JPH0933701A - マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置

Info

Publication number
JPH0933701A
JPH0933701A JP7178867A JP17886795A JPH0933701A JP H0933701 A JPH0933701 A JP H0933701A JP 7178867 A JP7178867 A JP 7178867A JP 17886795 A JP17886795 A JP 17886795A JP H0933701 A JPH0933701 A JP H0933701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
material layer
light
microlens array
array sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7178867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3893628B2 (ja
Inventor
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Tetsuo Uchida
哲夫 内田
Tomoko Mikami
友子 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP17886795A priority Critical patent/JP3893628B2/ja
Priority to EP96901110A priority patent/EP0753784A4/en
Priority to PCT/JP1996/000130 priority patent/WO1996023245A1/ja
Priority to US08/700,409 priority patent/US5745199A/en
Priority to KR1019960705235A priority patent/KR970701871A/ko
Priority to TW085101097A priority patent/TW375686B/zh
Publication of JPH0933701A publication Critical patent/JPH0933701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3893628B2 publication Critical patent/JP3893628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】第1物質層と該第1物質層より屈折率の小さな
第2物質層が平行な2つの平面に挟まれ、該第1物質層
と該第2物質層の界面を周期的な凹凸形状とすることに
よって光学的に凸形状の単位レンズが配列されたマイク
ロレンズ層を有するマイクロレンズアレイシートであっ
て、それぞれの単位レンズの定められた条件を満足する
部位に遮光層を設ける。またそれを観察面に装着した液
晶表示装置とする。 【効果】マイクロレンズアレイシートを観察面に装着す
るという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持ってい
た視野角が狭いという欠点を、表示品位を落とすことな
く、また効率よく解消することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロレンズアレイ
シートおよびそれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶分子の電気光学効
果、すなわち光学異方性(屈折率異方性)、配向性、流
動性および誘電異方性などを利用し、任意の表示単位に
電界印加あるいは通電して液晶の配向状態を変化させる
ことによって光線透過率や反射率を変化させる液晶光シ
ャッタの配列体を用いて表示された画像を観察するもの
であり、パソコン、ワープロ、テレビ受像機、携帯電子
機器、ゲーム機、車載用情報表示装置、各種情報表示装
置として広く使われている。
【0003】液晶表示装置の表示原理として、約90度
ねじられたネマチック液晶層に印加する電圧を制御し
て、液晶層の旋光性の変化を偏光素子と組み合わせて表
示を行うツイステッドネマチック液晶が、その表示性能
の高さから広く用いられている。
【0004】しかし、液晶表示装置には観察方向によっ
て表示品位が変化する視角依存性があり、特にツイステ
ッドネマチック液晶の場合、表示明暗が反転したり、色
調が変化するといった問題、すなわち視野角が狭いとい
う欠点があった。
【0005】この欠点に対して、マイクロレンズアレイ
シート等の光学素子を液晶表示装置観察面に設けること
によって解消することが特開平5−249453号公報
等で提案されている。
【0006】特開平6−27454号公報において、マ
イクロレンズアレイシートの単位レンズに遮光層を組み
合わせることによって観察環境によらない良好な表示品
位を得る方法が提案されている。
【0007】また遮光層の断面形状を立体的なものとす
ることが特開平7−72809号公報で提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法では、特に深い視角方向から観察したときの画像が極
端に暗くなったり、液晶表示装置を観察する場合に周囲
の太陽光や室内照明光など使用環境周辺から液晶表示装
置に入射する光線(以下、これを「外光」という)の反
射が大きく表示コントラストが十分でなくなるなどの欠
点があった。
【0009】よって、本発明は上記の欠点を解消し、液
晶表示装置としたとき、その視野角を飛躍的に拡大で
き、同時に強い外光のある場合でも良好な表示品位を保
つことができるマイクロレンズアレイシートおよび液晶
表示装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため以下の構成としたものである。
【0011】すなわち、第1物質層と該第1物質層より
