐火物原料が存在しないため、スラグラインの
不定形化さらには全面流し込み施工は大きな課題として
残されている。
耐スラグ浸潤性に優れているので、スラグライン用耐火
物として好適である。しかしながらCaOの持つ高い消
化性のため、不定形施工に耐えられるクリンカーは得ら
れていないのが現状である。CaOを主な構成成分とす
るクリンカーの消化性を改善する方法として、従来か
ら、Fe2O3、Al2O3、SiO2、TiO2、CaF2
等の不純物を添加焼成する方法、およびCaOの表面を
炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの耐水和層で被
覆する方法が行われている。たとえば特開昭62−18
2137ではCaOを10%以上含有する高純度なMg
O−CaO原料にAl2O3を0.2〜2.0%添加した
後焼成して耐消化性を高めている。耐水和層を形成する
方法として、特許登録1578806では、クリンカー
のCaO表面を炭酸化して耐消化性を向上させている。
また特公平3−71385では生石灰含有クリンカーの
リン酸カルシウム塩類から成る保護層で被覆して高い耐
消化性を得ている。さらに特開平5−294713で
は、不純物としてTiO2とFe2O3を調整後、焼成し
て得たクリンカーをリン酸および酸性リン酸塩溶液で処
理して高い耐消化性を得ている。
2−182137および特許登録1578806の方法
は、カルシアの消化性の改良を保存性、および取扱いに
主眼をおいたものであり、本発明が目指すところの不定
形用途、すなわち水と混練され高温の水蒸気に晒される
キャスタブルを想定したものでない。従ってその耐消化
性の到達レベルも低い。特公平3−71385の方法で
は、キャスタブル用途を想定しているもののその耐消化
性のレベルは低く、キャスタブル用クリンカーとしては
不十分である。また表面処理剤を多量に使用しているた
め、耐食性の低下が懸念される。特開平5−29471
3において、不定形用途に耐えられる高い耐消化性を持
ったクリンカーが得られているが、乾燥もしくは養生条
件下のキャスタブル中ではさらに過酷な条件に晒される
ことが予想され、未だ耐消化性は十分とは言えない。
る優れた耐熱性を損なうことなしに、キャスタブル施工
を想定した高い耐消化性を有するカルシア・マグネシア
クリンカー、およびその製造方法を提供することにあ
る。
わたり高温、高水蒸気圧下に置かれたキャスタブル耐火
物の挙動に着目して研究を行った。その結果、ある化学
組成の下でクリンカー表面に存在するCaO粒子を水和
させてCa(OH)2に変化させることにより、クリン
カーの耐消化性を著しく向上させ、それを用いたキャス
タブル耐火物は高温、高水蒸気圧下に長時間置かれても
安定であることを見出した。さらにこれらクリンカーは
実炉における不定形施工にも十分適応可能であることを
確認し、製造方法を確立して発明を完成するに至った。
その構成は特許請求の範囲に記載の通りである。以下、
本発明を詳細に説明する。
・マグネシアクリンカーは、化学組成が灼熱基準で表し
て、 MgO+CaO 97.0重量%以上、 CaO 10重量%以上、30重量%
以下、 Al2O3 0.5重量%以上、3.0重
量%以下、 Al2O3/CaOの重量比が0.05以上であり、表面
が主として酸化マグネシウムと水酸化カルシウムより成
ることを特徴としている。
は、97.0重量%以上であることが必要である。これ
以下ではMgOおよびCaOが本来持っている耐火性、
耐食性が発揮できない。本発明の大きな特徴はクリンカ
ー表面のCaOが水和してCa(OH)2に変化してい
ることである。Ca(OH)2への変化は表面に存在す
る粒子のみに発生させることが高い耐消化性を得る上で
重要である。そのためには、CaO相はクリンカー中に
おいて不連続相でなければならない。この様な組織を達
成するためには、CaO量は10重量%以上、30重量
%以下が必要であり、好ましくは10重量%以上、25
重量%以下である。10重量%以下ではCaOの耐スラ
グ浸透性および不定形施工時の熱間強度等が低下してC
aOの特性が消失する。また30重量%以上ではCaO
