JPH0940182A - 箱分離供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数段積重ねられた各箱体を分離供給する作業
が容易に行なえ、作業の能率アップを図ることのできる
箱分離供給装置を提供する。 【解決手段】箱積出し機を駆動して、複数段積重ねられ
た各段ボール箱と水平となる高さ位置に箱積出し台を昇
降停止し、最上段に積重ねられた段ボール箱を各箱押圧
ヘッドで保持して積出し方向に水平移動する。各箱押圧
ヘッドで保持した段ボール箱を箱積出し台に一旦移載す
ると共に、積出し用コンベアと水平となる高さ位置に箱
積出し台を昇降停止して、各箱押圧ヘッドで保持した段
ボール箱を積出し方向に水平移動させて積出し用コンベ
アに移載するので、各箱押圧ヘッドで保持した段ボール
箱の移動距離及び動作時間が短縮され、作業の能率アッ
プを図ることができる。且つ、各箱押圧ヘッドを水平移
動するための駆動トルクが小さくて済み、装置全体の小
型化及び軽量化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えば、段ボール
箱、樹脂製コンテナ等を複数段積重ねてなる各箱体を分
離供給する作業に用いられる箱分離供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述例のように複数段積重ねられ
た各段ボール箱を１段ずつ分離供給する装置としては、
例えば、図８に示すように、箱搬入用コンベア６０上に
設定した分離位置ｃに所定個数の各段ボール箱Ｂ…が積
重ねられたパレットＰを搬送し、同分離位置ｃに配設し
た箱積下ろし機６１を駆動して、パレットＰに積重ねら
れた最上段の段ボール箱Ｂを各箱保持アーム６２，６２
で保持し、各箱保持アーム６２，６２で保持した段ボー
ル箱Ｂを垂直上昇及び水平移動して箱搬出用コンベア６
３の上方に移動する。各箱保持アーム６２，６２で保持
した段ボール箱Ｂを垂直降下して箱搬出用コンベア６３
に移載した後、各箱保持アーム６２，６２による保持を
解除して、箱搬出用コンベア６３に載置された段ボール
箱Ｂを次工程に搬送する。以下同様に、各箱保持アーム
６２，６２を垂直上昇及び水平移動して箱搬入用コンベ
ア６０の上方に復帰させ、パレットＰに載置された残り
の各段ボール箱Ｂ…を各箱保持アーム６２，６２により
上段側から１段ずつ分離して箱搬出用コンベア６３に順
次移載する装置がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
して複数段積重ねられた各段ボール箱Ｂ…を上段側から
１段ずつ分離する場合、各箱保持アーム６２，６２を垂
直昇降及び水平移動して箱搬入用コンベア６０と箱搬出
用コンベア６３とに往復移動するので、各箱保持アーム
６２，６２の移動距離及び動作時間が長くなり、複数段
積重ねられた各段ボール箱Ｂ…を分離するのに手間及び
時間が掛かるという問題点を有している。且つ、各箱保
持アーム６２，６２で保持した最上段の段ボール箱Ｂを
垂直方向に持ち上げて分離するので、分離時に於いて、
段ボール箱Ｂに収納された物品（図示省略）の全重量が
各箱保持アーム６２，６２に直接付加され、箱詰め済み
の段ボール箱Ｂを分離及び保持するのに大きな力が必要
となるため、段ボール箱Ｂの重量に対応して大きな力を
発生するための駆動モータや油圧シリンダ等の駆動装置
を箱積下ろし機６１に備えなければならず、装置全体が
大型化するだけでなく、総重量が重くなるという問題点
を有している。

【０００４】この発明は上記問題に鑑み、複数段積重ね
られた各箱体を箱保持手段で１段ずつ分離保持して積出
し方向に水平移動させながら、箱保持手段で保持した箱
体を垂直昇降して箱載置台から箱積出し部に供給するこ
とにより、複数段の各箱体を分離供給する作業が容易に
行なえ、作業の能率アップを図ることのできる箱分離供
給装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記積出し位置に上記箱体が載置される大きさに形成し
た箱載置台を垂直昇降可能に設け、該箱載置台に上記箱
体を積出し方向に姿勢保持する箱保持手段を設けると共
に、上記箱体を押圧する前進位置と上記箱積出し部に箱
体を供給する後退位置とに箱保持手段を積出し方向に水
平移動する箱積出し手段を設け、上記積出し位置に供給
された各箱体及び上記箱積出し部と水平となる高さ位置
に箱載置台を垂直昇降する箱昇降手段を設けた箱分離供
給装置であることを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の発明は、上記請求項１記載
の構成と併せて、上記箱保持手段を、上記箱載置台の両
側部に上記箱体の両側面を押圧する一対の各箱押圧体を
相対向して設け、上記箱体の両側面を押圧する方向に一
対の各箱押圧体を相対移動する箱押圧手段を設けて構成
した箱分離供給装置であることを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の発明は、上記請求項１又は
２記載の構成と併せて、上記箱載置台の載置面を上記複
数個の各箱体が積出し方向に対して整列載置される大き
さに形成した箱分離供給装置であることを特徴とする。

