JPH09323088A - アンモニアを含む排水を処理するための方法 - Google Patents

アンモニアを含む排水を処理するための方法

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JPH09323088A
JPH09323088A JP8163827A JP16382796A JPH09323088A JP H09323088 A JPH09323088 A JP H09323088A JP 8163827 A JP8163827 A JP 8163827A JP 16382796 A JP16382796 A JP 16382796A JP H09323088 A JPH09323088 A JP H09323088A
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gas
ammonia
tower
heat
heat exchanger
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英正 ▲鶴▼田
Hidemasa Tsuruta
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】少量のNH3を含有する大量の排水中に含まれ
るNH3を分離取得してN2とH2Oに分解する、省エネ
ルギー的かつ無公害的なプロセスを提供する。 【構成】アンモニア放散塔から排出される、NH3が除
去された塔底液と熱交換して昇温したNH3を含有する
原排液を放散塔に供給し、塔内で系内を循環する不活性
ガスと接触してNH3をガス中に放散させ、次いで理論
量近傍の燃焼用空気と混合ガスを作った後、循環送風機
で昇圧して得た吐出ガスをガス熱交換器による昇温手段
を持つ酸化反応器で予熱した後酸化分解し、反応ガスは
先の吐出ガスの熱交換器による昇温に利用後、循環ガス
として放散塔に送りその熱源として利用、一方剰余ガス
は、必要に応じて顕熱と未反応NH3を水洗塔で回収し
て廃棄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、わが国で大きな公害
問題となっている産業排水および生活排水に含まれる窒
素化合物のうち、とくに含有アンモニア(NH3)によ
る湖沼、内湾、内海の富栄養化の防止に係り、それら排
水よりのNH3の除去と分解による公害防止プロセスに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、富栄養化の公害発生源となる、
これ等大量の排水中に含まれるNH3の濃度は、500-500
0[mg/l]といわれ、NH3は水中に遊離して存在するほ
か、一部は酸性物質と結合してアンモニウム塩として存
在する場合もある。
【0003】このような場合には、原排水に不揮発性強
アルカリ物質、たとえば苛性ソーダ(NaOH)、水酸
化カルシウム(Ca(OH)2)等を添加して、液をp
H値11もしくはそれ以上となし、溶液中のアンモニウム
塩のほぼ全量を遊離アンモニアに転換し、場合によって
はその際発生する各種沈殿を取り除く前処理が必要であ
る。
【0004】次いで液を加熱して、溶解しているNH3
を蒸留するか、空気等の水への不溶性ガスを液に吹き込
んで、NH3を気相に放散させるのが通例である。
【0005】いずれの際にも、大量のH2Oに溶解する
小量のNH3を、ほぼ完全に気相に移動させる必要があ
り、処理後の排水中の濃度は100[mg/l]またはそれ以下
を要する。
【0006】そのためには、後述するように気液接触の
ための大きな理論段数を持つ塔を用いて大量の熱量消費
を伴う操作が必要である。
【0007】さらに、気相に分離されたNH3分は、水
分、空気等と混在するが、これをそのまま大気中へ放散
することはできないので、触媒を用いて比較的低温で空