粒子が連続相を形成して、クリンカー表面のCaO粒子
のみを除去することが困難になり、本発明の目的とする
高い耐消化性を得ることができない。
であり、CaOと化合することにより強固な耐水和層を
形成する。生成したAl2O3−CaO系の耐水和層はC
aOとMgOの粒界に存在して著しく耐消化性を高め
る。さらにこれら粒界に生成した耐水和層は、本発明の
大きな特徴であるクリンカー表面のCaO粒子のみをC
a(OH)2へ変化させるという画期的な工程を可能と
する。従って、一定量のAl2O3の添加があって初めて
クリンカーになんら影響を与えずに、表面CaO粒子の
みを水和させることが可能になる。これらのことからA
l2O3は0.5重量%以上、3.0重量%以下が必要で
あり、好ましくは1.0重量%以上、2.0重量%以下
である。0.5重量%以下では本発明の高い耐消化性は
得られない。さらにAl2O3の含有量が3.0重量%を
越すと耐火性が低下してCaOの持っている優れた特性
が失われるだけでなく耐消化性も低下する。ここでAl
2O3とCaOの重量比は特に重要であり、Al2O3/C
aOは重量比で表して、0.05以上必要である。これ
以下では十分な耐消化性は得られない。
e2O3、B2O3は、キャスタブル施工体中では有害な成
分である。すなわちSiO2は0.25重量%以下、F
e2O3は0.2重量%以下、B2O3は0.1重量%以下
が好ましい。
しての強度を保つために、嵩密度は相対密度で表して9
6%以上が好ましく、さらに好ましくは98%以上であ
る。本発明において、クリンカーの表面は酸化マグネシ
ウムと水酸化カルシウムより成ることを大きな特徴とし
ている。Ca(OH)2はCaOに比べて著しく安定で
ある。しかし、この様な水和はクリンカー組織の崩壊を
招くため、この現象を避けるべく数々の技術が従来より
用いられてきた。本発明は、この水和現象の内部へ進行
を阻止すれば、表面のCaO粒子のみの水和は逆にクリ
ンカーを安定化させることを初めて見出し、従来の常識
を覆す結果を得た。さらに特殊な表面処理剤をいっさい
用いていないため、MgOおよびCaOの持つ特性を十
分に発揮できるクリンカーと言える。
クリンカーは、 a)水酸化マグネシウムと水酸化カルシウムをスラリー
状態で混合して得られた混合物、あるいはこれら混合物
を濾過、乾燥、軽焼して得られた粉体に、アルミニウム
化合物をスラリー状態で、あるいは乾燥状態下で混合し
た後焼成して、化学組成が灼熱基準で表して、 MgO+CaO 97.0重量%以上、 CaO 10重量%以上、30重量%
以下、 Al2O3 0.5重量%以上、3.0重
量%以下、 Al2O3/CaOの重量比が0.05以上となるクリン
カーを生成し、 b)得られたクリンカーを水あるいは水蒸気あるいは大
気中の湿分と接触させ、表面に存在する酸化カルシウム
粒子を水酸化カルシウムに変化させることにより製造さ
れる。
海水に生石灰等のアルカリを反応させて得ることができ
る。この時得られる水酸化マグネシウムは酸化物換算
で、MgOとして98重量%以上の高純度であることが
好ましい。さらに液体サイクロン等により粗粒を除いて
おくことが好ましい。
灰を消和して得ることができる。得られた水酸化カルシ
ウムは酸化物換算で、CaOとして99重量%以上の高
純度であることが好ましい。さらに水酸化マグネシウム
と同様に粗粒を除いておくことが好ましい。
ウムをスラリー状態で混合され、得られた混合物にアル
ミニウム化合物が添加される。この時混合スラリーに水
溶性アルミニウム化合物を添加混合するか、混合スラリ
ーを濾過、乾燥、軽焼して得られた粉体にアルミニウム
化合物を添加混合する。軽焼した混合粉体にアルミニウ
ム化合物を添加する場合、用いるアルミニウム化合物は
平均粒径が5μm以下の微細な酸化アルミニウム粉末で
あることが好ましい。
必要ならば濾過、乾燥、軽焼した後に、焼成される。焼
成にあたっては焼結性向上の目的から、ブリケットマシ
ン等で成型することが好ましい。これら粉体あるいは成
形体は、1800℃以上の温度で焼成される。焼成はロ
ータリーキルン等を使用することができる。
