JPH09225390A - 印刷用シート - Google Patents

印刷用シート

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JPH09225390A
JPH09225390A JP8067263A JP6726396A JPH09225390A JP H09225390 A JPH09225390 A JP H09225390A JP 8067263 A JP8067263 A JP 8067263A JP 6726396 A JP6726396 A JP 6726396A JP H09225390 A JPH09225390 A JP H09225390A
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JP
Japan
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paper
base material
printing
layer
printing sheet
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Application number
JP8067263A
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English (en)
Inventor
Tsuneyuki Amano
恒行 天野
Takashi Yamamura
隆 山村
Hisafumi Mihara
尚史 三原
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引裂き性や風あいやコシ等の紙基材の利便性
を有し、多孔性インク受容層を良好な状態で有して大小
のドットの再現性に優れて高階調、高精細のパターンを
濃度ムラなく形成でき、各種のプリンタ等による印刷用
紙やラベル用紙などとして好適で量産性に優れる印刷用
シートの開発。 【解決手段】 紙基材(13)にプラスチック層(1
2)をラミネートしてなる複合基材における前記プラス
チック層の上に多孔性インク受容層(11)を有する印
刷用シート(1)。 【効果】 印刷特性や厚さの均一性に優れて各種の印刷
用紙や、随時発行用のラベル用紙などに好適な印刷用シ
ートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、プリンタ等による各種の
印刷方式にて微細なインク情報を高精度に定着性よく印
刷できる紙基材系の印刷用シートに関する。
【0002】
【発明の背景】熱昇華型プリンタやバリアブルドットサ
イズのサーマルヘッドを用いた熱溶融型プリンタによる
高精細フルカラー印刷方法の提案などに基づいて、その
高い階調性等を活かしうる小ドットの再現性、インクの
吸収性や転写性等に優れる印刷用シートが求められてお
り、それに応えて支持基材上に多孔性インク受容層を設
けてなる種々のシートが提案されている(特開昭62−
79237号公報、特開昭62−197183号公報、
特開平1−295890号公報、特開平2−41287
号公報、特開平6−171250号公報、特開平7−1
846号公報、特開平7−100981号公報、特開平
7−125468号公報)。
【0003】前記において多孔性インク受容層を支持す
る基材としては、専らプラスチック基材が用いられてい
る。けだし、紙基材では繊維編成物の本質として表面の
平滑性や厚さの均一性に乏しく、その凹凸による印刷の
圧力ムラが刷板や転写ロールによる印刷方式の場合と同
様に高画質の印刷を阻害し、またインクジェット印刷方
式にてもヘッドと紙面間の距離のバラツキで高画質の印
刷を阻害するためである。しかしプラスチック基材で
は、引裂き性や風あいやコシなどの紙基材が有する利便
性をもたせることが困難な問題点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】紙基材が有する前記の利便性は、
印刷用シートにとって頗る有用な特性である。従って本
発明は、引裂き性や風あいやコシ等の紙基材が有する利
便性を具備した多孔性インク受容層付の印刷用シートを
