JPH09319980A - 火災報知設備および火災感知器 - Google Patents

火災報知設備および火災感知器

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JPH09319980A
JPH09319980A JP148097A JP148097A JPH09319980A JP H09319980 A JPH09319980 A JP H09319980A JP 148097 A JP148097 A JP 148097A JP 148097 A JP148097 A JP 148097A JP H09319980 A JPH09319980 A JP H09319980A
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幸久 新井
Kazuyoshi Sakurai
和義 桜井
Ichiro Hamada
一郎 浜田
Jinichi Abe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試験器との信号の送受より動作試験が可能な
火災報知設備および火災感知器を伝送IC等を用いずに
低コストで構築する。 【解決手段】 集合住宅の各住戸1、2に感知器4と受
信機5とが設置され、中継器7を介して各受信機5と住
棟受信機6とが接続される。中継器7に試験器8を接続
することで、試験器8と感知器4とが接続される。感知
器4の動作試験に際しては、試験器8から繰り返し試験
パルスが出力される。各感知器4は、試験パルスが入力
された際に動作試験を開始するとともに、試験パルスを
打ち消すように放電して他の感知器4の動作試験の開始
を阻止する。それにより、試験器8に近い感知器4から
試験パルス毎に順番に動作試験を行う。従って、感知器
毎にアドレスを付与したり伝送ICを備えたりしなくと
も信号の送受により動作試験が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災を検知する感
知器と該感知器から出力される信号に基づいて火災の報
知等を行うための受信機とからなる火災報知設備、並び
に、その火災感知器に係わり、特に、簡単な構成で容易
に感知器の動作試験を行うことができる火災報知設備お
よび火災感知器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、火災報知設備は、火災を感知す
る感知器と、上記感知器から出力される信号に基づいて
火災を判別し、火災発生時に、各種の警報装置や防災設
備等を作動させる受信機とからなっている。また、上記
火災報知設備おいては、常時正常に作動していることが
要求されるので、比較的頻繁に動作試験が行われてい
る。
【0003】上記動作試験においては、一般的に、作業
員が火災報知設備の感知器が設置された場所に立ち入
り、感知器にその種類に対応して熱や光を当てること
で、擬似的に火災が発生した状態とし、この状態で、感
知器が火災を検知して信号を出力するとともに、この信
号を受信機が受信して動作するか否か、すなわち、感知
器や受信機が正常に動作するか否かを判定している。
【0004】しかし、各感知器毎に、熱や光を当てる作
業は、煩雑であり動作試験に手間がかかるとともに、マ
ンション等の集合住宅においては、各住戸内に立ち入る
ことが困難であった。そこで、各感知器毎に熱や光を当
てることなく、例えば、受信機側からの操作により、各
感知器を火災が発生した場合と同様に動作させて、動作
試験を行う方法が開発されている。
【0005】すなわち、上記方法においては、感知器を
外部からの信号に基づいて擬似的に火災発生時の状態と
なることが可能な構成としておき、各感知器毎に動作試
験を行う際に、受信機側から各感知器に上記信号を出力
して、各感知器を火災発生時の状態とし、擬似的に火災
発生時の状態となった感知器が正常に動作して火災の発
生に対応した信号を出力するか否かを検知するようにな
っている。
【0006】このような試験方法を用いれば、各感知器
の設置場所に立ち入って各感知器を火災発生時の状態に
する必要がなく、動作試験を省力化することができると
ともに、集合住宅において、各感知器が設置された住戸
に立ち入らなくとも、動作試験を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に受信機側から各感知器を火災発生時の状態となるよう
に操作して、各感知器から火災発生時の信号を出力させ
るようにした場合に、同時に複数の感知器から火災発生
時の信号が出力されてしまうと、信号が混乱するととも
に、どの感知器から信号が出力されたのかわからなくな
ってしまう。
【0008】そこで、受信機側からの操作により各感知
器を動作させて動作試験を行う場合には、受信機に複数
の感知器が接続されているので、親機と複数の子機との
間で信号を送受信するのと同様の処理を行う必要があ
る。すなわち、各感知器にアドレスを付与しておき、受
信機がアドレスと信号(データ)とを出力した場合に、
出力されたアドレスに対応する感知器だけが、受信器か
ら出力された信号に反応するようにする必要がある。
【0009】従って、各感知器には、アドレスを認識し
て信号の伝送を行うための伝送ICを備えておく必要が
あるが、通常、一つの火災報知設備には、多数の感知器
が備えられているので、各感知器毎に伝送ICを備えた
場合には、火災報知設備のコストが高くなる。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、比較的簡単な構成で、かつ、各感知器にアドレ
スを付与しなくとも、各感知器毎に順番に火災発生時の
状態になるように操作して動作試験を行うことが可能な
火災報知設備ならびに火災感知を提供することを目的と
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
火災報知設備は、受信機に連続した線路により一列に接
続された複数の感知器を有し、かつ、上記感知器に上記
線路を介して接続されるとともに、上記感知器の動作試
験を行う試験器を有するものであり、上記試験器には、
上記線路を介して各感知器に試験パルスを繰り返し出力
するパルス出力手段と、動作試験が正常に行われた上記
感知器から出力される信号を受信する受信手段と、上記
受信手段において信号が受信された回数をカウントする
カウント手段とが備えられ、上記感知器には、上記試験
器のパルス出力手段から出力されたパルスを検知するパ
ルス検知手段と、上記感知器に上記試験器のパルス出力
手段から出力されたパルスが最初に入力された際に、上
記線路上において上記パルスが入力された感知器よりも
試験器の反対側に接続された他の感知器に上記パルスが
入力されないようにパルスを打ち消すパルス打ち消し手
段と、上記パルス検知手段が最初にパルスを検知した際
に、上記感知器を擬似的に火災発生状態とする試験制御
手段と、上記感知器が擬似的に火災発生状態となり、か
つ、正常に動作した場合に、上記試験器の受信手段に信
号を出力する送信手段とが備えられていることを上記課
題の解決手段とした。
【0012】上記構成によれば、試験器のパルス出力手
段から試験パルスが繰り返し出力された際に、上記線路
上で最も試験器側に配置された感知器の上記パルス検知
手段が一回目のパルスを検知する。また、上記感知器に
最初にパルスが入力された際に、上記パルス打ち消し手
段が、上記感知器よりも試験器の反対側に接続された他
の感知器に上記パルスが入力されないようにパルスを打
ち消す。
【0013】従って、他の感知器のパルス検出手段は、
この段階でパルスを検出することがなく、上記感知器だ
けが試験パルスに反応することになる。そして、上記感
知器においては、試験制御手段が感知器を擬似的に火災
発生状態とし、この火災発生状態において感知器が正常
に動作した場合には、上記送信手段が試験器の受信手段
に信号を出力することになる。すなわち、受信手段にお
いては、最初の試験パルスが出力された後に、最も試験
器側に接続された一つの感知器から信号が受信されるこ
とになり、信号が混乱することがないとともに、信号を
出力した感知器を特定することができる。
【0014】次いで、次の試験パルスが出力された際に
は、最も試験器側の感知器において、二度目のパルスが
入力されたことになり、パルス打ち消し手段、試験制御
手段が動作しないので、この感知器において、パルスが
打ち消されることも、信号が出力されることもない。従
って、この場合には、最も試験器側の感知器に隣接する
二番目の感知器のパルス検知手段においてパルスが入力
されて検知されることになる。そして、二番目の感知器
においては、これが最初のパルスの入力及び検知となる
ので、上述のようにパルスを打ち消すとともに、感知器
が正常に動作した場合に、試験器に信号が出力される。
【0015】そして、試験パルスが繰り返し出力された
際には、線路上の各感知器の試験器側からの配置順に従
って、試験パルス毎に順番に各感知器の動作試験が行わ
れることになる。そして、感知器が正常に動作した場合
には、一つの試験パルスを出力した後に感知器の送信手
段から受信機の受信手段に信号が入力され、感知器が正
常に動作しなかった場合には、一つの試験パルスを出力
した後の所定時間内に受信手段に信号が入力されないこ
とになる。そして、そのときの試験パルスが何回目のも
のであるかを判別できれば、感知器の配置順からどの感
知器が正常に動作しなかったのかを認識することができ
る。
【0016】また、上記カウント手段により、試験器の
受信手段において信号が受信された回数がカウントされ
ることになる。すなわち、上述のように順次各感知器の
動作試験が行われた際の正常に動作した感知器の数がカ
ウント手段によりカウントされることになる。従って、
全ての感知器の動作試験が終了した段階で、カウント手
段のカウント値が試験器に接続された感知器の数と一致
すれば、全ての感知器が正常に動作したことになり、カ
ウント手段のカウント値が試験器に接続された感知器の
数より少なければ、正常に動作しない感知器が存在する
ことになる。
【0017】以上のように、上記火災報知手段によれ
ば、試験器から出力される試験パルス毎に、線路上の感
知器の配置順に従って、感知器を一つずつ動作試験する
ことができるので、各感知器にアドレスを付与したり伝
送ICを備えたりしなくとも、信号が混乱することがな
く、低コストで容易に各感知器の動作試験を可能とする
ことができる。
【0018】本発明の請求項2記載の火災報知設備は、
上記試験器のパルス出力手段は、上記パルスとして上記
線路を介して上記感知器に印加される電圧を降下させる
