JPH09328514A - 固体状チタン触媒成分、これを含むエチレン重合用触媒およびエチレンの重合方法 - Google Patents
固体状チタン触媒成分、これを含むエチレン重合用触媒およびエチレンの重合方法Info
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- JPH09328514A JPH09328514A JP8105239A JP10523996A JPH09328514A JP H09328514 A JPH09328514 A JP H09328514A JP 8105239 A JP8105239 A JP 8105239A JP 10523996 A JP10523996 A JP 10523996A JP H09328514 A JPH09328514 A JP H09328514A
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Abstract
かも粒子性状に優れたエチレン重合体を製造することが
できるような固体状チタン触媒成分、エチレン重合用触
媒およびこの触媒を用いるエチレンの重合方法を提供す
る。 【解決手段】(a) 液状マグネシウム化合物と(b) 液状チ
タン化合物とを、マグネシウム化合物1モルに対して
0.25〜0.35モルの量の(c) 活性水素を有さない有
機ケイ素化合物の存在下に接触させ、得られる接触物を
105〜115℃の範囲の温度に昇温して、この温度に
保持することによって得られる固体状チタン触媒成分。
前記接触物と、さらに0.5モル以下の量の(c) 活性水
素を有さない有機ケイ素化合物とを接触させてもよい。
エチレン重合用触媒は、この固体状チタン触媒成分と、
有機金属化合物とから形成される
Description
性で重合させることができ、しかも粒子性状に優れたエ
チレン重合体を製造することができるような固体状チタ
ン触媒成分、これを含むエチレン重合用触媒およびエチ
レンの重合方法に関する。
エチレン重合体(LLDPE)などのエチレン重合体
は、透明性、機械的強度などに優れ、フィルムなどとし
て広く利用されている。このようなエチレン重合体の製
造方法は従来より種々知られているが、重合用触媒とし
て、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび任意成分と
しての電子供与体を含むチタン触媒成分を含むチーグラ
ー型触媒を用いると、エチレン重合体を高い重合活性で
製造しうることが知られている。特にチタン触媒成分と
して液状状態に調製されたハロゲン含有マグネシウム化
合物と、液状チタン化合物と、電子供与体とから得られ
る固体状チタン触媒成分を用いると、高活性を示すこと
が知られている。
においては、エチレンをより一層高い活性で重合させる
ことができれば、生産性が向上するだけでなく、重合体
当りの触媒残渣とくにハロゲン量が低減されるので、成
形時の金型発錆などの問題点を解消することもできる。
このためエチレンをより一層高い活性で重合させること
ができるようなチタン触媒成分の出現が望まれている。
ー法、気相法などにかかわらず、通常パウダー状で得ら
れるが、このとき流動性に優れ、かつ微粉末などの粒子
を含まず粒度分布に優れたエチレン重合体を製造するこ
とが望ましい。このように粒子性状に優れたエチレン重
合体は、用途によってはペレタイズせずそのままで使用
することができるなどの種々の利点を有している。
てなされたものであって、エチレンを高活性で重合させ
ることができ、しかも粒子性状に優れたエチレン重合体
を製造することができるような固体状チタン触媒成分、
エチレン重合用触媒およびこの触媒を用いるエチレンの
重合方法を提供することを目的としている。
(a)液状マグネシウム化合物と、(b)液状チタン化合物と
を、該マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.25〜
0.35モルの量の(c)活性水素を有さない有機ケイ素化
合物の存在下に接触させ、得られた接触物(i)を105
〜115℃の範囲内の温度に昇温し、この温度に保持し
て得られ、マグネシウム、チタン、ハロゲン、および
(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合物を含有してい
る。
ン触媒成分は、(a)液状マグネシウム化合物と、(b)液状
チタン化合物とを、該マグネシウム化合物(a)1モルに
対して0.25〜0.35モルの量の(c)活性水素を有さ
ない有機ケイ素化合物の存在下に接触させ、得られた接
触物(i)を昇温して105〜115℃の範囲内の所定温
度に保持する過程において、保持温度よりも10℃低い
温度から昇温終了時までの間または昇温終了後に、前記
マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.5モル以下の
量の(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合物を添加し
て接触物(i)と接触させることによって得ることもでき
る。
のような[I]固体状チタン触媒成分と、[II]有機金
属化合物とから形成される。本発明に係るエチレンの重
合方法では、このような触媒の存在下に、エチレンを重
合させるかエチレンとコモノマーとを共重合させてい
る。
媒成分、これを含むエチレン重合用触媒およびエチレン
の重合方法について説明する。なお本発明において「重
合」という語は、単独重合のみならず共重合を包含した
意味で用いられることがあり、また「重合体」という語
は、単独重合体のみならず共重合体を包含した意味で用
いられることがある。図1に、本発明に係る固体状チタ
ン触媒成分およびこれを含むエチレン重合用触媒の調製
工程の説明図を示す。
シウム化合物と、(b)液状チタン化合物と、該マグネシ
ウム化合物(a)1モルに対して特定量の(c)活性水素を有
さない有機ケイ素化合物とを後述するようにして接触さ
せて得られ、マグネシウム、チタン、ハロゲン、および
(c) 活性水素を有さない有機ケイ素化合物を含有してい
る。以下まず本発明において、固体状チタン触媒成分を
調製する際に用いられる各成分について説明する。
マグネシウム化合物は液状状態で用いられ、マグネシウ
ム化合物が固体状であるときには液状化して用いられ
る。マグネシウム化合物としては、還元能を有するマグ
ネシウム化合物(a-1) および還元能を有さないマグネシ
ウム化合物(a-2) を用いることができる。
としては、たとえば下式で表わされる有機マグネシウム
化合物を挙げることができる。 Xn MgR2-n 式中、nは0≦n<2であり、Rは水素または炭素数1
〜20のアルキル基、アリール基またはシクロアルキル
基であり、nが0である場合2個のRは同一でも異なっ
ていてもよい。Xはハロゲンである。
ム化合物としては、具体的には、ジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、
ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキ
シルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、オクチルブ
チルマグネシウム、エチルブチルマグネシウムなどのジ
アルキルマグネシウム化合物、エチル塩化マグネシウ
ム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウ
ム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウ
ムなどのアルキルマグネシウムハライド、ブチルエトキ
シマグネシウム、エチルブトキシマグネシウム、オクチ
ルブトキシマグネシウムなどのアルキルマグネシウムア
ルコキシド、その他ブチルマグネシウムハイドライドな
どが挙げられる。
物としては、具体的に、塩化マグネシウム、臭化マグネ
シウム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムなどのハ
ロゲン化マグネシウム、メトキシ塩化マグネシウム、エ
トキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシ
ウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグ
ネシウムなどのアルコキシマグネシウムハライド、フェ
ノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネ
シウムなどのアリロキシマグネシウムハライド、エトキ
シマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキ
シマグネシウム、n-オクトキシマグネシウム、2-エチル
ヘキソキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウ
ム、フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグ
ネシウムなどのアリロキシマグネシウム、ラウリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシ
ウムのカルボン酸塩、マグネシウム金属、水素化マグネ
シウムなどを用いることもできる。
物(a-2) は、上述した還元能を有するマグネシウム化合
物(a-1) から誘導した化合物、あるいは触媒成分の調製
時に誘導した化合物であってもよい。還元能を有さない
マグネシウム化合物(a-2) を、還元能を有するマグネシ
ウム化合物(a-1) から誘導するには、たとえば還元能を
有するマグネシウム化合物(a-1) を、アルコール、ケト
ン、エステル、エーテル、シロキサン化合物、ハロゲン
含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、
酸ハライドなどのハロゲン含有化合物、あるいはOH基
や活性な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させれば
よい。
素を有さない有機ケイ素化合物(c)を用いて、還元能を
有するマグネシウム化合物(a-1) から還元能を有さない
化合物(a-2) を誘導することもできる。マグネシウム化
合物は2種以上組合わせて用いることもできる。
アルミニウム、亜鉛、ホウ素、ベリリウム、ナトリウ
ム、カリウムなどのマグネシウム以外の金属化合物たと
えば後述する有機アルミニウム化合物との錯化合物、複
化合物を形成していてもよく、あるいはこれら他の金属
化合物と混合して用いることもできる。
上述した以外のマグネシウム化合物を使用することもで
きるが、最終的に得られる固体状チタン触媒成分[I]
中において、ハロゲン含有マグネシウム化合物の形で存
在することが好ましく、従ってハロゲンを含まないマグ
ネシウム化合物を用いる場合には、触媒成分調製の過程
でハロゲン含有化合物と接触反応させることが好まし
い。
グネシウム化合物が好ましく、特にハロゲン含有マグネ
シウム化合物が好ましく、さらにこれらの中でも塩化マ
グネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロキシ
塩化マグネシウムが好ましく用いられる。
物が固体であるときには、電子供与体(d-1)を用いて
マグネシウム化合物を液状化することができる。このよ
うな電子供与体(d-1) としては、アルコール類、カルボ
ン酸類、アルデヒド類、アミン類、金属酸エステル類な
どを用いることができる。アルコール類としては、具体
的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロピルアルコール、ブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノール、2-メチルペンタノール、2-エチルブタノー
ル、ヘプタノール、2-エチルヘキサノール、オクタノー
ル、デカノール、ドデカノール、テトラデシルアルコー
ル、オクタデシルアルコール、ウンデセノール、オレイ
ルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコ
ールなどの脂肪族アルコール類、シクロヘキサノール、
メチルシクロヘキサノールなどの脂環族アルコール類、
ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、イソ
プロピルベンジルアルコール、α−メチルベンジルアル
コール、α,α−ジメチルベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、クミルアルコール、フェノール、
クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピ
ルフェノール、ノニルフェノール、ナフトールなどの芳
香族アルコール類、n-ブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、1-ブトキシ-2-プロパノール、メチルカルビトー
ルなどのアルコキシ基含有アルコール類、トリクロロメ
タノール、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノ
ールなどのハロゲン含有アルコール類などが挙げられ
る。
ルボン酸が好ましく、たとえばカプリル酸、2-エチルヘ
キサノイック酸、ノニリック酸、ウンデシレニック酸な
どが挙げられる。アセトアルデヒド類としては、炭素数
7以上のアセトアルデヒドが好ましく、たとえばカプリ
ルアルデヒド、2-エチルヘキシルアルデヒド、ウンデシ
ルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナ
フトアルデヒドなどが挙げられる。アミン類としては、
炭素数6以上のアミン類が好ましく、たとえばヘプチル
アミン、オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、ノ
ニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ラウリ
ルアミンなどが挙げられる。
シチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトラ-i-プロ
ポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラヘキソキ
シチタン、テトラブトキシジルコニウム、テトラエトキ
シジルコニウムなどが挙げられる。なおこの金属酸エス
テル類中には、(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合
物として後述するようなケイ酸エステルは含まれない。
これらは2種以上併用することもでき、また後述するよ
うな上記以外の電子供与体(d)を併用することもでき
る。これらのうちでも、アルコール類、金属酸エステル
類が好ましく特に炭素数6以上のアルコール類が好まし
く用いられる。
グネシウム化合物を液状化する際には、電子供与体(d-
