JPH09328315A - ゲルマニウムの回収方法 - Google Patents
ゲルマニウムの回収方法Info
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- JPH09328315A JPH09328315A JP8159128A JP15912896A JPH09328315A JP H09328315 A JPH09328315 A JP H09328315A JP 8159128 A JP8159128 A JP 8159128A JP 15912896 A JP15912896 A JP 15912896A JP H09328315 A JPH09328315 A JP H09328315A
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Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリエチレンテレフタレートの製造用触媒と
して用いたゲルマニウムを、簡単な装置で、経済的に、
再利用できる純度で回収する方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート又はこれを
主体とするポリエステルを製造する際の廃液から触媒と
して使用されたゲルマニウムを回収する方法において、
まず該廃液を焼却し、得られる灰を塩酸を用いて蒸留し
て四塩化ゲルマニウムを含有する凝縮液を回収し、回収
した凝縮液から四塩化ゲルマニウムを分離し、該四塩化
ゲルマニウムを加水分解して二酸化ゲルマニウムとする
こととしたものであり、前記方法において、得られた二
酸化ゲルマニウムは、培焼させて不純物を除去すること
ができ、また、前記四塩化ゲルマニウムを分離した後の
凝縮液は循環させることにより回収し、二酸化ゲルマニ
ウムを分離した後の加水分解液は、電気透析して、二酸
化ゲルマニウムと塩酸を回収することもできる。
して用いたゲルマニウムを、簡単な装置で、経済的に、
再利用できる純度で回収する方法を提供する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート又はこれを
主体とするポリエステルを製造する際の廃液から触媒と
して使用されたゲルマニウムを回収する方法において、
まず該廃液を焼却し、得られる灰を塩酸を用いて蒸留し
て四塩化ゲルマニウムを含有する凝縮液を回収し、回収
した凝縮液から四塩化ゲルマニウムを分離し、該四塩化
ゲルマニウムを加水分解して二酸化ゲルマニウムとする
こととしたものであり、前記方法において、得られた二
酸化ゲルマニウムは、培焼させて不純物を除去すること
ができ、また、前記四塩化ゲルマニウムを分離した後の
凝縮液は循環させることにより回収し、二酸化ゲルマニ
ウムを分離した後の加水分解液は、電気透析して、二酸
化ゲルマニウムと塩酸を回収することもできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲルマニウムの回
収方法に係り、特に、ポリエチレンテレフタレートを製
造する際に触媒として使用したゲルマニウムを高純度で
回収する方法に関する。
収方法に係り、特に、ポリエチレンテレフタレートを製
造する際に触媒として使用したゲルマニウムを高純度で
回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンテレフタレート(P
ET、ペット)及びポリエステルの製造において発生し
たゲルマニウムを含有する廃液は、一般焼却炉で焼却処
分しているのが大半である。また、最近、ゲルマニウム
を含有するエチレングリコール溶液に、塩酸又は塩化水
素ガスを加えて蒸留し、得られるゲルマニウム塩化物を
加水分解して二酸化ゲルマニウムを回収する方法(特公
平5−55452号、特開平6−1612号各公報参
照)が知られている。ゲルマニウムは、光ファイバーの
ドープ剤、ペット樹脂の重合促進剤(触媒)等として今
後需要の増加が見込まれているので、焼却処分により廃
棄するのは資源の無駄使いとなり、また廃液をそのまま
処理するのは装置が大掛りとなり、設備費が高く経済的
でなかった。また、ペット樹脂の触媒用に用いる酸化ゲ
ルマニウムは5万円/kgから近年10万円/kgと価
格が上昇しており、廃液からの経済的な酸化ゲルマニウ
ムの回収方法が望まれていた。
ET、ペット)及びポリエステルの製造において発生し
たゲルマニウムを含有する廃液は、一般焼却炉で焼却処
