JPH093324A - 熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物 - Google Patents

熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物

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JPH093324A
JPH093324A JP17393795A JP17393795A JPH093324A JP H093324 A JPH093324 A JP H093324A JP 17393795 A JP17393795 A JP 17393795A JP 17393795 A JP17393795 A JP 17393795A JP H093324 A JPH093324 A JP H093324A
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thermoplastic
poly
aromatic
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formula
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JP17393795A
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Masanori Narutomi
正徳 成富
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Taisei Purasu Co Ltd
Original Assignee
Taisei Purasu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬質の合成樹脂製の成形体部位と、軟質かつ
弾性に富んだ熱可塑性弾性体製の成形体部位とから成る
複合成形体の製造に有用な熱融着性に優れた熱可塑性弾
性体組成物を提供する。 【構成】 硬質の合成樹脂成形体部に熱融着させて複合
成形体とするために使用される熱可塑性弾性体組成物
を、(i) 付加重合系のポリスチレン−ポリイソプレン系
熱可塑性ブロック弾性体( 3〜100 重量部)、(ii)縮合
重合系のポリ(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブ
ロック弾性体(100 重量部)で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱融着性に優れた熱可
塑性弾性体組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、
機械的強度に優れたエンジニアリングプラスチックなど
の合成樹脂で構成される成形体部位と、柔軟性かつ弾性
に富んだ熱可塑性弾性体で構成される成形体部位とから
成る複合成形体の製造に有用な、熱可塑性弾性体組成
物、特に予め成形された硬質の合成樹脂成形体部位に対
して熱融着特性に優れた熱可塑性弾性体組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より優れた機械的強度をもつエンジ
ニアリングプラスチックは、負荷荷重のかかる機械部
品、あるいは構造部品などとして広く使用されている。
この種の熱可塑性樹脂のエンジニアリングプラスチック
としては、ABS樹脂,ポリアミド,ポリアセタール,
ポリカーボネート,変性ポリフェニレンオキサイド,ポ
リブチレンテレフタレート,ポリスルフォン,全芳香族
ポリエステルなどが広く知られている。
【0003】一方、熱可塑性弾性体(サーモプラスチッ
クエラストマー,熱可塑性エラストマー、TPE)の成
形体も、特に生産性のよい射出成形技術により成形さ
れ、多くの用途に使用されている。周知のように、熱可
塑性弾性体(TPE)とは、常温下で加硫ゴムの性質を
示し、高温下で可塑化されてプラスチック加工機で成形
できる材料であり、分子中にゴム弾性を有する柔軟性成
分(ソフトセグメント)と塑性変形を防止するための分
子拘束性成分(ハードセグメント)を共有するものであ
る。この種の熱可塑性弾性体(TPE)としては、スチ
レンーブタジン系,ポリオレフィン系,ポリウレタン
系,塩化ビニル系,アクリル酸エステル系などのものが
知られている。
【0004】前記した射出成形法は、複雑な形状の成形
品でも効率よく成形することができ、かつ大量生産に適
するものであり、前記したエンジニアリングプラスチッ
ク分野においても射出成形法が適用され、各種の機械部
品、構造部品が効率よく製造されている。近年、合成樹
脂(プラスチック)製部品や部材の性能の高度化、機能
の高度化に対する要求が厳しく、その中で前記したエン
ジニアリングプラスチックを含む硬質の合成樹脂部材と
熱可塑性弾性体部材との複合化を試みる動きがある。そ
の場合、全く異質の両部材を複合化するに際し、両部材
に共通した成形手段である射出成形技術を適用し、両部
材を相互に熱融着させて複合化することが最も効率的か
つ、効果的である。
【0005】しかしながら、一般にエンジニアリングプ
ラスチックなどの熱可塑性樹脂とゴム弾性に優れた熱可
塑性弾性体(TPE)との熱融着性が悪いため、両者を
