JPH0939141A - 印刷シート及び印刷用シート - Google Patents

印刷シート及び印刷用シート

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JPH0939141A
JPH0939141A JP7211175A JP21117595A JPH0939141A JP H0939141 A JPH0939141 A JP H0939141A JP 7211175 A JP7211175 A JP 7211175A JP 21117595 A JP21117595 A JP 21117595A JP H0939141 A JPH0939141 A JP H0939141A
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Japan
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ink
receiving layer
pattern
printing sheet
ink receiving
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JP7211175A
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English (en)
Inventor
Shigesato Itou
栄聡 伊藤
Mitsuo Kuramoto
盈夫 倉本
Katsuya Kume
克也 久米
Toshimitsu Tachibana
俊光 橘
Yozo Nagai
陽三 長井
Junichi Moriyama
順一 森山
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写方式等によりパターンを臨機に付与で
き、その付与パターンがオーバーコートがなくても砂消
ゴムや汗による払拭等に耐えて優れた耐摩耗性ないし耐
磨滅性を示す印刷シートを得ること。 【構成】 粘度平均分子量が30万〜1000万の超高
分子ポリエチレンからなる、平均孔径100μm以下の
多孔質のインク受容層を有する印刷用シート(1)にお
ける当該インク受容層に、インクからなるパターン
(2)を付与してなり、そのパターンを形成するインク
がインク受容層の孔中に浸透した印刷シート。 【効果】 インクをパターンの形成下に自動的にインク
受容層の孔中に浸透させて、パターンの温存性に優れる
印刷シートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、パターンを形成するイン
クを孔中に保持して耐摩耗性や耐磨滅性に優れる識別ラ
ベル等の形成に好適な印刷シート、及びそれに用いる印
刷用シートに関する。
【0002】
【背景技術】従来、砂消ゴムや汗による払拭等に耐える
耐摩耗性ないし耐磨滅性のラベルとしては、パターンを
刻印した金属銘板、又は耐熱性樹脂シートや金属板に硬
化性インクでパターンを形成してなるものが知られてい
た。また紙や耐熱性樹脂フィルムからなる印刷用シート
にワックス系や樹脂系のインクからなる熱転写式等のパ
ターンを付与し、そのパターンを樹脂フィルム等でオー
バーコートしてなる耐摩耗性ないし耐磨滅性の印刷シー
トも知られていた。
【0003】しかしながら、前記の金属銘板や硬化性イ
ンクパターンの付与物、あるいはオーバーコート印刷シ
ートでは、生産体制が多品種少量生産へと変遷するなか
で臨機にラベルないし印刷シートを発行することが困難
で、多品種少量生産体制に対処できない問題点があっ
た。またオーバーコート方式では、そのコート層の形成
工程を要して印刷シートの発行効率に乏しく、オーバー
コートがないとパターンが砂消ゴムや汗による払拭等で
パターンが消失しやすい難点がある。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、熱転写方式等によりパ
ターンを臨機に付与でき、その付与パターンがオーバー
コートがなくても砂消ゴムや汗による払拭等に耐えて優
れた耐摩耗性ないし耐磨滅性を示す印刷シートの開発を
課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、粘度平均分子量が30万
〜1000万の超高分子ポリエチレンからなる、平均孔
径100μm以下の多孔質のインク受容層を有する印刷
用シートにおける当該インク受容層に、インクからなる
パターンを付与してなり、そのパターンを形成するイン
クがインク受容層の孔中に浸透したものであることを特
徴とする印刷シートを提供するものである。
【0006】
【発明の効果】超高分子ポリエチレンからなる、平均孔
径100μm以下の多孔質のインク受容層とすることに
より、市販のインクや熱転写プリンタ等にても任意なパ
