JPH0933785A - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents
ズームレンズ鏡筒Info
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- JPH0933785A JPH0933785A JP7182833A JP18283395A JPH0933785A JP H0933785 A JPH0933785 A JP H0933785A JP 7182833 A JP7182833 A JP 7182833A JP 18283395 A JP18283395 A JP 18283395A JP H0933785 A JPH0933785 A JP H0933785A
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- lens
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 変倍動作時に合焦状態が変化することのない
ズームレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】 変倍動作及び合焦動作の双方を行うレン
ズ群を支持し、光軸方向及び光軸中心の回転方向に可動
なレンズ支持部材(10)と、レンズ支持部材の変倍動
作及び合焦動作を共通して規定する1つのカム部(5
c)を有し、光軸中心に回転可能なカムリング(5)と
を備え、回転運動を停止しているカムリングに対してレ
ンズ支持部材を回転させることにより合焦動作を行い、
回転運動を停止しているレンズ支持部材に対してカムリ
ングを回転させることにより変倍動作を行うズームレン
ズ鏡筒において、レンズ支持部材に回転方向の負荷トル
クを与え、変倍動作時にレンズ支持部材が回転運動を行
うことを防止する負荷部材(16、17)を有する。
ズームレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】 変倍動作及び合焦動作の双方を行うレン
ズ群を支持し、光軸方向及び光軸中心の回転方向に可動
なレンズ支持部材(10)と、レンズ支持部材の変倍動
作及び合焦動作を共通して規定する1つのカム部(5
c)を有し、光軸中心に回転可能なカムリング(5)と
を備え、回転運動を停止しているカムリングに対してレ
ンズ支持部材を回転させることにより合焦動作を行い、
回転運動を停止しているレンズ支持部材に対してカムリ
ングを回転させることにより変倍動作を行うズームレン
ズ鏡筒において、レンズ支持部材に回転方向の負荷トル
クを与え、変倍動作時にレンズ支持部材が回転運動を行
うことを防止する負荷部材(16、17)を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズームレンズ鏡筒
に関し、特に、変倍動作及び合焦動作の双方を行うレン
ズ群を含む光学系を有するズームレンズ鏡筒に関するも
のである。
に関し、特に、変倍動作及び合焦動作の双方を行うレン
ズ群を含む光学系を有するズームレンズ鏡筒に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、この種のズームレンズ鏡筒は、小
型化、高性能化、さらには高変倍化が求められている。
これらの要求に応えるために、前玉繰出し方式以外の方
式を用いた様々なレンズ鏡筒が提案されており、本出願
人も特開平5−142475において新規な構成のレン
ズ鏡筒を提案している。ここでは、特開平5−1424
75に開示したレンズ鏡筒について簡単に説明する。一
般に、レンズ鏡筒の光学系は、それぞれ異なる機能を果
たす複数のレンズ群より構成されており、各レンズ群
は、カムリングに設けられたカム溝によって光軸方向に
駆動される。従って、任意のレンズ群の光軸方向の移動
量は、カムリングの回転角を変数として表現することが
可能である。そこで、以下において、カムリングの回転
角を変数として、レンズ群の光軸方向の移動量の様子を
表した曲線をそのレンズ群の移動軌跡と呼ぶ。
型化、高性能化、さらには高変倍化が求められている。
これらの要求に応えるために、前玉繰出し方式以外の方
式を用いた様々なレンズ鏡筒が提案されており、本出願
人も特開平5−142475において新規な構成のレン
ズ鏡筒を提案している。ここでは、特開平5−1424
75に開示したレンズ鏡筒について簡単に説明する。一
般に、レンズ鏡筒の光学系は、それぞれ異なる機能を果
たす複数のレンズ群より構成されており、各レンズ群
は、カムリングに設けられたカム溝によって光軸方向に
駆動される。従って、任意のレンズ群の光軸方向の移動
量は、カムリングの回転角を変数として表現することが
可能である。そこで、以下において、カムリングの回転
角を変数として、レンズ群の光軸方向の移動量の様子を
表した曲線をそのレンズ群の移動軌跡と呼ぶ。
【0003】特開平5−142475は、変倍動作およ
び合焦動作の双方を行う1つのレンズ群(以下、「合焦
レンズ群」という)と、変倍動作のみを行う複数のレン
ズ群(以下、「変倍レンズ群」という)とを備えたズー
ムレンズ鏡筒に関する発明である。この発明において、
合焦レンズ群の移動軌跡は、合焦用移動軌跡と変倍補正
用移動軌跡とに分割されている。ここで、合焦用移動軌
跡は、レンズ鏡筒を距離環とカムリングとを回転方向に
直接連動させる構成とした場合において、手動により合
焦操作を行ったときに、十分な合焦性能が得られるよう
に、すなわち、合焦のためのカムリングの回転角が大き
くなるようにその形状が定められている。同時に、合焦
用移動軌跡は、任意の焦点距離及び撮影距離において結
像点の偏差量が十分に小さくなるようにもその形状を定
められている。
び合焦動作の双方を行う1つのレンズ群(以下、「合焦
レンズ群」という)と、変倍動作のみを行う複数のレン
ズ群(以下、「変倍レンズ群」という)とを備えたズー
ムレンズ鏡筒に関する発明である。この発明において、
合焦レンズ群の移動軌跡は、合焦用移動軌跡と変倍補正
用移動軌跡とに分割されている。ここで、合焦用移動軌
跡は、レンズ鏡筒を距離環とカムリングとを回転方向に
直接連動させる構成とした場合において、手動により合
焦操作を行ったときに、十分な合焦性能が得られるよう
に、すなわち、合焦のためのカムリングの回転角が大き
くなるようにその形状が定められている。同時に、合焦
用移動軌跡は、任意の焦点距離及び撮影距離において結
像点の偏差量が十分に小さくなるようにもその形状を定
められている。
【0004】また、変倍補正用移動軌跡は、合焦用移動