【０００８】請求項４記載の発明は、上記請求項１，２
又は３記載の構成と併せて、上記積出し位置に対して上
記複数段積重ねられた各箱体を供給する箱供給手段を設
けた箱分離供給装置であることを特徴とする。

【０００９】

【作用】請求項１記載の箱分離供給装置は、複数段積重
ねられた各箱体を積出し位置に供給した後、台昇降手段
を駆動して、複数段積重ねられた各箱体と水平となる高
さ位置に箱載置台を昇降停止する。例えば、最上段に積
重ねられた箱体を箱保持手段で積出し方向に姿勢保持し
た後、箱積出し手段を駆動して、箱保持手段で保持した
箱体を積出し方向に水平移動して箱載置台に一旦載置す
る。箱保持手段で保持した箱体を積出し方向に水平移動
させながら箱積出し部と水平となる高さ位置に箱載置台
を昇降停止して、箱保持手段で保持した箱体を積出し方
向に水平移動させて箱積出し部に供給するので、箱保持
手段で保持した箱体の移動距離及び動作時間が短縮さ
れ、分離作業の能率アップが図れる。

【００１０】請求項２記載の箱分離供給装置は、上記請
求項１記載の作用と併せて、箱押圧手段を駆動して、例
えば、最上段に積重ねられた箱体の両側面に一対の各箱
押圧体を押圧して保持し、同箱体の両側面を各箱押圧体
で押圧した状態のまま積出し方向に水平移動して箱載置
台に一旦載置する。各箱押圧体で保持した箱体を積出し
方向に水平移動させながら箱載置台から箱積出し部に供
給するので、箱体の積出し姿勢が安定すると共に、箱体
の分離作業が円滑に行える。

【００１１】請求項３記載の箱分離供給装置は、上記請
求項１又は２記載の作用と併せて、複数段積重ねられた
各箱体を箱保持手段で保持して箱載置台に順次移載し、
複数個の各箱体を箱載置台上に整列載置した後、箱積出
し部と水平となる高さ位置に箱載置台を昇降停止して、
箱載置台に載置された複数個の各箱体を箱保持手段で保
持して箱積出し部に順次供給するので、複数段積重ねら
れた各箱体を１段ずつ分離供給するような動作及び時間
が省け、作業の能率アップが図れる。

【００１２】請求項４記載の箱分離供給装置は、上記請
求項１，２又は３記載の作用と併せて、複数段積重ねら
れた各箱体を、例えば、ローラコンベア、ベルトコンベ
ア、スラストコンベア等の箱供給手段により積出し位置
に順次供給することで、複数段積重ねられた各箱体の分
離作業が連続して行える。

【００１３】

【発明の効果】この発明によれば、複数段積重ねられた
各箱体を箱保持手段で１段ずつ分離保持して積出し方向
に水平移動させながら、箱保持手段で分離保持した箱体
を垂直昇降して箱載置台から箱積出し部に順次供給する
ので、分離された箱体を箱積出し部に対して直線的に移
動供給することができ、複数段積重ねられた各箱体を１
段ずつ分離供給する作業が容易に行えると共に、分離さ
れた箱体の移動距離及び動作時間が短縮され、作業の能
率アップを図ることができる。

【００１４】しかも、箱保持手段で保持した箱体を積出
し方向に水平移動させて箱載置台及び箱積出し部に移載
するので、複数段積重ねられた各箱体を上下方向に分離
するよりも箱保持手段に付加される重量が軽減され、箱
保持手段で保持した箱体を小さな力で分離することがで
きる。且つ、箱保持手段で保持した箱体を積出し方向に
水平移動させて分離するため駆動トルクが小さくて済
み、装置全体の小型化及び軽量化が図れる。

