JPH0938717A - バルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管 - Google Patents
バルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管Info
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- JPH0938717A JPH0938717A JP7194813A JP19481395A JPH0938717A JP H0938717 A JPH0938717 A JP H0938717A JP 7194813 A JP7194813 A JP 7194813A JP 19481395 A JP19481395 A JP 19481395A JP H0938717 A JPH0938717 A JP H0938717A
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- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21C—MANUFACTURE OF METAL SHEETS, WIRE, RODS, TUBES OR PROFILES, OTHERWISE THAN BY ROLLING; AUXILIARY OPERATIONS USED IN CONNECTION WITH METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL
- B21C37/00—Manufacture of metal sheets, bars, wire, tubes or like semi-manufactured products, not otherwise provided for; Manufacture of tubes of special shape
- B21C37/06—Manufacture of metal sheets, bars, wire, tubes or like semi-manufactured products, not otherwise provided for; Manufacture of tubes of special shape of tubes or metal hoses; Combined procedures for making tubes, e.g. for making multi-wall tubes
- B21C37/065—Manufacture of metal sheets, bars, wire, tubes or like semi-manufactured products, not otherwise provided for; Manufacture of tubes of special shape of tubes or metal hoses; Combined procedures for making tubes, e.g. for making multi-wall tubes starting from a specific blank, e.g. tailored blank
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バルジ加工により、長さ方向の断面形状がこ
となるＡｌ合金角管の製造を目的とし、このバルジ加工
に適した構造用Ａｌ合金押出角管を提供すること。 【解決手段】 Ａｌ合金押出角管であって、該管のコー
ナ部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特
徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管
であり、角管は正方形、矩形、異形の角管が含まれる。
また、該管のコーナ部の内側肉厚を周辺部の肉厚より薄
くする箇所は、必要に応じて複数箇所とする。
となるＡｌ合金角管の製造を目的とし、このバルジ加工
に適した構造用Ａｌ合金押出角管を提供すること。 【解決手段】 Ａｌ合金押出角管であって、該管のコー
ナ部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特
徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管
であり、角管は正方形、矩形、異形の角管が含まれる。
また、該管のコーナ部の内側肉厚を周辺部の肉厚より薄
くする箇所は、必要に応じて複数箇所とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は構造用Ａｌ合金押出
角管に関するもので、特にバルジ加工性に優れた構造用
Ａｌ合金押出角管に関するものである。
