JPH09326366A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH09326366A
JPH09326366A JP14441596A JP14441596A JPH09326366A JP H09326366 A JPH09326366 A JP H09326366A JP 14441596 A JP14441596 A JP 14441596A JP 14441596 A JP14441596 A JP 14441596A JP H09326366 A JPH09326366 A JP H09326366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Oリングの長寿命化と汚染ガスの発生防止を
図ることができる基板処理装置を提供する。 【解決手段】 ランプ2からの光を石英窓3を介して基
板9に照射することにより、基板9の加熱処理を行う基
板処理装置1において、石英窓3をOリング41および
樹脂シート42によって挟むように固定する。また、樹
脂シート42を介して石英窓3を固定する蓋部12内に
は、冷却用の水冷ジャケット52を設ける。これによ
り、石英窓3の熱は樹脂シート42を介して効率よく水
冷ジャケット52へ吸収され、石英窓3の温度を低下さ
せることができる。その結果、Oリング41と石英窓3
の接触部位の温度が高温となることはないのでOリング
41の長寿命化と汚染ガスの発生防止を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板にア
ニール処理やCVD処理などの加熱を伴う処理を施す基
板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板(以下、「基板」という。)
に酸化やシリサイド化などを施すアニール処理やCVD
処理などといった加熱を伴う処理を施す装置では、基板
の安定した品質を保つために汚染物質の発生が少ない石
英を材料とする部材が多数用いられる。図5はこのよう
な加熱を伴う処理を基板に施す装置の一例である基板処
理装置101の断面を示す図である。この装置はランプ
102を用いて基板109を加熱する装置であり、ラン
プ102と基板109との間に石英窓103が設けられ
ている。この石英窓103はチャンバ本体部111とと
もに基板109が処理される処理空間SPを形成してい
る。このように石英窓103が設けられる理由は、所望
の処理環境中における基板109の処理の際に、不要な
領域への処理ガスの拡散や他の領域から処理空間SPへ
の汚染物質の拡散を防止するために処理空間SPの領域
を限定する必要があるからであり、また、処理環境に耐
えうる透明材料として汚染物質の発生が少ない石英が適
しているからである。
【0003】ところで、石英は靱性に乏しい材料なので
温度変化などに起因する変形によって不均一な力が加わ
ると破損してしまうおそれがあり、これを防止する必要
がある。また、処理空間SPの処理環境を適切な環境に
維持するためには石英窓103とチャンバ本体部111
との間において気密性を保つ必要もある。そこで、チャ
ンバ本体部111と石英窓103との間には破損防止お
よび気密性の確保を目的としてゴム系材料のOリングや
樹脂ブロックなどの緩衝部材141が設けられており、
石英窓103を固定する固定部120と石英窓103と
間には破損防止を目的として同様の緩衝部材142が設
けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装置では、石英部
材を固定するに際し、処理空間の気密性の保持や石英窓
の破損防止を目的として緩衝部材が設けられる。
【0005】しかし、緩衝部材はその目的を達成するた
めに樹脂で形成されており、これに熱が加わると劣化を
生じたり処理環境に悪影響を与える汚染ガスを発生した
りするという問題を有している。通常、図5に示す例の
ようにチャンバ本体部111や固定部120及びそれに
連接された蓋部112には、水冷パイプ153や水冷ジ
ャケット151、152を形成することにより冷却を行
っているが、石英窓103を伝達してくる光や熱によっ
て加熱される緩衝部材141、142を冷却するには十
分ではなく、その結果、緩衝部材141、142が劣化
したり、汚染ガスを発生して基板の処理環境に悪影響を
与えてしまうという問題を有している。
【0006】そこで、この発明は上記課題に鑑みなされ
たもので、緩衝部材が高温となることを防ぎ、緩衝部材
の劣化を妨げ、汚染ガスの発生を防止することができる
基板処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