【００１５】

【実施例】図面は箱体の一例として複数段積重ねられた
各段ボール箱を上段側から１段ずつ分離供給する作業に
用いられる第１実施例の箱分離供給装置を示し、図５及
び図６に於いて、この箱分離供給装置１は、箱載置用コ
ンベア４上に設定した積込み位置ａに空の各載置パレッ
ト５…を順次移動し、積込み位置ａに配設した箱積込み
機６を駆動して、荷受け用コンベア２により搬送される
多数個の各段ボール箱Ｂ…を各載置パレット５…に順次
積重ねて一旦ストックする。図１及び図２に於いて、箱
載置用コンベア４上に設定した積出し位置ｂに多数台の
各載置パレット５…を順次移動し、積出し位置ｂに配設
した箱積出し機７を駆動して、各載置パレット５…に積
重ねられた所定個数の各段ボール箱Ｂ…を上段側から１
段ずつ分離して荷出し用コンベア３に順次移載する構成
である。

【００１６】上述した箱載置用コンベア４は、図４に示
すように、送り側始端部に設定した積込み位置ａから送
り側終端部に設定した積出し位置ｂに至る上段側の送り
経路に沿って各ガイドレール２０，２０を周回方向に平
行して架設し、各ガイドレール２０，２０上に２個の各
段ボール箱Ｂ，Ｂが並列載置される大きさ及び形状であ
って、周回方向に対して屈曲可能に形成した各載置パレ
ット５…の両側端部を周回移動可能に係合し、後述する
間欠送り機構２７により多数枚の各載置パレット５…を
各ガイドレール２０，２０に沿って周回方向に移動す
る。且つ、各ガイドレール２０，２０の積込み側端部及
び積出し側端部を下段側に向けてＵ字形に湾曲すると共
に、各ガイドレール２０，２０の積込み側端部及び積出
し側端部に沿って各周回レール２１，２１をＵ字形に夫
々架設し、積出し位置ｂから積込み位置ａに至る下段側
の回帰経路に沿って各回帰用ベルト２２，２２を回帰方
向に平行して張架し、減速機付き送り用モータ（図示省
略）の駆動力により各回帰用ベルト２２，２２を回帰方
向に回転して、積出し側に架設した各ガイドレール２
０，２０と各周回レール２１，２１との間から繰出され
る各載置パレット５…の両側端部を各回帰用ベルト２
２，２２上に載置し、各回帰用ベルト２２，２２の搬送
力により各載置パレット５…を積込み側下部に回帰移動
する。

【００１７】且つ、積込み側下部に回帰移動される載置
パレット５の底面部と対向して係止ピン２３を前後移動
可能に設け、同側下部に配設した空気圧式の回帰用シリ
ンダ２４を係止ピン２３に連結して、回帰用シリンダ２
４の作動により、積込み側下部に回帰移動された載置パ
レット５の後端部に係止ピン２３を係止して、積込み側
に架設した各ガイドレール２０，２０と各周回レール２
１，２１との間に載置パレット５を１台ずつ送り込み、
同載置パレット５をＵ字形に屈曲しながら積込み側上部
に周回移動する。

【００１８】前述した間欠送り機構２７は、積込み位置
ａから積出し位置ｂに至る送り経路の下段側中央部に可
動レール２８を周回方向に対して前後摺動可能に架設
し、同可動レール２８の長手側上端部に多数個の各送り
フック２９…を所定等間隔に隔てて取付け、積込み側下
部に配設した空気圧式の進退用シリンダ３０を可動レー
ル２８に連結して、進退用シリンダ３０の作動により、
可動レール２８及び各送りフック２９…を周回方向に対
して前後移動させ、各ガイドレール２０，２０上に載置
された各載置パレット５…の底面部に各送りフック２９
…を順次係止して、一つの載置パレット５が周回方向に
水平移動される１ピッチ分だけ間欠送りする。なお、上
述した可動レール２８をクランク機構（図示省略）或い
はリンク機構（図示省略）等の駆動手段により周回方向
に対して前後移動するもよい。

【００１９】上述した各送りフック２９…は、可動レー
ル２８上に設定した各取付け面２８ａ…に各支持板３
２，３２を夫々立設し、同各支持板３２，３２に軸支し
た前部アーム３３と後部アーム３４との対向側端部を上
下揺動可能に連結し、前部アーム３３の前端側に載置パ
レット５の底面部に対して当接される当接部３３ａを形
成し、後部アーム３４の後端側に載置パレット５の底面
部に対して係止されるフック３４ａを軸支すると共に、
載置パレット５の底面部に対して当接部３３ａが当接さ
れる回動姿勢に前部アーム３３をコイルスプリング（図
示省略）で回動付勢し、載置パレット５の底面部に対し
てフック３４ａが係止される回動姿勢に後部アーム３４
をコイルスプリング（図示省略）で回動付勢している。

