JPH09324350A - 繊維成形体 - Google Patents
繊維成形体Info
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- JPH09324350A JPH09324350A JP8140148A JP14014896A JPH09324350A JP H09324350 A JPH09324350 A JP H09324350A JP 8140148 A JP8140148 A JP 8140148A JP 14014896 A JP14014896 A JP 14014896A JP H09324350 A JPH09324350 A JP H09324350A
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- fibers
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- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
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- Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】抗菌性があり、水洗いに対する速乾性や屈曲性
に優れ、通気性や透湿性が高くて快適な使用感を有する
繊維成形体を得ること。 【解決手段】2種以上の繊維で構成された繊維成形体で
あって、構成繊維として少なくとも繊維表面にシリコン
系樹脂を付与した繊維A、抗菌繊維Bおよび融点が他の
繊維より低い熱可塑性重合体R1からなる繊維Cを含
み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維との接触点の
一部が接着し、かつ本文中に記載した方法により測定し
た含水率が350%以下であることを特徴とする繊維成
形体。
に優れ、通気性や透湿性が高くて快適な使用感を有する
繊維成形体を得ること。 【解決手段】2種以上の繊維で構成された繊維成形体で
あって、構成繊維として少なくとも繊維表面にシリコン
系樹脂を付与した繊維A、抗菌繊維Bおよび融点が他の
繊維より低い熱可塑性重合体R1からなる繊維Cを含
み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維との接触点の
一部が接着し、かつ本文中に記載した方法により測定し
た含水率が350%以下であることを特徴とする繊維成
形体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寝装用や医療用ベ
ッドマットの中材、各種シートやソファーのクッション
材、フィルター、衣料用パッド材等に用いる繊維成形体
に関するものであり、さらに詳しくは抗菌性があって、
水洗いによる乾燥性や屈曲性が優れた繊維成形体に関す
るものである。
ッドマットの中材、各種シートやソファーのクッション
材、フィルター、衣料用パッド材等に用いる繊維成形体
に関するものであり、さらに詳しくは抗菌性があって、
水洗いによる乾燥性や屈曲性が優れた繊維成形体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ベッドマットのマット中材等
クッション材としては、ポリウレタン等の樹脂発泡体が
主に使用されてきた。しかし、樹脂発泡体は発泡時にフ
ロンガスまたはその代替ガスを使用し、燃焼時には有毒
ガスを発生するなど、環境面で問題があった。また、通
気性や透湿性が低く蒸れやすいうえに、水や尿などの溶
液がかかると透水性が低いために、マットに溜まり、乾
燥し難く、不快感を与えることがあった。
クッション材としては、ポリウレタン等の樹脂発泡体が
主に使用されてきた。しかし、樹脂発泡体は発泡時にフ
ロンガスまたはその代替ガスを使用し、燃焼時には有毒
ガスを発生するなど、環境面で問題があった。また、通
気性や透湿性が低く蒸れやすいうえに、水や尿などの溶
液がかかると透水性が低いために、マットに溜まり、乾
燥し難く、不快感を与えることがあった。
【0003】これらの問題を解消するものとしてクッシ
ョン材用繊維詰め物材が、例えば特公昭62−2155
号公報、特公平1−18183号公報、特公平4−33
478号公報、特開平3−140185号公報などに提
案されている。これらのクッション材は、熱接着性の繊
維として低融点の繊維を使用したり、高融点の熱可塑性
樹脂を芯部とし、低融点の熱可塑性樹脂を鞘部とする、
芯鞘構造の複合繊維を使用することにより、ある程度の
成果をもたらしはしたが、さらに向上が望まれている。
また、医療用のベッドマットなどの用途に使用される場
合に要求される、水切れ性や速乾性に加えて屈曲性や抗
菌性を兼ね備えたものは開示されていなかった。
ョン材用繊維詰め物材が、例えば特公昭62−2155
号公報、特公平1−18183号公報、特公平4−33
478号公報、特開平3−140185号公報などに提
案されている。これらのクッション材は、熱接着性の繊
維として低融点の繊維を使用したり、高融点の熱可塑性
樹脂を芯部とし、低融点の熱可塑性樹脂を鞘部とする、
芯鞘構造の複合繊維を使用することにより、ある程度の
成果をもたらしはしたが、さらに向上が望まれている。
また、医療用のベッドマットなどの用途に使用される場
合に要求される、水切れ性や速乾性に加えて屈曲性や抗
菌性を兼ね備えたものは開示されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗菌
性があり、速乾性や屈曲性に優れ、通気性や透湿性のあ
る快適な使用感を有する繊維成形体を提供することにあ
る。
性があり、速乾性や屈曲性に優れ、通気性や透湿性のあ
る快適な使用感を有する繊維成形体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維成形体は、
前記の課題を解決するために、次の構成を有する。
前記の課題を解決するために、次の構成を有する。
【0006】すなわち、2種以上の繊維で構成された繊
維成形体であって、構成繊維として少なくとも繊維表面
にシリコン系樹脂を付与した繊維A、抗菌繊維Bおよび
融点が他の繊維より低い熱可塑性重合体R1からなる繊
維Cを含み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維との
接触点の一部が接着し、かつ本文中に記載した方法によ
り測定した含水率が350%以下であることを特徴とす
る繊維成形体である。
維成形体であって、構成繊維として少なくとも繊維表面
にシリコン系樹脂を付与した繊維A、抗菌繊維Bおよび
融点が他の繊維より低い熱可塑性重合体R1からなる繊
維Cを含み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維との
接触点の一部が接着し、かつ本文中に記載した方法によ
り測定した含水率が350%以下であることを特徴とす
る繊維成形体である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の繊維成形体につい
て図面を参照しつつ、実施例を用いながら詳細に説明す
る。
て図面を参照しつつ、実施例を用いながら詳細に説明す
る。
【0008】本発明の繊維成形体は2種以上の繊維で構
成された繊維成形体であって、構成繊維の少なくとも1
種は融点が他の繊維より低い熱可塑性重合体R1からな
る繊維Cを含み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維
との接触点の一部が接着したものである。 熱可塑性重
合体R1としては、例えばポリエステル系の場合、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合
体、エチレンブテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重
合体等のポリオレフィンあるいはオレフィン共重合体、
ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレ
ンブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフ
タレートイソフタレート等のポリエステルあるいは共重
合ポリエステル等の熱可塑性ポリマーから選ばれる、少
なくとも一種類のポリマーを用いることができる。
成された繊維成形体であって、構成繊維の少なくとも1
種は融点が他の繊維より低い熱可塑性重合体R1からな
る繊維Cを含み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維
との接触点の一部が接着したものである。 熱可塑性重
合体R1としては、例えばポリエステル系の場合、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合
体、エチレンブテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重
合体等のポリオレフィンあるいはオレフィン共重合体、
ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレ
ンブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフ
タレートイソフタレート等のポリエステルあるいは共重
