JPH0935981A - ワークの自動含浸装置と自動含浸濯ぎ装置 - Google Patents

ワークの自動含浸装置と自動含浸濯ぎ装置

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JPH0935981A
JPH0935981A JP17910395A JP17910395A JPH0935981A JP H0935981 A JPH0935981 A JP H0935981A JP 17910395 A JP17910395 A JP 17910395A JP 17910395 A JP17910395 A JP 17910395A JP H0935981 A JPH0935981 A JP H0935981A
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雅憲 牧野
Hitoshi Masaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気コア(ワーク)に樹脂液を含浸する工程
を自動化する。 【解決手段】 自動含浸濯ぎ装置を自動含浸装置100
と自動濯ぎ装置200と硬化炉300とから構成する。
自動含浸装置100は、第1搬送機構140と、回転テ
ーブル110に設置された含浸槽120と、含浸篭13
0と、蓋体150と、含浸槽120内を吸引する真空ポ
ンプ156と、樹脂液補充機構170と、第2搬送機構
160、等から構成する。自動濯ぎ装置200は、回転
テーブルに設置された濯ぎ槽と、昇降テーブル240に
設置された濯ぎ篭250と、第3搬送機構260、等か
ら構成する。自動含浸装置100の含浸槽130内に収
容した樹脂液に磁気コアを浸漬させ、含浸槽130内を
所定の真空度にして磁気コアに樹脂液を含浸する。この
磁気コアを自動真空装置200の濯ぎ槽220内で濯ぎ
液で濯ぎ、磁気コアに付着した余剰の樹脂液を除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性材を積層してなる
磁気コア等のワークに樹脂液を含浸あるいは被覆せしめ
る自動含浸装置と、樹脂液を含浸あるいは被覆せしめた
ワークから余剰の樹脂液を濯ぎ落とす自動濯ぎ装置を備
えた自動含浸濯ぎ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トロイダルコアはフェライト等の
強磁性体を焼結して製造するのが一般的であったが、近
年では、磁気特性に優れたアモルファス金属等からなる
薄い帯板を環状に巻回して製造する手法も多く採用され
るている。このトロイダルコアの製造方法に関しては、
例えば特開昭60―134411号公報に開示されてい
る。
【0003】この種のトロイダルコアの一部には、薄い
帯板を巻回した後にエポキシ等の樹脂液を含浸し、液切
りの後に樹脂液を硬化させ、更にその後にトロイダルコ
アにスリットを切り、このスリットにスペーサを介挿さ
せたものがある。
【0004】ここでトロイダルコアに樹脂液を含浸し硬
化するのは、スリットを入れた時にトロイダルコアが分
解しないようにするためと、切り込んだスリットの隙間
寸法が変化しないようにするため等の理由から行ってい
る。
【0005】又、このようにスリットを設けないトロイ
ダルコアや、磁性板を積層して構成されたEI型、CI
型の磁気コアについても、種々の理由から樹脂液を含浸
し硬化させるものもある。
【0006】従来は磁気コアに樹脂液を含浸する工程を
バッチ式で行っていた。例えば、上部にマンホールを有
し内部に樹脂液が充填された大きなタンクの中に、多数
の磁気コアを納めたラックを収納し、タンク内を真空ポ
ンプで吸引して負圧状態にして、この状態を所定時間保
持することにより行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに樹脂液の含浸工程をバッチ式で行うと、磁気コアを
タンク内へ収容する際やタンクから磁気コアを取り出す
際に、タンクのマンホールを開閉する作業が必要であ
り、更に、重量の重いラックをクレーン等で吊り上げて
出し入れする作業が必要であり、時間と手間がかかって
いた。
【0008】又、マンホールを開けた際には樹脂液から
発生するガスが放出されるが、タンク内に充填されてい
る樹脂液の量が多いので発生するガスも無視できず、こ
のガスの放出により作業環境が悪化するという問題もあ
った。
【0009】更に、従来は樹脂液含浸後の液切りを自然
落下に任せていたが、これだと樹脂液の粘性が高いこと
もあって完全な液切れが難しく、図14に示すように磁
気コアW′の外面に樹脂液が液滴状に残留したまま、次
工程である硬化工程に進行させていた。その結果、磁気
コアW′の外面で硬化した樹脂液の粒々がバリPとして
残存することとなった。
【0010】このようにバリPが残存していると、その
後の工程(例えば、磁気コアをケースに収納する工程)
で作業に支障を来すこととなるので、従来はバリ取り工
程が必要であった。このバリ取り工程は機械化が難しく
殆ど手作業で行っており、この作業にも時間と手間がか
かっていた。
【0011】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂液含浸工
程を自動化して生産性を向上せしめることができるワー
クの自動含浸装置を得ることにある。
【0012】又、本発明の別の目的は、前記自動含浸装
置で樹脂液を含浸したワークに付着する余剰の樹脂液を
硬化工程に移行する前に除去 してバリの発生
を未然に防ぎ、この余剰樹脂液除去工程を自動化して生
産性を向上せしめることができる自動含浸濯ぎ装置を得
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。 〈本発明の要旨〉本発明は、上部を開口させ内部に樹脂
液を収容する含浸槽と、前記含浸槽内にワークを搬入す
る第1搬送機構と、前記含浸槽の上部開口を気密に閉塞
可能な蓋体と、この蓋体を開動作あるいは閉動作せしめ
る蓋体移動機構と、前記蓋体で密閉された含浸槽の内部
を負圧化する吸引機構と、前記含浸槽内からワークを含
浸槽外に搬出する第2搬送機構、とを備えたことを特徴
とするワークの自動含浸装置である。
【0014】ここで、本発明でワークとは被含浸物のこ
とを意味し、具体的には磁気コア等を例示できる。
【0015】樹脂液としては、エポキシ樹脂液(以下、
Epと略す)、及び、Epと稀釈剤との混合液等を例示
することができる。稀釈剤としてはフルフリルアルコー
ル(以下、FFAと略す)等を例示することができる。
樹脂液の混合比率としては、樹脂液全体に対しEpを3
0〜100重量%、好ましくは、Epを75〜95重量
%とするのがよい。
【0016】含浸槽の真空度は0〜750torr. 、好ま
しくは20〜700torr. とするのがよい。
【0017】又、本発明でバリの発生を防止または抑制
するには、含浸工程の条件として、大気圧と含浸槽内の
圧力差ΔP(mmHg)と、樹脂液の粘度μ(Cp)と
の比ΔP/μが1〜10、特に2〜8の範囲とすること
が好ましい。
【0018】負圧状態保持時間は、1〜60秒、好まし
くは3〜20秒とするのがよい。前記含浸槽の内部に、
ワークを載置可能とする含浸篭を上下動可能に設置し
て、ワークを含浸槽の樹脂液に浸漬せしめたりあるいは
樹脂液から引き上げたりすることができるようにし、こ
の含浸篭に前記第1搬送機構及び第2搬送機構を連繋す
ることも可能である。
【0019】前記吸引機構を前記蓋体に連結することも
可能である。吸引機構としては真空ポンプを例示するこ
とができる。前記第1搬送機構及び第2搬送機構は、ワ
ークを把持する手段として電磁石を備えたものとするこ
とができる。ただし、これら搬送機構のワーク把持手段