【００２０】前述した箱積込み機６は、図５、図６に示
すように、積込み位置ａの両側部に各取付け枠１２，１
２を所定間隔に隔てて鉛直方向に立設し、各取付け枠１
２，１２の対向側垂直面に固定した各ガイドレール１
３，１３上に箱積込み枠１４の両側端部を上下摺動可能
に取付け、各取付け枠１２，１２の対向側垂直面に固定
したロッドレス型の各昇降用シリンダ１５，１５を箱積
込み枠１４の両側端部に連結して、各昇降用シリンダ１
５，１５の同期作動により、荷受け用コンベア２の一側
部に近接して架設した積込み用コンベア１１上の各段ボ
ール箱Ｂ，Ｂを後述する各箱保持アーム１６，１６で保
持する高さ位置と、箱載置用コンベア４の積込み位置ａ
に移動された載置パレット５に各箱保持アーム１６，１
６で保持した各段ボール箱Ｂ，Ｂを複数段積重ねる高さ
位置とに箱積込み枠１４を昇降停止する。

【００２１】且つ、箱積込み枠１４の下面側に架設した
可動枠１７の両側端部と、箱積込み枠１４の両側端部に
固定したロッドレス型の各積重ね用シリンダ１８，１８
とを互いに連結して、各積重ね用シリンダ１８，１８の
同期作動により、積込み用コンベア１１上に載置された
各段ボール箱Ｂ，Ｂを後述する各箱保持アーム１６，１
６で保持する前進位置と、箱載置用コンベア４の積込み
位置ａに移動した載置パレット５に各箱保持アーム１
６，１６で保持した各段ボール箱Ｂ，Ｂを移載する後退
位置とに可動枠１７を前後動する。

【００２２】上述した各箱保持アーム１６，１６は、可
動枠１７の下面側両端部に上述した各段ボール箱Ｂ，Ｂ
の並列幅よりも幅広間隔に隔てて一対の各箱保持アーム
１６，１６を左右開閉可能に軸支し、各箱保持アーム１
６，１６を各段ボール箱Ｂ，Ｂの底面側両縁部に対して
係止される大きさ及び形状に形成すると共に、各箱保持
アーム１６，１６の係止側下端部を各段ボール箱Ｂ，Ｂ
の底面側両縁部に対して係止される角度に折曲げてい
る。且つ、可動枠１７の上面側中央部に取付けた空気圧
式の各保持用シリンダ１９，１９を各箱保持アーム１
６，１６の上端部に連結して、各保持用シリンダ１９，
１９の同期作動により、積込み用コンベア１１上に載置
された各段ボール箱Ｂ，Ｂを保持する閉位置と、各段ボ
ール箱Ｂ，Ｂの並列幅よりも幅広間隔に離間した開位置
とに各箱保持アーム１６，１６を開閉動作する。

【００２３】前述した箱積出し機７は、図１、図２に示
すように、積出し位置ｂの両側部に各取付け枠３８，３
８を所定間隔に隔てて鉛直方向に立設し、各取付け枠３
８，３８の対向側垂直面に固定した各ガイドレール３
９，３９上に箱積出し台４０の両側端部を上下摺動可能
に取付け、各取付け枠３８，３８の対向側垂直面に固定
したロッドレス型の各昇降用シリンダ４１，４１を箱積
出し台４０の両側端部に連結して、各昇降用シリンダ４
１，４１の同期作動により、箱載置用コンベア４の積出
し位置ｂに移動した載置パレット５上の各段ボール箱Ｂ
…と水平となる高さ位置と、荷出し用コンベア３の一側
部に近接して架設した積出し用コンベア５３と水平とな
る高さ位置とに箱積出し台４０を昇降停止する。

【００２４】上述した箱積出し台４０は、図３に示すよ
うに、同台の両側端部に各ガイド枠４２，４２を所定間
隔に隔てて前後方向に平行架設し、同各ガイド枠４２，
４２の対向面間を載置パレット５に載置された各段ボー
ル箱Ｂ，Ｂの並列幅及び積出し用コンベア５３の横幅寸
法よりも幅広間隔に離間すると共に、同各ガイド枠４
２，４２の中央部対向面間に、例えば、ステンレス鋼
板、アルニウム鋼板等の薄肉軽金属により形成した箱載
置板４０ａを水平に架設している。