角管に関するもので、特にバルジ加工性に優れた構造用
Ａｌ合金押出角管に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、バルジ加工に供される構造用素材
は、丸管が多く使用されている。例えば、管の長手方向
で径の異なる自転車用フレ−ムは、肉厚の均一なＡｌ合
金管からバルジ加工によって成形されている。近年自動
車の燃費の削減、軽量化等の要請から自動車のフレ−ム
等のアルミ化が検討されている。例えば一例として、図
６に示すようなセンターピラー、サイドフレームのよう
な構造用部材である。この場合フレ−ムは強度上中空材
が望ましく、又フレ−ムに金属板を張り、別の部材を取
り付けることが多いため、フレ−ムの断面は、丸管より
も平らな面を有する角管が望ましい。このようなフレ−
ム又は継手の加工を目的としてＡｌ合金押出角管をバル
ジ加工によって成形することが例えば実開平５−８４４
２０号公報、特開平６ー２９７０５２号公報に開示され
ている。即ち肉厚が均一な角管の長手方向の一部（一面
若しくは多面）に、バルジ加工によって他の部材の継ぎ
手となる膨出部を形成したり、あるいは長手方向で断面
が異なる部分を形成することである。
は、丸管が多く使用されている。例えば、管の長手方向
で径の異なる自転車用フレ−ムは、肉厚の均一なＡｌ合
金管からバルジ加工によって成形されている。近年自動
車の燃費の削減、軽量化等の要請から自動車のフレ−ム
等のアルミ化が検討されている。例えば一例として、図
６に示すようなセンターピラー、サイドフレームのよう
な構造用部材である。この場合フレ−ムは強度上中空材
が望ましく、又フレ−ムに金属板を張り、別の部材を取
り付けることが多いため、フレ−ムの断面は、丸管より
も平らな面を有する角管が望ましい。このようなフレ−
ム又は継手の加工を目的としてＡｌ合金押出角管をバル
ジ加工によって成形することが例えば実開平５−８４４
２０号公報、特開平６ー２９７０５２号公報に開示され
ている。即ち肉厚が均一な角管の長手方向の一部（一面
若しくは多面）に、バルジ加工によって他の部材の継ぎ
手となる膨出部を形成したり、あるいは長手方向で断面
が異なる部分を形成することである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記のような加工を行
う場合次のような問題がある。即ち、肉厚の均一な角管
の場合、角管の角部と平坦部で膨出成形性に差があ
り、角部の成形が困難で材料が破断しやすいこと、大
きな伸びを有する材料が必要なことである。本発明の目
的は、このような問題点を解決することであり、Ａｌ合
金押出角管について、バルジ加工が容易な角管断面形状
について鋭意検討の結果、本発明を完成したものであ
る。
う場合次のような問題がある。即ち、肉厚の均一な角管
の場合、角管の角部と平坦部で膨出成形性に差があ
り、角部の成形が困難で材料が破断しやすいこと、大
きな伸びを有する材料が必要なことである。本発明の目
的は、このような問題点を解決することであり、Ａｌ合
金押出角管について、バルジ加工が容易な角管断面形状
について鋭意検討の結果、本発明を完成したものであ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本願の請求項１の発明は、Ａｌ合金角管であって、該
管の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くしたこと
を特徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出
角管であり、請求項２の発明は、前記角管が断面正方形
若しくは矩形の四角管であることを特徴とするものであ
り、また請求項３の発明は、断面が正方形若しくは矩形
のＡｌ合金四角管であって、該管の隣合う二つの角部の
内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特徴
とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管で
あり、請求項４の発明は、断面が正方形若しくは矩形の
Ａｌ合金四角管であって、該管の内部に中柱を有し、前
記四つの角のうち中柱で区切ったいずれか一方の隣合う
二つの角の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くし
たことを特徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合
金押出角管である。さらに請求項５の発明は、前記請求
項３及び４において、内側肉厚を薄くした角部と対向す
る角部の外方にリブを設けたことを特徴とする請求項３
及び４のいずれかに記載のバルジ加工性に優れた構造用
Ａｌ合金押出角管である。
の本願の請求項１の発明は、Ａｌ合金角管であって、該