強固にかつ確実に接合させることは極めて困難である。
このため、エンジニアリングプラスチックなどの熱可塑
性樹脂と熱可塑性弾性体(TPE)を複合化して付加価
値の高い複合部品,複合部材などの複合成形体を製造し
ようとする場合、両者の複合部に凹凸の係止部を設けて
機械的に接合する方法、あるいは両者の接合部に接着剤
を適用して接合する方法など、極めて非生産的な接合手
段を採用せざるを得ないのが現状である。
【0006】前記したようにエンジニアリングプラスチ
ックなどの硬質の熱可塑性樹脂と熱可塑性弾性体(TP
E)との複合化技術は非経済的、非効率的であるととも
に接合面の強度やシール性などに多くの問題を残してい
る。即ち、凸凹嵌合などの係止部を設けて機械的に接合
する方法は、金型の構造が複雑になったり、あるいは構
造によっては工程数が多くなるなどの問題がある。また
最終の複合成形体の形状からみて強力な結合構造とする
ことができない場合もある。更に、機械的接合方式にお
いては、防水効果が要求される複合成形体、例えばメガ
ネ部分を硬質のエンジニアリングプラスチックで構成
し、メガネの縁部で顔面と接触する部分を軟質の弾性に
富む熱可塑性弾性体(TPE)で構成した水中メガネな
どの複合成形体の場合、前記した機械的接合方式では防
水効果が十分でないという限界がある。また、接着剤を
用いる接合方法は、接着剤の塗布などの工程を要すると
ともに、接着剤の劣化などもあって接合強度が弱いとい
う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、前記した
従来技術の問題点に鑑みなされたものである。即ち、本
発明は、エンジニアリングプラスチックなどの合成樹脂
から構成される部位とゴム弾性に優れた熱可塑性弾性体
(TPE)から構成される部位とを強力に接合した構造
の複合成形体の製造に不可欠な熱融着性に優れた熱可塑
性弾性体組成物を提供するものである。更に本発明は、
機械的強度などに優れた硬質の合成樹脂で成形された部
位と柔軟で熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物によ
り成形された部位とを強力に接合して、付加価値の高い
製品を提供しようとするものである。この種の複合化成
形品としては、水中メガネなどの強度と防水性能が高度
に要求される製品(部材)、プラスチック製受話器や把
手(取手)などの把持部を熱可塑性弾性体で柔軟化した
製品、プラスチック製自動車前照灯カバーなどにおいて
取付時のパッキング効果をもたせるためにカバーの縁部
に熱可塑性弾性体を複合一体化した製品、エアーシール
ドなどのパッキング、バルブ部品、フレキシブル継手、
歯車などの動力伝達部品、各種制御機器などの入出力用
の操作ボタンなどがあり、本発明により高機能かつ高付
加価値に富む各種の製品、部材、部品が提供される。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明を概説すれば、
本発明は、硬質の合成樹脂成形体部に熱融着させて複合
成形体とするために使用される熱可塑性弾性体組成物に
おいて、前記熱可塑性弾性体組成物が、 (i) ポリスチレンブロックと水添または非水添のポリイ
ソプレンブロックとから成る付加重合系熱可塑性ブロッ
ク弾性体…………3〜100重量部、 (ii)ポリ(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロッ
ク弾性体…………100重量部、 からなることを特徴とする熱融着性に優れた熱可塑性弾
性体組成物に関するものである。
【0009】本発明において、前記(ii)成分のポリ(エ
ーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体は、
下記一般式(1) 、(2) 、(3) で示される繰り返し単位を
有する弾性体の1つまたは2以上の組合わせにより構成
されるものであり、その一般式から明らかのようにポリ
(オキシアルキシン)グリコール残基部位(下記一般式
において「G」で示される部位)はソフト・セグメン
ト、その他の成分の部位はハード・セグメントを構成す
るものである。従って、前記(ii)成分のポリ(エーテル
エステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体は、セグメ
ント化熱可塑性エラストマー、あるいは、各セグメント
(ハード/ソフト・セグメント)をブロック単位とみな
せば前記(i) 成分の「付加重合系熱可塑性ブロック弾性
体」と対比させて「ポリ(エーテルエステルアミド)系
熱可塑性ブロック弾性体」ということができるものであ
る。本発明の説明においては、後者の名称が使用されて
いる。
【0010】一般式(1) :−CO−R 1 −CONH−R 2 −NH
CO−R 1 −CO−O −G −O − 一般式(2) :−NH−R 3 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
−O −G −O − 一般式(3) :−CO−C 6 H 4 −NHCO−R 1 −CONH−C 6
H 4 −CO−O −G −O − (前記式中、R 1 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、R