1) として炭素数6以上の電子供与体を用いる場合に
は、マグネシウム化合物1モルに対して通常約1モル以
上好ましくは1〜40モルさらに好ましくは1.5〜1
2モルの量で用いられる。また炭素数5以下の電子供与
体を用いる場合には、マグネシウム化合物1モルに対し
て通常約15モル以上必要である。
-1)との接触時には、炭化水素溶媒を用いることができ
る。このような炭化水素溶媒としては、たとえばペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカ
ン、テトラデカン、灯油などの脂肪族炭化水素類、シク
ロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロヘキセ
ンなどの脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、シメンなどの芳香族炭
化水素類、四塩化炭素、ジクロロエタン、ジクロロプロ
パン、トリクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロ
ゲン化炭化水素類などを用いることができる。
いる場合には、電子供与体(d-1) としてのたとえばアル
コール類は、その種類(炭素数)にかかわらず上記の炭
素数6以上の電子供与体の使用量として示した量で用い
ればマグネシウム化合物を溶解することができる。また
脂肪族炭化水素および/または脂環族炭化水素を用いる
場合には、電子供与体(d-1) としてのアルコール類は、
上述したような炭素数に応じた量で用いられる。
ネシウム化合物と電子供与体(d-1)とを接触させること
が好ましい。固体状マグネシウム化合物を電子供与体
(d-1)に溶解するには、固体状マグネシウム化合物と
電子供与体(d-1)とを好ましくは炭化水素溶媒の共存
下に接触させ、必要に応じて加熱する方法が一般的であ
る。この接触は、通常0〜300℃好ましくは20〜1
80℃より好ましくは50〜150℃の温度で、15分
間〜5時間程度好ましくは30分間〜2時間程度で行な
われる。
ン化合物が好ましく用いられる。このような四価のチタ
ン化合物としては、次式で示される化合物を挙げること
ができる。 Ti(OR)g X4-g 式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であ
り、0≦g≦4である。
TiCl4、TiBr4、TiI4 などのテトラハロゲン化チ
タン、Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC2H5)Cl3、Ti(On
-C4H9)Cl3、Ti(OC2H5)Br3、Ti(O-iso-C
4H9)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン、Ti
(OCH3)2Cl2、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(On-C
4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)2Br2などのジハロゲン化ジ
アルコキシチタン、Ti(OCH3)3Cl 、Ti(OC2H5)
3Cl 、Ti(On-C4H9)3Cl 、Ti(OC2H5)3 Br な
どのモノハロゲン化トリアルコキシチタン、Ti(OCH
3)4 、Ti(OC2H5)4 、Ti(On-C4H9)4 、Ti(O-i
so-C4H9)4 、Ti(O-2-エチルヘキシル)4などのテト
ラアルコキシチタンなどが挙げられる。これらの中でも
テトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタン
が好ましい。これらのチタン化合物は、2種以上組み合
わせて用いることもできる。また(a)マグネシウム化合
物を液状化する際に示したような炭化水素溶媒に希釈し
て用いてもよい。
物は、たとえばR1xR2ySi(OR3)z (R1 、R2
はそれぞれ独立して炭化水素基またはハロゲンであり、
R3 は炭化水素基であり、0≦x<2、0≦y<2、0
<z≦4である。)で示される。
としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブト
キシシラン、テトラキス(2-エチルヘキシロキシ)シラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、n-プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメ
トキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、2-
メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3-ジメチ
ルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロヘキシル
トリメトキシシラン、2-ノルボルナントリメトキシシラ
ン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、γ-クロルプロピルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエ
トキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、iso-ブチ
ルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シ
クロペンチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリ
エトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリ
エトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルト
リイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、
トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(a
llyloxy)シラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ
シラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t-ブ
チルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメト
キシシラン、ビス(2-メチルシクロペンチル)ジメトキ
シシラン、ビス(2,3-ジメチルシクロペンチル)ジメト
キシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビスo-
トリルジメトキシシラン、ビスm-トリルジメトキシシラ
ン、ビスp-トリルジメトキシシラン、ビスエチルフェニ
ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、t-ブ
チルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチルジエトキ
シシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジフェ
ニルジエトキシシラン、ビスp-トリルジエトキシシラ
ン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリシ
クロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチルエト
キシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、
ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ヘキセニルト
リメトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシ
ラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、ジシク
ロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメ
チルエトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキ
サンなどが挙げられる。
トラエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシ
シランなどが好ましく用いられる。触媒活性の点からテ
トラエトキシシランが、特に好ましく用いられる。
チタン触媒成分中に活性水素を有さない有機ケイ素化合
物(c)が含まれていればよい。したがって固体状チタン
触媒成分を調製する際には必ずしも上記のような活性水
素を有さない有機ケイ素化合物(c)そのものを用いなく
ても、固体状チタン触媒成分を調製する過程で活性水素
を有さない有機ケイ素化合物を生成しうる他の化合物を
用いることもできる。
て、上記の活性水素を有さない有機ケイ素化合物(c)に
加えて、必要に応じて活性水素を有さない他の電子供与
体(d)を用いてもよい。
(d)としては、たとえば有機酸エステル、有機酸ハライ
ド、有機酸無水物、エーテル、ケトン、第3アミン、亜
リン酸エステル、リン酸エステル、カルボン酸アミド、
ニトリル、脂肪族カーボネート、ピリジン類などが挙げ
られる。より具体的には、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸i-ブチル、
酢酸t-ブチル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、ク
ロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、プロピオン酸エ
チル、ピルビン酸エチル、ピバリン酸エチル、酪酸メチ
ル、吉草酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エ
チル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、
トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸
エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安
息香酸エチルなどの炭素数2〜18の有機酸エステル
類、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル
酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライド類、無水
酢酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水安息香酸、
無水トリメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸などの
酸無水物、メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テト
ラヒドロフラン、エチルベンジルエーテル、エチレング
リコールジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエ
ーテルなどの炭素数2〜20のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチル
n-ブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベ
ンゾキノン、シクロヘキサノンなどの炭素数3〜20の
ケトン類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、トリベンジルアミン、テトラメチルエチ
レンジアミンなどの第3アミン類、亜リン酸トリメチ
ル、トリエチルホスファイト、トリn-プロピルホスファ
イト、トリイソプロピルホスファイト、トリn-ブチルホ
スファイト、トリイソブチルホスファイト、ジエチルn-
ブチルホスファイト、ジエチルフェニルホスファイトな
どの亜リン酸エステル類、リン酸トリメチル、リン酸ト
リフェニル、リン酸トリトリルなどのリン酸エステル
類、酢酸N,N-ジメチルアミド、安息香酸N,N-ジエチルア
ミド、トルイル酸N,N-ジメチルアミドなどの酸アミド
類、アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルな
どのニトリル類、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エ
チレンなどの脂肪族カーボネート、ピリジン、メチルピ
リジン、エチルピリジン、ジメチルピリジンなどのピリ
ジン類などを挙げることができる。これらの化合物は、
2種以上併用することもできる。
固体状チタン触媒成分[I]を調製することができる。 (1)(a)液状マグネシウム化合物と、(b)液状チタン化
合物とを、該マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.
25〜0.35モルの量の(c)活性水素を有さない有機ケ
イ素化合物(以下単に有機ケイ素化合物(c) という)の
存在下に接触させ、得られた接触物(i)を105〜11
5℃の範囲内の温度に昇温して、この温度に保持する。
105〜115℃の範囲内の温度に保持する過程におい
て、保持温度よりも10℃低い温度から昇温終了時まで
の間または昇温終了後に、前記マグネシウム化合物(a)
1モルに対して0.5モル以下の量の有機ケイ素化合物
(c)を添加して接触物(i)と接触させる。本発明では、上
記方法のうちでも方法(2)は得られる固体状チタン触
媒成分の触媒活性の点で好ましい。
有機ケイ素化合物(c) はマグネシウム化合物(a)に対し
て上記のように特定された量で用いられる。チタン化合
物(b) は、接触により特別な析出手段を加えなくとも固
体状物を析出させうる充分な量で用いられることが好ま
しい。チタン化合物(b) の使用量は、その種類、接触条
件、有機ケイ素化合物(c) の使用量などによっても異な
るが、マグネシウム化合物(a) 1モルに対しては、通常
約1モル以上であることが好ましく、さらには約5〜約
200モル特に約10〜約100モルであることがより
好ましい。またチタン化合物(b) は、有機ケイ素化合物
(c) 1モルに対しては、1モルを超える量で用いること
が好ましく、さらには5モル以上の量で用いることがよ
り好ましい。
明する。液状マグネシウム化合物(a) とチタン化合物
(b)との接触に用いられる液状マグネシウム化合物(a)お
よび/またはチタン化合物(b) は、予め有機ケイ素化合
物(c) を含んでいてもよい。この場合、マグネシウム化
合物(a) とチタン化合物(b) との接触時に、有機ケイ素
化合物(c) を新たに添加する必要はないが、添加しても