合ポリエステル等の熱可塑性ポリマーから選ばれる、少
なくとも一種類のポリマーを用いることができる。
【0009】これら熱可塑性重合体R1の融点は、繊維
成形体の製造において熱処理を施して熱融着するため、
繊維間の十分な熱接着性を得る観点および必要以上に高
温熱処理を施すことを避ける観点から、その他の繊維に
比べて20℃以上低いのが好ましく、80〜170℃の
範囲であるのが望ましい。
成形体の製造において熱処理を施して熱融着するため、
繊維間の十分な熱接着性を得る観点および必要以上に高
温熱処理を施すことを避ける観点から、その他の繊維に
比べて20℃以上低いのが好ましく、80〜170℃の
範囲であるのが望ましい。
【0010】また、繊維Cは、繊維成形体使用時の圧縮
や揉み作用によって微粉末化を避ける観点から、熱可塑
性重合体R1を表面側(鞘成分)にして、R1より融点
が20℃以上高い熱可塑性重合体R2が芯側(芯成分)
に複合された複合繊維であるのが好ましく、繊維間の十
分な熱接着性を得ることや繊維成形体の圧縮性、圧縮回
復性、ソフト感を得る観点からR1/R2で表される重
量比が20/80〜60/40の範囲にある複合繊維が
好ましい。 熱可塑性重合体R2は、特に限定されない
が、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸あるいはそれらのエステルを主たるジカルボン酸
成分とし、エチレングリコールもしくはテトラメチレン
グリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートあるい
は、ポリエチレン2,6−ナフタレートなどの線状ポリ
エステルを用いることができる。このうちポリエチレン
テレフタレート(通常のポリエステル)が好ましい。
や揉み作用によって微粉末化を避ける観点から、熱可塑
性重合体R1を表面側(鞘成分)にして、R1より融点
が20℃以上高い熱可塑性重合体R2が芯側(芯成分)
に複合された複合繊維であるのが好ましく、繊維間の十
分な熱接着性を得ることや繊維成形体の圧縮性、圧縮回
復性、ソフト感を得る観点からR1/R2で表される重
量比が20/80〜60/40の範囲にある複合繊維が
好ましい。 熱可塑性重合体R2は、特に限定されない
が、例えば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸あるいはそれらのエステルを主たるジカルボン酸
成分とし、エチレングリコールもしくはテトラメチレン
グリコールを主たるグリコール成分とするポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートあるい
は、ポリエチレン2,6−ナフタレートなどの線状ポリ
エステルを用いることができる。このうちポリエチレン
テレフタレート(通常のポリエステル)が好ましい。
【0011】また、繊維Cがナイロン系の場合、例えば
熱可塑性重合体R2がナイロン6で熱可塑性重合体R1
がナイロン6にナイロン66を共重合して融点を低くし
たもの等も使用可能である。
熱可塑性重合体R2がナイロン6で熱可塑性重合体R1
がナイロン6にナイロン66を共重合して融点を低くし
たもの等も使用可能である。
【0012】さらに、繊維Cには、この他必要に応じて
R1、R2以外の重合体成分、酸化チタン、カーボンブ
ラック等の顔料のほか、各種の抗酸化剤、着色防止剤、
耐光剤、帯電防止剤等を、本来の機能を喪失しないかぎ
り、複合や混合などにより添加することができる。この
ような複合繊維は、複合紡糸によって製造することがで
きる。
R1、R2以外の重合体成分、酸化チタン、カーボンブ
ラック等の顔料のほか、各種の抗酸化剤、着色防止剤、
耐光剤、帯電防止剤等を、本来の機能を喪失しないかぎ
り、複合や混合などにより添加することができる。この
ような複合繊維は、複合紡糸によって製造することがで
きる。
【0013】繊維Cとしては、繊度が0.5〜30デニ
ール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好ましく用
いられる。0.5デニールより細い場合は、繊維と繊維
の接触点において、低融点成分である熱可塑性重合体R
1の量が相対的に少なくなり、熱接着による形態安定性
が悪くなることがある。30デニールを越えると、融点
の高いその他の繊維と繊維Cとの接触点および繊維Cの
繊維間接触点が相対的に減少し、熱接着むらにより均質
な繊維成形体が得られ難くなることがある。また、繊維
長が10mmより短いと、繊維間の絡合性が悪くなり、
繊維成形体を薄くした場合に形状を保持し難くなること
があり、100mmより長いと繊維が絡み合い過ぎて開
繊、混綿性が悪くなり、均一な密度の繊維成形体が得ら
れにくいことがある。
ール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好ましく用
いられる。0.5デニールより細い場合は、繊維と繊維
の接触点において、低融点成分である熱可塑性重合体R
1の量が相対的に少なくなり、熱接着による形態安定性
が悪くなることがある。30デニールを越えると、融点
の高いその他の繊維と繊維Cとの接触点および繊維Cの
繊維間接触点が相対的に減少し、熱接着むらにより均質
な繊維成形体が得られ難くなることがある。また、繊維
長が10mmより短いと、繊維間の絡合性が悪くなり、
繊維成形体を薄くした場合に形状を保持し難くなること
があり、100mmより長いと繊維が絡み合い過ぎて開
繊、混綿性が悪くなり、均一な密度の繊維成形体が得ら
れにくいことがある。
【0014】繊維Cの捲縮は、繊維成形体の用途によっ
て適宜選択すればよく、嵩高性、ソフト感、圧縮に対す
る回復性をよくするためには、捲縮数が3山/25mm
以上、捲縮度が5%以上であるのが好ましく、より好ま
しくは捲縮数が5〜10山/25mm、捲縮度が15〜
30%であることが望ましい。
て適宜選択すればよく、嵩高性、ソフト感、圧縮に対す
る回復性をよくするためには、捲縮数が3山/25mm
以上、捲縮度が5%以上であるのが好ましく、より好ま
しくは捲縮数が5〜10山/25mm、捲縮度が15〜
30%であることが望ましい。
【0015】また、繊維成形体の構成繊維は、少なくと
もその一部に繊維表面にシリコン系樹脂を付与した繊維
Aを含み、後記する含水率が350%以下であるもので
ある。繊維Aは複合繊維Cの表面にシリコン系樹脂を付
与したものであってもよいが、一般的に繊維の表面にシ
リコン系樹脂を付与したものは熱による接着性が低いた
め、好ましくはシリコン系樹脂を付与した繊維Aとシリ
コン系樹脂を付与していない繊維Cおよびシリコン系樹
脂を付与していない抗菌繊維Bの組み合わせである。
もその一部に繊維表面にシリコン系樹脂を付与した繊維
Aを含み、後記する含水率が350%以下であるもので
ある。繊維Aは複合繊維Cの表面にシリコン系樹脂を付
与したものであってもよいが、一般的に繊維の表面にシ
リコン系樹脂を付与したものは熱による接着性が低いた
め、好ましくはシリコン系樹脂を付与した繊維Aとシリ
コン系樹脂を付与していない繊維Cおよびシリコン系樹
脂を付与していない抗菌繊維Bの組み合わせである。
【0016】繊維Aや繊維Bは熱可塑性重合体R1の融
点より高いものであれば特に限定されないし、熱可塑性
重合体R1の融点より20℃以上高いものであるのがよ
り好ましい。ポリエステルの他にも、例えば、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン109、
ナイロン11、−ナイロン12等のポリアミドを用いる
ことができるが、なかでも近年地球環境の問題や資源保
護の立場から問題にされてきたリサイクルが容易な点で
ポリエステルが望ましく、解重合、精製し、ε−カプロ
ラクタムとして回収して、再びナイロン6の素原料にす
ることが可能なナイロン6を用いるのはさらに望まし
い。
点より高いものであれば特に限定されないし、熱可塑性
重合体R1の融点より20℃以上高いものであるのがよ
り好ましい。ポリエステルの他にも、例えば、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン109、
ナイロン11、−ナイロン12等のポリアミドを用いる
ことができるが、なかでも近年地球環境の問題や資源保
護の立場から問題にされてきたリサイクルが容易な点で
ポリエステルが望ましく、解重合、精製し、ε−カプロ
ラクタムとして回収して、再びナイロン6の素原料にす
ることが可能なナイロン6を用いるのはさらに望まし
い。
【0017】本発明の一つの目的である水洗いによる速
乾性は、後記する含水率を350%以下とするものであ
る。350%を越えると繊維成形体を水洗いされる用途
に使用された場合水洗い時に取扱性が悪くなると同時
に、水切れ性が悪く乾燥速度が遅いため、水洗いコスト
が高くなる問題がある。含水率を350%以下にする観
点から、繊維成形体の構成繊維にシリコン系樹脂を付与
した繊維Aを15重量%以上含ませることが好ましく、
30重量%以上含ませるのはより好ましい。
乾性は、後記する含水率を350%以下とするものであ
る。350%を越えると繊維成形体を水洗いされる用途
に使用された場合水洗い時に取扱性が悪くなると同時
に、水切れ性が悪く乾燥速度が遅いため、水洗いコスト
が高くなる問題がある。含水率を350%以下にする観
点から、繊維成形体の構成繊維にシリコン系樹脂を付与
した繊維Aを15重量%以上含ませることが好ましく、