屈折率の小さな第2物質層が平行な2つの平面に挟ま
れ、該第1物質層と該第2物質層の界面を周期的な凹凸
形状とすることによって光学的に凸形状の単位レンズが
配列されたマイクロレンズ層を有するマイクロレンズア
レイシートであって、それぞれの単位レンズに下記条件
を満足する遮光層が凹凸面より第1物質層側に設けられ
ているマイクロレンズアレイシートとしたものである。
【0012】(1)マイクロレンズアレイシートを第1
物質層側単位レンズ配列面の法線方向から見たときに、
凹凸面の臨界反射角を超える領域が遮光層で覆われてい
ること。(以下、これを「条件1」という) (2)遮光層の端部は、単位レンズ配列面の法線方向に
平行で第2物質層側から入射する光線であって単位レン
ズの縁端部またはその近傍で最も大きく屈折される2つ
の光線の交点より凹凸面側にあること。(以下、これを
「条件2」という) (3)単位レンズ配列面の法線方向に平行で第2物質層
側から入射する光線のうち単位レンズの凹凸面に於ける
屈折が20度以下の光線は遮光層を通過しないこと。
(以下、これを「条件3」という) また本発明の液晶表示装置は、上記のマイクロレンズア
レイシートを、該マイクロレンズアレイシートの第1物
質層側を観察面側、第2物質層側を液晶セル側にして、
液晶セル観察面に装着したものである。
【0013】本発明者は、従来の技術の欠点について詳
細な検討を加えた結果、遮光層の配設位置が不適切であ
る場合に上記欠点が現れることを見いだし本発明を完成
した。
【0014】本発明に於いて、液晶表示装置とは液晶分
子の電気光学効果、すなわち光学異方性(屈折率異方
性)、配向性、流動性および誘電異方性などを利用し、
任意の表示単位に電界印加あるいは通電して液晶の配向
状態を変化させることによって光線透過率や反射率を変
化させる光シャッタの配列体である液晶セルを用いて表
示を行うものをいう。さらにここでは、該液晶セルに表
示される表示像を直接観察する形式の、いわゆる直視型
液晶表示装置のことを言うものとする。
【0015】本発明のマイクロレンズアレイシートはマ
イクロレンズ層を有している。マイクロレンズ層は、第
1物質層と、第1物質層より屈折率の小さい第2物質層
とからなる。両物質は実質的に無色透明であることが好
ましいが、用途や液晶表示装置の表示品位を向上させる
ために着色せしめることもできる。第1物質としては、
加工性や取扱性などの点で透明プラスティック材料が好
ましく用いられるが、第2物質としては、このような透
明プラスティックの他に空気などの気体、水などの液体
を用いることもできる。
【0016】該第1物質と第2物質の屈折率差は0.2
以上、さらには0.3以上であることが大きな視野角拡
大効果を得やすい点で好ましい。
【0017】凹凸面の形状としては、レンチキュラーレ
ンズのように円弧などの曲線を平行移動させた軌跡で示
される曲面を一方向に配列した1次元レンズアレイシー
トと、矩型、三角形、六角形などの低面をもつドーム状
の曲面を縦横に配列した2次元レンズアレイシートがあ
る。また、種々の角度を持つ平面が組み合わされた多面
体形状をしたものもある。
【0018】本発明は、これらのいずれの形状も選択す
ることができるが、光学的に凸形状であること、すなわ
ち単位レンズの凹凸面形状は高屈折率物質である第1物
質層側の単位レンズ配列面と凹凸面上のある点での接面
とのなす角度が大きくなるほど、凹凸面は第1物質層側
の単位レンズ配列面の近くに位置するような形状とした
ものである。
【0019】本発明のマイクロレンズアレイシートの特
徴が最も発揮されるのは、液晶セルに装着したとき大き
な視野角拡大効果が得られるマイクロレンズアレイシー
トとしたとき、すなわち単位レンズの最大最終屈折角が
30度以上、さらには40度以上の場合である。
【0020】ここで単位レンズの最大最終屈折角とは、
凹凸面上のある点の接面とレンズ配列面のなす角のうち
広くない方の角をαとし、αが最大値αmax となる界面
上の点を点Aとするとき、第2物質層側単位レンズ配列
面法線方向からマイクロレンズアレイシートに入射して
点Aに到達した光線が第1物質層を透過して第1物質層
側の表面から大気中に出射したときの進行方向と単位レ
ンズ配列面法線方向のなす角として定義される。
【0021】本発明のマイクロレンズアレイシートは遮
光層が配設されている。
【0022】ここで「遮光層」とは、そこを通過しよう
とする光線を吸収および/または反射させる機能をもつ
ものをいい、液晶表示装置としたときの外観の点から可
視光を吸収するものであることが好ましい。
【0023】このような遮光層は、金属膜およびその酸
化物、顔料や染料を添加した樹脂組成物等の公知の材質
によって構成することができるが、これらのうち顔料や
染料を添加した樹脂組成物によって構成されることが液
晶表示装置としたときの外観の点から可視光を吸収する
ものであることが好ましい。
【0024】また遮光層の色調としては実質的に黒色で
あることが好ましい。このような色調を得るためにはカ
ーボンブラック、チタンブラック等の顔料、あるいは黒
色染料等を樹脂組成物へ添加したものが好ましく用いら
れる。さらにここで染料を用いる場合には耐光性などの
点から日光堅牢度が5以上の黒色染料を使用することが
好ましく、さらには分散性、溶解性、汎用性などの点か
らアゾ系の黒色染料を使用するのが最も好ましい。
【0025】遮光層の形状としては、平たい膜状や特開
平7−72809号公報に示された立体形状のものな
ど、いずれも用いることができる。
【0026】該遮光層の遮光能としては、組み合わされ
る液晶セルからの光束の効率的活用の点から遮光帯全体
の平均で示して視感度補正後の可視光平均透過率で示し
て0.5%以上であることが好ましく、また外光反射抑
制の点から同じく20%以下、さらに好ましくは10%
以下であることが好ましい。
【0027】本発明において、遮光層は凹凸面より第1
物質層側に設けられていることが必要である。遮光層断
面が平膜状でなく三角形や逆さT字形など立体的な異形
断面である場合には、該遮光層の一部が凹凸面と接して
いたり、第2物質層側に突出してることも許されるが、
少なくとも最も幅の広い部分は第1物質層側にある必要