いは大気中の湿分と接触させることにより、表面に存在
する酸化カルシウム粒子を水和させ水酸化カルシウムに
変化させる。水を用いる場合、水中にクリンカーを浸漬
させた後に乾燥する、あるいはクリンカーに水を噴霧し
た後に乾燥する等の比較的容易な方法で水和させること
が可能である。水蒸気を用いる場合も容易に水和が可能
であるが、マグネシア粒子までも水和させると耐消化性
は著しく低下するので注意が必要である。大気中の湿分
と接触させて水和させる方法は最も容易な方法である
が、本発明のクリンカーは水和処理する前から従来のク
リンカーに比べて高い耐消化性を有しているため、通常
の室温および湿度では容易に水和しない。従って短時間
でかつ十分な水和をおこさせるためには、水との接触が
好ましい。
る高い耐消化性を持ち、かつ高耐火性、高嵩密度の本発
明のカルシア・マグネシア系クリンカーを製造すること
ができる。本発明における種々の測定方法は下記の通り
である。
アを3.581g/cm3として以下の式により求め
た。 RD(%)=BD/ρ×100 ここで ρ=100/(WC/3.345+WM/3.581) ただし、WC:MgO+CaO=100%とした時のC
aOの重量% WM:MgO+CaO=100%とした時のMgOの重
量% BD:日本学術振興会第124委員会で提案された学振
法2「マグネシアクリンカーの見掛け気孔率、見掛け比
重及び嵩比重の測定法」に準じて測定したカルシア・マ
グネシア系クリンカーの嵩比重の値。
た後、0.5gを正確に計り取る。これらを塩酸で加熱
溶解して250mlに希釈する。これら試料溶液をアル
ゴンプラズマ発光分光分析装置にて、MgO、CaO、
SiO2、Fe2O3、Al2O3、B2O3の各成分を分析
した。さらに1000℃における灼熱減量をそれら分析
値に加え、ほぼ100%になることを確かめたうえで、
以上6成分をもって100%に換算した。
「ドロマイトクリンカーの消化性試験方法(案)(II)オ
ートクレーブによる方法、に準じて測定した。
体的に説明する。
液体サイクロンを用いて精製して水酸化マグネシウムス
ラリーを得た。さらに生石灰を消和して得たスラリーを
液体サイクロンを用いて精製して水酸化カルシウムスラ
リーを得た。これら2種のスラリーをMgO:CaOが
重量比で80:20になる様に混合後、濾過してケーク
を得た。これを解砕した後、900℃で軽焼を行い焼成
用原料粉体を得た。これら粉体に平均粒径が1μmの酸
化アルミニウム粉末を焼成用原料粉体に対して重量比で
1.5%添加混合した後に、ブリケットマシンを用いて
アーモンド状に成型した。これら成型体をロータリーキ
ルンを用いて1800℃で焼成してクリンカーを得た。
0秒間浸漬した。浸漬後を余分な水分を切った後、11
0℃の乾燥器中1時間乾燥を行った。これらクリンカー
の化学組成、物性および耐消化性を測定した結果を表1
に示す。
性を比較するために、表3の配合比でキャスタブルを作
成し、30×30×120mmの金型に流し込んだ。こ
れらを相対湿度85%、温度20℃の下で24時間養生
した後に脱型し、得られたブロックをオートクレーブ中
130℃の条件下で20時間保持した。冷却後オートク
レーブ処理前後の寸法変化を測定し、以下の式で線変化
率を測定した。測定結果は表1に示す。
以外は実施例1と全く同様にしてクリンカーを得た。こ
れらクリンカーについて化学組成、物性および耐消化性
を測定した結果を表1に示す。さらに実施例1と同じ条
件で測定したキャスタブル線変化率を同じく表1に示
す。
液体サイクロンを用いて精製して水酸化マグネシウムス
ラリーを得た。さらに生石灰を消和して得たスラリーを
液体サイクロンを用いて精製して水酸化カルシウムスラ
リーを得た。これら2種のスラリーをMgO:CaOが
重量比で90:10になる様に混合後、濾過してケーク
を得た。これを解砕した後、900℃で軽焼を行い焼成
用原料粉体を得た。これら粉体に平均粒径が1μmの酸
化アルミニウム粉末を焼成用原料粉体に対して重量比で
1.5%添加混合した後に、ブリケットマシンを用いて
アーモンド状に成型した。これら成型体をLPGと酸素
を熱源とする静置型の焼成炉を用いて1800℃で焼成