軌跡とこの変倍補正用移動軌跡とを重ね合わせた場合
に、もとの合焦レンズ群の移動軌跡が得られるようにそ
の形状が定められている。一方、変倍用移動レンズ群の
移動軌跡は、変倍用移動軌跡と変倍補正用移動軌跡とに
分割されている。変倍用移動軌跡は、変倍補正用移動軌
跡とこの変倍用移動軌跡とを重ね合わせた軌跡が変倍レ
ンズ群のもとの移動軌跡と一致するようにその形状が定
められている。
軌跡とこの変倍補正用移動軌跡とを重ね合わせた場合
に、もとの合焦レンズ群の移動軌跡が得られるようにそ
の形状が定められている。一方、変倍用移動レンズ群の
移動軌跡は、変倍用移動軌跡と変倍補正用移動軌跡とに
分割されている。変倍用移動軌跡は、変倍補正用移動軌
跡とこの変倍用移動軌跡とを重ね合わせた軌跡が変倍レ
ンズ群のもとの移動軌跡と一致するようにその形状が定
められている。
【0005】特開平5−142475では、上述の変倍
補正用移動軌跡、合焦用移動軌跡及び変倍用移動軌跡の
それぞれの形状に対応した3つのカム溝、すなわち、変
倍補正用移動カム、合焦用移動カム及び変倍用移動カム
をカムリングに設けている。それぞれのカム溝には、固
定筒、合焦レンズ群の保持筒、又は、変倍レンズ群の保
持筒に設置してあるカムピンが挿入されており、カムリ
ングが回転運動をした場合に、それぞれのカム溝とカム
ピンとが、カムリング、合焦レンズ群及び変倍レンズ群
を光軸方向に駆動し、レンズ鏡筒の変倍動作が行われ
る。この発明は、このような構成とすることにより、カ
ムリングと距離環の間に回転量の拡大機構等を備えるこ
となく、合焦精度が高く、操作性の良好なズームレンズ
鏡筒を提供することを可能としている。
補正用移動軌跡、合焦用移動軌跡及び変倍用移動軌跡の
それぞれの形状に対応した3つのカム溝、すなわち、変
倍補正用移動カム、合焦用移動カム及び変倍用移動カム
をカムリングに設けている。それぞれのカム溝には、固
定筒、合焦レンズ群の保持筒、又は、変倍レンズ群の保
持筒に設置してあるカムピンが挿入されており、カムリ
ングが回転運動をした場合に、それぞれのカム溝とカム
ピンとが、カムリング、合焦レンズ群及び変倍レンズ群
を光軸方向に駆動し、レンズ鏡筒の変倍動作が行われ
る。この発明は、このような構成とすることにより、カ
ムリングと距離環の間に回転量の拡大機構等を備えるこ
となく、合焦精度が高く、操作性の良好なズームレンズ
鏡筒を提供することを可能としている。
【0006】ここで、上記のレンズ鏡筒において合焦及
び変倍操作を行う場合の合焦レンズ群の動作についてさ
らに説明する。合焦レンズ群の保持筒に設置されている
カムピン(以下、「合焦用カムピン」という)は、上述
のように合焦用移動カムにその一部を挿入している他
に、他の一部を距離環に設けられた溝部(以下、「距離
環溝部」という)に挿入しており、これにより、合焦レ
ンズ群の保持筒と距離環とは、回転方向に一体となって
いる。従って、レンズ鏡筒の変倍操作により、カムリン
グが回転運動を行う場合には、合焦用カムピンは、距離
環の慣性力、又は、距離環が他部材から受ける摩擦力等
のために回転方向に移動することがなく、合焦用移動カ
ムと相対運動を行う。この結果、合焦用カムピン及び合
焦レンズ群は、合焦用移動カムの形状に従って光軸方向
に移動し、合焦レンズ群の変倍が行われる。
び変倍操作を行う場合の合焦レンズ群の動作についてさ
らに説明する。合焦レンズ群の保持筒に設置されている
カムピン(以下、「合焦用カムピン」という)は、上述
のように合焦用移動カムにその一部を挿入している他
に、他の一部を距離環に設けられた溝部(以下、「距離
環溝部」という)に挿入しており、これにより、合焦レ
ンズ群の保持筒と距離環とは、回転方向に一体となって
いる。従って、レンズ鏡筒の変倍操作により、カムリン
グが回転運動を行う場合には、合焦用カムピンは、距離
環の慣性力、又は、距離環が他部材から受ける摩擦力等
のために回転方向に移動することがなく、合焦用移動カ
ムと相対運動を行う。この結果、合焦用カムピン及び合
焦レンズ群は、合焦用移動カムの形状に従って光軸方向
に移動し、合焦レンズ群の変倍が行われる。
【0007】一方、レンズ鏡筒の合焦操作を行う場合に
は、合焦用カムピンは、距離環から回転方向の力の伝達
を受けて回転運動を行う。このときに、カムリングは、
カムリングに連結している変倍用の操作環の慣性力等に
より回転方向に移動しない。この結果、合焦用移動カム
と合焦用カムピンが相対運動を行うことが可能となり、
合焦レンズ群の合焦動作が行われる。
は、合焦用カムピンは、距離環から回転方向の力の伝達
を受けて回転運動を行う。このときに、カムリングは、
カムリングに連結している変倍用の操作環の慣性力等に
より回転方向に移動しない。この結果、合焦用移動カム
と合焦用カムピンが相対運動を行うことが可能となり、
合焦レンズ群の合焦動作が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のズームレンズ鏡筒では、変倍操作時に合焦用カムピン
の回転運動を抑制するものは、距離環の慣性力、又は、
距離環が他部材から受ける回転方向の摩擦力等である。
ところが、これらの力は、手動操作時における距離環の
操作感を軽く滑らかなものとするために、一般に小さく
設定されている。従って、合焦用カムピンの回転運動を
抑制する力も弱い。そのために、合焦用カムピンは、カ
ムリングの回転運動に追従しやすく、変倍動作時に光学
系の合焦状態が変化し、画像のピントがずれてしまいや
すいという問題があった。
のズームレンズ鏡筒では、変倍操作時に合焦用カムピン
の回転運動を抑制するものは、距離環の慣性力、又は、
距離環が他部材から受ける回転方向の摩擦力等である。
ところが、これらの力は、手動操作時における距離環の
操作感を軽く滑らかなものとするために、一般に小さく
設定されている。従って、合焦用カムピンの回転運動を
抑制する力も弱い。そのために、合焦用カムピンは、カ
ムリングの回転運動に追従しやすく、変倍動作時に光学
系の合焦状態が変化し、画像のピントがずれてしまいや
すいという問題があった。
【0009】そこで、本発明の課題は、変倍動作時に、
合焦状態が変化することのないズームレンズ鏡筒を提供
することである。
合焦状態が変化することのないズームレンズ鏡筒を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、変倍動作及び合焦動作の双
方を行うレンズ群(G2)を支持し、光軸方向及び光軸
中心の回転方向に可動なレンズ支持部材(10)と、レ
ンズ支持部材(10)の変倍動作及び合焦動作を共通し