2 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、R 3 =C 6 〜C 30
の二価の芳香族残基、G=ポリ(アルキレノキシド)グ
リコール残基、をそれぞれ示す。)
【0011】以下、本発明の技術的構成を詳しく説明す
る。本発明は、予め成形されたポリカーボネートなどの
硬度(JISショアー硬度A)の高い合成樹脂成形体部
位に、前記合成樹脂成形体より硬度が低くかつ柔軟な成
形体を与えるゴム弾性に優れた軟質の熱可塑性弾性体
(TPE)を効率よく複合化する方法の追求から生まれ
たものである。前記したように予め成形された硬度の高
い合成樹脂成形体部位に、単純に弾性に富む熱可塑性弾
性体(TPE)を射出成形などにより熱融着接合させよ
うとしても、その接合力は極めて不十分なものである。
本発明の最大の特徴点は、硬度の高い(硬質の)合成樹
脂の成形体部と弾性に富む軟質の熱可塑性弾性体(TP
E)の成形体部とを熱融着により強力に接合させるため
に、前記熱可塑性弾性体の成形体部として、特定の付加
重合系熱可塑性ブロック弾性体と縮重合系のポリ(エー
テルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体とから
成る熱可塑性弾性体組成物を使用する点にある。
【0012】まず、本発明の熱可塑性弾性体組成物を構
成する第(i) 成分、即ち付加重合系熱可塑性ブロック弾
性体について説明する。本発明の前記付加重合系熱可塑
性ブロック弾性体は、ポリスチレンブロック(以下、S
と略記する場合もある。)と水素添加または非水添のポ
リイソプレンブロック(以下、Iと略記する場合もあ
る。)とからなるブロック共重合体である。本発明にお
いて、前記付加重合系熱可塑性ブロック弾性体は、(S
−I)で示されるジブロックのもの、あるいはS−(I
−S)n,(但しn=1〜5)などの一般式で示される
トリブロックのもの、及びそれ以上のものがある。前記
した付加重合系熱可塑性ブロック弾性体は、それ自体公
知のものであり、例えば水素添加物として特開平1−2
13380号公報(ここでは、粘着材組成物の一成分と
してトリブロックタイプのものが使用されている。)特
開平1−174550号公報(ここでは、耐衝撃性を改
善するために使用されている。)、特開昭60−260
645号公報(ここでは、熱収縮性の小さい射出成形用
ポリエチレンテレフタレート組成物を得るための一成分
として使用されている。)などに開示されている。ま
た、非水素添加物としては特開昭63−178187号
公報(ここでは、粘着剤組成物の一成分として使用され
ている。)などに開示されている。
【0013】本発明の前記付加重合系熱可塑性ブロック
弾性体としては、例えば全体の数平均分子量が5,00
0〜500,000の範囲にあり、Sブロック単位の含
有量が5〜70wt%にあり、かつIブロック単位の二重
結合の70%以上が水添されたものが好適に使用され
る。またSブロック単位の重量平均分子量としては5,
000〜125,000、Iブロック単位の重量平均分
子量としては15,000〜250,000のものが例
示される。なお、本発明で採用するこの種の水添ブロッ
ク弾性体は、前記した引用公報にも開示されているが、
それ自体公知であるか又は当業者に慣用の手法により容
易に製造することができるものである。
【0014】本発明において、前記した付加重合系熱可
塑性ブロック弾性体の具体例としては、セプトン(クラ
レ社製、飽和型のジブロック及びトリブロックタイプの
SEP、SEPSなどがあり、いずれも使用することが
できる。)などがある。
【0015】次に、本発明の熱可塑性弾性体組成物を構
成する第(ii)成分、即ちポリ(エーテルエステルアミ
ド)系熱可塑性弾性体(ポリエーテルエステルアミド系
熱可塑性セグメント化弾性体、ポリエーテルエステルア
ミド系熱可塑ブロック弾性体)について説明する。本発
明の前記ポリ(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブ
ロック弾性体は、下記一般式(1) 、(2) 、(3) で示され
る繰り返し単位を有する弾性体の1つまたは2以上によ
り構成されるものである。 一般式(1) :−CO−R 1 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
−O −G −O − 一般式(2) :−NH−R 3 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
−O −G −O − 一般式(3) :−CO−C 6 H 4 −NHCO−R 1 −CONH−C 6
H 4 −CO−O −G −O − (前記式中、R 1 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、R
2 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、R 3 =C 6 〜C 30
の二価の芳香族残基、G=ポリ(アルキレノキシド)グ
リコール残基、をそれぞれ示す。)
【0016】本発明で第(ii)成分として採用する前記ポ
リ(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性