ものとし、上記パルス打ち消し手段は、上記感知器に印
加される電圧が最初に降下した際に、上記電圧の降下を
打ち消すように電荷を放電するコンデンサを有すること
を上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、コン
デンサに蓄電された電荷を放電させるという簡単な方法
により、パルス打ち消し手段の機能を実現することがで
きる。
【0019】本発明の請求項3記載の火災報知設備は、
上記カウント手段にカウントされたカウント値を表示す
る表示手段と、上記パルス出力手段からパルスが出力さ
れた後に予め設定された時間内に受信手段に信号が受信
されなかった場合に、表示手段に信号を出力する表示制
御手段とが備えられ、上記表示手段は、表示制御手段か
らの信号を受信した際に、表示された数値の表示状態を
変更することを上記課題の解決手段とした。
【0020】上記構成によれば、上記表示手段に、カウ
ント手段によりカウントされたカウント値が表示され
る。また、上記表示制御手段は、上記パルス出力手段か
ら試験パルスが出力された後に予め設定された時間内に
受信手段に信号が受信されなかった場合に、表示手段に
信号を出力して表示手段における数値の表示状態を変更
するようになっている。従って、正常に動作しない感知
器が存在した場合には、表示手段による数値の表示状態
が変更されるので、目視により正常に動作しない感知器
が存在することを認識することができる。
【0021】また、表示手段は、この段階において正常
に動作しない感知器の前の感知器の順番を示す数値を表
示しているので、正常に動作しない感知器は、表示され
た数値の次の順番の感知器となり、正常に動作しない感
知器を特定することができる。また、全ての感知器が正
常に動作した場合には、全ての感知器の動作試験が終了
した段階で、受信手段に信号が受信されない状態とな
り、やはり、表示手段に表示された数値の表示状態が変
化することになるが、この際に表示状態が変化した数値
は、試験器に接続された感知器の数と一致しているの
で、全ての感知器が正常に動作したことを認識すること
ができる。また、上記パルス出力手段から試験パルスが
出力された後に予め設定された時間内に受信手段に信号
が受信されなかった場合に、動作試験を終了するものと
すれば、動作試験が終了した段階で表示状態が変化する
ことになり、動作試験の終了を目視で判断できるととも
に、表示状態が変化した数値が試験器に接続された感知
器の数に一致するか否かにより、正常に動作しない感知
器が有るか否かを認識することができる。
【0022】なお、上記表示状態の変更とは、例えば、
点滅表示と連続点灯表示とを変更することを示すもので
あるが、その他にも、表示色の変更、表示の明るさの変
更、表示位置の変更等を含むものであり、赤の表示を青
の表示に変更したり、暗い表示を明るい表示に変更した
り、表示位置を下方に下げたりするものとしても良い。
【0023】本発明の請求項4記載の火災報知設備は、
上記表示手段の近傍の位置に、上記試験器に接続される
感知器の数が表示されていることを上記課題の解決手段
とした。
【0024】上記構成によれば、表示手段の近傍に表示
される試験器に接続された感知器の数と、表示手段に表
示された数とを容易に比較することができる。すなわ
ち、表示手段に表示されるとともに上述のように表示状
態が変更された数値と、試験に接続された感知器の数と
が一致するか否かを容易かつ確実に確認することができ
るので、正常に動作しない感知器が有るか否かを容易か
つ確実に確認することができる。
【0025】本発明の請求項5記載の火災報知設備は、
集合住宅の各住戸毎に該住戸内に上記受信機と該受信機
に接続された感知器とが配置され、上記住戸毎に配置さ
れた各受信機と接続される住棟受信機と、各住戸毎に住
戸の外側に配置されるとともに上記各受信機と上記住棟
受信機とを接続する中継器とが備えられ、上記試験器
は、上記中継器に着脱自在に接続可能とされ、上記中継
器は、該中継器に接続された試験器と感知器とを接続す
ることを上記課題の解決手段とした。
【0026】上記構成によれば、集合住宅において、上
記動作試験を行う際に、住戸の外側に配置された中継器
に試験器を接続することで、住戸内の感知器と試験器と
が接続されるので、住戸内の受信機が配置されていて
も、住戸の外側から上述のように動作試験を行うことが
できる。また、住戸の外側から各感知器の動作試験を行
う場合には、中継器に試験器を接続する構成としなくと
も、住棟受信機に試験器を設け、住棟受信機側から各受
信機を操作するとともに、各受信機から各感知器を操作
するようにしても良いが、この場合には、信号の送受信
が煩雑なものとなり、設備コストが高くなる可能性があ
る。
【0027】それに対して、中継器に試験器を接続する
構成とすれば、感知器の動作試験に際しては、中継器を
介して試験器と感知器との間で信号の送受信を行うだけ
で良く、上述のように低コストで、容易に感知器の動作
試験を行うことができる。なお、上記住棟受信機は、例
えば、集合住宅の管理担当者や警備担当者に火災を報知
するものである。また、住棟受信機が各受信機を制御す
るものとしても良く、例えば、一つの住戸で火災が発生
した場合には、住棟受信機が火災の発生した住戸の受信
機から信号を受け、他の住戸の受信機に信号を出力し、
他の住戸の受信機において、集合住宅内で火災が発生し
たことを報知するものとしても良い。
【0028】本発明の請求項6記載の火災報知設備は、
上記試験器に、感知器の動作試験中であることを識別可
能な音出力を行う音出力手段を備えたことを上記課題の
解決手段とした。
【0029】この構成がない場合、試験者は、例えば試
験スイッチを操作するなどして試験を開始してから試験
が終了するまで、感知器の動作試験中であることが確認
できないが、上記音出力手段の構成が付加されること
で、試験者は試験器の状態が感知器の動作試験中である
ことを音出力により確認しながら試験を行うことが出来
る。
【0030】本発明の請求項7記載の火災報知設備は、
上記試験器に、上記受信手段により信号が受信されたこ
とに基づき1つの感知器の試験結果が正常であることを
検出する第1の検出手段と、上記試験パルスの出力から
所定時間内に上記受信手段により信号が受信されないこ
とに基づき1つの感知器の試験結果が異常であるか、或
いは、接続された全ての感知器の試験が終了したことを
検出する第2の検出手段と、上記第1の検出手段の検出
に基づき上記音出力手段に第1の音出力信号を出力する
と共に、上記第2の検出手段の検出に基づき上記音出力
手段に第2の音出力信号を出力する音出力制御手段とを
備え、上記音出力手段は、上記音出力制御手段から出力
された音出力信号に対応する音出力を行う音出力手段と
を備えたことを上記課題の解決手段とした。
【0031】上記構成によれば、試験者は、試験器の状
態が個々の感知器の動作試験中であることや、個々の感
知器の試験結果が正常であったこと、並びに、試験結果
が異常であったか或いは動作試験が終了したことなど、
動作試験時の各状態をそれぞれ聴覚で確認しながら試験
を行うことが出来る。
【0032】本発明の請求項8記載の火災報知設備は、
上記試験器に、感知器の試験を開始してパルス出力手段
にパルス出力を開始させる試験開始スイッチが設けら
れ、上記音出力制御手段は、上記試験開始スイッチのオ
ン信号に基づき上記音出力手段に第3の音出力信号を出
力することを上記課題の解決手段とした。
【0033】上記構成が付加されることにより、試験者
は、感知器の動作試験の開始から終了にかけて、その時
点における動作試験の各状態を確認しながら試験を行う
ことが出来る。すなわち、上述した、動作試験の各状態
の確認に加え、動作試験が開始されたことも聴覚により
確認することができる。
【0034】本発明の請求項9記載の火災感知器は、周
囲温度によって抵抗値が変化する感熱素子を有し、試験
パルスを入力して擬似的な火災感知状態を発生させる熱
式感知器であって、上記感熱素子と第1の抵抗が直列に
接続されている感熱部と、この感熱部に所定の電圧をか
ける電圧付加手段と、上記感熱素子と第1の抵抗との接
続点の電位に基づき火災を検出する火災検出手段と、上
記第1の抵抗と並列に接続された第2の抵抗と、オン/
オフにより上記第1の抵抗と第2の抵抗との接続を閉/
開するスイッチ手段と、火災監視時に上記スイッチ手段
をオンにしておくと共に、上記試験パルスの入力に基づ
き上記スイッチ手段をオフにする試験制御手段とを備え
たことを上記課題の解決手段とした。
【0035】上記構成によれば、火災の監視時において
は上記スイッチ手段がオンにされて上記第1の抵抗と第
2の抵抗とが並列接続されているが、試験時に試験パル
スが入力されると、試験制御手段の制御により上記スイ
ッチ手段がオフとなり上記第2の抵抗の並列接続が切断
される。この切断により、感熱素子が通常温度の抵抗値
であっても、感熱素子と第1の抵抗との接続点の電位値
が変化し、感熱素子が熱により抵抗を変化させたのと同
様の状態(疑似的な火災感知状態)を発生させることが
出来る。この疑似的な火災感知状態により、火災検出手
段が正常であれば火災検出手段が火災を検出する。つま
り、火災感知器に試験パルスを入力することで火災検出
手段が正常か否かの試験を行うことが出来る。従って、
火災感知器の試験パルスを入力可能な電線(例えば、受
信機に連続された線路)を接続しておくことで、遠隔操
作により火災感知器(特に火災検出手段)の試験を行う
ことが出来る。
【0036】本発明の請求項10記載の火災感知器は、
試験パルスを入力して擬似的な火災感知状態を発生させ
る火災感知器であって、火災を感知する火災感知部と、
この火災感知部に擬似的な火災を感知させるための疑似
火災信号を出力する疑似火災信号出力部と、上記試験パ
ルスの入力に基づき上記疑似火災信号を出力させる試験
制御手段と、上記試験パルスの入力から上記疑似火災信
号の出力までのタイミングを遅らせる遅延手段とを備え
たことを上記課題の解決手段とした。
【0037】上記構成によれば、試験パルスの入力に基
づき疑似火災信号が出力されて、火災感知部において擬
似的な火災感知状態が発生されるが、上記遅延手段によ
り、試験パルスの入力から疑似的な火災感知状態の発生
までのタイミングを遅らせることが出来る。それによ
り、感知器を試験する側では、試験パルスを出力する処
理と、感知器が正常に動作したか否かを判別する試験処
理との、それぞれの処理のタイミングをずらすことが出
来る。即ち、2つの処理が同時ではなくタイミングをず
らして行われることになるので、感知器を試験する側の
処理を単純化することが出来る。例えば、試験パルスの