気によりNH3を窒素(N2)と水蒸気(H2O)に酸化
を行うか、または補助燃料等を使って、高温下で酸化し
てNH3を消滅させる必要がある。
【0008】しかし、そのさいに、NH3の一部は、い
わゆる窒素酸化物(NOx)まで酸化して、次の公害源
となる可能性があるので、そのさいには、これを規制値
以下に保つ追加的手段が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の通りの従来の技
術においては、大量の排水中に含まれるNH3を分離し
てこれを分解する、二次公害の発生を伴わない、省エネ
ルギー的な処理方法は未だ発表されていない。
【0010】本発明の解決すべき課題は、以上のNH3
の分離と、その分解処分に関わる二つの主要工程に関す
るものである。
【0011】その第1工程は、NH3含有水溶液より、
NH3分を選択的に除去するもので、これに関しては、
本発明は、空気等の不活性ガスを液に接触させてNH3
を放散する方法に限定するものとする。
【0012】また、第2工程は、得られたNH3分を含
む放散ガスに空気を加え、高温下で触媒を使用すること
なく、または、それより低い温度下で触媒を使用した酸
化反応を行って分解無害化する方法に限定するものとす
る。
【0013】前記第1工程における空気等の不溶性ガス
の吹込みによる排水よりのNH3の分離操作の基礎とな
るのは、両者の気液平衡関係であり、液相のNH3濃度
X [wt%]に相当する気相へのNH3の蒸気圧 P [mmHg]
は、Xが小さいときは式(1)に示されるように、Xと比例
関係にある。
【0014】 P=HX (1)
【0015】Hは、ヘンリー常数といわれるもので、温
度の関数であり、温度の上昇と共に急激に上昇する。
【0016】すなわち、液の温度が、20、40、60、80℃
と上昇すると、H=6.3、10.2、23.0、45.8 [mmHg/wt%]
と増加し、NH3分の蒸気圧もこれに比例しして増加す
る。
【0017】通常、排水中のNH3による富栄養化が問
題となるケースでは、原排水中のNH3濃度は前述のご
とく低濃度の範囲で、液温は常温、すなわち季節により
約10℃〜30℃の範囲である。
【0018】従って、第1工程においてこのような低濃
度のNH3水溶液に不活性ガスを吹込んで溶解している
NH3のうち90%〜99%を気相に放散させるには、液温を
高めてその蒸気圧を上げて送風ガス量を減らすことが塔
の小型化にとり重要であり、そのような少量かつ高NH
3濃度の放散ガスを得ることは、続いて高温で酸化分解
を行う第2工程においても装置の小型化と省エネルギー
化にとって必要不可欠である。
【0019】しかし反面これは原排水の加熱に大量の熱
量の消費をともなうとの二律背反的な矛盾を抱えてい
る。
【0020】一般に原排水中のNH3を第1工程で前述
の条件範囲下で脱アンモニア処理を行う場合には、塔頂
よりの放散ガス中のNH3濃度は原排水のNH3濃度によ
って増減することは当然であるが、同時にガス量と液温
も大きく関与する。
【0021】このような複雑な関係を考慮して各種物性
値を用いてシミュレーション計算を行った結果では放散
ガス中のNH3濃度は、0.2〜5.0 [mol%]の範囲にあると
推算される。
【0022】そのさいNH3を低濃度の液より高濃度の
ガスとして得るには、循環ガス量の減少とそれにともな
う液温の上昇が必要であり、そのさいには加熱のために
外部よりのスチームの吹込み等の操作は避けられない。
【0023】一方、その様なNH3を含む放散ガスが第
2工程に入ってNH3の酸化反応で発生する反応熱によ
るガスの昇温巾は、当然ながら入力ガス中のNH3濃度
に比例するので、その濃度が下がるにつれ省エネルギー
のためには系内のガス熱交換器の負担が増大し装置の高
額化に結びつく。
【0024】とくに入力ガス中のNH3濃度が1%を大巾
に下回れば、それに対応して大量の補助熱源の支援およ
