JPH09317611A - 車両用エンジン始動装置 - Google Patents

車両用エンジン始動装置

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JPH09317611A
JPH09317611A JP8136193A JP13619396A JPH09317611A JP H09317611 A JPH09317611 A JP H09317611A JP 8136193 A JP8136193 A JP 8136193A JP 13619396 A JP13619396 A JP 13619396A JP H09317611 A JPH09317611 A JP H09317611A
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Taketoshi Sakurai
武俊 桜井
Toshihisa Toda
俊久 戸田
Hiroaki Kojima
弘明 小島
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタータ回路に対して無用な負担をかけるこ
となく、エンジンの始動制御を行うことができる車両用
エンジン始動装置を提供する。 【解決手段】 制御回路4は、エンジンの始動を行うに
あたって、STリレー10、11をオン状態としてか
ら、バッテリ12の電圧レベルを単位時間毎に平均化し
た量子化レベルが、エンジンが始動したと判断できる所
定時間にわたって連続して上昇していたときに、STリ
レー10、11をオフ状態とする。また、制御回路4
は、エンジン始動の確認を行うにあたって、STリレー
10、11をオフ状態としてから、量子化レベルが、エ
ンジンの始動を確認し得ると判断できる所定値以上であ
ったとき、もしくは量子化レベルが、エンジンの始動を
確認し得ると判断できる所定時間にわたって連続して上
昇していたときに、エンジンの暖機動作に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部からの始動指
令に応じてバッテリをスタータ回路に接続することによ
りエンジンを始動する構成の車両用エンジン始動装置に
関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、停車状態に
ある車両のエンジンを、例えば携帯可能な送信機から電
波により送信されるスタート信号によって始動させるよ
うにした車両用エンジン始動装置が供されている。
【0003】すなわち、この種の車両用エンジン始動装
置は、携帯可能な送信機からエンジンを始動させるスタ
ート信号を受けたときに、所定のエンジン始動条件(例
えばトランスミッションが走行ポジションにないこと、
パーキングブレーキが動作されていることなどの条件)
を満たしていることを前提として、エンジンの始動制御
を行うように構成されるもので、エンジン始動制御時に
は、バッテリをスタータリレーを通じてスタータ回路に
所定時間接続することによりエンジンを始動するように
している。
【0004】そして、エンジンが始動したか否かの判断
は、スタータリレーを動作する前後のバッテリ電圧を比
較することにより行われている。具体的には、スタータ
リレーを動作する前のバッテリ電圧と、スタータリレー
の動作によるスタータ回路への通電を終了したときのバ
ッテリ電圧とを比較し、スタータリレーの動作終了後の
バッテリ電圧が、スタータリレーの動作前のバッテリ電
圧より大きいことを検出したときにエンジンが始動した
と判断している。
【0005】また、スタータリレーの動作終了後のバッ
テリ電圧が、所定値以上となったことを検出したときに
エンジンが始動したと判断するように構成したものもあ
る。この場合、エンジンが始動したと判断したときには
エンジンの暖機運転に移行し、エンジンが始動しなかっ
たと判断したときにはスタータリレーを再動作するのが
一般的である。
【0006】ところが、上述したような、スタータリレ
ーの動作時間が所定時間に設定されている構成のもので
は、環境温度やバッテリの劣化などにより、エンジンの
始動し易さが異なることから、1回のスタータリレーの