【００２５】且つ、各ガイド枠４２，４２の対向面全長
に形成した直線状の各ガイド孔４２ａ，４２ａに各箱押
圧ヘッド４５，４５を相対向して前後移動可能に取付
け、各ガイド枠４２，４２内部に敷設した各ガイドレー
ル４３，４３上に各可動台４４，４４を前後移動可能に
取付け、各可動台４４，４４上に固定した空気圧式の各
押圧用シリンダ４６，４６を各ガイド孔４２ａ，４２ａ
を介して各箱押圧ヘッド４５，４５に連結して、各押圧
用シリンダ４６，４６の作動により、箱載置用コンベア
４の積出し位置ｂに移動した載置パレット５上の各段ボ
ール箱Ｂ，Ｂを押圧する閉位置と、各段ボール箱Ｂ，Ｂ
の並列幅及び積出し用コンベア５３の横幅寸法よりも幅
広間隔に離間した開位置とに各箱押圧ヘッド４５，４５
を開閉動作する。なお、各箱押圧ヘッド４５，４５の押
圧面に、例えば、シリコンゴム、ウレタンゴム、スポン
ジゴム等で形成した滑止め部材（図示省略）を貼着又は
被覆している。

【００２６】且つ、各ガイド枠４２，４２の前端部に軸
支した各プーリ４７，４７と、後端部に軸支した各プー
リ４８，４８と、下端部に軸支した各プーリ４９，４９
との間に各タイミングベルト５０，５０を張架し、下端
部に軸支した各プーリ４９，４９を連結軸５１により直
結すると共に、一方のガイド枠４２側に固定したロッド
レス型の積出し用シリンダ５２を同側可動台４４に連結
して、積出し用シリンダ５２の作動により、各プーリ４
７，４８，４９及びタイミングベルト５０を介して、箱
載置用コンベア４の積出し位置ｂに移動した載置パレッ
ト５上の各段ボール箱Ｂ，Ｂを押圧する前進位置と、積
出し用コンベア５３上に各段ボール箱Ｂ，Ｂを移載する
後退位置とに各箱押圧ヘッド４５，４５を同期して前後
動する。

【００２７】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、箱分離供給装置１により各載置パレット５…
に積重ねられた６段分の各段ボール箱Ｂ…を分離供給す
るときの動作を説明する。先ず、箱積込み時に於いて、
図５、図６に示すように、箱詰め工程（図示省略）から
供給される多数個の各段ボール箱Ｂ…を荷受け用コンベ
ア２により積込み位置ａに順次搬送し、同位置に搬送さ
れる２個の各段ボール箱Ｂ…をプッシャ９で積込み方向
に順次移動して、同位置側部に架設した積込み用コンベ
ア１１に各段ボール箱Ｂ…を並列に順次移載する。同時
に、箱積込み機６を駆動して、積込み用コンベア１１に
載置された２個の各段ボール箱Ｂ，Ｂを各箱保持アーム
１６，１６で保持し、各箱保持アーム１６，１６で保持
した２個の各段ボール箱Ｂ，Ｂを、箱載置用コンベア４
の積込み位置ａに移動した載置パレット５に順次積重ね
る。

【００２８】次に、所定個数（１２個分）の各段ボール
箱Ｂ…を載置パレット５に積重ねた後、積込み側下部に
回帰した次の載置パレット５を積込み位置ａに周回移動
させ、積重ね済みの載置パレット５を次の載置パレット
５により周回方向に若干移動して、箱載置用コンベア４
の積込み位置ａに次の載置パレット５を供給すると共
に、箱積込み機６を駆動して、箱載置用コンベア４の積
込み位置ａに供給される後続の各載置パレット５…に所
定個数の各段ボール箱Ｂ…を順次積重ねる。

【００２９】次に、図４に示すように、間欠送り機構２
７を駆動して、可動レール２８上に取付けた各送りフッ
ク２９…を周回方向に対して前後移動させ、各ガイドレ
ール２０，２０上に係合した各載置パレット５…の底面
部に各送りフック２９…を夫々係止して周回方向に間欠
送りする。各ガイドレール２０，２０上に係合した先頭
の載置パレット５を積出し位置ｂに一旦停止し、各載置
パレット５…の後端部及び底面部に各送りフック２９…
を当接して係止解除することで、所定個数の各段ボール
箱Ｂ…が積重ねられた各載置パレット５…を箱載置用コ
ンベア４上に一旦ストックできる。

