JPH09324091A - フッ素樹脂組成物 - Google Patents

フッ素樹脂組成物

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JPH09324091A
JPH09324091A JP14624096A JP14624096A JPH09324091A JP H09324091 A JPH09324091 A JP H09324091A JP 14624096 A JP14624096 A JP 14624096A JP 14624096 A JP14624096 A JP 14624096A JP H09324091 A JPH09324091 A JP H09324091A
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JP
Japan
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perfluoro
vinyl ether
weight
fibers
fluororesin composition
Prior art date
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Application number
JP14624096A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Futagami
正弘 二上
Yasushi Kano
康司 加納
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引っ張り強さや伸びの低下を少なくしつつ、
耐クリープ性の改善された成型品を製造し得るフッ素樹
脂組成物を提供することにある。 【解決手段】 PFA変性PTFEのようなフッ素樹脂
と、該フッ素樹脂100重量部あたり50〜300重量
部の青銅粉末のような硬銅合金粉末、および5〜150
重量部のガラス繊維のような無機繊維とからなることを
特徴とする。 【効果】 良好な引っ張り強さや伸びを保持しながら耐
クリープ性、特に耐圧縮クリープ性に優れており、した
がって油圧や空気圧シリンダのウエアリング、軸受け、
その他高荷重がかかる摺動用部材、固定用部材などとし
て有用な成型品の製造に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素樹脂組成物
に関し、特にクリープ性の改善されたフッ素樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂は、一般的に耐薬品性、低摩
擦性、耐熱性などに優れているが、耐クリープ性が劣
る。このために、従来より種々の充填材を添加してクリ
ープ性の改善が行われてきている。しかし、高荷重のか
かる用途においてはクリープ性の改善は未だ不十分であ
る。従来知られた方法に沿って充填材の添加量を増やす
と、ある程度高荷重下のクリープ性は改善されるが、反
面、引張り強さや伸びが低下する問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、引っ
張り強さや伸びの低下を軽度に維持しつつ、耐クリープ
性の改善されたフッ素樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、つぎの特徴を
有する。 1.テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)との共重合体100重量部あたり50
〜300重量部の硬銅合金粉末、および5〜150重量
部の無機繊維とからなることを特徴とするフッ素樹脂組
成物。 2.テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)との共重合体が、パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)を0.1〜10重量%含むもので
ある上記1記載のフッ素樹脂組成物。 3.硬銅合金粉末が青銅粉末である上記1または2記載
のフッ素樹脂組成物。 4.無機繊維がガラス繊維である上記1〜3のいずれか
に記載のフッ素樹脂組成物。 5.無機繊維がカーボン繊維である上記1〜3のいずれ
かに記載のフッ素樹脂組成物。 6.無機繊維が少なくともガラス繊維とカーボン繊維と
を含む上記1〜3のいずれかに記載のフッ素樹脂組成
物。 7.フッ素樹脂組成物中におけるテトラフルオロエチレ
ンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重
合体以外の成分の合計含有量が50〜60重量%である
上記1〜6のいずれかに記載のフッ素樹脂組成物。
【0005】
【作用】フッ素樹脂としてテトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合体
(以下、PFA変性PTFEと略称する)を用い、且つ
これに上記した通りの多量の硬銅合金粉末と無機繊維と
を配合することにより、前記した課題が、即ち引っ張り
強さや伸びの低下を軽度に抑えて耐クリープ性、特に耐
圧縮クリープ性の改善されたフッ素樹脂組成物が得られ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】PFA変性PTFEとしては、一
般式R−O−CF=CF2 で表されるパーフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)の少なくとも1種とテトラフル
オロエチレンとの共重合体が用いられる。またパーフル
オロ(アルキルビニルエーテル)としては、上記式中の
Rが炭素数3〜4のパーフルオロアルキル基であるも
の、例えばパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、
パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)などが好まし
い。さらにパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)を
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%含有
するPFA変性PTFEが好ましい。
【0007】硬銅合金としては、青銅、黄銅、燐青銅、
洋白、鉛青銅、などの各種の銅合金が例示されるが、就
中、耐荷重変形性の点から青銅が好ましい。硬銅合金
は、細粉状乃至微粉状で使用される。一般的には、粒度
にしてタイラー標準篩100メッシュを100%通過す
るもの、特に同篩200メッシュを100%通過するも
の、更に同篩300メッシュを100%通過するものが
好ましい。
【0008】無機繊維としては、引っ張り強さが特別弱
いものは別として、各種の繊維が使用される。例えばソ
ーダガラス、無アルカリガラス、シリカガラスなどのガ
ラス繊維、ロックウールなどのセラミック繊維、スチー
ル、鉄、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属の金属
繊維、チタン酸カリウムなどのウィスカー、カーボン繊
維などである。就中、無アルカリガラスなどのガラス繊
維、カーボン繊維などが好ましい。
【0009】無機繊維は、一般的には単繊維の引っ張り
強さが200kgf/mm2 以上、特に300kgf/
mm2 以上であって、しかも平均繊維径が50μm以
下、特に10μm以下のものが好ましい。無機繊維の平
均長さは、10〜1000μm、特に50〜150μm