び、または大型、高温形の熱交換器の使用により反応温
度を1000℃以上に高めるか、または適当な触媒を用いて
反応温度を下げる等の工夫が必要となり、いずれにせよ
コストの増大につながる。
【0025】これとは別に第2工程ではNH3の気相酸
化によりN2とH2Oに分解する主反応にともなって、酸
化が過度に行われてNOxが発生したり、逆に不足によ
り生ずる未反応のNH3が残存して大気中に排出される
といった二次公害を防止する手段も合わせ持たねばなら
ない。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のアンモニアを含む排水を処理するための方
法においては、アンモニアを含有する原排水を、まず液
熱交換器で後記の塔底液と熱交換して昇温したのち、ア
ンモニア放散塔の塔頂部に送り、当該原排水が塔内を降
下する間に、塔底部に吹込まれて上昇する循環ガスと向
流的に接触させ、当該原排水に含まれるアンモニアをガ
ス中に放散させて、塔頂部より得られた塔頂ガスを後記
の第2工程に送ると共に、所定のアンモニア濃度まで下
がって塔底に達した塔底液は、前記の塔底液として原排
水を加熱したのち廃液となる第1工程と、前記塔頂ガス
にアンモニアの酸化分解用として、高温反応室で生成す
る反応ガスの雰囲気が、一般的にいって中性もしくは弱
還元性となるごとき量の空気を添加混合したのち、循環
送風機に送って吐出ガスの自己燃焼熱による昇温手段と
必要に応じて設ける補助加熱手段とを備えた酸化反応器
に送りその中でまず前記昇温手段である熱交換器により
予熱したのちにアンモニアを窒素と水蒸気に酸化分解
し、得られた反応ガスは前記吐出ガスの加熱に利用した
のち、その少なくとも一部は廃ガスとして系外に廃棄す
るか、必要であれば廃棄の前に水洗を行い、その保有す
る顕熱と未分解のアンモニアがあればそれも同時に水中
に吸収回収してアンモニア放散塔に戻し、残部の反応ガ
スは前記の循環ガスとしてアンモニア放散塔の塔底部に
吹込む第2工程とからなることを特徴とするアンモニア
を含む排水を処理するための方法の提供であり、さら
に、酸化反応器が、触媒層を内蔵する高温反応室と、吐
出ガスの加熱手段としての間接熱交換器から構成される
か、または、より高温下で操作される非接触式高温反応
室と蓄熱形熱交換器および必要に応じて反応ガスの温度
平滑化用蓄熱帯をもって構成するいづれかの一つが選ば
れることを手段とすることで、省エネルギー化と設備の
小型化、低価格化を計る方法を提供する。
【0027】以下図面を用いてさらに詳細に説明を行え
ば、図1においてNH3を含有する原排水12を液熱交
換器4で昇温したのちアンモニア放散塔1の塔頂部2に
送り、塔内を降下する間に塔底部3に循環ガス23とし
て吹込まれて上昇するガスと向流的に接触させ、液に含
まれるNH3をガス中に逐次放散させ、塔頂部2より塔
頂ガス16を得て第2工程に送ると共に所定のNH3
度まで下がって塔底部3に達した塔底液14は、液熱交
換器4に送って原排水12を加熱したのち廃液15とな
る第1工程と、前記塔頂ガス16に所定量の酸化用空気
17を加えた混合ガス18を循環送風機5により吐出ガ
ス19として酸化反応器24に送る。
【0028】酸化反応器24は、高温反応室6、電気補
助加熱器7、触媒層8、ガス熱交換器9、熱交ヘッドカ
バー10、連結ダクト11等よりなる。
【0029】まず吐出ガス19は、ガス熱交換器9によ
り昇温したのち高温反応室6に導き必要により電気補助
加熱器7または他のバーナー等の加熱手段の支援によ
り、所定のガス温度までNH3を窒素と水蒸気に酸化分
解する。
【0030】このさい補助加熱手段7としてバーナーに
よる燃焼ガスを直接高温反応室に吹込むときは燃料には
炭酸ガスCO2の発生を伴わないものに限定する必要が
ある。
【0031】得られた反応ガスはガス熱交換器9に導
