JPH09322674A - 水槽内貼りフィルムとこれを用いた水槽及び水槽内面塗装用抗菌剤含有塗料組成物とこれを用いた水槽 - Google Patents

水槽内貼りフィルムとこれを用いた水槽及び水槽内面塗装用抗菌剤含有塗料組成物とこれを用いた水槽

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JPH09322674A
JPH09322674A JP13926696A JP13926696A JPH09322674A JP H09322674 A JPH09322674 A JP H09322674A JP 13926696 A JP13926696 A JP 13926696A JP 13926696 A JP13926696 A JP 13926696A JP H09322674 A JPH09322674 A JP H09322674A
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film
water tank
aquarium
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antibacterial agent
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JP13926696A
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Toshiichi Tomioka
冨岡  敏一
Atsushi Nishino
西野  敦
Hiroshi Ejiri
浩 江尻
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明樹脂フィルム1の片面に透明性及び耐水性
を有する粘着層2を備え、その表面に剥離シートまたは
紙5を備え、剥離シートまたは紙5の少なくとも一端に
剥離用剥ぎ取り手段3を具備したことにより、魚類を飼
育する水槽の表面に付着する藻類、微生物等の汚染を防
ぎ、水槽内を常に清潔の管理する水槽内貼りフィルム及
びこれを用いた水槽を提供する。 【解決手段】ポリプロピレンフィルム1の片面にはアク
リル系で耐水性のある透明性のある粘着層2を設けてあ
る。このポリプロピレンフィルム1の端部から5mmまで
の帯状の部分3には、上記粘着層2が塗布されていな
い。またフィルムの端部近くに魚の意匠4を印刷してあ
る。このポリプロピレンフィルム1を、粘着層2の設け
ていない部分を約2mmづつずらしながら、12枚同様に
積層し、最外層の粘着面には離型紙5を接着させて水槽
内貼りフィルムを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、淡水魚または海水
魚飼育用水槽などに使用するための、水槽内貼りフィル
ムとこれを用いた水槽及び抗菌剤含有塗料組成物とこれ
を用いた水槽に関する。
【0002】
【従来の技術】魚類の飼育繁殖を目的とした水槽は、観
賞用、食用のための魚類を外部から容易に観察ができる
ようにするため、観察窓または透明水槽壁自体、および
そのメンテナンスに多くの改良がなされてきた。たとえ
ば、水槽の水を交換する作業を軽減するための水濾過装
置、飼育する魚類をより美しく、または自然に見せるた
めの照明技術、魚類に新鮮な酸素を供給し、健康状態を
維持するためのエアレーション技術など多くの技術、装
置が提案されている。
【0003】また、水槽壁面の美化、飼育魚類の健康維
持のために、藻類が壁面に付着しないようにするか、ま
たは抑制することが求められている。たとえば、窓材ま
たは壁材の透明性をより向上させるために硝子、透明ア
クリル樹脂などの透明体を用いた水槽構成材料に始ま
り、その表面へ付着した藻類を除去するためのワイパー
などのメンテナンス用具が提案され、一部は市販されて
いるものもある。
【0004】一方、藻類の繁殖を防止するため、水槽中
の水を濾過、もしくは滅菌し、藻類の繁殖を抑制し、ま
たはより透明性の高い水を循環させる工夫が多く試みら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水槽中
で魚類を飼育するため、魚類から排泄されたり、飼育す
る餌の残査から遊離される栄養源により、藻類が生育す
る現象が必ずみられ、水槽壁面が汚れるという問題は、
依然として残っている。長年、このような問題を解決す
る方法が強く求められている。
【0006】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、魚類を飼育する水槽の表面に付着する藻類をはじめ
とする微生物等の汚染を防ぎ、水槽内を常に清潔の管理
するための水槽内貼りフィルムとこれを用いた水槽及び