体は、当業界において知られているものであり、以下、
TPEA(thermoplastic polyether ester-amide )と
略記することもある。また、以下、前記一般式(1) の繰
返し単位を有するものをTPEA−1、前記一般式(2)
の繰返し単位を有するものをTPEA−2、前記一般式
(3) の繰返し単位を有するものをTPEA−3と略記す
ることもある。なお、前記した一般式や後述する一般式
のR 1 ,R 2 ,R 3 において、これら芳香族残基に結合
するカルボキシル基やアミン基は、パラ位のみに限定さ
れないことはいうまでもないことである。
【0017】本発明で第(ii)成分として採用するポリ
(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体
は、前記したように当業界において公知のものであり、
例えば特公平6−207006合公報、特開平4−29
3923号公報、特開平6−279503号公報、特開
昭63−159432号公報において提案されているも
のである。この種のTPEAは、一般に、(1) 弾性体
(エラストマー)の必須成分として、所望の分子量をも
つポリ(アルキレンオキシド)グリコールを使用し、か
つ、(2) 前記ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
を、アミド成形成分及びジカルボン酸成分を使用して、
エステル結合により連結して構成されたものである、と
して知られているものである。また、この種のTPEA
において、前記ポリ(アルキレンオキシド)グリコール
成分は、ソフト・セグメントを構成し、他の成分はハー
ド・セグメントを構成することも知られている。そし
て、当業界においては、前記ソフト・セグメント部とハ
ード・セグメント部とハード・セグメント部を、耐熱変
形性、成形性などの諸特性を改善するために、どのよう
な分子設計思想に基づいて構成するかが、盛んに研究さ
れている。
【0018】本発明において、前記TPEAとして、当
業界において公知のものを使用することができるが、前
記一般式(1) 〜(3) で示されるように、ハード・セグメ
ント部は芳香族残基を有する全芳香族型のものが有利に
使用される。周知のように、TPEAは、一般的特性と
して、ソフト・セグメントを構成するポリ(アルキレン
オキシド)グリコール成分が熱安定性に難点があるため
熱劣化を受けやすいという欠点がある。この欠点を改善
するためにハード・セグメントの分子設計を脂肪族系や
脂環族系のもので構成するということが提案されてい
る。しかしながら、これら改質成分(脂肪族アミンや脂
肪族カルボン酸など)を使用する場合、製造されるTP
EAの加工特性(溶融温度、流動開始温度など)を改善
することができるが、全体としての熱的特性、機械的特
性、耐薬品性、などを低下させてしまうという別の欠点
を招来させてしまう。この意味において、本発明は前記
した一般式(1) 〜(3) 、別言すればTPEA(1) 〜(3)
を採用するものである。
【0019】本発明で採用する(1) 〜(3) 、即ちTPE
A(1) 〜(3) は、当業界において既知のものであるが、
以下、これらTPEAの製造法について、若干、補足的
に説明する。
【0020】一般式(1) のポリ(エーテルエステルアミ
ド)系熱可塑性ブロック弾性体(TPEA−1)は、先
ず、芳香族ジカルボン酸化合物と芳香族ジアミン化合物
とから、下記一般式(4) で示される芳香族オリゴエステ
ルアミド鎖を有する芳香族オリゴエステルアミドを調製
し、次いで前記芳香族オリゴエステルアミドを下記一般
式(5) で示されるポリ(アルキレンオキシド)グリコー
ルと溶融反応させることにより調製されるものである。
なお、前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸などのフタル酸類、4,4´−ジカル
ボキシビフェルなどのビフェニルカルボン酸類、3,3
−ジカルボキシベンゾフェルなどのジカルボキシフェノ
ン類、1,4−ジカルボキシンナフタレンなどのジカル
ボキシンナフタレン類が使用される。なお、前記芳香族
ジアシン化合物については、後述の一般式(7) のところ
で説明する。 一般式(4) :−CO−R 1 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
− 一般式(5) :OH−G −OH 前記製造法は特開平6−207006号公報に開示され
ており、この製造法は、従来の溶液重合法(特開平4−
293923号)が芳香族アミド単位を揃えることが難
しいことに鑑みされたものであり、このためにオリゴマ
ー化と溶融反応を採用するものである。なお、本発明に
おいては、前記した溶液重合法のものであっても第(ii)
成分として使用できることはいうまでもないことであ
る。
【0021】前記一般式(4) で示される芳香族オリゴエ
ステルアミドは、例えば芳香族ジカルボン酸化合物と芳
香族ジアミン化合物とから合成されるものである。前記
一般式(5) で示されるポリ(アルキレンオキシド)グリ
コールとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコー
ル、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチ
レンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピ
レンオキシドの共重合体などを例示することができる。
この種のポリ(アルキシンオキシド)グリコールの数平
均分子量は、所望の分子設計思想にもとづいて設定すれ
ばよいが、一般には500 〜10000 が好ましい。
【0022】前記一般式(1) のポリ(エーテルエステル
アミド)系熱可塑性ブロック弾性体(TPEA−1)
は、特開平6−207006号公報(参考例1及び実施
例1)に従って、次のようにして調製することができ
る。 (i) 芳香族オルゴエステルアミドの合成 テレフタル酸モノメチルクロライド(MMC)と脱水し
たN−メチル−2−ピロリドン(NMP)をフラスコに
仕込み、NMPにMMCを溶解させる。次いでm−フェ
ニレンジアミンのNMP溶液を加え、0〜5℃で反応さ
せる。これによりmp=312℃のオリゴエステルアミ
ド(a)が得られる。 (ii)ポリ(エーテルエステルアミド)の調製 前記オリゴエステルアミド(a)、ポリテトラメチレン
グリコール(数平均分子量Mn=1009)、触媒としてテ
トラブトキンチタンをフラスコ内に仕込み、加熱減圧
下、メタノールを流出させながら反応させ、ゴム弾性を
有するエステルアミド共重合体(TPEA−1)を調製
する。
【0023】一般式(2) のポリ(エーテルエステルアミ
ド)系熱可塑性ブロック弾性体(TPEA−2)は、下
記一般式(5) (ポリアルキレンオキシドグリコール)、
(6)(芳香族カルボン酸ハライド)、(7) (芳香族ジア
ミン)、(8) (芳香族アミノカルボン酸ハライド)を反
応させて調製したものである。 一般式(5) :OH−G −OH 一般式(6) :XCO −R 1 −COX 一般式(7) :H 2 N −R 2 −NH2 一般式(8) :XH・H 2 N −R 3 −COX (前記式中、Xはハロゲン原子を示す。) 前記製造法は特開平4−293923号公報に開示され
たものであり、前記したことから明らかのように、従来
の脂肪族アミンをハード・セグメントとする技術にかえ
て芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアミン、芳香族アミノ
カルボン酸を用いた全芳香族系でハード・セグメントを
構成しようとするものでる。
【0024】一般式(5) で示されるポリ(アルキレンオ
キシド)グリコールの具体例は、前記した通りである。
一般式(6) で示される芳香族カルボン酸ハライドとして
は、テレフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジクロリ
ド、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロリド、1,5
−ナフタレンジカルボン酸クロリド、4,4´−ビフェ
ニルジカルボン酸クロリドなどを例示することができ
る。
【0025】一般式(7) で示される芳香族ジアミン化合
物の具体例は、パラフェニレンジアミン、m−フェニレ
ンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、
4,4´−ジアミノジフェニルプロパン、4,4´−ジ
アミノジフェニルスフルィド、4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、1、5−ジアミノナフタレン、3,3´−ジアミノ
ベンゼン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)ト
ルエンなどを例示することができる。
【0026】一般式(8) で示される芳香族アミノカルボ
ン酸ハライドの具体例は、パラアミノ安息香酸クロリド
塩酸塩、メタアミノ安息香酸クロリド塩酸塩などを例示
することができる。
【0027】一般式(3) のポリ(エーテルエステルアミ
ド)系熱可塑性ブロック弾性体(TPEA−3)は、下
記一般式(9) で示される芳香族ジアミドカルボン酸ジエ
ステル化合物とポリ(アルキレンオキシド)グリコール
を溶融重縮合させることにより調製したものである。 一般式(9) :ROOC−C 6 H 4 −NHCO−R 1 −CONH−C 6
H 4 −COOR1 前記製造法は特開平6−279583号公報に開示され
たものであり、これは前記ジアミノジカルボン酸ジアル
キルエステルとポリ(アルキレンオキシド)グリコール
を溶融重縮合するにあたり、特定の溶媒(生成するポリ
エーテルエステルアミド・エラストマーを25℃で0.01
g/ml以上溶解し、常圧での沸点が140〜290℃の溶
媒)の存在下に反応させ、先ずプレポリマーを調製し、
次いで前記溶媒を除去して塊状溶融重合し、高分子量の
ポリ(エーテルエステルアミド)を調製することに特徴
を有する。
【0028】前記一般式(9) において、R 1 として、次
のものを例示することができる。−C6 4 −、−C6
4 −C6 4 −、−C6 4 −o−C6 4 −、−C
6 4 −S−C6 4 −、−C6 4 −SO2 −C6
4 −、−C6 4 −CO−C6 4 −、−C6 4 −C
2 −C6 4 −、−C106 −(ナフタリンの二置換
残基)、などを例示することができる。
【0029】前記一般式(3) のポリ(エーテルエステル
