JPH0932602A - エンジン出力制御装置 - Google Patents

エンジン出力制御装置

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Publication number
JPH0932602A
JPH0932602A JP18185295A JP18185295A JPH0932602A JP H0932602 A JPH0932602 A JP H0932602A JP 18185295 A JP18185295 A JP 18185295A JP 18185295 A JP18185295 A JP 18185295A JP H0932602 A JPH0932602 A JP H0932602A
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JP
Japan
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vehicle
engine
fuel supply
maximum amplitude
engine output
Prior art date
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Application number
JP18185295A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsuke Higashikura
伸介 東倉
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0932602A publication Critical patent/JPH0932602A/ja
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料供給停止状態から燃料供給状態への復帰
時に、車両の経時劣化等の事後的要因に関わらず、車両
に発生する前後振動を低減することを目的とする。 【解決手段】 S120では、減算タイマとしての制御
用タイマTIMERの値に基づいて出力制御(エンジン
出力トルク低減補正)を行う期間であるか否か判断し、
出力制御期間であればS121において、制御用タイマ
TIMERを減算し、続くS120aにおいて、エンジ
ン出力補正量の設定、S120bにおいて、車両に発生
する前後加速度の最大振幅の計測を行い、本ルーチンを
終了する。一方、出力制御期間でなければS120cに
おいて、S120bで計測された最大振幅に基づきエン
ジン出力補正量の変更を行い、本ルーチンを終了する。
この出力補正値に基づき点火時期の遅角補正を行い、エ
ンジン出力トルクを一時的に低減補正することによっ
て、車両に発生する前後振動を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の運転状態の
ときにエンジンへの燃料供給を停止する手段を備えたエ
ンジン出力制御装置に関し、特に、燃料供給停止状態か
ら燃料供給状態への復帰時における車両に発生する前後
振動を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン出力制御装置として、燃
費の改善、エンジンブレーキの能力向上等を図る手段と
して、所定の運転状態のとき、例えば、運転者がアクセ
ルを踏んでおらず、かつ、エンジン回転数が所定の回転
数より大きくなった場合に、エンジンへの燃料供給を停
止するようにしたものがある。かかるエンジン出力制御
装置にあっては、燃料供給停止状態で、運転者がアクセ
ルを踏み込んだり、エンジン回転数が所定の回転数より
低くなった場合に、燃料供給停止状態から燃料供給状態
に復帰する。この場合、エンジンの出力トルクがステッ
プ状に大きくなり、手動変速機付きの車両や減速時にロ
ックアップクラッチを直結させる自動変速機付きの車両
等では、車両の駆動系のねじれ振動が発生するため、車
両が前後に振動し、運転者に不快感を与えることがあ
る。
【0003】そこで、この車両に発生する前後振動を低
減するために、燃料供給状態への復帰時に、エンジンの
各種運転状態に基づいて一時的にエンジンの出力トルク
を低減補正するエンジン出力制御装置が特開平2−40
055号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エンジン出力制御装置においては、標準的な車両におけ