【００３０】次に、箱積出し時に於いて、図１、図２、
図３に示すように、箱積出し機７を駆動して、箱載置用
コンベア４の積出し位置ｂに移動した載置パレット５の
上段側から各段ボール箱Ｂ，Ｂを各箱押圧ヘッド４５，
４５で押圧保持して順次分離し、各箱押圧ヘッド４５，
４５で押圧保持した各段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し用コン
ベア５３に順次移載し、同積出し用コンベア５３から荷
出し用コンベア３に各段ボール箱Ｂ…を順次移載する。

【００３１】つまり、載置パレット５に積重ねられた最
上段の各段ボール箱Ｂ，Ｂと水平となる高さ位置に箱積
出し台４０を昇降停止し、最上段に積重ねられた各段ボ
ール箱Ｂ，Ｂを各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧保
持し、各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧保持した各
段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し方向に水平移動して箱積出し
台４０の箱載置板４０ａに一旦移載する。同時に、各箱
押圧ヘッド４５，４５により押圧保持した各段ボール箱
Ｂ，Ｂを積出し方向に水平移動すると共に、積出し用コ
ンベア５３と水平となる高さ位置に箱積出し台４０を昇
降停止して、各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧保持
した各段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し方向に水平移動させて
積出し用コンベア５３に移載する。

【００３２】この後、各箱押圧ヘッド４５，４５を各段
ボール箱Ｂ，Ｂの並列幅及び積出し用コンベア５３の横
幅寸法よりも幅広間隔に離間して初期位置に復帰させる
と共に、載置パレット５に積重ねられた２段目の各段ボ
ール箱Ｂ，Ｂと水平となる高さ位置に箱積出し台４０を
昇降停止して、２段目に積重ねられた各段ボール箱Ｂ，
Ｂを各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧保持するの
で、積出し作業時に於いて、載置パレット５に積重ねら
れた残り下段側の各段ボール箱Ｂ…及び積出し用コンベ
ア５３に各箱押圧ヘッド４５，４５が接触するのを防止
できる。以下同様に、載置パレット５に積重ねられた残
り下段側の各段ボール箱Ｂ…と水平となる高さ位置に箱
積出し台４０を昇降停止し、残り下段側の各段ボール箱
Ｂ…を各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧保持して上
段側から順次分離し、各箱押圧ヘッド４５，４５により
分離した各段ボール箱Ｂ…を積出し用コンベア５３に順
次移載し、積出し用コンベア５３から荷出し用コンベア
３に各段ボール箱Ｂ…を順次移載して出荷工程（図示省
略）に搬送供給する。

【００３３】次に、一つの載置パレット５に積重ねられ
た最終段の各段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し用コンベア５３
に移載した後、積出し位置ｂに移動した載置パレット５
の停止を解除し、後続の各載置パレット５…を積出し位
置ｂに間欠送りして、積出し済みの載置パレット５を後
続の各載置パレット５…により周回方向に若干移動さ
せ、積出し済みの載置パレット５を各回帰用ベルト２
２，２２に載置して積込み側下部に回帰搬送する。以下
同様に、箱積出し機７を駆動して、箱載置用コンベア４
の積出し位置ｂに各載置パレット５…を１台ずつ移動す
ると共に、各載置パレット５…に積重ねられた各段ボー
ル箱Ｂ…を上段側から順次分離し、分離した各段ボール
箱Ｂ…を積出し用コンベア５３から荷出し用コンベア３
に順次移載して出荷工程（図示省略）に搬送供給する。

【００３４】以上のように、６段分積重ねられた各段ボ
ール箱Ｂ…を各箱押圧ヘッド４５，４５で１段ずつ分離
保持して積出し方向に水平移動させながら、各箱押圧ヘ
ッド４５，４５で分離保持した各段ボール箱Ｂ，Ｂを垂
直昇降して箱積出し台４０から積出し用コンベア５３に
順次供給するので、各箱押圧ヘッド４５，４５で分離保
持した各段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し用コンベア５３に対
して直線的に移動供給することができ、６段分積重ねら
れた各段ボール箱Ｂ…を１段ずつ分離供給する作業が容
易に行えると共に、各箱押圧ヘッド４５，４５で保持し
た各段ボール箱Ｂ，Ｂの移動距離及び動作時間が短縮さ
れ、作業の能率アップを図ることができる。