に加熱を伴う処理を施す基板処理装置であって、処理対
象の基板を支持して収容する処理空間を規定するととも
に、上部に開口を有するチャンバ本体部と、前記処理空
間の上部に配設され、前記処理空間内で支持された前記
基板を加熱する加熱手段と、前記チャンバ本体部と前記
加熱手段との間に介挿され、前記開口を覆う面状の石英
部材と、前記石英部材を冷却するとともに、前記石英部
材を前記チャンバ本体部に固定する固定部と、前記開口
の縁部と前記石英部材との間に配設され、前記石英部材
とチャンバ本体部との間を密閉するとともに、前記石英
部材への応力を緩衝する緩衝密閉部材と、前記開口の縁
部に相当する位置において、前記固定部と前記石英部材
との間に介挿された樹脂シートとを備える。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載の基板処
理装置であって、前記加熱手段がランプである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の基板処理装置であって、前記樹脂シートの厚みが、1
00μm以上500μm以下である。
【0010】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかに記載の基板処理装置であって、前記樹脂シート
がポリイミドフィルムである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の基板処理装置であって、前記樹脂シート
が、前記開口の縁部に沿って相互に間隔を隔てつつ順次
に配列された複数の樹脂シート素片からなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はこの発明にかかる一の実施
の形態である基板処理装置1の断面を示す図であり、図
2は図1中のAで示される部分の拡大図である。
【0013】この装置1は、ランプ2からの光を基板9
に短時間照射し、基板9の温度を急激に昇降させること
によりアニール処理を行うRTP(Rapid Thermal Proc
essing)装置であり、大きく分けて外郭を構成するチャ
ンバ本体部11、蓋部12、および、チャンバ本体部1
1と蓋部12との間に設けられてチャンバ本体部11と
ともに基板9の処理が施される空間(処理空間)SPを
形成する円盤状の石英窓3とから構成される。処理空間
SP内の下方には、ベース14が設けられ、さらにその
上に基板9を支持する基板支持台13が設けられてい
る。また、処理空間SP内の側方には、処理空間SP内
の処理ガスが側壁に付着するのを防止するとともに汚染
物質の基板9周辺への侵入を防止するライナー15が設
けられており、さらに、チャンバ本体部11自身の内部
にはチャンバ本体部11を冷却する水路である水冷ジャ
ケット51が設けられている。蓋部12には、加熱手段
であるランプ2が取り付けられるとともに、蓋部12自
身の内部には冷却用の水路である水冷パイプ53や水冷
ジャケット52が設けられている。
【0014】また、図2に示すように、チャンバ本体部
11と石英窓3との間には応力集中を緩和して石英窓3
の破損を防止するとともに処理空間SPの気密性の保持
を目的として緩衝密閉部材であるOリングが設けられて
おり、蓋部12と石英窓3との間には石英窓3の破損防
止を目的とするリング状の緩衝性のある樹脂シートとし
てポリイミドフィルムが設けられている。
【0015】次に、この基板処理装置1の処理動作につ
いて説明する。
【0016】この装置では、まず、矢印Bに沿って基板
9が搬入口16からロボットハンドにより処理空間SP
内に搬入され、基板支持台13上に載置される。基板9
の搬入が完了すると、搬入口16はシャッタ(図示省
略)により塞がれて密閉された後、供給口17から処理
ガスを矢印F1に沿って処理空間SP内に供給し、ある
いは、排気口18から処理空間SP内のガスを矢印F2
に沿って排気することにより、処理空間SP内の基板処
理環境が調整される。基板処理環境が整うとランプ2が
点灯されて基板9が加熱処理される。なお、基板9が処
理される間も、ガスの供給・排気を適宜行って、処理空
間SP内の処理環境は調整される。
【0017】基板9の加熱処理が完了すると、搬入口1
6のシャッタが開き、ロボットハンドが基板9を矢印B
と反対方向に搬出する。
【0018】以上、この基板処理装置1の処理動作につ
いて説明したが、次に、この基板処理装置1の石英窓3
の固定方法およびその効果について説明する。
【0019】この基板処理装置1では、図2に示すよう
にチャンバ本体部11と蓋部12との間に挟まれるよう