入力を行う回線と、感知器から火災信号が送られる回線
とが同一である形式の場合、試験パルスと火災信号との
送信タイミングがずらされて重なることがないので、特
に効果的である。
【0038】本発明の請求項11記載の火災感知器は、
上記疑似火災信号の出力を所定時間のみの出力とする時
限手段を備え、上記火災感知部は、上記疑似火災信号が
入力されている間に擬似的な火災を感知すると共に、上
記疑似火災信号の入力が絶たれた場合に擬似的な火災の
感知を終了することを上記課題の解決手段とした。
【0039】上記構成によれば、試験パルスの入力に基
づく疑似火災信号の出力が所定時間の出力となるため、
疑似的な火災感知状態を確実に発生させることができる
と共に、疑似的な火災感知状態が必要以上に続いてしま
うことが回避される。従って、疑似火災信号の出力され
る所定時間の間に火災の検知が行われるか否かが、火災
感知器が正常か否かの判断の基準とすることができる。
即ち、火災感知器の試験に時間的な基準を設けることが
出来る。また、所定時間で疑似的な火災感知状態が終了
することにより、例えば多数の感知器を試験する場合、
疑似的な火災感知状態の発生および終了を感知器1個ず
つ交互に行うことが出来るので、感知器を試験する側の
処理を単純化することが出来る。例えば、複数の感知器
が同一の回線に接続されている場合、擬似的な火災感知
による火災信号が複数の感知器から同時に出力されて重
なってしまうといったことが回避され、特に効果的であ
る。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一
例の火災報知設備を図面を参照して説明する。なお、こ
の一例の火災報知設備は、集合住宅に用いて好適なよう
に開発されたものであるが、本発明が集合住宅用の火災
報知設備に限定されるものではない。 [第1の実施の形態]図1は、本発明の第1の実施の形
態の火災報知設備の全体の概略構成を示すブロック図で
ある。
【0041】図1に示すように、この第1の実施の形態
の火災警報設備は集合住宅用のものであり、各住戸1,
2毎に、複数の感知器4…と、該感知器4…からの信号
に基づいて作動する受信機5,5とが備えられていると
ともに、複数の住戸1,2に設けられた各受信機5,5
からの信号に基づいて作動する住棟受信機6と、上記各
住戸1,2毎に設けられ、住戸1,2内に設けられた感
知器4…と受信機5,5とを接続するとともに、各住戸
1,2毎の受信機5,5と上記住棟受信機6とを接続す
る中継器7,7とが備えられている。
【0042】さらに、火災警報設備には、動作試験を行
う際に使用される試験器8が備えられ、該試験器8が中
継器7,7に着脱自在に接続可能となっている。上記感
知器4…は、例えば、煙濃度を検出して火災の発生を感
知する煙感知器や、火災による温度の上昇を検出して火
災の発生を感知する熱感知器などであり、各住戸1,2
内に複数が設置されるとともに、この一例においては、
住戸1,2内の各感知器が一対の線路4a,4aにより
一列に鎖状に接合されて、接続端子P1t,P2tを介
して中継器7に接続されている。また、最後の感知器4
の後には、終端抵抗(図示略)を有する終端器9,9が
配置されている。
【0043】なお、図1においては、一つの住戸1,2
に三つの感知器4…が設けられ、この三つの感知器4…
が線路4a,4aにより一列に接続されているが、各住
戸1,2毎の感知器4…の数はこれに限定されるもので
はない。また、感知器4…は、試験器8から後述する試
験パルスが入力された場合に、火災が発生した場合と同
様に擬似的に動作する周知の機能を有する。
【0044】上記受信機5,5は、その接続端子P3
z,P4zが中継器7,7の接続端子P3t,P4tに
接続されており、同じ住戸1,2内に配置された感知器
4…に中継器7,7を介して接続されている。また、上
記受信機5,5は、ブザー等の音響装置や警告灯や各種
ランプ等からなる警報装置(図示略)を有するととも
に、上記感知器4…から出力される信号に基づいて火災
の発生を判別し、上記警報装置を作動させるようになっ
ている。また、上記受信機5,5は、その接続端子P5
z,P6zが、中継器7,7の接続端子P5t,P6t
に接続され、中継器7,7の接続端子P7t,P8tに
接続された住棟受信機6に中継器7,7を介して接続さ
れている。そして、上述のように火災を判別した場合
に、住棟受信機6に火災の発生を示す信号を出力するよ
うになっている。
【0045】上記住棟受信機6は、例えば、集合住宅の
管理室等に配置され、上述のように中継器7,7を介し
て各住戸1,2の受信機5,5に接続されており、各住
戸1,2の受信機5,5から火災の発生を示す信号が出
力された場合にこれを受信するようになっている。そし
て、住棟受信機6は、上記受信機5,5の警報装置とほ
ぼ同様の警報装置(図示略)を有するとともに、火災の
発生した住戸1,2を示す表示を行う表示装置(図示
略)を有し、受信機5,5から火災発生を示す信号が入
力した場合に警報装置を作動させてこれを報知するとと
もに、火災の発生した住戸1,2を指示するようになっ
ている。
【0046】また、住棟受信機6は、火災の発生した住
戸1,2の受信機5,5から火災発生を示す信号が入力
した場合に、他の住戸1,2の受信機5,5に集合住宅
内で火災が発生したことを示す信号を出力するようにな
っている。なお、住棟受信機6から集合住宅内で火災が
発生したことを示す信号が入力された各住戸の受信機
5,5においては、警報装置を作動させ集合住宅内で火
災が発生したことを報知するようになっている。
【0047】上記中継器7,7は、各住戸1,2毎に、
各住戸1,2の外側に設けられており、上述のように接
続端子P1t,P2tに住戸1,2内の各感知器4…が
接続され、接続端子P3t,P4t,P5t,P6tに
受信機5,5が接続され、接続端子P7t,P8tに住
棟受信機6が接続されている。また、中継器7,7に
は、その接続端子P9t,P10t,P11t,P12
tに、試験器8の接続端子P9s,P10s,P11
s,P12sが容易に着脱自在に接続されるようになっ
ている。
【0048】そして、中継器7,7は、通常時、上述の
ように住戸1,2内の感知器4…と受信機5,5とを接
続するとともに、住戸1,2内の受信機5,5と住棟受
信機6を接続するようになっている。また、中継器7,
7は、試験器8が接続され試験器8内の後述する試験ス
イッチ8eを操作した場合に、感知器4…と受信機5,
5との接続を解除して、試験器8と感知器4…とを接続
するとともに、試験器8と受信機5,5とを接続し、試
験器8による感知器4…の動作試験及び受信機5,5の
動作試験を可能とするようになっている。
【0049】上記試験器8は、各感知器4…に対して後
述する試験パルスを出力するようになっている。そし
て、試験器8は、各感知器4…が擬似的に火災発生時の
状態となった際に、火災発生時の動作を正常に行ったか
否かを検知して、各感知器4…が正常に動作したか否か
を確認できるようになっている。また、試験器8は、受
信機5,5に対して感知器4…に代わって信号を発信し
するようになっており、この際に、例えば、住棟受信機
6において、受信機5,5が正常に作動したか否かを確
認できるようになっている。
【0050】ここで、火災警報設備のうちの動作試験時
に各感知器4…が正常に動作したか否かを確認するため
の構成について詳細に説明する。図2は、感知器4の動
作試験時に作動する部分を主に示すものである。図2に
示すように、感知器4には、後述するように試験器8か
ら出力される試験パルスを検出する試験パルス検出回路
4bと、火災発生時に火災を煙濃度や温度等により検出
する火災検出回路4cと、動作試験時に火災検出回路4
cが正常に動作した場合に試験器8の後述する個数表示
器8aを作動させるための信号を出力する表示回路4d
と、感知器4に電圧がハイからローに変化する上記試験
パルスが入力された場合に、上記試験パルスを打ち消す
ように放電を行うパルス打ち消し回路4eと、該パルス
打ち消し回路4eから出力された電流が逆流するのを防
止するダイオードD1とを有する。
【0051】また、上記感知器4は、中継器7,7の接
続端子P1t,P2t、もしくは、線路4a,4a上に
おいて感知器4より中継器7,7側に配置された感知器
4の後述する接続端子P1k’,P2k’に接続される
接続端子P1k,P2kを有するとともに、線路4a,
4a上において、感知器4より中継器7,7の反対側に
配置された感知器4の接続端子P1k,P2kに接続さ
れる接続端子P1k’,P2k’を有する。
【0052】上記試験パルス検出回路4bは、周知の方
法によりパルスを検出するようになっている。また、試
験パルス検出回路4bは、最初に試験パルスを検出した
場合に、火災検出回路4cに信号を出力するようになっ
ているとともに、後述するようにタイミングをずらして
パルス打ち消し回路4eに継続的に信号を出力する(電
流を流す)ようになっている。上記火災検出回路4c
は、周知のものであり、例えば、煙濃度や温度を検出
し、煙濃度や温度に対応するレベルの信号を出力する
か、煙濃度や温度が予め設定された値より高くなった場
合に火災の発生を示す信号を出力するようになったもの
である。
【0053】また、上記火災検出回路4cは、周知のよ
うに、動作試験時に擬似的に火災発生状態となる機能を
有し、この一例においては、上記試験パルス検出回路4
bから信号が入力されると一時的に火災発生時の動作を
行うようになっている。さらに、火災発生検出回路4c
は、一時的に火災発生時の動作を正常に行った場合に、
一瞬の間(後述するように試験パルスの間隔より短い
間)だけ表示回路4dに信号を出力する(電流を流す)
ようになっている。
【0054】上記表示回路4dは、互いに並列に配置さ
れたツェナーダイオードZDと発光ダイオードLED1
とを有するとともに、これらツェナーダイオードZD及
び発光ダイオードLED1に対して直列に配置されたス
イッチング用のトランジスタTR1とを有する。そし
て、上記トランジスタTR1のベースは上記火災検出回
路4cに接続され、火災検出回路4cが擬似的火災発生
状態において正常に動作した場合に、上述のように一瞬
の間だけベースに電流が流されるようになっている。こ
の際に、トランジスタTR1のエミッタ、コレクタ間が
導通され、発光ダイオードLED1に電流が流れ、発光
ダイオードLED1が発光するようになっているととも
に、ツェナーダイオードZDに逆電流が流れ、線路4
a,4a間の電圧がツェナーダイオードZDにより設定
された電圧に下がるようになっている。
【0055】上記パルス打ち消し回路4eは、スイッチ