る運転状態(例えば、エンジン回転数等)に基づくエン
ジン出力トルク低減量を予めマップ等に設定しておき、
エンジン出力トルク低減制御を行なう際に、運転状態に
応じた低減量を読み込む構成となっている。この場合、
工場から出荷された直後の車両のように、駆動系のガタ
が所定の範囲内に管理されている場合には、期待した前
後振動の低減効果が得られるが、車両の経時劣化等によ
り、駆動系のガタが所定の範囲から逸脱した場合や、エ
ンジンのトルクの立ち上がり方が変わってきた場合に
は、標準的な車両に基づいて設定したエンジン出力トル
ク低減量では、車両に発生する前後振動を所定の許容範
囲内に保つことは困難になってくる。また、エンジン出
力トルク低減量が適切であったか否かを判断するため
に、車両に発生する前後振動を計測するにしても、加速
の度合いや変速機の変速位置等により振動周波数は変化
するので、前後振動を計測する条件を適切に選定しなけ
れば対応できないのが現状である。
【0005】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、燃料供給停止状態から燃料供給状態への復帰
時に、車両の経時劣化等の事後的要因に関わらず、車両
に発生する前後振動を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、図1に示すように、車両の前後加速度を検出
する前後加速度検出手段を含む車両の各種運転状態検出
手段と、少なくともエンジンへの燃料供給を行う燃料供
給手段を含むエンジン制御要素と、所定の運転状態のと
きに前記燃料供給手段によるエンジンへの燃料供給を停
止させる燃料供給停止手段と、燃料供給停止状態から燃
料供給状態への復帰時に、各種運転状態及び各種運転状
態に基づいて演算された低減補正量に基づきエンジン制
御要素によってエンジン出力トルクを一時的に低減補正
させるトルク低減制御手段と、検出された車両の前後加
速度の最大振幅を所定時間の間計測する最大振幅計測手
段と、前記トルク低減制御手段による低減補正開始後、
前記最大振幅を計測する所定時間を各種運転状態に基づ
き変更するタイマ変更手段と、前記所定時間の間計測さ
れた最大振幅が所定値以上の場合に、前記低減補正量を
増加する低減補正量変更手段と、を含んで構成したの
で、車両に発生する前後振動が低減される。
【0007】請求項2記載の発明は、前記タイマ変更手
段を、アクセルの踏み込み速度が大きいほど前記所定時
間を短く変更するものとしたので、最適な最大振幅計測
時間が設定される。請求項3記載の発明は、前記タイマ
変更手段を、車両の変速機の変速比が大きいほど前記所
定時間を短く変更するものとしたので、最適な最大振幅
計測時間が設定される。
【0008】請求項4記載の発明は、前記低減補正量変
更手段を、前記低減補正量を増加したにも関わらず、前
記所定時間内に計測された前記最大振幅が低減されなか
った場合に、前記低減補正量を変更前の値に戻すものと
したので、車両の前後振動が現状以上に悪化することが
ない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。本発明は、燃料供給停止状態から燃
料供給状態への復帰時に生じる駆動系のねじれ振動に起
因する車両の前後振動は、一時的にエンジン出力トルク
を低減補正することで低減でき、この最適な低減補正量
は、経時劣化等により変化する車両の前後振動の大きさ
と密接な関係があり、予め、エンジン出力トルク低減量
を決めておくと振動低減にバラツキが多いことに着目し
ている。
【0010】そのため、本発明の一実施例として、図2
に示すような構成をなすシステムが案出された。この図
において、エンジン1内に形成された燃焼室2は、夫々
吸気弁3、排気弁4を介して吸気ポート5、排気ポート
6と連通されている。この吸気ポート5には、上流側か
ら順にエアクリーナ7、吸入空気量を検出するエアフロ
ーメータ8、スロットル弁9及び燃料噴射弁10が配設
されている。前記燃料噴射弁10は、燃料通路11を介
して燃料タンク12に接続されており、燃料通路11に
は、燃料ポンプ13及び燃料フィルタ14が介装されて
いる。また、燃焼室2には点火プラグ15が臨んでお
り、この点火プラグ15とこれに接続される図示しない
ディストリビュータ、イグナイタ及びコイル16等で点
火装置17が構成されている。なお、燃料噴射弁10
(燃料供給手段)、点火装置17が本発明におけるエン
ジン制御要素に相当する。
【0011】前記点火装置17の制御に利用される各種