してクリンカーを得た。
80秒間浸漬した。浸漬後を余分な水分を切った後、1
10℃の乾燥器中1時間乾燥を行った。これらクリンカ
ーの化学組成、物性および耐消化性を測定した結果を表
1に示す。さらに実施例1と同じ条件で測定したキャス
タブル線変化率を同じく表1に示す。
処理を施さずに試験試料として用いた。これらクリンカ
ーについて化学組成、物性および耐消化性を測定した結
果を表2に示す。さらにこのクリンカーを用いて、実施
例1と同じ条件で測定したキャスタブル線変化率を同じ
く表2に示す。
0℃に加熱してCO2ガスと1時間接触させ、CaO粒
子表面にCaCO3層を形成させた。これらクリンカー
について化学組成、物性および耐消化性を測定した結果
を表2に示す。さらに実施例1と同じ条件で測定したキ
ャスタブル線変化率を同じく表2に示す。
液体サイクロンを用いて精製して水酸化マグネシウムス
ラリーを得た。さらに生石灰を消和して得たスラリーを
液体サイクロンを用いて精製して水酸化カルシウムスラ
リーを得た。これら2種のスラリーをMgO:CaOが
重量比で80:20になる様に混合後、濾過してケーク
を得た。これを解砕した後、900℃で軽焼を行い焼成
用原料粉体を得た。これら粉体に平均粒径が1μmの酸
化アルミニウム粉末を焼成用原料粉体に対して重量比で
0.5%添加混合した後に、ブリケットマシンを用いて
アーモンド状に成型した。これら成型体をLPGと酸素
を熱源とする静置型の焼成炉を用いて1800℃で焼成
してクリンカーを得た。
80秒間浸漬した。浸漬後を余分な水分を切った後、1
10℃の乾燥器中1時間乾燥を行った。これらクリンカ
ーの化学組成、物性および耐消化性を測定した結果を表
2に示す。さらに実施例1と同じ条件で測定したキャス
タブル線変化率を同じく表2に示す。
液体サイクロンを用いて精製して水酸化マグネシウムス
ラリーを得た。さらに生石灰を消和して得たスラリーを
液体サイクロンを用いて精製して水酸化カルシウムスラ
リーを得た。これら2種のスラリーをMgO:CaOが
重量比で60:40になる様に混合後、濾過してケーク
を得た。これを解砕した後、900℃で軽焼を行い焼成
用原料粉体を得た。これら粉体に平均粒径が1μmの酸
化アルミニウム粉末を焼成用原料粉体に対して重量比で
2.0%添加混合した後に、ブリケットマシンを用いて
アーモンド状に成型した。これら成型体をLPGと酸素
を熱源とする静置型の焼成炉を用いて1800℃で焼成
してクリンカーを得た。
80秒間浸漬した。浸漬後を余分な水分を切った後、1
10℃の乾燥器中1時間乾燥を行った。これらクリンカ
ーの化学組成、物性および耐消化性を測定した結果を表
2に示す。さらに実施例1と同じ条件で測定したキャス
タブル線変化率を同じく表2に示す。
%含む海水に、水酸化カルシウムを反応させて得たスラ
リーを、液体サイクロンを用いて精製して水酸化マグネ
シウムスラリーを得た。さらに生石灰を消和して得たス
ラリーを液体サイクロンを用いて精製して水酸化カルシ
ウムスラリーを得た。これら2種のスラリーをMgO:
CaOが重量比で75:25になる様に混合後、さらに
TiO2を酸化物重量換算で1%添加し、乾燥、成型し
た。これら成型体をLPGと酸素を熱源とする焼成炉を
用いて1800℃で焼成してクリンカーを得た。これら
クリンカーをステンレス製のカゴに入れて、10%リン
酸溶液に30秒浸漬した後、水切りを行い水による洗浄
は行わずそのままで110℃で1時間乾燥した。これら
クリンカーについて化学組成、物性および耐消化性を測
定した結果を表2に示す。ここでTiO2の分析は他の
成分と同様、アルゴンプラズマ発光分光分析装置を用い
て行い、分析結果は7成分をもって100%と表記し
た。さらに実施例1と同じ条件で測定したキャスタブル
線変化率を同じく表2に示す。なおこのクリンカーの表
面は難溶性のリン酸マグネシウムとリン酸カルシウムで
覆われており、リンの含有量はクリンカーに対してP2
O5として0.57重量%であった。
クリンカーは、著しく高い耐消化性を有しており、特に
その性能は不定形施工を行った時に発揮される。さらに
