JPH09324751A - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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JPH09324751A
JPH09324751A JP14407296A JP14407296A JPH09324751A JP H09324751 A JPH09324751 A JP H09324751A JP 14407296 A JP14407296 A JP 14407296A JP 14407296 A JP14407296 A JP 14407296A JP H09324751 A JPH09324751 A JP H09324751A
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piston
cylinder
fixed
motor
mover
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Makoto Katayama
誠 片山
Ichiro Morita
一郎 森田
Koichi Nishimura
晃一 西村
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵庫、エアーコンディショナー等に使用さ
れる振動式圧縮機において、運転圧力等が変化しピスト
ンのストローク量が大きくなってもピストンの衝突を防
止し、ピストン,吸入弁,吐出弁等の破損及び騒音の発
生を防止することを目的とする。 【解決手段】 固定要素4cで囲まれた背圧室13と、
可動要素5cに設けられ、一端が背圧室13に開口し、
他端がシリンダー4内周部に開口する連絡孔14と、固
定要素4cに設けられ、一端がシリンダー4内周部に開
口し、他端が密閉ケーシング1内またはシリンダーヘッ
ド低圧室7aのいずれかに開口する連通孔15を備える
ことにより、ストローク量が大きくなった際にピストン
5の往復運動中心を反圧縮室側に移動させることにより
ピストン5の衝突を防止し、ピストン5,吸入弁,吐出
弁等の破損及び騒音の発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫、エアーコ
ンディショナー等に使用される振動式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動式圧縮機は特開昭51−57
009号公報に記載されているものが知られている。以
下図面を参照しながら上記従来の振動式圧縮機について
説明する。
【0003】従来の構成を図4に示す。図4、におい
て、1は密閉ケーシング、2は本体である。本体2は、
モーター3、シリンダー4、ピストン5、軸受6、シリ
ンダーヘッド7、共振スプリング8とから構成されてお
り、サスペンションスプリング(図示せず)により、密
閉ケーシング1内に弾性支持されている。モーター3
は、固定子3aと可動子3bとから構成されており、可
動子3bはピストン5に固定されている。9は潤滑油で
あり、密閉ケーシング1の下部に溜められている。
【0004】シリンダー4と軸受6は、ピストン5が軸
方向に可動可能なように支持している。
【0005】共振スプリング8は、一端がモーター3の
可動子3bに固定され、他端が軸受6に固定されてお
り、一部が密閉ケーシング1に溜められた潤滑油9中に
浸っている。
【0006】共振スプリング8が自然長の状態におい
て、ピストン5に固定されたモーター3の可動子3b
は、固定子3aに対して軸方向にずれるように組み立て
られている。10はシリンダー4とピストン5から構成
される圧縮室である。
【0007】次に振動式圧縮機の機構について説明す
る。交流電源を半波整流し、固定子3aに通電すること
により、ピストン5に固定された可動子3bは固定子3
aの磁極の方向に磁気可変抵抗原理により吸引される。
そして吸引時に、可動子3bと軸受6間に配設された共
振スプリング8に蓄えられた弾性力により逆方向に押さ
れ、この繰り返しにより往復運動を行う。
【0008】冷却システム(図示せず)からの冷媒ガス
は、吸引管(図示せず)を介して一部の冷媒ガスは密閉
ケーシング1内に放出されるが、大部分の冷媒ガスはシ
リンダーヘッド7内に配設された吸入弁(図示せず)を
介してシリンダーヘッド7の低圧室7aに導かれ、シリ