て規定する1つのカム部(5c)を有し、光軸中心に回
転可能なカムリング(5)とを備え、回転運動を停止し
ているカムリング(5)に対してレンズ支持部材(1
0)を回転させることにより合焦動作を行い、回転運動
を停止しているレンズ支持部材(10)に対してカムリ
ング(5)を回転させることにより変倍動作を行うズー
ムレンズ鏡筒において、レンズ支持部材(10)に回転
方向の負荷トルクを与え、変倍動作時にレンズ支持部材
(10)が回転運動を行うことを防止する負荷部材(1
6、17)を有することを特徴としている。
に、請求項1に係る発明は、変倍動作及び合焦動作の双
方を行うレンズ群(G2)を支持し、光軸方向及び光軸
中心の回転方向に可動なレンズ支持部材(10)と、レ
ンズ支持部材(10)の変倍動作及び合焦動作を共通し
て規定する1つのカム部(5c)を有し、光軸中心に回
転可能なカムリング(5)とを備え、回転運動を停止し
ているカムリング(5)に対してレンズ支持部材(1
0)を回転させることにより合焦動作を行い、回転運動
を停止しているレンズ支持部材(10)に対してカムリ
ング(5)を回転させることにより変倍動作を行うズー
ムレンズ鏡筒において、レンズ支持部材(10)に回転
方向の負荷トルクを与え、変倍動作時にレンズ支持部材
(10)が回転運動を行うことを防止する負荷部材(1
6、17)を有することを特徴としている。
【0011】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載のズームレンズ鏡筒において、レンズ支持部材(1
0)に隣接する他のレンズ支持部材(11)を備え、負
荷部材は、光軸方向に付勢力を有する付勢部材(16、
17)であり、レンズ支持部材(10)又は他のレンズ
支持部材(11)の一方にその一端を固定し、他方にそ
の他端を摩擦接触させていることを特徴としている。
記載のズームレンズ鏡筒において、レンズ支持部材(1
0)に隣接する他のレンズ支持部材(11)を備え、負
荷部材は、光軸方向に付勢力を有する付勢部材(16、
17)であり、レンズ支持部材(10)又は他のレンズ
支持部材(11)の一方にその一端を固定し、他方にそ
の他端を摩擦接触させていることを特徴としている。
【0012】請求項1に係る発明によれば、ズームレン
ズ鏡筒が変倍動作を行うときに、カムリングは、光軸を
中心とした回転運動を行う。一方、レンズ支持部材は、
負荷部材から回転方向の負荷トルクを与えられるため
に、カムリングの回転運動に追従して回転運動を行うこ
とがない。請求項2に係る発明によれば、負荷部材は、
レンズ支持部材又は他のレンズ支持部材の一方にその一
端を固定し、他方にその他端を摩擦接触するように付勢
している。これにより、付勢部材は、摩擦接触している
部位に、レンズ支持部材が回転運動をしようとする方向
と反対の方向への摩擦トルクを発生させる。
ズ鏡筒が変倍動作を行うときに、カムリングは、光軸を
中心とした回転運動を行う。一方、レンズ支持部材は、
負荷部材から回転方向の負荷トルクを与えられるため
に、カムリングの回転運動に追従して回転運動を行うこ
とがない。請求項2に係る発明によれば、負荷部材は、
レンズ支持部材又は他のレンズ支持部材の一方にその一
端を固定し、他方にその他端を摩擦接触するように付勢
している。これにより、付勢部材は、摩擦接触している
部位に、レンズ支持部材が回転運動をしようとする方向
と反対の方向への摩擦トルクを発生させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、実施形
態について、さらに詳しくに説明する。図1は、本発明
に係るレンズ鏡筒の光軸を含む断面を示す図である。ま
た、図2は、本発明で用いるカムリングの展開図であ
る。固定鏡筒1は、レンズ鏡筒の固定部分であり、マウ
ント部1a,大径部1b及び小径部1cを有している。
マウント部1aは、レンズ鏡筒を不図示のカメラボディ
に取り付けるときの接続部位であり、固定鏡筒1の後端
部に設けられている。大径部1bは、手動による合焦操
作を行う場合に、回転操作を行う距離リング等をその外
周面に取り付けるための円筒であり、その円筒軸がレン
ズ鏡筒の光軸と一致するように固定筒1の後部より前方
に伸びている。小径部1cは、カムリング等を支持する
円筒である。小径部1cは、径が大径部1bより小さ
く、大径部1bと同様、円筒軸がレンズ鏡筒の光軸と一
致するように固定筒1の後部より前方に伸びている。
態について、さらに詳しくに説明する。図1は、本発明
に係るレンズ鏡筒の光軸を含む断面を示す図である。ま
た、図2は、本発明で用いるカムリングの展開図であ
る。固定鏡筒1は、レンズ鏡筒の固定部分であり、マウ
ント部1a,大径部1b及び小径部1cを有している。
マウント部1aは、レンズ鏡筒を不図示のカメラボディ
に取り付けるときの接続部位であり、固定鏡筒1の後端
部に設けられている。大径部1bは、手動による合焦操
作を行う場合に、回転操作を行う距離リング等をその外
周面に取り付けるための円筒であり、その円筒軸がレン
ズ鏡筒の光軸と一致するように固定筒1の後部より前方
に伸びている。小径部1cは、カムリング等を支持する
円筒である。小径部1cは、径が大径部1bより小さ
く、大径部1bと同様、円筒軸がレンズ鏡筒の光軸と一
致するように固定筒1の後部より前方に伸びている。
【0014】大径部1bの外周面中央部及び後端部に
は、それぞれズームリング2及び絞りリング3が光軸中
心に所定角度を回転可能であるように取り付けてある。
ズームリング2は、手動により変倍調整を行う場合に回
転操作を行う円筒状の部材である。ズームリング2は、
その後端部内周面に連動部2aを備えており、連動部2
aは、大径部1bに設けてある逃げ溝1dを貫通し、大
径部1bと小径部1cの間の空間にその先端部を配置し
ている。また、連動部2aの先端部は、連動ピン7を備
えており、連動ピン7は、小径部1cの後端部に設けて
ある逃げ溝1eを貫通して、その先端部を小径部1cの
内周側に位置させている。絞りリング3は、手動により
絞り調整を行う場合に回転操作を行う環状部材であり、
絞りリング3を回転させることにより不図示の絞り羽根
等の配置を変更することが可能となっている。
は、それぞれズームリング2及び絞りリング3が光軸中
心に所定角度を回転可能であるように取り付けてある。
ズームリング2は、手動により変倍調整を行う場合に回
転操作を行う円筒状の部材である。ズームリング2は、
その後端部内周面に連動部2aを備えており、連動部2
aは、大径部1bに設けてある逃げ溝1dを貫通し、大