ング用のトランジスタTR2とコンデンサC1とが並列
に配置されたものである。また、上記トランジスタTR
2のベースが試験パルス検出回路4bに接続されてお
り、試験パルス検出回路4bにおいて最初にパルスを検
出する前の段階においては、トランジスタTR2のベー
スに電流が流されていない状態となっており、トランジ
スタTR2がオフの状態となっている。
【0056】この際に、線路4a,4a間に電圧がかけ
られた場合には、コンデンサC1に電圧がかかり、コン
デンサC1に電荷が蓄電されるようになっている。そし
て、最初の試験パルスにより線路4a,4a間の電圧が
ハイからローに変化した場合には、コンデンサC1に印
加される電圧が降下することにより、コンデンサC1が
蓄電した電荷を放電することになる。そして、コンデン
サC1に電荷を放電させることにより、線路4a,4a
間の電圧を上げてハイからローに変化する試験パルスを
打ち消すようになっている。
【0057】従って、線路4a,4aの後方側に他の感
知器4…が接続されていた場合に、他の感知器4…にお
いては、最初の試験パルスがコンデンサーC1の放電に
より打ち消された状態で入力されることになり、他の感
知器4の試験パルス検出回路4bにおいては、試験パル
スを検知できないようになっている。なお、線路4aに
は、コンデンサC1の放電による電流が中継器7,7側
に逆流しないようにダイオードD1が配置されている。
【0058】また、上記試験パルス検出回路4bにおい
ては、コンデンサC1が放電し、次いで、パルスにより
降下した線路4aの電圧が上昇し、再び、コンデンサC
1に電荷が蓄電される状態となる際に、トランジスタT
R2のベースに電流を継続的に流すようになっている。
これにより、トランジスタTR2がオンとなってトラン
ジスタTR2が導通した状態となるので、コンデンサC
1に電圧が印加されない状態となる。従って、トランジ
スタTR2が導通した状態となっている間は、コンデン
サC1に電荷が蓄電されず、以後、トランジスタTR2
が導通した状態の感知器にパルスが入力しても、コンデ
ンサC1が放電することがなく、一度パルスを打ち消し
たパルス打ち消し回路4eが再びパルスを打ち消すこと
がないようになっている。
【0059】図3には、図2の試験パルス検出回路4b
の回路ブロック図を示す。試験パルス検出回路4bは、
入力信号形成回路IN、および、ロジック回路LG等か
ら構成され、試験器8から送られる試験パルスを検出し
て、火災検出回路4cやパルス打ち消し回路4eに制御
信号を出力する試験制御手段を構成している。
【0060】入力信号形成回路INは、線路4a上の試
験パルス(所定の幅を有したLowのパルス)を受信し
て、該試験パルスからロジック回路LGに入力される入
力信号を形成するもので、抵抗R2とコンデンサC2と
からなる積分回路により構成される。この入力信号形成
回路INに試験パルスが入力されると、接続点U1に試
験パルスより幅の長いLOWの信号が形成され、この信
号が入力信号としてロジック回路LGに入力される。こ
の入力信号形成回路INは遅延手段の一部を構成してお
り、試験パルスの入力から上記入力信号の出力までタイ
ミングを遅らせる作用もしている。
【0061】ロジック回路LGは、接続点U1側から入
力された信号に基づき端子M1側や端子M2側にHig
h/Lowの信号を出力するようになっている。そし
て、この端子M1側の出力信号によりパルス打ち消し回
路4eのトランジスタTR2をオン/オフさせたり、端
子M2側の出力信号により火災検出回路4cに疑似的な
火災感知を行わせるなどの制御を行う。
【0062】このロジック回路LGは、試験開始時(リ
セット時)において接続点U1の電位がHighである
ことより端子M1,M2側にLowの信号を出力してい
るが、接続点U1にLowの信号が入力されると、端子
M1,M2側にHighの信号を出力するようになって
いる。そして、一旦、端子M1側にHighの信号を出
力すると、接続点U1の電圧が変化しても、Highの
信号を出力し続けるようになっている。但し、火災検出
回路4cから火災の検出を示す検出信号が出力された場
合に、端子M2の電位をLOWに戻すようにしても良
い。また、線路4aから供給している電源を落とすこと
でこのロジック回路LGの状態をリセットすることがで
きる。
【0063】このロジック回路LGは遅延手段としての
機能を有しており、接続点U1にLOWの信号が入力さ
れたタイミングから、端子M1,M2にHighの信号
が出力されるまでのタイミングが所定時間遅延されるよ
うになっている。このタイミングの遅延時間は、試験パ
ルスが入力信号形成回路INに入力されてから端子M
1,M2側へ信号が出力されるまでの時間が、試験パル
スの間隔より長くなるように設定されている。
【0064】上記のような構成により、試験パルスが試
験パルス検出回路4bに入力されると、遅延手段として
の機能によりタイミングが遅らされて試験パルスの通過
後に、ロジック回路LGの端子M1,M2側にHigh
の信号が出力されるようになっている。そして、そのH
ighの信号出力により、パルス打ち消し回路4eのト
ランジスタTR2がオンされると共に、火災検出回路4
cに疑似の火災感知状態を発生させるようになってい
る。
【0065】図4には、図2の火災検出回路4cの一例
の回路ブロック図を示す。この火災検出回路4cは、熱
を感知して火災を検出する熱式の火災検出回路であり、
更に、試験パルス検出回路4bからの制御信号により擬
似的な火災感知状態を発生させる機能を有するものであ
る。この火災検出回路4cは、火災感知部および感熱部
としての感知部SN、火災検出部DT、時限回路TF、
感知部SNに定電圧を印加する電圧印加手段としての3
端子レギュレーターRG、並びに、擬似的な火災感知状
態の発生のオン/オフを行うスイッチ手段(トランジス
タTR4、抵抗R12、ダイオードD5から成る部分)
等から構成される。
【0066】感知部SNは、感熱素子としてのサーミス
タTH1と、抵抗R8,R9,R10から構成される。
サーミスタTH1と抵抗R9および第1の抵抗R8は直
列に接続されると共に、第1の抵抗R8と第2の抵抗R
10は並列に接続され、且つ、トランジスタTR4のオ
ン/オフによりその並列接続を閉開可能になっている。
この感知部SNにはレギュレーターRGにより定電圧が
印加されており、温度変化に伴うサーミスタの抵抗値の
変化により接続点U3の電位が変化するようになってい
る。また、トランジスタTR4がオフすることで、温度
が高くなったのと同様に接続点U3の電位が変化するよ
うになっている。つまり、トランジスタTR4をオンす
ることで感知部SNの状態を疑似的に火災を感知した状
態(疑似的な火災感知状態)にすることが可能になって
いる。
【0067】火災検出部DTは、感知部SNの接続点U
3の電位を監視し、電位の変化が予め設定された閾値を
越えた場合に、火災発生として、N1端子側にHigh
の信号を出力するものである。
【0068】スイッチ手段は、トランジスタTR4、抵
抗R12、ダイオードD5からなる部分である。このス
イッチ手段は、火災監視時など接続点U2の電位がLo
wである間は、抵抗R12に電流が流れるためトランジ
スタTr4のベース・エミッタ間に電圧が生じて、トラ
ンジスタTr4がオンになっているが、接続点U2の電
位がHighになると、ダイオードD5がオフとなり抵
抗R12に電流が流れないので、トランジスタTr4の
ベース・エミッタ間の電位差がなくなり、トランジスタ
Tr4がオフになるようになっている。
【0069】つまり、時限回路TFを介して接続点U2
に出力されるHighの信号が、疑似的な火災感知状態
を発生させる疑似火災信号であり、接続点U2にHig
hの信号を出力する試験パルス検出回路4bや時限回路
TFが疑似火災信号出力部を構成している。
【0070】時限回路TFは、コンデンサC4と抵抗R
5,R6からなり、試験パルス検出回路4bの端子M2
側から出力されたHighの信号を所定時間だけ接続点
U2に出力するものである。例えば、端子M2側にHi
ghの信号が印加されると、接続点U2の電位はHig
hからLOWに連続的に落ちていく。つまり、接続点U
2の電位が所定時間だけHighになり所定時間が過ぎ
るとLOWに戻る。
【0071】上記のような構成により、試験パルス検出
回路4bから連続するHighの信号が火災検出回路4
cに入力されると、先ず、時限回路TFを介してHig
hの信号が所定時間だけ接続点U2に出力され、それに
伴い、トランジスタTR4が所定時間だけオフされる。
このトランジスタTR4のオフにより、感知部SNにお
いて所定時間だけ疑似的な火災感知状態が発生して、火
災検出部DTが正常であれば、この所定時間の間に火災
感知状態を検出し、端子N1側に火災信号(Highの
信号)を出力する。
【0072】上記所定時間が過ぎた後は、トランジスタ
TR4が再びオンになって、疑似的な火災感知状態は終
了する。それにより、例えば、火災検出部DTからの火
災信号の出力も停止される。
【0073】図5は、上記試験器8の基本構成を示すも
のである。上記試験器8は、中継器7,7において受信
機5,5と感知器4…との接続を試験器8と感知器4…
との接続に切り換えるための切替回路8bと、上記感知
器4…との間で信号の送受信を行う試験信号送受信部8
cと、動作試験が行われて正常に作動した感知器4…の
個数を表示する上記個数表示器8aと、上記試験信号送
受信部8c及び上記個数表示器8aの制御を行う制御回
路8dと、制御回路8dに試験開始を指示するための試
験スイッチ(SW)8eと受信機5,5の動作試験時に
受信機5,5に信号を出力する移信回路8fと、これら
試験器8の各回路及び感知器4…に電力を供給する電源
8gとを有するものである。
【0074】上記切替回路8bは、中継器7,7に試験
器8を接続し試験SW8eを操作した場合に、中継器
7,7の受信機5,5と感知器4…との接続を試験器8
と感知器4…との接続に切り換える後記リレーRL1に
電流を流すためのものであり、試験器8の接続端子P9
sと該接続端子P9sに接続される中継器7,7の接続
端子P9tとを介して上記リレーRL1に電流を流せる
ようになっている。上記試験信号送受信部8cは、所定
電圧の電力を試験器8の接続端子P11sと該接続端子
P11sに接続される中継器7,7の接続端子P11t
と、中継器7,7内で接続端子P11tに接続されるP
1tとを介して感知器4…に供給するとともに、制御回
路8dからの信号に基づいてハイからローに変化する試
験パルス(電圧)を感知器4…に出力するものである。
【0075】また、上記試験信号送受信部8cは、上述