アミド)系熱可塑性ブロック弾性体(TPEA−3)
は、特開平6−279583号公報(参考例1及び実施
例1)に従って、次のようにして調製することができ
る。 (i) プレポリマーの調製 アミノ安息香酸ブチル(BAB)をN−メチル−2−ピ
ロリドン(NMP)に溶解させ、これに、NMPにテレ
フタル酸ジクロライド(TPC)を溶解させたものを加
え、0〜5℃、6時間、室温下に一昼夜、反応させ芳香
族ジアミドジカルボン酸ジエステル(a) を調製する。次
いで、前記芳香族ジアミドジカルボン酸ジエステル(a)
に対してポリテトラメチレングリコール(MS=1031)を
仕込み反応させるとともに溶媒(NMP)を完全に除去
し、プレポリマーを調製する。 (ii)ポリ(エーテルエステルアミド)の調製 溶媒除去後、加熱減圧下に反応させて、エラストマー状
ポリマー(TPEA−3)を調製する。
【0030】本発明において、前記した第(i) 成分の付
加重合系熱可塑性ブロック弾性体(ポリスチレンブロッ
クと水添または非水添のポリイソプレンブロックから成
る弾性体)と第(ii)成分のポリ(エーテルエステルアミ
ド)系熱可塑性ブロック弾性体を併用した熱可塑性弾性
体組成物は、比較的硬度の高い合成樹脂で予め構成され
た成形体の部位に対して熱融着により強力に接合し、弾
性に富む軟質の熱可塑性弾性体で構成される成形体の部
位を複合化することができる。即ち、両部材を強固に一
体化、複合化させることができる。本発明者らにおい
て、前記した両部材が熱融着により強力に接合する理由
は定かではないが、次のように推察している。即ち、こ
れらの異質の成形体部位の融着部において、前記付加重
合系熱可塑性ブロック弾性体とポリ(エーテルエステル
アミド)系熱可塑性ブロック弾性体のハードセグメン
ト、ソフトセグメント、−NHCO−、−NH2 、OH
やCOOHなどの官能基が硬質の合成樹脂成形体の表面
において有効に作用し合う結果であると考えられてい
る。
【0031】前記ポリ(エーテルエステルアミド)系熱
可塑性ブロック弾性体は、ハードセグメントとソフトセ
グメントの比率により、あるいは各セグメントの構成成
分の種類によりその性質が変わるものであるが、一般的
な特徴は、耐屈曲性,耐油性,耐摩耗性,耐熱性などに
優れている。ただし、硬度が通常のエラストマーより高
く柔軟性に劣るので、この点は前記した付加重合系の熱
可塑性ブロック弾性体とのブレンドにより解消するよう
にするのが好ましい。一般的には、前記ポリ(エーテル
エステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体の100重
量部当り、前記付加重合系熱可塑性ブロック弾性体を3
〜100重量配合すればよい。前記した両成分の配合率
により、熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物が調製
される。なお、両成分の使用に当り、両成分が均一な海
島状に分散されるまでブレンドされたものを使用するの
が好ましいことはいうまでもないことである。
【0032】本発明においては、前記した第(i) 成分
(付加重合系熱可塑性ブロック弾性体)と第(ii)成分
(ポリエーテルエステルアミド系熱可塑性ブロック弾性
体)が基本成分であるが、他の弾性体成分や当業界にお
いて慣用されている他の充填剤などの配合成分が使用さ
れてもよいことはいうまでもないことである。この種の
任意の配合成分である他の熱可塑性弾性体としては、複
合化の対象となる後述の硬質の合成樹脂より弾性に優
れ、かつ相対的に硬度の小さいものであればいずれでも
良い。例えば、水素添加または非水素添加のポリスチレ
ン−ポリブタジエン系ブロックポリマー(SBS,水添
SBS),EPRなどのオレフィン系エラストマー,S
BRなどのジエン系エラストマー,ウレタン系エラスト
マー、あるいは可塑剤配合の弾性に富んだ可塑性ポリ塩
化ビニルなどがある。特に、付加価値の高い複合成形体
を得るためには、硬度(JISショアー硬度A)で70
〜35度の比較的硬度の小さな熱可塑性弾性体を用いる
ことが好ましい。
【0033】本発明の前記した第(i) 成分の付加重合系
熱可塑性ブロック弾性体と第(ii)成分のポリ(エーテル
エステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体とからなる
熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物は、前記組成物
より相対的に高い硬度をもつ合成樹脂の成形体部位に熱
融着により強固に接合されて、有用な複合成形体を製造
することができる。かかる複合化の対象となる合成樹脂
成形体は、ポリカーボネート,ナイロン6,ナイロン1
1,ナイロン12,ABS樹脂,メタクリル樹脂などの
熱可塑性エンジニアリングプラスチックあるいは熱可塑
性合成樹脂から製造されるものである。これらの合成樹
脂のうち、付加価値の高い複合成形体を得るためには、
硬度が70以上のものを用いれば良い。
【0034】本発明において、硬度の高い合成樹脂で構
成される成形体部位と熱融着性に優れた熱可塑性弾性体
組成物で構成される成形体部位とを、熱融着により強固
に接合させる方法は、予め硬度の高い合成樹脂から構成
される成形体に、ゴム弾性に優れた熱可塑性弾性体組成
物を熱融着させても良いし、あるいは逆に予めゴム弾性