ンダー4内の圧縮室10に至る。圧縮室10に至った冷
媒ガスは、上述したピストン5の往復運動により圧縮さ
れる。
【0009】圧縮された冷媒ガスは、シリンダーヘッド
7内に配設された吐出弁(図示せず)を介して一旦シリ
ンダーヘッド7内の高圧室7bに吐出された後、吐出管
11を介して冷却システムに吐出される。
【0010】また、密閉ケーシング1内の下部に溜まっ
た潤滑油9は、ピストン5の軸方向の往復運動に伴う共
振スプリング8の伸縮運動によりかく拌され、密閉ケー
シング1内に飛散し、ピストン5とシリンダー4間の摺
動部や、軸受6とピストン5間の摺動部を潤滑、シール
している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、運転圧力条件等が変化すると、ピストン5
及び可動子3aの軸方向への往復移動量(以降ストロー
ク)も変化するが、特にストローク量が大きくなると、
ピストン5がシリンダーヘッド7や吸入弁,吐出弁等に
衝突し、ピストン5,シリンダーヘッド7,吸入弁,吐
出弁等が破損したり、騒音が発生する可能性があった。
【0012】本発明は従来の課題を解決するもので、運
転圧力等が変化し、ピストンのストローク量が大きくな
った際に、ピストンの往復運動中心を反圧縮室側に移動
させることによりピストンの衝突を防止し、ピストン,
吸入弁,吐出弁等の破損及び騒音の発生を防止する。
【0013】また、振動式圧縮機の運転中に、高圧圧力
が異常に上昇したり低圧圧力が異常に低下すると、ピス
トン5の往復運動中心が反圧縮室側へ過大に移動して、
共振スプリング8が過大に縮められ、共振スプリング8
が破損したり信頼性が低下する可能性があった。
【0014】本発明の他の目的は、高圧圧力の異常上昇
または低圧圧力の異常低下時に、ピストンの往復運動中
心が過大に反圧縮室側に移動することを防止し、共振ス
プリングが過大に縮むことを防止することにより、共振
スプリングの破損や信頼性の低下を防止する。
【0015】また、振動式圧縮機の運転中において、運
転圧力条件や、モーター駆動電圧、モーター駆動周波数
等の運転条件の変化によりピストン5のストロークが過
大となったり、容量制御を行うべくモーター駆動電圧等
を増大させた時などにピストン5のストロークが過大と
なる可能性があった。その際に、共振スプリング8の伸
縮が過大となり、共振スプリング8が破損したり信頼性
が低下する可能性があった。
【0016】本発明の他の目的は、運転圧力条件や、モ
ーター駆動電圧、モーター駆動周波数等の運転条件の変
化によりピストンのストロークが過大となるほか、容量
制御を行うベくモーター駆動電圧等を増大させた時など
にピストンのストロークが過大となることを防止するこ
とにより、ピストンがシリンダーヘッド,吸入弁,吐出
弁等に衝突して破損したり騒音が発生することを防止す
る。また、共振スプリングの伸縮が過大となり、共振ス
プリングが破損したり信頼性が低下することを防止す
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の振動式圧縮機は、冷媒ガス空間を有する密閉ケ
ーシングと、密閉ケーシング内に収納されたシリンダー
と、固定子及び可動子とから構成されたモーターと、シ
リンダー内に嵌められ、モーターの可動子が固定された
ピストンと、モーターの可動子またはピストンの少なく
ともいずれかにより構成された可動要素と、少なくとも
シリンダーにより構成された固定要素と、一端が可動要
素に固定され、他端が固定要素に固定された共振スプリ
ングと、固定要素で囲まれた背圧室と、可動要素に設け
られ、一端が背圧室に開口し、他端がシリンダー内周部
に開口する連絡孔と、固定要素に設けられ、一端がシリ
ンダー内周部に開口し、他端が密閉ケーシング内または
シリンダーヘッド低圧室のいずれかに開口する連通孔と
から構成されている。
【0018】これにより、運転圧力等が変化し、ピスト
ンのストローク量が大きくなった際に、ピストンの往復
運動中心を反圧縮室側に移動させることによりピストン
の衝突を防止し、ピストン,吸入弁,吐出弁等の破損及
び騒音の発生を防止する。
【0019】また、ピストン内に設けられ、一端が圧縮
室内に連通し、他端が密閉ケーシング内,シリンダーヘ
ッド低圧室,圧縮要素で囲まれた背圧室のいずれかに連
通する中空部と、中空部の圧縮室近傍に設けられたバル
ブ機構とから構成されている。
【0020】これにより、高圧圧力の異常上昇または低