分しているのが大半である。また、最近、ゲルマニウム
を含有するエチレングリコール溶液に、塩酸又は塩化水
素ガスを加えて蒸留し、得られるゲルマニウム塩化物を
加水分解して二酸化ゲルマニウムを回収する方法(特公
平5−55452号、特開平6−1612号各公報参
照)が知られている。ゲルマニウムは、光ファイバーの
ドープ剤、ペット樹脂の重合促進剤(触媒)等として今
後需要の増加が見込まれているので、焼却処分により廃
棄するのは資源の無駄使いとなり、また廃液をそのまま
処理するのは装置が大掛りとなり、設備費が高く経済的
でなかった。また、ペット樹脂の触媒用に用いる酸化ゲ
ルマニウムは5万円/kgから近年10万円/kgと価
格が上昇しており、廃液からの経済的な酸化ゲルマニウ
ムの回収方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、ポリエチレンテレフタレート及びポリエステルの製
造用の触媒として用いたゲルマニウムを、簡単な装置で
経済的に再利用できる純度で回収し、併せて使用した塩
酸も回収できるゲルマニウムの回収方法を提供すること
を課題とする。
み、ポリエチレンテレフタレート及びポリエステルの製
造用の触媒として用いたゲルマニウムを、簡単な装置で
経済的に再利用できる純度で回収し、併せて使用した塩
酸も回収できるゲルマニウムの回収方法を提供すること
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、ポリエチレンテレフタレート又はこれ
を主体とするポリエステルを製造する際の廃液から触媒
として使用されたゲルマニウムを回収する方法におい
て、まず該廃液を焼却し、得られる灰を塩酸を用いて蒸
留して四塩化ゲルマニウムを含有する凝縮液を回収し、
回収した凝縮液から四塩化ゲルマニウムを分離し、該四
塩化ゲルマニウムを加水分解して二酸化ゲルマニウムと
することとしたものである。前記方法において、得られ
た二酸化ゲルマニウムは、培焼させて不純物を除去する
ことができ、また、前記四塩化ゲルマニウムを含有する
凝縮液は循環させることにより回収し、二酸化ゲルマニ
ウムを分離した後の加水分解液は、電気透析して、二酸
化ゲルマニウムと塩酸を回収することもできる。
に、本発明では、ポリエチレンテレフタレート又はこれ
を主体とするポリエステルを製造する際の廃液から触媒
として使用されたゲルマニウムを回収する方法におい
て、まず該廃液を焼却し、得られる灰を塩酸を用いて蒸
留して四塩化ゲルマニウムを含有する凝縮液を回収し、
回収した凝縮液から四塩化ゲルマニウムを分離し、該四
塩化ゲルマニウムを加水分解して二酸化ゲルマニウムと
することとしたものである。前記方法において、得られ
た二酸化ゲルマニウムは、培焼させて不純物を除去する
ことができ、また、前記四塩化ゲルマニウムを含有する
凝縮液は循環させることにより回収し、二酸化ゲルマニ
ウムを分離した後の加水分解液は、電気透析して、二酸
化ゲルマニウムと塩酸を回収することもできる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の方法で、ポリエチレンテ
レフタレート及びポリエステルを製造する際の廃液であ
るゲルマニウムを含有する有機化合物は、その大半がエ
チレングリコールであり、エチレングリコールは燃料と
して使用でき、焼却のためのエネルギーコストが低減で
きる。また、大量処理を可能ならしめるために、該有機
化合物を直接焼却しており、処理するゲルマニウム含有
物を減容化できる。さらに、本発明では、塩化ゲルマニ
ウムにするため塩酸を使用して蒸留するが、塩酸水には
ゲルマニウムが溶解しており、これを循環させることに
より回収する。また、回収された四塩化ゲルマニウムを
純水により加水分解して、酸化ゲルマニウムに変換する
工程において、加水分解溶液中に酸化ゲルマニウムが溶
解している。本発明では、この加水分解溶液から酸化ゲ
ルマニウム並びに生成した塩酸を回収する手段として電
気透析装置を使用する。
レフタレート及びポリエステルを製造する際の廃液であ
るゲルマニウムを含有する有機化合物は、その大半がエ
チレングリコールであり、エチレングリコールは燃料と
して使用でき、焼却のためのエネルギーコストが低減で
きる。また、大量処理を可能ならしめるために、該有機
化合物を直接焼却しており、処理するゲルマニウム含有
物を減容化できる。さらに、本発明では、塩化ゲルマニ
ウムにするため塩酸を使用して蒸留するが、塩酸水には
ゲルマニウムが溶解しており、これを循環させることに