ターンを臨機に付与できて必要な印刷シートを随時に発
行でき、しかもそのインクをパターンの付与下に自動的
にインク受容層の孔中に浸透させることができ、超高分
子ポリエチレンの優れた耐摩耗性等に基づいてオーバー
コートがなくても付与パターンが砂消ゴムや汗による払
拭や溶剤による洗浄払拭等にて消失せず、優れた耐摩耗
性ないし耐磨滅性を示してパターンの温存性に優れる印
刷シートを得ることができる。
【0007】
【発明の実施形態】本発明の印刷シートは、粘度平均分
子量が30万〜1000万の超高分子ポリエチレンから
なる、平均孔径100μm以下の多孔質のインク受容層
を有する印刷用シートにおける当該インク受容層に、イ
ンクからなるパターンを付与してなり、そのパターンを
形成するインクがインク受容層の孔中に浸透した状態に
あるものである。
【0008】本発明による印刷シートの例を図1に示し
た。1が印刷用シートであり、これは多孔質のインク受
容層の単独層からなる。また、2がパターンであり、こ
れはインク受容層の孔中にインクが浸透して形成されて
いる。なお、3は必要に応じて設けられる接着層であ
り、4は被着体である。
【0009】印刷用シートは、粘度平均分子量が30万
〜1000万の超高分子ポリエチレンからなる、平均孔
径100μm以下の多孔質のインク受容層が表面に露出
したシート状物であればよい。従って印刷用シートは、
適宜な形態に形成することができる。その例としては、
前記図1に例示の如くインク受容層そのもの(単独層)
からなる形態、図2に例示の如くインク受容層11を補
強基材12と複合させた形態、接着層を有する形態など
があげられる。
【0010】インク受容層を粘度平均分子量が30万〜
1000万の超高分子ポリエチレンにて形成することに
より、例えば31dyen/cm程度などとその低い表面エネ
ルギーによる良滑り性等に基づいて耐摩耗性に優れるイ
ンク受容層とすることができ、耐溶剤性にも優れてい
る。また多孔質のインク受容層とすることにより、その
孔にインクを浸透させて耐摩耗性ないし耐磨滅性に優れ
るパターンを形成することができる。
【0011】耐摩耗性や形成パターンの定着性などの点
より好ましく用いうる超高分子ポリエチレンは、粘度平
均分子量が50万〜900万、就中70万〜800万、
特に100万〜700万のものである。なおかかる超高
分子ポリエチレンは、商品名をハイゼックス・ミリオン
(三井石油化学工業社)やホスタレンGUR(ヘキスト
社)とする市販物などとしても入手しうる。
【0012】当該超高分子ポリエチレンからなる、平均
孔径100μm以下の多孔質のインク受容層の形成は、
適宜な方式で行うことができ、特に限定はない。その例
としては、当該超高分子ポリエチレンからなる既成の多
孔質フィルムを用いる方式や、当該超高分子ポリエチレ
ンの塗工層を前記の多孔質フィルムの形成方法に準じて
多孔質化する方式、当該超高分子ポリエチレンの乳化液
等の分散液を塗工する方式などがあげられる。
【0013】従って多孔質のインク受容層の形成に際し
ては、例えばフィルム状物の延伸成形方式や、除去用微
粒子混入のフィルムや塗工層よりその混入微粒子を溶出
処理等により除去する方式、あるいはフィルムや塗工層
にエンボス加工等の穿孔処理を施す方式、粉末を加熱下
に融着処理する焼結方式(特公平5−66855号公
報)などの公知の多孔質化方法のいずれも適用すること
ができる。
【0014】インク受容層における多孔質は、インクの
浸透性や形成パターンの鮮明性などの点より平均孔径が
100μm以下の孔からなるものとされ、0.5〜80
μm、就中5〜50μmの孔からなるものが好ましい。ま
た気孔率、すなわちインク受容層に占める孔の容積率
は、3%以上、就中5%以上が好ましい。孔は、独立孔
又は/及び連続孔のいずれの状態で存在していてもよ
い。後者の連続孔状態では、筋状や格子状等の連続溝な
いし凹線の状態などにあってもく、従って本発明におけ
る多孔質には、表面加工によるライン状の窪みなども含
まれる。
【0015】インクの毛細管現象による浸透性等の点よ
り特に好ましいインク受容層は、前記の平均孔径を満足
する連続孔構造の多孔質からなるものであり、かつその
連続孔状態や強度等の点より気孔率が10〜80%、就
中15〜70%のものである。また、にじみの抑制によ
る形成パターンの鮮明性等の点よりは、インクが浸透し
やすいインク受容層の表層において、表層平面に対する
孔の垂直性に優れるものである。かかるインク受容層
は、上記した粉末の焼結方式による多孔質シートなどと
して容易に得ることができる。
【0016】前記の焼結方式による場合、得られる多孔
質シートにおける平均孔径や気孔率は、用いる粉末の平
均粒径により制御でき、本発明においては平均粒径が2
00μm以下の粉末を用いることが好ましい。なお焼結
方式による多孔質シート、従ってそれよりなるインク受