圧圧力の異常低下等に、ピストンの往復運動中心が過大
に反圧縮室側に移動することを防止し、共振スプリング
が過大に縮むことを防止することにより、共振スプリン
グの破損や信頼性の低下を防止する。
【0021】また、固定要素と、固定要素に嵌められた
可動軸受と、一端が可動要素に固定され、他端が可動軸
受に固定された共振スプリングと、可動軸受に対して圧
縮室側及び反圧縮室側の固定要素に設けられたストッパ
ーとから構成されている。
【0022】これにより、運転圧力条件や、モーター駆
動電圧、モーター駆動周波数等の運転条件の変化により
ピストンのストロークが過大となったり、容量制御を行
うべくモーター駆動電圧等を増大させた時などにピスト
ンのストロークが過大となることを防止することによ
り、共振スプリングの伸縮が過大となることを防止し、
共振スプリングが破損したり信頼性が低下することを防
止する。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、冷媒ガス空間を有する密閉ケーシングと、密閉ケー
シング内に収納されたシリンダーと、固定子及び可動子
とから構成されたモーターと、シリンダー内に嵌めら
れ、モーターの可動子が固定されたピストンと、モータ
ーの可動子またはピストンの少なくともいずれかにより
構成された可動要素と、少なくともシリンダーにより構
成された固定要素と、一端が可動要素に固定され、他端
が固定要素に固定された共振スプリングと、固定要素で
囲まれた背圧室と、可動要素に設けられ、一端が背圧室
に開口し、他端がシリンダー内周部に開口する連絡孔
と、固定要素に設けられ、一端がシリンダー内周部に開
口し、他端が密閉ケーシング内またはシリンダーヘッド
低圧室のいずれかに開口する連通孔を備えたものであ
り、運転圧力等が変化し、ピストンのストローク量が大
きくなった際に、ピストンの往復運動中心を反圧縮室側
に移動させることによりピストンの衝突を防止し、ピス
トン,吸入弁,吐出弁等の破損及び騒音の発生を防止す
るという作用を有する。
【0024】請求項2に記載の発明は、冷媒ガス空間を
有する密閉ケーシングと、密閉ケーシング内に収納され
たシリンダーと、固定子及び可動子とから構成されたモ
ーターと、シリンダー内に嵌められ、モーターの可動子
が固定されたピストンと、モーターの可動子またはピス
トンの少なくともいずれかにより構成された可動要素
と、少なくともシリンダーにより構成された固定要素
と、一端が可動要素に固定され、他端が固定要素に固定
された共振スプリングと、ピストン内に設けられ、一端
が圧縮室内に連通し、他端が密閉ケーシング内,シリン
ダーヘッド低圧室,圧縮要素で囲まれた背圧室のいずれ
かに連通する中空部と、中空部の圧縮室近傍に設けられ
たバルブ機構を備えたものであり、高圧圧力の異常上昇
または低圧圧力の異常低下等に、ピストンの往復運動中
心が過大に反圧縮室側に移動することを防止し、共振ス
プリングが過大に縮むことを防止することにより、共振
スプリングの破損や信頼性の低下を防止するという作用
を有する。
【0025】請求項3に記載の発明は、冷媒ガス空間を
有する密閉ケーシングと、密閉ケーシング内に収納され
たシリンダーと、固定子及び可動子とから構成されたモ
ーターと、シリンダー内に嵌められ、モーターの可動子
が固定されたピストンと、モーターの可動子またはピス
トンの少なくともいずれかにより構成された可動要素
と、少なくともシリンダーにより構成された固定要素
と、固定要素に嵌められた可動軸受と、一端が可動要素
に固定され、他端が可動軸受に固定された共振スプリン
グと、可動軸受に対して圧縮室側及び反圧縮室側の固定
要素に設けられたストッパーを備えたものであり、運転
圧力条件や、モーター駆動電圧、モーター駆動周波数等
の運転条件の変化によりピストンのストロークが過大と
なるほか、容量制御を行うべくモーター駆動電圧等を増
大させた時などにピストンのストロークが過大となるこ
とを防止することにより、共振スプリングの伸縮が過大
となることを防止し、共振スプリングが破損したり信頼
性が低下することを防止するという作用を有する。
【0026】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図である。
【0027】図1において、4cは固定要素であり、シ
リンダー4,モーター3の固定子3a,ブロック12と
から構成されている。5cは可動要素であり、ピストン