の感知器4…の表示回路4dによる電圧の低下を検知す
るようになっている。そして、試験信号送受信部8c
は、電圧の低下を検知した場合に、電圧の低下を検知し
たことを示す信号を制御回路8dに出力するようになっ
ている。また、試験信号送受信部8cは、試験パルスを
出力したのにも係わらず、所定の時間内に感知器4…の
表示回路4dによる電圧の低下を検知することができな
かった場合に、電圧の低下を検知できなかったことを示
す信号を制御回路8dに出力するようになっている。
【0076】上記制御回路8dは、試験SW8eがオン
となった場合に、試験信号送受信部8cに試験パルスを
出力するように指示する信号を出力するようになってい
るとともに、切替回路8bに中継器7のリレーRL1を
制御して、感知器4…への電源の供給元を受信機5から
試験器7に切り換えるように指示する信号を出力するよ
うになっている。また、制御回路8dは、試験信号送受
信部8cから電圧の低下を検知したことを示す信号が入
力された場合に、これをカウントするとともに、カウン
ト値を個数表示器8aに出力するようになっている。
【0077】また、制御回路8dは、試験信号送受信部
8cから電圧の低下を検知することができなかったこと
を示す信号が入力された場合に、カウントを終了するこ
とを示す信号を個数表示器8aに出力するようになって
いる。上記個数表示器8aは、数値を表示可能なディス
プレイを有するものであり、制御回路8dからカウント
値が入力された場合にこれを表示するようになってい
る。また、個数表示器8aは、制御回路8dからカウン
ト値が入力された場合には、これを点滅表示するように
なっている。そして、個数表示器8aは、制御回路8d
から試験の終了を示す信号が入力された場合に、点滅表
示されたカウント値を示す数字を、点滅ではなく連続し
た通常の点灯表示に切り換えるようになっている。
【0078】すなわち、個数表示器8aは、試験パルス
に基づいて後述するように各感知器4…が順番に作動
し、試験信号送受信部8cにおいて、上述の電圧の低下
が検知された場合には、電圧の低下が検知されるたびに
カウントアップする数値(正常に作動した感知器4…の
数を示す数値)を点滅表示するようになっている。そし
て、全ての感知器4…の試験が終了し、電圧の低下が検
知できなくなった場合には、点滅していた数値の表示を
連続点灯した表示に切り換えるようになっている。
【0079】また、正常に動作しない感知器4があるた
めに、電圧の低下が検知できなくなった場合にも、点滅
していた数値の表示を連続点灯した表示に切り換えるよ
うになっている。従って、連続点灯表示となった数値
が、中継器7,7に接続された感知器4…の数と一致し
た場合には、全ての感知器4…が動作試験において正常
に動作したことを示し、連続点灯表示となった数値が、
中継器7,7に接続された感知器4…の数より少なかっ
た場合には、中継器7,7側から数えて、表示された数
値より一つ多い配置順の感知器4が正常に動作しなかっ
たことを示すようになっている。
【0080】上記移信回路8fは、切替回路8bにより
受信機5,5と感知器4…との接続が遮断され、試験器
8と感知器4…とが接続された際に、感知器4…に代わ
って受信機5,5に接続されるようになっている。そし
て、移信回路8fは、感知器4…に代わって受信機5,
5に火災の発生を示す信号等を出力可能となっており、
移信回路8fにより、受信機5,5の動作試験を行うこ
とができるようになっている。
【0081】なお、試験器8においては、電源8gから
の電力を切替回路8bに接続された接続端子P9sと、
電源8gに接続された接続端子P12sとの間で上記中
継器7,7のリレーRL1に供給するようになってい
る。また、試験信号送受信部8cに接続された接続端子
P11sと、電源8gに接続された接続端子P12sと
の間で感知器4…に電力を供給するとともに、試験パル
スを発信するようになっている。また、試験器8におい
ては、電源8gからの電力を移信回路8fに接続された
接続端子P10sと、電源8gに接続された接続端子P
12sとの間で受信機5,5に信号として供給するよう
になっている。
【0082】図6は、上記中継器7,7の回路(配線)
を示すものである。図6に示すように、上記中継器7,
7は、試験器8と感知器4…とを接続する一対の線路7
a,7aと、受信機5と感知器4…とを接続する一対の
線路7b,7bと、受信機5と住棟受信機6とを接続す
る一対の線路7c,7cと、受信機5の警報装置に接続
される線路7dと、上記リレーRL1と、該リレーRL
1に並列に接続された発光ダイオードLED2と、上記
リレーRL1の第一接点(切替スイッチ)rl1−1及
び第二接点rl1−2とを有する。
【0083】上記試験器8と感知器4…とを接続する一
対の線路7a,7aのうちの一方の線路7aの一端側
は、リレーRL1の第一接点rl1−1を介して接続端
子P11tに接続され、かつ、接続端子P11tを介し
て試験器8の接続端子P11sに接続されるようになっ
ており、他端側は、接続端子P1tに接続され、かつ、
接続端子P1tを介して感知器の接続端子P1kに接続
されている。上記試験器8と感知器4…とを接続する一
対の線路7a,7aのうちの他方の線路7aの一端側
は、交点7eを介して接続端子P12tに接続され、か
つ、接続端子P12tを介して試験器の接続端子P12
sに接続されるようになっており、他端側は、接続端子
P2tに接続され、かつ、接続端子P2tを介して感知
器4の接続端子P2kに接続されている。
【0084】上記受信機5と感知器4…とを接続する一
対の線路7b,7bのうちの一方の線路7bの一端側
は、リレーRL1の第一接点rl1−1を介して接続端
子P1tに接続され、かつ、接続端子P1tを介して感
知器4の接続端子P1kに接続され、他端側は、接続端
子P3tに接続され、かつ、接続端子P3tを介して受
信機5の接続端子P3zに接続されている。上記受信機
5と感知器4…とを接続する一対の線路7b,7bのう
ちの他方の線路7bの一端側は、交点7eを介して接続
端子P2tに接続され、かつ、接続端子P2tを介して
感知器4の接続端子P2kに接続され、他端側は、接続
端子P4tに接続され、かつ、接続端子P4tを介して
受信機5の接続端子P4zに接続されている。
【0085】上記受信機5と住棟受信機6とを接続する
一対の線路7c,7cのうちの一方の線路7cの一端
は、接続端子P5tに接続され、かつ、接続端子P5t
を介して受信機5の接続端子P5zに接続され、他端
は、接続端子P7tに接続され、かつ、接続端子P7t
を介して住棟受信機6に接続されている。上記受信機5
と住棟受信機6とを接続する一対の線路7c,7cのう
ちの他方の線路7cの一端は、接続端子P6tに接続さ
れ、かつ、接続端子P6tを介して受信機5の接続端子
P6zに接続され、他端は、接続端子P8tに接続さ
れ、かつ、接続端子P8tを介して住棟受信機6に接続
されている。
【0086】受信機5の警報装置に接続される線路7d
の一端は、接続端子P13tに接続され、かつ、接続端
子P13tを介して受信機5の警報装置用接続端子(図
示略)に接続され、他端は、リレーRL1の第二接点r
l1−2を介して接続端子P4tに接続され、かつ、接
続端子P4tを介して受信機5の接続端子P4zに接続
されるようになっている。上記リレーRL1と、発光ダ
イオードLED2とは、互いに並列に試験器8に接続さ
れる接続端子P9tと接続端子P12tとの間に配置さ
れ、中継器7に試験器8を接続し試験SW8eが操作さ
れた際に、試験器8側から電力が供給されるようになっ
ている。
【0087】上記発光ダイオードLED2は、中継器7
に試験器8を接続し、試験SW8eが操作された段階
で、上述のように試験器8側から電力が供給されて電流
が流れて発光するようになっており、中継器7に試験器
8を接続した段階で動作試験中であることを示すように
なっている。また、上記リレーRL1の第二接点rl1
−2は、上記受信機5の警報装置に接続される線路7d
上に設けられており、リレーRL1に電流が流れていな
い状態で開となり、リレーRL1に電流が流れた状態で
閉となるようになっている。
【0088】そして、上記接点rl1−2が閉となった
状態で受信機5の警報装置の音響装置がオフとされ、試
験中に受信機5の音響装置が鳴動しないようになってい
る。これは、動作試験中に音響装置が作動して無用な混
乱が起こるのを防止するためである。上記リレーRL1
の第一接点rl1−1は、切替スイッチとなっており、
リレーRL1に電流が流れていない状態、すなわち、中
継器7に試験器8が接続されていない通常の状態、もし
くは、中継器7に試験器8が接続されて未だ試験SW8
eが操作されていない状態において、接続端子P3tと
接続端子P1tとの間を導通状態として、受信機5と感
知器4…とを接続するとともに、接続端子P11tと接
続端子P1tとの間を切断状態としている。
【0089】また、リレーRL1に電流が流れた状態、
すなわち、中継器7に試験器8が接続され試験中となっ
た状態においては、接続端子P3tと接続端子P1tと
の間を切断状態として、受信機5と感知器4…とを切り
離すとともに、接続端子P11tと接続端子P1tとの
間を導通状態として、試験器8と感知器4…とを接続す
るようになっている。なお、図1に示すように上記中継
器7の表面には、中継器7に接続された感知器の数の表
示7fが行われている。すなわち、図1においては、三
つの感知器4…が接続された中継器7の正面に「3」が
表示されている。また、数の表示7fは、ディスプレイ
等の装置を用いる必要はなく、単に中継器7の表面に数
字を記載したり、数字の記載されたシートを貼ったもの
で良い。
【0090】次に、上述の構成を有する火災報知設備に
おける感知器4…の動作試験方法について、図1ないし
図6を参照するとともに、図7に示すタイミングチャー
トを参照して説明する。各住戸1,2の感知器4…の動
作試験を行う場合には、まず、図1に示すように、動作
試験を行うべき感知器4…が配置された住戸1の中継器
7に試験器8を接続する。この際には、中継器7が住戸
1の外部側に設けられているので、住戸1内に立ち入る
必要がない。
【0091】そして、試験器8の電源8gに切替回路8
bを介して接続された接続端子P9sに中継器7のリレ
ーRL1と発光ダイオードLED2が接続された接続端
子P9tが接続されるとともに、試験器8の電源8gに
接続された接続端子P12sが、中継器7の接続端子P
12tに接続され、かつ、試験SW8eが操作されて切
替回路8bが作動することにより、発光ダイオードLE
D2とリレーRL1とに試験器8側から電力が供給され
て電流が流れる。