管の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くしたこと
を特徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出
角管であり、請求項２の発明は、前記角管が断面正方形
若しくは矩形の四角管であることを特徴とするものであ
り、また請求項３の発明は、断面が正方形若しくは矩形
のＡｌ合金四角管であって、該管の隣合う二つの角部の
内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特徴
とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管で
あり、請求項４の発明は、断面が正方形若しくは矩形の
Ａｌ合金四角管であって、該管の内部に中柱を有し、前
記四つの角のうち中柱で区切ったいずれか一方の隣合う
二つの角の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くし
たことを特徴とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合
金押出角管である。さらに請求項５の発明は、前記請求
項３及び４において、内側肉厚を薄くした角部と対向す
る角部の外方にリブを設けたことを特徴とする請求項３
及び４のいずれかに記載のバルジ加工性に優れた構造用
Ａｌ合金押出角管である。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、本願発明について、詳細に
説明する。本願の請求項１の発明は、Ａｌ合金角管であ
って、該管の角部の内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも
薄くした構造用Ａｌ合金押出角管であるが、角部の内側
肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くするのは、バルジ加
工によって角管の平坦部即ち各辺を膨出する際、角部と
各辺の肉厚が均一な場合は、角部の変形、膨出が困難で
あるからであり、前記の如く、角部の内側肉厚を周辺部
の肉厚よりも薄くすることによって角部の変形をスムー
ズに行うことが出来、目的とする全体の形状を得ること
ができる。
説明する。本願の請求項１の発明は、Ａｌ合金角管であ
って、該管の角部の内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも
薄くした構造用Ａｌ合金押出角管であるが、角部の内側
肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くするのは、バルジ加
工によって角管の平坦部即ち各辺を膨出する際、角部と
各辺の肉厚が均一な場合は、角部の変形、膨出が困難で
あるからであり、前記の如く、角部の内側肉厚を周辺部
の肉厚よりも薄くすることによって角部の変形をスムー
ズに行うことが出来、目的とする全体の形状を得ること
ができる。
【０００６】ここでいう角部の内側肉厚とは、角管の内
側角Ｒ部の肉厚をいい、その周辺部の肉厚とは角管の平
坦部即ち角管の辺の角部に近い肉厚をさしている。ここ
でいう角管とは、断面が正方形、矩形、６角形等の角管
が含まれる。これらの角管の角部をすべて、周辺部の肉
厚より薄くするものである。このようなバルジー加工用
の押出角管は、主として各辺をすべて外方に膨出する場
合に適用される。本願の請求項２の発明は、請求項１の
発明の好ましい実施態様であり、角管が断面正方形、矩
形の場合である。
側角Ｒ部の肉厚をいい、その周辺部の肉厚とは角管の平
坦部即ち角管の辺の角部に近い肉厚をさしている。ここ
でいう角管とは、断面が正方形、矩形、６角形等の角管
が含まれる。これらの角管の角部をすべて、周辺部の肉
厚より薄くするものである。このようなバルジー加工用
の押出角管は、主として各辺をすべて外方に膨出する場
合に適用される。本願の請求項２の発明は、請求項１の
発明の好ましい実施態様であり、角管が断面正方形、矩
形の場合である。
【０００７】図１は、本発明の一実施例であるバルジー
加工用Ａｌ合金押出角管の断面を示す図である。図１
（ａ）は断面が正方形の角管１の断面図であり、図１
（ｂ）は断面が矩形の角管１５の断面図である。図にお
いて、１、１５は角管であり、２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ
は角部、２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄは角部の肉厚、３Ａ，
３Ｂ，３Ｃ，３Ｄは辺即ち平坦部、３ａ、３ｂ、３ｃ、
３ｄは平坦部の肉厚をしめす。またＲ1 は外側角の半径
を、Ｒ2は内側角の半径をしめす。２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、