30重量%以上含ませるのはより好ましい。
【0018】前記繊維表面にシリコン系樹脂を付与する
方法としては、繊維Cとその他の繊維の混合物を熱処理
し、繊維C相互間および繊維Cとその他の繊維間を融着
して繊維成形体とした後、シリコン系の樹脂を付与し、
熱処理して固着させることもでき、繊維Aを製造する際
にシリコン系の樹脂を付与し、熱処理して固着させた繊
維Aを繊維成形体の構成として使用し、繊維C相互間お
よび繊維Cとその他の構成繊維間を融着して繊維成形体
とすることもできる。後者は加工コストとして安くなる
ためより好ましい方法である。
方法としては、繊維Cとその他の繊維の混合物を熱処理
し、繊維C相互間および繊維Cとその他の繊維間を融着
して繊維成形体とした後、シリコン系の樹脂を付与し、
熱処理して固着させることもでき、繊維Aを製造する際
にシリコン系の樹脂を付与し、熱処理して固着させた繊
維Aを繊維成形体の構成として使用し、繊維C相互間お
よび繊維Cとその他の構成繊維間を融着して繊維成形体
とすることもできる。後者は加工コストとして安くなる
ためより好ましい方法である。
【0019】シリコン系樹脂付与量は、水濡れによる水
切れ性や水洗いによる速乾性およびコストの観点から、
ジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコン樹脂を
0.1〜2%owf程度付着させるのが好ましい。
切れ性や水洗いによる速乾性およびコストの観点から、
ジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコン樹脂を
0.1〜2%owf程度付着させるのが好ましい。
【0020】本発明の繊維成形体は、前記の繊維Cを2
0〜60重量%とするのが好ましく、さらに繊維Aおよ
び繊維Bの合計を80〜40重量%とするのが好まし
い。繊維Cが20重量%未満であると、繊維C相互間お
よび繊維Cとその他の繊維Aおよび繊維Bとの熱接着点
が少なくなって形態安定性が悪くなることがあり、60
重量%を越えると、繊維成形体のソフト感が低下し、触
感が粗硬になることがある。
0〜60重量%とするのが好ましく、さらに繊維Aおよ
び繊維Bの合計を80〜40重量%とするのが好まし
い。繊維Cが20重量%未満であると、繊維C相互間お
よび繊維Cとその他の繊維Aおよび繊維Bとの熱接着点
が少なくなって形態安定性が悪くなることがあり、60
重量%を越えると、繊維成形体のソフト感が低下し、触
感が粗硬になることがある。
【0021】繊維成形を構成する繊維に前記シリコン系
樹脂を付与した繊維Aが含まれるとベッドマット使用時
の圧縮弾性や圧縮回復性を高める効果も期待できる。
樹脂を付与した繊維Aが含まれるとベッドマット使用時
の圧縮弾性や圧縮回復性を高める効果も期待できる。
【0022】本発明のもう一つの目的は、繊維成形体が
2種以上の繊維で構成された繊維成形体であって、後述
する特性評価法で撓み量が5〜20cmであることが望
ましい。5cm未満では屈曲性不良で繊維成形体を例え
ばベッドマット中材として使用した場合、ベッドの変形
に追従し難いためマットが浮いたり皺が入る等の外観や
機能を損なうことがあり、20cmを越えると洗濯等で
ベッドマットを移動させる場合の取扱い性が悪くなるこ
とがある。
2種以上の繊維で構成された繊維成形体であって、後述
する特性評価法で撓み量が5〜20cmであることが望
ましい。5cm未満では屈曲性不良で繊維成形体を例え
ばベッドマット中材として使用した場合、ベッドの変形
に追従し難いためマットが浮いたり皺が入る等の外観や
機能を損なうことがあり、20cmを越えると洗濯等で
ベッドマットを移動させる場合の取扱い性が悪くなるこ
とがある。
【0023】図1は、本発明の繊維成形体の繊維配列の
一例をモデル的に示す概略斜視図である。撓み量が5〜
20cmの範囲の繊維成形体とするためには、例えば繊
維成形体の構成繊維の多くが繊維成形体のある断面方向
の断面(bdef)内に対してのみ繊維軸方向を略平行
に配列して、該断面(bdef)内でランダムな方向に
配列させることによって得ることができる。この様な繊
維成形体は、例えばベッドマット中材として使用する場
合の厚み方向、すなわち圧縮作用を受ける方向に対して
略平行に配列した繊維が多くなるように裁断、成形して
使用すると、図1のab線をベッドマット中材の長尺方
向とすれば、就寝位から座位にベッドを変化させた時に
ベッドマットも同様な変形をする、つまり屈曲性の良好
な繊維成形体が得られるのである。
一例をモデル的に示す概略斜視図である。撓み量が5〜
20cmの範囲の繊維成形体とするためには、例えば繊
維成形体の構成繊維の多くが繊維成形体のある断面方向
の断面(bdef)内に対してのみ繊維軸方向を略平行
に配列して、該断面(bdef)内でランダムな方向に
配列させることによって得ることができる。この様な繊
維成形体は、例えばベッドマット中材として使用する場
合の厚み方向、すなわち圧縮作用を受ける方向に対して
略平行に配列した繊維が多くなるように裁断、成形して
使用すると、図1のab線をベッドマット中材の長尺方
向とすれば、就寝位から座位にベッドを変化させた時に
ベッドマットも同様な変形をする、つまり屈曲性の良好
な繊維成形体が得られるのである。
【0024】さらに、構成繊維の多くが、繊維成形体の
厚み方向の断面(bdef)内に対し繊維軸方向を略平
行に配列し、かつ繊維成形体の厚み方向の断面(bde
f)内でランダムな方向に配列するようにすることによ
り、屈曲性が良好であるにもかかわらず洗濯や使用によ
る耐久性が高く、透湿性や透水性が高くて、使用快適感
の高い繊維成形体が得られ、圧縮作用を受ける方向に対
して平行に配列した繊維が多くなることになり、圧縮回
復性や反発力を高める構造となる。
厚み方向の断面(bdef)内に対し繊維軸方向を略平
行に配列し、かつ繊維成形体の厚み方向の断面(bde
f)内でランダムな方向に配列するようにすることによ
り、屈曲性が良好であるにもかかわらず洗濯や使用によ
る耐久性が高く、透湿性や透水性が高くて、使用快適感
の高い繊維成形体が得られ、圧縮作用を受ける方向に対
して平行に配列した繊維が多くなることになり、圧縮回
復性や反発力を高める構造となる。
【0025】ここで、厚み方向の断面、例えば図1のa
e線に沿った角度の面等多数あるが、繊維が略平行に配
列した厚み方向の断面(bdef)はbe線に沿った角
度の面のみで、この角度の面に繊維が略平行に配列して
いるため、繊維成形体を引張ったり、歪曲させると他の
角度の面に比べて比較的剥離しやすい角度の面のことを
いう。
e線に沿った角度の面等多数あるが、繊維が略平行に配
列した厚み方向の断面(bdef)はbe線に沿った角
度の面のみで、この角度の面に繊維が略平行に配列して
いるため、繊維成形体を引張ったり、歪曲させると他の
角度の面に比べて比較的剥離しやすい角度の面のことを
いう。
【0026】繊維成形体の屈曲性を高める繊維成形体構
造としては前記の繊維配列を持つものが好ましいが、そ
の他にも使用繊維を混綿、開繊し、カードでさらに混
綿、開繊してウエッブ状とし、製綿成形機で積層ウエッ
ブとした後、該ウエッブを波状に折り畳んで、波の波高
方向がベッドマットの使用用途の厚みになるようにして
使用繊維内の低融点繊維で固定することによっても得ら
れる。
造としては前記の繊維配列を持つものが好ましいが、そ
の他にも使用繊維を混綿、開繊し、カードでさらに混
綿、開繊してウエッブ状とし、製綿成形機で積層ウエッ
ブとした後、該ウエッブを波状に折り畳んで、波の波高
方向がベッドマットの使用用途の厚みになるようにして
使用繊維内の低融点繊維で固定することによっても得ら
れる。
【0027】次に、本発明の繊維成形体の抗菌性につい
て説明する。抗菌性を付与する方法としては繊維のポリ
マに抗菌成分を練り込む形のものでもよいし、抗菌成分
を後加工で繊維に付与する方法でもよい。本発明で使用
する抗菌繊維B中の抗菌成分付着量は、繊維に対し0.
05〜3%owf付与させるのが好ましい。さらに好ま
しくは0.1〜2%owfである。抗菌成分が0.05
%owf未満では、抗菌性能が不十分となることがあ
る。また、3%owfを越えると繊維が剛くなり、圧縮
に対する回復性を低下させると共に、コスト面で問題と
なることがある。
て説明する。抗菌性を付与する方法としては繊維のポリ
マに抗菌成分を練り込む形のものでもよいし、抗菌成分
を後加工で繊維に付与する方法でもよい。本発明で使用
する抗菌繊維B中の抗菌成分付着量は、繊維に対し0.
05〜3%owf付与させるのが好ましい。さらに好ま
しくは0.1〜2%owfである。抗菌成分が0.05
%owf未満では、抗菌性能が不十分となることがあ
る。また、3%owfを越えると繊維が剛くなり、圧縮
に対する回復性を低下させると共に、コスト面で問題と
なることがある。
【0028】メラミン系化合物は架橋網状構造を繊維表
面に形成するため、洗濯耐久性、特に工業洗濯耐久性向
上に有効である。メラミン系化合物は繊維に対し0.0
5〜2%owf付着させるのが好ましく、0.1〜1.
2%owf付着させるのがより好ましい。0.05%o
wf未満では工業洗濯耐久性が不十分となることがあ
る。また、2%owfを越えると繊維が剛くなり、圧縮
に対する回復性を低下させると共に、コスト面で問題と
なることがあり、実用上好ましくない。
面に形成するため、洗濯耐久性、特に工業洗濯耐久性向
上に有効である。メラミン系化合物は繊維に対し0.0
5〜2%owf付着させるのが好ましく、0.1〜1.