があり、遮光層と凹凸面は接していないことが好まし
い。
【0028】本発明のマイクロレンズアレイシートにお
ける遮光層の配設位置は上記の条件1から条件3を満足
する必要がある。順次これらの要件について説明する。
【0029】まず、マイクロレンズアレイシートを第1
物質層側単位レンズ配列面の法線方向から見たときに、
凹凸面の臨界反射角を超える領域が遮光層で覆われてい
ることが必要である。
【0030】ここで単位レンズ配列面とは、第1物質層
と第2物質層を挟む2つの平行な平面をいい、第1物質
層側単位レンズ配列面と第2物質層側単位レンズ配列面
の2つがある。なお、第2物質として空気を用いる場合
には第2物質層側単位レンズ配列面は、凹凸面に交わら
ず第1物質層側単位レンズ配列面に平行な大気中の仮想
平面となる。
【0031】「凹凸面の臨界反射角を超える領域」とは
マイクロレンズアレイシートの第1物質層側から入射
し、第1物質層内を単位レンズ配列面の法線方向と平行
に進行してきた光線が凹凸面に到達したとき、その光線
の進行方向と凹凸面の法線のなす角が、第1物質と第2
物質の屈折率差に基づく臨界反射角を超える領域をい
う。
【0032】さらにここで臨界反射角θcとは下記
(4)式で与えられる。
【0033】 sin(θc)=n2 /n1 ・・・・・・(4) ここでn2 は低屈折率物質の屈折率、n1 は高屈折率物
質の屈折率を示す。
【0034】次に遮光層の端部は、単位レンズ配列面の
法線方向に平行で第2物質層側から入射する光線であっ
て単位レンズの縁端部またはその近傍で最も大きく屈折
される2つの光線の交点より凹凸面側にあることが必要
である。
【0035】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
光学的に凸形状の単位レンズが配列されたものであるか
ら単位レンズの縁端部ほど凹凸の傾斜が強くなってお
り、単位レンズ配列面の法線方向に平行で第2物質層側
から入射する光線は、理想的には縁端部で最も大きく屈
折される。また実際の実施に於いては製造法上の制限か
ら縁端部からやや内側で最も大きく屈折される場合もあ
る。(以下、この「最も大きく屈折する光線」を「最大
屈折光線」という) このとき最大屈折光線は、凹凸面を通過した後、それぞ
れ単位レンズの内側に向かって進行し、ある点Pで交差
する。
【0036】本発明のマイクロレンズアレイシートの遮
光層の端部は、この交点Pより凹凸面側になければなら
ない。好ましくは遮光層全体が交点Pより凹凸面側にあ
ることである。
【0037】ここで「交点Pより凹凸面側にある」と
は、交点Pを含み単位レンズ配列面に平行な平面と凹凸
面に挟まれる空間にあることをいう。
【0038】この条件1と条件2を満足することによっ
て、外光反射を抑えるという遮光層の機能を達成するこ
とができる。
【0039】なお単位レンズが対称性の場合には、一方
の縁端部の最大屈折光線が凹凸面で屈折する角度と他方
の縁端部で屈折する角度は同じ値になり、交点Pは単位
レンズの中心線上にあるが、単位レンズが非対称の場合
は、一方の縁端部の最大屈折光線の屈折する角度と他方
の屈折する角度が異なる場合があり、この場合、交点P
は単位レンズの中心線とは一致しない。
【0040】条件3は、単位レンズ配列面の法線方向に
平行で第2物質層側から入射する光線のうち単位レンズ
の凹凸面に於ける屈折が20度以下の光線は遮光層を通
過しないことである。
【0041】上述したように、単位レンズ配列面の法線
方向に平行で第2物質層側から入射する光線は、凹凸面
に達すると第1物質と第2物質の屈折率と凹凸面の傾き
に応じて屈折して第2物質に進行する。
【0042】このとき、凹凸面において屈折する角度は
凹凸面の形状に応じて0度から数十度の種々の光線があ
る。これらの光線のうち、20度以下で屈折する光線、
観念的に言い換えれば凹凸面上の単位レンズの縁端部付
近を除く部分を通過した光線群が第2物質を進行すると
きに遮光層に到達しないような位置に遮光層を配するこ
とを意味する。
【0043】この条件3を満足することによって、大き
な視野角拡大効果が得られる単位レンズを採用しながら
効率の良いマイクロレンズアレイシートとすることがで
きる。
【0044】条件3のさらに好ましい範囲は単位レンズ
配列面の法線方向に平行で第2物質層側から入射する光
線のうち単位レンズの凹凸面に於ける屈折が25度以下
の光線は遮光層を通過しないことである。これにより、
単位レンズの配列方向に於いて液晶表示装置の視角依存
性を事実上、完全に解消することができる。
【0045】上記、条件1から条件3は、レンズの形状
によってはすべてを満足することができなくなる場合も
あるので、単位レンズ形状およびそれを構成する物質の
屈折率を勘案して設計される必要がある。
【0046】以下、条件1から条件3を図を用いて説明
する。
【0047】図2は本発明のマイクロレンズアレイシー
トに採用される単位レンズの、一つの好ましい形状の例
を示したもので、第1物質層1と第2物質層2が2つの
平行な平面である第1物質層側単位レンズ配列面3と第
2物質層側単位レンズ配列面4に挟まれ、その界面が凸
形状の凹凸面5となっている。
【0048】この単位レンズが、第1物質層として屈折
率1.49、第2物質として屈折率1.00の物質が用
いられているとすると、その臨界反射角は約42.2度
となる。
【0049】まず条件1を説明する。
【0050】この単位レンズを第1物質層側単位レンズ
配列面の法線10の方向から見たとき、凹凸面の臨界反
射角を超える領域は、法線10と法線10の凹凸面5と
の交点における凹凸面5の法線11のなす角度30が4
2.2度以上となる凹凸面上の領域20および20’と
なる。条件1によって、本発明のマイクロレンズアレイ
シートは領域20、20’が遮光層によって覆われてい
なければならない。すなわち図2に斜線で示した領域2
1および21’それぞれを横切るように遮光帯が設けら
れる必要がある。
【0051】次に条件2を説明する。
【0052】図3は図2と同じ単位レンズである。この
単位レンズに於いて、縁端部またはその近傍で最も大き
く屈折される光線は、単位レンズ縁端部を通過する光線