き、前記吐出ガスの加熱に利用したのち排ガス21とな
り、その一部は廃ガス22として系外に廃棄し、残りは
前記循環ガス23としてアンモニア放散塔1の塔底部3
へ送る第2工程とを互いにガスの往復により連結し、物
質ならびに熱の授受を行うことで前述の省エネルギー化
と設備の小型化、低価格化を計る手段を提供する。
【0032】さらに第2工程において酸化空気17の送
入量を調整して高温反応室6で生じる反応ガスの雰囲気
を中性または弱還元性となしてNOxの発生を抑え、さ
らに必要により廃ガス22を図2に示すように水吸収塔
25に導き塔内に灌液される吸収水26と直接接触させ
てガスに含まれる未分解NH3と顕熱と共に液に吸収
し、回収温水28を得てこれを前記アンモニア放散塔1
の適当な位置に戻すことにより二次公害の発生をともな
わない省エネルギー的な手段を提供する。
【0033】次に第2工程におけるNH3の酸化反応に
ついてさらに詳細な手段について説明する。
【0034】NH3が気相において酸化されて窒素N2
水蒸気H2Oに変化する式(2)において、エネルギー変化
をみると、NH3モル当たり NH3(g) + 3/4O2(g) = 1/2N2(g) + 3/2H2O(g) (2) NH3モル当たり発生する熱量は、25℃において次の通
りである。
【0035】 エンタルピーの変化量 ΔH=ー75.64 kcal/mol (3) 自由エネルギーの変化量 ΔG=-77.97 kcal/mol (4)
【0036】すなわち(3)、(4)に示されるような発熱反
応で、かつほとんど(2)の右辺方向に平衡は寄ってい
る。
【0037】問題は、(2)の反応が十分の速度を持って
進行する温度であり、触媒を使わないときは通常1000℃
前後またはそれ以上が必要とされる。
【0038】そのさいの入力ガス中のNH3濃度は、前
述の通り高くて数%、ときには0.5%またはそれ以下にな
ることも予想される。
【0039】そのような低濃度のNH3ガスを酸化する
には、前述のような第1工程、第2工程の各々の内部に
定法による熱交換器を設置し、さらに第2工程の剰予熱
を循環ガスにより第1工程に戻す新しい手段を加えても
なお熱量不足となる恐れがある。
【0040】このような場合には、高温反応室6の内部
に適当な触媒を充填した触媒層8を設けて反応温度を50
0℃前後まで下げる酸化方式に変更する手段が有効で、
これにより補助加熱用エネルギーの不要化または軽減が
計れる。
【0041】あるいはガス熱交換器9の構造を図1のご
とき定法の伝熱面を介して熱交換を行う間接伝熱方式と
することをやめて、図2のごとき、より耐熱性の材質を
用いた高温の稼動に適し、かつ熱効率の高い蓄熱式の直
接伝熱方式に変えて省エネルギー化を計る手段を講ず
る。
【0042】すなわち図2において、酸化反応器24は
高温反応室6、補助加熱手段である電気補助加熱器7、
蓄熱形ガス熱交換器9′、9″、低温気室10′、1
0″と切替弁V1、V1′、V2、V2′からなる。
【0043】図のように高温反応室6の1基に対して複
数基の蓄熱形の熱交換器9′、9″を配設し、各々の高
温側は高温反応室6に直結させ、低温側は低温気室1
0′、10″を経て各々送風切替弁V1、V1′および排
風切替弁V2、V2′を介して吐出ガス19、排ガス21
のラインに接続させてアンモニアの酸化反応器24を構
成する。
【0044】操作は、たとえば吐出ガス19をまずV1
を経て低温気室10′より蓄熱形ガス熱交換器9′の中
を上方に導き、内蔵する高温下の蓄熱体と接触させて予
熱したのち、高温反応室6に導きアンモニアの酸化分解
を行い、反応ガスは蓄熱形ガス熱交換器9″の中を下方
に導き低温下の蓄熱体を加熱昇温して低温気室10″よ
り排風切替弁V2′を経て排ガス21のラインに送る間
に、蓄熱形ガス熱交換器9′、9″内の温度分布が変化
して、予め定めた範囲を超えたときには、送風切替弁V
1、V1′、排風切替弁V2、V2′の開閉を各々逆転する