動作ではエンジンが始動しなかったり、逆に、エンジン
が始動したにもかかわらずスタータリレーが動作してし
まうことになったり、スタータ回路に対して無用な負担
をかけているという不具合がある。
【0007】また、スタータリレーを動作する前後のバ
ッテリ電圧を比較することに基づいて、エンジンが始動
したか否かを判断する構成、もしくはスタータリレー動
作後のバッテリ電圧を所定値と比較することに基づい
て、エンジンが始動したか否かを判断する構成のもので
は、同じように環境温度やバッテリの劣化などにより、
エンジンの始動し易さが異なることから、誤判断をする
虞があり、例えばエンジンが始動したにもかかわらず、
エンジンが始動しなかったと判断してしまうことがあ
る。そして、このような場合に、スタータリレーを再動
作する構成のものでは、スタータ回路に対して無用な負
担をかけてしまうという不具合がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、バッテリをスタータ回路に接続す
ることによりエンジンを始動する構成のものにおいて、
スタータ回路に対して無用な負担をかけることなく、エ
ンジンの始動制御を行うことができる車両用エンジン始
動装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用エンジン
始動装置は、外部からの始動指令に応じてバッテリをス
タータ回路に接続することによりエンジンを始動する始
動手段を備えた車両用エンジン始動装置を対象とし、前
記バッテリの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量子
化レベルとして検出するバッテリ電圧検出手段と、前記
始動手段の動作状態で前記バッテリ電圧検出手段が検出
した量子化レベルが所定時間にわたって連続して上昇し
ていたときには当該始動手段の動作を中止する制御手段
とを具備したところに特徴を有する。
【0010】上記構成の車両用エンジン始動装置によれ
ば、バッテリ電圧検出手段により、バッテリの電圧レベ
ルが単位時間毎に平均化した量子化レベルとして検出さ
れ、制御手段により、その量子化レベルが所定時間にわ
たって連続して上昇していたときには始動手段の動作が
中止されるようになる。
【0011】すなわち、上記所定時間を、スタータ回路
の動作状態において、量子化レベルがその所定時間にわ
たって連続して上昇していたときにはエンジンが始動し
得ると判断できる時間にあらかじめ設定しておくことに
より、エンジンが始動すると直ちに始動手段の動作を中
止することができる。これにより、エンジンが始動した
にもかかわらず、始動手段によりスタータ回路の動作を
継続してしまうというようなことがなく、スタータ回路
に無用な負担がかかるようなことがない。
【0012】また、本発明の車両用エンジン始動装置
を、外部からの始動指令に応じてバッテリをスタータ回
路に接続することによりエンジンを始動する始動手段を
備えた車両用エンジン始動装置を対象とし、前記バッテ
リの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量子化レベル
として検出するバッテリ電圧検出手段と、前記始動手段
の動作終了後に前記バッテリ電圧検出手段が検出した量
子化レベルが所定値以上となったときもしくは前記量子
化レベルが所定時間にわたって連続して上昇していたと
きには前記エンジンの暖機動作に移行する制御手段とを
具備するように構成しても良い。
【0013】上記構成の車両用エンジン始動装置によれ
ば、バッテリ電圧検出手段により、バッテリの電圧レベ
ルが単位時間毎に平均化した量子化レベルとして検出さ
れ、制御手段により、始動手段の動作終了後において、
その量子化レベルが所定値以上となったとき、もしくは
量子化信号のレベルが所定時間にわたって連続して上昇
していたときにはエンジンの暖機動作に移行するように
なる。
【0014】すなわち、上記所定値を、スタータ回路の
動作終了状態において、量子化レベルがその所定値以上
となったときにはエンジンが始動したと確定し得ると判
断できる値にあらかじめ設定しておくことにより、もし
くは上記所定時間を、量子化レベルがその所定時間にわ