が適当であり、またアスペクト比は1〜80、特に5〜
50、さらには5〜15が適当である。なおカーボン繊
維に関しては、さらに平均繊維径は30μm以下、特に
10〜20μmが好ましく、平均長さは0.05〜2m
m、特に0.1〜0.8mmが好ましく、またアスペク
ト比は1〜80、特に5〜50が好ましい。なお本発明
においては、無機繊維として特にガラス繊維とカーボン
繊維とを配合することが好ましい。かくすると、耐クリ
ープ性が一層改善される。カーボン繊維としては、種々
のものが使用できる。
【0010】硬銅合金粉末の配合量は、PFA変性PT
FE100重量部あたり50〜300重量部である。5
0重量部より少ないと耐クリープ性についての改善効果
が乏しく、一方、300重量部より多いと伸びが急激に
低下し、極端な場合には予備成形時や焼結時にクラック
が発生することがある。従って硬銅合金粉末の好ましい
配合量は、PFA変性PTFE100重量部あたり70
〜250重量部、特に100〜200重量部である。
【0011】無機繊維の配合量は、PFA変性PTFE
100重量部あたり5〜150重量部である。5重量部
より少ないと耐クリープ性についての改善効果が乏し
く、一方、150重量部より多いと引張り強さや伸びの
低下の問題が生じる。従って無機繊維の好ましい配合量
は、フッ素樹脂100重量部あたり10〜100重量
部、特に15〜70重量部である。無機繊維としてガラ
ス繊維とカーボン繊維とを配合する場合、両繊維の配合
比においてガラス繊維の比率が大きくなると伸びが低下
し、一方、その比率が小さくなると耐クリープ性が低下
する。従って、両繊維の好ましい配合比は、ガラス繊維
100重量部あたりカーボン繊維20〜50重量部、特
に30〜80重量部である。
【0012】本発明においては、上記した成分材料以外
にも、フッ素樹脂組成物に通常配合される各種材料、例
えば老化防止剤、顔料、成型助剤、その他を必要に応じ
て配合してよい。ただし本発明のフッ素樹脂組成物中に
おけるPFA変性PTFE以外の成分の合計含有量が、
50〜60重量%の範囲内とすると引張り強さの低下が
少ないので特に好ましい。
【0013】本発明の組成物は、PFA変性PTFE、
硬銅合金粉末、無機繊維、および必要に応じて配合され
るその他の配合剤を通常の方法で混合することにより製
造できる。そして、フッ素樹脂組成物の成型加工に通常
用いられている方法、例えば圧縮成形・焼結、ラム押
出、などにより所望の形状に成型できる。
【0014】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を一
層詳細に説明する。
【0015】実施例1〜8 PFA変性PTFE(ダイキン工業社製、商品名:ポリ
フロンM112)、4フッ化エチレン樹脂(ダイキン工
業社製、商品名:ポリフロンM12)、青銅粉末(福田
金属工業社製、商品名:BRO−AT−W、粒度:タイ
ラー標準篩350メッシュを100%通過)、およびガ
ラス繊維(日東紡社製の無アルカリガラス繊維、商品
名:グラスパウダPFA−001、平均繊維径:10μ
m、平均長さ:0.1mm)、カーボン繊維(クレハ化
学社製、商品名:クレカチョップM107T、平均繊維
径:18μm、平均長さ:0.7mm)の5種の材料を
表1に示す組み合わせ並びに配合比で用い、それらをヘ
ンシェルミキサー(三井三池化工機製)を使用してドラ
イブレンドし、ついで金型中600kgf/cm2 の圧
力で予備成形した後、365℃で3時間焼成し、素材を
作成した。その後、機械加工により所定の寸法の物性評
価試料を調製した。各実施例から得た試料につき、AS
TM D621に基づき、14MPa×24時間の条件
にて荷重変形率を測定し、またASTM T1457に
基づき引っ張り強さと伸びを測定した。それらの測定結
果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】比較例1〜8 実施例1〜8において使用した各材料と同じ材料を表2
に示す組み合わせ並びに配合比で用い、実施例1〜8の
場合と同様の方法にて物性評価試料を調製並びに物性評
価を行った。それらの測定結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明のフッ素樹脂組成物は、従来と同
様の方法で製造し、また所望の製品に成型加工できる。
得られた製品は、良好な引っ張り強さや伸びを保持しな
がら耐クリープ性、特に耐圧縮クリープ性に優れている
ので、油圧や空気圧シリンダのウエアリング、軸受け、
その他高荷重がかかる摺動用部材、固定用部材などとし
て用いることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)との共重合体100重量部
    あたり50〜300重量部の硬銅合金粉末、および5〜
    150重量部の無機繊維とからなることを特徴とするフ
    ッ素樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 テトラフルオロエチレンとパーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)との共重合体が、パーフル
    オロ(アルキルビニルエーテル)を0.1〜10重量%
    含むものである請求項1記載のフッ素樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 硬銅合金粉末が青銅粉末である請求項1
    または2記載のフッ素樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 無機繊維がガラス繊維である請求項1〜
    3のいずれかに記載のフッ素樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 無機繊維がカーボン繊維である請求項1
    〜3のいずれかに記載のフッ素樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 無機繊維が少なくともガラス繊維とカー
    ボン繊維とを含む請求項1〜3のいずれかに記載のフッ
    素樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 フッ素樹脂組成物中におけるテトラフル
    オロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテ
    ル)との共重合体以外の成分の合計含有量が50〜60
    重量%である請求項1〜6のいずれかに記載のフッ素樹
    脂組成物。
JP14624096A 1996-06-07 1996-06-07 フッ素樹脂組成物 Pending JPH09324091A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001070854A1 (fr) * 2000-03-24 2001-09-27 Daikin Industries, Ltd. Anneau d'etancheite
JP2003041083A (ja) * 2001-07-25 2003-02-13 Du Pont Mitsui Fluorochem Co Ltd 変性ポリテトラフルオロエチレン組成物
CN110028613A (zh) * 2012-03-26 2019-07-19 索尔维特殊聚合物意大利有限公司 氟聚合物管

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