より回収する。また、回収された四塩化ゲルマニウムを
純水により加水分解して、酸化ゲルマニウムに変換する
工程において、加水分解溶液中に酸化ゲルマニウムが溶
解している。本発明では、この加水分解溶液から酸化ゲ
ルマニウム並びに生成した塩酸を回収する手段として電
気透析装置を使用する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、ポ
リエステル製造後の廃液であるゲルマニウムを含有する
エチレングリコール等の有機化合物溶液(以下原液とす
る)を、焼却して灰とする。この灰に約5倍から100
倍量の10N塩酸を加え、60℃〜140℃の温度にて
加熱蒸留し、四塩化ゲルマニウムガスとして留去し、こ
れを凝縮する。このときに、比重の大きい四塩化ゲルマ
ニウムは下層に沈殿し、上層の塩酸は循環させる。この
とき塩酸濃度が6N以下にならないように、10N塩酸
を加えるか塩化水素ガスを供給する。加熱源は、原液を
焼却した際に発生する排ガスにより得られた熱水をコン
トロールしたものを使用する。この凝縮液から四塩化ゲ
ルマニウムを分離回収する。得られた四塩化ゲルマニウ
ムを純水により加水分解させ、酸化ゲルマニウムを析出
させ回収する。更に、不純物を除去したい場合は、60
0℃〜800℃で培焼する。
リエステル製造後の廃液であるゲルマニウムを含有する
エチレングリコール等の有機化合物溶液(以下原液とす
る)を、焼却して灰とする。この灰に約5倍から100
倍量の10N塩酸を加え、60℃〜140℃の温度にて
加熱蒸留し、四塩化ゲルマニウムガスとして留去し、こ
れを凝縮する。このときに、比重の大きい四塩化ゲルマ
ニウムは下層に沈殿し、上層の塩酸は循環させる。この
とき塩酸濃度が6N以下にならないように、10N塩酸
を加えるか塩化水素ガスを供給する。加熱源は、原液を
焼却した際に発生する排ガスにより得られた熱水をコン
トロールしたものを使用する。この凝縮液から四塩化ゲ
ルマニウムを分離回収する。得られた四塩化ゲルマニウ
ムを純水により加水分解させ、酸化ゲルマニウムを析出
させ回収する。更に、不純物を除去したい場合は、60
0℃〜800℃で培焼する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 酸化ゲルマニウムを5000〜9000ppm濃度で含
有している原液1リットルを、600℃〜800℃で焼
却すると約10gの灰となり、減容率は約99%とな
る。焼却方法は、十分な酸素の供給下にて600℃〜8
00℃で焼却する。得られた灰の内約3.1gを約10
0mlの10N塩酸に懸濁し、約2時間、80℃〜14
0℃の範囲で蒸留した。このとき蒸留された塩酸中に沈
殿した四塩化ゲルマニウムを、傾瀉により分離した。こ
の四塩化ゲルマニウム(約1.5ml)を約20ccの
純水に滴下し、加水分解して酸化ゲルマニウム1.7g
をろ過回収した。この酸化ゲルマニウムを600℃〜8
00℃で培焼し、約1.6gの酸化ゲルマニウムを得
た。このようにして得られた酸化ゲルマニウムの純度
は、99%以上であった。
る。 実施例1 酸化ゲルマニウムを5000〜9000ppm濃度で含
有している原液1リットルを、600℃〜800℃で焼
却すると約10gの灰となり、減容率は約99%とな
る。焼却方法は、十分な酸素の供給下にて600℃〜8
00℃で焼却する。得られた灰の内約3.1gを約10
0mlの10N塩酸に懸濁し、約2時間、80℃〜14
0℃の範囲で蒸留した。このとき蒸留された塩酸中に沈
殿した四塩化ゲルマニウムを、傾瀉により分離した。こ
の四塩化ゲルマニウム(約1.5ml)を約20ccの
純水に滴下し、加水分解して酸化ゲルマニウム1.7g
をろ過回収した。この酸化ゲルマニウムを600℃〜8
00℃で培焼し、約1.6gの酸化ゲルマニウムを得
た。このようにして得られた酸化ゲルマニウムの純度
は、99%以上であった。
【0008】実施例2 電気透析装置による塩酸回収の実施例を示す。塩酸0.
5N溶液1リットルに酸化ゲルマニウム4gを溶解し、
0.4%酸化ゲルマニウム溶液を調製した。この溶液を
電気透析実験装置(透析槽10室、有効膜面積5d
m2 )により処理した。このとき透析槽には、0.4%
酸化ゲルマニウムの0.5N塩酸溶液1リットル、濃縮
槽には純水0.25リットルを入れ、電極液には0.3
リットルの純水を用いた。透析槽の両側に約5Vの直流
電圧をかけ約30分透析した。処理後の透析槽溶液は、
塩酸濃度が約0.1N、酸化ゲルマニウム濃度が約0.