よい。いずれの場合においてもマグネシウム化合物(a)
に対する有機ケイ素化合物(c)合計量が上記の範囲内で
あればよい。
下、液状マグネシウム化合物(a)と液状チタン化合物(b)
との接触を、この接触によって急速に固体状物が生じ
ないような低い温度で行っており、具体的に−70〜+
50℃好ましくは−50〜+30℃さらに好ましくは−
40〜+20℃の温度で行うことが望ましい。接触に用
いられる各溶液の温度は異なっていてもよい。なお接触
当初、接触温度が低すぎて接触物(i)中に固体状物が析
出しない時には、低温での接触を長時間行なって固体状
物を析出させることもできる。
を、次いで105〜115℃の範囲内の温度まで徐々に
昇温して固体状物を徐々に析出させ、この温度を保持す
る。保持時間は通常0.5時間〜6時間好ましくは1時
間〜4時間程度である。また昇温に要する時間は、反応
器のスケールなどにより大きく異なる。
機ケイ素化合物(c)の存在下に、液状マグネシウム化合
物(a)と液状チタン化合物(b)とを接触させると、比較的
粒径が大きく、粒度分布の良好な顆粒状または球状の固
体状チタン触媒成分を得ることができる。そしてこのよ
うに粒子性状に優れた固体状チタン触媒成分を用いてエ
チレンをスラリー重合させると、顆粒状または球状で粒
度分布に優れ、嵩密度が大きく流動性も良好なエチレン
重合体を得ることができる。
において、接触物(i)を105〜115℃の範囲内の温
度に昇温し、この温度を通常0.5時間〜6時間好まし
くは1時間〜4時間保持する過程において、保持温度よ
りも10℃低い温度から昇温終了時までの間か、または
昇温終了後(好ましくは直後)に、さらに前記マグネシ
ウム化合物(a)1モルに対して0.5モル以下の量の有機
ケイ素化合物(c)を添加して接触物(i)と接触させる。
状チタン触媒成分は、マグネシウム、チタン、ハロゲ
ン、および(c) 活性水素を有さない有機ケイ素化合物を
含有している。この固体状チタン触媒成分では、マグネ
シウム/チタン(原子比)は、約2〜約100好ましく
は約4〜約50さらに好ましくは約5〜約30であり、
ハロゲン/チタン(原子比)は、約4〜約100好まし
くは約5〜約90さらに好ましくは約8〜約50であ
り、有機ケイ素化合物(c) /チタン(モル比)は、約
0.01〜約100好ましくは約0.2〜約10さらに好
ましくは約0.4〜約6であることが望ましい。有機ケ
イ素化合物(c) /マグネシウム(モル比)は、約0.0
01〜約0.1好ましくは約0.002〜約0.08特に
好ましくは0.005〜0.05であることが望ましい。
にも他の成分たとえば担体などを含有してもよく、具体
的に他の成分を、50重量%以下好ましくは40重量%
以下より好ましくは30重量%以下さらに好ましくは2
0重量%以下の量で含有していてもよい。触媒成分の組
成は、固体状チタン触媒成分を大量のヘキサンで充分洗
浄した後、0.1〜1Torr、室温の条件下で2時間以上
乾燥した後、ICP(原子吸光分析)、ガスクロマトグ
ラフィーなどにより測定することができる。
は、顆粒状またはほぼ球状であることが望ましく、その
比表面積は、約10m2/g以上好ましくは約100〜
1000m2/gであることが望ましい。本発明では、
固体状チタン触媒成分は、通常炭化水素溶媒で洗浄した
後用いられる。
[I]固体状チタン触媒成分と、[II]有機金属化合物
と、から形成される。本発明で用いられる有機金属化合
物は、周期律表第I族〜第III族から選ばれる金属を含
むものが好ましく、具体的には、有機アルミニウム化合
物、第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化合物、
第II族金属の有機金属化合物などを挙げることができ
る。
は、たとえば、下記式で示される有機アルミニウム化合
物を例示することができる。 Ra n AlX3-n (式中、Ra は炭素数1〜12の炭化水素基であり、X
はハロゲンまたは水素であり、nは1〜3である。) Ra は、炭素数1〜12の炭化水素基たとえばアルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基であるが、具体
的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロ
ピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オク
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニ
ル基、トリル基などである。このような有機アルミニウ
ム化合物としては、具体的には、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルア
ルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどの
トリアルキルアルミニム、イソプレニルアルミニウムな
どのアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムク
ロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピ
ルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムク
ロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキ
ルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロ
ピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウム
セスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドな
どのアルキルアルミニウムセスキハライド、メチルアル
ミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、
イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニ
ウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライ
ド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチル
アルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウム
ハイドライドなどが挙げられる。
式で示される化合物を用いることもできる。 Ra n AlY3-n 上記式において、Ra は上記と同様であり、Yは−OR
b 基、−OSiRc 3 基、−OAlRd 2 基、−NR
e 2 基、−SiRf 3 基または−N(Rg )AlRh 2 基で
あり、nは1〜2であり、Rb 、Rc 、Rd およびRh
はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル
基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、Re は
水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル
基、トリメチルシリル基などであり、Rf およびRg は
メチル基、エチル基などである。
は、具体的には、以下のような化合物が用いられる。 (i) Ra n Al(ORb)3-n ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウ
ムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドな
ど、 (ii) Ra n Al(OSiRc)3-n Et2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiM
e3)、(iso-Bu)2Al(OSiEt3)など、 (iii) Ra n Al(OAlRd 2)3-n Et2AlOAlEt2、(iso-Bu )2AlOAl(iso-Bu)
2 など、 (iv) Ra n Al(NRe 2)3-n Me2AlNEt2、Et2AlNHMe 、Me2AlNHEt 、
Et2AlN(Me3Si)2 、(iso-Bu)2AlN(Me3Si
)2 など、 (v) Ra n Al(SiRf 3)3-n (iso-Bu)2AlSiMe3など、 (vi) Ra n Al〔N(Rg )−AlRh 2 〕3-n Et2AlN(Me)−AlEt2 (iso-Bu)2AlN(Et)Al(iso-Bu)2 など。
原子、窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合し
た有機アルミニウム化合物を挙げることができる。より
具体的に、(C2H5)2AlOAl(C2H5)2 、(C4
H9)2AlOAl(C4H9)2 、(C2H5)2AlN
(C2H5)Al(C2H5)2、など、さらにメチルアル
ミノキサンなどのアルミノキサン類を挙げることができ
る。
化物としては、下記一般式で表される化合物を例示でき
る。 M1AlRj 4 (M1 はLi 、Na、Kであり、Rj は炭素数1〜15
の炭化水素基である)このような化合物としては、具体
的にLiAl(C2H5)4 、LiAl(C7H15)4 などが
挙げられる。
記一般式で表される化合物を例示できる。 Rk Rl M2 (Rk 、Rl は炭素数1〜15の炭化水素基あるいはハ
ロゲンであり、互いに同一でも異なっていてもよいが、
いずれもハロゲンである場合は除く。M2 はMg、Z
n、Cdである) 具体的には、ジエチル亜鉛、ジエチルマグネシウム、ブ
チルエチルマグネシウム、エチルマグネシウムクロリ
ド、ブチルマグネシウムクロリドなどが挙げられる。
ちでも、Ra 3AlX3-n、Ra n Al(ORb )3-n 、Ra
n Al(OAlRd 2 )3-n で表わされる化合物特にトリ
アルキルアルミニウムが好ましく用いられる。これらの
化合物は、2種以上併用することもできる。本発明に係
るエチレン重合用触媒は、オレフィン類が予備重合され
ていてもよい。なお本発明に係るエチレン重合用触媒
は、上記のような各成分以外にも、エチレンの重合に有
用な他の成分を含むことができる。
のような固体状チタン触媒成分[I]と有機金属化合物
[II]とからなるエチレン重合用触媒の存在下にエチレ
ンを重合させるが、エチレンと少量の他のオレフィン類
を共重合させてもよい。
に、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられ、具体
的に、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチ
ル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1
-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘ
キセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、
1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、
1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが
挙げられる。さらにはビニル化合物、他の不飽和化合
物、ポリエン化合物などを共重合させることもでき、た
とえばスチレン、置換スチレン類、アリルベンゼン、置
換アリルベンゼン類、ビニルナフタレン類、置換ビニル
ナフタレン類、アリルナフタレン類、置換アリルナフタ
レン類などの芳香族ビニル化合物、ビニルシクロペンタ
ン、置換ビニルシクロペンタン類、ビニルシクロヘキサ
ン、置換ビニルシクロヘキサン類、ビニルシクロヘプタ
ン、置換ビニルシクロヘプタン類、アリルノルボルナン
などの脂環族ビニル化合物、シクロペンテン、シクロヘ
プテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テ
トラシクロドデセン、2-メチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,
3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどの環状オレ
フィン、アリルトリメチルシラン、アリルトリエチルシ
ラン、4-トリメチルシリル-1-ブテン、6-トリメチルシ
リル-1-ヘキセン、8-トリメチルシリル-1-オクテン、10
-トリメチルシリル-1-デセンなどのシラン系不飽和化合
物などを共重合させることもできる。
てエチレンと共重合させることもできる。本発明におい
て、エチレンの重合では、固体状チタン触媒成分[I]
(または予備重合触媒)は、重合容積1リットル当りチ
タン原子に換算して、通常は約0.0001〜1.0ミリ
モルの量で用いることが望ましい。有機金属化合物[I
I]は、該触媒成分[II]中の金属原子が、重合系中の
固体状チタン触媒成分[I]中のチタン原子1モルに対
し、通常約1〜2000モル好ましくは約5〜500モ
ルとなるような量で用いることが望ましい。
法あるいは気相重合法いずれにおいても実施することが
できる。重合がスラリー重合の反応形態を採る場合に
は、重合溶媒として通常重合不活性な有機溶媒を用いら
れる。この有機溶媒としては、具体的には、プロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デ
カン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの
脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼンな
どのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。こ
れらは組み合わせて用いてもよい。また有機溶媒ととも
に反応温度において液状である共重合モノマーを用いる
こともできる。
チレン重合体の種類などによっても異なるが、重合は、
通常、約20〜300℃好ましくは約50〜150℃の
温度で、常圧〜100kg/cm2 好ましくは約2〜50kg
/cm2 の圧力下に行われる。
子量を調節することができる。上記のような重合は、バ
ッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行
なうことができる。さらに重合を、反応条件を変えて2
段以上に分けて行うこともできる。
上記したような特定の固体状チタン触媒成分を用いて触
媒を形成しており、これによって粒子性状に優れたエチ
レン重合体を極めて高い重合活性で製造することができ
る。このため得られるエチレン重合体は、重合体単位当
りの触媒含量とくにハロゲン含量が少なく、成形時に金
型発錆を生じにくい。また微粉含量が少なく、粒子性状
に優れたエチレン重合体が得られるので、特にペレタイ
ズせずに使用することもできる。
体の嵩比重は、0.20〜0.60g/cc好ましくは0.