たって連続して上昇していたときにはエンジンが始動し
たと確定し得ると判断できる時間にあらかじめ設定して
おくことにより、エンジンが始動したか否かを確実に判
断することができる。これにより、エンジンが始動した
にもかかわらず、エンジンが始動しなかったと判断し
て、始動手段によりスタータ回路を再動作してしまうと
いうようなことがなく、スタータ回路に無用な負担がか
かるようなことがない。
【0015】また、本発明の車両用エンジン始動装置
を、外部からの始動指令に応じてバッテリをスタータ回
路に接続することによりエンジンを始動する始動手段を
備えた車両用エンジン始動装置を対象とし、前記バッテ
リの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量子化レベル
として検出するバッテリ電圧検出手段と、前記始動手段
の動作終了直前に前記バッテリ電圧検出手段が検出した
量子化レベルと前記始動手段の動作終了直後に前記バッ
テリ電圧検出手段が検出した量子化レベルとのレベル差
が所定値以下であったときもしくは前記レベル差が所定
値以上で且つ前記量子化レベルが所定時間にわたって連
続して上昇していたときには前記エンジンの暖機動作に
移行する制御手段とを具備するように構成しても良い。
【0016】上記構成の車両用エンジン始動装置によれ
ば、バッテリ電圧検出手段により、バッテリの電圧レベ
ルが単位時間毎に平均化した量子化レベルとして検出さ
れ、制御手段により、始動手段の動作終了後において、
その量子化レベルと始動手段の動作終了直前の量子化レ
ベルとのレベル差が所定値以下であったとき、もしくは
レベル差が所定値以上で且つ量子化レベルが所定時間に
わたって連続して上昇していたときにはエンジンの暖機
動作に移行するようになる。
【0017】すなわち、上記所定値を、スタータ回路の
動作終了状態において、レベル差がその所定値以下であ
ったときにはエンジンが始動したと確定し得ると判断で
きる値にあらかじめ設定しておくことにより、もしくは
上記所定時間を、レベル差が所定値以上で量子化レベル
がその所定時間にわたって連続して上昇していたときに
はエンジンが始動したと確定し得ると判断できる時間に
あらかじめ設定しておくことにより、エンジンが始動し
たか否かを確実に判断することができる。これにより、
エンジンが始動したにもかかわらず、エンジンが始動し
なかったと判断して、始動手段によりスタータ回路を再
動作してしまうというようなことがなく、スタータ回路
に無用な負担がかかるようなことがない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1ないし図4を参照して説明する。まず、電気的構
成を概略的に示す図1において、携帯形の送信機1は、
自動車の運転者が携帯するものであり、その操作に応じ
て、当該自動車のエンジンの始動を指令する所定コード
のスタート信号Saを発生すると共に、その発生したス
タート信号Saを例えば電波信号にて送信するように構
成されている。
【0019】受信ユニット2は、自動車の車室内におけ
る電波受信状態の良好な場所に設置される受信装置3を
備えており、その受信装置3により送信機1からのスタ
ート信号Saを受信可能に構成されている。この受信ユ
ニット2は、上記受信装置3の他に、その受信装置3が
受信したスタート信号Saを受ける制御回路4(本発明
の始動手段、制御手段、バッテリ電圧検出手段)と、こ
の制御回路4により動作制御される電源用リレー5、
6、ACC(アクセサリ)リレー7、IG(イグニッシ
ョン)リレー8、9、ST(スタータ)リレー10、1
1とを備えて構成されている。
【0020】この場合、電源用リレー5、6は、それぞ
れ接点5a、6aの閉成状態(オン状態)でバッテリ1
2に接続されて電源回路を形成する。ACCリレー7
は、接点7aの閉成状態でアクセサリ(エアコンディシ
ョナ、オーディオなど)回路を電源用リレー5を介して
バッテリ12に接続する構成となっている。IGリレー
8、9は、それぞれ接点8a、9aの閉成状態で2系統
のイグニッション回路を電源用リレー6、5を介してバ
ッテリ12に接続する構成となっている。STリレー1
