JPH0931849A - 経糸糊剤 - Google Patents

経糸糊剤

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JPH0931849A
JPH0931849A JP7174817A JP17481795A JPH0931849A JP H0931849 A JPH0931849 A JP H0931849A JP 7174817 A JP7174817 A JP 7174817A JP 17481795 A JP17481795 A JP 17481795A JP H0931849 A JPH0931849 A JP H0931849A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 分子内に炭素数4以下のα−オレフィン単位
を1〜24モル%含有する変性ポリビニルアルコールと
でんぷん類を主剤とした経糸糊剤。 【効果】 本発明の経糸糊剤は各種繊維を高速織機を用
いて製織する場合において,各種繊維に対する接着性に
優れ,高い抱合力および摩耗強度を有する糊付糸を提供
するとともに,高温高湿度下でもその糊付糸に粘着性を
生じさせることなく,糊付糸ビームの解舒性および製織
時の開口性にも優れ,製織性を大きく向上させることが
できる点で工業的価値が極めて高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種繊維を用いて製織す
る場合において,優れた製織性能を有する高速織機用と
して好適な経糸糊剤に関する。さらに詳細には,シャッ
トル織機およびシャットルレス織機による製織に先立
ち,フィラメント糸,加工糸,撚糸および紡績糸のよう
な繊維糸条に糊付けすることにより抱合性および対摩耗
性を付与するとともに,高温高湿時にも粘着性を生じる
ことがなく,また低温低湿時にもその抱合性を失うこと
のない,工業的に有用な経糸糊剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より織物の経糸を補強する目的で使
用される糊剤として,ポリビニルアルコール系樹脂(以
下PVAと略記する),でんぷん類,カルボキシメチル
セルロース,水溶性アクリル糊剤等が使用されている。
これらの糊剤はそれぞれ一長一短があるため,種々の繊
維に対して単独では使用し難く,2種以上の糊剤を併用
しているのが現状である。しかしその中でも特にPVA
は,水溶性糊剤として腐敗せずに長期保存が効くこと
や,得られる皮膜の強度が非常に強いため糊剤の主成分
として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】製織方法は近年,織機
のエアージェット化に伴って高速化が急速に進んでお
り,高速製織に耐え得る物性を有する糊付糸を得る事が
できない場合には,工業的価値は全くなくなる。しか
し,高速製織に耐えうる糊付糸を製造するためPVAの
比率を増加させた経糸糊剤を使用すると,糊付糸ビーム
を保管している間に糊付糸が吸湿により粘着性を持ち,
ビームからの糊付糸の解舒が困難になったり,糊付糸の
摩擦係数増大に伴い製織性が悪化するという欠点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果,分子内に炭素数4
以下のα−オレフィン単位を1〜24モル%含有する変
性PVAとでんぷん類を主剤とした経糸糊剤を使用する
ことにより,高速製織に耐え得る物性を有する糊付糸が
得られることを見いだし,本発明を完成するに至った。
【0005】以下に本発明についてさらに詳しく説明す
る。本発明の経糸糊剤に用いる変性PVAは,ビニルエ
ステルと炭素数4以下のα−オレフィンとの共重合体を
ケン化することにより得られる。ビニルエステルとして
は,蟻酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,ピ
バリン酸ビニル等が挙げられるが,酢酸ビニルが望まし
い。本発明に用いるα−オレフィンは,炭素数4以下の
もので,例えばエチレン,プロピレン,n−ブテン,イ
ソブテン等が挙げられるが,原料入手の容易性および得
られた糊付糸が製織時に織機上でガムアップしないとい
う観点からエチレンが好ましい。α−オレフィンの含有
量としては,1〜24モル%,好ましくは2〜9モル%
であることが必要である。α−オレフィンの含有量が1
モル%未満の場合には,上述した顕著な効果が得られ
