JPH09328392A - シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ - Google Patents

シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボ

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JPH09328392A
JPH09328392A JP8151294A JP15129496A JPH09328392A JP H09328392 A JPH09328392 A JP H09328392A JP 8151294 A JP8151294 A JP 8151294A JP 15129496 A JP15129496 A JP 15129496A JP H09328392 A JPH09328392 A JP H09328392A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の引
き上げ操作時における反りや破損を軽減化し、耐久性に
優れたシリコン単結晶製造用の黒鉛ルツボを提供する。 【解決手段】シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボにおい
て、水銀圧入法により測定される平均気孔径dが3μm
<d≦7μmの範囲であり、開気孔率が10〜20%の
範囲であり、且つ弾性率が800〜1600kg/mm
2 の範囲となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下、「CZ法」と略記する)によるシリコン単結
晶の引き上げ操作に使用される黒鉛ルツボに関する。
【0002】
【従来の技術】CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ
操作には、シリコンを溶融するための石英ルツボと、こ
れを収納して外側から保持する黒鉛ルツボとの二重構造
となった装置が用いられる。そしてこの引き上げ操作を
行なう際には、石英ルツボと黒鉛ルツボとが1500℃
付近の高温で接触し、これら二つのルツボ間で主に以下
のようなケイ化反応及び酸化消耗が進行すると考えられ
ている。 SiO2 +C→SiO+CO …(1) SiO+2C→SiC+CO …(2) SiC+2SiO2 →3SiO+CO …(3)
【0003】即ち、反応式(1)による黒鉛の酸化消耗
に伴って生成するSiOガスは、黒鉛組織内部の気孔中
に拡散し、反応式(2)により黒鉛をSiCに転化し、
黒鉛ルツボの内側表面からルツボの内部へと徐々にケイ
化が進行し、黒鉛ルツボの内側表面から表層部分にかけ
てケイ化層が形成される。更にこのケイ化層中に含まれ
る黒鉛とSiCは、石英ルツボとの接触によりそれぞれ
反応式(1)及び(3)によって消耗するため、黒鉛ル
ツボの肉厚が薄くなる現象(いわゆる「減肉」)が進行
する。そして、黒鉛ルツボの寿命は、一般的には酸化消
耗による減肉の状況を目視で判断することで行われる
が、上記酸化消耗による減肉以外の原因でルツボの使用
ができなくなる場合がある。具体的には黒鉛ルツボに反
りや破損が生じる場合であり、この反りや破損が原因で
使用不能となる事態は減肉現象が進行する前に起こる。
このため、このような反りや破損は黒鉛ルツボの耐久性
を低下させ、ルツボの寿命を著しく短くするため、上記
酸化消耗よりも深刻な問題である。
【0004】ところで、黒鉛ルツボは、一体型の構造に
するとケイ化反応による歪みの影響を受けやすく破損を
生じやすい、との理由から、一般には黒鉛ルツボを垂直
方向に縦割りした2分割あるいは3分割された構造とな
っており、石英ルツボを保持する際には分割された各部
分の間に必然的にすり合わせ部分が生じる。ここで、2
分割構造の黒鉛ルツボは3分割構造のものに比べてすり