2%owf付着させるのがより好ましい。0.05%o
wf未満では工業洗濯耐久性が不十分となることがあ
る。また、2%owfを越えると繊維が剛くなり、圧縮
に対する回復性を低下させると共に、コスト面で問題と
なることがあり、実用上好ましくない。
【0029】抗菌成分としては、各種の化合物が使用さ
れる。例えば、アミジン基、グアジニン基などの各塩基
性基もしくはこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アン
モニウム塩などの塩を有する化合物および第4アンモニ
ウム塩などを用いることができる。アミジン基を含有す
る化合物としては、4,4´−スチルベン−ジカルボオ
キサミジン−ジイセチオネート(すなわち、スチルバミ
ン・イセチオン酸塩)、N´−(4−クロロ−2−メチ
ル−フエニル)−N、N−ジメチル−メタニミド(すな
わち、クロルジメフォルム)などを、グアジニン基を含
有する化合物としては、1,17−ジグアニジノ−9−
アザ−ヘプタデカン(すなわち、グアザチン)、p−
(クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン(すなわち、
クロルヘキシジン)、p−ベンゾキノン−アミジノ−ハ
イドラゾン−チオセミカネバゾン(すなわち、アンバゾ
ン)などを、第4アンモニウム塩としては、ベンザルコ
ニウム・クロライド、ベンゼトニウム・クロライドなど
をそれぞれ用いることができる。勿論、これらの化合物
は一例であり、上記以外の化合物を用いることもでき
る。上記化合物の中でも高い安全性を有し、かつタンパ
ク質などが存在しても抗菌性が低下しないという点で、
p−(クロロフェニルジグアニド)−ヘキサンまたはそ
の塩が好適である。
れる。例えば、アミジン基、グアジニン基などの各塩基
性基もしくはこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アン
モニウム塩などの塩を有する化合物および第4アンモニ
ウム塩などを用いることができる。アミジン基を含有す
る化合物としては、4,4´−スチルベン−ジカルボオ
キサミジン−ジイセチオネート(すなわち、スチルバミ
ン・イセチオン酸塩)、N´−(4−クロロ−2−メチ
ル−フエニル)−N、N−ジメチル−メタニミド(すな
わち、クロルジメフォルム)などを、グアジニン基を含
有する化合物としては、1,17−ジグアニジノ−9−
アザ−ヘプタデカン(すなわち、グアザチン)、p−
(クロロフェニルジグアニド)−ヘキサン(すなわち、
クロルヘキシジン)、p−ベンゾキノン−アミジノ−ハ
イドラゾン−チオセミカネバゾン(すなわち、アンバゾ
ン)などを、第4アンモニウム塩としては、ベンザルコ
ニウム・クロライド、ベンゼトニウム・クロライドなど
をそれぞれ用いることができる。勿論、これらの化合物
は一例であり、上記以外の化合物を用いることもでき
る。上記化合物の中でも高い安全性を有し、かつタンパ
ク質などが存在しても抗菌性が低下しないという点で、
p−(クロロフェニルジグアニド)−ヘキサンまたはそ
の塩が好適である。
【0030】かかる塩基性官能基を有する抗菌成分は、
これと反応する酸性基含有重合体(単独重合体でも共重
合体でもよい)と反応させた上、用いることが好まし
い。酸性基含有重合体を構成する酸性基含有単量体とし
ては、スルホン基、カルボキシル基、ホスホン基、フェ
ノール性水酸基などの各酸性基、もしくはこれらのナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩を有す
る単量体を用いることができる。スルホン基を有する単
量体としては、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン
酸、アリルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、
スルホプロピルメタクリレート、3−クロロ−4−ビニ
ルベンゼンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシベンゼ
ンスルホン酸、2−アクリロイルオキシナフタレン−2
−スルホン酸、2−メタクリロイルオキシナフタレン−
2−スルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシフロピルスルホン酸などを、カルボキシル基を有
する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、3
−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテノ
イック酸などを、ホスホン基を有する単量体としては、
アリルホスホン酸、アシドホスフオキシエチルメタクリ
レート、3−クロロ−2−アシッドホスフオキシプロピ
ルメタクリレート、1−メチルビニルホスホン酸、1−
フェニルビニルホスホン酸、2−フェニルビニルホスホ
ン酸、2−メチル−2−フェニルビニルホスホン酸、2
−(3−クロロフェニル)ビニルホスホン酸、2−ジフ
ェニルビニルホスホン酸などを、フェノール性水酸基を
有する単量体としては、o−オキシスチレン、o−ビニ
ルアニソールなどを使用することができる。
これと反応する酸性基含有重合体(単独重合体でも共重
合体でもよい)と反応させた上、用いることが好まし
い。酸性基含有重合体を構成する酸性基含有単量体とし
ては、スルホン基、カルボキシル基、ホスホン基、フェ
ノール性水酸基などの各酸性基、もしくはこれらのナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの塩を有す
る単量体を用いることができる。スルホン基を有する単
量体としては、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン
酸、アリルスルホン酸、スルホプロピルアクリレート、
スルホプロピルメタクリレート、3−クロロ−4−ビニ
ルベンゼンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシベンゼ
ンスルホン酸、2−アクリロイルオキシナフタレン−2
−スルホン酸、2−メタクリロイルオキシナフタレン−
2−スルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイル
オキシフロピルスルホン酸などを、カルボキシル基を有
する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、3
−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテノ
イック酸などを、ホスホン基を有する単量体としては、
アリルホスホン酸、アシドホスフオキシエチルメタクリ
レート、3−クロロ−2−アシッドホスフオキシプロピ
ルメタクリレート、1−メチルビニルホスホン酸、1−
フェニルビニルホスホン酸、2−フェニルビニルホスホ
ン酸、2−メチル−2−フェニルビニルホスホン酸、2
−(3−クロロフェニル)ビニルホスホン酸、2−ジフ
ェニルビニルホスホン酸などを、フェノール性水酸基を
有する単量体としては、o−オキシスチレン、o−ビニ
ルアニソールなどを使用することができる。
【0031】かかる単量体は、単独で用いても2種以上
を併用してもよい。またこれらの酸性基を有する単量体
と共重合可能な他の単量体を併用してもよい。かかる単
量体としては、例えば、アクリロニトリル、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン、スチレンおよびその誘導体、ブタジエ
ン、アクリルアミドおよびその誘導体、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなど
を使用できる。
を併用してもよい。またこれらの酸性基を有する単量体
と共重合可能な他の単量体を併用してもよい。かかる単
量体としては、例えば、アクリロニトリル、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン、スチレンおよびその誘導体、ブタジエ
ン、アクリルアミドおよびその誘導体、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートなど
を使用できる。
【0032】重合方法としては、エマルジョン重合法、
溶液重合法、塊状重合法など通常の重合法のいずれも採
用できる。なかでもエマルジョン重合法は得られる重合
体の粒子表面に酸性基が多く分布する傾向があるので好
ましく用いられる。
溶液重合法、塊状重合法など通常の重合法のいずれも採
用できる。なかでもエマルジョン重合法は得られる重合
体の粒子表面に酸性基が多く分布する傾向があるので好
ましく用いられる。
【0033】かかる単量体を重合してなる酸性基含有重
合体を、塩基性基含有抗菌成分と反応させることによ
り、抗菌性反応生成物が得られる。
合体を、塩基性基含有抗菌成分と反応させることによ
り、抗菌性反応生成物が得られる。
【0034】また、第4アンモニウム塩の中で、安全性
の高い抗菌、防臭効果を発揮するものとして、前記式
[I ]で表される化合物は特に好ましく用いられる。式
[I ]において、R1 は炭素数12〜16のアルキル基
であるのが好ましく、炭素数が11以下または17以上
では抗菌性が十分に得られないことがある。
の高い抗菌、防臭効果を発揮するものとして、前記式
[I ]で表される化合物は特に好ましく用いられる。式
[I ]において、R1 は炭素数12〜16のアルキル基