25〜0.60g/ccであることが望ましい。またこの
エチレン重合体のメルトフローレートMFR(ASTM
D1238Eに準拠、190℃)は、0.01〜50
00g/10分であることが望ましい。上記のような本発
明で得られるエチレン重合体には、必要に応じて耐熱安
定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング
剤、滑剤、核剤、顔料、染料、無機あるいは有機充填剤
などを配合することもできる。
子性状に優れたエチレン重合体を触媒単位当り極めて高
収率で製造することができる固体状チタン触媒成分、こ
れを含むエチレン重合用触媒およびこの触媒を用いたエ
チレンの重合方法が提供される。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例において、固体状チタン触媒成分の組成、
粒度、嵩比重は下記のように測定した。 (1)Mg、Ti含有量 ICP分析(島津製作所、ICPF 1000TR) (2)Cl含有量 硝酸銀滴定法により測定した。 (3)OR基含有量 10重量%の水を加えたアセトン溶液に十分乾燥した触
媒を加え、加水分解して得られたROHをガスクロマト
グラフィーで定量した。 (4)粒度分布 振動機(飯田製作所、ロータップ製)およびふるい(Bu
nsei Furui、内径200mm)を用いて測定した。 (5)嵩比重:JIS K−6721で測定
4.76g(50ミリモル)、デカン28.1mlおよび
2-エチルヘキシルアルコール16.3g(125ミリモ
ル)を130℃で3時間加熱反応させて均一溶液とした
後、この溶液中にテトラエトキシシラン3.1g(15
ミリモル)を添加し、50℃にてさらに2時間攪拌混合
を行ない、テトラエトキシシランを溶液中に溶解させ
た。
温に冷却した後、0℃に保持された四塩化チタン200
ml(1.8モル)中に、攪拌下、1時間にわたって滴
下装入した。装入終了後、この混合液の温度を0℃で1
時間保持し、その後1時間45分かけて110℃に昇温
し、その後2時間攪拌下同温度に保持した。
分離し、この固体部を110℃のデカンおよびヘキサン
で洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで
充分洗浄した後固体状チタン触媒成分のヘキサン懸濁液
を得た。得られた固体状チタン触媒成分の組成を表2に
示す。
ブ中に、窒素雰囲気下、精製n-ヘプタン500mlを装
入し、トリエチルアルミニウム0.5ミリモル、および
上記で得られた固体状チタン触媒成分のヘキサン懸濁液
をチタン原子換算で0.005ミリモル相当量加えた
後、80℃に昇温し、水素を4.0kg/cm2G 供給し、次
いで全圧が8.0kg/cm2G となるようにエチレンを連続
的に2時間供給した。重合温度は80℃に保った。
溶媒から分離して、乾燥した。乾燥後、184.9gの
パウダー状重合体が得られた。このパウダー状重合体の
MFRは2.8g/10分、見かけ嵩比重は0.33g/c
cであった。この結果を表3に示す。またこのパウダー
状重合体の粒度分布を表1に示す。
0℃での反応時間を2時間から1.5時間に変えた以外
は、実施例1と同様にして触媒成分を調製し、重合を行
なった。結果を表2および表3に示す。
温度を110℃から105℃に変えた以外は、実施例1
と同様にして触媒成分を調製し、重合を行なった。結果
を表2および表3に示す。
ンの量を28.1mlから29.3mlに、2-エチルヘキ
シルアルコールの量を16.3g(125ミリモル)か
ら15.3g(117.5ミリモル)に変えた以外は、実
施例1と同様にして触媒成分を調製し、重合を行なっ
た。結果を表2および表3に示す。
ンの量を28.1mlから37.3mlに変えた以外は、
実施例1と同様にして触媒成分を調製し、重合を行なっ
た。結果を表2および表3に示す。
4.76g(50ミリモル)、デカン29.3mlおよび
2-エチルヘキシルアルコール15.3g(117.5ミリ
モル)を130℃で3時間加熱反応させて均一溶液とし
た後、この溶液中に安息香酸エチル0.88g(5.85
ミリモル)を添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混
合を行ない、安息香酸エチルを溶液中に溶解させた。
温に冷却した後、0℃に保持された四塩化チタン200
ml(1.8モル)中に、攪拌下、1時間にわたって滴
下装入した。装入終了後、この混合液の温度を1時間3
0分かけて80℃に昇温し、80℃に達したところで安
息香酸エチル2.34g(15.6ミリモル)を添加し、
これより2時間攪拌下同温度に保持した。
分離し、この固体部を20mlの四塩化チタンに再懸濁
させた後、再び90℃で2時間加熱反応させた。反応終
了後、再び熱濾過にて固体部を分離し、110℃のデカ
ンおよびヘキサンで洗液中に遊離のチタン化合物が検出
されなくなるまで充分洗浄した後固体状チタン触媒成分
のヘキサン懸濁液を得た。固体状チタン触媒成分の組成
を表2に示す。
成分を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行な
った。重合結果を表3に示す。
7.14g(75ミリモル)、デカン37.5mlおよび
2-エチルヘキシルアルコール29.3g(225ミリモ
ル)を130℃で2時間加熱反応させて均一溶液とした
後、この溶液中に無水フタル酸1.67g(11.3ミリ
モル)を添加し、130℃にてさらに1時間攪拌混合を
行ない、無水フタル酸を溶液中に溶解させた。
温に冷却した後、−20℃に保持された四塩化チタン2
00ml(1.8モル)中に、1時間にわたって滴下装
入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて
110℃に昇温し、その後2時間攪拌下同温度に保持し
た。
分離し、この固体部を200mlの四塩化チタンに再懸
濁させた後、再び110℃で2時間加熱反応させた。反
応終了後、再び熱濾過にて固体部を分離し、110℃の
デカンおよびヘキサンで洗液中に遊離のチタン化合物が
検出されなくなるまで充分洗浄した後固体状チタン触媒
成分のヘキサン懸濁液を得た。固体状チタン触媒成分の
組成を表2に示す。このようにして得られた固体状チタ
ン触媒成分を用いた以外は、実施例1と同様にして重合
を行なった。重合結果を表3に示す。
ツ口フラスコ中、無水塩化マグネシウム2.86g(3
0ミリモル)をデカン150mlに懸濁させ、攪拌しな
がらエタノール8.3g(180ミリモル)を1時間に
わたって滴下装入後、室温で1時間反応させた。次いで
ジエチルアルミニウムモノクロリド10.1g(84ミ
リモル)を室温で滴下装入し、30℃でで1時間反応さ
せた。
リモル)を加えた後、加熱して80℃で3時間攪拌し
た。反応終了後、固液分離し、得られた固体部をヘキサ