39%であった。一方濃縮槽では、塩酸濃度が約1.4
N、酸化ゲルマニウム濃度が約0.08%であった。以
上のようにして回収された1.4N塩酸溶液は、ゲルマ
ニウムの塩素化の溶媒とし、透析処理された0.1N塩
酸は四塩化ゲルマニウムの加水分解液として用いること
ができる。
5N溶液1リットルに酸化ゲルマニウム4gを溶解し、
0.4%酸化ゲルマニウム溶液を調製した。この溶液を
電気透析実験装置(透析槽10室、有効膜面積5d
m2 )により処理した。このとき透析槽には、0.4%
酸化ゲルマニウムの0.5N塩酸溶液1リットル、濃縮
槽には純水0.25リットルを入れ、電極液には0.3
リットルの純水を用いた。透析槽の両側に約5Vの直流
電圧をかけ約30分透析した。処理後の透析槽溶液は、
塩酸濃度が約0.1N、酸化ゲルマニウム濃度が約0.
39%であった。一方濃縮槽では、塩酸濃度が約1.4
N、酸化ゲルマニウム濃度が約0.08%であった。以
上のようにして回収された1.4N塩酸溶液は、ゲルマ
ニウムの塩素化の溶媒とし、透析処理された0.1N塩
酸は四塩化ゲルマニウムの加水分解液として用いること
ができる。
【0009】一例として得られた酸化ゲルマニウム中の
不純物を、下記表1に示す。
不純物を、下記表1に示す。
【表1】
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、従来大部分は廃棄され
ていた廃液中のゲルマニウムを、経済的に高純度で回収
でき、今後需要増が見込まれるゲルマニウムを再利用で
き、資源の有効利用を計ることができる。また、本発明
の回収方法において、使用した塩酸及び除去液中に溶解
している二酸化ゲルマニウムを電気透析にて回収し、経
済効果を高めることもできる。
ていた廃液中のゲルマニウムを、経済的に高純度で回収
でき、今後需要増が見込まれるゲルマニウムを再利用で
き、資源の有効利用を計ることができる。また、本発明
の回収方法において、使用した塩酸及び除去液中に溶解
している二酸化ゲルマニウムを電気透析にて回収し、経
済効果を高めることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 隆司 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 市村 敬司 千葉県習志野市袖ヶ浦5丁目7番20号 (72)発明者 高橋 幸男 東京都練馬区旭町2丁目482番
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレート又はこれを
主体とするポリエステルを製造する際の廃液から触媒と
して使用されたゲルマニウムを回収する方法において、
まず該廃液を焼却し、得られる灰を塩酸を用いて蒸留し
て四塩化ゲルマニウムを含有する凝縮液を回収し、回収
した凝縮液から四塩化ゲルマニウムを分離し、該四塩化
ゲルマニウムを加水分解して二酸化ゲルマニウムとする
ことを特徴とするゲルマニウムの回収方法。 - 【請求項2】 前記得られた二酸化ゲルマニウムは、培
焼させて不純物を除去することを特徴とする請求項1記
載のゲルマニウムの回収方法。 - 【請求項3】 前記四塩化ゲルマニウムを分離した後の
凝縮液は循環させることにより回収し、二酸化ゲルマニ
ウムを分離した後の加水分解液は、電気透析して、二酸
化ゲルマニウムと塩酸を回収することを特徴とする請求
項1又は2記載のゲルマニウムの回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159128A JPH09328315A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | ゲルマニウムの回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8159128A JPH09328315A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | ゲルマニウムの回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09328315A true JPH09328315A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15686862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8159128A Pending JPH09328315A (ja) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | ゲルマニウムの回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09328315A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007100120A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-19 | Dowa Holdings Co Ltd | ゲルマニウムからの砒素の除去方法 |
JP2014162648A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-09-08 | Dowa Metals & Mining Co Ltd | ゲルマニウム酸化物の製造方法 |
CN109226212A (zh) * | 2018-11-19 | 2019-01-18 | 西安凯立新材料股份有限公司 | 一种锗废弃渣回收再利用的方法 |
CN111074082A (zh) * | 2019-12-03 | 2020-04-28 | 昆明理工大学 | 单宁锗渣微波一步法制备氯化锗的方法 |
JP2020121904A (ja) * | 2019-01-30 | 2020-08-13 | Dowaメタルマイン株式会社 | ゲルマニウム酸化物粉末およびその製造方法 |
CN115466856A (zh) * | 2022-09-27 | 2022-12-13 | 南京金美镓业有限公司 | 还原吸附-氧化法从含锗光纤废料中回收锗的方法 |
-
1996
- 1996-05-31 JP JP8159128A patent/JPH09328315A/ja active Pending
Cited By (8)
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