であるのが好ましく、炭素数が11以下または17以上
では抗菌性が十分に得られないことがある。
【0035】また、式[I ]において、R2 、R3 、R
4 は炭素数1〜2のアルキル基であるのが好ましく、炭
素数が3以上では粘度が上がり水に対する溶解性が低く
なることがある。
4 は炭素数1〜2のアルキル基であるのが好ましく、炭
素数が3以上では粘度が上がり水に対する溶解性が低く
なることがある。
【0036】第4アンモニウム塩の中和に用いられる陰
イオンとしては、防錆性の点からアルキルリン酸イオン
を使用できる。さらにアルキル基としては、炭素数が
4、すなわち、ブチル基が選択できる。ブチル基として
は、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチ
ル基のいずれも好ましく用いられる。
イオンとしては、防錆性の点からアルキルリン酸イオン
を使用できる。さらにアルキル基としては、炭素数が
4、すなわち、ブチル基が選択できる。ブチル基として
は、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチ
ル基のいずれも好ましく用いられる。
【0037】アルキル基の炭素数が5以上では粘度が高
くなり合成が困難になり、好ましくないことがある。
くなり合成が困難になり、好ましくないことがある。
【0038】また、メラミン系化合物との併用により、
さらに持続性に優れた抗菌性を有し、安全かつ容易に繊
維材料に抗菌性を付与することができ、しかも加工装置
を腐蝕させない抗菌性樹脂の使用はさらに好ましい。
さらに持続性に優れた抗菌性を有し、安全かつ容易に繊
維材料に抗菌性を付与することができ、しかも加工装置
を腐蝕させない抗菌性樹脂の使用はさらに好ましい。
【0039】本発明において、抗菌性樹脂は、下記式
[II]または[III ]で示される第4アンモニウム塩化
された1価または2価のリン酸エステル基を有するビニ
ル系重合体または共重合体であるのが好ましい。
[II]または[III ]で示される第4アンモニウム塩化
された1価または2価のリン酸エステル基を有するビニ
ル系重合体または共重合体であるのが好ましい。
【0040】
【化2】
【化3】 (II、III 式中Rは高分子主鎖または有機残基、R1 は
炭素数8〜18のアルキル基、R2 は炭素数1〜18の
アルキル基、フェニル基または置換アリール基を示す) 前記[II]または[III ]で示される第4アンモニウム
塩化されたリン酸エステル基を有するビニル系重合体ま
たは共重合体は優れた抗菌性を有している。しかも、両
性を有する高分子物質であるため、合成繊維や天然繊維
に強固に付着させることができる。このため、持続性、
洗濯耐久性に優れた抗菌性を得ることができる。また、
水溶液や水−アルコール混合溶液として得られるため、
繊維材料への使用が容易であり、かつ装置を腐蝕させる
ことがないという利点を有している。
炭素数8〜18のアルキル基、R2 は炭素数1〜18の
アルキル基、フェニル基または置換アリール基を示す) 前記[II]または[III ]で示される第4アンモニウム
塩化されたリン酸エステル基を有するビニル系重合体ま
たは共重合体は優れた抗菌性を有している。しかも、両
性を有する高分子物質であるため、合成繊維や天然繊維
に強固に付着させることができる。このため、持続性、
洗濯耐久性に優れた抗菌性を得ることができる。また、
水溶液や水−アルコール混合溶液として得られるため、
繊維材料への使用が容易であり、かつ装置を腐蝕させる
ことがないという利点を有している。
【0041】次に、本発明で使用するメラミン系化合物
としては、下記[IV]の一般式で示されるものが使用で
きる。
としては、下記[IV]の一般式で示されるものが使用で
きる。
【0042】
【化4】 (式中、R0 〜R2 :−H、−OH、−C6 H5 、Cn
H2n+1(n :1〜10)、−COOCnH2n+1(n :1
〜20)、−CONR3 R4 、−NR3 R4 (R3 、R
4 :−H、−OH)、−OCnH2n+1、−CH2 OCn
H2n+1、−CH2COOnH2n+1(n:1〜20)、−
CH2 OH、−CH2 CH2 OH、−CONH2 、−C
ONHCH2 OH、−O(X−O)n R5 (X:−C2
H4 −、−C3 H6 −、−C4 H8 −、n :1〜150
0、R4 :−H、−CH3 、−C2H5 、−C3 H7 ) 前記一般式の中でも好ましい化合物は、R0 、R1 が−
NR3 R4 である化合物であり、その中でもR2 が−C
ONR3 R4 、−NR3 R4 であるものがより好まし
い。さらに、R3 、R4 が−CH2 OH、−CH2 CH
2 OH、−CONH2 、−CONHCH2 OHである化
合物が特に好適である。
H2n+1(n :1〜10)、−COOCnH2n+1(n :1
〜20)、−CONR3 R4 、−NR3 R4 (R3 、R
4 :−H、−OH)、−OCnH2n+1、−CH2 OCn
H2n+1、−CH2COOnH2n+1(n:1〜20)、−
CH2 OH、−CH2 CH2 OH、−CONH2 、−C
ONHCH2 OH、−O(X−O)n R5 (X:−C2
H4 −、−C3 H6 −、−C4 H8 −、n :1〜150
0、R4 :−H、−CH3 、−C2H5 、−C3 H7 ) 前記一般式の中でも好ましい化合物は、R0 、R1 が−
NR3 R4 である化合物であり、その中でもR2 が−C
ONR3 R4 、−NR3 R4 であるものがより好まし
い。さらに、R3 、R4 が−CH2 OH、−CH2 CH
2 OH、−CONH2 、−CONHCH2 OHである化
合物が特に好適である。
【0043】かかるこれらの化合物は一例であり、上記
以外の化合物や誘導体も用いることができる。
以外の化合物や誘導体も用いることができる。
【0044】メラミン系化合物は、重合性官能基を少な
くとも2個有するものが繊維表面で形成される樹脂被膜
の耐久性が向上し好適である。
くとも2個有するものが繊維表面で形成される樹脂被膜
の耐久性が向上し好適である。
【0045】かくして、抗菌成分として前記抗菌単独成
分あるいは抗菌成分が酸性基含有重合体及び共重合体と
反応した抗菌性反応生成物のうち少なくともいずれかと
被膜形成主要成分としてのメラミン系化合物とからなる
抗菌性被膜が繊維の表面に形成され得るが、該膜の耐久
性に対する作用機構としては、上記被膜形成主要成分で
あるメラミン系化合物が、繊維基質ポリマ内で重合ある
いは架橋し、2次元または3次元構造化すると同時にそ
の一部が繊維基質ポリマの官能基とも化学結合し、網状
不溶化して繊維に強固に固着して該膜の耐久性を著しく
向上させて、優れた耐温水洗濯性およびドライクリーニ
ング性を発揮させることができると考えられる。
分あるいは抗菌成分が酸性基含有重合体及び共重合体と
反応した抗菌性反応生成物のうち少なくともいずれかと
被膜形成主要成分としてのメラミン系化合物とからなる
抗菌性被膜が繊維の表面に形成され得るが、該膜の耐久
性に対する作用機構としては、上記被膜形成主要成分で
あるメラミン系化合物が、繊維基質ポリマ内で重合ある
いは架橋し、2次元または3次元構造化すると同時にそ
の一部が繊維基質ポリマの官能基とも化学結合し、網状
不溶化して繊維に強固に固着して該膜の耐久性を著しく
向上させて、優れた耐温水洗濯性およびドライクリーニ
ング性を発揮させることができると考えられる。
【0046】前記抗菌成分と被膜形成主要成分を繊維に
付与する方法の代表例としては、前記成分を含有する水
溶液に重合開始剤あるいは架橋触媒を添加した同一処理
浴で繊維をパディングまたはスプレー処理した後、湿潤
下で反応処理する方法がある。反応は室温以上の温度で
行うことができるが、通常は蒸熱処理する。前記2成分
を別浴で処理することもできる。すなわち、まず抗菌成
分を含有する処理浴で繊維をパディングまたはスプレー
処理した後、乾熱または蒸熱処理し、次に被膜形成主要
成分含む水溶液に重合開始剤または架橋触媒を添加した
別処理浴で繊維をパディングまたはスプレー処理し、蒸
熱処理することもできる。
付与する方法の代表例としては、前記成分を含有する水
溶液に重合開始剤あるいは架橋触媒を添加した同一処理
浴で繊維をパディングまたはスプレー処理した後、湿潤
下で反応処理する方法がある。反応は室温以上の温度で
行うことができるが、通常は蒸熱処理する。前記2成分
を別浴で処理することもできる。すなわち、まず抗菌成
分を含有する処理浴で繊維をパディングまたはスプレー
処理した後、乾熱または蒸熱処理し、次に被膜形成主要
成分含む水溶液に重合開始剤または架橋触媒を添加した
別処理浴で繊維をパディングまたはスプレー処理し、蒸
熱処理することもできる。
【0047】重合開始剤は、アルキレングリコール単位
を有するアクリル系化合物を重合反応させるときに使用
される。具体例としては、過硫酸アンモン、過硫酸カ
リ、アゾビスイソブチロニトリル等、一般的なビニル重
合開始剤でよく、またかかる重合開始剤の種類を選択す
ることにより、適宜所望条件処理で被膜処理することが
できる。
を有するアクリル系化合物を重合反応させるときに使用
される。具体例としては、過硫酸アンモン、過硫酸カ
リ、アゾビスイソブチロニトリル等、一般的なビニル重
合開始剤でよく、またかかる重合開始剤の種類を選択す
ることにより、適宜所望条件処理で被膜処理することが
できる。
【0048】一方、触媒はメラミン系化合物を架橋反応
させる際に使用され、具体例としてはギ酸、酢酸をはじ
めとする各種の有機カルボン酸及びそれらのアンモニウ
ム、ナトリウム、カリウム等の有機塩及び硫酸、過硫