12および光線13であり、この2つの光線は交点50
で交差する。条件2より、本発明のマイクロレンズアレ
イシートは交点50より凹凸面側に遮光層の端部がなけ
ればならない。また最も幅の広い部分は第1物質層側に
ある必要があるので、遮光層の端部は図3に斜線で示し
た領域22の範囲内になければならない。
【0053】さらに条件3を説明する。
【0054】図4もまた図2と同じ単位レンズである。
この単位レンズに単位レンズ配列面4の法線方向に平行
で第2物質層側から入射する光線で、凹凸面5における
屈折角31が20度となるのは、凹凸面上の点51を通
過する光線14と点52を通過する光線15である。点
51と点52の間の凹凸面を通過した光線は、いずれも
屈折角が20度以下となり、これらの光線が通過する領
域は領域23である。条件3から、これらの光線が遮光
層を通過してはならないので領域23に遮光層の一部で
もあってはならない。
【0055】以上の条件をすべて満足するものとして
は、図1に示したものが挙げられる。図1は図2から図
4に示した単位レンズと同じ凹凸面形状および屈折率を
もつ単位レンズを透明プラスティック基板7に配列した
ものであり、遮光帯6は領域21に相当する部分を横切
り、領域22内に相当する部分にその端部53を持って
いる。さらに、領域23に相当する部分にはかからず、
単位レンズ配列面の法線方向に平行で第2物質層側から
入射する光線のうち単位レンズの凹凸面に於ける屈折が
28度以下の光線は遮光層を通過しない。なお、図1に
示したマイクロレンズアレイシートの場合、第2物質層
として空気を用いているので、第2物質層側単位レンズ
配列面は大気中の仮想平面4になる。
【0056】本発明のマイクロレンズアレイシートの、
液晶表示装置に装着した際に観察面表面となる面、例え
ば図1に示した構成の場合の透明プラスティック基板7
の、遮光層6が設けられた面3の反対の面8には、必要
に応じて、従来の液晶表示装置の観察面表面になされて
いるような、表面硬度化処理や反射防止処理、防眩(ノ
ングレア)処理などを施すことができる。
【0057】また、マイクロレンズアレイシートを液晶
セルに装着しやすくするために、第2物質層もしくは、
第2物質層を貫通した第1物質層の凸部分頂部を粘着性
もしくは接着性を持つ物質で形成したり、第2物質の表
面もしくは第1物質層の凸部分頂部に粘着性もしくは接
着性を持つ物質層を追加することもできる。
【0058】本発明のマイクロレンズアレイシートにお
いて、遮光層はマイクロレンズアレイシート内部に埋設
されたものであることが、上記条件1から条件3を満足
しながらマイクロレンズアレイシートの機械的強度を大
きくすることができ、取り扱い性に優れたものとなる点
で好ましい。このためには、第1物質層内部に遮光層を
埋め込む方法と、別に用意された透明基板上に遮光層/
第1物質層/第2物質層を形成する方法がある。
【0059】本発明のマイクロレンズアレイシートは透
明なシートまたはフィルムを基板として作成されること
もできる。このとき、取り扱い性や液晶表示装置とした
ときの耐衝撃性の点から可撓性プラスティックフィルム
を基板とすることが好ましい。このようなプラスティッ
クフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアリレートフィ
ルム、ポリスルフォンフィルム、アクリル樹脂フィルム
等が好ましく用いられる。
【0060】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
以下に詳しく述べる液晶表示装置のみならず、投写型画
像表示装置のスクリーンや光線を一方へのみ透過させる
機能を用いた種々の装置に用いることもできる。
【0061】次に、本発明の液晶表示装置について説明
する。
【0062】本発明の液晶表示装置(以下、LCDと言
うことがある)は、上述した本発明のマイクロレンズア
レイシートを用いた視野角が拡大された液晶表示装置で
ある。すなわち、液晶分子の電気光学効果によって光学
特性を変化させる光シャッターを配列した液晶セルによ
って任意の画像を表示する液晶表示装置であって、該液
晶表示装置は液晶セルより観察面側に、上述した本発明
の液晶表示装置用マイクロレンズアレイシートの第1物
質層側を観察面側に、第2物質層側を液晶セル側になる
ようにして設けられていることを特徴とする液晶表示装
置としたものである。
【0063】ここで液晶セルとは、液晶分子の電気光学
効果、すなわち屈折率および誘電率異方性を持つ液晶分
子に電界印加あるいは通電することによって液晶分子の
配向状態を変化させたときに生じる光学的性質の差を利
用して光線透過率を制御する光シャッタ機構を配列した
ものを言う。
【0064】光シャッタ機構の様式を例示するなら、ダ
イナミックスキャッタリングモード(DS)、ゲストホ
ストモード(GH)、相転移モード、ツイステッドネマ
チックモード(TN)、強誘電性モード、スーパーツイ
ステッドネマチックモード(STN)、ポリマー分散モ
ード、ホメオトロピックモードなどがある。
【0065】また、液晶セルの各表示単位を駆動する方
式として、各表示単位を独立して駆動するセグメント駆
動、各表示単位を時分割駆動する単純マトリックス駆
動、各表示単位にトランジスタ、ダイオードなどの能動
素子を配したアクティブマトリックス駆動などがある。
【0066】LCDを観察する方式として、LCDの背
面に光反射能を有する反射層を設け、LCD前面から入
射した光を反射させて観察する反射型と、LCD背面に
光源を設けて光源から出射された光をLCDを透過させ
て観察する透過型LCDがある。また、両者を兼用する
ものもある。
【0067】本発明の液晶表示装置は、上記のようない
くつかの表示様式、駆動方式、観察方式を求める特性に
あわせて適宜組み合わせて構成することができるが、こ
れらのうち特に、透過型単純マトリックス駆動スーパー
ツイステッドネマチックモード、透過型アクティブマト
リックス駆動ツイステッドネマチックモード、反射型単
純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマチックモ
ードの液晶表示装置とき本発明の効果が大きく、さらに