【0092】そして、発光ダイオードLED2が発光し
て動作試験中であることを表示するとともに、リレーR
L1の第一接点rl1−1が受信機5側から試験器8側
に切り替わり、試験器8と感知器4…とが接続される。
すなわち、試験器8の電源8gに試験信号送受信部8c
を介して接続された接続端子P11sに、中継器7の接
続端子P11tが接続され、中継器7において接続端子
P11tと接続端子P1tとの間が導通状態とされ、か
つ、中継器7の接続端子P1tが中継器7から一番目の
感知器4の接続端子P1kに線路4aを介して接続され
ているので、試験器8の接続端子P11sと感知器の接
続端子P1kとが中継器7を介して接続された状態とな
る。
【0093】また、試験器8を中継器7に接続し試験S
W8eを操作した際に、試験器8の電源8gに接続され
た接続端子P12sと一番目の感知器4の接続端子P2
kが中継器7を介して接続された状態となる。また、リ
レーRL1の第二接点rl1−2が閉となることによ
り、受信機5の音響装置が停止状態となる。
【0094】そして、試験器8の試験SW8eをオンと
した場合に、上述のようにリレーRL1が制御されて感
知器4…と試験器8とが接続状態となり、かつ、制御回
路8dから試験信号送受信部8cに試験パルスを発信さ
せるための信号が出力され、図7の「試験パルス」に示
すように、試験信号送受信部8cから中継器7を介して
感知器4…に、予め設定された電圧、パルス幅、周期を
有する試験パルスが出力される。すなわち、試験器8か
ら中継器7を介して感知器4…に、予め設定された電圧
で電力が供給された状態で、ハイからローに変化する試
験パルスが繰り返し出力される。
【0095】そして、一対の線路4a,4a上に一列に
配置された複数の感知器4…のうちの最も中継器7まで
の線路4a,4a上の距離が短い一番目の感知器4にお
いては、試験パルス検出回路4bが一番目の試験パルス
を最初の試験パルスとして検知する。また、パルス打ち
消し回路4eにおいては、試験パルスの入力により、コ
ンデンサC1にかかる電圧が降下して、コンデンサC1
が、図7の「感知器1のコンデンサの放電」に示すよう
に、蓄電された電荷を放電する。
【0096】この放電により、一番目の感知器4より終
端器9側に配置された感知器4…においては、図7の
「感知器2〜4に入るパルス」に示すように、一番目の
試験パルスがコンデンサC1の放電により打ち消され、
2番目以降の感知器4の試験パルス検出回路4bにおい
ては、試験パルスを検出できない状態となる。また、一
番目の感知器4においては、試験パルス検出回路4bが
試験パルスを検出した後に、火災検出回路4cに、擬似
的に火災発生時の状態になるように指示する信号を出力
する。
【0097】そして、火災検出回路4cが擬似的に火災
発生時の状態となった際に、火災検出回路4cが正常に
動作した場合には、火災検出回路4cから表示回路4d
のトランジスタTR1のベースに一瞬の間だけ電流が流
され、トランジスタTR1が一瞬だけオンになる。ま
た、トランジスタTR1がオンとなった場合には、発光
ダイオードLED1とツェナーダイオードZDとに電流
が流れ、発光ダイオードLED1が光るとともに、ツェ
ナーダイオードZDの定電圧値に基づいて、表示回路4
dにおける電圧が降下する。
【0098】そして、試験信号送受信部8cにおいて
は、図7に示すその「受信電圧」が低下し、これを検知
する。そして、制御回路8dに対して電圧が降下したこ
とを示す信号を出力する。なお、表示回路4dにおける
電圧の低下のタイミング、すなわち、火災検出回路4c
から表示回路4dのトランジスタTR1のベースに電流
が流れるタイミングは、図7の「受信電圧」の電圧が降
下した部分に示すように一つの試験パルスが終了して、
電圧が上昇した後となっている。また、火災検出回路4
cから表示回路4dのトランジスタTR1のベースに電
流が流れる間隔は、図7の「受信電圧」の電圧が降下し
た部分に示すように、試験パルス間の間隔よりも短いも
のとなっている。
【0099】そして、電圧降下を示す信号が入力された
制御回路8dは、これをカウントするとともに、カウン
ト値を個数表示器8aに出力する。この段階において
は、最初に電圧の降下を検知したところなので、制御回
路8dにおけるカウント値は1となり、個数表示器は1
を点滅表示する。一方、上記パルス打ち消し回路4eに
おいては、図7の「試験パルス」に示すように、最初の
パルスの後に感知器4に入力される電圧が上昇する際
に、上記試験パルス検出回路4bからトランジスタTR
2のベースに継続的に電流が流され、コンデンサC1に
再び電圧が印加されるのを阻止する。
【0100】従って、上記パルス打ち消し回路4eにお
いては、最初に入力されたパルスを打ち消した後に、コ
ンデンサC1に電荷が蓄電されず、コンデンサC1が放
電できない状態となっており、以降パルスが入力されて
も、パルスを打ち消さない。次に、図7の「試験パル
ス」に示すように、二回目の試験パルスが試験信号送受
信部8cから出力される。この際に、上記一番目の感知
器4の試験パルス検出回路4bにおいても図7の「感知
器1に入るパルス」に示すように、試験パルスが検出さ
れることになるが、一番目の感知器4においては、二回
目以降のパルスを無視する。
【0101】そして、一番目の感知器4の隣に配置され
た二番目の感知器4においては、図7の「感知器2に入
るパルス」に示すように、一回目の試験パルスが打ち消
された後に、二回目の試験パルスが最初の試験パルスと
して入力することになる。この際に、二番目の感知器4
は、先ほどの一番目の感知器4と同様にコンデンサC1
を放電させて、三番目以降の感知器4,4に対して二回
目のパルスを打ち消すとともに、火災検出回路4cを擬
似的に火災発生時の状態とし、火災検出回路4が火災発
生時の動作を正常に行った場合に、表示回路4dにおい
て上述のような電圧降下を生じる。
【0102】そして、試験器8においては試験信号送受
信部8cが電圧降下を検知し、検知したことを示す信号
を制御回路8dに出力する。信号を入力した制御回路8
dにおいては、カウント値をインクリメント(+1)と
して、カウント値を2とするとともに、カウント値を個
数表示器8aに出力する。そして、個数表示器8aにお
いては、カウント値である2を点滅表示する。
【0103】次に、三回目以降の試験パルスが出力され
ることになるが、この場合には、上述の一番目及び二番
目の感知器4,4の場合と同様に、三つ目以降の感知器
4が、順番にコンデンサC1を放電させて、試験パルス
を打ち消すとともに火災検出回路4cを擬似的に火災発
生時の状態とし、火災検出回路4cが正常に動作した場
合に表示回路4dが電圧を降下させ、これを試験信号送
受信部8cが検知し、検知した回数を制御回路8dがカ
ウントし、カウントされたカウント値を個数表示器8a
が点滅表示する。
【0104】そして、最も終端器9よりの最後の感知器
4において、試験パルスが検知されることになる。な
お、図7においては、4つの感知器…が一列に中継器7
に接続された場合を示しており、4回目の試験パルスが
出力された際に、最後の感知器4が試験パルスを検知す
ることになる。従って、最後の感知器4が試験パルスを
検知した後に、試験器8において、電圧降下が検知さ
れ、個数表示器に4が点滅表示された状態となる。次い
で、試験器8から5回目の試験パルスが出力されること
になるが、全ての感知器4…が試験を終了した状態とな
っているので、5回目の試験パルスが出力された後に、
試験信号送受信部8cの受信電圧には、図7に示すよう
に電圧降下が生じない。
【0105】そして、試験信号送受信部8cにおいて
は、予め決められたタイミングで電圧降下を検知できな
かったことを示す信号を制御回路8dに出力する。そし
て、信号が入力された制御回路8dにおいては、個数表
示器8aに対して点滅表示された数値を連続点灯表示と
なるように指示する信号を出力する。従って、個数表示
器8aにおいては、点滅表示されたカウント値、すなわ
ち、4が連続点灯表示となる。
【0106】また、中継器7の表面には、上述のように
中継器7に接続された感知器4…の数が表示されてお
り、ここでは、図7のタイミングチャートにおける感知
器の数が4だったので、中継器には「4」が表示されて
いる。すなわち、中継器に表示された数値と試験器8の
個数表示器8aに連続点灯表示された数値が一致してい
るので、全ての感知器が正常に動作したことを示してい
る。
【0107】また、動作試験を行った際に、正常に動作
しない感知器4があった場合には、上記感知器4の順番
がまわってきた際に、電圧降下を生じることがなく、試
験信号送受信部8cにおいて、電圧降下を検知できな
い。従って、この場合には、試験信号送受信部8cが制
御回路8dに電圧降下を検知できなかったことを示す信
号を出力する。
【0108】そして、制御回路8dが、個数表示器8a
に動作試験が終了したことを示す信号を出力し、個数表
示器8aが、現在点滅表示されているカウント値、すな
わち、正常に動作しなかった感知器4の前の感知器4ま
での数を連続点灯表示する。従って、連続点灯表示され
た数値は、中継器7の表面に表示された中継器7に接続
された全ての感知器4…の数より小さくなり、感知器4
に異常があることを認識することができる。
【0109】以上のようにこの一例の火災報知設備にお
いては、試験器8側から試験パルスを出力するととも
に、試験パルス8を最初に受信した感知器4がコンデン
サC1の放電によりパルスを打ち消して、他の感知器4
…を試験パルスに反応しないようにすることを繰り返す
ことで、感知器4…に伝送ICを備えたり、アドレスを
付与したりしなくとも、順番に感知器4…を動作させる
ことができる。
【0110】従って、各感知器4…の設置させた場所に
立ち入ることなく、試験器8側からの操作により、各感
知器4…を擬似的に火災が発生した状態にして動作試験
を行うことができる火災報知設備を比較的低コストに構
築することができる。
【0111】また、感知器4…には、試験パルスの入力
から疑似的な火災感知状態の発生までのタイミングを遅
らせる遅延手段(試験パルス検出回路4bの入力信号形
成回路INとロジック回路LGが構成している。)が設
けられているので、試験器8側において、試験パルスを
出力する処理と感知器4からの信号を受信する処理との
タイミングをずらすことが出来る。また、試験器8側か
ら出力される試験パルスと感知器4から出力される信号
とが同じ線路4aを介して送信されるが、上記遅延手段
の作用により、これら信号が重ならないので、特に効果
的である。
【0112】また、感知器4…には、試験パルスの入力