２Ｄの角部の肉厚（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）は、その
周辺部即ち平坦部の肉厚（３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ）よ
り薄くしている。この場合、角部の肉厚は平坦部の肉厚
の０．５〜０．９とするのが好ましい。下限未満ではバ
ルジ加工時に角部が破断するためであり、上限を越えて
も角部と平坦部で膨張成形性に差が生じ破断しやすくな
るからである。なお、角管の角内半径は、Ｒ2 ＝０より
も幾分Ｒがあるのがよく、Ｒ2 は０．５ｍｍ以上が好ま
しい。この方が角の成形が容易であるからである。図１
（ａ）に示す断面正方形の角管１を、バルジ加工によっ
て、元の四辺（３Ａ、３Ｂ、３Ｃ、３Ｄ）をすべて均等
に膨出した成形品１１（成形後の膨出辺１３Ａ、１３
Ｂ、１３Ｃ、１３Ｄ）を図２にしめす。各辺の膨出の程
度は、バルジ加工金型の形状により元の角管と対称に四
辺を均等に膨出することもできるし、相対する２辺は少
なく他の相対する２辺は大きく膨出することも可能であ
る。又このように成形した加工品１１は、このまま使用
する場合もあるし、膨出部の中央部を切断し、この部分
を継ぎ手として用いることができる。以上は主として断
面正方形の角管について述べたが、図１（ｂ）の断面矩
形状角管１５についても、管の構成、加工法、用途等は
断面正方形の角管と同様であるので省略する。
加工用Ａｌ合金押出角管の断面を示す図である。図１
（ａ）は断面が正方形の角管１の断面図であり、図１
（ｂ）は断面が矩形の角管１５の断面図である。図にお
いて、１、１５は角管であり、２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ
は角部、２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄは角部の肉厚、３Ａ，
３Ｂ，３Ｃ，３Ｄは辺即ち平坦部、３ａ、３ｂ、３ｃ、
３ｄは平坦部の肉厚をしめす。またＲ1 は外側角の半径
を、Ｒ2は内側角の半径をしめす。２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、
２Ｄの角部の肉厚（２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ）は、その
周辺部即ち平坦部の肉厚（３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ）よ
り薄くしている。この場合、角部の肉厚は平坦部の肉厚
の０．５〜０．９とするのが好ましい。下限未満ではバ
ルジ加工時に角部が破断するためであり、上限を越えて
も角部と平坦部で膨張成形性に差が生じ破断しやすくな
るからである。なお、角管の角内半径は、Ｒ2 ＝０より
も幾分Ｒがあるのがよく、Ｒ2 は０．５ｍｍ以上が好ま
しい。この方が角の成形が容易であるからである。図１
（ａ）に示す断面正方形の角管１を、バルジ加工によっ
て、元の四辺（３Ａ、３Ｂ、３Ｃ、３Ｄ）をすべて均等
に膨出した成形品１１（成形後の膨出辺１３Ａ、１３
Ｂ、１３Ｃ、１３Ｄ）を図２にしめす。各辺の膨出の程
度は、バルジ加工金型の形状により元の角管と対称に四
辺を均等に膨出することもできるし、相対する２辺は少
なく他の相対する２辺は大きく膨出することも可能であ
る。又このように成形した加工品１１は、このまま使用
する場合もあるし、膨出部の中央部を切断し、この部分
を継ぎ手として用いることができる。以上は主として断
面正方形の角管について述べたが、図１（ｂ）の断面矩
形状角管１５についても、管の構成、加工法、用途等は
断面正方形の角管と同様であるので省略する。
【０００８】本願の請求項３の発明は、断面が正方形若
しくは矩形のＡｌ合金四角管であって、該管の隣合う二
つの角部の内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くした
ものであるが、四つの角のうち隣合う二つの角の角部の
肉厚を薄くしたものである。この角管の断面形状を図３
（ａ）、（ｂ）に示す。（ａ）は断面が正方形の角管４
０であり、（ｂ）は断面が矩形の角管５０である。角部
の肉厚等の構成は前記と同様である。この管は、４辺の
うち１辺３０Ａのみを外方に膨出する場合に適用され
る。この場合外方に膨出する辺３０Ａの両サイドの角２
０Ａ，２０Ｂの肉厚２０ａ、２０ｂがその周辺部の肉厚
３０ａ、３０ｂ、３０ｄより薄くなっている。
しくは矩形のＡｌ合金四角管であって、該管の隣合う二
つの角部の内側肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くした
ものであるが、四つの角のうち隣合う二つの角の角部の
肉厚を薄くしたものである。この角管の断面形状を図３
（ａ）、（ｂ）に示す。（ａ）は断面が正方形の角管４
０であり、（ｂ）は断面が矩形の角管５０である。角部
