JPH0935384A - ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄型化が可能なトレイ方式のディスク装置を
提供する。 【構成】 トレイ方式を採用したディスク装置におい
て、ディスク支持部材５を設けてディスク装着面を可動
式とし、このディスク支持部材５の両側面に設けた突起
５ａとシャーシ７のカム溝７ａとによりトレイ４のロー
ディングに合わせてディスク支持面の上昇・下降を行わ
せピックアップ６のターンテーブル６ａとクランパ２と
の間でディスクのチャッキングを行わせるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクや光磁気デ
ィスク等のディスクに情報を書込み、又はディスクから
情報を再生するディスク装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】以下に、従来の光ディスク装置の構成と
動作を図面を参照しながら説明する。従来、光ディスク
装置に光ディスクを挿入する方式として、キャディ方
式、トレイ方式、ドロワー方式等が知られていた。キャ
ディ方式は、キャディと呼ばれるカートリッジ１０２
（図５（ａ）参照）に光ディスクＤを収めキャディ蓋１
０３を閉じてから、図５（ｂ）に示すように光ディスク
装置本体１０４に挿入する方式である。また、トレイ方
式は、トレイ１０６のみが光ディスク装置本体１０５か
らスライドし、その上に図６に示すようにして光ディス
クＤを装着する方式である。ドロワー方式は、図７に示
すように、光ディスク装置本体１０８からトレイととも
に光ピックアップ１０９等を収めたシャーシ１０７がス
ライドして出てくる方式である。上記の各方式のうち、
近年、コンピュータ内蔵タイプの光ディスク装置の多く
で、ディスクの着脱をスムースかつ容易に行うことがで
きるトレイ方式が採用されている。このトレイ方式の光
ディスク装置では、そのほとんどが、光ディスクのチャ
ッキング（把持）を行う方法として、トレイが光ディス
ク装置本体内部に取り込まれるローディングの動作に連
動させて光ピックアップ部を上昇させ、光ピックアップ
部のスピンドルモータに設けられたターンテーブルと光
ディスク保持用クランパとの間で光ディスクのチャッキ
ングを行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のチャッキング方法では、ディスクチャッキング時に光
ピックアップ部を上昇させるためには、光ピックアップ
部を支持する本体シャーシの支点部分から、垂直方向に
ある一定値以上のスペースを設ける必要があった。しか
し、近年、光ディスク装置の薄型化が要請されており、
上記したトレイ方式におけるディスクチャッキング方法
では光ディスク装置の薄型化が困難であった。

【０００４】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、薄型化が可能なトレイ方式のディスク
装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項１に記載のディスク装置は、ディスクに
情報を書込み、又は前記ディスクから情報を再生するピ
ックアップと、前記ピックアップに設けられたスピンド
ルモータと、前記スピンドルモータに設けられたターン
テーブルと、前記ディスクを装着するトレイと、前記ト
レイに接合され両側面に突起が設けられ前記ディスクを
支持するディスク支持部材と、前記ディスクを前記ター
ンテーブルと挟み込みチャッキングを行うためのクラン
パと、前記クランパを支持するとともに前記ディスク支
持部材に接続するクランパ支持部材と、前記クランパ支
持部材を前記トレイに対し上昇又は下降する方向に付勢
しつつ前記ディスク支持部材に接続するバネと、前記ト
レイが装置本体内部に取り込まれる動作又は前記トレイ
が装置本体外部へ押し出される動作に連動して前記クラ
ンパ支持部材を上昇及び下降させる上部カバーと、前記
ディスク支持部材の両側面に設けられた突起と嵌合し前
記ディスクのチャッキング時には前記ディスク支持部材
を下降させ前記ディスクの取出し時には前記ディスク支
持部材を上昇させるためのカム溝を設けたシャーシと、
を備えたことを特徴とする。

【０００６】また、本発明の請求項２記載の発明は、請
求項１記載のディスク装置において、前記カム溝は、前
記ディスク支持部材を前記ディスク装置本体内部へ引き
込み又は前記ディスク支持部材を前記ディスク装置本体
外部へ押し出すための水平溝部と、前記ディスクのチャ
ッキング時には前記ディスク支持部材を下降させ前記デ
ィスクの取出し時には前記ディスク支持部材を上昇させ
る傾斜溝部を有することを特徴とする。

【０００７】

【作用】上記構成を有する本発明によれば、ディスクを
装填する場合には、トレイが装置本体内部に取り込ま
れ、そのローディング動作に連動して、上部カバーがク
ランパ支持部材を押え込むので、クランパ支持部材はバ
ネの付勢力に抗して下降する。そして、ディスク支持部
材の両側面に設けられた突起がシャーシに設けられたカ
ム溝と嵌合し、ディスクのチャッキング時にはディスク
支持部材を下降させ、ディスクの支持面を下げる。これ
により、クランパ支持部材に支持されたクランパと、タ
ーンテーブルとの間でディスクが挟み込まれ、チャッキ
ングが行われる。一方、ディスクを取り出す場合には、
カム溝と嵌合したディスク支持部材の突起がいったん上
昇するように動いてディスクのチャッキングを解除し、
次にカム溝に沿って装置外部方向へ動く。そして、トレ
イが装置本体外部へ押し出され、その動作に連動して、
上部カバーがクランパ支持部材からはずれるので、クラ
ンパ支持部材はバネの付勢力によって上昇する。これに
より、ディスクの取出しができる状態となる。