得ることを目的とする。この目的を達成するため本発明
者らは、プラスチック基材にかかる利便性を付与すべく
鋭意研究を重ねたが紙基材の代替品として満足できるも
のを得ることはできなかった。
【0005】そこで本発明者らは、紙基材を活用してそ
の表面の平滑性や厚さの不均一性を克服することを試み
た。しかしその過程で、紙基材には仮に表面の平滑性や
厚さの均一性を満足させたとしても多孔性インク受容層
を良好な状態に付与することが困難な問題点のあること
が判明した。すなわち従来に準じた多孔性インク受容層
の形成液を紙基材に塗工する方式では、形成液が紙基材
に含浸して面荒れしたり、層厚制御が困難であり、また
水中浸漬する湿式方式にても基材切れや皺付き、波打ち
などを生じて印刷用シートの全体としては目的とする表
面の平滑性や厚さの均一性を達成することが困難であっ
た。
【0006】従って本発明は、引裂き性や風あいやコシ
等の紙基材の利便性を有し、多孔性インク受容層を良好
な状態で有して大小のドットの再現性に優れて高階調、
高精細のパターンを濃度ムラなく形成でき、各種のプリ
ンタ等による印刷用紙やラベル用紙などとして好適で量
産性に優れる印刷用シートの開発を課題とする。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は、紙基材にプラスチック層
をラミネートしてなる複合基材における前記プラスチッ
ク層の上に多孔性インク受容層を有することを特徴とす
る印刷用シートを提供するものである。
【0008】
【発明の効果】上記構成の複合基材を用いることによ
り、引裂き性や風あいやコシ等の紙基材の利便性を維持
し、そのプラスチック層上に多孔性インク受容層を良好
な状態に形成できて印刷特性や厚さの均一性に優れる印
刷用シートを得ることができ、その多孔性インク受容層
に各種のプリンタ等を介して大小のドットの再現性よく
高階調、高精細のパターンを濃度ムラなく形成すること
ができる。またかかる印刷用シートは、量産性にも優れ
て各種の印刷用紙や、随時発行用のラベル用紙などとし
て好ましく用いることができる。
【0009】
【発明の実施形態】本発明の印刷用シートは、紙基材に
プラスチック層をラミネートしてなる複合基材における
前記プラスチック層の上に多孔性インク受容層を有する
ものである。その例を図1に示した。1が印刷用シート
であり、11が多孔性インク受容層、12がプラスチッ
ク層、13が紙基材である。なお図1は、多孔性インク
受容層の孔中にインクが浸透してなるパターン2を形成
した状態の印刷シートを示している。
【0010】紙基材としては、繊維編成物からなる適宜
なものを用いることができ、特に限定はない。その例と
しては、有機や無機の適宜な繊維の1種又は2種以上を
用いてその繊維を水中等で絡み合わせ、シート状に堆積
脱水させて乾燥下に繊維の弾性を回復させつつ自着力等
に基づいて膠着させたものなどがあげられる。
【0011】ちなみに前記紙基材の具体例としては、上
質紙やスーパーカレンダー掛け上質紙、グラシン紙やク
ラフト紙、含浸紙やアート紙、コート紙やキャストコー
ト紙などがあげられる。また紙を形成する繊維として
は、例えば針葉樹や広葉樹、マニラ麻や三椏、エスパル
トやリンター、サンピやバカス、ケナフ等に基づくパル
プ、レーヨンやビニロン、ポリエステルやポリプロピレ
ン、ポリアミドやセルロース等の合成繊維や合成パル
プ、金属繊維やマイクロガラス等の無機繊維などがあげ
られる。用いる紙基材は、その坪量に基づいて10〜1
000g/m2、就中20〜500g/m2、特に40〜
300g/m2のものが一般的であるが、これに限定さ
れない。
【0012】小ドットの再現性や高精細パターンの形成
性などの点より好ましく用いうる紙基材は、基材全体の
うねり状の凹凸であるろ波最大うねり(WCM)のピッ
チや高さが可及的に小さいもの、よって平坦性に優れる
ものである。WCMの影響は、ラミネートするプラスチ
ック層の厚さや材質等による矯正力や印刷方式等の印刷
条件などに基づいて緩和でき、従って好ましいWCM
は、前記の矯正力や印刷条件、目的とするドット再現性
などに応じて決定されるが、一般には厚さ20μmのポ
リエチレンからなるプラスチック層の矯正力を基準に、