径部1bと小径部1cの間の空間にその先端部を配置し
ている。また、連動部2aの先端部は、連動ピン7を備
えており、連動ピン7は、小径部1cの後端部に設けて
ある逃げ溝1eを貫通して、その先端部を小径部1cの
内周側に位置させている。絞りリング3は、手動により
絞り調整を行う場合に回転操作を行う環状部材であり、
絞りリング3を回転させることにより不図示の絞り羽根
等の配置を変更することが可能となっている。
【0015】距離リング4は、手動により合焦を行う場
合に回転操作を行う部材であり、大径部1bの内周面に
所定の角度を光軸中心に回転可能であるように取り付け
てある。距離リング4の前部は、レンズ鏡筒の外筒の一
部を構成する外周部と、外周部の内周側に位置し、案内
溝4aを有する内周部に分かれている。
合に回転操作を行う部材であり、大径部1bの内周面に
所定の角度を光軸中心に回転可能であるように取り付け
てある。距離リング4の前部は、レンズ鏡筒の外筒の一
部を構成する外周部と、外周部の内周側に位置し、案内
溝4aを有する内周部に分かれている。
【0016】カムリング5は、光学系(第1レンズ群G
1〜第4レンズ群G4)の光軸方向位置を規定するため
の部材であり、小径部1cの内周面において、光軸中心
に所定角度を回転可能に、また、光軸方向に移動可能に
取り付けてある。カムリング5の中央部に設けてあるカ
ム溝5aは、カムリング5の変倍動作を規定する変倍補
正用移動カムであり、小径部1cに設置してあるカムピ
ン6と係合している(図2参照)。これにより、カムリ
ング5の回転運動は、カム溝5a及びカムピン6により
光軸方向の運動に変換され、カムリング5は、変倍操作
に従って光軸方向に移動する。
1〜第4レンズ群G4)の光軸方向位置を規定するため
の部材であり、小径部1cの内周面において、光軸中心
に所定角度を回転可能に、また、光軸方向に移動可能に
取り付けてある。カムリング5の中央部に設けてあるカ
ム溝5aは、カムリング5の変倍動作を規定する変倍補
正用移動カムであり、小径部1cに設置してあるカムピ
ン6と係合している(図2参照)。これにより、カムリ
ング5の回転運動は、カム溝5a及びカムピン6により
光軸方向の運動に変換され、カムリング5は、変倍操作
に従って光軸方向に移動する。
【0017】カムリング5の後部に設けてある案内溝5
bは、光軸に平行な直進溝である。案内溝5bには、ズ
ームリング2の連動部2aに設置してある連動ピン7が
その先端部を挿入しており(図2参照)、これにより、
ズームリング2とカムリング5とは、光軸を中心とした
回転方向に一体となっている。
bは、光軸に平行な直進溝である。案内溝5bには、ズ
ームリング2の連動部2aに設置してある連動ピン7が
その先端部を挿入しており(図2参照)、これにより、
ズームリング2とカムリング5とは、光軸を中心とした
回転方向に一体となっている。
【0018】レンズ鏡筒の最前部に配置してある第1レ
ンズ群保持筒8は、第1レンズ群G1を保持するための
部材であり、光軸方向に前後移動をすることが可能であ
るように、摺動部8aにおいて小径部1cの外周面に嵌
合している。また、第1レンズ群保持筒8は、摺動部8
aの内周面にカムピン9を設置しており、カムピン9
は、小径部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1gを
貫通して、その先端部をカムリング5に設けてあるカム
溝5fに挿入している(図2)。ここで、カム溝5f
は、第1レンズ群G1の変倍動作を規定する変倍用移動
カムである。カムリング5が回転運動を行うと、その回
転運動は、カム溝5f、カムピン9及び案内溝1gによ
って第1レンズ群保持筒8の光軸方向の直進運動に変換
される。
ンズ群保持筒8は、第1レンズ群G1を保持するための
部材であり、光軸方向に前後移動をすることが可能であ
るように、摺動部8aにおいて小径部1cの外周面に嵌
合している。また、第1レンズ群保持筒8は、摺動部8
aの内周面にカムピン9を設置しており、カムピン9
は、小径部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1gを
貫通して、その先端部をカムリング5に設けてあるカム
溝5fに挿入している(図2)。ここで、カム溝5f
は、第1レンズ群G1の変倍動作を規定する変倍用移動
カムである。カムリング5が回転運動を行うと、その回
転運動は、カム溝5f、カムピン9及び案内溝1gによ
って第1レンズ群保持筒8の光軸方向の直進運動に変換
される。
【0019】第1レンズ群保持筒8の後方に配置してあ
る第2レンズ群保持筒10は、第2レンズ群G2を保持
するための部材であり、光軸中心の回転運動、及び、光
軸方向の前後移動が可能であるようにカムリング5の内
周面に嵌合している。第2レンズ群保持筒10の外周面
には、カムピン13が設置してあり、カムピン13は、
カムリング5に設けてあるカム溝5cにその一部を挿入
している(図2参照)。ここで、カム溝5cは、第2レ
ンズ群G2の合焦動作及び変倍動作を規定する合焦用移
動カムである。カムピン13は、さらに小径部1cに設
けてある逃げ溝1h、及び、第1レンズ群保持筒8の摺
動部8aに設けてある逃げ溝8bを貫通して、その先端
部を距離リング4の内周部に設けてある光軸に平行な案
内溝4aに挿入している。これにより、距離リング4が
回転すると、その回転運動は、案内溝4aを介してカム
ピン13に伝達され、さらに、カムピン13及びカム溝
5cによって第2レンズ群保持筒10の光軸方向の運動
に変換される。
る第2レンズ群保持筒10は、第2レンズ群G2を保持
するための部材であり、光軸中心の回転運動、及び、光
軸方向の前後移動が可能であるようにカムリング5の内
周面に嵌合している。第2レンズ群保持筒10の外周面
には、カムピン13が設置してあり、カムピン13は、
カムリング5に設けてあるカム溝5cにその一部を挿入
している(図2参照)。ここで、カム溝5cは、第2レ
ンズ群G2の合焦動作及び変倍動作を規定する合焦用移
動カムである。カムピン13は、さらに小径部1cに設
けてある逃げ溝1h、及び、第1レンズ群保持筒8の摺
動部8aに設けてある逃げ溝8bを貫通して、その先端
部を距離リング4の内周部に設けてある光軸に平行な案
内溝4aに挿入している。これにより、距離リング4が
回転すると、その回転運動は、案内溝4aを介してカム
ピン13に伝達され、さらに、カムピン13及びカム溝
5cによって第2レンズ群保持筒10の光軸方向の運動
に変換される。
【0020】第2レンズ群保持筒10の後方に配置して