酸、塩酸、リン酸、硝酸等のアンモニウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄
等の無機塩及びこれらの複塩などが使用できる。勿論、
上記した化合物は限定されない。
させる際に使用され、具体例としてはギ酸、酢酸をはじ
めとする各種の有機カルボン酸及びそれらのアンモニウ
ム、ナトリウム、カリウム等の有機塩及び硫酸、過硫
酸、塩酸、リン酸、硝酸等のアンモニウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄
等の無機塩及びこれらの複塩などが使用できる。勿論、
上記した化合物は限定されない。
【0049】前記蒸熱処理は80〜140℃で行うのが
好ましく、100〜130℃で0.5〜30分間の条件
で行なうのがより好ましい。乾熱処理は80〜150℃
で行うのが好ましく、100〜130℃で乾燥した後、
100〜220℃で行うのがより好ましく、さらに好ま
しくは140〜190℃で0.5〜5分間の条件で行な
う。
好ましく、100〜130℃で0.5〜30分間の条件
で行なうのがより好ましい。乾熱処理は80〜150℃
で行うのが好ましく、100〜130℃で乾燥した後、
100〜220℃で行うのがより好ましく、さらに好ま
しくは140〜190℃で0.5〜5分間の条件で行な
う。
【0050】本発明においては、パディングまたはスプ
レー処理するのに用いる処理液中には、柔軟剤、撥水
剤、吸水剤、帯電防止剤、硬仕上げ剤等、他の薬剤を添
加してもよい。
レー処理するのに用いる処理液中には、柔軟剤、撥水
剤、吸水剤、帯電防止剤、硬仕上げ剤等、他の薬剤を添
加してもよい。
【0051】本発明の繊維成形体に使用する繊維Aや繊
維Bの断面形状は丸形断面以外に、多角、多葉、楕円な
どの異形断面やそれらの中空断面でもよい。中空断面は
繊維成形体の嵩高性を向上させるためより好ましい。
維Bの断面形状は丸形断面以外に、多角、多葉、楕円な
どの異形断面やそれらの中空断面でもよい。中空断面は
繊維成形体の嵩高性を向上させるためより好ましい。
【0052】繊維Aや繊維Bとしては、繊度が0.5〜
30デニール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好
ましく用いられる。0.5デニールより細いと、繊維の
嵩が低くなったり、繊維成形体の密度のわりに圧縮に対
する抵抗が低くなり、かつ圧縮回復性も低下することが
ある。また、30デニールより太くなると、触感が粗硬
になることがある。また、繊維長が10mmより短い
と、繊維間の絡合性が悪くなり、繊維成形体を薄くした
場合に形状を保持し難くなることがあり、100mmよ
り長いと、開繊、混綿性が悪くなり、均一な密度の繊維
成形体を得難くなることがある。
30デニール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好
ましく用いられる。0.5デニールより細いと、繊維の
嵩が低くなったり、繊維成形体の密度のわりに圧縮に対
する抵抗が低くなり、かつ圧縮回復性も低下することが
ある。また、30デニールより太くなると、触感が粗硬
になることがある。また、繊維長が10mmより短い
と、繊維間の絡合性が悪くなり、繊維成形体を薄くした
場合に形状を保持し難くなることがあり、100mmよ
り長いと、開繊、混綿性が悪くなり、均一な密度の繊維
成形体を得難くなることがある。
【0053】繊維Aや繊維Bの捲縮は、繊維成形体の用
途によって適宜選択すればよく、嵩高性、ソフト感、圧
縮に対する回復性をよくするためには、捲縮数が3山/
25mm以上、捲縮度が5%以上であるのが好ましく、
捲縮数が5〜10山/25mm、捲縮度が15〜30%
であることがより望ましい。
途によって適宜選択すればよく、嵩高性、ソフト感、圧
縮に対する回復性をよくするためには、捲縮数が3山/
25mm以上、捲縮度が5%以上であるのが好ましく、
捲縮数が5〜10山/25mm、捲縮度が15〜30%
であることがより望ましい。
【0054】さらに、繊維Aや繊維Bには、必要に応じ
て酸化チタン、カーボンブラック等の顔料のほか、各種
の抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等が、本
来の機能を喪失しないかぎり混合などにより添加するこ
とができる。
て酸化チタン、カーボンブラック等の顔料のほか、各種
の抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等が、本
来の機能を喪失しないかぎり混合などにより添加するこ
とができる。
【0055】次に、本発明の繊維成形体の製造方法につ
いて説明する。
いて説明する。
【0056】図2は、本発明の繊維成形体製造の一例に
用いられる装置の金型をモデル的に示す概略縦断面図で
ある。
用いられる装置の金型をモデル的に示す概略縦断面図で
ある。
【0057】前記繊維Aと繊維Bおよび繊維Cとを、通
常の紡績工程で使用する給綿機、混綿機、開繊機によっ
て、十分に混綿、開繊し、目的に応じた形状の通気性型
枠に送綿ファンによる空気流などの気体と共に吹き込ん
で充填する。
常の紡績工程で使用する給綿機、混綿機、開繊機によっ
て、十分に混綿、開繊し、目的に応じた形状の通気性型
枠に送綿ファンによる空気流などの気体と共に吹き込ん
で充填する。
【0058】吹き込んで充填するためには、型枠が適度
の通気性を有するのが好ましい。例えば、JIS L
1079−1966フラジール型通気性試験機により測
定した際においては、通気性は5〜200cc/cm2
・secの範囲にあるのが好ましい。
の通気性を有するのが好ましい。例えば、JIS L
1079−1966フラジール型通気性試験機により測
定した際においては、通気性は5〜200cc/cm2
・secの範囲にあるのが好ましい。
【0059】このような型枠としては、例えば、図2に
示すパンチング金属板を用いた金型1、2を用いること
ができる。通気性型枠内に吹込み口3から吹込まれた繊
維混合物4は、タテ、ヨコ、厚み方向にランダムに配列
した状態となる。
示すパンチング金属板を用いた金型1、2を用いること
ができる。通気性型枠内に吹込み口3から吹込まれた繊
維混合物4は、タテ、ヨコ、厚み方向にランダムに配列
した状態となる。
【0060】次に、充填した繊維混合物を圧縮して、適
当な密度にする。密度は、0.025〜0.1g/cm
3 であるのが好ましい。密度が0.025g/cm3 未
満では、繊維成形体がソフトすぎて形態安定性が悪くな
り、希望の形状に裁断、成形し難くなることがある。
0.1g/cm3 を越えると、繊維成形体のソフト感が
低下することがある。また、前記圧縮処理は本発明の繊
維成形体の繊維軸方向を使用する繊維成形体の厚み方向
の断面(bdef)に対し略平行に配列させて、狙いの
屈曲性を高める作用もある。
当な密度にする。密度は、0.025〜0.1g/cm
3 であるのが好ましい。密度が0.025g/cm3 未
満では、繊維成形体がソフトすぎて形態安定性が悪くな
り、希望の形状に裁断、成形し難くなることがある。
0.1g/cm3 を越えると、繊維成形体のソフト感が
低下することがある。また、前記圧縮処理は本発明の繊
維成形体の繊維軸方向を使用する繊維成形体の厚み方向
の断面(bdef)に対し略平行に配列させて、狙いの
屈曲性を高める作用もある。
【0061】圧縮した充填物を熱処理して、繊維C相互
間および繊維Cと繊維Aや繊維Bとの接触点の一部を接
着して形態を固定する。熱処理の温度は繊維CのR1が
溶融接着する温度であればよく、一般的には、80〜2
00℃の範囲が好ましい。
間および繊維Cと繊維Aや繊維Bとの接触点の一部を接
着して形態を固定する。熱処理の温度は繊維CのR1が
溶融接着する温度であればよく、一般的には、80〜2
00℃の範囲が好ましい。
【0062】さらに、本発明は繊維Cの熱可塑性重合体
R1の融点未満の温度下で、前記吹き込み充填後の圧縮
方向に対し垂直な2方向の内2方向または2方向の内1
方向に5〜80%の範囲で1回以上仕上げ2次圧縮処理
して本発明の繊維成形体とすることも望ましい。本発明
の繊維成形体は、屈曲性、圧縮弾力性、透湿性、透水性
の優れたものとするため使用される用途、例えばベッド
マットなどの就寝位や着座位で圧縮作用を受ける方向の
面に構成繊維の多くの繊維軸方向が平行に配列されるの
が好ましい。そのためには、前記繊維成形体製造時の2
次圧縮処理方向が使用される用途の例えば着座位や就寝
位で圧縮作用を受ける方向、つまりその用途の厚み方向
とするのが好ましい。この場合、2次圧縮処理によって
繊維CのR1で溶融接着した不必要な接着点をあらかじ
め除去し、繊維成型体使用時のソフト感や圧縮回復性を
良好にする作用がある。
R1の融点未満の温度下で、前記吹き込み充填後の圧縮
方向に対し垂直な2方向の内2方向または2方向の内1
方向に5〜80%の範囲で1回以上仕上げ2次圧縮処理
して本発明の繊維成形体とすることも望ましい。本発明
の繊維成形体は、屈曲性、圧縮弾力性、透湿性、透水性
の優れたものとするため使用される用途、例えばベッド
マットなどの就寝位や着座位で圧縮作用を受ける方向の
面に構成繊維の多くの繊維軸方向が平行に配列されるの
が好ましい。そのためには、前記繊維成形体製造時の2
次圧縮処理方向が使用される用途の例えば着座位や就寝
位で圧縮作用を受ける方向、つまりその用途の厚み方向
とするのが好ましい。この場合、2次圧縮処理によって
繊維CのR1で溶融接着した不必要な接着点をあらかじ
め除去し、繊維成型体使用時のソフト感や圧縮回復性を
良好にする作用がある。