に優れた熱可塑性弾性体組成物により成形体を形成し、
これに硬度の高い合成樹脂を熱融着させて複合化した成
形体としても良い。そして、硬度の高い合成樹脂で構成
される成形体部位と熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組
成物で構成される成形体部位とを熱融着により接合させ
る技術手段は、公知慣用のいずれの方式でも採用可能で
ある。例えば、射出成形、押出成形、ブロー成形、カレ
ンダ成形,圧縮成形,トランスファ成形など熱的に融着
する条件が設定されているものであればいずれでもかま
わない。これらのうちで、生産性と経済性の観点から射
出成形法が望ましいことはいうまでもないことである。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて更に詳しく
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、実施例
のものに限定されない。
【0036】(実施例1)熱可塑性弾性体組成物を、次
のように調製した。付加重合系熱可塑性ブロック弾性体
として水添SISブロックポリマー(商品名「セプト
ン」2005,クラレ社製)の10部、及びポリ(エー
テルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体(前記
TPEA−1)の100部をブレンドし、両成分が海島
状に均一に分散したブレンド物を得た。前記のように調
製した熱可塑性弾性体組成物を、ポリカーボネート成形
品に熱融着させて複合成形体とする実験を行なった。即
ち、水中眼鏡の主体部を予めポリカーボネートで射出成
形により成形し、次いでこのポリカーボネートの水中眼
鏡の主体部に、前記した熱可塑性弾性体組成物を射出成
形手段により融熱着接合し、顔面接触部を形成した。
(水中眼鏡の全体構造は特公昭62-23577号公報に記載さ
れたものである。) なお、射出成形条件は、ノズル温度235℃,シリンダ
ー温度180℃,ダイボトム温度140℃,金型温度5
0℃,射出圧力400Kg/cm2 である。ポリカーボネー
トと前記熱可塑性弾性体組成物との接合面は、強力にか
つ完全に接着融合した。
【0037】前記と同様な実験下で、ポリ(エーテルエ
ステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体(前記TPE
A−1)の100部に対し、水添SISブロックコポリ
マーを、30部、50部それぞれブレンドしたものも完
全に融着した。また、実施例1において、ポリカーボネ
ートに換えてABS樹脂(アクリロートリルーブタジエ
ンースチレン系樹脂)(商品名「デンカABS」GR-100
0,電気化学工業社製)、あるいはメタクリル樹脂(商品
名「アクリルペット」、三菱レイヨン社製)を使用して
融着接合させた場合、それらの接合面も十分な強度をも
って融着接合した。
【0038】(実施例2)特開昭57−144737号
公報に示されるような機械部品の成形に本発明の熱融着
性に優れた熱可塑性弾性体組成物を適用してみた。実施
例1のポリカーボネートに換えて、予め成形した11−
ナイロン製の機械部品を金型に入れる。前記実施例1と
その他の条件は同一で、同一の熱可塑性弾性体組成物を
射出成形し融着接合させたところ、接合面は完全に融着
した。また、11ナイロンに換えて12ナイロンを使っ
た場合も、その接合面は完全に融着接合した。
【0039】(実施例3)熱可塑性弾性体組成物を、次
のように調製した。付加重合系熱可塑性ブロック弾性体
として、水添のSISブロックポリマー(商品名「セプ
トン」2005,クラレ社製)の10部、及びポリ(エ
ーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロック弾性体(前
記TEPA−3)の100部をブレンドし、両成分が海
島状に均一に分散したブレンド物を得た。前記のように
して調製した熱可塑性弾性体組成物を、実施例1と同様
にしてポリカーボネート成形品(水中眼鏡)に熱融着さ
せて複合成形体とする実験を行なった。結果は全く実施
例1と同じであり、ポリカーボネートと前記熱可塑性弾
性体組成物との接合面は、強力に接着融合した。なお、
本実施例の熱可塑性弾性体組成物についても、実施例1
に記載された実施例1の変形例、及び実施例2を追試し
たところ、全く同様の結果を得ることができた。
【0040】
【発明の効果】本発明の熱融着性に優れた熱可塑性弾性
体組成物は、例えば、予め成形された硬質のエンジニア
リングプラスチック製の成形体部位に対して、熱融着に
より強力に接合し、柔軟かつ軟質の熱可塑性弾性体製の
成形体部位を形成することができる。本発明の熱可塑性
弾性体組成物は硬質部位と軟質部位の両者を複合化した
成形体の製造に極めて有用なものである。そして、これ
ら複合成形体は、本発明の熱可塑性弾性体組成物を射出
成形などの熱融着手段を採用することにより効率的、経
済的に製造される。
【0041】特に、本発明のゴム弾性に優れかつ柔軟な
熱可塑性弾性体組成物を、ポリカーボネートなどの硬度
の高いエンジニアリングプラスチックに射出成形手段に
より熱融着させるという簡便な方法により強力に融着接
合させることができるため、新しい性能、新しい機能を