ンにて洗液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなる
まで充分洗浄した後固体状チタン触媒成分のヘキサン懸
濁液を得た。固体状チタン触媒成分の組成を表2に示
す。このようにして得られた固体状チタン触媒成分を用
いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。重
合結果を表3に示す。
おいて、マグネシウム溶液と四塩化チタンとを接触させ
た後の温度(昇温温度)110℃を90℃に変えた以外
は、実施例1と同様にして固体状チタン触媒成分を調製
した。得られた固体状チタン触媒成分を表2に示す。こ
の固体状チタン触媒成分を用いた以外は、実施例1と同
様に行った。76.1gのパウダー状エチレン重合体が
得られた。このパウダー状エチレン重合体のMFRは
2.4g/10分、見かけ嵩比重は0.31g/ccであっ
た。この結果を表3に示す。
塩化チタンとを接触させた後の温度(昇温温度)110
℃を120℃に変えた以外は、実施例1と同様にして固
体状チタン触媒成分を調製し、重合を行った。結果を表
2および表3に示す。
ラエトキシシランの量を3.1g(15ミリモル)から
2.1g(10ミリモル)に変えた以外は、実施例1と
同様にして触媒成分を調製し、重合を行なった。結果を
表2および表3に示す。
ラエトキシシランの量を3.1g(15ミリモル)から
4.2g(20ミリモル)に変えた以外は、実施例1と
同様にして触媒成分を調製し、重合を行なった。結果を
表2および表3に示す。
ラエトキシシランの量を3.1g(15ミリモル)から
2.1g(10ミリモル)に変え、マグネシウム溶液と
四塩化チタンとを接触させた後の温度(昇温温度)11
0℃を90℃に変えた以外は、実施例1と同様にして触
媒成分を調製し、重合を行なった。結果を表2および表
3に示す。
4.76g(50ミリモル)、デカン28.1mlおよび
2-エチルヘキシルアルコール16.3g(125ミリモ
ル)を130℃で3時間加熱反応させて均一溶液とした
後、この溶液中にテトラエトキシシラン3.1g(15
ミリモル)を添加し、50℃にてさらに2時間攪拌混合
を行ない、テトラエトキシシランを溶液中に溶解させ
た。
温に冷却した後、0℃に保持された四塩化チタン200
ml(1.8モル)中に、攪拌下、1時間にわたって滴
下装入した。装入終了後、この混合液の温度を0℃で1
時間保持し、その後1時間45分かけて110℃に昇温
し、110℃に達したところでテトラエトキシシラン
1.0g(5ミリモル)を添加した。
の反応終了後、熱濾過にて固体部を分離し、この固体部
を110℃のデカンおよびヘキサンで洗液中に遊離のチ
タン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄した後、固
体状チタン触媒成分のヘキサン懸濁液を得た。固体状チ
タン触媒成分の組成を表4に示す。
ブ中に、窒素雰囲気下、精製n-ヘプタン500mlを装
入し、トリエチルアルミニウム0.5ミリモル、および
上記で得られた固体状チタン触媒成分のヘキサン懸濁液
をチタン原子換算で0.005ミリモル相当量加えた
後、80℃に昇温し、水素を4.0kg/cm2G 供給し、次
いで全圧が8.0kg/cm2G となるようにエチレンを連続
的に2時間供給した。重合温度は、80℃に保った。重
合終了後、エチレン重合体をn-ヘプタン溶媒から分離し
て、乾燥した。この結果を表5に示す。
ころでのテトラエトキシシラン(2回目)の添加量を
1.0g(5ミリモル)から2.1g(10ミリモル)に
変えた以外は、実施例6と同様にして触媒成分を調製
し、重合を行なった。結果を表4および表5に示す。
温度110℃を120℃に上げ、また2回目のテトラエ
トキシシランの添加を120℃に達したところで行った
以外は、実施例7と同様にして触媒成分を調製し、重合
を行なった。結果を表4および表5に示す。
温温度110℃を90℃に変え、また2回目のテトラエ
トキシシランの添加を90℃に達したところで行った以
外は、実施例7と同様にして触媒成分を調製し、重合を
行なった。結果を表4および表5に示す。
チレン重合用触媒の調製工程を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】(a)液状マグネシウム化合物と、(b)液状チ
タン化合物とを、 該マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.25〜0.
35モルの量の(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合
物の存在下に接触させ、 得られた接触物(i)を105〜115℃の範囲内の温度
に昇温し、この温度に保持して得られる、 マグネシウム、チタン、ハロゲン、および(c)活性水素
を有さない有機ケイ素化合物を含有する固体状チタン触
媒成分。 - 【請求項2】(a)液状マグネシウム化合物と、(b)液状チ
タン化合物とを、 該マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.25〜0.
35モルの量の(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合
物の存在下に接触させ、 得られた接触物(i)を昇温して105〜115℃の範囲
内の所定温度に保持する過程において、保持温度よりも
10℃低い温度から昇温終了時までの間または昇温終了
後に、前記マグネシウム化合物(a)1モルに対して0.5
モル以下の量の(c)活性水素を有さない有機ケイ素化合
物を添加して接触物(i)と接触させて得られる、 マグネシウム、チタン、ハロゲン、および(c)活性水素
を有さない有機ケイ素化合物を含有する固体状チタン触
媒成分。 - 【請求項3】[I]請求項1〜2のいずれかに記載の固
体状チタン触媒成分と、[II]有機金属化合物と、から
なることを特徴とするエチレン重合用触媒。 - 【請求項4】請求項3に記載の触媒の存在下に、エチレ
ンを重合させるかエチレンとコモノマーとを共重合させ
ることを特徴とするエチレンの重合方法。
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-
1996
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Cited By (5)
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WO2009125729A1 (ja) | 2008-04-08 | 2009-10-15 | 三井化学株式会社 | エチレン重合用固体状チタン触媒成分、エチレン重合用触媒およびエチレンの重合方法 |
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