の肉厚等の構成は前記と同様である。この管は、４辺の
うち１辺３０Ａのみを外方に膨出する場合に適用され
る。この場合外方に膨出する辺３０Ａの両サイドの角２
０Ａ，２０Ｂの肉厚２０ａ、２０ｂがその周辺部の肉厚
３０ａ、３０ｂ、３０ｄより薄くなっている。
【０００９】本願の請求項４の発明は、断面が正方形若
しくは矩形のＡｌ合金四角管であって、該管の内部に中
柱を有し、前記四つの角のうち中柱で区切ったいずれか
一方の隣合う二つの角の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚
よりも薄くしたものである。この管の断面形状の一例を
図４にしめす。管６０の内部に中柱６５を有するのは、
管自体の強度を向上するためであり、中柱６５は１本に
限らず複数本でもよい。この中柱６５で区切ったいずれ
か一方の側の隣合う二つの角の角部２０Ａ，２０Ｂの内
側肉厚２０ａ、２０ｂを周辺部の肉厚よりも薄くするの
は、肉厚を薄くした２つの角で囲む辺３０Ａのみを外方
に膨出させるためである。なお、この場合のバルジ加工
は、膨出する側の管中空部（イ）に液圧をかけて実施さ
れる。なお（ロ）は液圧をかけない中空部であるが中柱
（６５）が変形しないように中子を入れて膨出するのが
好ましい。このような管は、例えば図８に示す自動車の
フレーム構造１００のうち、センターピラー１０１のよ
うな部材に適用できる。
しくは矩形のＡｌ合金四角管であって、該管の内部に中
柱を有し、前記四つの角のうち中柱で区切ったいずれか
一方の隣合う二つの角の角部の内側肉厚を周辺部の肉厚
よりも薄くしたものである。この管の断面形状の一例を
図４にしめす。管６０の内部に中柱６５を有するのは、
管自体の強度を向上するためであり、中柱６５は１本に
限らず複数本でもよい。この中柱６５で区切ったいずれ
か一方の側の隣合う二つの角の角部２０Ａ，２０Ｂの内
側肉厚２０ａ、２０ｂを周辺部の肉厚よりも薄くするの
は、肉厚を薄くした２つの角で囲む辺３０Ａのみを外方
に膨出させるためである。なお、この場合のバルジ加工
は、膨出する側の管中空部（イ）に液圧をかけて実施さ
れる。なお（ロ）は液圧をかけない中空部であるが中柱
（６５）が変形しないように中子を入れて膨出するのが
好ましい。このような管は、例えば図８に示す自動車の
フレーム構造１００のうち、センターピラー１０１のよ
うな部材に適用できる。
【００１０】本願の請求項５の発明は、内側肉厚を薄く
した２つの角部と対向する角部の外方にリブを設けたも
ので、具体的には請求項３及び４のいずれかに記載の押
出角管にリブを設けたものがこれに該当する。図５
（ａ），（ｂ）は、この管７０、８０の断面を図示した
ものである。このリブ７５は、他部材との取り付け或い
は角管の補強の役目をする。なおこのリブ７５は、肉薄
角部２０Ａ、２０Ｂと対向する角部２０Ｃ、２０Ｄのう
ち、１か所でもよいし２か所でもよい。
した２つの角部と対向する角部の外方にリブを設けたも
ので、具体的には請求項３及び４のいずれかに記載の押
出角管にリブを設けたものがこれに該当する。図５
（ａ），（ｂ）は、この管７０、８０の断面を図示した
ものである。このリブ７５は、他部材との取り付け或い
は角管の補強の役目をする。なおこのリブ７５は、肉薄
角部２０Ａ、２０Ｂと対向する角部２０Ｃ、２０Ｄのう
ち、１か所でもよいし２か所でもよい。
【００１１】なお、前記本願発明の角管に適用されるＡ
ｌ合金は、ＪＩＳ６０６３、６Ｎ０１、６０６１等のＡ
ｌーＭｇーＳｉ系合金、ＪＩＳ７００３、７Ｎ０１等の
ＡｌーＺｎーＭｇ系合金が好適である。これはこれらの
合金は、押出性に優れ、バルジ成形後の熱処理で強度の
向上をはかることが出来るからである。具体的には、こ
れらの合金は、例えば所定の形状に熱間押出し、この押
出角管を焼鈍し（０材）、これをバルジ成形加工し、そ
の後焼き入れ、時効硬化熱処理をして強度の向上をはか
ることができる。或いは熱間押出後空冷し（焼き入れの
状態）、その後バルジ成形加工し、さらに時効硬化熱処
理を行い強度の向上をはかることができる。
ｌ合金は、ＪＩＳ６０６３、６Ｎ０１、６０６１等のＡ
ｌーＭｇーＳｉ系合金、ＪＩＳ７００３、７Ｎ０１等の
ＡｌーＺｎーＭｇ系合金が好適である。これはこれらの
合金は、押出性に優れ、バルジ成形後の熱処理で強度の
向上をはかることが出来るからである。具体的には、こ
れらの合金は、例えば所定の形状に熱間押出し、この押
出角管を焼鈍し（０材）、これをバルジ成形加工し、そ
の後焼き入れ、時効硬化熱処理をして強度の向上をはか
ることができる。或いは熱間押出後空冷し（焼き入れの
状態）、その後バルジ成形加工し、さらに時効硬化熱処
理を行い強度の向上をはかることができる。
【００１２】
【実施例】以下本発明の一実施例について説明する。 （実施例１）Ａｌ合金６０６３（Ａｌー０．７ｗｔ％Ｍ
ｇー０．４ｗｔ％Ｓｉ合金）を用いて、図１（ａ）の断