容層は、塵等を含有しない無塵性にも優れる利点を有し
ている。
【0017】インク受容層の厚さは、印刷用シートの形
態や印刷シートの使用目的などに応じて適宜に決定する
ことができる。一般には、0.5〜500μm、就中1
〜300μm、特に5〜200μmの厚さとされるが、1
mmを超える厚さとすることもできる。付与したパターン
の耐久性などの点より好ましいインク受容層の厚さは、
1μm以上、就中3μm以上、特に5μm以上である。な
おインク受容層を例えば5μm以上、特に10μm以上な
どと厚さの大きいものとする場合、多孔質を形成する孔
は貫通孔である必要はない。
【0018】印刷用シートの印刷側表層、従ってインク
受容層は熱伝導率が低いほど熱転写方式によるパターン
形成において、熱転写に要するエネルギーの低量化に有
利であり、熱転写ヘッドの蓄熱を低減することができ
る。またパターン形成時における多孔質インク受容層の
孔中へのインクの浸透性は、例えばコロナ処理やプラズ
マ処理、ケミカルエッチング処理などの表面処理をイン
ク受容層に施すことにより向上させることができる。さ
らに電子線照射により架橋密度を増大させてインク受容
層の耐熱性の向上をはかることもできる。
【0019】インク受容層には、種々の添加剤ないし薬
剤等を含有させることができる。その例としては、複合
形態の印刷用シートの形成を目的とした繊維等の補強基
材、付与するパターンとのコントラストの向上等を目的
とした白色顔料等の着色剤、耐熱性の向上等を目的とし
た酸化防止剤などがあげられる。
【0020】添加剤等の添加量は、超高分子ポリエチレ
ン100重量部あたり、着色剤で30重量部以下、酸化
防止剤で10重量部以下が一般的である。なお着色剤と
しては後記のインク成分として例示するものなどがあげ
られ、酸化防止剤としては例えば芳香族アミン類、フェ
ノール類、硫黄系化合物類、リン系化合物類、ヒドラジ
ン類、オキサミド類等のポリエチレンで公知の化合物な
ど、適宜なものを用いうる。
【0021】印刷用シートを上記したインク受容層と補
強基材との複合体として形成する場合、その複合形態
は、例えば図2の如くシート状の補強基材の上にインク
受容層を熱ラミネート法や押出コーティング法等で設け
たもの、シート状の補強基材に溶液状ないし熔融状のイ
ンク受容層の形成材を含浸させたものや塗工したもの、
インク受容層の内部にシート状の補強基材を介在させた
ものや、繊維等の補強基材を混入させたものなどの適宜
な形態とすることができる。
【0022】従って補強基材としては、印刷シートの使
用目的などに応じて例えば、紙や不織布、繊維や布、樹
脂の塗布層やフィルム、金属箔やネット、ワイヤなどの
適宜なものを用いうる。補強基材の選択で、曲面密着性
等の柔軟さや耐熱性などの物性を適宜に調節することが
できる。なお付与するパターンとのコントラストの向上
などの必要に応じての対策は、補強基材を介して行うこ
ともできる。
【0023】ちなみに前記した紙としては、例えば上質
紙やアート紙、コート紙の如き天然紙、ポリプロピレン
合成紙などがあげられる。またフィルムや塗布層等の形
成に用いる樹脂としては、例えばエチルセルロースやセ
ルロースアセテートの如きセルロース系樹脂、他種ポリ
エチレンやポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重
合体の如きオレフィン系樹脂、ポリスチレンやポリ塩化
ビニルの如きビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
やポリエチレンナフタレートの如きポリエステル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、キシレン
系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、アク
リル系樹脂、ポリアリレートなどがあげられる。
【0024】さらに例えばポリイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイ
ミド、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リアミドイミド、ポリエステルイミド、芳香族ポリアミ
ド、ポリパラバン酸、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エ
ポキシ樹脂等の耐熱性樹脂や、エポキシアクリル系樹
脂、ウレタンアクリル系樹脂、ポリエステルアクリル系
樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、アルキッドアクリル
系樹脂、シリコーンアクリル系樹脂、ポリエン/ポリチ
オール型スピラン系樹脂、アミノアルキッド系樹脂等の
紫外線硬化系樹脂などもあげられる。
【0025】印刷用シートにおける多孔質のインク受容