センサとしては、前述したエアフローメータ8、エンジ
ン回転数を検出する回転数センサ18、スロットル弁9
の開度を検出するスロットル開度センサ19、車両の前
後加速度を検出する前後Gセンサ20、アクセルの踏み
込み角度を検出するアクセル開度センサ21、車両の変
速機の変速位置を検出するギヤポジションセンサ22等
が配設されている。なお、前後Gセンサ20(前後加速
度検出手段)、エアフローメータ8、回転数センサ1
8、スロットル開度センサ19、アクセル開度センサ2
1及びギヤポジションセンサ22が本発明における各種
運転状態検出手段に相当する。
【0012】また、検出された各種運転状態に基づきエ
ンジン出力制御を行うマイクロコンピュータからなるコ
ントロールユニット(ECU)23には、エアフローメ
ータ8、回転数センサ18、スロットル開度センサ1
9、前後Gセンサ20、アクセル開度センサ21、ギヤ
ポジションセンサ22等の各種信号が入力される。そし
て、コントロールユニット23からは、燃料噴射弁10
に対して燃料噴射制御信号(噴射パルス)が出力される
と共に、点火装置17に対して点火時期制御信号が出力
される。なお、コントロールユニット23は本発明にお
ける燃料供給停止手段、トルク低減制御手段、最大振幅
計測手段、タイマ変更手段及び低減補正量変更手段とし
ての機能を装備している。
【0013】ここで、前記コントロールユニット23の
制御概要を説明すると、車両の前後加速度及び各種運転
状態を検出するエアフローメータ8、回転数センサ1
8、スロットル開度センサ19、前後Gセンサ20、ア
クセル開度センサ21、ギヤポジションセンサ22等の
信号に基づき、所定の運転状態のときに燃料噴射弁10
を制御することによって燃料供給を停止すると共に、燃
料供給停止状態から燃料供給状態への復帰時に、所定時
間エンジン出力トルク低減補正、車両の前後加速度の最
大振幅の計測を行い、また、エンジン出力トルク低減補
正を最適なものにするための低減補正量の学習を行って
いる。
【0014】次に、本発明の一実施例として、点火時期
を基本点火時期に対して遅角補正し、エンジン出力トル
クを一時的に低減する制御内容を図3〜7のフローチャ
ートに示し以下に詳述する。図3は、点火時期を基本点
火時期に対して遅角補正するルーチンで、例えば、1燃
焼毎に実行される。ステップ101(図では、S101
と略記する。以下同様)では、エアフローメータ8及び
回転数センサ18により検出した吸入空気量Q及びエン
ジン回転数Neに基づき、燃料噴射量Tp(Tp=K×
Q/Ne、Kは定数)を算出し、燃料噴射量Tp及びエ
ンジン回転数Neに基づく基本点火時期TADVMをマ
ップから読み込む。ステップ102では、エンジン出力
トルク制御用の点火時期遅角補正量RETADVを基本
点火時期TADVMに対して補正し、点火時期FADV
に設定し、本ルーチンを終了する。すなわち、点火時期
遅角補正量RETADVの値の大小により、必要に応じ
点火時期の遅角補正が行なわれる(RETADV=0の
ときには、遅角補正は行なわれない)。なお、このステ
ップ102の処理が、本発明のトルク低減制御手段に相
当する。
【0015】図4は、エンジン出力トルク低減補正を開
始するための制御用タイマ(減算タイマ)TIMERに
初期値TIME1を設定するルーチンで、燃料供給停止
状態から燃料供給状態への復帰時を判断するもので、一
定時間(例えば、10msec)毎に実行される。ステ
ップ110では、現在燃料噴射状態か否かを燃料噴射状
態フラグFlagFCにより判断し、燃料噴射状態(F
lagFC=1)であればステップ114へ、燃料噴射
停止状態(FlagFC=0)であればステップ111
へと進む。ステップ111では、アイドル状態か否かを
アイドル状態フラグIDLE_SWにより判断し、非ア
イドル状態(IDLE_SW=OFF)であれば燃料供
給復帰(開始)と判断してステップ112へ進み、アイ
ドル状態(IDLE_SW=ON)であればステップ1
15へと進む。
【0016】非アイドル状態であるステップ112で
は、燃料供給状態に復帰したので、燃料噴射を開始する
と共に、燃料噴射状態フラグFlagFCを噴射(1)
に設定する。その後、ステップ113において、制御用
タイマTIMERにエンジン出力トルク制御時間の初期
値TIME1を設定する。一方、アイドル状態であるス
テップ115では、エンジン回転数Neが所定の回転数
TNRより大きいか否か判断し、所定の回転数TNR以
下になっていれば燃料噴射を復帰(開始)するためにス