ある第3レンズ群保持筒11は、第3レンズ群G3を保
持するための部材であり、光軸方向に前後移動をするこ
とが可能であるようにカムリング5の内周面に嵌合して
いる。第3レンズ群保持筒11は、その外周面にカムピ
ン14を設置しており、カムピン14は、カムリング5
に設けてあるカム溝5dを貫通して、その先端部を小径
部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1iに挿入して
いる(図2参照)。ここで、カム溝5dは、第3レンズ
群G3の変倍動作を規定する変倍用移動カムである。こ
れにより、カムリング5が回転すると、その回転運動
は、カムピン14、カム溝5d及び案内溝1iにより光
軸方向の直進運動に変化される。
ある第3レンズ群保持筒11は、第3レンズ群G3を保
持するための部材であり、光軸方向に前後移動をするこ
とが可能であるようにカムリング5の内周面に嵌合して
いる。第3レンズ群保持筒11は、その外周面にカムピ
ン14を設置しており、カムピン14は、カムリング5
に設けてあるカム溝5dを貫通して、その先端部を小径
部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1iに挿入して
いる(図2参照)。ここで、カム溝5dは、第3レンズ
群G3の変倍動作を規定する変倍用移動カムである。こ
れにより、カムリング5が回転すると、その回転運動
は、カムピン14、カム溝5d及び案内溝1iにより光
軸方向の直進運動に変化される。
【0021】本実施形態の光学系の最も後方に配置して
ある第4レンズ群保持筒12は、第4レンズ群G4を保
持するための部材であり、光軸方向に前後移動をするこ
とが可能であるようにカムリング5の内周面に嵌合して
いる。第4レンズ群保持筒12は、その外周面にカムピ
ン15を設置しており、カムピン15は、カムリング5
に設けてあるカム溝5eを貫通して、その先端部を小径
部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1jに挿入して
いる(図2参照)。ここで、カム溝5eは、第4レンズ
群G4の変倍動作を規定する変倍用移動カムである。従
って、カムリング5が回転すると、その回転運動は、カ
ムピン15、カム溝5e及び案内溝1jにより第4レン
ズ群保持筒12の光軸方向の直進運動に変化される。
ある第4レンズ群保持筒12は、第4レンズ群G4を保
持するための部材であり、光軸方向に前後移動をするこ
とが可能であるようにカムリング5の内周面に嵌合して
いる。第4レンズ群保持筒12は、その外周面にカムピ
ン15を設置しており、カムピン15は、カムリング5
に設けてあるカム溝5eを貫通して、その先端部を小径
部1cに設けてある光軸に平行な案内溝1jに挿入して
いる(図2参照)。ここで、カム溝5eは、第4レンズ
群G4の変倍動作を規定する変倍用移動カムである。従
って、カムリング5が回転すると、その回転運動は、カ
ムピン15、カム溝5e及び案内溝1jにより第4レン
ズ群保持筒12の光軸方向の直進運動に変化される。
【0022】コイルバネ17は、その一端を第2レンズ
群保持筒10の後端面に設置している弾性部材であり、
他方の一端において押圧枠16と結合している。また、
押圧枠16は、その後端面を第3レンズ群保持筒11の
前端面に相対運動可能に接触させている環状部材であ
る。押圧枠16は、コイルバネ17から光軸後方への力
を受けることにより、後端面を第2レンズ群保持筒10
の前端面に押しつけている。押圧枠16に例えば光軸を
中心とした回転方向の力を加えると、押圧枠16と第2
レンズ群保持筒10との接触面において摩擦トルクが働
き、押圧枠16の回転運動が妨げられる。
群保持筒10の後端面に設置している弾性部材であり、
他方の一端において押圧枠16と結合している。また、
押圧枠16は、その後端面を第3レンズ群保持筒11の
前端面に相対運動可能に接触させている環状部材であ
る。押圧枠16は、コイルバネ17から光軸後方への力
を受けることにより、後端面を第2レンズ群保持筒10
の前端面に押しつけている。押圧枠16に例えば光軸を
中心とした回転方向の力を加えると、押圧枠16と第2
レンズ群保持筒10との接触面において摩擦トルクが働
き、押圧枠16の回転運動が妨げられる。
【0023】また、第2レンズ群保持筒10及び第3レ
ンズ群保持筒11は、コイルバネ17より光軸方向に互
いに離れる方向へ力を受ける。これにより、カムピン1
3はカム溝5cの前方側内壁へ、また、カムピン14は
カム溝5dの後方側内壁へそれぞれ押しつけられる。こ
の結果、それぞれのカムピンとカム溝との間のガタが排
除され、カムピンは、カム溝の形状に正確に沿って移動
するようになる。従って、本実施形態では、第2レンズ
群保持筒10及び第3レンズ群保持筒11の光軸方向の
位置決め精度を向上させることが可能となり、ひいて
は、本レンズ鏡筒の合焦操作及び変倍操作の精度を向上
させることを可能としている。
ンズ群保持筒11は、コイルバネ17より光軸方向に互
いに離れる方向へ力を受ける。これにより、カムピン1
3はカム溝5cの前方側内壁へ、また、カムピン14は
カム溝5dの後方側内壁へそれぞれ押しつけられる。こ
の結果、それぞれのカムピンとカム溝との間のガタが排
除され、カムピンは、カム溝の形状に正確に沿って移動
するようになる。従って、本実施形態では、第2レンズ
群保持筒10及び第3レンズ群保持筒11の光軸方向の
位置決め精度を向上させることが可能となり、ひいて
は、本レンズ鏡筒の合焦操作及び変倍操作の精度を向上
させることを可能としている。
【0024】なお、以上の説明において、「変倍補正用
移動カム」、「合焦用移動カム」及び「変倍用移動カ
ム」は、特開平5−142475におけるのと同義のも
のである。よって、これらカム溝の機能等に関する詳細
な説明は省略する。
移動カム」、「合焦用移動カム」及び「変倍用移動カ
ム」は、特開平5−142475におけるのと同義のも
のである。よって、これらカム溝の機能等に関する詳細
な説明は省略する。
【0025】次に、本実施形態において変倍操作を行う
場合のレンズ鏡筒の動作について説明する。手動により
ズームリング2を回転させると、その回転運動は、連動
部2a及び連動ピン7を介してカムリング5に伝達さ
れ、カムリング5がズームリング2と一体となって回転
運動を行う。カムリング5の回転運動は、カム溝5a及
びカムピン6において光軸方向の前後運動に変換され、
この結果、カムリング5がカム溝5aの形状に従って光
軸方向に移動する。また、このカムリング5の光軸方向
の移動に伴い、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4も
光軸方向に移動する。
場合のレンズ鏡筒の動作について説明する。手動により
ズームリング2を回転させると、その回転運動は、連動
部2a及び連動ピン7を介してカムリング5に伝達さ
れ、カムリング5がズームリング2と一体となって回転
運動を行う。カムリング5の回転運動は、カム溝5a及
びカムピン6において光軸方向の前後運動に変換され、
この結果、カムリング5がカム溝5aの形状に従って光
軸方向に移動する。また、このカムリング5の光軸方向
の移動に伴い、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4も
光軸方向に移動する。
【0026】また、カムリング5の回転運動は、カム溝
5f及びカムピン9においても光軸方向の前後運動に変
換される。この結果、第1レンズ群保持筒8は、カム溝
5fの形状に従い、また、案内溝1gに案内されなが
ら、光軸方向に移動する。同様に、カムリング5の回転
運動は、カム溝5d及びカムピン14、並びに、カム溝
5e及びカムピン15において光軸方向の前後運動に変
換される。これにより、第3レンズ群保持筒11は、カ
ム溝5dの形状に従って、また、案内溝1iに案内され
ながら、光軸方向に移動する。また、第4レンズ群保持
筒12は、カム溝5eの形状に従い、かつ、案内溝1j
に案内されながらこれも光軸方向に移動する。
5f及びカムピン9においても光軸方向の前後運動に変
換される。この結果、第1レンズ群保持筒8は、カム溝
5fの形状に従い、また、案内溝1gに案内されなが
ら、光軸方向に移動する。同様に、カムリング5の回転
運動は、カム溝5d及びカムピン14、並びに、カム溝
5e及びカムピン15において光軸方向の前後運動に変
換される。これにより、第3レンズ群保持筒11は、カ
ム溝5dの形状に従って、また、案内溝1iに案内され
ながら、光軸方向に移動する。また、第4レンズ群保持
筒12は、カム溝5eの形状に従い、かつ、案内溝1j
に案内されながらこれも光軸方向に移動する。
【0027】さらに、カムリング5の回転運動は、カム
溝5c及びカムピン13においても光軸方向の運動に変
換され、第2レンズ群保持筒10に伝達される。このと
きに、カムピン13は、カム溝5cとの間において生じ
る摩擦力のために、回転方向のトルクを受ける。一方、
押圧枠16と第3レンズ群保持筒11の接触面では、カ
ムピン13が受ける回転方向の力と反対の方向の摩擦ト
ルクが発生する。この摩擦トルクは、コイルバネ17及
び第2レンズ群保持筒10を介してカムピン13に伝達
される。
溝5c及びカムピン13においても光軸方向の運動に変
換され、第2レンズ群保持筒10に伝達される。このと
きに、カムピン13は、カム溝5cとの間において生じ
る摩擦力のために、回転方向のトルクを受ける。一方、
押圧枠16と第3レンズ群保持筒11の接触面では、カ
ムピン13が受ける回転方向の力と反対の方向の摩擦ト
ルクが発生する。この摩擦トルクは、コイルバネ17及
び第2レンズ群保持筒10を介してカムピン13に伝達
される。
【0028】本実施形態では、押圧枠16と第3レンズ
群保持筒11との間で発生する摩擦トルクが、カム溝5
cとカムピン13との間で発生する摩擦トルクよりやや
大となるように、押圧枠16の材質、押圧枠16の後端
面の表面形状、さらには、コイルバネ17が押圧枠16
に加える力の大きさを調整している。これにより、カム
ピン13は、カムリング5が回転した場合にカムリング
5と共に回転運動をすることがない。従って、本実施形
態のレンズ鏡筒は、変倍操作を行った場合に、光学系の
合焦状態が不用意に変化し、画像のピントがずれること
を防止することが可能となっている。
群保持筒11との間で発生する摩擦トルクが、カム溝5
cとカムピン13との間で発生する摩擦トルクよりやや
大となるように、押圧枠16の材質、押圧枠16の後端
面の表面形状、さらには、コイルバネ17が押圧枠16
に加える力の大きさを調整している。これにより、カム
ピン13は、カムリング5が回転した場合にカムリング
5と共に回転運動をすることがない。従って、本実施形
態のレンズ鏡筒は、変倍操作を行った場合に、光学系の
合焦状態が不用意に変化し、画像のピントがずれること
を防止することが可能となっている。
【0029】なお、上記において、「カム溝5cとカム
ピン13との間で発生する摩擦トルクよりやや大となる
ように」と記載してあるが、これは、合焦動作時におい
て、第2レンズ群保持筒10の円滑な回転運動を確保す
るために、コイルバネ17と第3レンズ群保持筒11と
の間において発生する摩擦力が必要以上に大きくならな
いよう諸条件を設定しているという意味である。
ピン13との間で発生する摩擦トルクよりやや大となる
ように」と記載してあるが、これは、合焦動作時におい
て、第2レンズ群保持筒10の円滑な回転運動を確保す
るために、コイルバネ17と第3レンズ群保持筒11と
の間において発生する摩擦力が必要以上に大きくならな
いよう諸条件を設定しているという意味である。
【0030】次に、本実施形態において合焦動作を行う
場合のレンズ鏡筒の動作について説明する。手動操作に
より距離リング4を回転させると、その回転運動は、案
内溝4aを介してカムピン13に伝達される。ここで、
距離リング4のみを回転操作した場合に、カムリング5
は、ズームリング2及び第2レンズ群保持筒10以外の
レンズ群保持筒(8、11、12)等の自重による摩擦
トルクにより回転運動を行うことを防止される。従っ
て、カムピン13は、回転方向に停止しているカム溝5
cに沿って移動し、距離リング4の回転運動を光軸方向
の運動に変換する。この結果、第2レンズ群保持筒10
は、カムピン13により光軸方向の駆動され、合焦が行
われる。
場合のレンズ鏡筒の動作について説明する。手動操作に
より距離リング4を回転させると、その回転運動は、案
内溝4aを介してカムピン13に伝達される。ここで、
距離リング4のみを回転操作した場合に、カムリング5
は、ズームリング2及び第2レンズ群保持筒10以外の
レンズ群保持筒(8、11、12)等の自重による摩擦
トルクにより回転運動を行うことを防止される。従っ
て、カムピン13は、回転方向に停止しているカム溝5
cに沿って移動し、距離リング4の回転運動を光軸方向
の運動に変換する。この結果、第2レンズ群保持筒10
は、カムピン13により光軸方向の駆動され、合焦が行
われる。
【0031】また、すでに説明したように、第2レンズ
群保持筒10は、コイルバネ17によって光軸前方へ力