透過型単純マトリックス駆動スーパーツイステッドネマ
チックモード、透過型アクティブマトリックス駆動ツイ
ステッドネマチックモードの液晶セルのとき効果が大き
い。
【0068】液晶セルの観察面側に先に述べた本発明の
マイクロレンズアレイシートを設けることによって、従
来の液晶表示装置の表示品位を殆ど低下させることな
く、視野角が狭いという欠点を効率よく解消することが
できる。
【0069】一般に液晶セルの視野角特性、すなわち観
察方向による表示品位の変化は、観察方向とセル観察面
の法線方向がなす角度が一定であっても、観察方向が該
法線を軸として回転することによっても発生する。すな
わち、セルの正面から観察方向を移動する方向によって
(表示面に対した時の左方向、右方向、上方向、下方向
など)、視野角は異なるのが一般的である。あるいは、
液晶表示装置の使用目的によっては左右方向の視野角を
拡大したいなど優先的に一方向の視野角を拡大すべき場
合もある。このような場合、マイクロレンズアレイシー
トのレンズの機能を、液晶セルの各方向の視野角特性、
あるいは求める視野角拡大方向について、各方向によっ
て異なる特性を持たせることによって、さらに高い表示
品位を持つ液晶表示装置とすることができる。
【0070】すなわち、上下方向あるいは左右方向など
一方向だけの視野角特性を拡大したい場合は、1次元レ
ンズアレイシートを用い、単位レンズの配列方向を視野
角を拡大したい方向に一致させて装着することによって
達成できる。また、2方向の視野角特性を拡大したい時
は、2枚の1次元レンズアレイシートの単位レンズ配列
方向に角度を持たせて重ね合わせる方法、2次元レンズ
アレイシートを用いる方法などがあるが、それぞれの方
向の視野角を拡大したい程度にあわせてレンズ形状を制
御して設計することができる。
【0071】本発明の液晶表示装置に於いて、単位レン
ズの形状、配列方向、液晶セルへの装着方向の好ましい
関係は、該マイクロレンズアレイシートを筋状の単位レ
ンズを一方向に配列した1次元マイクロレンズアレイと
し、その単位レンズ配列方向を該液晶セルの液晶配向方
向と一致させるものである。これにより事実上、全方向
での視野角の問題が解消される。
【0072】ここで「液晶セルの液晶配向方向」とは、
電圧を印加していない液晶セルを観察面法線方向から観
察したときの、各液晶分子の長軸配向方向を平均した方
向であり、言い換えれば、液晶層を一つの複屈折体と見
なしたときの屈折率楕円の長軸方向である。この方向
は、ツイステッドネマチック液晶の場合、2つの基板に
挟まれた液晶層の、両基板から等距離にある液晶分子の
平均配向方向と一致する。
【0073】またここで、「一致させる」とは、実際の
実施に当たっては幾何学的に定義される唯一無二の方向
に正確に一致させる必要はなく、±10度のずれは許容
される。
【0074】この方法は、特に液晶セルがツイステッド
ネマチック液晶を用いたものであるときに効果が大き
い。
【0075】本発明のLCDに用いられる、レンズアレ
イシートの単位レンズの大きさと位置は、液晶セルの表
示単位の大きさによって選ぶことができる。液晶表示装
置がドットマトリクス方式である場合、1つの表示単位
と単位レンズの対応関係には2つの好ましい態様があ
る。ひとつは、液晶セルの1表示単位にそれぞれ1つの
単位レンズが正確に対応しているもので、もうひとつは
1表示単位に対して、平均して2つ以上のレンズが対応
しているものである。これによって、レンズアレイシー
トの単位レンズ配列ピッチとセルの表示単位ピッチの干
渉によるモアレの発生を抑えることができる。これらの
うち後者の態様が、精密な位置合わせが不要であり、か
つ何種類かのドットサイズを持つセルに対して同一のマ
イクロレンズアレイシートが使えるようになることから
生産性が向上する点で好ましい。さらに好ましくは1ド
ットに対して4つ以上の単位レンズが対応しているこの
が好ましく、さらには1表示単位に対して8つ以上の単
位レンズが対応していることが好ましい。ここで、1表
示単位に対する単位レンズの個数nの定義は1次元レン
ズアレイシートの場合は下記(5)式で、2次元レンズ
アレイシートの場合は下記(6)式で定義される。
【0076】 n=N/(L/l) ・・・・・・(5) n=N/(A/a) ・・・・・・(6) ここで、NはLCD表示面上にある単位レンズの総数、
Lは液晶セルの1次元MLA単位レンズ配列方向の長
さ、lは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部
分のレンズ配列方向の長さ、AはLCD表示面の面積、
aは液晶セルの1表示単位のうち表示に寄与する部分の
面積である。これらの式は、LCD表示面の配線スペー
スなどの表示には直接寄与しない部分を除いた表示単位
部分に対応しているレンズの、平均の個数を示すもので
ある。
【0077】本発明のLCDに於いて、マイクロレンズ
アレイシートは解像度やコントラストなどの表示品位の
低下がない点で、液晶セルにできるだけ接近させて装着
することが好ましい。具体的にいうと、セル表面とレン
ズアレイシートの凹凸面の最も接近した点に於ける距離
で示して、1.0mm以下が好ましく、より好ましくは
0.5mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下である。
【0078】マイクロレンズアレイシートを液晶セルに
装着する方法は特に問われないが、マイクロレンズアレ
イシートの第2物質層もしくは、第2物質層を貫通した
第1物質層の凸部分頂部を粘着性もしくは接着性を持つ
物質で形成する、あるいは、第2物質の表面もしくは第
1物質層の凸部分頂部に粘着性もしくは接着性を持つ物
質層を追加しておき、該粘着性もしくは接着性を利用し
て液晶セルに装着する方法が好ましく用いられる。
【0079】本発明のLCDは、背面光源を有する透過
型LCDとするときには、該背面光源として、液晶セル
の有効視野角範囲に該背面光源から出射される全光束の
80%以上を出射する背面光源を用いることが好まし
い。
【0080】ここで液晶セルの有効視野角範囲とは、液
晶セルを観察した時に良好な表示品位が得られる視野角