テップ112へと進み、上述したステップ112以降の
処理を実行する。また、エンジン回転数Neが所定の回
転数TNRより大きければステップ116へ進み、燃料
噴射停止状態を維持すると共に、燃料噴射状態フラグF
lagFCを噴射停止(0)に設定し、ステップ114
へと進む。
【0017】ステップ114では、ステップ113で設
定したエンジン出力トルク制御時間の初期値TIME1
とは別に、アクセル踏み込み速度ΔTVOに応じたエン
ジン出力トルク制御時間を変数TIMELに設定し、本
ルーチンを終了する。これは、減算タイマとしての制御
用タイマTIMERが0になる前にTIMELだけ減っ
た時に出力制御を終了するものである。図9に示すよう
に、アクセル踏み込み速度ΔTVOが大きいほど、この
時間を長く設定する。なお、このステップ114の処理
が、本発明のタイマ変更手段に相当する。
【0018】また、図10に示すように、車両の変速機
の変速比(変速位置)に応じたエンジン出力トルク制御
時間を、TIMELに設定或いは加味するようにしても
良い。図5は、エンジン出力補正量の設定、前後加速度
最大振幅の計測、或いは、エンジン出力補正量の変更を
実行するルーチンの概略を示し、一定時間(例えば、1
0msec)毎に実行される。
【0019】ステップ120では、制御用タイマTIM
ERの値が出力制御時間TIME1−TIMELより小
さいか、すなわち、出力制御なしであるか否か判断し、
出力制御なしであればステップ120cへ進み、出力制
御ありであればステップ121へと進む。出力制御なし
であるステップ120cでは、エンジン出力補正量(点
火時期遅角補正量)の変更を行い、本ルーチンを終了す
る。一方、出力制御ありであるステップ121では、制
御用タイマTIMERを減算し、ステップ120aで、
エンジン出力補正量(点火時期遅角補正量)の設定、ス
テップ120bで、前後加速度最大振幅の計測を行い、
本ルーチンを終了する。
【0020】図6及び図7は、上述したステップ120
aのエンジン出力補正量設定、ステップ120bの前後
加速度最大振幅の計測、ステップ120cのエンジン出
力補正量変更の制御内容を示すフローチャートである。
ここでは、図5と重複する部分の説明は省略し、相違す
る部分の説明のみを行なうことにする。ステップ120
aのエンジン出力補正量設定に相当する処理がステップ
122〜125である。ステップ122では、エンジン
出力トルクを補正すべき時間が終了しているか否かを制
御用タイマTIMERにより判断する。ここでは、制御
用タイマTIMERの値が補正終了時間TIME1−T
IME3より小さくなっていたら補正時間が終了したと
判断し、ステップ125へ進み、制御用タイマTIME
Rの値が補正終了時間TIME1−TIME3以上とな
っていたら補正時間は終了していないと判断し、ステッ
プ123へと進む。ステップ123では、エンジン出力
トルクを補正すべき時間が開始しているか否かを制御用
タイマTIMERにより判断する。ここでは、制御用タ
イマTIMERの値が補正開始時間TIME1−TIM
E2より大きくなっていたら補正時間が開始していない
と判断し、ステップ125へ進み、制御用タイマTIM
ERの値が補正開始時間TIME1−TIME2以下と
なっていたら補正時間が開始したと判断し、ステップ1
24へと進む。すなわち、ステップ122〜123で
は、エンジン出力トルクを補正すべき時間か否か判断
し、補正時間であればステップ124へ、補正時間でな
ければステップ125へと分岐する判断を行なってい
る。補正時間であるステップ124では、遅角補正設定
量RETMの値を点火時期遅角補正量RETADVに設
定する。一方、補正時間でないステップ125では、点
火時期遅角補正量RETADVの値を0に設定する。こ
の処理により、図3におけるステップ102の処理で、
必要に応じ点火時期の遅角補正が行なわれる。
【0021】次に、ステップ120bの前後加速度最大
振幅の計測に相当する処理がステップ126〜130で
ある。ステップ126では、車両に発生している前後加
速度VAGが、出力制御時間内における最大値M1より
大きいか否か判断し、大きい場合にはステップ127に
おいて、最大値M1を前後加速度VAGで更新すると共
に、そのときの制御タイマTIMERの値を変数TIM
EP1に記憶する。一方、前後加速度VAGが最大値で
ない場合には、ステップ128へと進む。すなわち、ス
テップ126〜127では、前後加速度VAGの最大値