合わせ部分が少なく、このすり合わせ部分でのSiOガ
スの流れが低減し、結果として酸化消耗による減肉が起
きにくくて長寿命化できるという利点がある。しかしな
がら、この2分割構造の黒鉛ルツボには、3分割構造の
ものに比べて、形状的にケイ化反応による内部応力が増
大し、破損などが発生しやすいという別の問題があり、
この問題が2分割構造を採用してより一層の長寿命化を
図る上で大きな障害となっている。
【0005】更に、近年のシリコンウエハー製造分野で
は、8インチ以上の大口径シリコン単結晶の製造が主流
になりつつあり、これに伴って黒鉛ルツボのサイズも大
型化が必要になり、ケイ化反応による黒鉛ルツボの内部
歪みが増大しやすく、反りの度合いや破損の頻度が増加
する傾向にある。
【0006】この黒鉛ルツボの反りや破損の現象は、特
開平第2−172887号公報に開示されているよう
に、前記反応式(2)のケイ化反応に伴って体積膨張が
起こり、この際に黒鉛ルツボ内部に生じる歪みが原因と
考えられ、この問題を解決する目的で、ケイ化反応を抑
制するために黒鉛の気孔径あるいはガス透過度を低減し
た黒鉛ルツボ(特開昭58−156595号公報、特開
昭63−85086号公報)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの検討結果によれば、このように気孔径等を低減さ
せた黒鉛ルツボでは必ずしも破損などの発生を防止でき
ず、逆に黒鉛材の気孔径を小さくすると、黒鉛組織内部
へのSiOガスの拡散が抑制され、生成するケイ化層中
のSiCが緻密化してケイ化層の体積膨張率が高くな
り、かえって黒鉛ルツボの反りや破損が発生し易くなる
ことが判明した。
【0008】そこで本発明者らは、黒鉛ルツボの反りや
破損の原因について鋭意研究した結果、生成したケイ化
層中のSiC含有率がこの反りや破損の発生に直接影響
しており、このケイ化層中のSiC含有率を低く抑える
ことにより黒鉛ルツボの反りや破損を可及的に防止する
ことができることを見出した。そして、このケイ化層中
のSiC含有率を低くするためには、黒鉛ルツボを形成
する黒鉛材の平均気孔径と開気孔率とを所定の範囲にし
てケイ化反応を抑制することにより達成でき、更に、弾
性率を最適化することにより、ケイ化層の形成に伴う体
積膨張によって惹起される歪みを抑制でき、その結果黒
鉛ルツボの耐久性を顕著に改善できることを見出した。
【0009】従って、本発明の目的は、CZ法によるシ
リコン単結晶の引き上げ操作時における反りや破損を軽
減化し、耐久性に優れたシリコン単結晶製造用の黒鉛ル
ツボを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、水
銀圧入法により測定される平均気孔径dが3μm<d≦
7μmであり、開気孔率が10〜20%であって、且つ
弾性率が800〜1600kg/mm2 の特性を備えた
シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボである。
【0011】本発明において、黒鉛ルツボの平均気孔径
と開気孔率の値は、SiOガスが黒鉛組織内部に拡散し
反応して生成するケイ化層中のSiC含有率とこのケイ
化反応の反応性を低減させるために必須の事項である。
【0012】本発明においては、黒鉛ルツボの平均気孔
径dを3μm<d≦7μmの範囲、好ましくは3μm<
d≦5μmの範囲にする必要がある。このように、黒鉛
ルツボの平均気孔径dを3μm<d≦7μmの範囲にす
ることにより、SiOガスが黒鉛ルツボの内部の深い領
域にまで拡散し黒鉛ルツボ周壁の厚さ方向に深い領域ま
でケイ化層を形成し、このケイ化層の領域が厚くなる
と、SiC含有率は低くなり、その結果、ケイ化層の更
に内側にある黒鉛層(ケイ化されていない層)との間の
体積膨張率の差が小さくなり、これによって黒鉛ルツボ
の反りや破損を惹き起こすような大きな歪みも生じな
い。
