JPH0940453A - 溶融炉用保護管 - Google Patents

溶融炉用保護管

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JPH0940453A
JPH0940453A JP7193851A JP19385195A JPH0940453A JP H0940453 A JPH0940453 A JP H0940453A JP 7193851 A JP7193851 A JP 7193851A JP 19385195 A JP19385195 A JP 19385195A JP H0940453 A JPH0940453 A JP H0940453A
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新一 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の溶融炉用保護管は長期間使用することが
できなかった。 【解決手段】MgOまたはMgOスピネルを95重量%
以上含有し、平均結晶粒径2μm以上、気孔率3%以下
のセラミックスにより、先端の閉じた管状体を形成して
溶融炉用保護管1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ焼却灰再処理
溶融炉等の溶融炉において、ヒーターやセンサー等を保
護するための保護管に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭、会社から捨てられたゴミは地方自
治体の焼却炉で燃やされ、その未燃分の焼却灰及び煙に
含まれる飛灰(含有元素:Si、Al、Fe、Ca、M
g、K、Mn、Cl、S)は廃棄物処理法改正によりそ
の処理基準に基づいて、再処理溶融炉で無害化され最終
処分または有効利用される。
【0003】この再処理工程を図2に示すように、溶融
炉12内に焼却灰11を入れ、電熱源である加熱用ヒー
ター2で1300〜1600℃に加熱すると、焼却灰1
1が溶融して金属元素13が蒸発する。この金属元素1
3を取り出して冷却装置(不図示)で急冷し凝縮させて
微粒子とし、これをバグフィルタ15で回収して重金属
濃縮物16を回収する。一方無害化されたガス17はガ
ス処理装置を経て大気中へ放出される。また、溶融炉1
2内の残存物はガラス顆粒18として取り出され、有効
利用または処分されるようになっている。
【0004】この溶融炉12には、加熱用ヒーター2と
温度管理のための熱電対3が必要であるが、溶融した焼
却灰11は溶融炉12内で溶融スラグ、溶融塩、あるい
はその蒸気成分として存在するため、これらの物質から
加熱用ヒーター2または熱電対3を保護する必要があ
る。
【0005】そこで、耐熱性・耐食性に優れたセラミッ
クス製の保護管1で加熱用ヒーター2や熱電対3を覆う
ことが行われている。上記保護管1の材質としては例え
ば特開昭51−71312号公報に示されるように、M
gO−ZrSiO2 −Al23 の複合セラミックスが
使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ゴミ焼却に
より発生する灰分を再加熱処理する際、灰に含まれるC
d、Pb、Zn等の金属元素類やダイオキシン、フラン
等の有害汚染物質を分解するため、電熱により1300
〜1600℃で加熱溶融処理を行い無害化するが、溶融
炉12で使用する保護管1は、焼却灰11が溶けてでき
る溶融塩、溶融スラグ、あるいは蒸気等にさらされるこ
とになる。そのため、これら成分中のSi、Al、F
e、Ca、Naは保護管1を成すセラミックス中に徐々
に浸食し、次第にセラミックスが変質して強度劣化を起
こすことから、クラックを生じたり、破損が生じやすく
なって、長期にわたり使用できるものではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本発明は、
MgOまたはMgOスピネルを95重量%以上含有し、
平均結晶粒径2μm以上、気孔率3%以下のセラミック
スにより、先端の閉じた管状体を形成して溶融炉用保護
管としたものである。
【0008】即ち、本発明は、保護管を成すセラミック
スとして、MgOまたはMgOスピネルを主成分するこ
とを特徴とする。
【0009】例えばSiC、Si3 4 等を主成分とす
る非酸化物セラミックスでは大気中1500℃以上での
耐熱性が悪く、またAl2 3 、ZrO2 を主成分とす
るセラミックスでは高純度原料を使用しても耐食性に問
題があり、特にZrO2 を主成分とするセラミックスは
1500℃以上の高温にさらされると相変態を起こして
強度劣化を生じることから、保護管材料としては不適当
である。これらに対し、酸化物セラミックス中でも、M
gOまたはMgOスピネルを主成分とするセラミックス
は、それぞれ融点が2800℃、2135℃と融点が極
めて高いことから耐熱性、耐食性に優れ、保護管として
最適である。
【0010】なおMgOスピネルとは、MgAl2 4
で表され、MgOとAl2 3 がモル比1:1で結合し
た化合物のことである。
【0011】そして、本発明では主成分を成すMgOま
たはMgOスピネルの含有量(以下純度という)を95
重量%以上とし、残部を成すSiO2 、CaO、Na2
O等のガラス成分の合計量を5重量%以下としたことを
特徴とする。
【0012】即ち、溶融炉において、灰成分中のSi、
Al、Fe、Ca、Na等の浸食元素は保護管を成すセ
ラミックスの結晶粒界中に優先的に侵入してセラミック
スを腐食し変質させる。そのため、MgOまたはMgO
スピネルを主成分とし、純度を95重量%以上とすれ
ば、結晶粒界を構成するSiO2 、CaO、Na2 O等
のガラス成分を少なくし、浸食元素が侵入しにくくなる
のである。
【0013】なお、純度を95重量%以上とするために
は、予め高純度の一次原料を使用するとともに、製造工
程において不純物の混入を防止すれば良い。
【0014】また、本発明では、保護管を成すセラミッ
クスの平均結晶粒径を2μm以上としたことを特徴とす
るが、これは平均結晶粒径が2μm未満であると浸食元
素が著しく侵入して変質を促しやすくなるためである。
即ち、本発明では結晶粒径を大きくすることによって結
晶粒界のガラス成分を少なくし、上記と同様の理由によ
り浸食元素の進入を防止するようにしたものである。
【0015】さらに、本発明では、気孔率を3%以下と
したことを特徴とするが、これは気孔率が3%を超える
と、浸食元素が著しく侵入して変質を促しやすくなるた
めである。
【0016】なお、上記平均結晶粒径や気孔率は、出発