範囲のことを言い、ここでは最良の表示品位が得られる
観察方向での最大のコントラスト比に対して、1/5の
コントラスト比が得られる観察方向の範囲とする。
【0081】このような指向性を持つ背面光源とするこ
とによって得られる効果は二つあり、一つは蛍光管など
の光源体から出射される光束が有効に利用できる点であ
る。すなわち本発明の液晶表示装置は、レンズアレイシ
ートの個々の単位レンズによって、液晶セルの表示品位
の悪い方向に透過してきた光束を屈折させて観察に影響
がでないようにすると同時に、良好な表示を示す方向に
透過してきた光束を、種々の方向から観察できるように
しているので、従来より一般的に用いられている指向性
のない背面光源では表示面の法線方向に対し大きな角度
で出射された光束は利用していない。そこで、背面光源
からの出射光束に指向性をもたせることによって、光源
から出射される光束を有効に利用できることになる。
【0082】さらに、もう一つの効果は表示画像のにじ
みを防止することができる点である。本発明の液晶表示
装置は観察面にレンズアレイシートを装着しており、そ
れはできるだけ液晶セルに近接させて設けられることが
好ましいものであるが、液晶セルの液晶層の表示単位と
レンズアレイシートの凹凸面の間には一般に液晶を封入
するための基板や偏光素子の厚みに相当する距離がある
ため、充分に近接させることができないことが多い。こ
のため、液晶セルの1つの表示単位を透過した光束は、
該表示単位部分に相当する単位レンズ部分だけでなく、
やや離れた位置にある単位レンズにも達し、単位レンズ
の効果で液晶セルの1つの表示単位の輪郭が、ぼやけな
がら大きくなったように観察されるため表示画像がにじ
んだように観察される。これに対し、指向性を持った背
面光源を用いると、液晶層の表示単位部分とレンズアレ
イシートの凹凸面の間に多少距離があっても、該表示単
位部分を透過した光束には指向性があるので、主に相当
する単位レンズ部分だけにしか到達しないので、上記の
ように表示画像がにじむことがない。ただし、液晶表示
装置の用途によっては、ある程度表示画像をにじませた
方が好ましいこともあり、この場合は背面光源の指向性
をコントロールすることで対応が可能である。
【0083】本発明の液晶表示装置が特に表示画像のに
じみを小さく抑えることが求められる場合には、該背面
光源の発光指向性と液晶セルの表示単位の微小単位レン
ズ配列方向の表示単位の配列ピッチの関係に於いて下記
(7)式を満足することが好ましい。
【0084】p ≧ dtan χ ・・・(7) ここで、p(mm)は、液晶セルの表示単位の微小単位
レンズ配列方向に於ける長さ、すなわち表示単位の配列
ピッチを表す。ただし、液晶セルがカラー表示を行うな
どの目的で複数の画素を以って1ドットを形成するとき
は、1ドットを表示単位とする。またd(mm)は、液
晶層から微小単位レンズまでの距離であり、χは背面光
源上の、ある1点に於いて、最大輝度を示す方向から微
小単位レンズ配列方向に傾けていったときに、輝度が最
大輝度の半分になるまでの角度を表す。
【0085】このような指向性を持つ背面光源とするた
めには、蛍光管などの光源から出射された光束をフレネ
ルレンズ、フレネルプリズムなどの手段を用いる方法
や、反射鏡として微小反射面を組み合わせたマルチリフ
レクタを用いる手段、光ファイバーシートやルーバーな
どによって不要な光束を吸収する手段などがあり、また
これらに限られないが、これらの内、蛍光管などの光源
の出射光を有効に利用する点と薄型化、軽量化がしやす
い点で微小レンズや微小プリズムをシート状に配列した
フレネルシートを、背面光源の液晶セルに近接する発光
面に設ける方法が好ましい。
【0086】図5に、本発明の液晶表示装置の構成の一
例を説明する液晶表示装置の断面模式図を示した。液晶
セル60の観察面側に、マイクロレンズアレイシート6
1が設けられ、また液晶セルの背面には背面光源62が
設けられている。本発明の液晶表示装置が背面光源を用
いないものである場合は、背面光源62のかわりに反射
板(図示せず)が設けられる。
【0087】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って詳しく説明す
るが、これに限られるものではない。
【0088】(1)遮光層の作成 ケトン系溶媒(シクロヘキサノン5:メチルエチルケト
ン2の混合溶媒)700部にアクリル酸ポリマ100
部、2官能ウレタンアクリレートオリゴマ65部を溶解
させ、アゾ系黒色染料20部、チオキサントン系光開始
剤15部、芳香属アミン系重合促進剤6部を添加、攪拌
し、感光性黒色塗剤を得た。
【0089】これを厚み100μmの表面に易接着化処
理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上にスピ
ンコータを用いて塗布し、乾燥した後、ストライプ状の
パターン(パターンのピッチ40μm)を持ったフォト
マスクを介して高圧水銀灯によって紫外線を露光し、エ
タノールアミン0.5%水溶液によって未硬化部分を溶
解除去した。
【0090】フォトマスクパターン(黒線部と白線部の
比)を適宜変更することによって、遮光層付き基板1お
よび2を得た。これらの遮光層の可視光線透過率はいず
れも3%であった。
【0091】(2)マイクロレンズアレイシートの作成 図1に示したマイクロレンズアレイシート形状に相当す
る溝が掘られた金型(パターンのピッチ40μm)を用
意し、これに透明な紫外線硬化樹脂(硬化後の屈折率
1.48)を充填し、さらにその上から(1)で得られ
た遮光層付き基板を、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム側から見たときにそれぞれの遮光層の中心線が金型
の稜線に一致するようにして重ね合わせ、ポリエチレン
テレフタレートフィルム側から紫外線を照射して仮硬化
させてから金型から取り外し、再度反対側から紫外線を
照射して完全硬化させて、遮光層付きのマイクロレンズ
アレイシート1〜4を得た。
【0092】このとき金型への紫外線硬化樹脂の充填量
を調節して、凹凸面と遮光層の間隔を調整した。それぞ
れのマイクロレンズアレイシートの断面形状は、マイク