【００３５】しかも、各箱押圧ヘッド４５，４５で保持
した各段ボール箱Ｂ，Ｂを積出し方向に水平移動させて
箱積出し台４０及び積出し用コンベア５３に移載するの
で、複数段積重ねられた各段ボール箱Ｂ…を上下方向に
分離するよりも各箱押圧ヘッド４５，４５に付加される
重量が軽減され、各箱押圧ヘッド４５，４５により押圧
保持した小さな力で分離することができる。且つ、各箱
押圧ヘッド４５，４５を積出し方向に水平移動させて各
段ボール箱Ｂ，Ｂを分離するため駆動トルクが小さくて
済み、装置全体の小型化及び軽量化が図れる。

【００３６】なお、荷出し用コンベア３により搬送され
る各段ボール箱Ｂ…を積出し用コンベア５３に順次移載
し、同積出し用コンベア５３に移載された段ボール箱Ｂ
を箱積出し台４０の各箱押圧ヘッド４５，４５により保
持すると共に、各箱押圧ヘッド４５，４５で保持した段
ボール箱Ｂを積出し方向に対して相反する方向に水平移
動させ、箱載置用コンベア４の積出し位置ｂに移動され
た載置パレット５に各箱押圧ヘッド４５，４５で保持し
た段ボール箱Ｂを水平移動させて順次積重ねることで、
実施例の装置を積出し作業及び積込み作業に併用するこ
とができる。

【００３７】図７は載置パレット５に積重ねられた６段
分の各段ボール箱Ｂ…を上段側から順次分離して箱積出
し台４０に一旦載置し、同箱積出し台４０に載置された
６段分の各段ボール箱Ｂ…を積出し用コンベア５３に連
続して移載する第２実施例の箱積出し機７を示し、箱積
出し台４０を構成する各ガイド枠４２，４２の全長を６
個分の各段ボール箱Ｂ…が直列に載置される長さ寸法に
形成し、各ガイド枠４２，４２の対向面間に、６個分の
各段ボール箱Ｂ…が直列に載置される大きさ及び形状に
形成した箱載置板４０ａを架設し、各ガイド枠４２，４
２の前端部に軸支した各スプロケット５４，５４と、後
端部に軸支した各スプロケット５５，５５との間に各周
回用チェーン５６，５６を張架し、各周回用チェーン５
６，５６上に６個分の各段ボール箱Ｂ…と対応する間隔
に隔てて各押圧用シリンダ４６…を固定し、各ガイド枠
４２，４２の対向面に形成したループ状の各ガイド孔４
２ａ，４２ａを介して各押圧用シリンダ４６…を各箱押
圧ヘッド４５…に連結している。減速機付き送りモータ
（図示省略）の駆動力により、各周回用チェーン５６，
５６を積出し方向に正逆回転して、６個分の各段ボール
箱Ｂ…と対応する間隔に隔てて左右一対の各箱押圧ヘッ
ド４５…を積出し方向に水平移動する。

【００３８】つまり、載置パレット５に積重ねられた６
個分の各段ボール箱Ｂ…と水平となる高さ位置に箱積出
し台４０を昇降停止すると共に、６個分の各段ボール箱
Ｂ，Ｂを左右一対の各箱押圧ヘッド４５…により順次保
持して積出し方向に水平移動させ、各箱押圧ヘッド４５
…により押圧保持した６個分の各段ボール箱Ｂ…を箱積
出し台４０の箱載置板４０ａに順次移載して、６個分の
各段ボール箱Ｂ…を箱積出し台４０に一旦載置する。積
出し用コンベア５３と水平となる高さ位置に箱積出し台
４０を昇降停止した後、各箱押圧ヘッド４５…により押
圧保持した６個分の各段ボール箱Ｂ…を積出し方向に水
平移動させて積出し用コンベア５３に順次移載し、積出
し用コンベア５３から荷出し用コンベア３に各段ボール
箱Ｂ…を順次移載して出荷工程（図示省略）に搬送供給
するので、第１実施例のように、載置パレット５に積重
ねられた６個分の各段ボール箱Ｂ…を１段ずつ積出しす
るような動作及び時間が省け、作業の能率アップが図れ
る。

【００３９】なお、第１実施例のように、箱積出し台４
０を構成する一方のガイド枠４２側に固定したロッドレ
ス型の積出し用シリンダ５２により左右の各箱押圧ヘッ
ド４５，４５を積出し方向に前後移動して、載置パレッ
ト５に積重ねられた６個分の各段ボール箱Ｂ…を１段ず
つ箱積出し台４０及び積出し用コンベア５３に移載する
もよい。