ず,24モル%を越える場合には,水溶性もしくは水分
散性が低下し製織した織物の糊抜き性が不良となるため
不適当である。
【0006】本発明に用いる変性PVAは,炭素数4以
下のα−オレフィンのみによる変性が最も好ましいが,
該変性PVAの水溶性もしくは水分散性の点から,炭素
数4以下のα−オレフィン以外のコモノマーにより該変
性PVAをさらに変性することができる。このようなコ
モノマー単位としては,例えば,(無水)イタコン酸,
(無水)マレイン酸,アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸およびそのナトリウム塩,ビニルスルホ
ン酸ナトリウム,アリルスルホン酸ナトリウム等が挙げ
られるがこれらに限定されるものではない。該コモノマ
ーの含有量は0.1〜10モル%が好ましい。該コモノ
マーの含有量が0.1モル%未満の場合には水溶性また
は水分散性の向上が見られず,また10モル%を越える
場合には本発明の効果を阻害するようになり好ましくな
い。
【0007】また本発明に用いる変性PVAとしては,
本発明の効果を損なわない範囲でエチレン性不飽和単量
体を共重合したものでも良い。このようなエチレン性不
飽和単量体としては,例えばアクリル酸,メタクリル
酸,(無水)フタル酸,アクリロニトリル,メタクリロ
ニトリル,アクリルアミド,メタクリルアミド,トリメ
チル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)
−アンモニウムクロリド,エチルビニルエーテル,ブチ
ルビニルエーテル,N−ビニルピロリドン,塩化ビニ
ル,臭化ビニル,フッ化ビニル,塩化ビニリデン,フッ
化ビニリデン,テトラフルオロエチレン等が挙げられ
る。さらにチオール酢酸,メルカプトプロピオン酸等の
チオール化合物の存在下で,酢酸ビニル等のビニルエス
テル系単量体を炭素数4以下のα−オレフィンと共重合
し,それをケン化することによって得られる末端変性P
VAも用いることができる。これらのエチレン性不飽和
単量体単位の含有量としては特に制限はないが,2モル
%以下が好ましく,1モル%以下がより好ましく,0.
5モル%以下がさらに好ましい。
【0008】本発明の経糸糊剤に用いる分子内に炭素数
4以下のα−オレフィン単位を1〜24モル%含有する
変性PVAの平均重合度は,通常100〜5000,好
ましくは200〜3000から選ばれ,またそのビニル
エステル部分の平均ケン化度には特に限定はないが,通
常60〜100モル%,好ましくは70〜99.9モル
%である。平均重合度が100未満では高速製織に耐え
うる経糸糊剤としての性能,特に皮膜強度および繊維に
対する接着力が低下し,5000を越えると糊液の粘度
が高くなりすぎるため,糊付け作業性の点で好ましくな
い。また平均ケン化度が60モル%未満になると,水溶
性もしくは水分散性が低下するため,製織した織物の糊
抜き性が不良となり好ましくない。
【0009】さらに本発明の経糸糊剤に用いる分子内に
炭素数4以下のα−オレフィン単位を1〜24モル%含
有する変性PVAに併用するでんぷん類としては,コー
ン,馬鈴薯,タピオカ,小麦等の生でんぷんおよびそれ
らの変性でんぷんが含まれる。変性でんぷんとしては,
α化でんぷん,酸化でんぷん,エステル化でんぷん,エ
ーテル化でんぷん,グラフトでんぷん,ジアルデヒドで
んぷん,カチオン化でんぷん等が挙げられるが,これら
に限定されるものではない。また,かかる変性PVAと
でんぷん類の混合比率は,重量比において90:10〜
50:50である。変性PVAの比率がでんぷん類に対
して50%未満になると,高速製織に耐えうる糊付糸を
得るためには糊剤付着量を多くする必要が生じ経済的で
はなく,また90%を越えると,糊付け時の作業性,特
にデバイド抵抗増加につながるため好ましくない。
【0010】一般に紡績糸の場合,経糸糊付け用糊剤の
糊液粘度は毛羽伏せを良くするために比較的高粘度で用
いられる。具体的に糊付け温度70〜95℃における粘
度は50〜200センチポイズである。糊液の固形分濃
度は3〜15重量%が一般的である。対象とする糸は特
に限定はなく,綿,ポリエステル,レーヨン,麻,ナイ
ロン,羊毛,アクリル等の単独糸またはこれらの混紡糸
に好適に用いられる。また,上述のように紡績糸の種類
が非常に多くなっているため,糊液調製に当たっては対
象とする経糸に見合った処方を組み立てる必要がある。
【0011】繊維に対する糊剤の付着量は織物の規格,
使用する織機・糊付機等の設備等によって任意に選ばれ