ロレンズアレイシート1が図1のものであり、マイクロ
レンズアレイシート2〜4はそれぞれ図6〜図8に示し
たものである。
【0093】マイクロレンズアレイシート1〜4と条件
1〜3の関係を表1に示した。
【0094】(3)液晶表示装置の作成 市販のパーソナルコンピュータに搭載されたツイステッ
ドネマチック液晶TFTカラーディスプレイ(画面対角
10.4インチ、画素数縦480ドット×横640ドッ
ト、バックライト付き)を液晶セルとして用い、該液晶
セルの観察面側に上記(2)で作成したマイクロレンズ
アレイシートのレンズ形成面を液晶セル側にしてアクリ
ル板(厚さ3mm)で押さえる形で装着して液晶表示装
置を得た。このとき、マイクロレンズアレイシートの単
位レンズ配列方向は、液晶セルの液晶配向方向である画
面上下方向とした。
【0095】また比較対象として、マイクロレンズアレ
イシートを装着しない従来の液晶表示装置も用意した。
【0096】(4)評価 このようにして得た液晶表示装置に白、75%グレイ、
50%グレイ、25%グレイ、黒の5色で構成されたテ
ストパターンを表示させ、表示面法線方向(正面)、上
下それぞれ20度方向、40度方向から観察し表示品位
を評価した。評価は通常の使用環境である室内照明下で
行った。結果を表1に併せて示す。
【0097】表からわかるように、本発明のマイクロレ
ンズアレイシートを装着した本発明の液晶表示装置は、
いずれの方向からでも良好な画像が観察でき、視野角が
拡大されたものとなっていることがわかる。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】マイクロレンズアレイシートを観察面に
装着するという簡単な操作で、従来の液晶表示装置が持
っていた視野角が狭いという欠点を、効率よく解消する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロレンズアレイシートの断面の
一例を示したものである。
【図2】条件1を説明する図である。
【図3】条件2を説明する図である。
【図4】条件3を説明する図である。
【図5】本発明の液晶表示装置の構成の一例を説明する
図である。
【図6】比較例1に用いたマイクロレンズアレイシート
の断面を示したものである。
【図7】比較例2に用いたマイクロレンズアレイシート
の断面を示したものである。
【図8】比較例3に用いたマイクロレンズアレイシート
の断面を示したものである。
【符号の説明】
1・・・・・・第1物質層 2・・・・・・第2物質層 3・・・・・・第1物質層側単位レンズ配列面 4・・・・・・第2物質層側単位レンズ配列面 5・・・・・・凹凸面 6・・・・・・遮光層 7・・・・・・透明プラスティック基板 8・・・・・・透明プラスティック基板の表面 10・・・・・・単位レンズ配列面の法線 11・・・・・・凹凸面の法線 12・・・・・・一方の単位レンズ縁端部を通過する光
線 13・・・・・・他方の単位レンズ縁端部を通過する光
線 14・・・・・・屈折角が20度になる光線 15・・・・・・屈折角が20度になる別の光線 16・・・・・・屈折角が20度未満の光線 20、20’・・・・・・凹凸面の臨界反射角を超える
領域 21、21’・・・・・・条件1を満足する領域 22・・・・・・条件2を満足する領域 23・・・・・・条件3を満足する領域 30・・・・・・単位レンズ配列面の法線と凹凸面の法
線がなす角 31・・・・・・凹凸面における屈折角 50・・・・・・最大屈折光線の交点 51・・・・・・凹凸面上の点 52・・・・・・凹凸面上の点 53・・・・・・遮光層の端部 60・・・・・・液晶セル 61・・・・・・マイクロレンズアレイシート 62・・・・・・背面光源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1物質層と該第1物質層より屈折率の小
    さな第2物質層が平行な2つの平面に挟まれ、該第1物
    質層と該第2物質層の界面を周期的な凹凸形状とするこ
    とによって光学的に凸形状の単位レンズが配列されたマ
    イクロレンズ層を有するマイクロレンズアレイシートで
    あって、それぞれの単位レンズに下記条件を満足する遮
    光層が凹凸面より第1物質層側に設けられていることを
    特徴とするマイクロレンズアレイシート。 (1)マイクロレンズアレイシートを第1物質層側単位
    レンズ配列面の法線方向から見たときに、凹凸面の臨界
    反射角を超える領域が遮光層で覆われていること。 (2)遮光層の端部は、単位レンズ配列面の法線方向に
    平行で第2物質層側から入射する光線であって単位レン
    ズの縁端部またはその近傍で最も大きく屈折される2つ
    の光線の交点より凹凸面側にあること。 (3)単位レンズ配列面の法線方向に平行で第2物質層
    側から入射する光線のうち単位レンズの凹凸面に於ける
    屈折が20度以下の光線は遮光層を通過しないこと。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のマイクロレンズアレイシ
    ートにおいて、該遮光層はマイクロレンズアレイシート
    内部に埋設されたものであるマイクロレンズアレイシー
    ト。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のマイクロレンズ
    アレイシートを、該マイクロレンズアレイシートの第1
    物質層側を観察面側、第2物質層側を液晶セル側にし
    て、液晶セル観察面に装着したことを特徴とする液晶表
    示装置。
JP17886795A 1994-03-10 1995-07-14 マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置 Expired - Fee Related JP3893628B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17886795A JP3893628B2 (ja) 1995-07-14 1995-07-14 マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置