【００４０】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の箱体は、実施例の段ボール箱Ｂに
対応し、以下同様に、台昇降手段は、昇降用シリンダ４
１に対応し、箱載置台は、箱積出し台４０に対応し、段
は、箱載置台の載置面は、箱積出し台４０箱載置板４０
ａに対応し、箱保持手段は、箱押圧ヘッド４５と、押圧
用シリンダ４６とに対応し、箱押圧体は、箱押圧ヘッド
４５に対応し、箱押圧手段は、押圧用シリンダ４６に対
応し、箱積出し手段は、ガイドレール４３と、可動台４
４と、各プーリ４７，４８，４９と、タイミングベルト
５０と、連結軸５１と、積出し用シリンダ５２とに対応
し、 、箱積出し部は、荷出し用コンベア３と、積出し
用コンベア５３とに対応し、に対応するも、この発明
は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。

【００４１】上述した第１，２実施例では、各積出し用
シリンダ５２，５２又は各周回用チェーン５６，５６に
より各箱押圧ヘッド４５，４５を積出し方向に前後移動
して、各箱押圧ヘッド４５，４５で押圧保持した段ボー
ル箱Ｂを積出し方向に水平移動させるが、例えば、箱積
出し台４０を構成する各ガイド枠４２，４２間に架設し
た多数本の各送りローラ（図示省略）或いは送りベルト
（図示省略）により各段ボール箱Ｂを積出し方向に水平
移動するもよく、各積出し用シリンダ５２，５２又は各
周回用チェーン５６，５６等の積出し手段のみに限定さ
れるものではない。

【００４２】且つ、箱積込み機６及び箱積出し機７にロ
ッドレス型の各シリンダ１５，１８，４１，５２を用い
ているが、例えば、空気圧式シリンダ、油圧式シリン
ダ、或いは、スプロケット及び駆動チェーンからなるチ
ェーン機構を用いてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の箱分離供給装置による段ボール箱
の積出し動作を示す側面図。

【図２】箱積出し機による段ボール箱の積出し動作を示
す正面図。

【図３】箱積出し台による段ボール箱の積出し動作を示
す斜視図。

【図４】箱載置用コンベアによる段ボール箱のパレット
送り動作を示す側面図。

【図５】箱積込み機による段ボール箱の積込み動作を示
す側面図。

【図６】箱積込み機による段ボール箱の積込み動作を示
すを示す正面図。

【図７】第２実施例の箱積出し機による段ボール箱の積
出し動作を示す側面図。

【図８】従来装置による段ボール箱の積出し動作を示す
側面図。

【符号の説明】

ａ…積込み位置 ｂ…積出し位置 Ｂ…段ボール箱 １…箱分離供給装置 ２…荷受け用コンベア ３…荷出し用コンベア ４…箱載置用コンベア ５…載置パレット ６…箱積込み機 ７…箱積出し機 １１…積込み用コンベア ２７…間欠送り機構 ２８…可動レール ２９…送りフック ４０…箱積出し台 ４０ａ…箱載置板 ４１…昇降用シリンダ ４２…ガイド枠 ４５…箱押圧ヘッド ４６…押圧用シリンダ ５２…積出し用シリンダ ５３…積出し用コンベア ５４，５５…スプロケット ５６…周回用チェーン

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数段積重ねられた各箱体を積出し位置に
   供給して、該位置側部に設けた箱積出し部に対して各箱
   体を１段ずつ分離供給する箱分離供給装置であって、上
   記積出し位置に上記箱体が載置される大きさに形成した
   箱載置台を垂直昇降可能に設け、該箱載置台に上記箱体
   を積出し方向に姿勢保持する箱保持手段を設けると共
   に、上記箱体を保持する前進位置と上記箱積出し部に箱
   体を供給する後退位置とに箱保持手段を積出し方向に水
   平移動する箱積出し手段を設け、上記積出し位置に供給
   された各箱体及び上記箱積出し部と水平となる高さ位置
   に箱載置台を垂直昇降する台昇降手段を設けた箱分離供
   給装置。
2. 【請求項２】上記箱保持手段を、上記箱載置台の両側部
   に上記箱体の両側面を押圧する一対の各箱押圧体を相対
   向して設け、上記箱体の両側面を押圧する方向に一対の
   各箱押圧体を相対移動する箱押圧手段を設けて構成した
   請求項１記載の箱分離供給装置。
3. 【請求項３】上記箱載置台の載置面を、上記複数個の各
   箱体が積出し方向に対して整列載置される大きさに形成
   した請求項１又は２記載の箱分離供給装置。
4. 【請求項４】上記積出し位置に対して上記複数段積重ね
   られた各箱体を供給する箱供給手段を設けた請求項１，
   ２又は３記載の箱分離供給装置。