原料の粒径や焼成条件等によって自由に調整することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を説明す
る。
【0018】図1に示すように、本発明の保護管1は、
先端の閉じた管状体であり、全体がMgOまたはMgO
スピネルを95重量%以上含み、平均結晶粒径2μm以
上、気孔率3%以下のセラミックスから成っている。
【0019】この保護管1は、図2に示すように、ゴミ
焼却灰再処理用の溶融炉12中にて加熱用ヒーター2や
熱電対3を覆うように設置し、これらを保護することが
できる。この時、保護管1を成すMgOまたはMgOス
ピネルを主成分とするセラミックスは、耐熱性、耐食性
が高いことから長期間安定して使用することができる。
【0020】また、保護管1の肉厚tについては、耐ヒ
ートショック性や加熱効率等の点からは薄い方が好まし
いが、保護性や製造上の点からは厚い方が好ましく、一
般に肉厚tは5mm以上とすることが好ましい。さら
に、部分的に肉厚tを変化させることも可能である。
【0021】なお、本発明の保護管1は、上述したゴミ
焼却灰再処理用の溶融炉12に限らず、金属溶融炉等の
さまざまな溶融炉において、ヒーターや各種センサーを
保護するための保護管として用いることができる。
【0022】
【実施例】実験例1 ゴミ焼却灰再処理溶融炉内環境を想定し、さまざまなセ
ラミックス材料とゴミ焼却灰との反応試験を行った。
【0023】まず焼却灰として、主成分がSi、Al、
Ca、Mg、Na、Ca、Zn、Pb、Cl等からなる
焼却灰を焼却炉より回収し、乾式加圧成形により直径1
2mm×1mmで重さ0.3gのタブレットを作製し
た。
【0024】次に、表1、表2に示す各種セラミックス
で直径30mm×厚み10mmの試験片を作製し、各試
験片には焼却灰タブレットを入れるための座ぐり穴(直
径13mm×深さ1mm)を形成した。
【0025】それぞれの試験片の座ぐり穴に焼却灰タブ
レットを置き、大気中1550℃で50時間の熱処理を
加えた。
【0026】その後、各試験片について外観を目視で観
察し、溶融あるいはクラックの有無を調べた。また、各
試験片を切断した断面について、SEMでクラックの有
無を調べ、EPMA分析でSi、Fe、Ca、Na、K
の各元素の検出を行い、これらの元素の反応層の有無を
調べた。
【0027】これらの結果は表1、2に示す通りであ
る。なお、これらの表において、クラック、溶融、反応
層が有るものは×、無いものは○で表した。
【0028】これらの結果から、Al2 3 、ZrO2
では溶融・クラックが発生し、焼却灰中の金属元素との
反応層も存在するため、保護管用材料としては不適であ
った。また、SiC、Si3 4 は、熱処理試験後完全
に溶融している事が確認されたため、同様に不適であっ
た。
【0029】これらに対し、No.5,7に示す純度9
9重量%のMgOまたはMgOスピネルを主成分とする
セラミックスでは、溶融・クラックの発生は無く、焼却
灰中の金属元素との反応層も認められないことから、保
護管材料として問題無く使用できることがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実験例2 次に、MgOまたはMgOスピネルを主成分とするセラ
ミックスの純度、平均結晶粒径、気孔率を種々変更させ
て、実験例1と同し反応試験を実施した。
【0033】結果を表3、4に示す。この結果より、M
gOまたはMgOスピネルを主成分とするセラミックス
で、純度95重量%以上、平均結晶粒径2μm以上、気
孔率3%以下としたものは、溶融やクラックがなく、焼
却灰中の金属元素との反応層も無いことから保護管とし
て好適に使用できることがわかる。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】実験例3 比較例として表1中No.2のAl2 3 、本発明実施
例として表3中No.4のMgO、及び表4中No.2
7のMgOスピネルを用いて、外径180mm、内径1
60mm、肉厚tが10mm、長さ800mmの図1に
示す保護管1を製作し、図2に示すゴミ焼却灰再処理用
の溶融炉12で使用試験を行い、再処理温度1500℃
における寿命を確認した。
【0037】結果を表5に示すように、本発明の保護管
を用いれば、ゴミ焼却灰再処理用の溶融炉において20
00時間に渡って使用可能である事が実証された。
【0038】
【表5】
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、MgOま
たはMgOスピネルを95重量%以上含有し、平均結晶
粒径2μm以上、気孔率3%以下のセラミックスによ
り、先端の閉じた管状体を形成して溶融炉用保護管とし
たことによって、耐熱性、耐食性に優れることから長期
間良好に使用することができる。
【0040】特に、ゴミ焼却灰再処理用の溶融炉に用い
れば、焼却灰中に含まれる金属元素の浸食を防止し、寿
命を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶融炉用保護管を示す断面図である。
【図2】ゴミ焼却灰再処理装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1:保護管 2:加熱用ヒーター 3:熱電対 11:焼却灰 12:溶融炉

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MgOまたはMgOスピネルを95重量%
    以上含有し、平均結晶粒径2μm以上、気孔率3%以下
    のセラミックスにより、先端の閉じた管状体を形成した
    ことを特徴とする溶融炉用保護管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0832862A2 (en) * 1996-09-30 1998-04-01 Kyocera Corporation Heat- and corrosion-resisting protection tube
US6227127B1 (en) 1998-04-28 2001-05-08 Kyocera Corporation Furnace material, heat resisting protection tube and protective member using the same sintered material

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