M1の計測を行なっている。
【0022】ステップ128では、前後加速度VAG
が、出力制御時間内における最小値M2より小さいか否
か判断し、小さければステップ129に進み、小さくな
ければ本ルーチンを終了する。ステップ129では、加
速度の最大値M1を計測した時間TIMEP1から所定
の時間TG経過しているか否か判断し、経過していない
場合は、この最小値M2は計測ノイズ等と判断して最小
値として記憶しないようにする。これは、加速後に車両
に発生する振動は数Hzの低い周波数の固有振動なの
で、高周波はノイズ等と判断できるためである。一方、
経過している場合は、最小値であると判断してステップ
130に進み、最小値M2を現在の前後加速度VAGで
更新すると共に、そのときの制御タイマTIMERの値
を変数TIMEP2に記憶する。すなわち、ステップ1
28〜130では、前後加速度VAGの最小値M2の計
測を行なっている。なお、このステップ120b(ステ
ップ126〜130)の処理が、本発明の最大振幅計測
手段に相当する。
【0023】次に、ステップ120cのエンジン出力補
正量変更に相当する処理がステップ131〜135であ
る。ここでは、ステップ120b(ステップ126〜1
30)において計測した車両の前後加速度の最大値M1
及び最小値M2に基づいて、遅角補正設定量RETMを
更新する処理を行なっている。ステップ131では、エ
ンジン出力トルク低減補正をする必要がない場合の処理
に備えて、点火時期遅角補正量RETADVを0に設定
する。ステップ132では、補正量変更判断済みか否か
をステップ120b(ステップ126〜130)におい
て計測した最大値M1及び最小値M2に基づき判断す
る。この最大値M1及び最小値M2を表す変数は、本来
の値を保持する他に、設定量変更終了指標としての機能
を合わせ持っている。この機能は、M1及びM2が共に
0になっているときには、既に設定量変更処理が行なわ
れたと判断するものである。設定量変更処理が終了(M
1=M2=0)していたならば本ルーチンを終了し、設
定量変更処理が終了していなければステップ133へと
進む。ステップ133では、車両に発生した前後加速度
の最大振幅M1−M2の値が所定のOKレベルTLg1
より小さいか否か判断し、所定値TLg1より小さけれ
ばステップ135へ進み、所定値TLg1以上であれば
ステップ134へと進む。ステップ134では、車両に
発生する前後振動を低減すべく点火時期をさらに遅角す
るため、遅角補正設定量RETMを所定の値DTRMだ
け増加させる。ステップ135では、設定量変更処理を
終了したため、設定量変更終了指標としてのM1及びM
2を共に0に設定し、本ルーチンを終了する。すなわ
ち、ステップ133〜134では、エンジン出力トルク
低減補正を行なった結果としての最大振幅が所定の許容
範囲内でないときに、次回のエンジン出力トルク低減補
正に備え、低減補正量を増加する学習を行なっている。
なお、ステップ120c(ステップ131〜135)の
処理が、本発明の低減補正量変更手段に相当する。
【0024】図8は、上述したステップ120cのエン
ジン出力補正量変更の制御内容を変更した他の実施例を
示すフローチャートである。ステップ131では、エン
ジン出力トルク低減補正をする必要がない場合の処理に
備えて、点火時期遅角補正量RETADVを0に設定す
る。ステップ132では、補正量変更判断済みか否かを
本処理を行なう直前にステップ120bにおいて計測さ
れた前後加速度の最大値M1及び最小値M2に基づき判
断する。補正量変更処理が終了(M1=M2=0)と判
断したら本ルーチンを終了し、補正量変更処理が終了し
ていないと判断したらステップ140へと進む。ステッ
プ140では、前後加速度の最大振幅M1−M2を変数
g1Nに、今回の補正量変更処理における遅角補正設定
量RETMを変数ASSTNに夫々記憶する。続くステ
ップ141では、前回の補正量変更処理における遅角補
正設定量ASSTBと今回の遅角補正設定量ASSTN
とを比較し、遅角補正設定量を変更したか否かを判断
し、変更した場合はステップ142へ、変更しない場合
はステップ133へと進む。変更しない場合のステップ
133では、前後加速度の最大振幅g1Nの値が所定の
OKレベルTLg1より小さいか否か判断し、所定値T
Lg1より小さければステップ144へ進み、所定値T
Lg1以上であればステップ134へと進む。ステップ
134では、車両に発生する前後振動を低減すべく点火
時期をさらに遅角するため、遅角補正設定量RETMを