【０００８】

【実施例】以下に、本発明の実施例について、図面を参
照しながら説明する。図１は本発明の一実施例である光
ディスク装置の全体構成を示す分解斜視図である。図に
示すように、この光ディスク装置は、上部カバー１と、
クランパ２と、クランパ支持部材３と、トレイ４と、デ
ィスク支持部材５と、光ピックアップ６と、シャーシ７
と、底部カバー８と、スピンドルモータ９と、ウォーム
ギヤ９ａと、ギヤ１０及び１１と、バネ１２を備えて構
成されている。

【０００９】上記の上部カバー１は、この光ディスク装
置に埃等が上部から進入することを防止するためのカバ
ーである。クランパ２は、光ピックアップ６のスピンド
ルモータに設けられたターンテーブル６ａとの間で光デ
ィスクのチャッキングを行う。クランパ支持部材３は、
クランパ２を支持する部材であり、バネ１２によりディ
スク支持部材５に接続される。

【００１０】トレイ４は、光ディスクをこの光ディスク
装置の本体内部へ搬送する。ディスク支持部材５は、ト
レイ４がこの光ディスク装置の本体内部へ取り込まれる
動作に連動して上下することにより、光ピックアップ７
を移動させずに光ディスクを支持し、そのチャッキング
を行う部材である。このディスク支持部材５の両側面に
は、突起５ａ，５ａが設けられている。

【００１１】光ピックアップ６は、光ディスクに情報を
書込み、又は光ディスクから情報を再生する。シャーシ
７は、光ピックアップ７を支持する。また、シャーシ７
の両側面には、ディスク支持部材５を上昇又は下降させ
るためのカム溝７ａが設けられている。カム溝７ａは、
水平溝部７１と傾斜溝部７２を有している。底部カバー
８は、上部カバー１と同様に、この光ディスク装置に底
部から埃等が進入することを防止するためのカバーであ
る。

【００１２】スピンドルモータ９は、トレイ４を光ディ
スク装置の本体内部へ搬送するための駆動源である。ウ
ォームギヤ９ａは、スピンドルモータ９に取り付けられ
ている。ギヤ１０は、ウォームギヤ９ａからの動力を伝
達するためのギヤである。ギヤ１１は、ギヤ１０のギヤ
からの力をトレイ４に設けられたラック部１３に伝達す
るためのギヤである。バネ１２はクランパ支持部材３を
付勢するためのバネである。

【００１３】次に、本実施例の光ディスク装置の動作に
ついて説明する。図２は本実施例の光ディスク装置の上
面図であり、図３は本実施例の光ディスク装置における
ディスク収納時の状態を示す側面図であり、図４は本実
施例の光ディスク装置におけるトレイが光ディスク装置
本体から取り出された状態すなわち光ディスクの装着を
待機している状態を示す側面図である。

【００１４】まず、図４において、クランパ支持部材３
は、図２にも示すように、バネ１２により図４のＡ方向
に動きを強制（付勢）されている。また、図４におい
て、ディスク支持部材５は、トレイ４に対し図４のＢ方
向にバネ１２により付勢されている。

【００１５】この状態で光ディスクをトレイ４に載せた
後、図示しないＣＰＵ等により、トレイ４を光ディスク
装置本体内部へ取り込む命令を実行すると、スピンドル
モータ９が回転する。この回転駆動力はトレイ４のラッ
ク部１３に伝達され、トレイ４は光ディスクを載せた状
態で本体内部へ取り込まれ始める。

【００１６】この際、クランパ支持部材３の上端部が、
上部カバー１に押さえ込まれるので、バネにより付勢さ
れたＡ方向とは逆の方向へ動く。また、このとき、ディ
スク支持部材５の側面部分に設けられた突起５ａ，５ａ
は、シャーシ７の側面部分に設けられたカム溝７ａの水
平溝部７１に嵌合しその中を装置内部方向へ移動する。
トレイ４が光ディスク装置本体内部に徐々に取り込ま
れ、ディスク支持部材５の両側面に設けられた突起５
ａ，５ａがシャーシ７に設けられたカム溝７ａの傾斜溝
部７２に到達すると、ディスク支持部材５は下降を始め
るので、光ディスクの支持面が下降し、突起５ａ，５ａ
が傾斜溝部７２の終端部に到達しトレイ４が光ディスク
装置本体内部の所定の位置（図２，３参照）に到達した
ときに、光ディスクがターンテーブル６ａとクランパ２
との間でチャッキングされ、光ディスク装置は光ディス
クへの情報書込み又は情報再生が可能な状態となる。

【００１７】次に、図示しないＣＰＵ等により、光ディ
スクを取り出すべき命令が発せられた場合には、スピン
ドルモータ９が逆回転し、ディスク支持部材５の両側面
の突起５ａ，５ａがカム溝７ａを通って案内されること
によりディスク支持部材５が上昇し、光ディスクをター
ンテーブルから引き離す。その後、トレイ４が光ディス
ク装置本体外部へ徐々に押し出されてくると、クランパ
支持部材３が浮き上がり、図４に示すように光ディスク
を取り外すことが可能な状態となる。

【００１８】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

【００１９】例えば、上記実施例においては、光ディス
クに情報を書込み、又は光ディスクから情報を再生する
光ディスク装置について説明したが、本発明はこれには
限定されず、光磁気ディスクに情報を書込み、又は光磁
気ディスクから情報を再生する光磁気ディスク装置につ
いても応用可能である。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トレイ方式を採用したディスク装置において、ディスク
支持部材を設けてディスク装着面を可動式とし、このデ
ィスク支持部材の両側面に設けた突起とシャーシのカム
溝とによりトレイのローディングに合わせてディスク支
持面の上昇・下降を行わせピックアップのターンテーブ
ルとクランパとの間でディスクのチャッキングを行わせ
るようにしたので、ディスクのチャッキングを行う際
に、トレイのローディングの動きと連動させてピックア
ップを上昇又は下降させる必要がなくなった。このた
め、ディスクの着脱をスムースかつ容易に行うことがで
きるトレイ方式を採用しつつ、装置全体の構造自体を簡
略化することができ、かつ、チャッキング機構の省スペ
ース化が図れるため、ディスク装置全体の小型化、薄型
化を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である光ディスク装置の全体
構成を示す分解斜視図

【図２】図１に示す光ディスク装置のさらに詳細な構成
とその動作を示す上面図

【図３】図１に示す光ディスク装置のさらに詳細な構成
とディスク収納時における動作を示す側面図

【図４】図１に示す光ディスク装置のさらに詳細な構成
とディスク装着待機時における動作を示す側面図

【図５】従来の光ディスク装置におけるディスク装着方
式を示す図（１）

【図６】従来の光ディスク装置におけるディスク装着方
式を示す図（２）

【図７】従来の光ディスク装置におけるディスク装着方
式を示す図（３）

【符号の説明】

１ 上部カバー ２ クランパ ３ クランパ支持部材 ４ トレイ ５ ディスク支持部材 ５ａ 突起 ６ 光ピックアップ ６ａ ターンテーブル ７ シャーシ ７ａ カム溝 ８ 底部カバー ９ スピンドルモータ ９ａ ウォームギヤ １０，１１ ギヤ １２ バネ １３ ラック部 ７１ 水平溝部 ７２ 傾斜溝部 １０２ キャディ １０３ キャディ蓋 １０４，１０５ 光ディスク装置本体 １０６ トレイ １０７ シャーシ １０８ 光ディスク装置本体 １０９ 光ピックアップ Ｄ 光ディスク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスクに情報を書込み、又は前記ディス
   クから情報を再生するピックアップと、前記ピックアッ
   プに設けられたスピンドルモータと、前記スピンドルモ
   ータに設けられたターンテーブルと、前記ディスクを装
   着するトレイと、前記トレイに接合され両側面に突起が
   設けられ前記ディスクを支持するディスク支持部材と、
   前記ディスクを前記ターンテーブルと挟み込みチャッキ
   ングを行うためのクランパと、前記クランパを支持する
   とともに前記ディスク支持部材に接続するクランパ支持
   部材と、前記クランパ支持部材を前記トレイに対し上昇
   又は下降する方向に付勢しつつ前記ディスク支持部材に
   接続するバネと、前記トレイが装着本体内部に取り込ま
   れる動作又は前記トレイが装置本体外部へ押し出される
   動作に連動して前記クランパ支持部材を上昇及び下降さ
   せる上部カバーと、前記ディスク支持部材の両側面に設
   けられた突起と嵌合し前記ディスクのチャッキング時に
   は前記ディスク支持部材を下降させ前記ディスクの取出
   し時には前記ディスク支持部材を上昇させるためのカム
   溝を設けたシャーシと、を備えたことを特徴とするディ
   スク装置。
2. 【請求項２】請求項１記載のディスク装置において、前
   記カム溝は、前記ディスク支持部材を前記ディスク装置
   本体内部へ引き込み又は前記ディスク支持部材を前記デ
   ィスク装置本体外部へ押し出すための水平溝部と、前記
   ディスクのチャッキング時には前記ディスク支持部材を
   下降させ前記ディスクの取出し時には前記ディスク支持
   部材を上昇させる傾斜溝部を有することを特徴とするデ
   ィスク装置。