面正方形の角管に熱間押出で製造し、これを焼鈍し０材
とした。この場合１辺が３０ｍｍで、平坦部の肉厚２ｍ
ｍ，角部の肉厚１．５ｍｍ、Ｒ1 ３ｍｍ、Ｒ2 １．５ｍ
ｍであった。この材料（長さ５００ｍｍ）を用いて、２
つ割りの金型（図示せず）にいれてクランプした後、管
１の両端より管内に液圧約２００ｋｇｆ／ｃｍ2 を付加
し、図２に示す形状１１にバルジ加工をおこなった。な
お図２に示す形状は、管の中央部に断面正方形で１辺が
４０ｍｍ、長さが６０ｍｍの膨出部を形成したものであ
る。前述の押出角管を用いて、図２の形状にバルジ加工
した結果、良好に成形できた。比較のため、前記と同様
な材質で一辺が３０ｍｍ、肉厚が角部平坦部いずれも２
ｍｍ（Ｒ1 ３ｍｍ、Ｒ2 １ｍｍ）の断面正方形の角管を
用いて、前記と同様なバルジ加工を行った結果、図２の
形状に成形できず、角部で破断した。
ｇー０．４ｗｔ％Ｓｉ合金）を用いて、図１（ａ）の断
面正方形の角管に熱間押出で製造し、これを焼鈍し０材
とした。この場合１辺が３０ｍｍで、平坦部の肉厚２ｍ
ｍ，角部の肉厚１．５ｍｍ、Ｒ1 ３ｍｍ、Ｒ2 １．５ｍ
ｍであった。この材料（長さ５００ｍｍ）を用いて、２
つ割りの金型（図示せず）にいれてクランプした後、管
１の両端より管内に液圧約２００ｋｇｆ／ｃｍ2 を付加
し、図２に示す形状１１にバルジ加工をおこなった。な
お図２に示す形状は、管の中央部に断面正方形で１辺が
４０ｍｍ、長さが６０ｍｍの膨出部を形成したものであ
る。前述の押出角管を用いて、図２の形状にバルジ加工
した結果、良好に成形できた。比較のため、前記と同様
な材質で一辺が３０ｍｍ、肉厚が角部平坦部いずれも２
ｍｍ（Ｒ1 ３ｍｍ、Ｒ2 １ｍｍ）の断面正方形の角管を
用いて、前記と同様なバルジ加工を行った結果、図２の
形状に成形できず、角部で破断した。
【００１３】（実施例２）実施例１と同様な材質を用い
て、図３（ｂ）に示す断面形状の角管５０（長さ５００
ｍｍ）を用意した。 この角管の寸法は、外寸法８０ｍ
ｍ×４０ｍｍ×肉厚１．６ｍｍ、角部２０Ａ，２０Ｂの
肉厚１．２ｍｍ、Ｒ1 ５ｍｍ，Ｒ2 ３．８ｍｍである。
角管５０の角部２０Ａ、２０Ｂの肉厚がその周辺部の肉
厚より薄くなっている。この角管５０を、バルジ加工金
型（図示せず）にセットし、図６に示す形状５１にバル
ジ加工した。この場合、角管の端面に約１５０ｋｇｆ／
ｃｍ2 の液圧をかけ、バルジ成形加工した。元の３０Ａ
の辺のみが外方に膨出して３１Ａ（膨出部の長さ１００
ｍｍ）となる。前記の条件でバルジ成形加工したとこ
ろ、問題なく成形することができた。一方同一材質、形
状ですべて同一肉厚の角管について、上記と同様に実施
したところ、角部の成形がうまくいかなかった。
て、図３（ｂ）に示す断面形状の角管５０（長さ５００
ｍｍ）を用意した。 この角管の寸法は、外寸法８０ｍ
ｍ×４０ｍｍ×肉厚１．６ｍｍ、角部２０Ａ，２０Ｂの
肉厚１．２ｍｍ、Ｒ1 ５ｍｍ，Ｒ2 ３．８ｍｍである。
角管５０の角部２０Ａ、２０Ｂの肉厚がその周辺部の肉
厚より薄くなっている。この角管５０を、バルジ加工金
型（図示せず）にセットし、図６に示す形状５１にバル
ジ加工した。この場合、角管の端面に約１５０ｋｇｆ／
ｃｍ2 の液圧をかけ、バルジ成形加工した。元の３０Ａ
の辺のみが外方に膨出して３１Ａ（膨出部の長さ１００
ｍｍ）となる。前記の条件でバルジ成形加工したとこ
ろ、問題なく成形することができた。一方同一材質、形
状ですべて同一肉厚の角管について、上記と同様に実施
したところ、角部の成形がうまくいかなかった。
【００１４】（実施例３）Ａｌ合金７００３（Ａｌー
５．６ｗｔ％Ｚｎー０．８ｗｔ％ＭｇーＺｒ０．１５ｗ
ｔ％合金）を用いて、図４に示す断面形状の角管６０に
熱間押し出した（押出後空冷の状態）。この角管６０の
寸法は、外寸法１６０ｍｍ×６０ｍｍ×肉厚２．２ｍ
ｍ、角部２０Ａ，２０Ｂの肉厚２．０ｍｍ、中柱（６
５）の肉厚１．８ｍｍ、Ｒ1 ５ｍｍ，Ｒ2 ３．０ｍｍで
ある。角管６０の角部２０Ａ、２０Ｂの肉厚がその周辺
部の肉厚より薄くなっている。図７（ａ）に示す角管６
０を、バルジ加工金型（図示せず）にセットし、図７
（ｂ）に示す形状６１にバルジ加工した。この場合、角
管の中空部（ロ）に中子を入れ、角管の中空部（イ）の
端面に約２８０ｋｇｆ／ｃｍ2 の液圧をかけ、バルジ成
形加工した。元の３０Ａの辺のみが外方に膨出して３１
Ａとなる。前記の条件でバルジ成形加工したところ、問
題なく成形することができた。一方同一材質、形状です
べて同一肉厚の角管について、上記と同様に実施したと
ころ、角部の成形がうまくいかなかった。なお、図７
（ｂ）のような成形品６１は、曲げ加工し、更に両端部
を切断して図８に示す自動車フレームのセンターピラー
１０１等に応用することができる。
５．６ｗｔ％Ｚｎー０．８ｗｔ％ＭｇーＺｒ０．１５ｗ
ｔ％合金）を用いて、図４に示す断面形状の角管６０に
熱間押し出した（押出後空冷の状態）。この角管６０の