は電磁石に限るものではない。
【0020】自動含浸装置は、前記含浸槽内の樹脂液の
液位を検出する液位センサと、含浸槽内の樹脂液の液位
を一定レベルに保つべく前記液位センサの検出結果に基
いて樹脂液を補充する樹脂液注入機構、とを備えるのが
好ましい。
【0021】又、自動含浸装置は、少なくとも3つの前
記含浸槽を周方向等間隔に配した回転テーブルを備え、
この回転テーブルは各含浸槽を順次同一停止位置に停止
させるべく間欠回転するようにされており、回転テーブ
ル停止時における一つの含浸槽が前記第1搬送機構に連
繋され、別の一つの含浸槽が前記蓋体に連繋されて閉蓋
可能にされ、更に別の一つの含浸槽が前記第2搬送機構
に連繋されるように構成してもよい。
【0022】更に、自動含浸装置は、少なくとも4つの
前記含浸槽を周方向等間隔に配した回転テーブルを備
え、この回転テーブルは各含浸槽を順次同一停止位置に
停止させるべく間欠回転するようにされており、回転テ
ーブル停止時における一つの含浸槽が前記第1搬送機構
に連繋され、別の一つの含浸槽が前記蓋体に連繋されて
閉蓋可能にされ、更に別の一つの含浸槽が前記第2搬送
機構に連繋され、更にまた別の一つの含浸槽が前記液位
センサ及び樹脂液注入機構に連繋されるように構成して
もよい。
【0023】尚、本発明の自動含浸装置は、固定された
一つの含浸槽に対して、第1搬送機構と蓋体と第2搬送
機構が順番に連繋されるようにして構成してもよい。
【0024】又、本発明は、前記自動含浸装置と、この
自動含浸装置で樹脂液を含浸せしめた磁気コイルに付着
した余剰の樹脂液を濯ぎ液で濯ぎ落とす自動濯ぎ装置と
を備え、前記自動含浸装置の第2搬送機構によってワー
クが自動濯ぎ装置に供給されることを特徴とするワーク
の自動含浸濯ぎ装置である。
【0025】濯ぎ液としては、エチルアルコール、メチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール
を例示することができる。
【0026】前記自動含浸濯ぎ装置における自動濯ぎ装
置は、上部を開口させ内部に濯ぎ液を収容した濯ぎ槽
と、前記濯ぎ槽内の濯ぎ液を撹拌する撹拌機構と、前記
濯ぎ篭内からワークを濯ぎ篭外に搬出する第3搬送機
構、とを備えたものとすることができる。
【0027】前記自動濯ぎ装置の濯ぎ槽の内面に撹拌羽
根を設け、この濯ぎ槽を回転可能とし、濯ぎ槽の回転と
撹拌羽根によって撹拌機構を構成することも可能であ
る。ただし、撹拌機構はこれに限るものではなく、濯ぎ
槽に撹拌機を設置して構成することも可能である。
【0028】自動濯ぎ装置における濯ぎ槽の内部に、ワ
ークを載置可能とする濯ぎ篭を上下動可能に設置して、
ワークを濯ぎ槽の濯ぎ液に浸漬せしめたりあるいは濯ぎ
液から引き上げたりすることができるようにし、この濯
ぎ篭に前記第2搬送機構及び第3搬送機構を連繋するこ
とも可能である。
【0029】自動濯ぎ装置における第3搬送機構は、ワ
ークを把持する手段として電磁石を備えたものとするこ
とができる。ただし、これら搬送機構のワーク把持手段
は電磁石に限るものではない。
【0030】自動濯ぎ装置の濯ぎ槽の回転中に前記濯ぎ
篭が上下動せしめるように構成してもよい。
【0031】自動濯ぎ装置は、少なくとも3つの前記濯
ぎ槽を周方向等間隔に配した回転テーブルを備え、この
回転テーブルは各濯ぎ槽を順次同一停止位置に停止させ
るべく間欠回転するようにされており、回転テーブル停
止時における一つの濯ぎ槽が前記第2搬送機構に連繋さ
れ、別の一つの濯ぎ槽が前記第3搬送機構に連繋される
ように構成してもよい。
【0032】又、自動濯ぎ装置は、少なくとも3つの前
記濯ぎ槽を周方向等間隔に配した回転テーブルを備え、
各濯ぎ槽の内部には、ワークを載置可能とする濯ぎ篭
が、ワークを濯ぎ槽の濯ぎ液に浸漬せしめたりあるいは
濯ぎ液から引き上げたりすることができるように上下動
可能に設置されており、これら濯ぎ篭は前記回転テーブ
ルに対して上下動可能な昇降テーブルに取り付けられて
いて、全ての濯ぎ篭が同期して上下動せしめられるよう
にされており、前記回転テーブルは各濯ぎ槽を順次同一
停止位置に停止させるべく間欠回転するようにされてお
り、回転テーブル停止時における一つの濯ぎ槽内の濯ぎ
篭が前記第2搬送機構に連繋され、別の一つの濯ぎ槽内
の濯ぎ篭が前記第3搬送機構に連繋されるように構成し
てもよい。
【0033】〈本発明の作用〉ワークは第1搬送機構に
より含浸槽に搬送され、含浸槽内の樹脂液に浸漬され
る。次に蓋体が蓋体移動機構によって移動せしめられて
含浸槽に被せられ、含浸槽を気密に閉塞する。その後、
吸引機構が含浸槽の内部を吸引して含浸槽内を所定時間
の間、所定の真空度に保つ。この間に、ワークに樹脂液
が含浸する。含浸完了後、蓋体が蓋体移動機構により含
浸槽から外され、第2搬送機構によってワークが含浸槽
の外に搬送される。これによって、ワークに樹脂液を含
浸あるいは被覆する工程を自動化することができ、生産
性が向上する。
【0034】この自動含浸装置では、1回の含浸工程で
使用される樹脂液の量を少なくでき、これによって樹脂
液から放出されるガスの量を少なくできる。その結果、
作業環境が向上する。
【0035】自動含浸装置に含浸篭を備えた場合には、
第1搬送機構及び第2搬送機構によるワークの受け渡し
を樹脂液から引き上げた位置で行える。吸引機構を蓋体
に連結した場合には、含浸槽が移動するシステムに自動
含浸装置を構築する時に有利である。
【0036】自動含浸装置に樹脂液注入機構を備えた場
合には、含浸槽内の樹脂液が減った時に自動的に樹脂液
を補給することができ、これにより含浸槽内の樹脂液量
を常に一定量に保持することができる。
【0037】請求項6に記載するように少なくとも3つ
の含浸槽が設置された回転テーブルを間欠回転せしめる
ようにした自動含浸装置の場合、あるいは、請求項7に
記載するように少なくとも4つの含浸槽が設置された回
転テーブルを間欠回転せしめるようにした自動含浸装置
の場合には、無駄時間の少ない効率的な自動化システム
を構築することができる。
【0038】又、自動含浸装置の後段に自動濯ぎ装置を
設けると、樹脂液を硬化する前に、ワークに付着した余
剰の樹脂液を除去することができ、これによって、余剰
樹脂液付着に起因してワーク表面に形成されるバリの発
生を未然に防止することができる。
【0039】濯ぎ槽と撹拌機構と第3搬送機構とを備え
た自動濯ぎ装置では、構造が簡単にでき、しかも濯ぎ効
果を大きくすることができる。濯ぎ槽を回転可能とし、
この濯ぎ槽の内面に撹拌羽根を設けて撹拌機構とする
と、撹拌機構を簡単な構造にできるという効果がある。
【0040】自動濯ぎ装置は、濯ぎ槽内で上下する濯ぎ
篭を備えると、第2搬送機構及び第3搬送機構によるワ
ークの受け渡しを濯ぎ液から引き上げた位置で行うこと
ができる。
【0041】濯ぎ槽の回転中に濯ぎ篭が上下動するよう
にした場合には、濯ぎ効果を更に向上させることができ
る。少なくとも3つの濯ぎ槽が設置された回転テーブル
を間欠回転せしめるようにすると、無駄時間の少ない効
率的な自動化システムを構築することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
1から図13の図面に基いて説明する。
【0043】〔全体構成:自動含浸濯ぎ装置〕図1は本
発明の自動含浸濯ぎ装置の平面図であり、図2は同側面
図である。自動含浸濯ぎ装置は、自動含浸装置100、
自動濯ぎ装置200を主要な構成としており、この実施
の形態では、自動含浸濯ぎ装置の前段にワーク搬入コン
ベア1が設置され、後段に硬化炉300が設置されてい
る。
【0044】尚、自動含浸装置100、自動濯ぎ装置2
00、硬化炉300をも含めて広義に自動含浸装置と称
する場合もあるが、本出願においては前述のように名称
を使い分けて説明する。
【0045】この実施の形態におけるワークとしての磁
気コアWは、アモルファス金属からなる薄い帯板を環状
に巻回して、その始端と終端をテープ又は溶接で端止め
したものであり、その外観斜視図を図13に示す。
【0046】この磁気コアWは、図示しない前流装置に
より所定条件の下で前処理をしてからワーク搬入コンベ
ア1に乗せられる。又、ワーク搬入コンベア1の終端に
は整列機(図示せず)が配されており、整列機で所定数
の磁気コアWを所定に配置して自動含浸装置100への
搬入に備えている。
【0047】自動含浸装置100と自動濯ぎ装置200
は共通の基台2に互いに隣接して設けられている。自動
含浸装置100と自動濯ぎ装置200について以下に詳
述する。
【0048】〈自動含浸装置〉図4は自動含浸装置10
0の要部の概略外観斜視図であり、図5及び図6は自動
含浸装置100の要部を断面で示した概略構成図であ
る。
【0049】自動含浸装置100は基台2に回転可能に
支持された回転テーブル110を備えており、この回転
テーブル110は、駆動モータ3、ベルト伝達機構4、
駆動シャフト5によって一方向に90度ずつ間欠的に回
転駆動されるようになっている。
【0050】回転テーブル110には上部を開口させた
4つの有底円筒状の含浸槽120が周方向90度間隔に
固定されている。含浸槽120の上縁にはフランジ部1
21が設けられており、この含浸槽120にはエポキシ
系の樹脂液Qが収容可能になっている。
【0051】各含浸槽120の内部には上部を開口させ
た含浸篭130が上下動可能に設置されている。含浸篭
130は、上下のリング部131,132を複数本の連
結プレート133によって連結し、下リング132に網
体134を張設して構成されている。この網体134は
その上に複数の磁気コアWを平面的に載置できる大きさ
を有している。
【0052】含浸篭130はスプリング135によって
回転テーブル110に支持されており、通常は図5に示
すように、網体134が含浸槽120の樹脂液Qの液面
1よりも上方に位置せしめられており、その時に上リ
ング131が含浸槽120の上縁よりも上方に突出して
位置するようにされている。
【0053】又、この含浸篭130は、図6に示すよう
に上リング131の上縁が含浸槽120の上縁と同じ高
さになるまで、スプリング135の弾性に抗して押し下
げることができるようにされており、この時に、網体1
34が樹脂液Qの液面L1よりも下方に位置せしめられ
て磁気コアWを樹脂液Qに浸漬することができるように
なっている。
【0054】図3は自動含浸装置100及び自動濯ぎ装
置200を中心にした概略平面配置図である。前述した
ように回転テーブル110は図3において矢印R1方向
に90度ずつ間欠的に回転するので、4つの含浸槽12
0は4つの定点A,B,C,Dに順次移動停止すること
となる。
【0055】自動含浸装置100はまた、図3において
第1の定点Aに停止した含浸槽120Aの上方に設置さ
れた第1搬送機構140と、第2の定点Bに停止した含
浸槽120Bの上方に設置された蓋体150と、第3の
定点Cに停止した含浸槽120Cの上方に設置された第
2搬送機構160と、第4の定点Dに停止した含浸槽1
20Dの上方に設置された樹脂液補充機構170とを備
えている。
【0056】第1搬送機構140は、ワーク搬入コンベ
ア1の終端の前記整列機で整列させた複数の磁気コアW
を搬送して、第1の定点Aに停止した含浸槽120Aの
含浸篭130に載置するものであり、図1においてX方
向に沿って直線的に延びるガイドレール141と、この
ガイドレール141に沿って往復動するスライダ142
と、エアシリンダ144を介してスライダ142に上下
動可能に取り付けられた磁着部143とを備えている。
【0057】この磁着部143は電磁石の磁力により磁
気コアWを磁着することができるように構成されてお
り、電磁石に対して通電あるいは停電することにより磁
気コアWを磁着したり離反させたりすることができるよ
うになっている。
【0058】蓋体150はエアシリンダ(蓋体移動機
構)151によって上下動可能に設置されている。詳述
すると、基台2には第2の定点Bの上方に配されたブラ
ケット153が固定されており、このブラケット153
にエアシリンダ151が固定され、エアシリンダ151
の駆動ロッド152の先端に蓋体150が固定されてい
る。
【0059】この蓋体150は下降した時に第2の定点
Bに停止した含浸槽120Bの含浸篭130を押し下
げ、図6に示す如く含浸槽120Bのフランジ部121
に密接して、含浸槽120Bを気密に閉塞する。又、こ
の蓋体150はエアシリンダ151によって上昇せしめ
られ、図5に示すように含浸槽120B及び含浸篭13
0から離反して、これらの上方にて停止する。
【0060】この蓋体150の上面には吸気ノズル15
4と覗き窓155が設置されている。吸気ノズル154
は、蓋体150に設けられた吸気孔150aに連通する
とともに、フレキシブルホース158や開閉弁(図示せ
ず)を介して真空ポンプ(吸引機構)156のリザーブ
タンク157に接続されており、蓋体150によって閉
蓋され密閉された含浸槽120B内を吸引して、含浸槽
120B内を所定時間の間、所定の真空度に保持できる
ようになっている。
【0061】例えば、真空度を20〜700torr. と
し、大気圧と含浸槽120内の圧力差ΔP(mmHg)
と、樹脂液Qの粘度μ(Cp)との比 ΔP/μを2〜
8の範囲とした場合、3〜20秒の間、設定した真空度
に保持することができるようになっている。尚、図5及
び図6ではエアシリンダ151及び覗き窓155を省略
している。
【0062】第2搬送機構160は、第3の定点Cに停
止した含浸槽120Cの含浸篭130に載置されている
磁気コアWを自動濯ぎ装置200に搬送するものであ
り、その構成は第1搬送機構140と同じである。
【0063】即ち、図1においてX方向に沿って直線的
に延びるガイドレール161と、このガイドレール16
1に沿って往復動するスライダ162と、エアシリンダ
163を介してスライダ162に上下動可能に取り付け
られた磁着部164とを備えている。
【0064】磁着部164の構成及び機能は、前記第1
搬送機構140における磁着部143と同じであり、電
磁石の磁力により磁気コアWを磁着することができ、電
磁石に対する通電あるいは停電により磁気コアWを磁着
したり離反させたりすることができるようになってい
る。
【0065】この第2搬送機構160と第1搬送機構1
40とではその動作が若干異なっている。即ち、第1搬
送機構140の場合には、磁着部143が下降するのは
スライダ142の走行始端と終端の2ヶ所だけである
が、第2搬送機構160の場合には、磁着部164の下
降がスライダ162の走行始端と終端の2ヶ所に加えて
走行途中においても1回行われる。
【0066】即ち、スライダ162はガイドレール16
1を自動濯ぎ装置200に接近する方向に移動する途中
で一旦停止し、この一旦停止地点において磁着部164
が下降し、回転テーブル110と後述する自動濯ぎ装置
200の回転テーブル210との間に設置された第1液
切りポット190の中にこの磁着部164が進入し、第
1液切りポット190内に所定時間停止した後に磁着部
164が上昇し、その後、スライダ162が再び自動濯
ぎ装置200に接近移動する。
【0067】第1液切りポット190は上部を開口させ
た円筒状をなし、その内部には磁気コアWを受ける網
(図示せず)が張設されている。この第1液切りポット
190の内部には圧縮空気が送り込まれるようになって
おり、第1液切りポット190内に進入した磁着部16
4に磁着した磁気コアWに前記圧縮空気を吹き付けて、
磁気コアWに付着する樹脂液を払い落としている。尚、
払い落とされた樹脂液は第1液切りポット190に接続
されたドレン管(図示せず)から排出される。
【0068】樹脂液補充機構170は、第4の定点Dに
停止した含浸槽120Dの樹脂液Qの液位L1を検出す
る超音波液位センサ(液位センサ)171と、含浸槽1
20Dに樹脂液Qを補充するための樹脂液注入ノズル
(樹脂液注入機構)172とを備え、これら超音波液位
センサ171と樹脂液注入ノズル172は含浸槽120
Dの上方に設置されたブラケット173に固定されてい
る。尚、このブラケット173は基台2に固定されてい
る。
【0069】樹脂液補充機構170は、含浸槽120D
の樹脂液Qの液位L1を常に一定レベルに保持するため
に、超音波液位センサ171からの検出信号に基づいて
必要量の樹脂液Qを樹脂液注入ノズル172から注出す
べく自動制御運転される。
【0070】〈自動濯ぎ装置〉図7は自動濯ぎ装置20
0の要部の概略外観斜視図であり、図8及び図9は自動
濯ぎ装置200の要部を断面で示した概略構成図であ
る。
【0071】自動濯ぎ装置200は基台2に回転可能に
支持された回転テーブル210を備えており、この回転
テーブル210は、前記駆動モータ3、ベルト伝達機構
6、回転駆動シャフト7によって、自動含浸装置100
の回転テーブル110の回転方向R1と同方向(即ち、
図中矢印R2方向)に且つ回転テーブル110と同期し
て、90度ずつ間欠的に回転駆動されるようになってい
る。
【0072】回転テーブル210には上部を開口させた
4つの有底円筒状の濯ぎ槽220が周方向90度間隔に
取り付けられており、これら4つの濯ぎ槽220は、回
転テーブル210の間欠回転動作によって図3に示す4
つの定点E,F,G,Hに順次移動停止することとな
る。
【0073】各濯ぎ槽220は回転テーブル210に回
転自在に支持されており、回転テーブル210の下部に
設置された駆動機構により間欠的に回転駆動されるよう
になっている。即ち、図3における第3の定点Gに停止
した濯ぎ槽220Gは、基台2に固定された駆動モータ
230及び歯車機構231によって回転テーブル210
の回転方向R2と同方向に間欠的に回転駆動せしめられ
る。そして、互いに隣接する濯ぎ槽220同士は遊び車
を備えた歯車機構232によって連結されており、他の
3つの定点E,F,Hに停止した3つの濯ぎ槽220
E,220F,220Hも前記濯ぎ槽220Gと同期し
て同方向に回転駆動せしめられるようになっている。
【0074】各濯ぎ槽220には所定量のアルコール系
の濯ぎ液Sが収容可能になっている。又、各濯ぎ槽22
0の底部内面には複数の撹拌羽根221が設けられてお
り、濯ぎ槽220が回転すると撹拌羽根221によって
濯ぎ液Sが撹拌され、濯ぎ液Sに渦流を生じせしめるこ
とができるようになっている。
【0075】又、自動濯ぎ装置200は回転テーブル2
10の上方に配された昇降テーブル240を備えてい
る。この昇降テーブル240は、図2に示すように、前
記回転テーブル210の回転駆動シャフト7を軸線方向
(換言すれば上下方向)に相対移動自在で且つ相対回転
不能に貫通する昇降駆動シャフト8に連結されており、
この昇降駆動シャフト8はカップリング9を介して、上
下方向に直線的に往復動するリニアモータ10に連結さ
れている。ここでカップリング9は、リニアモータ10
の駆動軸と昇降駆動シャフト8とを互いに相対回転自在
で且つ相対昇降不能に連結する。
【0076】リニアモータ10は所定の時間間隔毎に所
定回数の往復動を行うように運転制御されており、これ
によって、昇降テーブル240は複数回数の上下動を一
動作単位として、この動作単位を所定の時間間隔毎に間
欠的に行うように運転制御されている又、昇降駆動シャ
フト8が回転駆動シャフト7に対して相対回転不能に貫
通していることにより、昇降テーブル240は回転テー
ブル210と同期して且つ同方向に同角度だけ間欠的に
回転することとなる。
【0077】昇降テーブル240には上部を開口させた
4つの濯ぎ篭250が周方向90度間隔に固定されてい
る。各濯ぎ篭250は昇降テーブル240が上下動した
時にそれぞれ対応する濯ぎ槽220内に進入可能な位置
に設置されている。
【0078】各濯ぎ篭250は昇降テーブル240に設
けられた貫通孔241を貫通して下方に突出するように
固定されており、昇降テーブル240に固定されたフラ
ンジ部251から複数本の連結プレート252が下方に
延び、これら連結プレート252の下端に下リング25
3が固定され、下リング253に網体254が張設され
ている。この網体254はその上に複数の磁気コアWを
平面的に載置できる大きさを有している。
【0079】図8に示すように昇降テーブル240が上
死点に位置している時には、網体254は濯ぎ槽220
内の濯ぎ液Sの液面L2よりも上方に位置しており、網
体254に載置された磁気コアWを濯ぎ液Sに接触させ
ないようにしている。
【0080】一方、図9に示すように昇降テーブル24
0が下死点に位置している時には、網体254は濯ぎ液
S内に没して撹拌羽根221の上方に位置しており、網
体254に載置された磁気コアWを濯ぎ液Sに没入さ
せ、浸漬せしめるようになっている。
【0081】この自動濯ぎ装置200と前記第2搬送機
構160とは次のように連繋されている。第2搬送機構
160のスライダ162の走行終端は図3における第1
の定点Eに停止する濯ぎ槽220Eの上方に位置してい
る。この走行終端において、第2搬送機構160の磁着
部164が下降し、濯ぎ槽220E内で上死点に位置し
ている濯ぎ篭250内に進入して、磁着部164に磁着
されている磁気コアWを離反して濯ぎ篭250の網体2
54の上に載置する。
【0082】自動濯ぎ装置200は、第4の定点Hに停
止する濯ぎ槽220Hの濯ぎ篭250に載置されている
磁気コアWを硬化炉300に移送する第3搬送機構26
0を備えている。
【0083】第3搬送機構260は、図1に示すように
回転テーブル210及び昇降テーブル240の左方に配
されて図中Y方向に沿って直線的に移動する可動台26
1を有し、この可動台261には図中X方向に沿って直
線的に延びるガイドレール262が固定され、このガイ
ドレール262に沿ってスライダ263が移動可能に取
り付けられ、スライダ263に磁着部265がエアシリ
ンダ264を介して上下動可能に取り付けられている。
【0084】磁着部265の構成及び機能は、前記第1
搬送機構140における磁着部143と同じであり、電
磁石の磁力により磁気コアWを磁着することができ、電
磁石に対する通電あるいは停電により磁気コアWを磁着
したり離反させたりすることができるようになってい
る。
【0085】この第3搬送機構260は可動台261の
Y方向移動とスライダ263のX方向移動により、磁着
部265をX―Yの二次元的に移動せしめることができ
る。第3搬送機構260は次のように動作する。即ち、
第3搬送機構260の可動台261及びスライダ263
によって水平移動する磁着部265は、第4の定点Hに
停止した濯ぎ槽220Hの上方に位置したところで一旦
停止する。そして、この位置でエアシリンダ264が動
作して磁着部265が下降し、濯ぎ槽220H内におい
て上死点に位置する濯ぎ篭250に載置された磁気コア
Wを磁着して、磁着部265は再び上昇する。
【0086】次に、磁着部265が再び水平移動せしめ
られ、定点Hの近傍に設置された第2液切りポット27
0の上方に磁着部265が位置したところで、磁着部2
65は水平移動を一旦停止する。
【0087】ここで、第2液切りポット270について
説明すると、第2液切りポット270は前記第1液切り
ポット190と同じ構成及び機能を備えている。即ち、
第2液切りポット270は上部を開口させた円筒状をな
し、その内部には磁気コアWを受ける網(図示せず)が
張設されている。この第2液切りポット270の内部に
は圧縮空気が送り込まれるようになっており、第2液切
りポット270内に進入した磁着部265に磁着した磁
気コアWに前記圧縮空気を吹き付けて、磁気コアWに付
着する樹脂液を払い落としている。尚、払い落とされた
樹脂液は第2液切りポット270に接続されたドレン管
(図示せず)から排出される。
【0088】前述の如く第2液切りポット270の上方
で磁着部265の水平移動が停止せしめられると、この
位置でエアシリンダ264が動作して磁着部265が下
降して第2液切りポット270内に進入する。
【0089】そして、磁着部265は所定の短時間だけ
第2液切りポット270内に停止せしめられ、ここで磁
気コアWに付着する濯ぎ液を圧縮空気の吹き付けにより
除去する。その後、エアシリンダ264が動作して磁着
部265が上昇する。
【0090】次に磁着部265が再び水平移動せしめら
れ、可動台261に固定された吸着皿266の上方に磁
着部265が位置したところで、磁着部265は水平移
動を一旦停止する。吸着皿266は上部を開口させてい
て、底部に濯ぎ液を吸着するためのスポンジ製の吸着マ
ットを備えている。
【0091】前記停止位置においてエアシリンダ264
が動作して磁着部265が下降し、磁着部265に磁着
する磁気コアWを吸着皿266の吸着マットに押し当て
る。そして、磁着部265を所定の短時間だけ吸着マッ
トに押し付けた後、エアシリンダ264が動作して磁着
部265が上昇する。
【0092】次に、再び磁着部265が水平移動せしめ
られ、硬化炉300の搬入部303における所定位置ま
で移動する。
【0093】〈硬化炉〉次に、硬化炉300について説
明する。図10は硬化炉300の概略構成図である。硬
化炉300は、所定温度に加熱された熱風が内部で循環
している炉体301と、この炉体301内を貫通して設
置されたコンベア302とを備えており、炉体301か
ら突出するコンベア302の始端が硬化炉300の搬入
部303になっていて、炉体301から突出するコンベ
ア302の終端が搬出部304になっている。
【0094】炉体301から突出して露出するコンベア
302の始端、即ち搬入部303には、ポリエステル製
の不織布で形成された敷きマット311が順次自動供給
されて載置されるようになっている。
【0095】この敷きマット311の所定位置の上方に
前記第3搬送装置260の磁着部265が位置すると、
磁着部265の水平移動が停止せしめられ、エアシリン
ダ264が動作して磁着部265が降下し、磁着部26
5に磁着されている磁気コアWを敷きマット311上に
載置して、この後、磁着部265の電磁石への通電を停
止して磁気コアWを磁着部265から離反するようにな
っている。
【0096】そして、敷きマット311の上に所定数の
磁気コアWを整列せしめた後に、これら磁気コアWの上
に、ポリエステル製の不織布で形成されたカバーシート
312が自動供給され、上から被せられるようになって
いる。
【0097】即ち、コンベア302の始端において、磁
気コアWは敷きマット311とカバーシート312の間
に挟装され、この状態のまま磁気コアWはコンベア30
2によって炉体301内に搬送され、炉体301を通過
してコンベア302の終端である搬出部304まで搬送
されることとなる。
【0098】敷きマット311は図11に示すように平
坦な1枚のシート状をなしているのに対して、カバーシ
ート312は図12に示すようにその中央部分が多数の
スリット312aによって多数の帯状部312bに分割
されている。このような形態にカバーシート312を形
成したのは、カバーシート312の柔軟性を高めてカバ
ーシート312を磁気コアWの上面に当接し易くするた
めである。
【0099】ところで、敷きマット311及びカバーシ
ート312を構成するポリエステル製の不織布は、濯ぎ
液Sを吸収し易いが、水分を吸収し難く、且つ、水分を
放出しにくい性質を有している。
【0100】磁気コアWに付着する濯ぎ液Sは、コンベ
ア302の始端から比較的に近い領域で敷きマット31
1及びカバーシート312によって吸着される。一方、
敷きマット311及びカバーシート312は炉体301
の外では空気中の湿気等を吸着することがなく、又、炉
体301内では自己が保有する水分を炉体301内に放
出することがない。
【0101】炉体301内における水分の存在は、樹脂
液の硬化に悪影響を及ぼすことがわかっている。したが
って、上述のように、敷きマット311及びカバーシー
ト312が、水分を吸収し難く且つ自己の保有する水分
を放出し難いという性質を有していると、炉体301内
を樹脂液の硬化に好ましい環境に形成するのに非常に有
利である。
【0102】尚、乾燥条件が比較的に緩やかな場合は、
敷きマット311に黄ボール紙を用いてもよい。
【0103】〔この実施の形態の作用〕次に、本発明の
自動含浸濯ぎ装置の作用を説明する。この実施の形態で
は、磁気コアWの帯板間に樹脂液Qを染み込ませる含浸
工程と、磁気コアWに付着した余剰の樹脂液Qを除去す
る濯ぎ工程と、磁気コアWに染み込ませた樹脂液Qを硬
化せしめる硬化工程を経て、磁気コアWに対する含浸が
達成される。以下、各工程について説明する。
【0104】〈含浸工程〉初めに、ワーク搬入コンベア
1の終端において整列せしめた磁気コアWを、自動含浸
装置100の第1搬送機構140によって第1の定点A
に停止した含浸槽120Aの含浸篭130に搬送する。
【0105】磁気コアWを前記含浸篭130に受け入れ
る時には、回転テーブル110は停止しており、又、当
該含浸篭130はスプリング135によって最上位に位
置し、その上部を含浸槽120のフランジ部121から
突出させている。
【0106】ワーク搬入コンベア1の終端において整列
せしめた磁気コアWは、その上方から下降してくる第1
搬送機構140の磁着部143に磁着される。磁気コア
Wを磁着した磁着部143はエアシリンダ144によっ
て上昇した後、スライダ142によって回転テーブル1
10に接近する方向に水平移動する。
【0107】磁着部143は含浸槽120Aの含浸篭1
30の上方に位置して水平移動を停止し、エアシリンダ
144によって下降せしめられて、磁着部143に磁着
した磁気コアWを含浸篭130の網体134の上に載置
し、ここで磁気コアWを磁着部143から離脱する。磁
気コア143を離脱させた磁着部143は上昇し、更に
ワーク搬入コンベア1の終端側に水平移動して退行し、
次の磁気コアWを搬送するために待機状態となる。
【0108】この時点では、当該含浸篭130の網体1
34が樹脂液Qの液面L1よりも上方に位置しており、
含浸篭130に載置された磁気コアWは樹脂液Qに接触
していない。
【0109】次に、回転テーブル110が90度回転し
て、当該含浸篭130を備えた含浸槽120は第1の定
点Aから第2の定点Bに移動し、ここで回転テーブル1
10が停止する。
【0110】回転テーブル110の停止後にエアシリン
ダ151が動作して蓋体150が下降し、その下降途中
で当該含浸篭130を押し下げ、最終的には図6に示す
ように蓋体150は含浸槽120のフランジ部121に
密接して、含浸槽120を気密に閉塞する。この時、含
浸篭130の下部が含浸槽120に収容されていた樹脂
液Qの中に没し、網体134に載置された磁気コアWが
樹脂液Qに浸漬される。
【0111】次に、吸気ノズル154に連なる開閉弁が
開弁され、含浸槽120とリザーブタンク157が接続
され、これにより含浸槽120の内部が吸引されて、含
浸槽120内は所定の真空度になる。
【0112】そして、含浸槽120内を所定の時間、所
定の真空度に保持する。例えば、真空度を600torr.
とし、大気圧と含浸槽120内の圧力差ΔP(mmH
g)と、樹脂液Qの粘度μ(Cp)との比 ΔP/μを
2.5として、7秒間保持する。あるいは、真空度を2
0torr. とし、 ΔP/μを5.0として、7秒間保持
する。この間に、含浸篭130に収容した磁気コアWに
樹脂液Qが含浸する。
【0113】所定の保持時間経過後に、蓋体150が上
昇する。すると、含浸篭130はスプリング135の弾
性で最上位位置まで上昇せしめられ、図5に示すように
磁気コアWが樹脂液Qから引き上げられる。
【0114】次に、回転テーブル110が90度回転し
て、当該含浸篭130を備えた含浸槽120は第2の定
点Bから第3の定点Cに移動し、ここで回転テーブル1
10が停止する。
【0115】回転テーブル110の停止後に第2搬送機
構160の磁着部164がエアシリンダ163によって
下降し、当該含浸篭130に載置された磁気コアWを磁
着する。磁気コアWを磁着した後、磁着部164は上昇
し、スライダ162によって自動濯ぎ装置200に接近
する方向に水平移動する。
【0116】そして、磁着部164は第1液切りポット
190の上方に位置したところで水平移動を停止し、こ
こで下降して第1液切りポット190内に進入する。
尚、第1液切りポット190内においては磁着部164
から磁気コアWを離脱させない。
【0117】この第1液切りポット190内において磁
気コアWに圧縮空気が吹き付けられ、磁気コアWに付着
する余剰の樹脂液Qが除去される。この後、磁着部16
4は上昇して、再び自動濯ぎ装置200に接近する方向
に水平移動する。そして、磁着部164は、自動濯ぎ装
置200の第1の定点Eに停止する濯ぎ槽220Eの上
方に位置したところで、水平移動を停止する。
【0118】〈濯ぎ工程〉磁着部164の水平移動停止
時において、自動濯ぎ装置200の回転テーブル210
及び昇降テーブル240は回転を停止しており、昇降テ
ーブル240は最上位に位置して昇降を停止しており、
各濯ぎ槽220は回転を停止している。
【0119】この状態において、第1の定点Eに停止す
る濯ぎ槽220E内に位置する濯ぎ篭250は、図8に
示すように濯ぎ槽220E内に収容された濯ぎ液Sの液
面L2よりも上方に位置している。
【0120】濯ぎ槽220Eの上方において水平移動を
停止した第2搬送装置160の磁着部164はこの停止
位置で下降し、濯ぎ槽220E内に配された濯ぎ篭25
0の網体254の上に磁気コアWを載置し、磁着部16
4から磁気コアWを離脱する。この後、磁気コアWを離
脱させた磁着部164は上昇し、更に自動含浸装置10
0の回転テーブル110に接近する方向に水平移動して
退行し、次の磁気コアWを搬送するために待機状態とな
る。
【0121】濯ぎ槽220Eの濯ぎ篭250に磁気コア
Wを載置した後、回転テーブル210と昇降テーブル2
40が同期して90度回転し、当該濯ぎ槽220及び濯
ぎ篭250を第1の定点Eから第2の定点Fに移動す
る。そして、ここで回転テーブル110及び昇降テーブ
ル240が停止する。
【0122】次に、昇降テーブル240が図9に示すよ
うに最下位まで下降し、当該濯ぎ篭250の下部を濯ぎ
液S内に没し、濯ぎ篭250の網体254の上に載置さ
れている磁気コアWを濯ぎ液Sに浸漬する。昇降テーブ
ル240は最下位下降後に所定時間が経過するまでは、
昇降動作をすることなく最下位の位置を維持する。又、
この昇降テーブル240の下降と同時に、濯ぎ槽220
が回転を開始する。この時の濯ぎ槽220の回転数は、
例えば、60〜300RPM.である。
【0123】その結果、濯ぎ槽220の底部に設けられ
た撹拌羽根221が濯ぎ液Sに対して回転するので、濯
ぎ液Sに渦流が生じる。つまり、昇降テーブル240が
最下位に達した後、所定時間の間は、昇降テーブル24
0が最下位の位置を維持しつつ、濯ぎ槽220の回転に
より濯ぎ液Sに渦流が生じる。この渦流状態の濯ぎ液S
は磁気コアWに付着する余剰の樹脂液Sを濯ぎ落とす。
【0124】そして、昇降テーブル240が最下位に達
してから所定時間経過すると、濯ぎ槽220の回転を続
行したまま、昇降テーブル240が上下に所定のストロ
ークで往復動を開始する。ここで、昇降テーブル240
のストロークは、濯ぎ槽250に載置された磁気コアW
が濯ぎ液Sに没した状態を維持しつつ上下動するように
設定されている。即ち、昇降テーブル240の上下往復
動時における上死点位置は、昇降テーブル240の前記
最上位の位置よりも低位に設定されている。
【0125】このように、昇降テーブル240が上下往
復動している時には、濯ぎ槽220内の濯ぎ液Sに、濯
ぎ槽220の回転による渦流と、昇降テーブル240の
上下動(即ち濯ぎ篭250の上下動)による相対上下流
とが生じ、濯ぎ液Sに対する撹拌効果が極めて大きい。
したがって、磁気コアWに余剰に付着した樹脂液Qに対
する濯ぎ落とし効果も大きい。
【0126】昇降テーブル240の往復上下動開始から
所定時間経過後、あるいは、所定回数運動後、昇降テー
ブル240は最上位まで上昇して昇降動作を停止し、濯
ぎ篭250の磁気コアWを濯ぎ液Sから引き上げる。
又、昇降テーブル240が最上位に上昇するのとほぼ同
時に、濯ぎ槽220は回転動作を停止する。
【0127】この後、昇降テーブル240を最上位に保
持するとともに濯ぎ槽220を回転させない状態に保持
しつつ、回転テーブル210及び昇降テーブル240が
90度回転して、当該濯ぎ槽220及び濯ぎ篭250を
第2の定点Fから第3の定点Gに移動する。
【0128】この第3の定点Gにおいても第2の定点F
で行ったのと同じ濯ぎ工程が行われる。即ち、初めの一
定時間は濯ぎ液Sの渦流だけにより磁気コアWの濯ぎが
行われ、その後の一定時間は濯ぎ液Sの渦流と相対上下
流により磁気コアWの濯ぎが行われる。
【0129】この後、昇降テーブル240を最上位に保
持するとともに濯ぎ槽220を回転させない状態に保持
しつつ、回転テーブル210及び昇降テーブル240が
90度回転して、当該濯ぎ槽220及び濯ぎ篭250を
第3の定点Gから第4の定点Hに移動する。
【0130】この第4の定点Hにおいても第2の定点
F、第3の定点Gで行ったのと同じ濯ぎ工程が行われ
る。即ち、初めの一定時間は濯ぎ液Sの渦流だけにより
磁気コアWの濯ぎが行われ、その後の一定時間は濯ぎ液
Sの渦流と相対上下流により磁気コアWの濯ぎが行われ
る。
【0131】つまり、この実施の形態では、濯ぎ工程を
連続して3回行うこととなり、これによって磁気コアW
に付着する余剰の樹脂液Qを十分に濯ぎ落とすようにし
ている。尚、磁気コアWの帯板間に含浸した樹脂液Q
は、粘度の高い樹脂液Qの表面張力でしっかりと保持さ
れており、濯ぎ液Sで濯がれても磁気コアWから離脱す
ることはない。したがって、濯ぎ工程終了後も磁気コア
Wには必要な部位に必要且つ十分な量の樹脂液Sが含浸
されていることとなる。
【0132】そして、第4の定点Hにおける濯ぎ工程終
了後、第4の定点Hにおいて最上位に位置している濯ぎ
篭250の網体254の上に、第3搬送機構260の磁
着部265が下降してきて、網体254に載置されてい
る磁気コアWを磁着部265に磁着する。
【0133】磁気コアWを磁着した後、磁着部265は
上昇し、更に、可動台261及びスライダ263による
2軸水平移動により第2液切りポット270の上方に位
置したところで磁着部265は水平移動を停止する。
【0134】この停止位置において、磁着部265は下
降して第2液切りポット270内に進入する。尚、第2
液切りポット270内においては磁着部265から磁気
コアWを離脱させない。この第2液切りポット270内
において磁気コアWに圧縮空気が吹き付けられ、磁気コ
アWに付着する余剰の濯ぎ液Sが除去される。
【0135】この後、磁着部265は上昇し、スライダ
263による1軸水平移動により吸着皿266の上方に
位置したところで磁着部265は水平移動を停止する。
この停止位置で磁着部265が下降し、磁着部265に
磁着する磁気コアWを吸着皿266の吸着マットに押し
当てて、磁気コアWの底部に残る濯ぎ液を除去する。こ
こまでの工程で、磁気コアWに付着する濯ぎ液Sは殆ど
除去される。
【0136】この後、磁着部265は上昇し、可動台2
61及びスライダ263によって硬化炉303に接近す
る方向に2軸水平移動せしめられる。
【0137】〈硬化工程〉第3搬送機構260の磁着部
265は、硬化炉300の搬入部303におけるコンベ
ア302の上に載置された敷きマット311の上方に位
置したところで、水平移動を停止する。
【0138】ここで、磁着部265が下降し、磁着部2
65に磁着されている磁気コアWを敷きマット311の
上に載置し、磁着部265から離脱させる。敷きマット
311に所定数の磁気コアWを平面的に整列させた後、
これら磁気コアWの上にカバーシート312が被せられ
る。ここで、磁気コアWに未だ付着している濯ぎ液Sが
敷きマット311及びカバーシート312に吸着され
る。
【0139】磁気コアWの上にカバーシート312を被
せた後、コンベア302が動作し、敷きマット311と
カバーシート312で磁気コアWを挟んだ状態のまま、
これらを所定の酸素濃度以下に制御された雰囲気の炉体
301内に進入させる。
【0140】炉体301内において、磁気コアWは所定
温度の熱風にさらされ、これによって磁気コアWに含浸
した樹脂液Qが硬化する。尚、この実施の形態では、炉
体301内の熱風の温度を120〜220°Cとし、磁
気コアWが炉体301を通過するのに要する時間、即ち
硬化時間を60〜240分間とした。
【0141】敷きマット311とカバーシート312の
間に挟装された磁気コアWは、炉体301を通過する間
に完全に硬化され、搬出部304に運び出される。
【0142】尚、自動含浸装置100において、含浸槽
120が第3の定点Cに停止し、第2搬送機構160に
よって含浸篭130から磁気コアWが取り出された後で
は、回転テーブル110が90度回転して当該含浸槽1
20を第3の定点Cから第4の定点Dに移動する。
【0143】この回転テーブル110の停止中に、樹脂
液補充機構170が動作して、磁気コアWを浸漬する前
の含浸槽120内の樹脂液Qの量が、予め設定しておい
た一定量となるようにする。即ち、超音波液位センサ1
71によって含浸槽120の樹脂液Qの液位を検出し、
この検出信号に基づいて、不足する量の樹脂液Qが樹脂
液注入ノズル172から補給される。
【0144】この実施の形態の場合には、自動含浸装置
により磁気コアWへの樹脂液の含浸工程が自動的に且つ
連続的に行われるので、手間がかからず、生産性も向上
する。
【0145】又、自動含浸装置による1回の含浸工程で
使用される樹脂液の量が少なくて済むので、樹脂液から
放出されるガスの量も少なく、作業環境を悪化させるこ
ともない。
【0146】更に、自動含浸装置の後段に自動濯ぎ装置
を設け、この自動濯ぎ装置により濯ぎ工程を行っている
ので、樹脂を硬化させる前に余剰の樹脂液Qを除去する
ことができ、したがって、硬化後の磁気コアWにバリが
生じることがない。
【0147】しかも、この自動濯ぎ装置により濯ぎ工程
が自動的に且つ連続的に行われるので、手間がかからず
生産性も向上する。特に、この実施の形態の場合には、
含浸工程、濯ぎ工程、硬化工程の一連の製造工程が自動
的に且つ連続的に行われるので、手間がかからず、生産
性も向上する。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自動含浸装置が含浸槽と第1搬送機構と蓋体と蓋体移動
機構と吸引機構と第2搬送機構とを備えていることによ
り、ワークに樹脂液を含浸あるいは被覆する工程を自動
化することができ、生産性が向上するという優れた効果
が奏される。
【0149】又、本発明の自動含浸装置によれば、1回
の含浸工程で使用される樹脂液の量を少なくでき、これ
によって樹脂液から放出されるガスの量を少なくできる
ので、作業環境を向上することができる。
【0150】自動含浸装置に含浸篭を備えた場合には、
第1搬送機構及び第2搬送機構によるワークの受け渡し
を樹脂液から引き上げた位置で行えるので、搬送がし易
いという効果がある。
【0151】吸引機構を蓋体に連結した場合には、含浸
槽が移動するシステムに自動含浸装置を構築する時に有
利である。
【0152】自動含浸装置に樹脂液注入機構を備えた場
合には、含浸槽内の樹脂液が減った時に自動的に樹脂液
を補給することができ、これにより含浸槽内の樹脂液量
を常に一定量に保持することができ、手間がかからず生
産性が向上するという効果がある。
【0153】請求項6に記載するように少なくとも3つ
の含浸槽が設置された回転テーブルを間欠回転せしめる
ようにした自動含浸装置の場合、あるいは、請求項7に
記載するように少なくとも4つの含浸槽が設置された回
転テーブルを間欠回転せしめるようにした自動含浸装置
の場合には、無駄時間の少ない効率的な自動化システム
を構築することができ、生産性を更に向上させることが
できるという優れた効果が奏される。
【0154】又、本発明によれば、自動含浸装置の後段
に自動濯ぎ装置を設けたことにより、樹脂液を硬化する
前に、ワークに付着した余剰の樹脂液を除去することが
でき、これによって、余剰樹脂液付着に起因してワーク
表面に形成されるバリの発生を未然に防止することがで
きる。
【0155】自動濯ぎ装置が濯ぎ槽と撹拌機構と第3搬
送機構とを備えた場合には、簡単な構造ながら濯ぎ効果
の大きい装置を得ることができるという効果がある。濯
ぎ槽を回転可能とし、この濯ぎ槽の内面に撹拌羽根を設
けて撹拌機構とした場合には、撹拌機構を簡単な構造に
できるという効果がある。
【0156】濯ぎ槽内で上下する濯ぎ篭を備えた自動濯
ぎ装置の場合には、第2搬送機構及び第3搬送機構によ
るワークの受け渡しを濯ぎ液から引き上げた位置で行え
るので、搬送がし易いという効果がある。
【0157】濯ぎ槽の回転中に濯ぎ篭が上下動する自動
濯ぎ装置の場合には、濯ぎ効果を更に向上させることが
できる。少なくとも3つの濯ぎ槽が設置された回転テー
ブルを間欠回転せしめるようにした自動濯ぎ装置の場合
には、無駄時間の少ない効率的な自動化システムを構築
することができ、生産性を更に向上させることができる
という優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける全体平面図である。
【図2】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける全体正面図である。
【図3】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける要部平面配置図である。
【図4】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動含浸装置の概略外観斜視図である。
【図5】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動含浸装置の開蓋状態を示す概略断面構成図で
ある。
【図6】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動含浸装置の閉蓋状態を示す概略断面構成図で
ある。
【図7】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動濯ぎ装置の概略外観斜視図である。
【図8】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動濯ぎ装置の概略断面構成図であり、昇降テー
ブルが最上位に位置した状態を示す図である。
【図9】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態に
おける自動濯ぎ装置の概略断面構成図であり、昇降テー
ブルが最下位に位置した状態を示す図である。
【図10】 本発明の自動含浸濯ぎ装置の実施の一形態
における硬化炉の概略構成図である。
【図11】 硬化炉に使用される敷きマットの外観斜視
図である。
【図12】 硬化炉に使用されるカバーシートの外観斜
視図である。
【図13】 本発明の自動含浸濯ぎ装置による処理対象
となるワークとしての磁気コアの外観斜視図である。
【図14】 表面にバリが生じた従来の磁気コアの外観
斜視図である。
【符号の説明】
100 自動含浸装置 110 回転テーブル 120 含浸槽 130 含浸篭 140 第1搬送機構 143 磁着部 150 蓋体 151 エアシリンダ(蓋体移動機構) 156 真空ポンプ(吸引機構) 160 第2搬送機構 164 磁着部 170 樹脂液補充機構 171 超音波液位センサ(液位センサ) 172 樹脂液注入ノズル(樹脂液注入機構) 200 自動濯ぎ装置 210 回転テーブル 220 濯ぎ槽 221 撹拌羽根(撹拌機構) 240 昇降テーブル 250 濯ぎ篭 260 第3搬送機構 265 磁着部 Q 樹脂液 S 濯ぎ液 W 磁気コア(ワーク)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部を開口させ内部に樹脂液を収容する
    含浸槽と、前記含浸槽内にワークを搬入する第1搬送機
    構と、前記含浸槽の上部開口を気密に閉塞可能な蓋体
    と、この蓋体を開動作あるいは閉動作せしめる蓋体移動
    機構と、前記蓋体で密閉された含浸槽の内部を負圧化す
    る吸引機構と、前記含浸槽内からワークを含浸槽外に搬
    出する第2搬送機構、とを備えたことを特徴とするワー
    クの自動含浸装置。
  2. 【請求項2】 前記含浸槽の内部には、ワークを載置可
    能とする含浸篭が、ワークを含浸槽の樹脂液に浸漬せし
    めたりあるいは樹脂液から引き上げたりすることができ
    るように上下動可能に設置されており、この含浸篭に前
    記第1搬送機構及び第2搬送機構が連繋していることを
    特徴とする請求項1に記載のワークの自動含浸装置。
  3. 【請求項3】 前記吸引機構が前記蓋体に連結されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のワークの
    自動含浸装置。
  4. 【請求項4】 前記第1搬送機構及び第2搬送機構はワ
    ークを把持する手段として電磁石を備えていることを特
    徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワークの自
    動含浸装置。
  5. 【請求項5】 前記含浸槽内の樹脂液の液位を検出する
    液位センサと、含浸槽内の樹脂液の液位を一定レベルに
    保つべく前記液位センサの検出結果に基いて樹脂液を補
    充する樹脂液注入機構、とを備えたことを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載のワークの自動含浸装
    置。
  6. 【請求項6】 少なくとも3つの前記含浸槽を周方向等
    間隔に配した回転テーブルを備え、この回転テーブルは
    各含浸槽を順次同一停止位置に停止させるべく間欠回転
    するようにされており、回転テーブル停止時における一
    つの含浸槽が前記第1搬送機構に連繋され、別の一つの
    含浸槽が前記蓋体に連繋されて閉蓋可能にされ、更に別
    の一つの含浸槽が前記第2搬送機構に連繋されることを
    特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のワークの
    自動含浸装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも4つの前記含浸槽を周方向等
    間隔に配した回転テーブルを備え、この回転テーブルは
    各含浸槽を順次同一停止位置に停止させるべく間欠回転
    するようにされており、回転テーブル停止時における一
    つの含浸槽が前記第1搬送機構に連繋され、別の一つの
    含浸槽が前記蓋体に連繋されて閉蓋可能にされ、更に別
    の一つの含浸槽が前記第2搬送機構に連繋され、更にま
    た別の一つの含浸槽が前記液位センサ及び樹脂液注入機
    構に連繋されることを特徴とする請求項5に記載のワー
    クの自動含浸装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1から7のいずれかに記載の
    ワークの自動含浸装置と、この自動含浸装置で樹脂液を
    含浸せしめた磁気コイルに付着した余剰の樹脂液を濯ぎ
    液で濯ぎ落とす自動濯ぎ装置とを備え、前記自動含浸装
    置の第2搬送機構によってワークが自動濯ぎ装置に供給
    されることを特徴とするワークの自動含浸濯ぎ装置。
  9. 【請求項9】 前記自動濯ぎ装置は、上部を開口させ内
    部に濯ぎ液を収容した濯ぎ槽と、前記濯ぎ槽内の濯ぎ液
    を撹拌する撹拌機構と、前記濯ぎ篭内からワークを濯ぎ
    篭外に搬出する第3搬送機構、とを備えたことを特徴と
    する請求項8に記載のワークの自動含浸濯ぎ装置。
  10. 【請求項10】 前記濯ぎ槽は内面に撹拌羽根を有し回
    転可能にされており、この濯ぎ槽の回転と撹拌羽根によ
    って撹拌機構が構成されていることを特徴とする請求項
    9に記載のワークの連続含浸濯ぎ装置。
  11. 【請求項11】 前記濯ぎ槽の内部には、ワークを載置
    可能とする濯ぎ篭が、ワークを濯ぎ槽の濯ぎ液に浸漬せ
    しめたりあるいは濯ぎ液から引き上げたりすることがで
    きるように上下動可能に設置されており、この濯ぎ篭に
    前記第2搬送機構及び第3搬送機構が連繋していること
    を特徴とする請求項9または10に記載のワークの自動
    含浸濯ぎ装置。
  12. 【請求項12】 前記第3搬送機構はワークを把持する
    手段として電磁石を備えていることを特徴とする請求項
    9から11のいずれかに記載のワークの自動含浸濯ぎ装
    置。
  13. 【請求項13】 前記濯ぎ槽の回転中に前記濯ぎ篭が上
    下動せしめられるようにされた請求項11または12に
    記載のワークの自動含浸濯ぎ装置。
  14. 【請求項14】 少なくとも3つの前記濯ぎ槽を周方向
    等間隔に配した回転テーブルを備え、この回転テーブル
    は各濯ぎ槽を順次同一停止位置に停止させるべく間欠回
    転するようにされており、回転テーブル停止時における
    一つの濯ぎ槽が前記第2搬送機構に連繋され、別の一つ
    の濯ぎ槽が前記第3搬送機構に連繋されていることを特
    徴とする請求項9から13のいずれかに記載のワークの
    自動含浸濯ぎ装置。
  15. 【請求項15】 少なくとも3つの前記濯ぎ槽を周方向
    等間隔に配した回転テーブルを備え、各濯ぎ槽の内部に
    は、ワークを載置可能とする濯ぎ篭が、ワークを濯ぎ槽
    の濯ぎ液に浸漬せしめたりあるいは濯ぎ液から引き上げ
    たりすることができるように上下動可能に設置されてお
    り、これら濯ぎ篭は前記回転テーブルに対して上下動可
    能な昇降テーブルに取り付けられていて、全ての濯ぎ篭
    が同期して上下動せしめられるようにされており、前記
    回転テーブルは各濯ぎ槽を順次同一停止位置に停止させ
    るべく間欠回転するようにされており、回転テーブル停
    止時における一つの濯ぎ槽内の濯ぎ篭が前記第2搬送機
    構に連繋され、別の一つの濯ぎ槽内の濯ぎ篭が前記第3
    搬送機構に連繋されていることを特徴とする請求項9か
    ら13のいずれかに記載のワークの自動含浸濯ぎ装置。
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