ことで吐出ガス19は、反対方向すなわち低温気室1
0″−蓄熱形ガス熱交換器9″−高温反応室6−蓄熱形
熱交換器9′−低温気室10′の進路を取って排ガス2
1にいたるように変更して運転を継続し、蓄熱形ガス熱
交換器9′、9″内の温度分布が所定の範囲を保つよう
に運転操作を行うと共に、かくて得られた排ガス21は
必要により蓄熱帯30を通してガス温度の平滑化を行
う。
【0045】この方式によれば、蓄熱形ガス熱交換器
9′、9″の温度分布は高温反応室6に接する高温側
は、1000℃またはそれ以上に、低温気室10′、10″
に接する低温側は300℃以下に保つことができるので、
スタート時を除いては低濃度NH3処理のさいにも補
助エネルギー20(図においては電熱)のカットまたは
軽減が可能である。
【0046】処理するガス中のNH3濃度が特に低い場
合には、先に述べた触媒方式に上記の蓄熱形ガス熱交換
器を組合わせた手段が推奨される。
【0047】たとえば図2において蓄熱形ガス熱交換器
9′、9″の高温気室6に面する各々の蓄熱体の上部に
触媒層を設ける手段はその一例である。
【0048】
【実施例1】図1において、NH3を1000 [mg/l]含む原
排水3000 [kg/h]を液熱交換器4により約60℃に昇温し
てアンモニア放散塔1の塔頂部15に液送した。
【0049】アンモニア放散塔1の内部には、米国ノー
トン社製塔充填物商品名 IMTP No.15 が理論段数15に相
当する高さに充填され塔底部には循環ガス25の吹込み
ラインが設けられている。
【0050】塔フィード液13は、塔内の充填物層内を
灌液する間に塔底から上昇する循環ガスと向流的に接触
し、液中のNH3は放散して塔頂ガス16に、塔底液1
4は、前記液熱交換器4を通過する間に原排水12と熱
交換を行う。
【0051】このとき循環ガス13は、後述するように
約160℃であり、循環送風機5により約520 [Nm3/h]前後
の一定値を保つように制御される。
【0052】このさい塔底液14の残留NH3濃度を50
[mg/l]に保つためには、塔底温度を69〜70℃に保つ必要
があり、そのためには、循環ガス23と共に塔底より20
〜30[kg/h]の低圧蒸気29の吹込みが必要であった。
【0053】一方塔頂ガス8は、62℃前後でNH3を約
0.7容量%のほか飽和水蒸気を含むが、これに計算量の酸
化用空気17が混入されたのち送風機5により昇圧され
て吐出ガス19として酸化反応器24へ送られる。
【0054】酸化反応器24は、高温反応室6と、それ
に内蔵する触媒層8、ガス熱交換器9、連結ダクト1
1、熱交ヘッドカバー10等によって構成され、反応室
6には、補助熱源として電気補助加熱器7とこれを加熱
するための電源20が設けられている。
【0055】ガス19は、ガス熱交換器9の低温側を経
て約530℃に昇温し連結ダクト11より高温反応室6に
はいり、触媒層8を通過する間に式(2)に示すNH3の酸
化分解が、ほぼ完全に行われ、そのさいの反応熱により
ガス温度は約600℃に昇温した。
【0056】反応ガスは直ちにガス熱交換器9の高温側
を通過し、その間に前記吐出ガス19と熱交換を行って
熱交ヘッドカバー10より排ガス21となるが、なお約
160℃を保った。
【0057】そのうち約20 [Nm3/h]は、廃ガス22とし
て系外に除かれるが残りは循環ガス23としてアンモニ
ア放散塔1へ戻る。
【0058】反応温度は最高温度600℃であったが、こ
れは触媒によっては更に低温、たとえば500℃、450℃と
下げる必要があり、それに応じてガス熱交換器9の稼動
温度範囲は低下する。
【0059】しかし、そのさいの反応によって生ずる昇
温巾は、入り口ガスのNH3濃度に支配されるので触媒
の運転温度の変更があってもガス熱交換器9以外の各点
では物質収支熱収支に関しては大きな変更はみられなか
った。