を加えられているために、カムピン13は、常にカム溝
5c前方側内壁に押しつけられている。従って、本実施
形態のレンズ鏡筒では、カムピン13の外径とカム溝5
cの溝幅の寸法の違い等に起因した合焦操作のガタやム
ラがなく、円滑で精度のよい合焦操作が実現されてい
る。
群保持筒10は、コイルバネ17によって光軸前方へ力
を加えられているために、カムピン13は、常にカム溝
5c前方側内壁に押しつけられている。従って、本実施
形態のレンズ鏡筒では、カムピン13の外径とカム溝5
cの溝幅の寸法の違い等に起因した合焦操作のガタやム
ラがなく、円滑で精度のよい合焦操作が実現されてい
る。
【0032】以上、詳しく説明したように、本実施形態
では、コイルバネ17及び押圧枠16を第2レンズ群保
持筒10と第3レンズ群保持筒11との間に配置し、押
圧枠16において発生する摩擦トルクにより、第2レン
ズ群保持筒10の不慮の回転運動を防止している。従っ
て、本実施形態では、レンズ鏡筒のその他の構成におい
て、その基本設計を変更することなく、合焦動作及び変
倍動作を精度よく行えるレンズ鏡筒を提供することを可
能としている。さらに、コイルバネ17及び押圧枠16
は、共に簡素な形状の部材であり、安価に製造又は入手
できることから、本実施形態のレンズ鏡筒もまた安価に
提供することが可能となっている。
では、コイルバネ17及び押圧枠16を第2レンズ群保
持筒10と第3レンズ群保持筒11との間に配置し、押
圧枠16において発生する摩擦トルクにより、第2レン
ズ群保持筒10の不慮の回転運動を防止している。従っ
て、本実施形態では、レンズ鏡筒のその他の構成におい
て、その基本設計を変更することなく、合焦動作及び変
倍動作を精度よく行えるレンズ鏡筒を提供することを可
能としている。さらに、コイルバネ17及び押圧枠16
は、共に簡素な形状の部材であり、安価に製造又は入手
できることから、本実施形態のレンズ鏡筒もまた安価に
提供することが可能となっている。
【0033】(その他の実施形態)なお、本発明は、上
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
【0034】例えば、上記実施形態では、コイルバネ1
7と第3レンズ群保持筒11の間に押圧枠16を設置
し、押圧枠16と第3レンズ群保持筒11が接する面に
おいて摩擦トルクを発生させているが、押圧枠16は、
必ずしも必要ではなく、カム溝5cとカムピン13との
間で発生する摩擦トルクが十分に小さい場合には、コイ
ルバネ17を直接第3レンズ群保持筒11の前端面に接
触させ、コイルバネ17と第3レンズ群保持筒11の間
で摩擦トルクを発生させる構成としてもよい。
7と第3レンズ群保持筒11の間に押圧枠16を設置
し、押圧枠16と第3レンズ群保持筒11が接する面に
おいて摩擦トルクを発生させているが、押圧枠16は、
必ずしも必要ではなく、カム溝5cとカムピン13との
間で発生する摩擦トルクが十分に小さい場合には、コイ
ルバネ17を直接第3レンズ群保持筒11の前端面に接
触させ、コイルバネ17と第3レンズ群保持筒11の間
で摩擦トルクを発生させる構成としてもよい。
【0035】また、上記実施形態においては、コイルバ
ネ17の一端を第2レンズ群保持筒10の後端面に設置
する構成としてあるが、これは、第3レンズ群保持筒1
1の前端面に設置し、押圧枠16を第2レンズ群保持筒
10と接触させる構成とすることであってもよい。さら
に、コイルバネ17は、押圧枠16、第2レンズ群保持
筒10及び第3レンズ群保持筒11に光軸方向へ適切な
付勢力を加えることができるものであれば他のものでも
よく、例えば、板バネ、ウェーブワッシャ、ゴムその他
の弾性部材、流体の圧力を利用する部材、又は、磁気的
若しくは静電気的な吸引力若しくは反発力を利用する部
材であってもよい。
ネ17の一端を第2レンズ群保持筒10の後端面に設置
する構成としてあるが、これは、第3レンズ群保持筒1
1の前端面に設置し、押圧枠16を第2レンズ群保持筒
10と接触させる構成とすることであってもよい。さら
に、コイルバネ17は、押圧枠16、第2レンズ群保持
筒10及び第3レンズ群保持筒11に光軸方向へ適切な
付勢力を加えることができるものであれば他のものでも
よく、例えば、板バネ、ウェーブワッシャ、ゴムその他
の弾性部材、流体の圧力を利用する部材、又は、磁気的
若しくは静電気的な吸引力若しくは反発力を利用する部
材であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1に
係る発明によれば、レンズ支持部材に回転方向の負荷ト
ルクを与え、変倍動作時にレンズ支持部材が回転運動を
行うことを防止する負荷部材を有する構成としたので、
変倍動作時に光学系の合焦状態が変化することがないズ
ームレンズ鏡筒を提供することが可能となった。また、
請求項2に係る発明によれば、負荷部材は、光軸方向に
付勢力を有する付勢部材であり、レンズ支持部材又は他
のレンズ支持部材の一方にその一端を固定し、他方にそ
の他端を摩擦接触させる構成としたので、従来のレンズ
鏡筒の基本設計を変更することなく、安価に請求項1の
効果を有するズームレンズ鏡筒を提供することが可能と
なった。さらに、負荷部材は、レンズ支持部材及び他の
レンズ支持部材を光軸方向に付勢することから、それぞ
れのレンズ群の光軸方向の位置決め精度が向上し、合焦
精度等が高いズームレンズ鏡筒を提供することが可能と
なった。
係る発明によれば、レンズ支持部材に回転方向の負荷ト
ルクを与え、変倍動作時にレンズ支持部材が回転運動を
行うことを防止する負荷部材を有する構成としたので、
変倍動作時に光学系の合焦状態が変化することがないズ
ームレンズ鏡筒を提供することが可能となった。また、
請求項2に係る発明によれば、負荷部材は、光軸方向に
付勢力を有する付勢部材であり、レンズ支持部材又は他
のレンズ支持部材の一方にその一端を固定し、他方にそ
の他端を摩擦接触させる構成としたので、従来のレンズ
鏡筒の基本設計を変更することなく、安価に請求項1の
効果を有するズームレンズ鏡筒を提供することが可能と
なった。さらに、負荷部材は、レンズ支持部材及び他の
レンズ支持部材を光軸方向に付勢することから、それぞ
れのレンズ群の光軸方向の位置決め精度が向上し、合焦
精度等が高いズームレンズ鏡筒を提供することが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るズームレンズ鏡筒の光軸を含む断
面を示す図である。
面を示す図である。
【図2】本発明に係るズームレンズ鏡筒において用いる