5,モーター3の可動子3b,可動軸受6とから構成さ
れている。
【0028】13はシリンダー4,モーター3の固定子
3a,ブロック12で囲まれた背圧室、14はピストン
5に設けられ、一端14aが背圧室13に開口し、他端
14bがシリンダー4内周部に開口する連絡孔である。
15はシリンダー4内に設けられ、一端15aがシリン
ダー4内周部に開口し、他端15bが密閉ケーシング1
内に開口する連通孔である。
【0029】そして、連絡穴14の一端14bと連絡穴
15の一端15b間の距離(寸法C)を、ピストン5の
端面5aとシリンダー4の端面4a間の距離(寸法D)
と同等以上となるように配設されている。
【0030】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。圧縮機の運転時におい
て、ピストン5のストローク量が比較的小さいときにお
いては、ピストン5はシリンダーヘッド7等に衝突する
ことはなく、まはたピストン5に設けられた連絡孔14
の一端14bとシリンダー4に設けられた連通孔15の
一端15aが合致することもない。
【0031】そのため、連絡孔14と連通孔15は連通
せず、密閉ケーシング1内と背圧室13は連通しないた
め、背圧室13内の圧力は一定に保たれている。この背
圧室13内の圧力は、ピストン5の往復運動中心を圧縮
室10側へ移動させるようにピストン5の背面5bにガ
ス圧荷重として作用し、吸入圧力と吐出圧力の間の圧力
に保たれている。
【0032】従って、ピストン5の往復運動により圧縮
室10で圧縮された冷媒ガスは、シリンダヘッド7内の
高圧室7bに吐出された後、吐出管11を介して冷却シ
ステムに吐出されるとの通常の運転を行う。
【0033】次に、運転圧力条件が変化しピストン5の
ストローク量が過大となりピストン5がシリンダーヘッ
ド7に衝突する時には、連絡孔14と連通孔15とが連
通し、背圧室13と背圧室13内より圧力の低い密閉ケ
ーシング1内が連通する。
【0034】そのため、背圧室13内が減圧されること
により、ピストン5の往復運動中心を圧縮室10側へ移
動するようにピストン5の背面5bに作用するガス圧荷
重が低減されるため、ピストン5の往復運動中心が反圧
縮室側に移動する。
【0035】従って、ピストン5がシリンダーヘッド
7,吸入弁,吐出弁等に衝突することを防止でき、ピス
トン5,吸入弁,吐出弁等が破損したり、衝突により騒
音が発生することを防止することができる。
【0036】尚、本実施例では、連絡孔14をピストン
5に設け、連通孔15をシリンダー4に設けているが、
それぞれ他の可動要素4c及び固定要素5cに設けても
同様の配設位置であれば同様に実施可能である。
【0037】また、本実施例ではシリンダー4,モータ
ー3の固定子3a,ブロック12にて背圧室13を形成
しているが、少なくともシリンダー4で形成された背圧
室であれば同様に実施可能である。
【0038】また、本実施例では、共振スプリング8の
一端をモーター3の可動子3bに固定しているが、ピス
トン5やピストン5と同様の他の可動要素5cに固定し
ても同様に実施可能である。
【0039】以上のように、冷媒ガス空間を有する密閉
ケーシング1と、密閉ケーシング1内に収納されたシリ
ンダー4と、固定子3a及び可動子3bとから構成され
たモーター3と、シリンダー4内に嵌められ、モーター
3の可動子3bが固定されたピストン5と、モーター3
の可動子3bまたはピストン5の少なくともいずれかに
より構成された可動要素5cと、少なくともシリンダー
4により構成された固定要素4cと、一端が可動要素5
cに固定され、他端が固定要素4cに固定された共振ス
プリング8と、固定要素4cで囲まれた背圧室13と、
可動要素5cに設けられ、一端14aが背圧室13に開
口し、他端14bがシリンダー4内周部に開口する連絡
孔14と、固定要素4cに設けられ、一端15aがシリ
ンダー4内周部に開口し、他端15bが密閉ケーシング
1内またはシリンダーヘッド低圧室7aのいずれかに開
口する連通孔15を備えたものであり、運転圧力等が変
化し、ピストン5のストローク量が大きくなった際に、
ピストン5の往復運動中心を反圧縮室側に移動させるこ
とによりピストン5の衝突を防止し、ピストン5,吸入
弁,吐出弁等の破損及び騒音の発生を防止することがで
きる。
【0040】(実施の形態2)図2は本発明の第2の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図である。