プラスチック層ラミネート面におけるWCMが、高域カ
ットオフ値0.8mm、基準長さ25mmの条件に基づいて
30μm以下、就中25μm以下、特に20μm以下であ
る。
【0013】プラスチック層の紙基材上へのラミネート
は、適宜な方式で行うことができ、特に限定はない。そ
の例としては、プラスチックの溶液又は溶融液を塗工す
る方式、プラスチックのシート又はフィルムを接着剤を
介して又は加熱下に接着する方式、プラスチックをシー
ト又はフィルムに押出成形しつつそれをロール等を介し
圧着して密着させる方式などがあげられ、押出ラミネー
ト方式が製造効率等の点より好ましい。
【0014】なお前記の塗工方式では、溶液等が紙基材
に含浸したり、繊維の絡み合わせの緩和で面荒れを生じ
たり、乾燥時に皺や波打ちが生じたりすることの予防の
ため、溶液等の粘度を高めに設定したり、ドラム等に沿
わせて乾燥処理することが好ましい。
【0015】プラスチック層は、紙基材表面の比較的細
かい粗さを形成する繊維等に基づく凹凸を埋めて、平滑
な表面を形成することなどを目的に設けるものである。
プラスチック層の厚さは、紙基材の上記したWCM等に
基づいて適宜に決定しうるが、一般には5〜50μmと
される。50μmを超えると引裂き性などの紙基材の利
便性が損なわれやすくなる。プラスチック層は、紙基材
の片面又は両面に設けることができる。
【0016】プラスチック層の形成には印刷用シートの
使用目的などに応じて適宜なプラスチックを用いること
ができ、特に限定はない。一般には、例えばポリエチレ
ンやポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体や
エチレン・酢酸ビニル共重合体の如きオレフィン系樹
脂、ポリスチレンやポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸
ビニル共重合体やポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラー
ルやポリビニルホルマール、ポリビニルアセタールやポ
リ水酸化ビニルの如きビニル系樹脂、エチルセルロース
や酢酸セルロースの如きセルロース系樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレーやポリエチレンナフタレートの如きポリ
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、脂肪族系や芳香
族系等の各種のポリアミド系樹脂、キシレン系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ポリメチルメタクリレートやポ
リアクリレートの如きアクリル系樹脂、アセタール系樹
脂、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、アニリン系樹
脂、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニ
リデン、スチレン・イソプレン共重合体やスチレン・ブ
タジエンゴム、ニトリルゴムやポリブタジエンの如きゴ
ム系ポリマー、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリ
スルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイ
ミド、ポリエステルイミド、ポリパラバン酸、シリコー
ン系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、その他、エ
ポキシアクリル系樹脂やウレタンアクリル系樹脂、ポリ
エステルアクリル系樹脂やアクリル酸エステル系樹脂、
アルキッドアクリル系樹脂やシリコーンアクリル系樹
脂、ポリエン/ポリチオール型スピラン系樹脂やアミノ
アルキッド系樹脂等の紫外線硬化系樹脂などがあげられ
る。プラスチック層の形成には、2種以上のプラスチッ
クをブレンドして用いることもできる。
【0017】本発明の印刷用シートは、プラスチック層
をラミネートした紙基材からなる複合基材のプラスチッ
ク層上に多孔性インク受容層を設けたものである。多孔
性インク受容層は複合基材の片面又は両面に設けること