に石英窓3が配置されている。また、石英窓3とチャン
バ本体部11との間には緩衝密閉部材であるOリング4
1が設けられており、石英窓3と蓋部12との間にはO
リングではなく応力集中の緩和を目的とするポリイミド
フィルム42が設けられている。なお、この実施の形態
では石英窓3は図3に示すように円盤状の形状をしてお
り、この上に配置されるポリイミドフィルム42は円形
をしている。Oリング41およびポリイミドフィルム4
2は共に緩衝性のある樹脂により形成されているので、
石英窓3に対して局所的に応力を生じさせることはな
く、また、石英窓3の温度変化による伸縮に対して柔軟
に変形することができる。したがって、石英窓3、チャ
ンバ本体部11および蓋部12が処理空間SP内の急峻
な温度変化に伴って膨張・収縮しても、石英窓3とOリ
ング41やポリイミドフィルム42との間には過大な応
力は発生せず、石英窓3は破損することはない。
【0020】ところで、ポリイミドフィルム42はその
形状より、Oリングに比べて石英窓3との接触面積を大
きくすることができ、また、厚みは非常に小さい。した
がって、熱伝導性はOリングに比べて非常に良い。ま
た、ポリイミドフィルム42の形状が平らであるので、
ポリイミドフィルム42の近くの蓋部12内部に容易に
水冷ジャケット52を設けることができる。したがっ
て、石英窓3の熱をポリイミドフィルム42を介して水
冷ジャケット52内を流れる冷却水に容易に吸収させる
ことができ、石英窓3の周縁部の温度上昇を抑えること
ができる。これにより、この領域と接するOリング41
の温度も高温となることはない。その結果、Oリングを
長寿命化を図るとともに汚染ガスの発生を防止すること
ができ、処理空間SP内の処理環境を良好に保つことが
できる。なお、この実施の形態においては蓋部12は、
石英窓3に対してチャンバ本体部11側に圧力を与え、
石英窓3を固定するとともに、石英窓3を冷却するとい
う固定部の役割を有しているが、水冷ジャケットのみを
固定部として形成し、蓋部12が下方にこの固定部を有
するようにしてももちろんよい。
【0021】以上のように、この装置ではポリイミドフ
ィルム42を用いることにより石英窓3の冷却が実現さ
れている。また、ポリイミドフィルム42は厚みが小さ
いほど熱伝導性が良く、石英窓3を効率よく冷却するこ
とができるが、石英窓3を固定する際に発生する応力を
低減する緩衝部材としての役割も果たす必要があるの
で、その厚みは100μm〜500μm程度であること
が好ましい。もちろん、この程度の厚みとなるように複
数枚のポリイミドフィルムを重ね合わせて用いてもよ
い。
【0022】また、蓋部12と石英窓3との間には気密
性は要求されないので、ポリイミドフィルム42は図3
に示すように円形である必要はなく、図4に示すよう
に、4つの円弧状のポリイミドフィルム42sを樹脂シ
ート素片として相互に分離させて配置するようにしても
よい。これによりポリイミドフィルムの加工が容易とな
ると共に、材料費の削減も図ることができる。
【0023】以上この発明に係る実施の形態について説
明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定される
ものではない。例えば、上記実施の形態では、樹脂シー
トとしてポリイミドフィルム42を用いているが、耐熱
性のある樹脂であれば利用可能であり、フッ素系の樹脂
シートなどであってもよい。
【0024】また、上記実施の形態では、基板処理装置
1としてランプを用いてアニール処理を施す枚葉式のR
TP装置について説明したが、石英部材を介して基板を
加熱する装置であれば有効に利用することができ、例え
ば、加熱工程がRTPである必要はないし、加熱手段が
ヒータなどであってもよいし、処理方式が複数枚の基板
を石英管中において一度に処理するバッチ式であっても
よいし、処理内容もCVD(Chemical Vapor Depositio
n)などであってもよい。このような様々な形態の基板処
理装置における石英部材の固定部位において有効に冷却
することができ、緩衝部材の超寿命化や汚染ガスの発生
の防止を図ることができる。
【0025】また、上記実施の形態では水冷ジャケット
52を用いて石英窓3を冷却しているが、冷却方法はこ
れに限定されるものではなく、空冷などであってもよ
い。
【0026】さらに、上記実施の形態では、加熱手段で
あるランプ2が基板9の上方から光を照射するようにな
っているが、もちろん、上下関係が逆であってもよい
し、上方と下方の双方に石英窓とランプとを設け、上下
から基板を加熱するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、石英部材と冷却機能を有する蓋部との間に樹脂