【0060】また酸化反応後の排ガス21中の残存酸素
を常に中性または弱還元性雰囲気に保つように酸化用空
気24の量を調節したために、N0xの発生はつねに100
[PPM]以下を保ちアンモニアの発生も検出されなかっ
た。
【0061】以上の設備のうち酸化反応器24について
は反応室6は軟鋼製胴体の内側をセラミックライニング
を施したもの、熱交換器9は耐熱金属材料よりなるプレ
ート式を使用した。
【0062】
【実施例2】図2において、原排水12中のNH3濃度
は500 [mg/l]であり、液量は5000 [kg/h]を処理した。
【0063】実施例1と同様の操作により原排水12が
液熱交換器4により約60℃に昇温した塔フィード液13
は、アンモニア放散塔1の塔頂部2へ送られ、塔底より
約120℃で吹込まれる約850 [Nm3/h]の循環ガスと向流接
触し、液は約68℃の塔底液14とし液熱交換器4をへて
残留NH3濃度 [50mg/l]前後で廃液15となる。
【0064】一方塔内を上昇する循環ガスは液より移動
したNH3を約0.35 [mol%]前後含み塔頂ガス16として
60℃前後で排気される。
【0065】これにNH3の理論当量の酸化用空気17
の約12 [Nm3/h]が加わり循環送風機5で吐出ガス19と
して風量の調節がなされ約75℃で酸化反応器24に流入
する。
【0066】酸化反応器24は、高温反応室6とその中
央部に位置する電気補助加熱器7、複数基のガス熱交換
器9′、9″およびガスの流路切換えのための送風切換
弁V1、V1′、排風切換弁V2、V2′等より構成さ
れ、ガス熱交換器9′、9″の内部にはセラミックス等
の耐熱材料による蓄熱体が充填されている。
【0067】吐出ガス19は、例えば熱交換器9′を通
るさいに高温下の充填物と接触し、蓄熱の一部を受取り
昇温し、平均温度1000℃以上で高温反応室6にはいりN
3の酸化反応が中性または弱還元性雰囲気の下で行わ
れ、平均理論火炎温度は1100℃に達する。
【0068】そのさい電気補助加熱器7は外部より電源
20により作動し、ガスの着火源としてまたは火炎の安
定化に寄与する。
【0069】また操業中の電力消費は3〜5KWであった。
【0070】反応ずみのガスは、他の熱交換器9″に送
られ、内蔵する蓄熱体を加熱昇温しつつ自身は平均温度
120℃の排ガス21となる。
【0071】そのうち13〜15 [Nm3/h]が廃ガス22とし
て系外に出る。
【0072】残りは循環ガス23となり、加熱用スチー
ム29を50〜55 [kg/h]加えて塔底部3へ戻される。
【0073】なお熱交換器9′、9″は、各々ガスによ
る加熱と冷却のサイクルが一対として繰り返されるが、
これに合わせて排ガス21の温度は前記平均120℃に対
してバルブ類の切換頻度により上下に変動する。
【0074】この変動幅を制限して、アンモニア放散塔
1の運転を安定にするために循環ガス23の流路(排ガ
ス21の流路でもよい)中に蓄熱帯30を設けてその出
口ガスの温度の平均化を行うことがある。
【0075】また廃ガス22の中にはNH3の酸化反応
のさいの未反応分があってこれが公害の規制を超える場
合には水吸収塔25の塔底部に導き塔頂より吸収水26
の適当量を降らせることにより、NH3の除去と顕熱の
同時回収を行い60℃程度の回収温水を得て、アンモニア
吸収塔1の適当な位置に戻すことが可能である。
【0076】
【発明の効果】本発明は、以上詳細に説明したように構
成されているので、以下に箇条書きするような効果を奏
する。
【0077】(1)アンモニアを含有する排液中のNH3
選択的に放散した後、これをNOxの発生を抑えてN2
2Oに酸化分解し、反応熱が有効利用されるほか、反
応ガス中に未分解のNH3があるときは、ガス中の顕熱
と共に水に吸収回収し蒸留塔に戻して処理するので、省
エネルギー形のほぼ完全な公害防止プロセスが完成す
る。
【0078】(2)放散ガス中のNH3濃度に応じて燃焼熱