【0063】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例を用いてさ
らに具体的に説明する。本発明に記述した諸特性の測定
法は次の通りである。 (1)含水率 厚み3cm、幅20cm、長さ10cmの長方形試験片
を2個準備し、まず自然状態(20℃×65%RH)で
24時間放置後の重量(Wo)を測定した。
らに具体的に説明する。本発明に記述した諸特性の測定
法は次の通りである。 (1)含水率 厚み3cm、幅20cm、長さ10cmの長方形試験片
を2個準備し、まず自然状態(20℃×65%RH)で
24時間放置後の重量(Wo)を測定した。
【0064】その後、水槽内に試験片の全体がつかるよ
うに浸漬し、自然状態で30分間浸漬し、幅方向が垂直
方向になるようにして取り出し、金網上に3分間放置
後、重量(W)を測定し、次式で含水率を求めて2回の
平均で表わした。
うに浸漬し、自然状態で30分間浸漬し、幅方向が垂直
方向になるようにして取り出し、金網上に3分間放置
後、重量(W)を測定し、次式で含水率を求めて2回の
平均で表わした。
【0065】 含水率(%)=[(W−Wo)/Wo]×100 (2)撓み量 繊維成形体の構成繊維が略平行に配列した断面に垂直な
方向を長さ方向とし、厚み5cm、幅10cm、長さ5
0cmの長方形試験片を3個準備し、水平な台上にの
せ、試験片をすべらせて台の端から長さ30cmだした
状態で1分間放置後、台の上面と試験片の先端の下面の
高さの差(撓み量mm)をスケールで読とり、3回の平
均値で表わした。
方向を長さ方向とし、厚み5cm、幅10cm、長さ5
0cmの長方形試験片を3個準備し、水平な台上にの
せ、試験片をすべらせて台の端から長さ30cmだした
状態で1分間放置後、台の上面と試験片の先端の下面の
高さの差(撓み量mm)をスケールで読とり、3回の平
均値で表わした。
【0066】(3)抗菌性 黄色ブドウ状球菌(Staphylococcsu A
ureus ATTC6538p)のブイヨン懸濁液と
し、繊維をウエッブ状としたものに注加して、密閉容器
中で37℃、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数
に対する菌数を測定して、菌数増減値差K=log(B
/C)で求めた。ただし、菌培養条件はlog(B/
A)>2であること。Aは抗菌加工していない通常のポ
リエステルの綿のウエッブ状としたものに前記菌を注加
して、注加直後分散回収した菌数。Bは抗菌加工してい
ない通常のポリエステルの綿のウエッブ状としたものに
前記菌を注加して、18時間培養後分散回収した菌数。
Cは繊維成形体の開繊綿をウエッブ状としたものに前記
菌を注加して、18時間培養後分散回収した菌数。な
お、洗濯後の抗菌性は、ドラム染色機を用い、市販の中
性洗剤2g/l、過酸化水素3cc/l、過酸化ソーダ
1.5g/l、温度85±2℃、浴比1:20で15分
間洗濯し、その後排液、脱水後、水洗を10分間実施し
た。水洗後タンブラー・ドライヤーを用いて20分間で
乾燥させた。これを洗濯1回とした。
ureus ATTC6538p)のブイヨン懸濁液と
し、繊維をウエッブ状としたものに注加して、密閉容器
中で37℃、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数
に対する菌数を測定して、菌数増減値差K=log(B
/C)で求めた。ただし、菌培養条件はlog(B/
A)>2であること。Aは抗菌加工していない通常のポ
リエステルの綿のウエッブ状としたものに前記菌を注加
して、注加直後分散回収した菌数。Bは抗菌加工してい
ない通常のポリエステルの綿のウエッブ状としたものに
前記菌を注加して、18時間培養後分散回収した菌数。
Cは繊維成形体の開繊綿をウエッブ状としたものに前記
菌を注加して、18時間培養後分散回収した菌数。な
お、洗濯後の抗菌性は、ドラム染色機を用い、市販の中
性洗剤2g/l、過酸化水素3cc/l、過酸化ソーダ
1.5g/l、温度85±2℃、浴比1:20で15分
間洗濯し、その後排液、脱水後、水洗を10分間実施し
た。水洗後タンブラー・ドライヤーを用いて20分間で
乾燥させた。これを洗濯1回とした。
【0067】抗菌性はKが1.6以上を合格レベルとし
た。また、MRSAに対する抗菌性は(財)日本食品分
析センターに評価を依頼した。
た。また、MRSAに対する抗菌性は(財)日本食品分
析センターに評価を依頼した。
【0068】(4)繊度 JIS L1015−7−51Aの方法に準じて測定し
た。
た。
【0069】(5)平均繊維長(カット長) JIS L1015A法(ステープルダイヤグラム法)
に準じて測定した。
に準じて測定した。
【0070】(6)捲縮数および捲縮度 捲縮数および捲縮度はJIS L1015−7−12−
1およびJIS L1015−7−12−2の方法に準
じて測定した。
1およびJIS L1015−7−12−2の方法に準
じて測定した。
【0071】(7)充填密度 試験片(タテ:20cm、ヨコ:20cm、厚さ:20
cm)を20℃×65%RHの雰囲気中に24時間放置
した後の重量(w)を測定し、次式で求めた。
cm)を20℃×65%RHの雰囲気中に24時間放置
した後の重量(w)を測定し、次式で求めた。
【0072】密度(g/cm3 )=w/8000 [実施例1〜4および比較例1〜2]まず、繊維Cとし
て、R2は融点が255℃の通常ポリエチレンテレフタ
レートチップを使用し、R1はイソフタル酸40モル%
共重合した融点が110℃のポリエチレンテレフタレー
ト系ポリエステルを用いて、紡糸温度285℃、引取り
速度1350m/分、R1/R2で表される重量比が5
0/50のR2を芯部とし、R1を鞘部とした同心円状
の未延伸糸を紡糸した。
て、R2は融点が255℃の通常ポリエチレンテレフタ
レートチップを使用し、R1はイソフタル酸40モル%
共重合した融点が110℃のポリエチレンテレフタレー
ト系ポリエステルを用いて、紡糸温度285℃、引取り
速度1350m/分、R1/R2で表される重量比が5
0/50のR2を芯部とし、R1を鞘部とした同心円状
の未延伸糸を紡糸した。
【0073】次いで、この未延伸糸を、延伸倍率3.0
倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械捲縮を
付与した。さらに、70℃の熱セッターで乾燥した後、
仕上げ油剤を付与して、カット長51mmに切断して、
繊度約4デニール、表面層の融点が約110℃の複合繊
維Cを得た。
倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械捲縮を
付与した。さらに、70℃の熱セッターで乾燥した後、
仕上げ油剤を付与して、カット長51mmに切断して、
繊度約4デニール、表面層の融点が約110℃の複合繊
維Cを得た。
【0074】次に、抗菌繊維Bとして、通常のポリエチ
レンテレフタレートのチップを用いて、紡糸温度280
℃、引取り速度1350m/分、紡糸口金直下で通常の
非対称冷却処理をして、未延伸糸を紡糸し、該未延伸糸
を、延伸倍率3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸して、
クリンパで機械捲縮を付与、仕上げ油剤付与してカット
した後、145℃の熱セッターでセット、乾燥して、繊
度約8デニール、カット長32mm、捲縮数4.9山/
25mm、捲縮度23.1%の中空率29%、中空円形
断面のステープルとした。
レンテレフタレートのチップを用いて、紡糸温度280
℃、引取り速度1350m/分、紡糸口金直下で通常の
非対称冷却処理をして、未延伸糸を紡糸し、該未延伸糸
を、延伸倍率3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸して、
クリンパで機械捲縮を付与、仕上げ油剤付与してカット
した後、145℃の熱セッターでセット、乾燥して、繊
度約8デニール、カット長32mm、捲縮数4.9山/
25mm、捲縮度23.1%の中空率29%、中空円形
断面のステープルとした。
【0075】さらに、第4アンモニウム塩化した1価の
リン酸エステル基を有するビニル系重合体からなる抗菌
性樹脂を32%含む抗菌剤の2.5%水溶液を調整し
た。また、メラミン系化合物であるSumitex M
−3(住友化学工業(株)製)1.0%水溶液、架橋剤
であるSumitex Acx(住友化学工業(株)
製)0.3%水溶液、軟化剤0.7%水溶液を調整し
た。これら水溶液を混合、撹拌後、前記ポリエステル中
空繊維ステープルを浸漬し、絞って130℃で1分間キ
ュアリングさせて抗菌ポリエステル繊維Aを得た。得ら
れた抗菌繊維の抗菌成分付着量は0.52%owf、メ
ラミン系化合物付着量は0.65%owf、黄色ブドウ
状球菌の抗菌性Kは洗濯前4.4、洗濯50回後4.
3、MRSAに対する抗菌性は洗濯前4.4、洗濯50
回後3.3と良好であった。
リン酸エステル基を有するビニル系重合体からなる抗菌
性樹脂を32%含む抗菌剤の2.5%水溶液を調整し
た。また、メラミン系化合物であるSumitex M
−3(住友化学工業(株)製)1.0%水溶液、架橋剤
であるSumitex Acx(住友化学工業(株)
製)0.3%水溶液、軟化剤0.7%水溶液を調整し
た。これら水溶液を混合、撹拌後、前記ポリエステル中
空繊維ステープルを浸漬し、絞って130℃で1分間キ
ュアリングさせて抗菌ポリエステル繊維Aを得た。得ら
れた抗菌繊維の抗菌成分付着量は0.52%owf、メ
ラミン系化合物付着量は0.65%owf、黄色ブドウ
状球菌の抗菌性Kは洗濯前4.4、洗濯50回後4.