【0013】ここで、黒鉛ルツボの平均気孔径dが3μ
m以下の場合には、高温の石英ルツボと黒鉛ルツボとが
接触して発生するSiOガスは黒鉛ルツボの内側表面か
ら黒鉛組織内の深い領域にまで拡散することができず、
黒鉛ルツボ表層の浅い領域でのみSiCを生成し、この
浅い領域に形成されたケイ化層のSiC含有率が上昇す
る。ここで、SiCの体積膨張率は黒鉛に比べて高く、
このSiCを含むケイ化層の体積膨張率もSiC含有率
に比例して高くなり、このケイ化層の内側に隣接する黒
鉛層との間の体積膨張率の差が大きくなり、このために
黒鉛ルツボに反りや破損が発生し易くなる。反対に、黒
鉛ルツボの平均気孔径dが7μmを超すと、SiOガス
の拡散によるSiC含有率の低下やこれに伴う体積膨張
率の低下による有益な効果よりも、ケイ化反応に与かる
反応表面積が増大することや機械的強度の低下による悪
影響の方が大となる。
【0014】本発明において、黒鉛ルツボの開気孔率は
10〜20%の範囲、好ましくは10〜16%の範囲で
ある必要がある。この黒鉛ルツボの開気孔率は、反応表
面積に影響するため、ケイ化反応量及び酸化消耗量に影
響し、20%を超えると反応表面積が増大して、たとえ
平均気孔径が上記範囲内であってもケイ化層中のSiC
含有率を低減することができずに、破損を起こして寿命
が短くなり、反対に、10%未満であると、焼成時にお
いて成型体中のバインダー成分から発生する熱分解ガス
が抜けにくく割れが起きやすくなり、大型の黒鉛ルツボ
を製造する際の製品歩留りが低下するほか、平均気孔径
が3μmを超す材質特性の黒鉛ルツボが得難くなり、破
損しやすくなる。なお、この黒鉛ルツボの開気孔率は、
水銀圧入法により、黒鉛ルツボに対して60000Ps
iaまでの圧力で浸透した水銀の体積を測定すること
で、黒鉛ルツボに対する浸透水銀量の体積率として定義
される値である。
【0015】本発明において、ケイ化層に含まれるSi
C含有率は、黒鉛ルツボの反応層断面をEPMA(X線
マイクロアナライザー)でライン分析することにより測
定することができる。このSiC含有率の測定箇所は、
反応量が大きくSiC含有率が最大値を取りうる壁内面
における曲率開始位置、即ち黒鉛ルツボの側壁から底壁
にかけて曲率が付き始める位置がよく、この部分で測定
されたSiC含有率は破損等の影響をよく反映する。E
PMAにより測定されるSiC含有率は、ケイ化層表面
から内部方向へ深くなるにつれて僅かではあるが減少す
る傾向がある。そのため、本発明についてのケイ化層に
含まれるSiC含有率とは、ケイ化層をその厚さ方向に
特定のミクロン単位の幅の領域に分け、各領域毎のSi
C含有率(重量%)を求め、これらを平均してケイ化層
全体の平均値として求めた値である。
【0016】本発明による黒鉛ルツボでは、形成される
ケイ化層に含まれるSiC含有率を40%以下にするこ
とができ、8インチ以上のシリコン単結晶の製造におい
ても黒鉛ルツボの反りや破損を効果的に抑制することが
できる。一方、SiC含有率が40%を超えるもので
は、反りや破損がわずかな使用回数で発生しやすく耐久
寿命が短いものとなる。
【0017】シリコン単結晶の引き上げ操作中に黒鉛ル
ツボに形成されるケイ化層の深さは、通常1〜3mm程
度の範囲にあり、黒鉛ルツボの開気孔率が同程度である
場合、ケイ化層が深いと層内でのSiC含有率は小さ
く、逆にケイ化反応層が浅いと層内でSiCが緻密化し
やすくSiC含有率が大きくなる。ここで、前者のSi
C含有率が小さい黒鉛ルツボの方が内部に発生する応力
を低くすることができ、反りや破損を抑制することがで
きる。従って、ケイ化層については、その深さは黒鉛ル
ツボの破損等には問題とはならず、ケイ化層中のSiC
含有率の大小が大きく影響を及ぼすのである。
【0018】本発明においては、黒鉛ルツボの弾性率を
800〜1600kg/mm2 、好ましくは1000〜
1300kg/mm2 とする必要がある。この黒鉛ルツ
