JPH0931802A - 多色シングル編地の編成方法 - Google Patents

多色シングル編地の編成方法

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JPH0931802A
JPH0931802A JP19713695A JP19713695A JPH0931802A JP H0931802 A JPH0931802 A JP H0931802A JP 19713695 A JP19713695 A JP 19713695A JP 19713695 A JP19713695 A JP 19713695A JP H0931802 A JPH0931802 A JP H0931802A
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JP
Japan
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yarn
needle
knitting
section
needles
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Pending
Application number
JP19713695A
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English (en)
Inventor
Yujiro Takegawa
雄二郎 竹川
Mitsunobu Futakuchi
光伸 二口
Nobutoshi Shu
信寿 周
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Tsudakoma Corp
Original Assignee
Tsudakoma Corp
Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渡り糸を編成区間に対応する針で確実に捕捉
し、目払いを確実にすることにある。 【解決手段】 2つの針床を有する横編機により、渡り
糸が発生する多色シングル編地を編成する方法は、編地
の編成にかかわらない針床の針のうち、給糸口からの糸
が編成されずに渡り糸となる第1の区間に対応する1以
上の針に渡り糸を捕捉させてその針を後退させる工程
と、前記第1の区間の地編部の少なくとも1つの編目を
渡り糸を捕捉している針の近傍の空き針に移す工程と、
前記給糸口からの糸を編成する第2の区間に対応する1
以上の針に前記給糸口からの糸を係止させた後、渡り糸
を捕捉している針を移動させて目払いをする工程と、前
記地編部の編目を元の針に戻す工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの針床を有す
る横編機により、渡り糸が発生する多色シングル編地を
編成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インターシャの編地のような多色シング
ル編地においては、給糸された特定の糸が編成される編
成区間と、給糸された特定の糸ではなく他の糸によって
編成される未編成区間とが、横溢コースに存在する、こ
の未編成区間が給糸された特定の糸の起点と編成区間と
の間に存在するとき、給糸された特定の糸は未編成区間
で渡り糸となる。このような多色シングル編地の編成に
おいては、渡り糸用の給糸口が未編成区間を通過して編
成区間まで走行されると、編成区間に対応する針に対す
る糸の経路が高くなりすぎ、その給糸口からの糸が編成
区間に対応する針に捕捉されず、その糸が編成されない
場合がある。
【0003】渡り糸を編成区間に対応する針で確実に捕
捉する方法の1つとして、渡り糸の中間部の1以上の箇
所を未編成区間に対応するいくつかの針で捕捉して他の
糸で編成される地編部に編み込むいわゆるタック編みを
することにより、渡り糸をその中間部の1以上の箇所で
編地に固定し、それによりその糸の経路を低くする方法
がある。しかし、このような従来方法では、タック編み
をされた渡り糸を切断し、地編部から取り除く作業をし
なければならず、その作業が面倒である。
【0004】渡り糸を次の編成区間に対応する針で確実
に捕捉する他の方法の1つとして、可動シンカー等の特
別な装置を用いて、渡り糸の経路を低くする方法があ
る。しかし、このような従来方法では、可動シンカー等
の特別な装置を必要とする。
【0005】本発明者等は、少なくとも地編部を編成す
る間、渡り糸を編成に寄与しない針床の1以上の針で捕
捉して後退させ、その後上記針を進退させて渡り糸を針
から外すいわゆる目払いをすることにより、上記従来方
法の課題を解決する発明を特願平6−122027号で
提案している。しかし、このような方法においては、渡
り糸を針から外す際、渡り糸が針とともに移動し、目払
いをすることができないことがある。
【0006】
【解決しようとする課題】本発明の目的は、渡り糸を編
成区間に対応する針で確実に捕捉し、目払いを確実にす
ることにある。
【0007】
【解決手段、作用、効果】本発明の編成方法は、2つの
針床を有する横編機により、渡り糸が発生する多色シン
グル編地を編成する方法であって、編地の編成にかかわ
らない針床の針のうち、給糸口からの糸が編成されずに
渡り糸となる第1の区間に対応する1以上の針に渡り糸
を捕捉させてその針を後退させる工程と、前記第1の区
間の地編部の少なくとも1つの編目を渡り糸を捕捉して
いる針の近傍の空き針に移す工程と、前記給糸口からの
糸を編成する第2の区間に対応する1以上の針に前記給
糸口からの糸を係止させた後、渡り糸を捕捉している針
を移動させて目払いをする工程と、前記地編部の編目を
元の針に戻す工程とを含むことを特徴とする。
【0008】編地の編成に寄与していない針が渡り糸を
捕捉した状態で後退されると、渡り糸は未編成区間すな
わち第1の区間において編地の側に引き寄せられる。こ
のため、渡り糸の編成区間すなわち第2の区間における
糸の経路は渡り糸を第1の区間において編地の側に引き
寄せない場合に比べて低くなり、その結果渡り糸は第2
の区間に対応する針に確実に捕捉される。
【0009】第1の区間の地編部の少なくとも1つの編
目が渡り糸を捕捉している針の近傍の空き針に移される
と、その編目は編地の側に引き寄せられている渡り糸に
当接する。その状態で、渡り糸を捕捉している針を前後
に移動させて目払いをすると、渡り糸は、該渡り糸に当
接している編目により、針とともに移動することを妨げ
られ、針から確実に外される。げ
【0010】げ上記のように、本発明によれば、渡り糸
を第2の区間に対応する針に確実に捕捉することがで
き、また目払いを確実にすることができる。
【0011】前記渡り糸の目払いは、前記のように地編
部の少なくとも1つの編目が移され、しかも第2の区間
に対応する最初の針が前記給糸口からの糸を補足した後
に行われる。それゆえに、前記目移しを行い、第2の区
間に対応する最初の針が前記給糸口からの糸を補足した
後、直ちに渡り糸を外してもよいし、給糸口からの糸に
よる第2の区間の編成が開始されかつ第1の区間が他の
糸で数コース編成された後、目移しをし、渡り糸を外し
てもよい。特に、後者の場合、上記した効果に加え、第
1の区間を他の針床の針により他の糸で編成するとき、
他の針が渡り糸を誤って捕捉するおそれがない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施に用いる横編機とし
ては、たとえば、複数の針を往復移動させるカム用のキ
ャリッジを備えていないいわゆるキャリッジレスの横編
機が好ましい。キャリッジレスの横編機は、複数の針の
それぞれをリニアモータのようなアクチュエータにより
個々に往復移動させる。通常の編成においては、複数の
針を給糸口の移動に同期させて個々に往復移動させる。
このようなキャリッジレスの横編機の1つが特公平1−
12855号公報に記載されている。
【0013】図1および図2を参照するに、キャリッジ
レスの横編機10は、多色シングル編地の編成のため
に、逆V字状に配置された2つの針床12,14と、針
床12および14にそれぞれ並列的に配置された複数の
編針16および18と、それぞれが1以上の導糸孔を有
する複数の給糸口20とを備える。
【0014】前側の針16と後側の針18とは、これら
が前進されたとき先端部において交差する。針16,1
8のそれぞれは、所定の編成計画に基づくパターンでア
クチュエータ好ましくはリニアモータにより給糸口20
の移動と同期して所定のパターンで往復移動される。各
針の往復移動のパターンは、歯口の位置を零とした針の
動き量を縦軸にし、供給口の移動量または時間を横軸に
した線図として表すことができる。このようなパターン
は、ウエーブパターン、ニットパターン、針移動パター
ン等と称されている。
【0015】各給糸口20には、異なる種類の編糸22
が挿通されている。各給糸口20は、編糸を針16,1
8の交差部にその上方から供給するように、図11に示
す糸供給装置30により針16,18の交差部の上方を
往復移動される。各給糸口20の移動は、所定の編成計
画に基づいて設定される。
【0016】糸供給装置30については、図11に関連
して後に詳細に説明する。また、針用のアクチュエータ
および糸供給装置用の駆動源を制御する制御装置につい
ては、図12に関連して後に詳細に説明する。
【0017】すでに述べたように、本発明においては、
先ず編地の編成にかかわらない針床の針のうち、給糸口
からの糸が編成されずに渡り糸となる第1の区間に対応
する任意な針が給糸口の通過時に渡り糸を捕捉して後退
し、次いで第1の区間の地編部の任意な編目が渡り糸を
捕捉している針の近傍の空き針に移され、次いでその給
糸口からの糸を編成する第2の区間に対応する任意な針
がその給糸口からの糸を係止した後に、渡り糸を捕捉し
ている針が移動されて目払いをし、その後前記空き針に
移された地編部の編目が元の針に戻される。
【0018】それゆえに、図1は、前側の針16をクリ
アリング位置まで突出させ、渡り糸22を後側の針であ
って第1の区間に対応する任意な針18により下方に引
き下げた状態を示す。また、図2は、図1の状態を矢印
26の方向から見た模式図であり、最新の渡り糸22を
1つの針18により下方に引き寄せた状態を示す。
【0019】第1の実施例
【0020】3つの給糸口20a,20b,20cを用
いてインターシャ編地を編成する図3〜図10を参照し
て本発明の編成方法の一実施例を説明する。図4〜図1
0は、それぞれ、理解を容易にするために給糸口20a
からの糸22aを示す。
【0021】図3の編柄において、コースA1〜Anお
よびC1〜Cnは、全区間Wa,WbおよびWcを給糸
口20aからの糸22aで編成される。コースB1〜B
mのうち、区間Waは給糸口20aからの糸22aで編
成され、区間Wbは給糸口20bからの糸22bで編成
され、区間Wcは給糸口20cからの糸22cで編成さ
れる。また、針18b1 ,18b2 ,18b3 ・・・は
区間Wbに対応する一部の針であり、針18c1 ,18
c2 ・・・は区間Wcに対応する一部の針である。糸2
2a,22bおよび22cは、それぞれ、黒糸、白糸お
よび黒糸とすることができる。
【0022】以下の説明では、前側の針16を編成に直
接的にかかわる針として用い、後側の針18を編成に間
接的にはかかわるが直接的にはかかわらない針として用
いる。それゆえに、図3においては、渡り糸を捕捉する
針は図示しているが、他の針は省略している。
【0023】A1〜Anの各コースは、以下の工程によ
り編成される。
【0024】給糸口20bおよび20cが所定の待機位
置たとえば図3における編地より左方の位置に待機され
た状態で、給糸口20aが図3において左から右にまた
はその逆に走行すなわち移動され、その間区間Wa,W
bおよびWcに対応する前側の所定の針16が移動すな
わち駆動される。これにより、コースA1〜Anの全区
間Wa,WbおよびWcが糸22aにより編成される。
【0025】給糸口20aの移動方向は、コースA1は
左から右、次のコースA2は右から左、というように、
コース毎に逆にされる。コースAnの編成が終了する
と、給糸口20aは、所定の待機位置たとえば図3にお
ける編地より左方の位置に戻される。
【0026】B1〜Bmの各コースは、以下の工程によ
り編成される。
【0027】(1-1) 先ず、給糸口20bおよび20cが
所定の待機位置に待機された状態で、給糸口20aが図
3における左方の位置から区間Wa内の図3に示す位置
まで移動される。この間、区間Wcに対応する任意な1
以上の針18c2 が駆動されることにより、図4および
図7に示すように針18c2 が走行途中の給糸口20a
からの糸22aを区間Wc内において捕捉して後退さ
れ、区間Wbに対応する任意な1以上の針18b3,18
b2,18b1 が給糸口20aの移動方向上流の側から順
次駆動され、針18b3,18b2,18b1 が図7に示す
ように走行途中の給糸口20aからの糸22aを区間W
b内において捕捉して後退される。その結果、糸22a
の渡り糸の部分が針18b1,18b2,18b3 により下
方に引き寄せられる。
【0028】(1-2) 給糸口20aが図3に示す位置に到
達すると、図7に示すように、区間Waの編成に直接か
かわる針16のうち、少なくとも最初の針(図3におい
て、区間Wa内の最左端に位置する針)16an が駆動
されることにより、針16an が給糸口20aからの糸
22aを捕捉して後退される。針16an が給糸口20
aからの糸22aを捕捉するとき、給糸口20aからの
糸22aが区間Wbにおいて針18b1,18b2,18b
3 により下方に引き寄せられているから、針16an に
対する糸22aの経路が低く維持されており、その結果
糸22aは針16an に確実に捕捉される。
【0029】(1-3) 次いで、給糸口20bが、図3にお
ける左方の位置から区間Wb内の図3に示す位置まで走
行される。この際、区間Wcに対応する任意な1以上の
針18c1 が駆動されることにより、針18c1 が走行
途中の給糸口20bからの糸22bを区間Wc内におい
て捕捉して後退される。これにより、糸22bの渡り糸
の部分が針18c1 により下方に引き寄せられる。
【0030】(1-4) 給糸口20bが図3に示す位置に到
達すると、区間Wbの編成に直接かかわる針16のう
ち、少なくとも最初の針が駆動されることにより、その
針が糸22bを捕捉して後退される。このときも、糸2
2bが区間Wcにおいて針18c1 により下方に引き寄
せられているから、針18c1 に対する糸22bの経路
が低く維持されており、その結果糸22bは区間Wb内
の針16c1 に確実に捕捉される。
【0031】(1-5) 次いで、給糸口20cが、図3にお
ける左方の位置から区間Wc内の図3に示す位置まで移
動される。
【0032】(1-6) 次いで、図5および図8に示すよう
に、編地24の編成にかかわる針床12の針16のう
ち、渡り糸の部分を捕捉している針18b1,18b2,1
8b3,18c1,18c2 の近傍(たとえば、右隣りまた
は左隣りあるいは両隣りとも)の空き針18xと対向す
る各針16xの編目が対応する空き針18xに移され
る。この目移しは、空き針18xおよびこれと対抗する
針16xを往復移動させることにより、行われる。
【0033】(1-7) 次いで、針18b1,18b2,18b
3,18c1,18c2 が往復移動されて、渡り糸がそれら
の針から外される(図6および9参照)。このとき、渡
り糸が空き針に目移しをされた地編部の編目に当接して
いるから、渡り糸が針18b1,18b2,18b3,18c
1,18c2 とともに移動せず、渡り糸の目払いが確実に
行われる。
【0034】(1-8) 次いで、各空き針18xの編目が目
移しにより元の針16xに戻される(図10参照)。
【0035】(1-9) その後、給糸口20a,20bおよ
び20cがそれぞれ図3に示す位置から図3の区間W
a,WbおよびWcを同時に往復移動され、各区間W
a,WbおよびWcの針16が対応する給糸口20a,
20bおよび20cの移動に同期して往復移動されるこ
とにより、そ各区間Wa,WbおよびWcの編成が同時
に行われる。給糸口20aおよび20bがそれぞれ区間
WaおよびWbを走行するとき、糸22aおよび22b
がそれぞれ区間WaおよびWbの最左端の針により編地
の側に引き下げられているから、糸22aおよび22b
が針16に確実に捕捉され、区間WaおよびWbの編成
が確実に行われる。
【0036】C1〜Cnの各コースは、以下の工程によ
り編成される。
【0037】コースBmの編成が完了した時点では、給
糸口20a,20bおよび20cは、それぞれ、区間W
a,WbおよびWcの右方に位置しているものとする。
この状態で、先ず、給糸口20a,20bが編地の右側
へ移動されるとともに、給糸口20cが編地の左へ移動
されて、それぞれその位置に待機される。次いで、給糸
口20aが図3において右から左に走行され、その間区
間Wa,WbおよびWcに対応する所定の針16が駆動
される。これにより、コースC1〜Cnの全区間Wa,
WbおよびWcが糸22aにより編成される。
【0038】給糸口20bおよび20cをそれぞれ編地
の右側および左側へ移動させるとき、給糸口20bおよ
び20cからの糸22bおよび22cをそれぞれ区間W
aおよびWc内の1以上の針18に捕捉させることによ
り、糸22aによるコースCa〜Cnの編成時に糸22
b,22cが針16に捕捉されることを防止することが
好ましい。1以上の針18に捕捉された糸22b,22
cは、糸22aによる数コースたとえばC1〜C3の編
成が終了した後に、図5および図6に示すような目払い
をすることにより、針18から外される。
【0039】第2の実施例
【0040】上記の第1の実施例では、コースB1を編
成するとき、給糸口20aおよび20bからの糸22a
および22bの渡り糸をそれぞれ区間WbおよびWcの
針18bおよび18cで捕捉し、糸22aおよび22b
がそれぞれ区間WaおよびWbの最初の針で捕捉された
後、直ちに地編部の編目の目移しをし、糸22aおよび
22bの目払いをしていたが、区間Wb,Wcでの編成
が数コースたとえば2〜3コース行われた後に、前記目
移しおよび目払いを行うようにしてもよい。これによ
り、区間Wb,Wcの編成時に渡り糸が針16に捕捉さ
れることを確実に防止することができる。あるいは、糸
22aおよび22bがそれぞれ区間WaおよびWbの最
初の針で捕捉される前に目移しのみを行っておき、前記
最初の針で糸22aおよび22bが捕捉された後に目払
いを行うようにしてもよい。
【0041】第3の実施例
【0042】本発明は、キャリッジレスの横編み機以外
の横編機、たとえば針をカムにより移動させるキャリッ
ジ式の横編機によっても実施することができる。以下、
キャリッジ式の横編機により、図3に示す編柄の編地を
編成する方法について説明する。
【0043】第3の実施例では、コースA1〜Anおよ
びC1〜Cnの全区間Wa,WbおよびWcを給糸口2
0aからの糸22aで編成し、コースB1〜Bmのう
ち、区間Wa,Wcを給糸口20aからの糸22aで編
成し、区間Wbを給糸口20bからの糸22bで編成す
るものとする。
【0044】A1〜Anの各コースは、第1の実施例と
同様に、給糸口20bおよび20cが所定の待機位置に
待機された状態で、給糸口20aが図3において左から
右にまたはその逆に移動され、その間区間Wa,Wbお
よびWcに対応する所定の針16がキャリッジで駆動さ
れることにより、糸22aで編成される。コースA1〜
Anの全区間Wa,WbおよびWcの編成が終了する
と、給糸口20aは、所定の待機位置に戻される。
【0045】次いで、コースB1〜Bmが編成される。
コースB1は、以下の工程により編成される。
【0046】(3-1) 先ず、給糸口20bが所定の待機位
置に待機された状態で、キャリッジが給糸口20aとと
もに、図3において左方から右方へ移動される。この
間、区間Wcの所定の針16が駆動されることにより、
区間Wcが給糸口20aからの糸22aにより編成され
る。また、給糸口20aが区間Wbを走行中、区間Wb
内の1以上の針18b1,18b2,18b3 が駆動され、
針18b1,18b2,18b3 が渡り糸を捕捉し、下方に
引き寄せる。給糸口22が区間Waを走行中、区間Wa
内の針16が駆動されることにより、区間Wが編成され
る。
【0047】(3-2) 次いで、キャリッジが給糸口20a
を放した後、右から左へ移動される。キャリッジが区間
Wbを移動されるとき、渡り糸を捕捉している針18b
1,18b2,18b3 の近傍好ましくは両隣りの空き針1
8xと対抗する各針16xの編目を空き針18xに移す
いわゆる目移しが行われる。
【0048】(3-3) 次いで、キャリッジが編地より右側
で区間Wbを左から右へ移動されることにより、針18
b1,18b2,18b3 が駆動され、渡り糸を針18b1,
18b2,18b3 から外すいわゆる目払いが行われる。
【0049】(3-4) 次いで、キャリッジが区間Wbを右
から左へ走行されることにより、各空き針18xの編目
が目移しにより元の針16xに戻される。
【0050】(3-5) 次いで、キャリッジが左端へ移動さ
れた後、キャリッジと給糸口20bとが左から右へ移動
される。キャリッジが区間Wcを走行中、区間Wcの1
以上の針18c1 が駆動され、針18c1 が渡り糸を捕
捉し、下方に引き寄せる。キャリッジが区間Wbを走行
中、区間Wbの所定の針16が駆動されることにより、
区間Wbが給糸口20bからの糸22bにより編成され
る。
【0051】(3-6) 次いで、キャリッジが給糸口20b
を編地より右側で放した後、右から左へ移動される。キ
ャリッジが区間Wcを移動されるとき、渡り糸を捕捉し
ている針18c1 の近傍好ましくは隣りの空き針18x
と対抗する各針16xの編目を空き針18xに移す目移
しが行われる。 (3-7) 次いで、キャリッジが区間Wcを右から左へ移動
されることにより、針18c1 が駆動され、渡り糸を針
18c1 から外す目払いが行われる。
【0052】(3-8) 次いで、キャリッジが区間Wcを左
から右へ走行されることにより、各空き針18xの編目
が目移しにより元の針16xに戻される。
【0053】(3-9) 次いで、キャリッジが右方へ移動さ
れる。これにより、次のコースの編成の準備が行われ
る。
【0054】B2〜Bnの各コースも、キャリッジおよ
び給糸口の走行方向がコース毎に逆になることを除い
て、上記(3-1) 〜(3-9) の工程により編成される。
【0055】コースC1〜Cnは、コースA1〜Anと
同様に編成される。
【0056】第3の実施例も、渡り糸がその未編成区間
において編地の編成に寄与していない1以上の針により
下方に引き下げられているから、渡り糸はその編成区間
の針に確実に捕捉される。また、目払いをするとき、渡
り糸が空き針に移された編目に当接しているから、渡り
糸は針から確実に外される。
【0057】糸供給装置の実施例
【0058】図11は、上記した編成方法を実行するキ
ャリッジ式の横編機に用いられる糸供給装置30の一実
施例を示す。
【0059】各糸供給装置30は、編機のフレームに横
方向へ伸びる状態に組み付けられた共通のレール32に
該レールの長手方向へ往復移動可能に支持されている。
糸供給装置30を個々に移動させる各駆動機構は、レー
ル32の長手方向に間隔をおいた部位に回転可能に取り
付けられた一対のプーリ34と、該両プーリに掛け渡さ
れた無端ベルト36とを備える。
【0060】各糸供給装置30は、複数のローラ38に
よりレール32に該レールの長手方向へ往復移動可能に
支持された走行体40と、走行体40から伸びるステー
42と、走行体40を無端ベルト36に連結する連結体
44とを含む。レール32は、ローラ38の一部を受け
るガイド溝を有する。各給糸口20は、糸供給装置30
のステー42の端部に取り付けられている。
【0061】糸供給装置30は、対応する無端ベルト3
6が図示しない対応する回転源の正転および逆転にとも
なって往復移動されることにより、所定の編成計画に基
づいて別々に往復移動される。
【0062】図11に示す例では、一対の糸供給装置3
0を示すにすぎないが、編機が3以上の給糸口を備える
場合、複数対の糸供給装置30がレール32に配置され
るか、または図11に示すように複数の糸供給装置30
を共通のレール32に配置した複数の糸供給装置組立体
が図11において左右方向に配置される。
【0063】制御装置の実施例
【0064】図12は、上記した編成方法を実行するキ
ャリッジ式の横編機に用いられる制御装置60の一実施
例を示す。
【0065】キャリッジ式の横編機は、それぞれが編針
に対応されて対応する編針に往復移動をさせる複数のア
クチュエータ621 〜62n と、それぞれが給糸口に対
応されて対応する給糸口に往復移動をさせる複数の駆動
源641 〜64m とを含む。各アクチュエータとして、
直流リニアモータが用いられる。各駆動源として、減速
機付の電動機が用いられる。
【0066】制御装置60は、それぞれがアクチュエー
タに対応されて対応するアクチュエータの移動を位置制
御する複数の第1コントローラ661 〜66n と、それ
ぞれが駆動源に対応されて対応する駆動源の回転を位置
制御する複数の第2コントローラ681 〜68m とを含
む。第1および第2コントローラ661 〜66n および
681 〜68m は、それぞれ、対応するアクチュエータ
および給糸口の数と同数備えられている。
【0067】第1コントローラ661 〜66n は、所定
の編成計画に基づく第1コントローラの作動を記憶する
メモリ701 〜70n を有する。同様に、第2コントロ
ーラ681 〜68m は、所定の編成計画に基づく第2コ
ントローラの作動を記憶するメモリ721 〜72m を有
する。
【0068】第1および第2コントローラ661 〜66
n ,681 〜68m は、給糸口の位置制御を司る第2コ
ントローラの作動に同期して針の位置制御を司る第1コ
ントローラへの作動のタイミング信号を与える共通の主
コントローラ74に接続されている。主コントローラ7
4は、所定の編成計画に基づく主コントローラ74の作
動を記憶しているメモリ76が接続されている。
【0069】メモリ701 〜70n ,721 〜72m お
よび76に記憶すべきデータは、所定の編成計画に基づ
くデータであり、所定の編成計画を基にして編設計コン
ピュータ78において作成される。編設計コンピュータ
78で作成されたデータは、データ通信回線のような通
信手段により各メモリに直接供給されるか、テープ、デ
ィスク、バブルメモリのような他の通信手段を介して間
接的に各メモリに供給される。
【0070】第1コントローラ661 〜66n の各メモ
リに記憶するデータは、編成コース毎の、対応するアク
チュエータひいては針の位置データ、ニットパターンデ
ータ等である。第2コントローラ681 〜68m の各メ
モリに記憶するデータは、編成コース毎の、対応する糸
供給装置ひいては給糸口の往復運動幅および走行速度パ
ターン等のデータである。主コントローラ74のメモリ
76に記憶するデータは、編成コース毎の、走行させる
べき糸供給装置の選択と、それら糸供給装置の位置によ
り作動させるべき針の選択を行うためのデータ等であ
る。
【0071】第1および第2コントローラ661 〜66
n および681 〜68m は、主コントローラ74により
制御されつつ、対応するメモリ内のデータを基に、対応
するアクチュエータまたは駆動源を作動させる。これに
より、横編機は、複数の給糸口の走行順序を上記のよう
に変更しつつ、所定の編柄を有する多色シングル編地を
編成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】渡り糸を編針で編地の側に引き寄せた状態を示
す側面図である。
【図2】渡り糸を編針で編地の側に引き寄せた状態を示
す模式図である。
【図3】インターシャ編地の編成方法の説明図である。
【図4】渡り糸を編針で拘束した状態を示す模式図であ
る。
【図5】地編部の編目の目移しをした状態を示す模式図
である。
【図6】渡り糸の目払いをした状態を示す模式図であ
る。
【図7】渡り糸を編針で拘束した状態を示す平面的な模
式図である。
【図8】地編部の編目の目移しをした状態を示す平面的
な模式図である。
【図9】渡り糸の目払いをした状態を示す平面的な模式
図である。
【図10】地編部の編目を元の針に戻した状態を示す平
面的な模式図である。
【図11】糸供給装置の一実施例を示す図である。
【図12】制御装置の一実施例を示す電気回路のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 編機 12,14 針床 16,18 針 20,20a,20b,20c 給糸口 22 渡り糸 24 編地 Wa,Wb,Wc 区間 A1〜An,B1〜Bm,C1〜Cn 編成コース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの針床を有する横編機により、渡り
    糸が発生する多色シングル編地を編成する方法であっ
    て、編地の編成にかかわらない針床の針のうち、給糸口
    からの糸が編成されずに渡り糸となる第1の区間に対応
    する1以上の針に渡り糸を捕捉させてその針を後退させ
    る工程と、前記第1の区間の地編部の少なくとも1つの
    編目を渡り糸を捕捉している針の近傍の空き針に移す工
    程と、前記給糸口からの糸を編成する第2の区間に対応
    する1以上の針に前記給糸口からの糸を係止させた後、
    渡り糸を捕捉している針を移動させて目払いをする工程
    と、前記地編部の編目を元の針に戻す工程とを含む、多
    色シングル編地の編成方法。
  2. 【請求項2】 前記目払いをする工程は、前記第2の区
    間に対応する最初の針が前記給糸口からの糸を補足した
    後に行う、請求項1に記載の多色シングル編地の編成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記目払いをする工程は、前記給糸口か
    らの糸による前記第2の区間の編成が開始され、かつ前
    記第1の区間が他の糸で数コース編成された後行う、請
    求項1に記載の多色シングル編地の編成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006104062A1 (ja) * 2005-03-28 2006-10-05 Shima Seiki Manufacturing Limited 編地の編成方法
WO2007119272A1 (ja) 2006-03-20 2007-10-25 Shima Seiki Mfg., Ltd. 編地の編成方法およびデザイン装置

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JP4916508B2 (ja) * 2006-03-20 2012-04-11 株式会社島精機製作所 編地の編成方法およびデザイン装置

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