シートを設けているので、石英部材に過大な応力を発生
させることなく石英部材を効率よく冷却することがで
き、その結果、緩衝密閉部材の長寿命化や汚染ガスの発
生の防止を図ることができる。
【0028】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明と同様、石英部材を効率よく冷却することができる
ので、石英部材を伝達する光および熱により緩衝密閉部
材が高温となることはなく、緩衝密閉部材の長寿命化や
汚染ガスの発生の防止を図ることができる。
【0029】請求項3記載の発明では、樹脂シートの厚
みが100μm以上500μm以下であるので、石英部
材を効率よく冷却するとともに石英部材での過大な応力
の発生を適切に防ぐことができ、その結果、請求項1の
発明の効果とともに石英部材の破損を適切に防止するこ
とができる。
【0030】請求項4記載の発明では、樹脂シートがポ
リイミドフィルムからなるので、石英部材の破損を防止
しつつ、石英部材を冷却することができ、緩衝密閉部材
の長寿命化や汚染ガスの発生の防止を図ることができ
る。
【0031】請求項5記載の発明では、樹脂シートとし
て複数の樹脂シート素片が分散配置されるので、請求項
1の効果と同様、緩衝密閉部材の長寿命化や汚染ガスの
発生の防止を図ることができ、その上、樹脂シートの製
造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一の実施の形態である基板処理
装置を示す断面図である。
【図2】図1に示されるA部の拡大図である。
【図3】石英窓とポリイミドフィルムとを示す斜視図で
ある。
【図4】石英窓とポリイミドフィルムとを示す斜視図で
ある。
【図5】従来の基板処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置 2 ランプ 3 石英窓 9 基板 11 チャンバ本体部 12 蓋部 13 基板支持台 41 Oリング 42 ポリイミドフィルム 42s ポリイミドフィルム 52 水冷ジャケット
フロントページの続き (72)発明者 増田 充弘 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大日 本スクリーン製造株式会社洛西事業所内 (72)発明者 中島 敏博 京都市伏見区羽束師古川町322番地 大日 本スクリーン製造株式会社洛西事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に加熱を伴う処理を施す基板処理装
    置であって、 (a) 処理対象の基板を支持して収容する処理空間を規定
    するとともに、上部に開口を有するチャンバ本体部と、 (b) 前記処理空間の上部に配設され、前記処理空間内で
    支持された前記基板を加熱する加熱手段と、 (c) 前記チャンバ本体部と前記加熱手段との間に介挿さ
    れ、前記開口を覆う面状の石英部材と、 (d) 前記石英部材を冷却するとともに、前記石英部材を
    前記チャンバ本体部に固定する固定部と、 (e) 前記開口の縁部と前記石英部材との間に配設され、
    前記石英部材とチャンバ本体部との間を密閉するととも
    に、前記石英部材への応力を緩衝する緩衝密閉部材と、 (f) 前記開口の縁部に相当する位置において、前記固定
    部と前記石英部材との間に介挿された樹脂シートと、を
    備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板処理装置であって、 前記加熱手段がランプであることを特徴とする基板処理
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の基板処理装置で
    あって、 前記樹脂シートの厚みが、100μm以上500μm以
    下であることを特徴とする基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の基
    板処理装置であって、 前記樹脂シートがポリイミドフィルムであることを特徴
    とする基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の基
    板処理装置であって、 前記樹脂シートが、前記開口の縁部に沿って相互に間隔
    を隔てつつ順次に配列された複数の樹脂シート素片から
    なることを特徴とする基板処理装置。
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