所定の値DRTMだけ増加させる。ステップ144で
は、設定量変更終了指標(M1=M2=0)設定操作と
共に、前後加速度の最大振幅g1N及び遅角補正設定量
ASSTNを変数g1B及びASSTBに設定し、本ル
ーチンを終了する。
【0025】一方、遅角補正設定量を変更した場合のス
テップ142では、今回計測された最大振幅g1Nと前
回計測された最大振幅g1Bを比較し、振動が改善され
たか否か判断し、改善された場合はステップ133へ進
み、上述したステップ133以降の処理を実行する。ま
た、改善されなかった場合にはステップ143へ進み、
遅角補正設定量RETMを前回の値ASSTBに戻すと
共に、設定量変更終了指標(M1=M2=0)設定操作
を行ない、本ルーチンを終了する。すなわち、ステップ
140〜143では、エンジン出力トルク低減補正を行
なった結果としての最大振幅が改善されなかった場合
は、前回の遅角補正設定量の方が適切であると判断でき
るため、この値に戻す処理を行なっている。なお、ステ
ップ120c(ステップ131〜144)の処理が、本
発明の低減補正量変更手段に相当する。
【0026】ところで、以上説明した制御により、どの
様な効果が得られるかを図11、12に基づいて以下に
詳述する。図11は、車両振動が充分抑制されていない
ときに、どの様な学習効果が得られるかを示したもの
で、燃料供給停止から燃料供給への復帰時のアクセル踏
み込み量、点火時期、車両前後加速度、アクセル踏み込
み速度、制御タイマがどの様に変化するかを時間軸にて
示した概略図である。点火時期及び車両前後加速度の変
化を示す線図において、実線は前回の結果で、振動OK
レベルTLg1をクリアしていないため、今回は破線の
ように点火時期補正量を変更して、振動OKレベルTL
g1をクリアした例である。
【0027】図12は、図11と同様に車両振動が充分
抑制されていないときに、どの様な学習効果が得られる
かを示したもので、燃料供給停止から燃料供給への復帰
時のアクセル踏み込み量、点火時期、車両前後加速度、
アクセル踏み込み速度、制御実行タイマがどの様に変化
するかを時間軸にて示した概略図である。実線は前回の
結果で、振動OKレベルTLg1をクリアしていないた
め、今回は破線のように点火時期補正量を変更したが、
振動が改悪されている。このときは、次回の遅角補正設
定量を前回(以前)の値に戻す。このことにより、現状
以上に振動が大きくなることを回避することができる。
【0028】このように、車両の経時劣化等の事後的要
因により、車両に発生する前後振動がどのように大きく
なっても、計測された前後振動の最大振幅に基づき、エ
ンジン出力トルク低減補正量が最適な値となるように学
習変更するので、エンジン出力トルク低減補正制御が常
に効果的に実行でき、駆動系のねじれ振動に起因する車
両の前後振動を安定して低減することができる。また、
アクセル踏み込み速度の違いによる振動立ち上がり時間
のずれに対しても、最適な最大振幅計測時間を設定する
ことで、効果的な車両の前後振動低減のためのエンジン
出力制御が可能となる。
【0029】なお、本発明は、エンジン出力トルクを一
時的に低減する手段として、点火時期を基本点火時期に
対して遅角補正する制御方法を採用しているが、この他
にも、燃料噴射装置を有する内燃機関にあっては、内燃
機関に供給する燃料噴射量を増減してエンジン出力トル
クを低減する制御方法に対しても適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、所定時間の間計測される車両の前後加速度
の最大振幅が所定値以上の場合に、トルク低減補正量を
増加する制御を行うようにしたから、車両に発生する前
後振動が低減し、運転性を損なうことなくエンジン減速
時における燃料供給停止による燃費の向上、エンジンブ
レーキ効果が向上できる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、アクセル踏
み込み速度が大きいほど、車両の前後加速度の最大振幅
を計測する所定時間を短く変更することにより、最適な
最大振幅計測時間が設定されるため、車両に発生する前
後振動の立上がり時間のずれに関わらず、効果的な車両
の前後振動低減を行なうことができる。請求項3記載の
発明によれば、変速比が大きいほど、車両の前後加速度
の最大振幅を計測する所定時間を短く変更することによ
り、最適な最大振幅計測時間が設定されるため、車両に
発生する前後振動の立上がり時間のずれに関わらず、効