る。一般に紡績糸の場合には,糊付糸の表面の毛羽伏せ
と内部浸透による補強を主目的としているため,要求さ
れる糊付糸性能を考えて糊剤付着量が決定されている。
一般に糊剤付着量が多いほど糊付糸の対摩耗性,毛羽伏
せ効果が向上し製織時の経糸切れが減少する。
【0012】以上のように,本発明は分子内に炭素数4
以下のα−オレフィン単位を1〜24モル%含有する変
性PVAとでんぷん類を主剤とする経糸糊剤であるが,
本発明の効果を損なわない範囲で一般のPVA系樹脂,
カルボキシメチルセルロース,水溶性アクリル糊剤等の
水溶性ポリマーやワックス,オイル等の平滑剤,その他
の添加剤として消泡剤,帯電防止剤,防黴剤等を含むこ
とができる。さらに,本発明における糊付け方法につい
ては特に制限はなく,一斉スラッシャー糊付け,部分整
経糊付け,テープ糊付け,チーズ糊付け等が例示できる
がこれらに限定されるものではない。
【0013】以上は高速織機用経糸糊剤を例に挙げて説
明してきたが,本発明の経糸糊剤は織物の樹脂加工,洗
濯用糊剤,捺染用糊剤あるいはフェルトや不織布のバイ
ンダーとしても有効に利用できる。
【0014】
【実施例】以下,実施例により本発明をより具体的に説
明するが,本発明はこれらの実施例により,なんら限定
されるものではない。なお以下で,「部」および「%」
は特に断らない限り,それぞれ「重量部」および「重量
%」を意味する。
【0015】実施例1 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体をアルカリケン化し
て,エチレンを7.1モル%含有し,酢酸ビニル単位の
ケン化度95.4モル%,重合度1700のエチレン変
性PVAを得た。このエチレン変性PVAを用い下記の
処方の糊液を調製し,糊付けを行い,製織に供した。 (1)糊処方 エチレン変性PVA 70部 加工でんぷん(マーメイドM−200:シキシマスターチ製) 30部 繊維糊剤用ワックス(ワプセット600:竹本油脂(株)製) 5部 (2)糊化条件 エチレン変性PVA70Kgおよび加工でんぷん30K
gを水中に投入し,撹拌下スチームを吹き込むことによ
り液温を100℃まで上げ,1時間溶解した。最後に繊
維糊剤用ワックスを5Kg添加し,さらに若干の温水で
固形分濃度12.7%になるように調製した。 (3)織物規格 経糸: 綿糸(東洋紡「金魚」C40/1) 緯糸: 同上 経糸密度: 136本/インチ 緯糸密度: 72本/インチ 織り幅: 47インチ 経糸総本数: 6420本 織組織: ブロード 織機: 津田駒社製エアージェット織機ZA−2
09i 織機回転数: 600rpm (4)糊付条件 糊付機: 津田駒社製 2ボックス2シート型 糊液温度: 92℃ 絞りロール幅:1800mm 絞り荷重: 800Kg/1800mm幅 糸速度: 65ヤード/分 乾燥温度: 100〜130℃ 糊付糸長: 5600ヤード 得られた糊付糸の糊剤付着量(以下着糊量と略記する)
は15.3%となり,製織性と対応した糸物性を測定し
た結果,1mm以上の毛羽数は83個/m,摩耗強度は
187回と良好であり,また製織効率も94.2%と満
足できるものであった。さらに,同時に糊付けした糊付
糸ビームを夏期を想定した高湿度環境下(30℃,84
%RH)に20日間放置した後,製織に供し,ビーム設
置後2日間の製織性を観察したが,吸湿によるトラブル
はなく,その間の製織効率も93.8%と良好であっ
た。結果を表1に示す。
【0016】実施例2 エチレンを2.3モル%含有し,酢酸ビニル部分のケン
化度88.0モル%,重合度1200のエチレン変性P
VAを使用する以外は実施例1と同様の試験を行った。
得られた糊付糸の着糊量は15.0%となり,糊付糸物
性は1mm以上の毛羽数が86個/m,摩耗強度が17
1回と良好であり,また製織効率も93.2%と満足で
きるものであった。さらに,高湿度環境下に放置後の製
織性を実施例1と同様の方法で行った結果,92.3%
と良好であった。結果を表1に示す。
【0017】実施例3 エチレンを7.1モル%含有し,酢酸ビニル部分のケン
化度95.4モル%,重合度1700のエチレン変性P
VAを使用し,糊処方を下記の如く変更する他は実施例
1と同様の試験を行った。 (1)糊処方 エチレン変性PVA 50部 加工でんぷん(マーメイドM−200:シキシマスターチ製) 50部 繊維糊剤用ワックス(ワプセット600:竹本油脂(株)製) 5部 得られた糊付糸の着糊量は15.8%となり,糊付糸物