に基づく疑似火災状態の発生を所定時間に制限する時限
回路TFが設けられているので、疑似的な火災感知状態
を確実に発生させることができると共に、疑似的な火災
感知状態が必要以上に続いてしまうことが回避され、線
路4aに接続された複数の感知器4…を順次試験してい
く際に都合が良い。即ち、複数の感知器4…を交互に疑
似的な火災感知状態にすることが可能で、疑似的な火災
感知状態により複数の感知器から同時に火災信号が出力
され重なってしまうということが回避可能である。
【0113】また、上述のように試験器8の個数表示器
8aには、正常に動作した感知器4…の数が順次点滅表
示され、動作試験が終了した段階で点滅表示された数値
が連続点灯表示されるようになっているとともに、正常
に動作しない感知器4があった場合には、実際の感知器
4の数より少ない数が連続点灯表示されるので、点滅表
示と連続点灯表示とにより目視により試験中か、試験が
終了したのかを容易に確認できるとともに、連続点灯表
示された数により、感知器4に異常が有ったか否かを容
易に認識することができる。
【0114】なお、上記一例においては、一つの中継器
7に一列に感知器4…が接続されていたが、一つの中継
器7に複数列の感知器4…が接続されているものとして
も良い。しかし、この場合には、各列毎に上述の動作試
験を行う必要がある。また、上記一例においては、表示
回路4dによる電圧降下を、感知器4が正常に動作した
ことを示す信号としたが、他の方法により感知器4が正
常に動作したことを示す信号を出力するようにしても良
い。
【0115】また、上記一例においては、パルスを打ち
消すように電圧を上昇させるのにコンデンサC1を用い
たが、他の方法によりパルスを打ち消すように電圧を上
昇させるものとしても良い。また、上記一例において
は、試験器8を中継器7に着脱自在に接続するものとし
たが、試験器8を中継器7や住棟受信機6に内蔵させる
ものとしても良い。
【0116】また、上記例においては、各住戸1,2毎
に受信機5,5を設けるとともに、各受信機5,5を中
継器7,7を介して住棟受信機6に接続するものとした
が、住棟受信機(一つの受信機5)6に各感知器4…が
接続されているものとしても良い。この場合には、試験
器8は、住棟受信機6に接続されるか、住棟受信機6に
内蔵されるものとするとともに、各住戸1,2には、火
災発生時に火災の発生を報知する警報設備を配置する必
要がある。また、試験器8に試験器8に接続された感知
器4…の数と、制御回路8dでカウントされた信号の数
とを比較する比較手段を設けるものとし、動作試験終了
後、比較手段において、二つの数が一致しなかった場合
に、異常があることを報知するようにしても良い。
【0117】[第2の実施の形態]この実施の形態の火
災報知設備は、第1の実施の形態の火災報知設備とほぼ
同様の構成をしており、試験器に音出力手段を備えた点
のみ異なる。従って、同一の構成については、同一の符
号を振って説明を省略する。
【0118】図8には、この第2の実施の形態に特有の
試験器18の回路構成のブロック図を示す。この試験器
18は、第1の実施の形態の試験器8と同様、個数表示
器8a、切替回路8b、試験信号送受信部8c、制御回
路8d、試験スイッチ(SW)8e、移信回路8fおよ
び電源8gを有する他、加えて、音出力手段としての音
響装置8hを備えたものである。
【0119】この音響装置8hは、感知器4,4,4…
の動作試験の開始から終了までの各状態を音出力により
報知するもので、音出力制御手段を兼ねた制御回路8d
からの信号を入力して、該信号に対応した音出力を行う
ようになっている。
【0120】次に、上記の音響装置8hに係る動作の説
明をする。図9は、感知器の動作試験中における音響装
置8hの動作を説明するための説明図である。
【0121】先ず、試験開始時に、試験者が試験スイッ
チ8eをオン操作すると、試験スイッチ8eから制御回
路8dに試験開始を示す信号が出力される(図9中、符
号に示す。)。制御回路8dは、この試験スイッチ8
eからの信号に基づき、試験信号送受信部8cに試験パ
ルスを出力するように指示する信号を出力すると共に、
試験の開始を示すスタート音信号(第3の音出力信号)
を音響装置8hに出力する。このスタート音信号により
音響装置8hから試験開始のスタート音が出力される。
【0122】試験器18に接続された感知器4…が正常
である場合、試験器18からの試験パルスが送信されて
所定時間が経過すると、試験パルスを受信した感知器4
から、該感知器4の試験結果が正常であることを示す火
災信号が送られる。そして、この火災信号は信号試験器
18に受信される(図9中、符号に示す。)。図7に
示した各信号の説明の箇所でも述べたが、この火災信号
は、感知器4の表示回路4dで降下された電圧による信
号で、2つの試験パルスの間に所定間隔だけ電圧が低下
されている信号である。
【0123】上記火災信号が試験器18に送信される
と、試験信号送受信部8cにより該火災信号が検出さ
れ、該火災信号を受信したことを示す第1の検出信号を
制御回路8dに出力する。制御回路8dは、この第1の
検出信号により、1個の感知器4の試験結果が正常であ
ったことを示す正常音信号(第1の音出力信号)を音響
装置8hに出力し、音響装置8hから感知器4の個別の
試験が終了し正常であったことを示す第1の報知音が出
力される。
【0124】以後、感知器4…が正常である限り、試験
器18に接続された全ての感知器4…について、上記試
験パルスの送信から上記火災信号の受信および第1の音
信号の出力の各処理が同様に繰り返される。
【0125】試験器18に接続された感知器4…の中に
異常のものがあるか、或いは、全ての感知器4…の試験
が終了した場合には、試験器18からの試験パルスが送
信されて所定時間が経過しても、感知器4から火災信号
が送られてこない。即ち、電圧の低下がないハイ信号が
試験器18に受信される(図9中、符号に示す。)。
【0126】試験器18に、この電圧の低下がないハイ
信号が受信されると、試験信号送受信部8cにより該ハ
イ信号が検出され(所定時間内に火災信号が送られない
ことが検出され)、該火災信号が受信されないことを示
す第2の検出信号を制御回路8dに出力する。制御回路
8dは、この第2の検出信号により、1個の感知器4の
試験結果が異常であったか、或いは、接続された全ての
感知器4…の試験が完了したかを示す終了音信号(第2
の音出力信号)を音響装置8hに出力し、この終了音信
号により音響装置8hから感知器4個別の試験が終了し
異常であったか、或いは、試験が終了したことを示す第
2の報知音が出力される。
【0127】上記のスタート音、第1の報知音、並び
に、第2の報知音は、それぞれ異なる音であり、試験者
はこれらの音を聞いて、感知器4,4,4…の動作試験
の開始から終了までの各状態、即ち、試験開始の状態、
個々の感知器4について正常の試験結果が検出された状
態、個々の感知器4について異常の試験結果が検出され
た状態あるいは試験終了の状態を、それぞれ確認するこ
とが出来る。
【0128】なお、試験器18の音響装置8hから出力
される音出力のパターンは上記のものに限られるもので
なく、例えば、試験パルスの送信時に音出力をしたり、
試験をした感知器4の数により異なる音出力をしたりす
ることも可能である。また、制御回路8dに予め感知器
4…の数を認識させておき、上記第2の検出信号が入力
されたときに、該信号が感知器4の異常を示すものなの
か、試験の終了を示すものなのかを判別可能にした場合
には、感知器4の異常が判明したときや、試験が終了し
たときに、それぞ異なる音を出力させて、感知器4の異
常の判明および試験の終了を報知するようにしても良
い。
【0129】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の火災報知設備に
よれば、試験器から出力される試験パルスを各感知器が
順番に打ち消すことにより、試験パルス毎に、線路上の
感知器の配置順に従って、感知器を一つずつ動作試験す
ることができるので、各感知器にアドレスを付与したり
伝送ICを備えたりしなくとも、信号が混乱することが
なく、低コストで容易に各感知器の動作試験を行うこと
ができる。
【0130】本発明の請求項2記載の火災報知設備によ
れば、コンデンサに蓄電された電荷を放電させるという
簡単な方法により、パルス打ち消し手段の機能を実現す
ることができる。
【0131】本発明の請求項3記載の火災報知設備によ
れば、上記パルス出力手段から試験パルスが出力された
後に予め設定された時間内に受信手段に信号が受信され
なかった場合に、動作試験を終了したものとすれば、動
作試験が終了した段階で表示状態が変化することにな
り、動作試験の終了を目視で判断できるとともに、表示
状態が変化した数値が試験器に接続された感知器の数に
一致するか否かにより、正常に動作しない感知器が有る
か否かを認識することができる。
【0132】本発明の請求項4記載の火災報知設備によ
れば、表示手段の近傍に表示された試験器に接続される
感知器の数と、表示手段に表示された数とを容易に比較
することができるので、正常に動作しない感知器が有る
か否かを容易かつ確実に確認することができる。
【0133】本発明の請求項5記載の火災報知設備によ
れば、集合住宅において、上記動作試験を行う際に、住
戸の外側に配置された中継器に試験器を接続すること
で、住戸内の感知器と試験器とが接続されるので、住戸
内の受信機が配置されていても、住戸の外側から上述の
ように動作試験を行うことができる。また、中継器に試
験器を接続する構成とすれば、感知器の動作試験に際し
ては、中継器を介して試験器と感知器との間で信号の送
受信を行うだけで良く、上述のように低コストで、容易
に感知器の動作試験を行うことができる。
【0134】本発明の請求項6記載の火災報知設備によ
れば、音出力手段の音出力により、試験者は試験器の状
態が感知器の動作試験中であることを音出力により確認
しながら試験を行うことが出来る。
【0135】本発明の請求項7記載の火災報知設備によ
れば、試験者は、試験器の状態が個々の感知器の動作試
験中であることや、個々の感知器の試験結果が正常であ
ったこと、並びに、試験結果が異常であったか或いは動
作試験が終了したことなど、動作試験時の各状態をそれ
ぞれ聴覚で確認しながら試験を行うことが出来る。
【0136】本発明の請求項8記載の火災報知設備によ
れば、試験者は、上記動作試験の各状態の確認に加え、
動作試験が開始されたことも聴覚により確認することが
できる。
【0137】本発明の請求項9記載の火災感知器によれ
ば、試験パルスを入力することで火災感知器に疑似的な