【0041】図2において、16は一端が圧縮室10内
に連通し、他端が密閉ケーシング1内に連通する中空部
である。17は中空部16内の圧縮室10の近傍に配設
され、圧縮室10側から中空部16側へ開閉可能なバル
ブ機構である。
【0042】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。圧縮機の運転時におい
て、高圧圧力が所定の圧力以下で、低圧圧力が所定の圧
力以上である通常の運転時においては、圧縮室10内と
密閉ケーシング1内の差圧は小さく、バルブ機構17は
開閉しない。
【0043】そのため、ピストン5の往復運動により圧
縮室10にて圧縮された冷媒ガスは、シリンダヘッド7
内の高圧室7bに吐出された後、吐出管11を介して冷
却システムに吐出されるとの通常の運転を行う。
【0044】次に、高圧圧力の異常上昇又は低圧圧力の
異常低下時は、その圧力差の増大によりピストン5を反
圧縮室側へ移動させるように作用するガス圧荷重が増大
し、ピストン5の往復運動中心が過大に反圧縮室側に移
動しようとする。しかしながら、この時、圧縮室10内
の圧力と密閉ケーシング1内の圧力との差圧の増大によ
りバルブ機構17が開き、圧縮室10内の高圧の冷媒ガ
スの一部が密閉ケーシング1内に流出する。そのため、
ピストン5を反圧縮室側へ移動するように作用するガス
圧荷重を減少させることができ、ピストン5が過大に反
圧縮室側に移動することを防止できる。
【0045】従って、ピストン5の往復運動中心が反圧
縮側へ過大に移動することを防止することにより、共振
スプリング8が過大に縮められ、共振スプリング8が破
損したり信頼性が低下することを防止することができ
る。
【0046】尚、以上の説明では、中空部16の一端が
密閉ケーシング1内(低圧)に連通させた例で説明した
が、シリンダーヘッド7の低圧室7bや高圧と低圧との
中間圧力である背圧室13など、高圧より低い圧力であ
る箇所に連通させたものであれば同様に実施可能であ
る。
【0047】以上のように、冷媒ガス空間を有する密閉
ケーシング1と、密閉ケーシング1内に収納されたシリ
ンダー4と、固定子3a及び可動子3bとから構成され
たモーター3と、シリンダー4内に嵌められ、モーター
3の可動子3bが固定されたピストン5と、モーター3
の可動子3bまたはピストン5の少なくともいずれかに
より構成された可動要素5cと、少なくともシリンダー
4により構成された固定要素4cと、一端が可動要素5
cに固定され、他端が固定要素4cに固定された共振ス
プリング8と、ピストン5内に設けられ、一端が圧縮室
10内に連通し、他端が密閉ケーシング1内,シリンダ
ーヘッド低圧室7a,圧縮要素で囲まれた背圧室13の
いずれかに連通する中空部16と、中空部16の圧縮室
10近傍に設けられたバルブ機構17を備えたものであ
り、高圧圧力の異常上昇または低圧圧力の異常低下等
に、ピストン5の往復運動中心が過大に反圧縮側に移動
することを防止し、共振スプリング8が過大に縮むこと
を防止することにより、共振スプリングの破損や信頼性
の低下を防止することができる。
【0048】(実施の形態3)図3は本発明の第3の実
施例による振動式圧縮機の縦断面図である。
【0049】図3において、18はブロック12に嵌め
られ、軸方向に可動可能な可動軸受であり、共振スプリ
ング8の一端が固定されている。19a,19bはブロ
ック12に設けられた凸部等から成るストッパーであ
り、ストッパー19aは可動軸受18に対して圧縮室1
0側、ストッパー19bは可動軸受18に対して反圧縮
室側に配設されている。
【0050】以上のように構成された振動式圧縮機につ
いて、以下その動作を説明する。まず、圧縮機の吸入行
程時において、ピストン5が反圧縮室側に移動し、共振
スプリング8が縮むもののその反発力により可動軸受1
8とストッパー19bとが当接するまで可動軸受18も
反圧縮室側に移動し、実質的に共振スプリング8は縮ま
ない。さらに吸入行程が進みピストン5が反圧縮室側に
移動すると共振スプリング8は縮み、反発力が蓄えられ
る。
【0051】次にモーター3によりピストン5が圧縮室
10側に吸引され圧縮行程に移ったときには、その共振
スプリング8に蓄えられた反発力を利用して効率よく運
転される。その後共振スプリング8が自然長まで伸びた
後、さらに圧縮行程が進むと、ピストン5の圧縮室10