寸法は、外寸法１６０ｍｍ×６０ｍｍ×肉厚２．２ｍ
ｍ、角部２０Ａ，２０Ｂの肉厚２．０ｍｍ、中柱（６
５）の肉厚１．８ｍｍ、Ｒ1 ５ｍｍ，Ｒ2 ３．０ｍｍで
ある。角管６０の角部２０Ａ、２０Ｂの肉厚がその周辺
部の肉厚より薄くなっている。図７（ａ）に示す角管６
０を、バルジ加工金型（図示せず）にセットし、図７
（ｂ）に示す形状６１にバルジ加工した。この場合、角
管の中空部（ロ）に中子を入れ、角管の中空部（イ）の
端面に約２８０ｋｇｆ／ｃｍ2 の液圧をかけ、バルジ成
形加工した。元の３０Ａの辺のみが外方に膨出して３１
Ａとなる。前記の条件でバルジ成形加工したところ、問
題なく成形することができた。一方同一材質、形状です
べて同一肉厚の角管について、上記と同様に実施したと
ころ、角部の成形がうまくいかなかった。なお、図７
（ｂ）のような成形品６１は、曲げ加工し、更に両端部
を切断して図８に示す自動車フレームのセンターピラー
１０１等に応用することができる。
【００１５】
【発明の効果】本発明に係わる構造用Ａｌ合金押出角管
は、バルジ成形加工が容易であり、長さ方向で断面形状
がことなる自動車用フレーム、継手等の種々の構造用Ａ
ｌ合金管材の提供が可能となり、工業上顕著な効果を有
する。
は、バルジ成形加工が容易であり、長さ方向で断面形状
がことなる自動車用フレーム、継手等の種々の構造用Ａ
ｌ合金管材の提供が可能となり、工業上顕著な効果を有
する。
【図１】本発明の一例を示す構造用Ａｌ合金押出角管の
断面図であり、（ａ）は正方形、（ｂ）は矩形の例であ
る。
断面図であり、（ａ）は正方形、（ｂ）は矩形の例であ
る。
【図２】図１（ａ）の断面正方形のＡｌ合金押出角管の
各辺をバルジ加工によって膨出した場合の斜視図であ
る。
各辺をバルジ加工によって膨出した場合の斜視図であ
る。
【図３】本発明の他の例を示すもので薄肉の角部が二箇
所の場合のＡｌ合金押出角管の断面図であり、（ａ）は
正方形、（ｂ）は矩形の例である。
所の場合のＡｌ合金押出角管の断面図であり、（ａ）は
正方形、（ｂ）は矩形の例である。
【図４】本発明の更に他の例を示すもので角管の内部に
中柱を有する構造用Ａｌ合金押出角管の断面図である。
中柱を有する構造用Ａｌ合金押出角管の断面図である。
【図５】本発明の更に他の例を示すもので角外方にリブ
を有するＡｌ合金押出角管の断面図であり、（ａ）は中
柱のないもの、（ｂ）は中柱のあるものである。
を有するＡｌ合金押出角管の断面図であり、（ａ）は中
柱のないもの、（ｂ）は中柱のあるものである。
【図６】図３（ｂ）のＡｌ合金押出角管をバルジ加工し
た場合の斜視図である。
た場合の斜視図である。
【図７】図４のＡｌ合金押出角管をバルジ加工した場合
の説明のための斜視図であり、（ａ）は元の角管であ
り、（ｂ）はバルジ成形品である。
の説明のための斜視図であり、（ａ）は元の角管であ
り、（ｂ）はバルジ成形品である。
【図８】自動車のＡｌ合金フレーム構造の一例を示す説
明図である。
明図である。
１、１５、４０、５０、６０、７０、８０ 構造用Ａｌ
合金押出角管 ２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ 角管の角部 ２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ 角部の肉厚 ３Ａ、３Ｂ、３Ｃ、３Ｄ 角管の辺部 ３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ 辺部の肉厚 Ｒ1 角部外側半径 Ｒ2 角部内側半径 ６５ 中柱 （イ） 液圧を付加する中空部 （ロ） 液圧を付加しない中空部 ７５ リブ １１、５１、６１ バルジ加工品 １００ 自動車のフレーム構造体 １０１ 部材センターピラー １０２ 部材ピラー １０３ 部材サイドフレーム
合金押出角管 ２Ａ、２Ｂ、２Ｃ、２Ｄ 角管の角部 ２ａ、２ｂ、２ｃ、２ｄ 角部の肉厚 ３Ａ、３Ｂ、３Ｃ、３Ｄ 角管の辺部 ３ａ、３ｂ、３ｃ、３ｄ 辺部の肉厚 Ｒ1 角部外側半径 Ｒ2 角部内側半径 ６５ 中柱 （イ） 液圧を付加する中空部 （ロ） 液圧を付加しない中空部 ７５ リブ １１、５１、６１ バルジ加工品 １００ 自動車のフレーム構造体 １０１ 部材センターピラー １０２ 部材ピラー １０３ 部材サイドフレーム
Claims (5)
- 【請求項１】Ａｌ合金角管であって、該管の角部の内側
肉厚をその周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特徴とす
るバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管。 - 【請求項２】前記角管が断面正方形若しくは矩形の四角
管であることを特徴とする請求項１記載のバルジ加工性
に優れた構造用Ａｌ合金押出角管。 - 【請求項３】断面が正方形若しくは矩形のＡｌ合金四角
管であって、該管の隣合う二つの角部の内側肉厚をその