火災感知状態を発生させることが出来るので、火災感知
器に試験パルスを入力可能な電線(例えば、受信機に接
続された線路)を接続しておくことで、遠隔操作により
火災感知器に擬似的な火災感知状態を発生させ、遠隔地
から火災感知器の試験を行うことが出来る。
【0138】本発明の請求項10記載の火災感知器によ
れば、上記遅延手段により、試験パルスの入力から疑似
的な火災感知状態の発生までのタイミングが遅延される
ので、感知器を試験する側では、試験パルスを出力する
処理と、感知器が正常に動作したか否かを判別する試験
処理とをタイミングをずらして行うことが出来る。つま
り、2つの処理が同時ではなくタイミングをずらして行
われることとなって、感知器を試験する側の処理が単純
化される。また、試験パルスの入力を行う回線と、感知
器から火災信号が送られる回線とが同一である形式の場
合、試験パルスと火災信号との送信タイミングがずらさ
れ重なることがないので、特に効果的である。
【0139】本発明の請求項11記載の火災感知器によ
れば、試験パルスの入力に基づく疑似火災信号の出力が
所定時間の出力となるため、疑似的な火災感知状態を確
実に発生させることができると共に、疑似的な火災感知
状態が必要以上に続いてしまうことが回避される。従っ
て、火災感知器の試験に時間的な基準を設けることが出
来たり、例えば多数の感知器を試験する場合に、複数の
感知器が交互に疑似的な火災感知状態となるように設定
できるなど、感知器を試験する側の処理を単純化するこ
とが出来る。また、複数の感知器が同一の回線に接続さ
れている場合、擬似的な火災感知による火災信号が複数
の感知器から同時に出力されて重なってしまうといった
ことが回避され、特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の火災報知設備の全
体構成を示すブロック図である。
【図2】上記一例の火災報知設備の感知器を示すブロッ
ク回路図である。
【図3】図2における試験パルス検出回路の回路構成を
示すブロック図である。
【図4】図2における火災検出回路の回路構成を示すブ
ロック図である。
【図5】上記一例の火災報知設備の試験器を示すブロッ
ク回路図である。
【図6】上記一例の火災報知設備の中継器を示すブロッ
ク回路図である。
【図7】上記一例の火災報知設備における感知器の動作
試験方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に特有の試験器18
の回路構成を示すブロック図である。
【図9】感知器の動作試験中における音響装置の動作を
説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 集合住宅の住戸 2 集合住宅の住戸 4 感知器 4a 感知器を一列に接続する線路 4b 試験パルス検出回路(パルス検知手段、試験制
御手段、遅延手段) 4c 火災検出回路 SN 感知部 R8 第1の抵抗 R10 第2の抵抗 TH1 感熱素子 RG 3端子レギュレーター(電圧印加手段) DT 火災検出部 TR4 トランジスタ(スイッチ手段) TF 時限回路(時限手段) 4d 表示回路(送信手段) 4e パルス打ち消し回路(パルス打ち消し手段、試
験制御手段) C1 コンデンサ 5 受信機 6 住棟受信機 7 中継器 7f 感知器の数の表示 8 試験器(第1の実施の形態) 8a 個数表示器(表示手段) 8c 試験信号送受信部(パルス出力手段、受信手
段、第1第2の検出手段) 8d 制御回路(カウント手段、表示制御手段、音出
力制御手段) 18 試験器(第2の実施の形態) 8h 音響装置(音出力手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 仁一 東京都渋谷区幡ヶ谷1丁目11番6号 ニッ タン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信機に連続した線路により一列に接続
    された複数の感知器を有し、かつ、上記感知器に上記線
    路を介して接続されるとともに、上記感知器の動作試験
    を行う試験器を有する火災報知設備であって、 上記試験器には、上記線路を介して各感知器に試験パル
    スを繰り返し出力するパルス出力手段と、 動作試験が正常に行われた上記感知器から出力される信
    号を受信する受信手段と、 上記受信手段において信号が受信された回数をカウント
    するカウント手段とが備えられ、 上記感知器には、上記試験器のパルス出力手段から出力
    されたパルスを検知するパルス検知手段と、 上記感知器に上記試験器のパルス出力手段から出力され
    たパルスが最初に入力された際に、上記線路上において
    上記パルスが入力された感知器よりも試験器の反対側に
    接続された他の感知器に上記パルスが入力されないよう
    にパルスを打ち消すパルス打ち消し手段と、 上記パルス検知手段が最初にパルスを検知した際に、上
    記感知器を擬似的に火災発生状態とする試験制御手段
    と、 上記感知器が擬似的に火災発生状態となり、かつ、正常
    に動作した場合に、上記試験器の受信手段に信号を出力
    する送信手段とが備えられていることを特徴とする火災
    報知設備。
  2. 【請求項2】 上記試験器のパルス出力手段は、上記パ
    ルスとして上記線路を介して上記感知器に印加される電
    圧を降下させるものとし、 上記パルス打ち消し手段は、上記感知器に印加される電
    圧が最初に降下した際に、上記電圧の降下を打ち消すよ
    うに電荷を放電するコンデンサを有することを特徴とす
    る請求項1記載の火災報知設備。
  3. 【請求項3】 上記カウント手段にカウントされたカウ
    ント値を表示する表示手段と、 上記パルス出力手段からパルスが出力された後に予め設
    定された時間内に受信手段に信号が受信されなかった場
    合に、表示手段に信号を出力する表示制御手段とが備え
    られ、 上記表示手段は、表示制御手段からの信号を受信した際
    に、表示された数値の表示状態を変更することを特徴と
    する請求項1または2記載の火災報知設備。
  4. 【請求項4】 上記表示手段の近傍の位置に、上記試験
    器に接続される感知器の数が表示されていることを特徴
    とする請求項3記載の火災報知設備。
  5. 【請求項5】 集合住宅の各住戸毎に該住戸内に上記受
    信機と該受信機に接続された感知器とが配置され、 上記住戸毎に配置された各受信機と接続される住棟受信
    機と、各住戸毎に住戸の外側に配置されるとともに上記
    各受信機と上記住棟受信機とを接続する中継器とが備え
    られ、 上記試験器は、上記中継器に着脱自在に接続可能とさ
    れ、 上記中継器は、該中継器に接続された試験器と感知器と
    を接続することを特徴とする請求項1、2、3または4
    記載の火災報知設備。
  6. 【請求項6】 上記試験器には、 感知器の動作試験中であることを識別可能な音出力を行
    う音出力手段が設けられていることを特徴とする請求項
    1〜5の何れかに記載の火災報知設備。
  7. 【請求項7】 上記試験器には、 上記受信手段により信号が受信されたことに基づき1つ
    の感知器の試験結果が正常であることを検出する第1の
    検出手段と、 上記試験パルスの出力から所定時間内に上記受信手段に
    より信号が受信されないことに基づき1つの感知器の試
    験結果が異常であるか、或いは、接続された全ての感知
    器の試験が終了したことを検出する第2の検出手段と、 上記第1の検出手段の検出に基づき上記音出力手段に第
    1の音出力信号を出力すると共に、上記第2の検出手段
    の検出に基づき上記音出力手段に第2の音出力信号を出
    力する音出力制御手段とを備え、 上記音出力手段は、上記音出力制御手段から出力された
    音出力信号に対応した音出力を行うことを特徴とする請
    求項5記載の火災報知設備。
  8. 【請求項8】 上記試験器には、 感知器の試験を開始して上記パルス出力手段にパルス出
    力を開始させる試験開始スイッチが設けられ、 上記音出力制御手段は、上記試験開始スイッチのオン信
    号に基づき上記音出力手段に第3の音出力信号を出力す
    ることを特徴とする請求項7記載の火災報知設備。
  9. 【請求項9】 周囲温度によって抵抗値が変化する感熱
    素子を有し、試験パルスを入力して擬似的な火災感知状
    態を発生させる熱式感知器であって、 上記感熱素子と第1の抵抗が直列に接続された感熱部
    と、 この感熱部に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、 上記感熱素子と第1の抵抗との接続点の電位に基づき火
    災を検出する火災検出手段と、 上記第1の抵抗と並列に接続された第2の抵抗と、 オン/オフにより上記第1の抵抗と第2の抵抗との接続
    を閉/開するスイッチ手段と、 火災監視時に上記スイッチ手段をオンにしておくと共に
    上記試験パルスの入力に基づき上記スイッチ手段をオフ
    にする試験制御手段とを備えたことを特徴とする火災感
    知器。
  10. 【請求項10】 試験パルスを入力して擬似的な火災感
    知状態を発生させる火災感知器であって、 火災を感知する火災感知部と、 この火災感知部に擬似的な火災を感知させるための疑似
    火災信号を出力する疑似火災信号出力部と、 上記試験パルスの入力に基づき上記疑似火災信号を出力
    させる試験制御手段と、 上記試験パルスの入力から上記疑似火災信号の出力まで
    のタイミングを遅らせる遅延手段とを備えたことを特徴
    とする火災感知器。
  11. 【請求項11】 上記疑似火災信号の出力を所定時間の
    みの出力とする時限手段を備え、 上記火災感知部は、上記疑似火災信号が入力されている
    間に擬似的な火災を感知すると共に、上記疑似火災信号
    の入力が絶たれた場合に擬似的な火災の感知を終了する
    ことを特徴とする請求項10記載の火災感知器。
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JP2007260322A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Kita Denshi Corp メダル払出装置

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