0、11は、それぞれ接点10a、11aの閉成状態で
図示しないスタータに通電するための2系統のスタータ
回路を電源用リレー6、5を介してバッテリ12に接続
する構成となっている。
【0021】バッテリ12の出力側にはバッテリ電圧分
圧回路13が接続されており、このバッテリ電圧分圧回
路13は、バッテリ12の電圧を電源電圧(例えば5
V)以下となるように分圧した状態で制御回路4に出力
するようになっている。
【0022】また、パーキングブレーキスイッチ14
は、自動車のパーキングブレーキが動作位置にある状態
でブレーキ動作信号S1を出力する。シフトポジション
スイッチ15は、自動車のオートマチックトランスミッ
ションがパーキングポジションにある状態でパーキング
信号S2を出力する。ボンネットスイッチ16は、自動
車のボンネットが閉鎖されている状態でボンネット閉鎖
信号S3を出力する。ドアロック検知スイッチ17は、
自動車のドアロック機構が全て施錠状態にあるときにド
アロック信号S4を出力する。この場合、上記各信号S
1〜S4は、それぞれ制御回路4に与えられるようにな
っている。
【0023】制御回路4は、マイクロコンピュータを含
んで構成されているもので、上記した各入力信号Sa、
S1〜S4および予め設定されている制御プログラムに
基づいて、各リレー5〜11の動作制御を行うようにな
っており、以下においては、上記制御回路4のエンジン
始動時における制御内容およびこれに関連した部分の作
用について、図2のフローチャートならびに図3および
図4のバッテリ電圧の変動を示す図に基づいて説明す
る。
【0024】尚、制御回路4は、バッテリ電圧分圧回路
13から与えられる電圧レベルを単位時間毎に平均化し
た量子化レベルとして検出するようになっているが、そ
の動作は、図2のフローチャートにおいては省略してい
る。また、図3および図4において、二点鎖線は、バッ
テリ12から制御回路4に与えられる電圧レベルを、実
線は、その電圧レベルが制御回路4により単位時間毎に
平均化された量子化レベルをそれぞれ示している。
【0025】さて、使用者が乗車するために送信機1を
操作すると、送信機1からスタート信号Saが送信され
る。制御回路4は、送信機1からスタート信号Saを受
けると(ステップS1)、エンジンを始動するために、
まず、エンジン始動条件が成立しているか否かを判断す
る(ステップS2)。この場合、エンジン始動条件とし
ては、ブレーキ動作信号S1、パーキング信号S2、ボ
ンネット閉鎖信号S3およびドアロック信号S4の各信
号が全て入力していること、つまり、パーキングブレー
キが動作していること、オートマチックトランスミッシ
ョンがパーキングポジションにあること、自動車のボン
ネットが閉鎖されていることおよびドアロック機構が施
錠状態にあることの全てが満たされたときにエンジン始
動条件が成立するようになっている。
【0026】そして、制御回路4は、エンジン始動条件
が成立したときは、エンジンを始動するための電源回路
を形成しても安全であると判断して、電源用リレー5、
6をオン状態とする(ステップS3)。これにより、電
源用リレー5、6を通じてACCリレー7、IGリレー
8、9およびSTリレー10、11がバッテリ12に接
続される。
【0027】次いで、制御回路4は、エンジンを始動す
るために、ACCリレー7およびIGリレー8、9をオ
ン状態とする(ステップS4、S5)。これにより、A
CCリレー7の接点7aを通じてエアコンディショナ、
オーディオなどのアクセサリ回路がバッテリ12に接続
されると共に、IGリレー8、9の接点8a、9aを通
じてイグニッション回路がバッテリ12に接続される。
【0028】続いて、制御回路4は、所定の待ち時間
(例えば5秒)が経過するまで待機してから(ステップ
S6)、スタータ回路への通電電圧が低下することを防
止するためにACCリレー7をオフ状態とし(ステップ
S7)、STリレー10、11をオン状態とする(ステ
ップS8)。これにより、スタータ回路が動作し、すな
わち、エンジンの始動が開始される。このとき、バッテ
リ12の電圧レベルは、スタータ回路が通電されること
に伴って下降するようになる。
【0029】また、この場合、バッテリ12の電圧レベ