側への移動により今度は共振スプリング8が伸びるもの
のその引張力により可動軸受18とストッパー19aと
が当接するまで可動軸受18も圧縮室10側へ移動し、
実質的に共振スプリング8は伸びない。
【0052】さらにピストン5が圧縮室10側に移動す
ると共振スプリング8は伸び、引張力が蓄えられる。そ
の後、吸入行程に移った時には、その共振スプリング8
に蓄えられた引張力を利用して効率よく運転され、この
繰り返しによりピストン5は効率よく往復運動を行う。
【0053】そのため、可動軸受18が軸方向に可動す
る分、共振スプリング8は実質的に伸縮しないことにな
る。
【0054】従って、圧縮機の運転圧力条件変化や、モ
ーター駆動電圧、モーター駆動周波数等の運転条件の変
化によりピストン5のストロークが大きくなっても、共
振スプリング8の伸縮量を低減できるため、共振スプリ
ング8が破損したり信頼性が低下することを防止でき
る。
【0055】また、モーター駆動電圧を増大させたりす
ることによりピストン5のストローク量を増大させて容
量制御を行う場合においても共振スプリングの伸縮量を
低減でき、共振スプリング8が破損したり信頼性が低下
することを防止できる。
【0056】尚、以上の説明では、可動軸受18をブロ
ック12に嵌合した例で説明したが、可動軸受18をシ
リンダー4等の他の固定要素5cに嵌合したものでも同
様に実施可能である。
【0057】また、可動軸受18にてピストン5を支持
した例で説明したが、ピストン5を支持していなくても
同様に実施可能である。
【0058】以上のように、冷媒ガス空間を有する密閉
ケーシング1と、密閉ケーシング1内に収納されたシリ
ンダー4と、固定子3a及び可動子3bとから構成され
たモーター3と、シリンダー4内に嵌められ、モーター
3の可動子3bが固定されたピストン5と、モーター3
の可動子3bまたはピストン5の少なくともいずれかに
より構成された可動要素5cと、少なくともシリンダー
4により構成された固定要素4cと、固定要素4cに嵌
められた可動軸受18と、一端が可動要素5cに固定さ
れ、他端が可動軸受18に固定された共振スプリング8
と、可動軸受18に対して圧縮室10側及び反圧縮室側
の固定要素4cに設けられたストッパー19a,19b
を備えたものであり、運転圧力条件変化や、モーター駆
動電圧、モーター駆動周波数等の運転条件の変化により
ピストン5のストロークが大きくなっても、共振スプリ
ング8の伸縮量を低減できるため、共振スプリング8が
破損したり信頼性が低下することを防止できる。
【0059】また、モーター駆動電圧を増大させたりす
ることによりピストン5のストローク量を増大させて容
量制御を行う場合においても共振スプリングの伸縮量を
低減でき、共振スプリング8が破損したり信頼性が低下
することを防止できる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、運転圧力
等が変化しピストンのストローク量が大きくなった際
に、ピストンの往復運動中心を反圧縮室側に移動させる
ことによりピストンとシリンダーヘッド,吸入弁,吐出
弁等の衝突を防止し、ピストン,吸入弁,吐出弁等の破
損及び騒音の発生を防止することができるという有利な
効果が得られる。
【0061】また、高圧圧力の異常上昇または低圧圧力
の異常低下等に、ピストンの往復運動中心が過大に反圧
縮室側に移動することを防止し、共振スプリングが過大
に縮むことを防止することにより、共振スプリングの破
損や信頼性の低下を防止することができるという有利な
効果が得られる。
【0062】また、運転圧力条件変化や、モーター駆動
圧力、モーター駆動周波数等の運転条件の変化によりピ
ストンのストロークが大きくなっても、共振スプリング
の伸縮量を低減できるため、共振スプリングが破損した
り信頼性が低下することを防止できる。
【0063】また、モーター駆動電圧を増大させたりす
ることによりピストンのストローク量を増大させて容量
制御を行う場合においても共振スプリングの伸縮量を低
減でき、共振スプリングが破損したり信頼性が低下する
ことを防止するという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による振動式圧縮機の縦
断面図
【図2】本発明の実施の形態2による振動式圧縮機の縦
断面図
【図3】本発明の実施の形態3による振動式圧縮機の縦
断面図