抗菌剤含有塗料組成物とこれを用いた水槽を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の水槽内貼りフィルムは、透明樹脂フィルム
の片面に透明性及び耐水性を有する粘着層を備え、その
表面に剥離シートまたは紙を備え、前記剥離シートまた
は紙の少なくとも一端に剥離用剥ぎ取り手段を具備して
なるという構成を備えたものである。このような構成と
したことにより、魚類を飼育する水槽の表面に付着する
藻類をはじめとする微生物等の汚染を防ぎ、水槽内を常
に清潔の管理することができる。透明樹脂フィルムとし
ては、ポリエステル樹脂フィルム、ポリオレフィン樹脂
フィルム等を使用できる。
【0008】前記構成においては、透明樹脂フィルム中
に抗菌剤が分散されていることが好ましい。これによ
り、さらに藻類をはじめとする微生物等の汚染を防ぐこ
とができる。抗菌剤は、透明樹脂フィルム中に0.02
〜2重量%添加・分散することが好ましい。
【0009】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ムの粘着層と反対側の面に、さらに抗菌剤含有塗料を塗
工してなることが好ましい。これにより、さらに藻類を
はじめとする微生物等の汚染を防ぐことができる。藻
類、微生物等の付着面に抗菌剤含有塗料がコーティング
されているからである。抗菌剤含有塗料としては、たと
えばチオスルファト銀錯体を抗菌成分とし、シリカゲル
に担持させた後、少なくともその表面の一部を反応性有
機ケイ素化合物で被覆してなる抗菌剤を、例えばフッ素
樹脂に0.02〜2重量%混合し、厚さ5〜50μmに
コーティングするのが好ましい。
【0010】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ム及び粘着層を単位とする層が複数枚積層されているこ
とが好ましい。これにより、汚染物質が水との接触面に
付着した場合、付着部分の単層フィルムを剥ぎ取ること
により、正常なフィルム面を使用することができる。
【0011】また前記構成においては、積層フィルムの
少なくとも一端部分に、単層フィルムごとに剥がすため
の剥離用剥ぎ取り手段を具備してなることが好ましい。
これにより、汚れた単層フィルムのみを効率良く合理的
に剥ぎ取ることができる。
【0012】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ムと粘着層の間に意匠または記号を塗工してなることが
好ましい。これにより、意匠効果が発現するとともに、
意匠または記号を積層フィルムの厚さ方向にいくつか変
えておくことにより、残りの有効なフィルム枚数を把握
することもできる。
【0013】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ムの表面またはフィルムと粘着層の間の少なくとも一方
に光反射防止層を具備してなることが好ましい。これに
より、水槽の外部からの観察がしやすくなる。
【0014】また前記構成においては、抗菌剤が、チオ
スルファト銀錯体を抗菌成分とし、シリカゲルに担持さ
せた後、少なくともその表面の一部を反応性有機ケイ素
化合物で被覆してなる抗菌剤であることが好ましい。こ
れにより、藻類をはじめとする微生物等の汚染をさらに
効率良く合理的に防ぐことができる。
【0015】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ムが、表面平滑性を有し、疎水性樹脂または表面塗工面
が疎水性樹脂であることが好ましい。これにより、藻類
をはじめとする微生物等の汚染をさらに効率良く合理的
に防ぐことができる。
【0016】また前記構成においては、透明樹脂フィル
ムは、厚さが100μm以下のポリプロピレン樹脂製で
あることが好ましい。これにより、汚染をさらに効率良
く合理的に防ぐことができる。
【0017】次に本発明の水槽は、前記に記載の水槽内
貼りフィルムを、水槽内面の少なくとも観察側の一面に
貼付したという構成を有するものである。これにより、
魚類を飼育する水槽の表面に付着する藻類をはじめとす
る微生物等の汚染を防ぎ、水槽内を常に清潔の管理する
ことができる。
【0018】次に本発明の水槽内面塗装用抗菌剤含有塗
料組成物は、透明性及び耐水性を有する樹脂に、チオス
ルファト銀錯体を抗菌成分とし、シリカゲルに担持させ
た後、少なくともその表面の一部を反応性有機ケイ素化
合物で被覆した抗菌剤を分散させてなるという構成を備
えたものである。透明性及び耐水性を有する樹脂として
はフッ素樹脂が好ましい。抗菌剤の添加量は、0.02
〜2重量%の範囲が好ましい。
【0019】次に本発明の水槽は、前記の抗菌剤含有塗
料組成物を、水槽内面の少なくとも観察側の一面にコー
ティングしたものである。コーティング厚さは、5〜5
0μmが好ましい。抗菌剤を分散したマトリックス樹脂
としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、ア
クリル変性フッ素樹脂などのフッ素樹脂を用いると、抗
菌効果が低下した後、コーティング物質を剥がすことが
容易となる。
【0020】
【発明の実施の形態】藻類の繁殖は、魚類の排泄物から
遊離する窒素源と、餌の残査から遊離される炭素源など
の栄養素により微生物が増殖し、その微生物を栄養源、
かつ付着源として藻類が水槽壁面に付着すると考えられ
る。すなわち、微生物の増殖率は、水中を漂流する場合
と、壁面などに固定化された場合では大きく異なる。壁
面などに付着した場合は、より増殖するとともに、二次
代謝物として「ぬめり様物質」を生産する。水中を漂流
する場合は、固定された場合に比べて微生物の増殖率は
低いが、酸素、水それぞれの代謝に適した場所へと付着
する。これらは藻類よりも小さい微生物が付着する場合
もあるが、光照射条件が良好であれば藻類が直接付着す
ることもある。
【0021】この付着を抑制する方法は、付着基材の表
面を疎水性化することによる接着率の低減が第1に挙げ
られる。第2は基材表面の平滑性である。これらによ
り、付着しようとする微生物は、循環水流と基材の間で
生じる水流抵抗により付着が抑止できる。
【0022】第3は、基材表面の抗菌性能である。表面
に付着した微生物の増殖を抑止することで、表面への付
着率を低減できる。 (実施の形態1)図1に本発明の水槽内貼りフィルムの
基本構成図を示す。図1において、1は500mm×40
0mmの面積で25μmの厚みの表面が光沢性のあるポリ
プロピレンフィルムで、片面には10μmの厚みのアク
リル系で耐水性のある透明性のある粘着層2を設けてあ
る。このポリプロピレンフィルム1の500mm幅の端部
から5mmまでの帯状の部分3には、上記粘着層2が塗布
されていない。またフィルムの端部近くに魚の意匠4を
印刷してある。このポリプロピレンフィルム1を、粘着
層2の設けていない部分を約2mmづつずらしながら、1
2枚同様に積層し、それぞれの層間に空気などが入らな
いように密着させて積層し、最外層の粘着面には離型紙
5を接着させて本発明の実施の形態1の水槽内貼りフィ
ルムを構成した。
【0023】このポリプロピレンフィルム1には、抗菌
剤が0.5重量%添加され、混練などにより均一分散さ
れている。抗菌剤は、チオスルファト銀錯体(抗菌剤全
体を100重量%としたときに銀換算で3重量%)をシ
リカゲルに担持させその表面の少なくとも一部をテトラ
エトキシシランの加水分解物で被覆した構成からなるも
のを用いた。チオスルファト銀錯体はアニオンの銀錯体
で、塩素イオンとの反応性が低く、塩素イオン共存下で
も安定した抗菌性能を発揮する。すなわち、銀はカチオ
ンで、魚類飼育中の水中には魚類から排泄される老廃物
に含まれる他、水道水から持ち込まれる次亜塩素酸イオ
ン等のアニオンの塩素イオンときわめて容易に反応す
る。とりわけ海水魚の場合は、海水を用いるため海水の
主成分である塩化ナトリウムによる多くの塩素イオンが
含まれる。反応物の塩化銀は不溶性で抗菌性能が低いば
かりか、写真フィルムの感光剤としても用いられる極め
て高い光反応性のため、塩素イオンの共存下で用いる際
の耐変色性の面から問題があった。そこで、上記チオス
ルファト銀錯体を抗菌成分として用いることにより、表
1に示すような抗菌性能、およびその持続性が得られる
という利点がある。
【0024】
【表1】
【0025】次に、本実施形態の水槽内貼りフィルムの
設置方法を説明する。観察する壁面の大きさが、幅約5
50mm×深さ約450mmのアクリル樹脂製の水槽であ
る。この水槽内面に上記構成で準備された水槽内貼りフ
ィルムを、底部をあわせて、アクリル樹脂壁面に密着さ
せて貼付した。その後所定の水位まで水を入れ、濾過装
置を作動させ、さらにエアレーションを作動させた後、
観賞魚を入れた。
【0026】餌の残査や、観賞魚の排泄物は、ある程度
濾過装置で除去されるが、水溶成分、特にアンモニア成
分は除去しにくく、藻類をはじめとする水中微生物の栄
養源となる。水中の微生物は、固定化されるとその増殖
率は増加し、とくに底面に敷かれた砂等に付着する。
【0027】本実施形態の水槽内貼りフィルム表面にも
付着するが、この水槽内貼りフィルムの表面材質が、ポ
リプロピレン樹脂でその表面が疎水性であるため、表面
に付着しにくく、さらに付着しても水槽内の循環水流に
より、洗い流される。さらにもし、付着しても、ポリプ
ロピレン樹脂に混練された抗菌剤の作用により、微生物
の増殖を抑止される。
【0028】水槽の照明にも依るが、通常2週間から1
ヶ月経過すると、水槽壁面にはぬめりが生じ、その上に
緑色または紫から褐色の藻類が付着し始め、水槽の美観
を損なう。しかし本発明水槽内貼りフィルムを貼付する