ルは、図3および図4に示すように、エンジンの始動開
始直後においては、エンジンの回転に所謂むらが生じて
いることから、その脈動は大きいものであるが、エンジ
ンが始動されて負荷が軽減されるにしたがって、その脈
動は小さくなり、上昇するものである。
【0030】そこで、制御回路4は、バッテリ電圧分圧
回路13から与えられている電圧レベルに基づいて求め
た量子化レベルが、時間の経過にしたがって上昇傾向に
あるか否かを判断する(ステップS9)。そして、制御
回路4は、その量子化レベルが上昇傾向にあるときに
は、その上昇傾向が所定時間にわたって継続しているか
否かを判断する(ステップS10)。このとき、上記所
定時間は、量子化レベルが所定時間にわたって上昇した
ときにエンジンが始動し得ると判断できる時間に設定さ
れているものである。
【0031】そして、制御回路4は、量子化レベルの上
昇傾向が所定時間にわたって継続したと判断したときに
は(図3および図4中、上記所定時間をt1 にて示
す)、エンジンが始動したと判断して、STリレー1
0、11をオフ状態とし(ステップS11)、ACCリ
レー7をオン状態とする(ステップS12)。このと
き、バッテリ12の電圧レベルは、STリレー10、1
1がオフ状態となり、スタータ回路への通電が終了する
ことに応じて急激に上昇する。
【0032】一方、STリレー10、11がオン状態と
なってから、あらかじめ設定されている監視時間内に、
量子化レベルの上昇傾向が所定時間t1にわたって継続
しなかったときには(ステップS13)、制御回路4
は、STリレー10、11をオフ状態とし(ステップS
11)、ACCリレー7をオン状態とする(ステップS
12)。そして、以下に述べるエンジン始動の確認を行
う(ステップS15以降)。
【0033】さて、上述のようにして、エンジンが始動
したと判断した制御回路4は、以下のようにして、エン
ジン始動の確認を行うようになっている。すなわち、エ
ンジンの始動状態では、オルタネータの発電によりバッ
テリ12の充電状態となってバッテリ電圧が通常よりも
高くなっていることから、制御回路4は、量子化レベル
があらかじめ設定されている所定のバッテリ電圧値V
(a) (例えば13V、図3および図4中、そのレベルを
破線にて示す)以上であるか否かを判断し(ステップS
15)、図3に示すように、量子化レベルが所定のバッ
テリ電圧値V(a)以上であれば、エンジンの始動を確認
したと判断して、エンジンの暖機動作に移行する(ステ
ップS16)。
【0034】また、制御回路4は、量子化レベルが、図
4に示すように、上記した所定のバッテリ電圧値V(a)
以下の場合のときは、再度、量子化レベルが時間の経過
にしたがって上昇傾向にあるか否かを判断する(ステッ
プS17)。そして、制御回路4は、その量子化レベル
が上昇傾向にあるときには、その上昇傾向が所定時間に
わたって継続しているか否かを判断し(ステップS1
8)、量子化レベルの上昇傾向が所定時間にわたって継
続したと判断したときには(図4中、上記所定時間をt
2 にて示す)、エンジンの始動を確認したと判断してエ
ンジンの暖機動作に移行する(ステップS16)。
【0035】一方、STリレー10、11がオフ状態と
なってから、あらかじめ設定されている監視時間内に、
量子化レベルが所定のバッテリ電圧値V(a) 以上となら
なかったとき、もしくは量子化レベルの上昇傾向が所定
時間t2 にわたって継続しなかったときには(ステップ
S19)、制御回路4は、エンジンが始動していないと
判断して、ステップS14に移行し、全てのリレーをオ
フ状態として、再度、エンジンの始動制御を行う(ステ
ップS3に戻る)。
【0036】このような本発明の車両用エンジン始動装
置によれば、制御回路4を、エンジンを始動するにあた
って、STリレー10、11をオン状態としてから、量
子化レベルが、エンジンが始動し得ると判断できる所定
時間(t1 )にわたって連続して上昇したときに、ST
リレー10、11をオフ状態とするようにしたから、エ
ンジンが始動すると直ちにスタータ回路の動作が中止さ
れる。これにより、エンジンが始動したにもかかわら
ず、スタータ回路の動作を継続してしまうというような