ボの弾性率は、JIS−R7202に準じた共振法によ
り測定される値であり、ケイ化反応により体積膨張した
ケイ化層が黒鉛ルツボに歪みを生じさせたとき、この黒
鉛ルツボに発生する応力の大きさを決定する。ここで、
弾性率が800kg/mm2 未満では、ケイ化層の体積
膨張による歪みを緩和するために黒鉛ルツボが容易に変
形してしまい、内部に保持した石英ルツボを安定して支
持できなくなり、シリコン単結晶の製造に悪影響を及ぼ
す。反対に、弾性率が1600kg/mm2 を超える
と、ケイ化層の体積膨張による歪みに対して黒鉛ルツボ
の変形による応力の緩和が起きにくく、黒鉛ルツボ内部
に発生する応力の絶対値が大きくなって、破損が生じ易
くなる。
【0019】本発明における黒鉛ルツボを製造するに該
っては、原料コークス粉の粒径を大きくすることで、黒
鉛ルツボの平均気孔径が拡大するため、特定の平均気孔
径を有する黒鉛ルツボを製造するには、この原料コーク
ス粉の粒度を所定の範囲に制御すればよい。そして黒鉛
ルツボの開気孔率は、焼成時までの成型体の収縮率に依
存するため、原料コークス粉の粒径以外にバインダーの
添加率等コークス粉とバインダーの熱混練条件の最適化
を行なうことにより目的とする開気孔率値を得ることが
できる。また、黒鉛ルツボの弾性率は前記の条件以外に
黒鉛化温度の影響を受けるため、2000〜3000℃
の範囲の温度で処理することにより目的とする弾性率値
を得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に沿って本発明
の黒鉛ルツボを説明する。本発明における黒鉛ルツボ
は、微粉状のコークス粉とタールピッチ等のバインダー
との混練物を微粉砕した二次粉をラバープレスにより成
型後、焼成および黒鉛化処理することで製造することが
できる。そして、コークス粉の粒度、バインダー添加
率、黒鉛化温度等を適当な値にして製造することによ
り、3μm<d≦7μmの範囲の平均気孔径d、10〜
20%の範囲の開気孔率、及び800〜1600kg/
mm2 の範囲の弾性率を有する黒鉛ルツボを製造するこ
とができる。なお、本実施形態の黒鉛ルツボは、歪みが
発生しやすい2分割の構造にすることもでき、また、3
分割又はそれ以上の複数個の部分に分割される構造にす
ることもできる。
【0021】シリコン単結晶の製造過程において、黒鉛
ルツボは石英ルツボと高温で接触することで、黒鉛ルツ
ボの内面にSiCを含んだケイ化層を形成する。このケ
イ化反応は体積膨張を伴った反応であり、ケイ化反応層
が体積膨張することで黒鉛ルツボの内部に歪みが生じて
破損を起こして寿命が短くなる。
【0022】本発明では、水銀圧入法で測定した黒鉛ル
ツボの平均気孔径dが3μm<d≦7μmの大きさであ
るため、石英ルツボと黒鉛ルツボとが高温で接触する際
に発生するSiOガスが黒鉛ルツボの表面から内部にま
で拡散し、ケイ化層の厚さが大きくなる結果、ケイ化層
全体としてのSiC含有率が低く抑えられる。また、開
気孔率が10〜20%の範囲であるため、ケイ化反応そ
のものを低下することができ、生成するSiCそのもの
の量を低減することができる。そのため、これら平均気
孔径、開気孔率を本発明の範囲にすることにより、結果
的にケイ化層中におけるSiC含有率を低下でき、その
結果ケイ化層の体積膨張率を低減化して黒鉛ルツボの反
りや破損の発生を防止することができる。また、黒鉛ル
ツボの弾性率を800〜1600kg/mm2 にするこ
とにより、黒鉛ルツボの内部に生じた歪みによる応力を
低化させる。従って、黒鉛ルツボにケイ化層が形成され
て反りや破損が発生する現象が効果的に防止される。
【0023】
【実施例】次に、実施例1〜4及び比較例1〜5に基づ
いて本発明を具体的に説明する。本実施例及び比較例で
用いた黒鉛ルツボの物性値は表1に示すとおりである。
これらの黒鉛ルツボは、原料コークスの粒度、バインダ