ことにより、その期間を約2倍に延長することが可能と
なる。
【0029】さらに、水槽壁の透明性が損なわれてきた
とき、本発明水槽内貼りフィルムの最表層の一枚を剥離
することで、新たな表面層が表れ、水槽壁面の透明性は
回復する。
【0030】このとき、表面層の剥離の方法について説
明すると、最表層の剥離は本発明水槽内貼りフィルムの
一端に粘着層の加工されていない部分があり、そこから
最表層のみを剥離させる。剥離させるときに粘着加工の
されていない部分を保持し、剥離方向に力を加えた場
合、剥離力は、粘着加工層の端部に集中する。積層され
たフィルムの粘着加工層端部を約2mmづつずらすこと
で、粘着層の剥離力を最表層のみに集中させ、最表層の
みを剥離させることが可能となる。
【0031】本実施形態の水槽内貼りフィルムの端部近
くに、魚の意匠4を印刷してあるため、少しづつずらし
て積層すると、水槽の壁面外側から魚の意匠は積層枚数
の数だけみることができる。このことにより、水槽表面
に貼付されている透明の水槽内貼りフィルムの残り枚数
を、表示することが可能となり、的確なメンテナンスが
できる。
【0032】(実施の形態2)図2に本発明の第2の実
施の形態に基づく水槽内貼りフィルムの基本構成図を示
す。図2の11は500mm×400mmの面積で10μm
の厚みの表面が光沢性のあるポリエチレンテレフタレー
ト(ポリエステル)フィルムである。片面には3μmの
厚みのアクリル系で耐水性のある透明性のある粘着層1
2を設けてある。このポリエステルフィルム11の50
0mm幅の端部から5mmまでの帯状の部分13には、上記
帯状のポリエステルフィルムが貼付されている。
【0033】ポリエステルフィルムの粘着層を加工され
ている面の他方の面には、表面の全反射係数を低下させ
る処方をした透明性フッ素系樹脂(ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)樹脂、またはアクリル変性フッ素樹脂)
に、上記実施の形態1で用いた抗菌剤を1.0重量%添
加した塗料を塗工層14として設けてある。最外層の粘
着面には離型紙5を接着させて本発明実施の形態2の水
槽内貼りフィルムを構成した。
【0034】このフィルムを前記実施の形態1と同様に
積層させて水槽内貼りフィルムを構成させた。この水槽
内貼りフィルムも、前記の実施の形態1の水槽内貼りフ
ィルムと同様に水槽内壁部に貼付することで、藻類をは
じめとする微生物の付着を防止抑制する効果を発揮する
と共に、定期的に最表層を剥離させることで、水槽壁面
の透明性を維持させることができた。
【0035】本発明水槽内貼りフィルムは、それを観賞
魚または食用魚の水槽内面に貼付することで、水槽壁面
に付着する藻類などの微生物に起因する汚染を防止抑制
できる効果を発揮する。すなわち、貼付フィルム表面の
疎水性に起因する物理的な微生物付着抑制と、フィルム
内部またはフィルム表面に設けられた塗工層中の抗菌剤
の作用により、付着微生物の増殖抑止効果が発揮される
ためである。
【0036】つぎに、フィルムを定期的に最表層から一
枚づつ剥離させることにより最表層に、常に微生物の付
着量の少ない面、または抗菌剤の抗菌効果の発揮しうる
面が得られるため、水槽のメンテナンス作業を軽減でき
る効果があった。
【0037】ここで用いられる抗菌剤は、魚毒性が低
く、環境汚染性が少なく、もちろん人体に対する安全性
の高い銀系の抗菌剤を使用する一方、銀をチオスルファ
ト銀錯体として抗菌成分とし、海水魚飼育の場合を考慮
し、耐塩素イオン安定性を確保し、海水中でも抗菌性能
の低下を生じにくい等の効果がある。
【0038】(実施の形態3)透明性フッ素系樹脂(ポ
リフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、またはアクリル
変性フッ素樹脂)に、上記実施の形態1で用いた抗菌剤
を1.0重量%添加した塗料を、水槽内面に乾燥後の厚
さで10〜50μmの範囲となるようにスプレー塗装ま
たはロールコーター塗装方法により、コーティングし
た。
【0039】この水槽内コーティング膜も、前記の実施
の形態1の水槽内貼りフィルムと同様に、藻類をはじめ
とする微生物の付着を防止抑制する効果を発揮すると共
に、水槽壁面の透明性を維持させることができた。また
抗菌効果が低下した後は、このコーティング膜を容易に
剥がすことができた。
【0040】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の水槽内貼り
フィルムによれば、透明樹脂フィルムの片面に透明性及
び耐水性を有する粘着層を備え、その表面に剥離シート
または紙を備え、前記剥離シートまたは紙の少なくとも
一端に剥離用剥ぎ取り手段を具備してなることにより、
魚類を飼育する水槽の表面に付着する藻類をはじめとす
る微生物等の汚染を防ぎ、水槽内を常に清潔の管理する