果的な車両の前後振動低減を行なうことができる。
【0032】請求項4記載の発明によれば、低減補正量
を増加したにも関わらず、計測された車両の前後加速度
の最大振幅が低減されなかった場合に、低減補正量を変
更前の値に戻すことにより、車両の前後振動が現状以上
に悪化することがなくなるため、運転性を損なうことな
くエンジン減速時における燃料供給停止による燃費の向
上、エンジンブレーキ効果が向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクレーム対応図
【図2】 本発明の一実施例を示すシステム構成図
【図3】 同上の点火時期遅角補正ルーチンを示すフロ
ーチャート
【図4】 同上の補正制御開始判断ルーチンを示すフロ
ーチャート
【図5】 同上の出力制御の有無を判断・分岐するルー
チンの概略を示すフローチャート
【図6】 同上の出力補正量設定・最大振幅計測ルーチ
ンを示すフローチャート
【図7】 同上の出力補正量変更ルーチンを示すフロー
チャート
【図8】 本発明の他の実施例における出力補正量変更
ルーチンを示すフローチャート
【図9】 アクセル踏み込み速度に応じた制御時間を示
す線図
【図10】 変速比に応じた制御時間を示す線図
【図11】 本発明による学習効果を示す概略図
【図12】 同上の学習効果を示す概略図
【符号の説明】
8 エアフローメータ 10 燃料噴射弁 15 点火プラグ 17 点火装置 18 回転数センサ 19 スロットル開度センサ 20 前後Gセンサ 21 アクセル開度センサ 22 ギヤポジションセンサ 23 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/15 F02P 5/15 F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の前後加速度を検出する前後加速度検
    出手段を含む車両の各種運転状態検出手段と、少なくと
    もエンジンへの燃料供給を行う燃料供給手段を含むエン
    ジン制御要素と、所定の運転状態のときに前記燃料供給
    手段によるエンジンへの燃料供給を停止させる燃料供給
    停止手段と、燃料供給停止状態から燃料供給状態への復
    帰時に、各種運転状態及び各種運転状態に基づいて演算
    された低減補正量に基づきエンジン制御要素によってエ
    ンジン出力トルクを一時的に低減補正させるトルク低減
    制御手段と、検出された車両の前後加速度の最大振幅を
    所定時間の間計測する最大振幅計測手段と、前記トルク
    低減制御手段による低減補正開始後、前記最大振幅を計
    測する所定時間を各種運転状態に基づき変更するタイマ
    変更手段と、前記所定時間の間計測された最大振幅が所
    定値以上の場合に、前記低減補正量を増加する低減補正
    量変更手段と、を含んで構成されることを特徴とするエ
    ンジン出力制御装置。
  2. 【請求項2】前記タイマ変更手段は、アクセルの踏み込
    み速度が大きいほど前記所定時間を短く変更することを
    特徴とする請求項1記載のエンジン出力制御装置。
  3. 【請求項3】前記タイマ変更手段は、車両の変速機の変
    速比が大きいほど前記所定時間を短く変更することを特
    徴とする請求項1又は2記載のエンジン出力制御装置。
  4. 【請求項4】前記低減補正量変更手段は、前記低減補正
    量を増加したにも関わらず、前記所定時間内に計測され
    た前記最大振幅が低減されなかった場合に、前記低減補
    正量を変更前の値に戻すことを特徴とする請求項1〜3
    のうちいずれか1つに記載のエンジン出力制御装置。
JP18185295A 1995-07-18 1995-07-18 エンジン出力制御装置 Pending JPH0932602A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002052140A1 (fr) * 2000-12-21 2002-07-04 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Moteur alternatif a combustion interne et son procede d'exploitation

Cited By (3)

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