【図4】従来の振動式圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
1a 冷媒ガス空間 1 密閉ケーシング 3 モーター 3a 固定子 3b 可動子 4 シリンダー 4c 固定要素 5 ピストン 5c 可動要素 7 シリンダーヘッド 7a シリンダーヘッド低圧部 8 共振スプリング 10 圧縮室 13 背圧室 14 連絡孔 15 連通孔 16 中空部 17 バルブ機構 18 可動軸受 19a,19b ストッパー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒ガス空間を有する密閉ケーシング
    と、前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダーと、
    固定子及び可動子とから構成されたモーターと、前記シ
    リンダー内に嵌められ、前記モーターの可動子が固定さ
    れたピストンと、前記モーターの可動子または前記ピス
    トンの少なくともいずれかにより構成された可動要素
    と、少なくとも前記シリンダーにより構成された固定要
    素と、一端が前記可動要素に固定され、他端が前記固定
    要素に固定された共振スプリングと、前記固定要素で囲
    まれた背圧室と、前記可動要素に設けられ、一端が前記
    背圧室に開口し、他端が前記シリンダー内周部に開口す
    る連絡孔と、前記固定要素に設けられ、一端が前記シリ
    ンダー内周部に開口し、他端が前記密閉ケーシング内ま
    たはシリンダーヘッド低圧室のいずれかに開口する連通
    孔とからなる振動式圧縮機。
  2. 【請求項2】 冷媒ガス空間を有する密閉ケーシング
    と、前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダーと、
    固定子及び可動子とから構成されたモーターと、前記シ
    リンダー内に嵌められ、前記モーターの可動子が固定さ
    れたピストンと、前記モーターの可動子または前記ピス
    トンの少なくともいずれかにより構成された可動要素
    と、少なくとも前記シリンダーにより構成された固定要
    素と、一端が前記可動要素に固定され、他端が前記固定
    要素に固定された共振スプリングと、前記ピストン内に
    設けられ、一端が圧縮室内に連通し、他端が前記密閉ケ
    ーシング内,シリンダーヘッド低圧室,前記圧縮要素で
    囲まれた背圧室のいずれかに連通する中空部と、前記中
    空部の前記圧縮室近傍に設けられたバルブ機構とからな
    る振動式圧縮機。
  3. 【請求項3】 冷媒ガス空間を有する密閉ケーシング
    と、前記密閉ケーシング内に収納されたシリンダーと、
    固定子及び可動子とから構成されたモーターと、前記シ
    リンダー内に嵌められ、前記モーターの可動子が固定さ
    れたピストンと、前記モーターの可動子または前記ピス
    トンの少なくともいずれかにより構成された可動要素
    と、少なくとも前記シリンダーにより構成された固定要
    素と、前記固定要素に嵌められた可動軸受と、一端が前
    記可動要素に固定され、他端が前記可動軸受に固定され
    た共振スプリングと、前記可動軸受に対して圧縮室側及
    び反圧縮室側の前記固定要素に設けられたストッパーと
    からなる振動式圧縮機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161863A (ja) * 2000-11-30 2002-06-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd リニア圧縮機のピストン衝突防止制御方法
KR100367610B1 (ko) * 2000-11-30 2003-01-14 엘지전자 주식회사 압축기의 피스톤 충돌방지장치
KR100414115B1 (ko) * 2001-10-18 2004-01-07 엘지전자 주식회사 왕복동식 압축기의 피스톤 충돌 완충장치
KR100444962B1 (ko) * 2002-06-17 2004-08-21 삼성전자주식회사 리니어압축기를 제어하기 위한 장치 및 방법

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