ーの添加率等のコークス粉とバインダーの熱混練条件、
黒鉛化温度等の諸条件を適宜調整することにより表1に
示した平均気孔径値、開気孔率値、弾性率値等の各物性
を備えた黒鉛ルツボとして製造したものである。
【0024】特性値の異なる高純度黒鉛材(灰分10p
pm以下)より、直径24インチで2分割のシリコン単
結晶製造用黒鉛ルツボを用いて、シリコン単結晶引き上
げ装置にセットして実用試験を行った。
【0025】第1表には、黒鉛ルツボの耐久試験結果と
あわせて、ケイ化反応の深さとその層に含まれる平均の
SiC含有率を示した。ここで、ケイ化層内でのSiC
含有率は、黒鉛ルツボの壁内面における曲率開始位置で
の切断面をEPMA(X線マイクロアナライザー)によ
り深さ方向にライン分析し、100μm幅で平均化され
たSiC含有率(ビーム径10μm)をケイ化層の全領
域で平均した値とした。また、ケイ化層深さは、EPM
A測定による100μm幅領域でのSiC含有率が5%
以上まで検出される範囲とした。
【0026】第1表の結果より、本発明の黒鉛ルツボを
用いた実施例1〜4では、いずれもSiC含有率が35
%以下と低く破損のない状態で75回以上の使用が可能
であった。ここで、消耗による寿命原因は、最も消耗す
る黒鉛ルツボのすり合わせ部分、すなわち黒鉛ルツボの
壁内面における曲率開始位置の肉厚が、70%まで減少
した時点として判断したものである。
【0027】これに対して、平均気孔径が3μm以下、
開気孔率が10%未満の比較例1、2、及び開気孔率が
20%を超える比較例3、4では、ケイ化層に含まれる
SiC含有率が45%以上の緻密なSiC層が形成さ
れ、実施例に比べて少ない使用回数で破損した。特に本
発明の特性要件を全て外れる比較例4では、使用回数が
極端に少ない15回で破損が生じた。また、弾性率が1
600kg/mm2 を超える比較例5では、SiC含有
率を36%に低減したものの、ケイ化層によるわずかな
歪みであっても、黒鉛ルツボに発生する応力が大きくな
ったと考えられ、30回の使用により破損が生じた。
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の黒鉛ルツ
ボを用いることによりケイ化反応層におけるSiC含有
率を低減させ、黒鉛ルツボの内部に生じる歪みを緩和す
ることで、CZ法によるシリコン単結晶の引き上げ操作
時における破損を抑制した耐久性に優れるシリコン単結
晶製造用黒鉛ルツボを提供することができる。これによ
りシリコン単結晶の引き上げを長時間安定して行うこと
ができ、製造コストの低減等、工業上極めて顕著な効果
がもたらされる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水銀圧入法により測定される平均気孔径
    dが3μm<d≦7μmであり、開気孔率が10〜20
    %であって、且つ弾性率が800〜1600kg/mm
    2 の特性を備えていることを特徴とする、シリコン単結
    晶製造用黒鉛ルツボ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100818859B1 (ko) * 2002-07-25 2008-04-01 도요탄소 가부시키가이샤 단결정 인상용 흑연재료와 그 제조방법
JP2008290943A (ja) * 2008-08-04 2008-12-04 Shin Nippon Techno Carbon Kk シリコン単結晶製造用黒鉛ルツボの製造方法

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KR100818859B1 (ko) * 2002-07-25 2008-04-01 도요탄소 가부시키가이샤 단결정 인상용 흑연재료와 그 제조방법
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