もった複合成形体が経済的、かつ効率的に提供される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の合成樹脂成形体部に熱融着させて
    複合成形体とするために使用される熱可塑性弾性体組成
    物において、前記熱可塑性弾性体組成物が、 (i) ポリスチレンブロックと水添または非水添のポリイ
    ソプレンブロックとから成る付加重合系熱可塑性ブロッ
    ク弾性体…………3〜100重量部、 (ii)ポリ(エーテルエステルアミド)系熱可塑性ブロッ
    ク弾性体…………100重量部、 からなることを特徴とする熱融着性に優れた熱可塑性弾
    性体組成物。
  2. 【請求項2】 ポリ(エーテルエステルアミド)系熱可
    塑性ブロック弾性体が、下記一般式(1) 、(2) 、(3) で
    示される繰り返し単位を有する弾性体の1つまたは2以
    上により構成されるものである請求項1に記載の熱可塑
    性弾性体組成物。 一般式(1) :−CO−R 1 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
    −O −G −O − 一般式(2) :−NH−R 3 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
    −O −G −O − 一般式(3) :−CO−C 6 H 4 −NHCO−R 1 −CONH−C 6
    H 4 −CO−O −G −O − (前記式中、R 1 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、 R 2 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、 R 3 =C 6 〜C 30の二価の芳香族残基、 G=ポリ(アルキレノキシド)グリコール残基、 をそれぞれ示す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)のポリ(エーテルエステル
    アミド)系熱可塑性ブロック弾体性が、芳香族ジカルボ
    ン酸化合物と芳香族ジアミン化合物とから下記一般式
    (4)で示される芳香族オリゴエステルアミド鎖を有す
    る芳香族オリゴエステルアミドを調製し、次いで前記芳
    香族オリゴエステルアミドと下記一般式(5)で示され
    るポリ(アルキレンオキシド)グリコールを溶融反応さ
    せることにより調製したものである請求項2に記載の熱
    可塑性弾性体組成物。 一般式(4) :−CO−R 1 −CONH−R 2 −NHCO−R 1 −CO
    − 一般式(5) :OH−G −OH
  4. 【請求項4】 一般式(2) のポリ(エーテルエステルア
    ミド)系熱可塑性ブロック弾性体が、下記一般式(5)
    (ポリアルキレンオキシドグリコール)、(6)(芳香族
    カルボン酸ハライド)、(7) (芳香族ジアミン)、(8)
    (芳香族アミノカルボン酸ハライド)を反応させて調製
    したものである請求項2に記載の熱可塑性弾性体組成
    物。 一般式(5) :OH−G −OH 一般式(6) :XCO −R 1 −COX 一般式(7) :H 2 N −R 2 −NH2 一般式(8) :XH・H 2 N −R 3 −COX (前記式中、Xはハロゲン原子を示す。)
  5. 【請求項5】 一般式(3) のポリ(エーテルエステルア
    ミド)系熱可塑性ブロック弾性体が、下記一般式(9) で
    示される芳香族ジアミドカルボン酸ジエステル化合物と
    ポリ(アルキレンオキシド)グリコールを溶融重縮合さ
    せることにより調製したものである請求項2に記載の熱
    可塑性弾性体組成物。 一般式(9) :ROOC−C 6 H 4 −NHCO−R 1 −CONH−C 6
    H 4 −COOR1 (前記式中、R 、R 1 はそれぞれ独立してC 1 〜C 13
    脂肪族アルキル基を示す。)
  6. 【請求項6】 硬質の合成樹脂成形体部の硬度(JIS
    ショアー硬度A)が、70以上のものである請求項1に
    記載の熱可塑性弾性体組成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性弾性体組成物の硬度(JISシ
    ョアー硬度A)が、70以下のものである請求項1に記
    載の熱可塑性弾性体組成物。
  8. 【請求項8】 硬質の合成樹脂成形体部が、ポリカーボ
    ネート樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポリメタク
    リル酸樹脂、ポリオレフィン樹脂から選ばれる樹脂の成
    形体である請求項1に記載の熱可塑性弾性体組成物。
JP17393795A 1995-06-19 1995-06-19 熱融着性に優れた熱可塑性弾性体組成物 Pending JPH093324A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS62290308A (ja) * 1986-06-09 1987-12-17 株式会社東芝 鉄塔

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