ができる。多孔性インク受容層は、その孔にインクを浸
透させて耐摩耗性等に優れるパターンの形成や、形成パ
ターンの定着性や乾燥性の向上などを目的とする。多孔
性インク受容層の形成には、上記のプラスチック層で例
示したプラスチックなどが用いられる。
【0018】多孔性インク受容層の形成は、適宜な方式
で行うことができて特に限定はなく、公知方式のいずれ
も適用することができる。その例としては、既成の多孔
質フィルムを接着する方式や乳化液等のポリマー分散液
を塗工する方式、除去用微粒子混入のポリマー液の塗工
層よりその混入微粒子を溶出処理等により除去する方
式、ポリマーの溶剤による溶液を塗工しその塗工層が溶
剤を含有して未乾燥の状態にある内に、塗工層に当該溶
剤とは相溶性でポリマーは溶解しない凝固用溶剤を噴霧
して当該塗工層を固化させる方式などがあげられる。前
記の凝固用溶剤と相溶性を示して凝固用溶剤との混合で
ポリマーを不溶化するポリマー用の溶剤の例としては、
例えばN−メチル−2-ピロリドンやN,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドの如きア
ミド系溶剤、ヘキサンやヘプタン、シクロヘキサンやシ
クロヘプタン、ベンゼンやトルエン、キシレンやアセト
ンの如き炭化水素系溶剤などがあげられる。
【0019】前記において溶出処理等では乾燥状態又は
未乾燥ないし半乾燥状態の塗工層を水や有機溶剤等の溶
媒中に複合基材と共に浸漬する必要のある場合があり、
その場合に複合基材の片面に耐水紙でない紙基材が露出
するときにはその面を適宜な方式で保護カバーすること
が好ましい。その例としては、ガラス板や金属板、金属
ベルトや金属ロールの如き耐水性部品に紙基材の露出面
を密着させて浸漬する方式、弱粘着性のプラスチックシ
ート等を紙基材の露出面に接着して浸漬後、必要に応じ
てプラスチックシート等を剥離除去する方式などがあげ
られる。従って前記の浸漬を伴う場合には紙基材の両面
にプラスチック層をラミネートした複合基材が好ましく
用いうる。
【0020】インクの浸透性や形成パターンの鮮明性な
どの点より好ましい多孔性インク受容層は、その孔の平
均孔径が100μm以下、就中0.1〜80μm、特に1
〜50μmのものである。また気孔率、すなわちインク
受容層に占める孔の容積率は、3%以上、就中5〜80
%、特に15〜70%が好ましい。孔は、独立孔又は/
及び連続孔のいずれの状態で存在していてもよい。
【0021】多孔性インク受容層の厚さは、印刷用シー
トの使用目的などに応じて適宜に決定することができ
る。一般には、0.5〜500μm、就中1〜300μ
m、特に5〜200μmの厚さとされるが、1mmを超える
厚さとすることもできる。孔中へのインクの浸透性の向
上等を目的に多孔性インク受容層の表面に、例えばコロ
ナ処理やプラズマ処理、ケミカルエッチング処理などの
表面処理を施すこともでき、さらに電子線照射等による
架橋処理で耐熱性の向上をはかることもできる。
【0022】紙基材やプラスチック層、多孔性インク受
容層には、種々の添加剤ないし薬剤等を含有させること
ができる。その例としては、付与するパターンとのコン
トラストの向上等を目的とした白色顔料等の着色剤、耐
久性の向上等を目的とした酸化防止剤などがあげられ
る。なお多孔性インク受容層の形成に際してはプラスチ
ック層との密着力の向上等を目的にプライマー層等の中
間層を設けることもできる。
【0023】本発明の印刷用シートには、シートの印刷
側でない裏面に必要に応じて、被着体に取り付けるため
の接着層を設けることができる。接着層を有する印刷用
シートは、例えばラベル用紙やポスター用紙などとして
好ましく用いうる。
【0024】接着層は、適宜な接着剤にて形成でき、被
着体への簡便接着性などの点よりは感圧型やホットメル
ト型の接着剤が好ましく用いうる。ちなみに感圧型接着
層の形成には、例えばゴム系やアクリル系、シリコーン
系やビニルアルキルエーテル系、ポリビニルアルコール
系やポリビニルピロリドン系、ポリアクリルアミド系や
セルロース系などの有機系の感圧接着剤が一般に用いら
れ、ホットメルト型の感圧接着剤なども用いうる。また
ホットメルト接着層の形成には、例えばエチレン・酢酸