性は1mm以上の毛羽数が77個/m,摩耗強度が19
3回と良好であり,また製織効率も92.1%と満足で
きるものであった。さらに,高湿度環境下に放置後の製
織性を実施例1と同様の方法で行った結果,94.0%
と良好であった。結果を表1に示す。
【0018】比較例1 実施例1で使用したエチレン変性PVAの代わりに市販
PVA(クラレポバール217)を使用する以外は実施
例1と同様に糊付けし,製織に供した。得られた糊付糸
の着糊量は16.0%となり,製織性と対応した糸物性
を測定した結果,1mm以上の毛羽数は79個/m,摩
耗強度は178回となり,また製織効率も90.6%と
比較的良好であった。さらに,高湿度環境下に放置後の
製織性を実施例1と同様の方法で行った結果,吸湿によ
り製織時における経糸の開口性がやや不良となるととも
に,製織開始後約1時間で毛羽玉が発生し,経糸切れ,
緯糸止まりが頻繁に起こり,2日間の平均製織効率も7
8.3%と不良であった。結果を表1に示す。
【0019】実施例4 エチレンと酢酸ビニルとの共重合体をアルカリケン化し
て,エチレンを7.1モル%含有し,酢酸ビニル単位の
ケン化度88.0モル%,重合度1700のエチレン変
性PVAを得た。また,同様の手法でエチレンを7.1
モル含有し,酢酸ビニル単位のケン化度82.0モル
%,重合度500のエチレン変性PVAを得た。これら
のエチレン変性PVAを用い下記の処方の糊液を調製
し,糊付けを行い,製織に供した。 (1)糊処方 エチレン変性PVA (変性度7.1モル%,ケン化度88.0モル%,重合度1700)35部 (変性度7.1モル%,ケン化度82.0モル%,重合度 500)35部 加工でんぷん(マーメイドM−200:シキシマスターチ製) 30部 繊維糊剤用ワックス(ワプセット600:竹本油脂(株)製) 5部 (2)糊化条件 エチレン変性PVA70Kg(35Kg+35Kg)お
よび加工でんぷん30Kgを水中に投入し,撹拌下スチ
ームを吹き込むことにより液温を100℃まで上げ,1
時間溶解した。最後に繊維糊剤用ワックスを5Kg添加
し,さらに若干の温水で固形分濃度11.1%になるよ
うに調製した。 (3)織物規格 経糸: ポリエステル/綿混紡糸 (クラレエステル1013C 45/1) 緯糸: 同上 経糸密度: 140本/インチ 緯糸密度: 75本/インチ 織り幅: 48インチ 経糸総本数: 6720本 織組織: ブロード 織機: 津田駒社製エアージェット織機ZA−2
09i 織機回転数: 600rpm (4)糊付条件 糊付機: 津田駒社製 2ボックス2シート型 糊液温度: 92℃ 絞りロール幅:1800mm 絞り荷重: 800Kg/1800mm幅 糸速度: 65ヤード/分 乾燥温度: 100〜130℃ 糊付糸長: 5600ヤード 得られた糊付糸の着糊量は13.2%となり,製織性と
対応した糸物性を測定した結果,1mm以上の毛羽数は
74個/m,摩耗強度は225回と良好であり,また製
織効率も93.8%と満足できるものであった。さら
に,高湿度環境下に放置後の製織性を実施例1と同様の
方法で行った結果,92.1%と良好であった。結果を
表2に示す。
【0020】実施例5 エチレンおよびアリルスルホン酸ソーダ(以下SASと
略記する)と酢酸ビニルとの共重合体をアルカリケン化
して,エチレンを7.0モル%,SASを0.4モル%
含有し,酢酸ビニル単位のケン化度71.0モル%,重
合度1100のエチレン/SAS変性PVAを得た。こ
のPVAを用い下記の処方の糊液を調製し,糊付けを行
い,製織に供した。 (1)糊処方 エチレン/SAS変性PVA 80部 加工でんぷん(マーメイドM−200:シキシマスターチ製) 10部 繊維糊剤用ワックス(ワプセット600:竹本油脂(株)製) 10部 (2)糊化条件 エチレン/SAS変性PVA80Kgおよび加工でんぷ
ん10Kgを水中に投入し,撹拌下スチームを吹き込む
ことにより液温を100℃まで上げ,1時間溶解した。
最後に繊維糊剤用ワックスを10Kg添加し,さらに若
干の温水で固形分濃度11.3%になるように調製し
た。 (3)織物規格 経糸: ポリエステル100%糸 (クラレエステル1013S 40/1) 緯糸: 同上 経糸密度: 136本/インチ 緯糸密度: 72本/インチ 織り幅: 47インチ 経糸総本数: 6420本 織組織: ブロード 織機: 津田駒社製エアージェット織機ZA−2