層にパターンを付与して印刷シートを形成するためのイ
ンクとしては、特に限定はなく、流動性の又は流動性を
もたせうる適宜なものを用いうる。好ましく用いうるイ
ンクは、例えば市販のインクシートを形成する樹脂系イ
ンクなどの如く、熱転写方式やインクジェット方式等の
プリンタを介して流動性の状態でパターンを形成しうる
ものである。
【0026】インクの種類によっては、流動状態で付与
してもインク受容層を形成する超高分子ポリエチレンの
低い表面エネルギーのために濡れ性が不足し、はじけ現
象を示すなどしてインク受容層の孔中にインクが浸透し
ない場合もあるが、その場合には上記したようにインク
受容層にコロナ処理等の表面処理を施すことにより孔中
へのインク浸透性をもたせることができる。
【0027】多孔質のインク受容層における孔中への浸
透性、ひいては形成パターンの良好性などの点より特に
好ましく用いうるインクは、粘度平均分子量が5百〜3
0万のポリオレフィンと着色剤を成分とするものであ
る。この場合には、コロナ処理等の表面処理を施さない
インク受容層に対しても熱転写方式等のプリンタを介し
てインクを当該孔中に良好に浸透させることができる。
【0028】前記のインクは例えば、1種又は2種以上
の着色剤とポリオレフィンをロールミル等の適宜な混練
機にて加熱混合するか、必要に応じポリオレフィン溶解
性の溶媒を用いて例えばロールミルやポットミル等の適
宜な混練機で混合してペースト状等の流動物として調製
することができる。そのポリオレフィンとしては、耐溶
剤性や、熔融粘度に基づく汎用の熱転写プリンタ等を介
した転写性などの点より、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等からなる粘度平均分子量が5百〜30万、好ましく
は千〜20万、特に5千〜1万のものが用いられる。
【0029】着色剤としては、例えば有機系又は無機系
の顔料、カーボン、金属粉末などの適宜なものを用いて
よい。黒色インクの形成には、種々のカーボンが好まし
く用いうる。前記の有機系顔料の例としては、アゾ系顔
料、フタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系顔
料、金属錯塩顔料、バット染料系顔料、キナクリドン系
顔料、イソインドリノン系顔料などがあげられる。
【0030】また無機系顔料の例としては、シリカ、チ
タニア、アルミナ、亜鉛華、ジルコニア、酸化カルシウ
ム、炭酸カルシウム、マイカの如き白色物、酸化マンガ
ン・アルミナ、酸化クロム・酸化錫、酸化鉄、硫化カド
ミウム・硫化セレンの如き赤色物、酸化コバルト、ジル
コニア・酸化バナジウム、酸化クロム・五酸化二バナジ
ウムの如き青色物、酸化クロム・酸化コバルト・酸化鉄
・酸化マンガンやクロム酸塩、過マンガン酸塩の如き黒
色物、ジルコニウム・珪素・プラセオジム、バナジウム
・錫、クロム・チタン・アンチモンの如き黄色物、酸化
クロム、コバルト・クロム、アルミナ・クロムの如き緑
色物、アルミニウム・マンガン、鉄・珪素・ジルコニウ
ムの如き桃色物などをその代表例としてあげられる。
【0031】インクにおける着色剤とポリオレフィンの
使用割合は、印刷用シートとのコントラストやプリンタ
によるパターンの形成性などにより適宜に決定される
が、一般にはポリオレフィン100重量部あたり、50
〜500重量部、就中100〜300重量部の着色剤が
用いられる。
【0032】熱転写方式等にてパターンを形成する場合
に必要な、印字リボンの如きインクシートは例えば、塗
布方式、含浸方式等によりインクをフィルムや布等から
なる支持基材に保持させることにより形成することがで
きる。支持基材には、例えばポリエステルやポリイミ
ド、フッ素樹脂等の樹脂フィルム、ポリアミドやポリエ
ステル等の繊維からなる布などの通例のものを用いてよ
い。インク層の密着性の向上には支持基材をワックス等
でアンダーコーティング処理する方式が有効である。イ
ンク層の厚さは、隠蔽力や剪断による熱転写性などの点
より0.2〜5μm、就中0.8〜1.5μmが好まし
い。
【0033】インク受容層に付与するパターンは任意で
ある。印字パターンや絵柄パターン、バーコードパター
ンなどの文字や図形や記号等からなる任意なパターンを
付与してよい。なお識別ラベルを形成する場合などに
は、印刷用シートとインクパターンとに良好なコントラ
スト、ないし色調の相違が形成されるようにすることが
好ましい。また付与パターンのより強固な定着を目的
に、パターン付与後に必要に応じ熱ロール等による加熱
処理などを介してインク受容層の孔へのインクの浸透を
はかることもできる。
【0034】本発明の印刷用シート又は印刷シートに
は、シートの印刷側でない、又はパターンを有しない裏
面に必要に応じて、被着体に取り付けるための接着層を
設けることができる。接着層は、印刷用シート等を被着