周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特徴とするバルジ加
工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管。 - 【請求項４】断面が正方形若しくは矩形のＡｌ合金四角
管であって、該管の内部に中柱を有し、前記四つの角の
うち中柱で区切ったいずれか一方の隣合う二つの角の角
部の内側肉厚を周辺部の肉厚よりも薄くしたことを特徴
とするバルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管 - 【請求項５】前記請求項３及び４において、内側肉厚を
薄くした角部と対向する角部の外方にリブを設けたこと
を特徴とする請求項３及び４のいずれかに記載のバルジ
加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7194813A JPH0938717A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | バルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7194813A JPH0938717A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | バルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0938717A true JPH0938717A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16330690
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7194813A Pending JPH0938717A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | バルジ加工性に優れた構造用Ａｌ合金押出角管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0938717A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7156930B2 (en) | 2002-02-05 | 2007-01-02 | Furukawa-Sky Aluminum Corporation | Aluminum alloy pipe having multistage formability |
| JP2010069497A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Japan Aircraft Mfg Co Ltd | 製品の製造方法 |
| CN111229859A (zh) * | 2020-01-14 | 2020-06-05 | 谢旻珍 | 风管自动生产工艺 |
| US11992869B2 (en) | 2019-09-30 | 2024-05-28 | Fanuc Corporation | Arm-like-structure producing method and arm-like structure |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP7194813A patent/JPH0938717A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7156930B2 (en) | 2002-02-05 | 2007-01-02 | Furukawa-Sky Aluminum Corporation | Aluminum alloy pipe having multistage formability |
| JP2010069497A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Japan Aircraft Mfg Co Ltd | 製品の製造方法 |
| US11992869B2 (en) | 2019-09-30 | 2024-05-28 | Fanuc Corporation | Arm-like-structure producing method and arm-like structure |
| CN111229859A (zh) * | 2020-01-14 | 2020-06-05 | 谢旻珍 | 风管自动生产工艺 |
| CN111229859B (zh) * | 2020-01-14 | 2021-12-03 | 长沙市大川防火材料有限公司 | 风管自动生产工艺 |
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