ビニル系やポリオレフィン系、ポリアミド系やスチレン
系ないしエラストマー系、ポリエステル系やアクリル
系、ポリウレタン系などのポリマーからなるものなどが
用いうる。
【0025】接着層の付設は、熱ラミネート法や押出コ
ーティング法、塗工法等の適宜な方式で印刷用シートに
直接付設する方式、あるいはカレンダーロール法等の圧
延方式、ドクターブレード法やグラビアロールコータ法
等のシート形成方式などの適宜な方式でセパレータ上に
接着層を形成してそれを印刷用シートに移着する方式な
どの適宜な方式で行ってよい。付設する接着層の厚さ
は、使用目的に応じて決定でき一般には1〜500μm
とされる。なお設けた接着層、特に感圧型接着層に対し
ては、それを被着体に接着するまでの間、セパレータ等
で被覆して汚染等を防止することが好ましい。
【0026】本発明の印刷用シートは、インクの内部浸
透性(吸収性)や乾燥性、小ドットの再現性や記録濃度
やインクの定着性などに優れることから、各種のプリン
タ用紙やラベル用紙、その他の印刷用紙などの種々の印
刷方法による用紙として用いることができる。
【0027】印刷シートは、印刷用シートの多孔性イン
ク受容層にインク情報ないしパターンを付与することに
より形成することができる。その付与方法は任意で、例
えば手書法や印刷法、マスクを介したインク塗布法など
の適宜な方法を採ることができる。また印刷法にては、
スクリーン印刷法やグラビア印刷法のほか、熱溶融型や
熱昇華型、熱転写型やインクジェット型、XYプロッタ
型やワイヤドット型、インパクト型の如き各種のプリン
タによる印刷法も採ることができ、印刷装置について特
に限定はなく適宜なものを用いうる。
【0028】ちなみにバリアブルドットサイズのサーマ
ルヘッドを装備した熱溶融型プリンタにて階調性のある
パターンを形成した場合にも、大小のドット、特に小ド
ットによる低階調部の再現性に優れて濃度ムラのない極
めて良質のドットパターンを形成でき、高階調で高精細
のパターンを形成することができる。また熱昇華型プリ
ンタにても鮮明な多色カラーパターンや耐久性のプリン
ト画像を形成することができる。さらにインクジェット
型プリンタでは、インクの吸収性等に優れ、熱転写型プ
リンタではインクの定着性等に優れて高記録密度の精細
パターンを形成することができる。
【0029】なお印刷用のインクやインクシートなどに
ついても適宜なものを用いうる。付与するインク情報は
任意で、印字パターンや絵柄パターン、バーコードパタ
ーンなどの文字や図形や記号等からなる任意な情報を付
与してよい。なお識別ラベル等を形成する場合などに
は、印刷用シートとインク情報とに良好なコントラス
ト、ないし色調の相違が形成されるようにすることが好
ましい。
【0030】印刷用シートは、長尺シートや単品シー
ト、さらには打抜きシートなどの適宜な形態で印刷に供
することができ、必要なインク情報を現場等で付与して
印刷シートを臨機に発行でき、溶剤による洗浄払拭など
に耐える耐擦過性や耐熱性に優れる印刷シートも得るこ
とができる。
【0031】
【実施例】
実施例1 表面のWCM(高域カットオフ値0.8mm、基準長さ2
5mmの条件、以下同じ)が約35μm、坪量が約100
g/m2の上質紙の両面に、厚さ約20μmのポリエチレ
ン層を押出成形しつつロールを介しラミネートして複合
基材を得、その片面にアプリケータを介し、ポリビニル
アセタール(積水化学工業社製、エスレックKS−5)
100部(重量部、以下同じ)をN,N−ジメチルホル
ムアミド1330部とグリセリン230部とで80℃に
て溶解させたポリマー溶液を5℃の密閉雰囲気中に2時
間放置後、5℃の雰囲気下に厚さ約100μmに塗布
し、それを5℃の維持下に垂直に保持して15分間、市
販の加湿器を介し噴霧水を供給した後、室温で約10分
間水洗し乾燥させて、気孔率80%、孔径が1〜10μ
mの孔を表面に約40%の面積割合で有する立体スケル
トン状の連通構造で厚さが25μmの多孔性インク受容
層を有する印刷用シートを得た。
【0032】実施例2 表面のWCMが約23μm、坪量が約100g/m2のス
ーパカレンダー掛けの上質紙の片面に厚さ約20μmの
ポリエチレン層を押出成形しつつロールを介しラミネー