体に取り付けるまでの適宜な段階で設けることができ、
従って印刷用シートにパターンを付与して印刷シートと
する前に予め設けることもできるし、印刷シートとした
のちに設けることもできる。
【0035】接着層は、適宜な接着剤にて形成でき、被
着体への簡便接着性などの点よりは感圧型やホットメル
ト型の接着剤が好ましく用いうる。ちなみに感圧型接着
層の形成、すなわち粘着層の形成には、例えばゴム系粘
着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニル
アルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘
着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルア
ミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などの有機系のもの
が一般に用いられ、ホットメルト型の粘着剤なども用い
うる。またホットメルト接着層の形成には、例えばエチ
レン・酢酸ビニル系、ポリオレフィン系、ポリアミド
系、スチレン系ないしエラストマー系、ポリエステル
系、アクリル系、ポリウレタン系などのポリマーからな
るものなどが用いうる。
【0036】接着層の付設は、熱ラミネート法や押出コ
ーティング法、塗工法等の適宜な方式で印刷用シート又
は印刷シートに直接付設する方式、あるいはカレンダー
ロール法等の圧延方式、ドクターブレード法やグラビア
ロールコータ法等のシート形成方式などの適宜な方式で
セパレータ上に接着層を形成してそれを印刷用シート又
は印刷シートに移着する方式などの適宜な方式で行って
よい。付設する接着層の厚さは、使用目的に応じて決定
でき一般には1〜500μmとされる。なお設けた接着
層、特に粘着層に対しては、それを被着体に接着するま
での間、セパレータ等で被覆して汚染等を防止すること
が好ましい。
【0037】本発明の印刷シートは、例えば陶磁器、ガ
ラス製品、セラミック製品、金属製品、琺瑯製品、樹脂
製品、木材製品等の種々の物品へのバーコード等からな
る識別マークの付与、あるいはその他のパターン付与な
どの種々の目的に好ましく用いうる。特に砂消ゴムや汗
等による払拭、溶剤による洗浄払拭などに耐える耐摩耗
性や耐磨滅性が要求される用途などに好ましく用いう
る。なお被着体は、平板形態や容器形態などの任意な形
態をしていてよい。
【0038】
【実施例】
実施例1 粘度平均分子量が約200万の超高分子ポリエチレンか
らなる厚さ100μmの延伸処理による多孔質フィルム
(孔径10〜90μm、気孔率20%)からなる印刷用
シート(インク受容層)の片面に、市販の熱転写プリン
タとインクシートを用いて印字し、孔にインクが浸透し
た印刷シートを得た。当該インクシートは、粘度平均分
子量が約8千のポリエチレン100重量部にカーボン粉
100重量部を加えて約200℃で均一に混合し、その
均一分散物をホットメルトのグラビア塗工機にて厚さ6
μmのポリエステルフィルム上に0.8μmの厚さで塗布
して形成したものである。
【0039】実施例2 印刷用シートとして、厚さ200μm、平均孔径30μ
m、気孔率35%の超高分子ポリエチレン製多孔質シー
トを用いたほかは実施例1に準じて、孔にインクが浸透
した印刷シートを得た。なお前記の多孔質シートは、粘
度平均分子量が約500万の超高分子ポリエチレン(融
点135℃)からなる平均粒径約100μmの粉末を金
型に充填し、130℃にて加熱後圧縮して予備成形し、
ついでそれを160℃にて加熱焼結して連続孔構造の多
孔質丸棒成形物を得、冷却後それを旋盤にて切削して形
成したものである。
【0040】実施例3 印刷用シートの印刷面をコロナ放電処理し、インクシー
トに市販の樹脂系インクリボンを用いたほかは実施例2
に準じて、孔にインクが浸透した印刷シートを得た。
【0041】実施例4 印刷用シートとして、平均孔径20μm、気孔率5%の
超高分子ポリエチレン製多孔質シートを用いたほかは実
施例2に準じて、孔にインクが浸透した印刷シートを得
た。
【0042】実施例5 印刷用シートとして、平均孔径20μm、気孔率10%
の超高分子ポリエチレン製多孔質シートを用いたほかは
実施例2に準じて、孔にインクが浸透した印刷シートを
得た。
【0043】実施例6 印刷用シートとして、平均孔径60μm、気孔率80%
の超高分子ポリエチレン製多孔質シートを用いたほかは
実施例2に準じて、孔にインクが浸透した印刷シートを
得た。
【0044】実施例7 印刷用シートとして、平均孔径100μm、気孔率40
%の超高分子ポリエチレン製多孔質シートを用いたほか
は実施例2に準じて、孔にインクが浸透した印刷シート
を得た。
【0045】比較例1 印刷用シートとして、平均孔径120μm、気孔率45