3、MRSAに対する抗菌性は洗濯前4.4、洗濯50
回後3.3と良好であった。
【0076】さらに、繊維Aとして通常のポリエステル
チップ(融点255℃)を用い、紡糸温度280℃、引
取り速度1350m/分、紡糸口金直下で通常の非対称
冷却処理をして、未延伸糸を紡糸し、該未延伸糸を、延
伸倍率3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸して、機械捲
縮を付与した後、市販のジメチルポリシロキサンを主成
分とするシリコン樹脂液を噴霧器で均一に付着させ、熱
処理、固着させてシリコン樹脂を付与した繊維Aとし
た。得られた繊維Aはカット長32mm、繊度約8デニ
ールの中空(中空率29%)丸断面、捲縮数4.8山/
25mm、捲縮度21.7%で、シリコン樹脂の付着量
は繊維重量当たり(owf)約0.7%であった。
チップ(融点255℃)を用い、紡糸温度280℃、引
取り速度1350m/分、紡糸口金直下で通常の非対称
冷却処理をして、未延伸糸を紡糸し、該未延伸糸を、延
伸倍率3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸して、機械捲
縮を付与した後、市販のジメチルポリシロキサンを主成
分とするシリコン樹脂液を噴霧器で均一に付着させ、熱
処理、固着させてシリコン樹脂を付与した繊維Aとし
た。得られた繊維Aはカット長32mm、繊度約8デニ
ールの中空(中空率29%)丸断面、捲縮数4.8山/
25mm、捲縮度21.7%で、シリコン樹脂の付着量
は繊維重量当たり(owf)約0.7%であった。
【0077】得られた繊維A、繊維Bおよび繊維Cを表
1の割合で混綿し、ローラカードでさらに混綿、開繊
し、繊維混合物を得た。この繊維混合物を、図1のよう
な各面にパンチングが施された、内面の幅×長さ×深さ
が100×100mm100cmの下金型1に、空気流
と共に吹き込んだ後、各面にパンチングが施された上金
型2で吹き込まれた繊維混合物4を圧縮して、深さ50
cmの目標の密度まで圧縮し固定した。金型に圧縮固定
した繊維混合物4を、通常、紡績糸のセットに使用する
ヒートセッターを用いて、蒸熱130℃×30分間熱セ
ットし、繊維C相互間の接触点および繊維Cと繊維Aや
繊維Bとの接触点で熱接着した繊維成形体を得た。さら
に、実施例2〜4については前記吹き込み充填後の圧縮
方向に対し垂直な2方向の内1方向に50%の圧縮率で
5回2次圧縮処理して本発明の繊維成形体とした。
1の割合で混綿し、ローラカードでさらに混綿、開繊
し、繊維混合物を得た。この繊維混合物を、図1のよう
な各面にパンチングが施された、内面の幅×長さ×深さ
が100×100mm100cmの下金型1に、空気流
と共に吹き込んだ後、各面にパンチングが施された上金
型2で吹き込まれた繊維混合物4を圧縮して、深さ50
cmの目標の密度まで圧縮し固定した。金型に圧縮固定
した繊維混合物4を、通常、紡績糸のセットに使用する
ヒートセッターを用いて、蒸熱130℃×30分間熱セ
ットし、繊維C相互間の接触点および繊維Cと繊維Aや
繊維Bとの接触点で熱接着した繊維成形体を得た。さら
に、実施例2〜4については前記吹き込み充填後の圧縮
方向に対し垂直な2方向の内1方向に50%の圧縮率で
5回2次圧縮処理して本発明の繊維成形体とした。
【0078】得られた実施例1〜4の繊維成形体はシリ
コン樹脂を付与された繊維Aを10〜40重量%、抗菌
加工を施された繊維Bを60〜30重量%、低融点複合
繊維Cを30重量%含むため、含水率は340〜100
%、抗菌性(黄色ブドウ状球菌)は洗濯前2.8〜1.
7、洗濯50回後で2.4〜1.6、撓み量は5.1〜
20.1cmの範囲にあり、良好な速乾性、抗菌性及び
屈曲性を有する繊維成形体であった。
コン樹脂を付与された繊維Aを10〜40重量%、抗菌
加工を施された繊維Bを60〜30重量%、低融点複合
繊維Cを30重量%含むため、含水率は340〜100
%、抗菌性(黄色ブドウ状球菌)は洗濯前2.8〜1.
7、洗濯50回後で2.4〜1.6、撓み量は5.1〜
20.1cmの範囲にあり、良好な速乾性、抗菌性及び
屈曲性を有する繊維成形体であった。
【0079】これに対し、比較例1〜2の繊維成形体は
抗菌加工を施された繊維Bは含むがシリコン樹脂を付与
した繊維Aを含まないため、抗菌性は良好なものの速乾
性や屈曲性にやや劣るものであった。
抗菌加工を施された繊維Bは含むがシリコン樹脂を付与
した繊維Aを含まないため、抗菌性は良好なものの速乾
性や屈曲性にやや劣るものであった。
【0080】
【表1】
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、抗菌性があり、水洗い
に対する速乾性や屈曲性に優れ、通気性や透湿性が高く
て快適な使用感を有する繊維成形体を得ることができ
る。
に対する速乾性や屈曲性に優れ、通気性や透湿性が高く
て快適な使用感を有する繊維成形体を得ることができ
る。
【図1】本発明の繊維成形体の一例をモデル的に示す概
略斜視図である。
略斜視図である。
【図2】本発明の繊維成形体の製造装置の一例を示す縦
断面図。
断面図。
1:下金型 2:上金型 3:気体の吹込み口 4:繊維混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/54 D04H 1/54 H D06M 11/77 D06M 15/19 13/282 15/643 13/322 A47C 27/12 E 15/19 J 15/643 D06M 11/06 // A47C 27/12 13/34 13/44
Claims (12)
- 【請求項1】2種以上の繊維で構成された繊維成形体で
あって、構成繊維として少なくとも繊維表面にシリコン
系樹脂を付与した繊維A、抗菌繊維Bおよび融点が他の
繊維より低い熱可塑性重合体R1からなる繊維Cを含
み、繊維C相互間および繊維Cと他の繊維との接触点の
一部が接着し、かつ本文中に記載した方法により測定し
た含水率が350%以下であることを特徴とする繊維成
形体。 - 【請求項2】熱可塑性重合体R1の融点が他の繊維の融
点より20℃以上低く、かつ80〜170℃の範囲であ
ることを特徴とする請求項1に記載の繊維成形体。 - 【請求項3】繊維Cが芯鞘構造を有する複合繊維であ
り、熱可塑性重合体R1を鞘成分、R1より融点が20
℃以上高い熱可塑性重合体R2を芯成分とし、かつR1
/R2で表される重量比が20/80〜60/40の範
囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊
維成形体。 - 【請求項4】繊維Cを20〜60重量%含んでいること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維成形
体。 - 【請求項5】構成繊維が繊維成形体の一断面方向の断面
(bdef)に対してのみ繊維軸方向を略平行に配列
し、該一断面方向の断面(bdef)内でランダムな方
向に配列し、本文中に記載した方法により測定した撓み
量が5〜20cmであることを特徴とする請求項1〜4
のいずれかに記載の繊維成形体。 - 【請求項6】構成繊維の繊度が0.5〜30デニールで
あることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
繊維成形体。 - 【請求項7】構成繊維がいずれもポリエステルであるこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の繊維成
形体。 - 【請求項8】構成繊維がいずれもナイロン6であること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の繊維成形
体。 - 【請求項9】抗菌繊維Bの抗菌成分がアミジン基または
グアニジン基を有することを特徴とする請求項1〜8の
いずれかに記載の繊維成形体。 - 【請求項10】抗菌繊維Bの抗菌成分が第4アンモニウ
ム塩であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
記載の繊維成形体。 - 【請求項11】第4アンモニウム塩が下記一般式[I ]
で表されることを特徴とする請求項10に記載の繊維成
形体。 【化1】 (R1 は炭素数12〜16のアルキル基、R2 、R3 、
R4 は炭素数1〜2のアルキル基、Buはブチル基を示
す。) - 【請求項12】抗菌繊維Bの抗菌成分が第4アンモニウ
ム塩化した1価または2価のリン酸エステル基を有する
ビニル系重合体またはビニル系共重合体からなる抗菌性
樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに
記載の繊維成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8140148A JPH09324350A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 繊維成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8140148A JPH09324350A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 繊維成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324350A true JPH09324350A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15261994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8140148A Pending JPH09324350A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 繊維成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324350A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002142940A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-21 | Toyobo Co Ltd | ふとん用中綿 |
WO2007078203A1 (en) * | 2006-01-03 | 2007-07-12 | Norwex Holding As | Anti-bacterial micro-fibre and production thereof |
-
1996
- 1996-06-03 JP JP8140148A patent/JPH09324350A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002142940A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-21 | Toyobo Co Ltd | ふとん用中綿 |
WO2007078203A1 (en) * | 2006-01-03 | 2007-07-12 | Norwex Holding As | Anti-bacterial micro-fibre and production thereof |
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