ことがなくなり、スタータ回路に無用な負担をかけるこ
となく、エンジンの始動制御を行うことができる。
【0037】また、制御回路4を、エンジンが始動した
か否かを確認するにあたって、STリレー10、11を
オフ状態としてから、量子化レベルが、エンジンの始動
を確認し得ると判断できる所定のバッテリ電圧値V(a)
以上となったとき、もしくは量子化レベルが、エンジン
の始動を確認し得ると判断できる所定時間(t2 )にわ
たって連続して上昇したときに、エンジンの暖機動作に
移行するようにしたから、エンジンが始動したことを確
実に判断することができる。これにより、エンジンが始
動したにもかかわらず、エンジンが始動していないと判
断して、スタータリレーを再動作してしまうというよう
なことがなくなり、スタータ回路に無用な負担をかける
ことなく、エンジンの始動制御を行うことができる。
【0038】また、制御回路4を、STリレー10、1
1をオフ状態としてから、あらかじめ設定されている監
視時間内に、量子化レベルが、所定のバッテリ電圧値V
(a)以上とならなかったとき、もしくは量子化レベル
が、所定時間t2 にわたって連続して上昇しなかったと
きに、再度、エンジンの始動制御を行うようにしたか
ら、エンジンの始動制御を確実に行うことができる。
【0039】図5ないし図7は、本発明の第2実施例を
示すもので、以下においては、第1実施例と異なる部分
について説明する。この第2実施例においては、制御回
路4が、エンジンが始動されたと判断して、STリレー
10、11をオフ状態とし、ACCリレー7をオン状態
とした後の制御が上記第1実施例と異なるものである。
尚、図6および図7においても、二点鎖線は、バッテリ
12から制御回路4に与えられる電圧レベルを、実線
は、その電圧レベルが制御回路4により単位時間毎に平
均化された量子化レベルをそれぞれ示している。
【0040】すなわち、スタータ回路によりエンジンが
始動されたと判断したときにはバッテリ電圧は充分高く
なっていることから、制御回路4は、STリレー10、
11をオフ状態とする直前の量子化レベルをV(ST)、S
Tリレー10、11をオフ状態とした直後の量子化レベ
ルをV(1) とし、それらの量子化レベルのレベル差V
(d) を算出する(ステップS21)。そして、制御回路
4は、そのレベル差V(d) があらかじめ設定されている
所定値V(b) 以下であるか否かを判断し(ステップS2
2)、図6に示すように、レベル差V(d) が所定値V
(b) 以下であれば、エンジンの始動を確認したと判断し
て、エンジンの暖機動作に移行する(ステップS2
3)。
【0041】また、制御回路4は、レベル差V(d) が、
図7に示すように、所定値V(b) 以上の場合のときは、
再度、量子化レベルが時間の経過にしたがって上昇傾向
にあるか否かを判断する(ステップS24)。そして、
制御回路4は、その量子化レベルが上昇傾向にあるとき
には、その上昇傾向が所定時間にわたって継続している
か否かを判断し(ステップS25)、量子化レベルの上
昇傾向が所定時間にわたって継続したと判断したときに
は(図7中、上記所定時間をt3 にて示す)、エンジン
の始動を確認したと判断してエンジンの暖機動作に移行
する(ステップS23)。
【0042】一方、STリレー10、11がオフ状態と
なってから、あらかじめ設定されている監視時間内に、
上記レベル差V(d) が所定値V(b) 以下でなかったと
き、もしくは量子化レベルの上昇傾向が所定時間t3 に
わたって継続しなかったときには(ステップS26)、
制御回路4は、エンジンが始動していないと判断して、
ステップS14に移行し、全てのリレーをオフ状態とし
て、再度、エンジンの始動制御を行う(ステップS3に
戻る)。
【0043】このような第2実施例においても、制御回
路4を、エンジンが始動したか否かを確認するにあたっ
て、STリレー10、11をオフ状態としてから、量子
化レベルのレベル差V(d) が、エンジンの始動を確認し
得ると判断できる所定値V(b) 以下であったとき、もし
くは量子化レベルが、エンジンの始動を確認し得ると判
断できる所定時間t3 にわたって連続して上昇したとき
に、エンジンの暖機動作に移行するようにしたから、エ