%の超高分子ポリエチレン製多孔質シートを用いたほか
は実施例2に準じて印刷シートを得た。
【0046】比較例2 印刷用シートの印刷面をコロナ放電処理せずにそのまま
用いたほかは実施例3に準じて印刷シートを得た。
【0047】比較例3 予備成形せずに200℃で加熱焼結して多孔質でない無
孔シートを印刷用シートに用いたほかは実施例2に準じ
て印刷シートを得た。
【0048】比較例4 厚さ50μmの白色ポリエチレンテレフタレートからな
る多孔質でない無孔シートを印刷用シートに用いたほか
は実施例1に準じて印刷シートを得た。
【0049】評価試験 実施例、比較例で得た印刷シートについて下記の特性を
調べた。 判読性 ランダムに抽出した印刷シートの10枚を、バーコード
ラベル読取り装置にて読取り、その読取り成功率にてパ
ターンの鮮明性を評価した。
【0050】耐磨滅性 前記において読取り可能な印刷シートのバーコード形成
部分に5mm×10mmの砂消ゴムを接触させ2kgの荷重
を負荷した状態で摩擦し、30回、50回、100回の
摩擦後における印刷シートの各10枚について前記に準
じバーコードの読取り試験を行い、その成功率にてパタ
ーンの残存性を評価した。
【0051】耐摩耗性 前記において読取り可能な印刷シートの10枚について
バーコード形成面を人工汗にて濡らした布で1万回摩擦
した後に前記に準じバーコードの読取り試験を行い、そ
の成功率にてパターンの残存性を評価した。
【0052】前記の結果を表1に示した。
【表1】 *:パターンのかすれ
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷シートの実施例の断面図
【図2】印刷用シートの実施例の断面図
【符号の説明】
1:印刷用シート 11:多孔質のインク受容層 12:補強基材 2:パターン 3:接着層 4:被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘 俊光 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 長井 陽三 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 森山 順一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度平均分子量が30万〜1000万の
    超高分子ポリエチレンからなる、平均孔径100μm以
    下の多孔質のインク受容層を有する印刷用シートにおけ
    る当該インク受容層に、インクからなるパターンを付与
    してなり、そのパターンを形成するインクがインク受容
    層の孔中に浸透したものであることを特徴とする印刷シ
    ート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷シートにおいて、
    インク受容層が気孔率10〜80%の連続孔構造の多孔
    質シートからなり、パターンが粘度平均分子量5百〜3
    0万のポリオレフィンと着色剤を成分とするインクの熱
    転写パターンからなるもの。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の印刷シートにお
    いて、印刷用シートがインク受容層と補強基材との複合
    体からなるもの。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の印刷シートにおい
    て、パターンを有しない裏面に接着層を有するもの。
  5. 【請求項5】 粘度平均分子量が30万〜1000万の
    超高分子ポリエチレンからなる、平均孔径100μm以
    下の多孔質のインク受容層を有することを特徴とする印
    刷用シート。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の印刷用シートにおい
    て、インク受容層が気孔率10〜80%の連続孔構造の
    多孔質シートからなるもの。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の印刷用シートに
    おいて、インク受容層が布、金属又は樹脂からなる補強
    基材と複合したもの。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7に記載の印刷用シートにお
    いて、シートの印刷側でない裏面に感圧型又はホットメ
    ルト型の接着層を有するもの。
JP7211175A 1995-07-27 1995-07-27 印刷シート及び印刷用シート Pending JPH0939141A (ja)

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