09i 織機回転数: 600rpm (4)糊付条件 糊付機: 津田駒社製 2ボックス2シート型 糊液温度: 92℃ 絞りロール幅:1800mm 絞り荷重: 800Kg/1800mm幅 糸速度: 65ヤード/分 乾燥温度: 100〜130℃ 糊付糸長: 5600ヤード 得られた糊付糸の着糊量は12.8%となり,製織性と
対応した糸物性を測定した結果,1mm以上の毛羽数は
76個/m,摩耗強度は411回と良好であり,また製
織効率も94.3%と満足できるものであった。さら
に,高湿度下に放置後の製織性を実施例1と同様の方法
で行った結果,90.9%と良好であった。結果を表2
に示す。
【0021】比較例2 実施例4で使用したエチレン変性PVAの代わりに市販
PVA(クラレポバール217+クラレポバール20
5:35部+35部)を使用する以外は実施例4と同様
に糊付けし,製織に供した。得られた糊付糸の着糊量は
13.7%となり,製織性と対応した糸物性を測定した
結果,1mm以上の毛羽数は75個/m,摩耗強度は2
06回となり,また製織効率も90.2%と比較的良好
であった。さらに,高湿度環境下に放置後の製織性を実
施例1と同様の方法で行った結果,吸湿により製織時に
おける経糸の開口性が不良となるとともに,製織開始後
約0.5時間で毛羽玉が発生し,経糸切れ,緯糸止まり
が頻繁に起こり,2日間の平均製織効率も72.1%と
不良であった。結果を表2に示す。
【0022】比較例3 実施例5で使用したエチレン変性PVAの代わりに市販
PVA(クラレポバール217+クラレポバール20
5:40部+40部)を使用する以外は実施例5と同様
に糊付けし,製織に供した。得られた糊付糸の着糊量は
13.1%となり,製織性と対応した糸物性を測定した
結果,1mm以上の毛羽数は86個/m,摩耗強度は3
96回となり,また製織効率も89.9%と比較的良好
であった。さらに,高湿度環境下に放置後の製織性を実
施例1と同様の方法で行った結果,吸湿により製織時に
おける経糸の開口性が不良となるとともに,製織開始後
約0.5時間で毛羽玉が発生し,経糸切れ,緯糸止まり
が頻繁に起こり,2日間の平均製織効率も69.8%と
不良であった。結果を表2に示す。
【0023】上記の実施例および比較例において,着糊
量として表現してある値は,『たて糸糊付』(深田
要,一見 輝彦共著,日本繊維機械学会発行)299〜
302頁に記述してある,糊抜き洗浄時の毛羽の脱落部
分を補正する方法により測定した値である。また,毛羽
数は毛羽カウンター(ダイワボウ製DK−103)を用
い,1mm以上について測定した値である。また,摩耗
強度は,TM式抱合力試験機((株)大栄科学精器製作
所製)で荷重100g/本で切断するまでの回数を測定
した値である。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の経糸糊剤は,高速製織に耐え得
る物性を有する糊付糸が得られ,また高温高湿度下で糊
付糸ビームを保管しても糊付糸の解舒性,開口性に優
れ,製織効率を大幅に向上させることができる点で工業
的価値が極めて高いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に炭素数4以下のα−オレフィン単
    位を1〜24モル%含有する変性ポリビニルアルコール
    とでんぷん類を主剤とした経糸糊剤。
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WO2015037683A1 (ja) 2013-09-13 2015-03-19 株式会社クラレ ビニルアルコール系重合体、増粘剤、乳化重合用安定剤、懸濁重合用安定剤、コーティング剤、塗工物、繊維用糊剤、糊付け糸及び織物の製造方法

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US9751968B2 (en) 2013-09-13 2017-09-05 Kuraray Co., Ltd. Vinyl alcohol polymer, thickening agent, stabilizer for emulsion polymerization, stabilizer for suspension polymerization, coating agent, coated article, sizing agent for fibers, sized yarn, and production method of textile

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