トして複合基材を得、その上質紙の露出面をガラス板と
ビニルテープで封止して前記ポリエチレン層上に実施例
1に準じて多孔性インク受容層を形成し、当該露出面の
封止を解いて印刷用シートを得た。
【0033】実施例3 表面のWCMが約20μm、坪量が約70g/m2のグラ
シン紙の片面に厚さ約20μmのポリエチレン層を押出
成形しつつロールを介しラミネートして複合基材を得、
そのグラシン紙の露出面を塩化ビニル系基材の弱粘着テ
ープで封止して前記ポリエチレン層上に実施例1に準じ
て多孔性インク受容層を形成し、当該露出面の封止を解
いて印刷用シートを得た。
【0034】実施例4 表面のWCMが約20μm、坪量が約90g/m2の耐水
紙の片面に厚さ約20μmのポリエチレン層を押出成形
しつつロールを介しラミネートして複合基材を得、その
ポリエチレン層上に実施例1に準じて多孔性インク受容
層を形成し、印刷用シートを得た。
【0035】実施例5 表面のWCMが約40μm、坪量が約100g/m2の上
質紙の片面に厚さ約40μmのポリエチレン層を押出成
形しつつロールを介しラミネートして複合基材を得、そ
の上質紙の露出面をガラス板とビニルテープで封止して
前記ポリエチレン層上に実施例1に準じて多孔性インク
受容層を形成し、当該露出面の封止を解いて印刷用シー
トを得た。
【0036】比較例1 厚さ100μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの上に実施例1に準じて多孔性インク受容層を形成
し、印刷用シートを得た。
【0037】比較例2 表面のWCMが約35μm、坪量が約100g/m2の上
質紙の片面に、実施例1に準じて多孔性インク受容層を
直接形成することを試みたが、耐水性に乏しくて実用に
供しうる印刷用シートを得ることができなかった。
【0038】比較例3 表面のWCMが約20μm、坪量が約90g/m2の耐水
紙の片面に、実施例1に準じて多孔性インク受容層を直
接形成して、印刷用シートを得た。
【0039】評価試験 実施例1〜5、比較例1,3で得た印刷用シートの多孔
性インク受容層に、市販の熱溶融型カラープリンタを用
いて印刷し、その小ドット再現性、印刷ムラの有無によ
る印刷精度を目視又は顕微鏡で観察して評価した。また
シートの引裂き性や風あいやコシなどの紙基材型利便性
を官能評価した。
【0040】前記の結果を次表に示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【符号説明】
1:印刷用シート 11:多孔性インク受容層 12:プラスチック層 13:紙基材 2:パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 5/40 B41M 5/26 H 5/38 101H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材にプラスチック層をラミネートし
    てなる複合基材における前記プラスチック層の上に多孔
    性インク受容層を有することを特徴とする印刷用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1において、紙基材のプラスチッ
    ク層ラミネート面におけるろ波最大うねりが、高域カッ
    トオフ値0.8mm、基準長さ25mmの条件に基づいて3
    0μm以下である印刷用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、プラスチック
    層が紙基材上に押出成形したフィルムの密着層からな
    り、インク受容層における平均孔径が100μm以下で
    ある印刷用シート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、複合基材が紙基
    材の両面にプラスチック層を有するものである印刷用シ
    ート。
JP8067263A 1996-02-27 1996-02-27 印刷用シート Pending JPH09225390A (ja)

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