カムリングの展開図である。
カムリングの展開図である。
1 固定筒 1a マウント部 1b 大径部 1c 小径部 1d 逃げ溝 1e 逃げ溝 1g 案内溝 1h 逃げ溝 1i 案内溝 1j 案内溝 2 ズームリング 2a 連動部 3 絞りリング 4 距離リング 4a 案内溝 5 カムリング 5a カム溝 5b 案内溝 5c カム溝 5d カム溝 5e カム溝 5f カム溝 6 カムピン 7 連動ピン 8 第1レンズ群保
持筒 8a 摺動部 8b 逃げ溝 9 カムピン 10 第2レンズ群
保持筒 11 第3レンズ群保持筒 12 第4レンズ群
保持筒 13 カムピン 14 カムピン 15 カムピン 16 押圧枠 17 コイルバネ G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群 G4 第4レンズ群
持筒 8a 摺動部 8b 逃げ溝 9 カムピン 10 第2レンズ群
保持筒 11 第3レンズ群保持筒 12 第4レンズ群
保持筒 13 カムピン 14 カムピン 15 カムピン 16 押圧枠 17 コイルバネ G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群 G4 第4レンズ群
Claims (2)
- 【請求項1】 変倍動作及び合焦動作の双方を行うレン
ズ群を支持し、光軸方向及び光軸中心の回転方向に可動
なレンズ支持部材と、 前記レンズ支持部材の変倍動作及び合焦動作を共通して
規定する1つのカム部を有し、光軸中心に回転可能なカ
ムリングと、 を備え、 回転運動を停止している前記カムリングに対して前記レ
ンズ支持部材を回転させることにより合焦動作を行い、 回転運動を停止している前記レンズ支持部材に対して前
記カムリングを回転させることにより変倍動作を行う、 ズームレンズ鏡筒において、 前記レンズ支持部材に回転方向の負荷トルクを与え、前
記変倍動作時に前記レンズ支持部材が回転運動を行うこ
とを防止する負荷部材、 を有することを特徴とするズームレンズ鏡筒。 - 【請求項2】 請求項1に記載のズームレンズ鏡筒にお
いて、 前記レンズ支持部材に隣接する他のレンズ支持部材を備
え、 前記負荷部材は、 光軸方向の付勢力を有する付勢部材であり、 前記レンズ支持部材又は前記他のレンズ支持部材の一方
にその一端を固定し、 他方にその他端を摩擦接触させている、 ことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18283395A JP3503282B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | ズームレンズ鏡筒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18283395A JP3503282B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | ズームレンズ鏡筒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0933785A true JPH0933785A (ja) | 1997-02-07 |
JP3503282B2 JP3503282B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=16125270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18283395A Expired - Lifetime JP3503282B2 (ja) | 1995-07-19 | 1995-07-19 | ズームレンズ鏡筒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3503282B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005189859A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Carl Zeiss Jena Gmbh | 軸方向に移動できる位置修正用ソケット型フレーム付きの顕微鏡対物レンズ |
CN100465763C (zh) * | 2001-09-06 | 2009-03-04 | 奥林巴斯光学工业株式会社 | 透镜镜筒 |
JP2012048178A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Fujifilm Corp | レンズ装置及びテレビカメラ |
-
1995
- 1995-07-19 JP JP18283395A patent/JP3503282B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100465763C (zh) * | 2001-09-06 | 2009-03-04 | 奥林巴斯光学工业株式会社 | 透镜镜筒 |
JP2005189859A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Carl Zeiss Jena Gmbh | 軸方向に移動できる位置修正用ソケット型フレーム付きの顕微鏡対物レンズ |
JP2010211244A (ja) * | 2003-12-24 | 2010-09-24 | Carl Zeiss Jena Gmbh | 軸方向に移動できる位置修正用ソケット型フレーム付きの顕微鏡対物レンズ |
JP4611013B2 (ja) * | 2003-12-24 | 2011-01-12 | カール ツァイス マイクロイメージング ゲーエムベーハー | 軸方向に移動できる位置修正用ソケット型フレーム付きの顕微鏡対物レンズ |
JP2012048178A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Fujifilm Corp | レンズ装置及びテレビカメラ |
US8743474B2 (en) | 2010-08-30 | 2014-06-03 | Fujifilm Corporation | Lens apparatus and TV camera |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3503282B2 (ja) | 2004-03-02 |
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