を有効利用する適切な酸化反応器が選べるので、CO2
の発生を伴わない特殊な補助燃料が安価に得られないと
きでも電力等の補助熱源は不要、または殆ど不要とする
ことができ経済効果が大きい。
【0079】(3)全プロセスを構成する各工程自体の
他、工程相互間に省エネルギー的工夫が組込まれている
ので、とくに低濃度のNH3を含む大量の排水処理に対
して著しい効果を有し、公害防止上、ならびにエネルギ
ー有効利用上貢献するところが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の実施態様を示すフローシートであ
る。
【図2】実施例2の実施態様を示すフローシートであ
る。
【符号の説明】
1 アンモニア放散塔 15 廃液 2 塔頂部 16 塔頂ガス 3 塔底部 17 酸化用空気 4 液熱交換器 18 混合ガス 5 循環送風機 19 吐出ガス 6 高温反応室 20 電源 7 電気補助加熱器 21 排ガス 8 触媒層 22 廃ガス 9 ガス熱交換器 23 循環ガス 9′、9″ 蓄熱式ガス熱交換器 24 酸化反応器 10 熱交ヘッドカバー 25 水吸収塔 10′、10″ 低温気室 26 吸収水 11 連結ダクト 27 放散ガス 12 原排水 28 回収温水 13 塔フィード液 29 加熱用スチ
ーム 14 塔底液 30 蓄熱帯

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンモニアを含有する原排水を、液熱交換
    器で後記の塔底液と熱交換して昇温したのち、アンモニ
    ア放散塔の塔頂部に送り、当該原排水が塔内を降下する
    間に、塔底部に吹込まれて上昇する循環ガスと向流的に
    接触させ、当該原排水に含まれるアンモニアをガス中に
    放散させて、塔頂部より得られた塔頂ガスを後記の第2
    工程に送ると共に、所定のアンモニア濃度まで下がって
    塔底に達した塔底液は、前記の塔底液として原排水を加
    熱したのち廃液となる第1工程と、前記塔頂ガスにアン
    モニアの酸化分解用として所定量の空気を添加混合した
    のち循環送風機に送り、得られた吐出ガスは吐出ガスの
    自己燃焼熱による昇温手段と必要に応じて設ける補助加
    熱手段とを備えた酸化反応器に送りその中でまず前記昇
    温手段であるガス熱交換器により予熱したのちに高温反
    応室においてアンモニアを窒素と水蒸気に酸化分解し、
    得られた反応ガスは前記吐出ガスの加熱に利用したの
    ち、その少なくとも一部は廃ガスとして系外に廃棄する
    か、必要であれば廃棄の前に水洗を行い、その保有する
    顕熱と未分解のアンモニアがあればそれも同時に水中に
    吸収回収してアンモニア放散塔に戻し、残部の反応ガス
    は前記の循環ガスとしてアンモニア放散塔の塔底部に吹
    込む第2工程とからなるアンモニアを含む排水を処理す
    るための方法。
  2. 【請求項2】酸化反応器が、無触媒かまたは触媒層を内
    蔵する高温反応室と、吐出ガスの加熱手段としての間接
    熱交換器から構成されるか、または、より高温下で操作
    される非接触式高温反応室と蓄熱形熱交換器および必要
    に応じて反応ガスの温度平滑化用蓄熱体をもって構成す
    るいづれかの一つが選ばれた請求項1に従うアンモニア
    を含む排水を処理するための方法。
  3. 【請求項3】塔頂ガスにアンモニアの酸化分解用として
    添加混合される空気の量が、高温反応室で生ずる反応ガ
    スの雰囲気を中性または弱還元性とするに足る量である
    ことを特徴とする請求項1または2に従うアンモニアを
    含む排水を処理するための方法。
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