EP96901110A EP0753784A4 (en) 1995-01-26 1996-01-25 LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE
PCT/JP1996/000130 WO1996023245A1 (fr) 1995-01-26 1996-01-25 Dispositif d'affichage a cristaux liquides
US08/700,409 US5745199A (en) 1995-01-26 1996-01-25 Liquid crystal display device
KR1019960705235A KR970701871A (ko) 1994-03-10 1996-01-25 액정표시장치(liquid crystal display device)
TW085101097A TW375686B (en) 1995-01-26 1996-01-26 Liquid crystal display device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17886795A JP3893628B2 (ja) 1995-07-14 1995-07-14 マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0933701A true JPH0933701A (ja) 1997-02-07
JP3893628B2 JP3893628B2 (ja) 2007-03-14

Family

ID=16056079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17886795A Expired - Fee Related JP3893628B2 (ja) 1994-03-10 1995-07-14 マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3893628B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8836896B2 (en) 2009-08-12 2014-09-16 Toray Advanced Materials Korea Inc. Optical sheet for controlling the direction of a light ray

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8836896B2 (en) 2009-08-12 2014-09-16 Toray Advanced Materials Korea Inc. Optical sheet for controlling the direction of a light ray

Also Published As

Publication number Publication date
JP3893628B2 (ja) 2007-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4749011B2 (ja) スクリーン及びこれを用いた画像投影システム
JP3957986B2 (ja) 反射型表示装置
US6603520B2 (en) Optical film and liquid-crystal display device
US5555476A (en) Microlens array sheet for a liquid crystal display, method for attaching the same and liquid crystal display equipped with the same
JPH0772809A (ja) 液晶ディスプレイ用マイクロレンズアレイシート、およびそれを用いた液晶ディスプレイ
JPH09127309A (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ
JP2001174815A (ja) 液晶表示装置
JPH07120743A (ja) マイクロレンズアレイシートの装着方法
JP2018205414A (ja) 光学構造体、表示装置
JPH09197106A (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置
JP3227802B2 (ja) 液晶ディスプレイ用光学素子およびそれを用いた液晶ディスプレイ
JPH0627455A (ja) マイクロレンズアレイおよびそれを用いた液晶ディスプレイ
JPH0743501A (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ
JP3893628B2 (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶表示装置
JPH0772808A (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ
JPH05249453A (ja) 液晶表示素子
JP4548628B2 (ja) 光学フィルム
JPH0764071A (ja) マイクロレンズアレイシートおよびそれを用いた液晶ディスプレイ
JP3530067B2 (ja) 散乱型液晶表示素子及びその製造方法
JPH1039287A (ja) 液晶表示装置
JPH1039286A (ja) 液晶表示装置
JPH09160024A (ja) バックライトおよびそれを用いた液晶表示装置
JPH09179113A (ja) 液晶表示装置
JPH0743704A (ja) 液晶ディスプレイの視野角拡大方法
JP3023860B2 (ja) 透過散乱型光学装置及びそれを用いた透過散乱型表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061204

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees