JPH09317963A - 管体保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互の外径が異っている管体であっても管体
同士の接続状態をしっかり保持することができる管体保
持装置を得る。 【解決手段】 接続する管体４，５同士の接続部のそれ
ぞれの外周に装着可能に形成した閉ループ構造の胴部６
の両端周縁に、胴部６より中心線方向に突出し、胴部６
に対して半径方向に拡縮可能で、接続部の各管体４，５
のそれぞれの外周を把持する周方向に間隔をおいて並ぶ
多数のフィンガー部９よりなる保持部７，８を設け、こ
の各保持部７，８の外周には、それぞれそれらの各フィ
ンガー部９を一括して半径方向に巻き締めることや弛緩
させることができる締結手段２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は管体同士の突き合わ
せや嵌め合いや継ぎ合わせによる接続部の外周部を締結
し、管体間の接続状態を保持する技術の分野に属する管
体保持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】管体同士は周知のように、フランジ接合
や突き合わせや嵌め合い又は継手により接続されてい
る。フランジ接合は圧力がかかる管体の接続などに広く
採用されているが、空調や換気分野でのダクトや排気管
などでは、突き合わせにより接続されているものもある
が大半が嵌め合いにより接続されている。いずれにし
ろ、管体同士の接続部には溶接接続する場合を除き、接
続状態を安定に保持する保持手段が必要である。

【０００３】例えば実開平７―８６８４号公報には、フ
ランジ接合に用いる保持手段としての連結クランプが示
されている。これは、管体の接続端に形成され接続によ
り接合された二つのフランジを接合状態のまま外周と両
側とを円筒面状のバンド板により抱き締めネジにより締
め付けるものである。この公報によるものでは、フラン
ジに対するバンド板の嵌合を容易にし、嵌合後の保持力
を高めるためにバンド板の両側に複数のガイドが外側に
向って延出されている。

【０００４】突き合わせや嵌め合いによる接続に用いる
保持手段には、パイプ同士の接続やパイプとホースなど
の接続など接続相手に応じたものが種々あるが、それら
のいずれも基本的には接続箇所の外周を周回させる開放
ループ型に構成した帯状や線状のバンドをボルト・ナッ
トやウォームネジ或いはバックルやトグル機構により締
め付けるようにしたものである。

【０００５】また、例えば換気装置の排気ダクトと排気
管との接続など空調関係の分野では、管体同士は嵌め合
いで接続し、接続部を非定形のゴム質（ブチルテープ）
や粘土質の柔構造テープやパテをシール材として接続部
の外周に被着させ、この外側にさらにアルミテープなど
の金属テープを巻付けて接続状態を保持する仕方が広く
行なわれている。柔構造テープ自体には接着力はない
が、接続部の段差や隙間を容易に埋めることができ、接
続部の気密を保持することができる。さらにその外側に
巻かれる金属テープには接着力があり、しかも気密保持
機能もあるため接続部を跨いで管体同士の外周に金属テ
ープを被着させることにより、管体の接続状態を保持す
ることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】突き合わせや嵌め合い
により接続される管体同士の接続状態を保持する上記し
た従来の保持手段は、管体の接続端同士に跨がせて管体
間を繋ぐようにして装着するか、外嵌めした管体の外周
に装着して内嵌めにした管体を共締めにするかのいずれ
かにより機能するものである。そのため接続する管体の
外径や形状が異なる場合には接続部に外径による段差や
形状による凹凸ができ、保持手段側の保持機能を果たす
当り面が管体に当らなくなり、保持機能を果たさず適用
できないといった問題点がある。

【０００７】接続する管体の外径や形状が異なることは
換気や空調分野ではごく一般的なことで、例えばテーパ
状の管体である換気装置の接続口に金属や樹脂の管体で
ある排気管等のダクトを外嵌合により接続することも多
く行なわれている。また、ダクトが樹脂の場合には、設
備の都合で肉厚の異なるものを使用することもある。

【０００８】このような場合には、従来技術で述べた柔
構造テープと金属テープを使って接続部を保持する仕方
が比較的有効である。しかし、この方法も柔構造テープ
にはそもそも接着性がないため、金属テープを巻付ける
までその位置を保持していなくてはならず、作業性が低
いといった問題点があるほか、一方の管体に対する他方
の管体の外径の違いが大きかったり、接続部近くに凹凸
が有ったりすると厄介な作業になる。即ち、管体の外径
の違いが大きいと接続部の段差も大きくなり、柔構造テ
ープや金属テープに皺や隙間ができ易く、この隙間を無
くすように施工することは難しくかなり手間がかかる。
また、テープ類を巻着する作業は天井や壁面近くの狭隘
な場所の場合、困難性が増し場所によっては機能低下を
招いても切り張りしなくてはならないこともある。さら
には、場所によっては管体同士の中心線を若干ずらして
突き合わせにより接続したい場合もあるが、このような
接続状態の維持はこの方法でも、前記した保持手段によ
っても無理である。

【０００９】本発明は上記した従来の問題点を解消する
ためになされたもので、その課題とするところは、相互
の外径が異なっていても、凹凸などが接続部に近接する
位置に有っても管体同士の接続状態をよりしっかりと保
持できる管体保持装置を得ることであり、相互の外径が
違ったり、中心線位置が若干ずれたり、或いは形状がテ
ーパ状であったりする管体の突き合わせや嵌め合いによ
る接続状態をしっかり保持できる管体保持装置を得るこ
とであり、その管体保持装置の多機能化や装着状態での
外観の向上を推進することであり、その管体保持装置の
使い易さや装着性を向上させることである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項１の発明は、接続する管体同士の接続部のそれ
ぞれの外周に装着可能に形成した閉ループ構造の胴部の
両端周縁に、該胴部より中心線方向に突出し、胴部に対
して半径方向に拡縮可能で、接続部の各管体のそれぞれ
の外周を把持する周方向に間隔をおいて並ぶ多数のフィ
ンガー部よりなる保持部を設け、この両保持部の外周に
は、それらの各フィンガー部を一括して半径方向に巻き
締めることや弛緩させることができる締結手段をそれぞ
れ備える手段を採用する。

【００１１】上記手段を採用することにより、多数のフ
ィンガー部で構成されている両保持部は、それらが把持
する管体の外径に応じて拡縮して管体の外径により良く
馴染み、馴染んだ状態が締結手段により一括して巻き締
められ保持されることになる。

【００１２】前記課題を達成するために請求項２の発明
は、請求項１に係る前記手段における胴部と保持部にわ
たる内周部に、接続部の気密や断熱をはかるための可撓
のパットを具備させる手段を採用する。

【００１３】上記手段を採用することにより、請求項１
に係る前記機能とともに、管体同士の接続部に気密性や
断熱性を付与することができる。

【００１４】前記課題を達成するために請求項３の発明
は、請求項２に係る前記手段における各保持部に対し、
保持部を構成する各フィンガー部の締結手段が巻着され
る部分に、内側のパットに対する逃げ部を設ける手段を
採用する。

【００１５】上記手段を採用することにより、請求項２
に係る前記機能とともに、締結手段による締結とともに
縮小していくパットの一部が各フィンガー部の逃げ部に
入り込むことができるため、パットが無理なく管体に密
着し、しかもパットと保持部とが連結状態になり安定す
る。

【００１６】前記課題を達成するために請求項４の発明
は、請求項１〜請求項３までのいずれかに係る前記手段
における胴部に、該胴部の半径方向への拡縮を可能にす
る可撓構造を具備させる手段を採用する。

【００１７】上記手段を採用することにより、請求項１
〜請求項３のいずれかに係る前記機能とともに、胴部の
外周にも締結手段等による保持力を付与することができ
るようになる。

【００１８】前記課題を達成するために請求項５の発明
は、請求項１〜請求項４のいずれかに係る前記手段にお
ける保持部のフィンガー部の数本に対して、締結手段に
対する係止構造を設ける手段を採用する。

【００１９】上記手段を採用することにより、請求項１
〜請求項４のいずれかに係る前記機能とともに、締結手
段の装着状態が安定になり管体保持機能も安定化する。

【００２０】前記課題を達成するために請求項６の発明
は、請求項１〜請求項４のいずれかに係る前記手段にお
ける周方向に並ぶフィンガー部を、その数本おきに胴部
側へ曲げ込み、締結手段に対する係止構造として構成す
る手段を採用する。

【００２１】上記手段を採用することにより、請求項１
〜請求項４のいずれかに係る前記機能とともに、締結手
段の装着状態が安定するうえ、両保持部のフィンガー部
の半径方向への拡縮に関する量を大きくすることができ
る。

【００２２】前記課題を達成するために請求項７の発明
は、請求項１〜請求項４のいずれかに係る前記手段にお
ける各保持部を構成するフィンガー部の全ての自由端
に、同フィンガー部の縮小変形時における重なり合いを
防ぐ曲げ構造を設ける手段を採用する。

【００２３】上記手段を採用することにより、請求項１
〜請求項４のいずれかに係る前記機能とともに、保持部
が締結手段による締結によって縮小していく過程で、隣
接するフィンガー部同士の間隔が狭まっていっても隣接
するフィンガー部同士の自由端には曲げ構造があるので
隣接するフィンガー部同士が重なり合うことは回避され
る。

【００２４】前記課題を達成するために請求項８の発明
は、接続する管体の一方の接続端の外周に被着させるこ
とができ、一端側が半径方向への拡縮を可能に構成され
た閉ループ構造の第１の保持部と、管体の他方の接続端
の外周に被着させることができ、一端側が半径方向への
拡縮の可能な閉ループ構造に構成された第２の保持部と
を同一中心線上において他端側同士を橋絡構造により連
設してなり、その橋絡構造を第１と第２の各保持部相互
の中心線の変位及び交叉を許容できる構成とし、かつ第
１と第２の保持部の外周には各保持部をそれぞれ半径方
向に巻き締めることや弛緩させることができる締結手段
を設ける手段を採用する。

【００２５】上記手段を採用することにより、管体同士
の中心線がずれる接続状態に対しても、管体同士の中心
線が交叉する接続状態に対しても、各保持部は橋絡構造
の撓みにより中心線の変位や交叉が吸収され安定にそれ
ぞれの管体を保持することができるようになり、各保持
部に締結手段による保持力をしっかり作用させることが
できるようになる。

【００２６】前記課題を達成するために請求項９の発明
は、請求項８に係る前記手段における第１と第２の保持
部とこれらの間の内周に対して、接続部の気密や断熱を
はかる可撓のパットを装着する手段を採用する。

【００２７】上記手段を採用することにより、請求項８
に係る前記機能とともに、管体同士の接続部に気密性や
断熱性を付与することができる。

【００２８】前記課題を達成するために請求項１０の発
明は、請求項９に係る前記手段における各保持部の締結
手段が巻着される部分に、内側のパットに対する逃げ部
を設ける手段を採用する。

【００２９】上記手段を採用することにより、請求項９
に係る前記機能とともに、締結手段による締結とともに
縮小していくパットの一部が各フィンガー部の逃げ部に
入り込むことができるため、パットが無理なく管体に密
着し、しかもパットと保持部とが連結状態になり安定す
る。

【００３０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 実施の形態１．図１はこの実施の形態１の管体保持装置
の基体部分の斜視図であり、図２は同じく管体保持装置
の締結手段の斜視図である。この管体保持装置は、図１
と図２に示すように基体部分１と締結手段２とから構成
されている。基体部分１は、図３に示すように例えば継
手３を介して接続される管体４，５の接続部の外周に被
着可能に形成されたバネ材よりなる胴部６と、この胴部
６の両端縁に構成された保持部７，８とからなる。バネ
材としては各種金属や樹脂等が使用される。胴部６は図
４や図５に示すように端部同士をカシメや掛け止めによ
り閉ループに構成されている。各保持部７，８は胴部６
の中心線方向に延出して全周に等間隔に配列した多数の
フィンガー部９により構成されている。

【００３１】両端の保持部７，８を構成している各フィ
ンガー部９は、胴部６からその中心線方向に突き出し、
自由端側が胴部６より内側又は外側に曲げられたバネ片
としてそれぞれ独立状に構成され、個々に半径方向と中
心線方向とに弾性変形するバネ片として機能する。各フ
ィンガー部９の自由端には管体４，５に対する挿入ガイ
ドを兼ねる係止構造１０が形成されている。係止構造１
０は締結手段２の離脱や締結位置の移動を防止するため
の構造であり、図６〜図１１に示すような構造が適用さ
れる。

【００３２】即ち、各フィンガー部９の自由端を外側へ
曲げ胴部６側へ曲げ返す構造（図６参照）や、各フィン
ガー部９の自由端を斜め外側へ曲げ出す構造（図７参
照）や、各フィンガー部９の自由端を外側へ曲げ起こす
構造（図８参照）等である。これらの係止構造１０は簡
単な加工で構成できる利点があるが、締結手段２の締結
位置を規定する機能はさ程高くなく、各フィンガー部９
の自由端側に爪１１を切り起こす構造（図９参照）や締
結手段２を挿通させうるルーバー状の窓１２を周方向に
形成する構造（図１０参照）や、各フィンガー部９の自
由端に締結手段２を押え付けるフック１３を形成する構
造（図１１参照）等を採用すれば、締結手段２に対する
拘束性は増し、締結手段２の締結位置をしっかりと規定
することができるようになる。

【００３３】各フィンガー部９の内周面は管体４，５の
外周面に対する当り面として構成され、各フィンガー部
９のこの当り面をつないでできる円は通常は、対象とす
る管体４，５の外径より小径になるように設定されてい
て、図１２に示すように基体部分１の断面形状は、胴部
６による平坦部の両横にフィンガー部９による山がそれ
ぞれ付いた概ね波形に形成されているが、このこと自体
はこの発明の要旨ではなく図６に示すように平坦な形状
でも構わない。

【００３４】この基体部分１は、帯状のバネ鋼材の対向
する長辺に所定のピッチで胴部６となる中央を残して、
幅方向へ切り込み又はスリットや切欠きを打ち抜いた後
に、フィンガー部９を成形し、両端を繋ぎ止めてリング
状に成形することにより得られる。フィンガー部９には
その形状や寸法（幅及び長さ）によって、必要に応じた
バネ特性を付与することができる。例えば、図１３の
イ，ロ，ハに示すような形状及び構成のフィンガー部９
によれば、当り面の管体４，５に対する面圧すなわち保
持力を高く設定することができ、また、図１４のイ，
ロ，ハに示すような形状及び構成のフィンガー部９によ
れば、当り面の管体４，５に対する面圧を低く設定する
ことができる。

【００３５】図１３と図１４に示したフィンガー部９に
ついて若干の説明を加えると、図１３におけるイは自由
端側ほど幅を小さくしたもので、ロとハはイに示した形
状のフィンガー部９の中央長手方向に凸条１４や切り起
こし１５によるリブ構造を形成したものである。また、
図１４におけるイは基部側から自由端までの幅を同幅と
して、スリット１６により各フィンガー部９を分離させ
たものである。図１４のロ及びハは自由端より基部側の
幅を小さくしたもので、ロに示したものは中央部の幅が
最も小さく、ハに示したものは基部の両側を部分的に小
幅にしたものである。このロ，ハのようにスリット１６
の奥がスリット幅より大なＲ形状や１８０度より大きい
角度の円弧にすることは、成形時の引張応力を分散する
ことができ、製造における歩留まりの向上を図りうる利
点もある。また、打抜き加工時のパンチ強度を向上する
ことができ、製造におけるコスト低減を図りうる利点も
ある。

【００３６】フィンガー部９は両側について対称の構成
でも良いが、図１３や図１４に示したように一端側のフ
ィンガー部９に対して他端側のフィンガー部９を千鳥配
列させても良い。千鳥配列にすることにより胴部６の両
端縁のフィンガー部９が対応する位置関係からはずれる
ことになる。従って、硬いバネ鋼材でもフィンガー部９
の加工において割れや折れを少なくすることができると
ともに、締結手段２による胴部６にかかる締結作用がそ
のまま両端縁の各フィンガー部９に同等にかからず、ま
た、一方のフィンガー部９のバネ力の作用が他方のフィ
ンガー部９にかかることが少なくなり、両端縁のフィン
ガー部９の管体４，５への対応に関する独立性が増すこ
とになる。ただし、この実施の形態１の管体保持装置で
は、フィンガー部９の弾性力を管体保持力の中核として
いるものではなく、締結手段２によるフィンガー部９へ
の締付力を管体保持力の中核としているものであるた
め、フィンガー部９に対するバネ力についてはそれ程重
要視する必要はないが、図１５に示すように斜めのスリ
ット１７により長さの長いフィンガー部９を構成するこ
とは、縮径変化による歪吸収能を高めることができ有効
である。

【００３７】上記したいずれのフィンガー部９も両側に
ついて同形同寸法であるが、外径が大きく違う管体４，
５同士の接続に専用に用いる管体保持装置を構成する場
合には、図１６に示すようにフィンガー部９を左右非対
称に構成してもよい。この場合、一方のフィンガー部９
の当り面をつないだ円弧の内径は、他方のフィンガー部
９の当り面をつないだ円弧の内径より大きくし、内径の
大きい方に外径の大きい管体４を、内径の小さい方に外
径の小さい方の管体５を嵌めるようにすれば良い。

【００３８】また、フィンガー部９に構成する係止構造
１０について、胴部６側への折り込みによる構造の場
合、全てのフィンガー部９に構成しても良いし、図１７
に示すようにいくつかおきのフィンガー部９にのみ構成
してもよい。即ち、保持部７，８の径の収縮量に応じて
等配置構成から４〜５本おきの間隔配置構成に設定する
ことにより、隣接するフィンガー部９同士の収縮時の収
縮抵抗を増減でき保持部７，８の収縮量を調整すること
ができる。

【００３９】締結手段２は、図２に示すように胴部６を
周回するワイヤループ１８やベルトループ１９の一端に
ナット部材２０を固定し、他端にこのナット部材２０に
ねじ込んだネジ棒２１の端を回転可能に抜け止め固定し
たネジ締め式のものの他にも、保持部７，８を巻き締め
たり弛緩させたりすることができるものであればよく、
種々の緊締形式のものを適用することができる。例え
ば、コイルバネを周回させて掛け止める構造のものや、
ワイヤ等の索材による緊縛によるものや、樹脂ラチェッ
ト（インシュロック）等を挙げることができる。締結手
段２の装着位置は、各保持部７，８の外周であり、フィ
ンガー部９の係止構造１０により離脱や装着位置の変位
が規制される。管体４，５同士の接続部に保持力をかけ
る必要のある場合には図３の鎖線で示すように胴部６の
外周にも装着すればよい。このような要請の強い管体保
持装置を構成する場合には胴部６に図１８の（イ），
（ロ）のような可撓構造２２を構成し、胴部６を半径方
向へ拡縮できる構造にすると、締結手段２による保持力
を作用させやすくすることができる。

【００４０】上記した管体保持装置は、突き合わせ又は
嵌め合い又は継手３により接続する管体４，５の接続状
態の保持に機能するが、以下では主として嵌め合いによ
り接続する管体４，５に適用した場合について説明す
る。まず、接続前の管体４，５の一方の管体４の接続端
側に一方の保持部７の各フィンガー部９を差し込み、他
方の管体５の接続端側を同様にもう一方の保持部８の各
フィンガー部９に差し込んで管体４，５同士を嵌め合い
により接続する。管体４，５同士の接続部を胴部６が周
回し、両側のフィンガー部９がそれぞれ各管体４，５の
接続端側に位置するようにする。この状態で各保持部
７，８や胴部６に装着されている各締結手段２のネジ棒
２１を回し、締結手段２により各保持部７，８のフィン
ガー部９や胴部６を巻き締めれば良い。

【００４１】締結手段２の巻き締めにより各フィンガー
部９は半径方向に締め込まれ、各保持部７，８の半径が
縮小し各管体４，５の接続端側の外周部にしっかりと被
着され（図３参照）、管体４，５同士の接続状態を安定
に保持する。即ち、各フィンガー部９の当り面が各管体
４，５の外周に馴染みよく当り、管体４，５を接続状態
にしっかりと保持する。フィンガー部９は個々に半径方
向への弾性変形能を持っているため、一方の管体４と他
方の管体５の外径が違っていても、あるいは一方の管体
４の形状が例えばテーパ形状であっても、さらには接続
部近傍の外表に凹凸があっても、それらに対応するフィ
ンガー部９が個々に弾性変形してその形状に追随して馴
染むことになり、全体を一括して緊縛する締結手段２に
よりフィンガー部９全体で管体４，５に対する保持機能
を果たすことができる。

【００４２】この管体保持装置は管体４，５を周回させ
たりする操作なしに機能させることができ、また、締結
手段２のネジ棒２１の位置を締め易い位置にすることが
できるので、天井や壁面に近接するような狭隘な場所で
も容易に装着作業や取外し作業をすることができる。装
着状態では各フィンガー部９が各管体４，５の外周に平
坦になって圧接することになるので、接続箇所の外観を
損なうこともなく見映えよく管体４，５の接続部を保持
することができる。なお、単純に管体４，５同士を突き
合わせにして接続することは実際には稀であるものの、
このような場合でも上述した機能を発揮させることがで
きる。

【００４３】この実施の形態１の管体保持装置の基本的
な機能は上述の通りであるが、図１や図１２に示すよう
に胴部６と保持部７，８にわたりその内周面に接続部の
気密や断熱をはかる可撓のパットを装着することによ
り、換気や空調分野のダクト等の接続部の保持に有効に
機能する管体保持装置を構成することができる。即ち、
フィンガー部９の先端より若干外に張り出す位の幅のシ
ールテープを基体部分１の内周全体に接着又は非接着で
装着することにより気密保持パット２３を構成する。こ
れにより各フィンガー部９の当り面による保持力が気密
保持パット２３を挟み付ける状態で管体４，５に作用
し、接続部の保持とともに接続部の気密を保持すること
ができる。従って、このような管体保持装置によれば従
来のような柔構造テープによるシール作業は不要にな
る。接続部の気密保持機能は、図１９のように気密保持
パット２３をオーバラップさせた構成にすることにより
簡単に高めることができる。また、気密保持パット２３
と同様にして可撓の断熱パットを装着すれば、接続部の
保持とともに接続部の断熱も図ることができ、冷暖房に
関係する管体４，５同士の管体保持装置として利用する
ことができる。さらに高シール性要求時には、リング状
のシール材を使用することも可能である。

【００４４】実施の形態２．図２０により示すこの実施
の形態２の管体保持装置は、図３に示したような接続す
る管体４と管体５に個別に対応しうる二つの一体又は別
体の保持部により管体４，５の接続状態を保持しようと
するもので、基本的な構成は実施の形態１のものと同じ
である。従って、実施の形態１のものと同じ部分につい
ては同一の符号を用い、それらについての説明は省略す
る。

【００４５】図２０に示すようにこの実施の形態２の管
体保持装置は、接続する管体４の一方の接続端の外周に
被着される閉ループ構造の第１の保持部７と、管体５の
他方の接続端の外周に被着される閉ループ構造の第２の
保持部８を備え、これら第１と第２の保持部７，８を同
一中心線上において一端側で橋絡構造２４により連設し
た構成である。橋絡構造２４は第１と第２の各保持部
７，８相互の中心線の変位及び交叉を許容できる構造
で、一体に構成しても結合させて構成してもよい。第１
と第２の保持部７，８自体の構成は実施の形態１のもの
と同様に多数のフィンガー部９により構成されている。

【００４６】第１の保持部７と第２の保持部８とは同一
中心線上において隣接しており、これらの保持部７，８
が橋絡構造２４により数箇所において連結している。こ
の管体保持装置は、バネ鋼等の弾性材で構成した方が機
能的に安定したものとなるが、剛性・強度が十分に確保
できる条件下では直ぐに塑性域に至る変形可能な例えば
純アルミ材や純銅材、さらには軟質樹脂等でも良い。

【００４７】橋絡構造２４は、第１と第２の保持部７，
８の位置関係に関する自由性を確保する重要な連結構造
で、図２０に示すように正面形状がＸ字状やＵ字状の連
結構造となっている。つまり、たすき掛け型等の構造で
あるため捩りも曲げも許容する。要するに橋絡構造２４
は、第１の保持部７と第２の保持部８との間隔はこれを
保持し、第１の保持部７と第２の保持部８相互の中心線
の変位及び交叉を自体の撓みでこれを吸収する構造であ
れば良い。これ以外は実施の形態１のものと同じであ
る。

【００４８】上記した実施の形態２の管体保持装置は、
実施の形態１で示したものと同様の仕方で装着し、締結
手段２の巻き締めにより突き合わせ又は嵌め合い又は継
手３により接続する管体４，５の接続状態の保持に機能
する。接続する管体４，５の径が同一でも異なっていて
も適用できることも実施の形態１のものと同じである。
この実施の形態２の管体保持装置の特徴は、管体４と管
体５の中心線が平行状態で変位している接続関係や中心
線が交叉状になる接続関係でも、橋絡構造２４が変位を
吸収し、第１の保持部７と第２の保持部８による保持力
がそれぞれの管体４，５に確実に作用し、保持機能をし
っかり果たすことである。装着に当っては管体４，５同
士の接続部を橋絡構造２４が跨ぎ各保持部７，８がそれ
ぞれ各管体４，５の接続端側に位置するようにする。こ
の状態でそれぞれの保持部７，８を締結手段２により巻
き締めれば良い。これ以外の機能は実施の形態１のもの
と同じであるのでその説明は省略する。

【００４９】実施の形態３．図２１〜図２８により示す
この実施の形態３の管体保持装置は、前述の実施の形態
１や実施の形態２で示した管体保持装置の機能を一層充
実させたものであり、基本的な構成は実施の形態１，２
のものと同じである。従って、実施の形態１，２のもの
と同じ部分については同一の符号を用い、それらについ
ての説明は省略する。

【００５０】この実施の形態３の管体保持装置は、図２
１，２２に示すように各保持部７，８を構成するフィン
ガー部９の全ての自由端に、フィンガー部９の縮小変形
時におけるフィンガー部９同士の重なり合いを防ぐ曲げ
構造２５を設けたものである。曲げ構造２５は実質的に
は、実施の形態１における係止構造１０と同等の構成
で、全てのフィンガー部９の自由端を半径方向外向きに
ほぼ直角に折り曲げて構成されている。係止構造１０と
の違いは、係止構造１０が締結手段２の離脱や装着位置
の変位を規制することを主機能としているのに対し、曲
げ構造２５は、収縮時に隣接するフィンガー部９同士が
重なり合うことを防止することを主機能としていること
である。ただし、曲げ構造２５は構造的に係止構造１０
とほぼ同じであり、係止構造１０の機能も果たし得る。

【００５１】曲げ構造２５を持つ各フィンガー部９に
は、締結手段２を装着する位置に逃げ部２６が形成され
ている。逃げ部２６は、図２４に示すようにフィンガー
部９の中央に長孔を打ち抜いて構成しても、図２８に示
すようにフィンガー部９の内側中央に外側に向う凹部を
凹設して構成しても良い。これ以外の構成は実施の形態
１，２のものと同じである。

【００５２】この実施の形態３の管体保持装置も、実施
の形態１，２で示したものと同様の仕方で各管体４，５
の接続端側の外周部にしっかりと被着でき、管体４，５
同士の接続状態を安定に保持することができる。この管
体保持装置の特徴は、締結手段２の巻き締めにより各フ
ィンガー部９が半径方向に締め込まれていく過程で、対
象の管体４，５の外径が小さいか、締め込みが強過ぎて
フィンガー部９同士の隙間が詰まっても、曲げ構造２５
があるため隣接するフィンガー部９同士が重なり合うこ
とがないことである。フィンガー部９同士が重なっても
管体４，５に対する保持機能自体は損なわれないが、外
観はかなり損なわれることになる。

【００５３】また、フィンガー部９の曲げ構造２５を利
用して管体保持装置を安定良く置くことができ、こうし
た扱いをすることにより転がったりし難いため取り付け
時等における取扱いが楽になり、取付作業もし易くな
る。さらに、曲げ構造２５は、管体４，５に被着させた
管体保持装置を管体４，５同士の接続部に移動させる際
の把っ手としても機能し、図２５に示すように曲げ構造
２５に手を掛けて管体保持装置に力を掛ければ、容易に
管体保持装置を装着位置に移動することができ、取付作
業が随分し易くなる。

【００５４】各フィンガー部９の逃げ部２６は、伸縮性
のある気密保持パット２３や断熱パットを内張りにした
管体保持装置において、締結状態での気密保持パット２
３のずれやはみ出しを防止する機能を果たす。即ち、図
２６，２７に示すように締結手段２による締結とともに
縮小していく気密保持パット２３の一部が各フィンガー
部９の逃げ部２６に入り込み、気密保持パット２３と各
フィンガー部９とが噛み合い状態になるため、気密保持
パット２３がずれたりすることなく管体４，５に密着
し、しかも気密保持パット２３と保持部７，８とが連結
状態になり全体が安定状態になる。これ以外の機能や利
点は実施の形態１，２のものと同じである。

【００５５】

【発明の効果】以上、実施の形態による説明からも明ら
かなように請求項１の発明によれば、多数のフィンガー
部で構成されている両保持部は、それらが把持する管体
の外径に応じて拡縮して管体の外径により良く馴染み、
馴染んだ状態が締結手段により一括して巻き締められ保
持されるので、管体相互の外径が異なっていても、凹凸
などが接続部に近接する位置に有っても管体同士の接続
状態をよりしっかりと保持でき、管体に平坦に圧着する
ので見映えもよく、巻回し操作も不要なため装着しやす
く使い易い管体保持装置が得られる。

【００５６】請求項２の発明によれば、請求項１に係る
前記効果とともに、管体同士の接続部に気密性や断熱性
を簡単に付与することができ、多様な機能を持った管体
保持装置が得られる。

【００５７】請求項３の発明によれば、請求項２に係る
前記効果とともに、気密や断熱をはかるためのパットの
ずれを防止でき、パットを安定化でき外観も向上する。

【００５８】請求項４の発明によれば、請求項１〜請求
項３までのいずれかに係る前記効果とともに、胴部の外
周にも締結手段等による保持力を付与することができ、
保持性能が向上する。

【００５９】請求項５の発明によれば、請求項１〜請求
項４までのいずれかに係る前記効果とともに、締結手段
の装着状態が安定し、離脱したりすることも防止でき管
体保持機能が安定したものとなる。

【００６０】請求項６の発明によれば、請求項１〜請求
項４までのいずれかに係る前記効果とともに、締結手段
の装着状態が安定するうえ、両保持部のフィンガー部の
半径方向への拡縮量を大きくすることができ、対応性が
増す。

【００６１】請求項７の発明によれば、請求項１〜請求
項４のいずれかに係る前記効果とともに、フィンガー部
の縮小変形時におけるフィンガー部同士の重なり合いを
防止することができ取付状態の外観が向上する。

【００６２】請求項８の発明によれば、管体同士の中心
線がずれる接続状態に対しても、管体同士の中心線が交
叉する接続状態に対しても、各保持部は橋絡構造の撓み
により中心線の変位や交叉が吸収されるので安定状態で
それぞれの管体を保持することができるようになり、各
保持部に締結手段による保持力をしっかり作用させるこ
とができ、適用性が増大する。

【００６３】請求項９の発明によれば、請求項８に係る
前記効果とともに、管体同士の接続部に気密性や断熱性
を付与することができ、多様な機能を持った管体保持装
置が得られる。

【００６４】請求項１０の発明によれば、請求項９に係
る前記効果とともに、気密や断熱をはかるためのパット
のずれを防止でき、パットを安定化でき外観も向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施の形態１の管体保持装置の基体部分の斜
視図である。