ことができる。
【0041】次に本発明の水槽は、前記に記載の水槽内
貼りフィルムを、水槽内面の少なくとも観察側の一面に
貼付したことにより、魚類を飼育する水槽の表面に付着
する藻類をはじめとする微生物等の汚染を防ぎ、水槽内
を常に清潔の管理することができる。
【0042】次に本発明の抗菌剤含有塗料組成物は、透
明性及び耐水性を有する樹脂に、チオスルファト銀錯体
を抗菌成分とし、シリカゲルに担持させた後、少なくと
もその表面の一部を反応性有機ケイ素化合物で被覆した
抗菌剤を分散させてなるという構成を備えたものであ
る。この塗料組成物を、水槽内面の少なくとも観察側の
一面にコーティングすることにより、魚類を飼育する水
槽の表面に付着する藻類をはじめとする微生物等の汚染
を防ぎ、水槽内を常に清潔の管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の水槽内貼りフィルムの
基本構成図である。
【図2】 本発明の実施形態2の水槽内貼りフィルムの
基本構成図である。
【符号の説明】
1 ポリプロピレンフィルム 2 粘着層 3 ポリプロピレンフィルム端部の帯状の部分 4 魚の意匠 5 離型紙 11 ポリエステルフィルム 12 粘着層 13 ポリエステルフィルム端部の帯状の部分 14 塗工層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/14 PQL C09D 5/14 PQL C09J 7/02 JLJ C09J 7/02 JLJ 11/00 11/00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂フィルムの片面に透明性及び耐
    水性を有する粘着層を備え、その表面に剥離シートまた
    は紙を備え、前記剥離シートまたは紙の少なくとも一端
    に剥離用剥ぎ取り手段を具備してなる水槽内貼りフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 透明樹脂フィルム中に抗菌剤が分散され
    ている請求項1に記載の水槽内貼りフィルム。
  3. 【請求項3】 透明樹脂フィルムの粘着層と反対側の面
    に、さらに抗菌剤含有塗料を塗工してなる請求項1に記
    載の水槽内貼りフィルム。
  4. 【請求項4】 透明樹脂フィルム及び粘着層を単位とす
    る層が複数枚積層されている請求項1に記載の水槽内貼
    りフィルム。
  5. 【請求項5】 積層フィルムの少なくとも一端部分に、
    単層フィルムごとに剥がすための剥離用剥ぎ取り手段を
    具備してなる請求項4に記載の水槽内貼りフィルム。
  6. 【請求項6】 透明樹脂フィルムと粘着層の間に意匠ま
    たは記号を塗工してなる請求項1に記載の水槽内貼りフ
    ィルム。
  7. 【請求項7】 透明樹脂フィルムの表面またはフィルム
    と粘着層の間の少なくとも一方に光反射防止層を具備し
    てなる請求項1に記載の水槽内貼りフィルム。
  8. 【請求項8】 抗菌剤が、チオスルファト銀錯体を抗菌
    成分とし、シリカゲルに担持させた後、少なくともその
    表面の一部を反応性有機ケイ素化合物で被覆してなる抗
    菌剤である請求項2に記載の水槽内貼りフィルム。
  9. 【請求項9】 透明樹脂フィルムが、表面平滑性を有
    し、疎水性樹脂または表面塗工面が疎水性樹脂である請
    求項2または3に記載の水槽内貼りフィルム。
  10. 【請求項10】 透明樹脂フィルムは、厚さが100μ
    m以下のポリプロピレン樹脂製である請求項9に記載の
    水槽内貼りフィルム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10に記載の水槽内貼りフ
    ィルムを、水槽内面の少なくとも観察側の一面に貼付し
    た水槽。
  12. 【請求項12】 透明性及び耐水性を有する樹脂に、チ
    オスルファト銀錯体を抗菌成分とし、シリカゲルに担持
    させた後、少なくともその表面の一部を反応性有機ケイ
    素化合物で被覆した抗菌剤を分散させてなる水槽内面塗
    装用抗菌剤含有塗料組成物。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の抗菌剤含有塗料組
    成物を、水槽内面の少なくとも観察側の一面にコーティ
    ングした水槽。
JP13926696A 1996-05-31 1996-05-31 水槽内貼りフィルムとこれを用いた水槽及び水槽内面塗装用抗菌剤含有塗料組成物とこれを用いた水槽 Pending JPH09322674A (ja)

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