なんら特殊な表面処理剤を含まないため、十分な耐火度
と耐食性が要求されかつ従来キャスタブル施工が不可能
であった取鍋スラグラインへの適応を可能にするもので
ある。さらに本発明の不定形用カルシア・マグネシア系
クリンカーは、本発明の製造方法によれば、工業的規模
で容易に製造が可能である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】化学組成が灼熱基準で表して、 MgO+CaO 97.0重量%以上、 CaO 10重量%以上、30重量%
以下、 Al2O3 0.5重量%以上、3.0重
量%以下、 Al2O3/CaOの重量比が0.05以上であり、表面
が主として酸化マグネシウムと水酸化カルシウムより成
ることを特徴とするカルシア・マグネシアクリンカー。 - 【請求項2】a)水酸化マグネシウムと水酸化カルシウ
ムをスラリー状態で混合して得られた混合物、あるいは
これら混合物を濾過、乾燥、軽焼して得られた粉体に、
アルミニウム化合物をスラリー状態で、あるいは乾燥状
態下で混合した後焼成して、 化学組成が灼熱基準で表して、 MgO+CaO 97.0重量%以上、 CaO 10重量%以上、30重量%
以下、 Al2O3 0.5重量%以上、3.0重
量%以下、 Al2O3/CaOの重量比が0.05以上となるクリン
カーを生成し、 b)得られたクリンカーを水あるいは水蒸気あるいは大
気中の湿分と接触させ、表面に存在する酸化カルシウム
粒子を水酸化カルシウムに変化させることを特徴とする
流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21137995A JP3681199B2 (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーおよびその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21137995A JP3681199B2 (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940454A true JPH0940454A (ja) | 1997-02-10 |
JP3681199B2 JP3681199B2 (ja) | 2005-08-10 |
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ID=16604995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21137995A Expired - Fee Related JP3681199B2 (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 流し込み用カルシア・マグネシアクリンカーおよびその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3681199B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002068791A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-03-08 | Tokuyama Corp | 泥漿の再利用方法 |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP21137995A patent/JP3681199B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002068791A (ja) * | 2000-08-23 | 2002-03-08 | Tokuyama Corp | 泥漿の再利用方法 |
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JP3681199B2 (ja) | 2005-08-10 |
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