【図２】 同じく実施の形態１の締結手段の斜視図であ
る。

【図３】 実施の形態１の管体保持装置を適用状態で示
す断面図である。

【図４】 実施の形態１の管体保持装置の基体部分の構
成を示す説明図である。

【図５】 実施の形態１の管体保持装置の基体部分の構
成を示す説明図である。

【図６】 実施の形態１の管体保持装置の係止構造の構
成を示す断面図である。

【図７】 実施の形態１の管体保持装置の他の係止構造
の構成を示す断面図である。

【図８】 実施の形態１の管体保持装置の他の係止構造
の構成を示す断面図である。

【図９】 実施の形態１の管体保持装置の他の係止構造
の構成を示す断面図である。

【図１０】 実施の形態１の管体保持装置の他の係止構
造の構成を示す断面図である。

【図１１】 実施の形態１の管体保持装置の他の係止構
造の構成を示す断面図である。

【図１２】 実施の形態１の管体保持装置の断面図であ
る。

【図１３】 実施の形態１の管体保持装置のフィンガー
部の構成を示す展開図である。

【図１４】 実施の形態１の管体保持装置のフィンガー
部の構成を示す展開図である。

【図１５】 実施の形態１の管体保持装置のフィンガー
部の構成を示す展開図である。

【図１６】 実施の形態１の管体保持装置の他の形態を
示す断面図である。

【図１７】 実施の形態１の管体保持装置の係止構造と
フィンガー部の構成を示す部分端面図である。

【図１８】 実施の形態１の管体保持装置の胴部の可撓
構造を示す展開図である。

【図１９】 実施の形態１の管体保持装置の気密保持パ
ットを示す平面図である。

【図２０】 実施の形態２の管体保持装置を装着状態で
示す一部を省略した正面図である。

【図２１】 実施の形態３の管体保持装置の斜視図であ
る。

【図２２】 実施の形態３の管体保持装置の正面図であ
る。

【図２３】 実施の形態３の管体保持装置の部分拡大斜
視図である。

【図２４】 実施の形態３の管体保持装置の部分拡大断
面図である。

【図２５】 実施の形態３の管体保持装置の取付け時の
操作を示す説明図である。

【図２６】 実施の形態３の管体保持装置の機能を示す
部分拡大図である。

【図２７】 実施の形態３の管体保持装置の機能を示す
部分拡大断面図である。

【図２８】 実施の形態３の管体保持装置の逃げ部の他
の形態を示す部分拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 基体部分、 ２ 締結手段、 ４ 管体、 ５ 管
体、 ６ 胴部、 ７保持部（第１の）、 ８ 保持部
（第２の）、 ９ フィンガー部、 １０係止構造、
２２ 可撓構造、 ２３ 気密保持パット、 ２４ 橋
絡構造、２５ 曲げ構造、 ２６ 逃げ部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛越 康徳 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 伊藤 則雄 愛知県額田郡額田町大字牧平字岩田３番41 株式会社高木製作所内 (72)発明者 鈴木 完児 愛知県額田郡額田町大字牧平字岩田３番41 株式会社高木製作所内 (72)発明者 石原 慎太郎 愛知県額田郡額田町大字牧平字岩田３番41 株式会社高木製作所内

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 接続する管体同士の接続部のそれぞれの
   外周に装着可能に形成した閉ループ構造の胴部の両端周
   縁に、該胴部より中心線方向に突出し、胴部に対して半
   径方向に拡縮可能で、上記接続部の上記各管体のそれぞ
   れの外周を把持する周方向に間隔をおいて並ぶ多数のフ
   ィンガー部よりなる保持部を設け、この各保持部の外周
   には、それぞれそれらの各フィンガー部を一括して半径
   方向に巻き締めることや弛緩させることができる締結手
   段を備えたことを特徴とする管体保持装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の管体保持装置であっ
   て、胴部と保持部にわたる内周部に接続部の気密や断熱
   をはかるための可撓のパットを具備させたことを特徴と
   する管体保持装置。
3. 【請求項３】 請求項２に記載の管体保持装置であっ
   て、各保持部を構成する各フィンガー部の締結手段が巻
   着される部分に、内側のパットに対する逃げ部を設けた
   ことを特徴とする管体保持装置。
4. 【請求項４】 請求項１〜請求項３のいずれかに記載の
   管体保持装置であって、胴部に該胴部の半径方向への拡
   縮を可能にする可撓構造を具備させたことを特徴とする
   管体保持装置。
5. 【請求項５】 請求項１〜請求項４のいずれかに記載の
   管体保持装置であって、保持部のフィンガー部の数本に
   締結手段に対する係止構造を設けたことを特徴とする管
   体保持装置。
6. 【請求項６】 請求項１〜請求項４のいずれかに記載の
   管体保持装置であって、周方向に並ぶフィンガー部をそ
   の数本おきに胴部側へ曲げ込み、締結手段に対する係止
   構造として構成したことを特徴とする管体保持装置。
7. 【請求項７】 請求項１〜請求項４のいずれかに記載の
   管体保持装置であって、各保持部を構成するフィンガー
   部の全ての自由端に、同フィンガー部の縮小変形時にお
   ける重なり合いを防ぐ曲げ構造を設けたことを特徴とす
   る管体保持装置。
8. 【請求項８】 接続する管体の一方の接続端の外周に被
   着させることができ、一端側が半径方向への拡縮を可能
   に構成された閉ループ構造の第１の保持部と、上記管体
   の他方の接続端の外周に被着させることができ、一端側
   が半径方向への拡縮の可能な閉ループ構造に構成された
   第２の保持部とを同一中心線上において他端側同士を橋
   絡構造により連設してなり、その橋絡構造を第１と第２
   の各保持部相互の中心線の変位及び交叉を許容できる構
   成とし、かつ第１と第２の保持部の外周には各保持部を
   それぞれ半径方向に巻き締めることや弛緩させることが
   できる締結手段を設けたことを特徴とする管体保持装
   置。
9. 【請求項９】 請求項８に記載の管体保持装置であっ
   て、第１と第２の保持部とこれらの間の内周に接続部の
   気密や断熱をはかる可撓のパットを装着したことを特徴
   とする管体保持装置。
10. 【請求項１０】 請求項９に記載の管体保持装置であっ
    て、各保持部の締結手段が巻着される部分に、内側のパ
    ットに対する逃げ部を設けたことを特徴とする管体保持
    装置。