ンジンが始動したことを確実に判断することができるよ
うになる。これにより、エンジンが始動したにもかかわ
らず、エンジンが始動していないと判断して、スタータ
リレーを再動作してしまうというようなことがなくな
り、スタータ回路に無用な負担をかけることなく、エン
ジンの始動制御を行うことができる。
【0044】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のではなく、次のように変形または拡張することができ
る。送信機1を、携帯形のものでなく、据置き形のもの
にしても良い。送信機1を、電波信号でなく、例えば磁
気信号を送信するようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の車両用エンジン始動装置によれば、始動手
段の動作状態で、バッテリの電圧を単位時間毎に平均化
した量子化レベルが所定時間にわたって連続して上昇し
ていたときには、始動手段の動作を中止するようにした
から、エンジンが始動すると直ちに始動手段の動作が中
止されるようになり、エンジンが始動したにもかかわら
ず、始動手段の動作を継続してしまうというようなこと
がなくなり、スタータ回路に無用な負担をかけることな
く、エンジンの始動制御を行うことができる。
【0046】請求項2記載の車両用エンジン始動装置に
よれば、始動手段の動作終了状態で、バッテリの電圧を
単位時間毎に平均化した量子化レベルが所定値以上とな
ったとき、もしくは量子化レベルが所定時間にわたって
連続して上昇していたときには、エンジンの暖機動作に
移行するようにしたから、エンジンが始動したか否かを
確実に判断することができるようになり、エンジンが始
動したにもかかわらず、エンジンが始動しなかったと判
断して、始動手段を再動作してしまうというようなこと
がなくなり、スタータ回路に無用な負担をかけることな
く、エンジンの始動制御を行うことができる。
【0047】請求項3記載の車両用エンジン始動装置に
よれば、始動手段の動作終了状態で、始動手段の動作終
了直前に検出した量子化レベルと始動手段の動作終了直
後に検出した量子化レベルとのレベル差が所定値以下で
あったとき、もしくはレベル差が所定値以上であって量
子化レベルが所定時間にわたって連続して上昇していた
ときには、エンジンの暖機動作に移行するようにしたか
ら、エンジンが始動したか否かを確実に判断することが
できるようになり、エンジンが始動したにもかかわら
ず、エンジンが始動しなかったと判断して、始動手段を
再動作してしまうというようなことがなくなり、スター
タ回路に無用な負担をかけることなく、エンジンの始動
制御を行うことができる。
【0048】請求項4記載の車両用エンジン始動装置に
よれば、エンジンの始動時にエンジンの暖機動作に移行
しないときには、始動手段を再動作するようにしたか
ら、エンジンの始動制御を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の電気的構成を示すブロッ
ク構成図
【図2】制御内容を示すフローチャート
【図3】バッテリ電圧の変動を示す図
【図4】図3相当図
【図5】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図6】図3相当図
【図7】図3相当図
【符号の説明】
図面中、4は制御回路(始動手段、制御手段、バッテリ
電圧検出手段)、12はバッテリである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの始動指令に応じてバッテリを
    スタータ回路に接続することによりエンジンを始動する
    始動手段を備えた車両用エンジン始動装置において、 前記バッテリの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量
    子化レベルとして検出するバッテリ電圧検出手段と、 前記始動手段の動作状態で前記バッテリ電圧検出手段が
    検出した量子化レベルが所定時間にわたって連続して上
    昇していたときには当該始動手段の動作を中止する制御
    手段とを具備したことを特徴とする車両用エンジン始動
    装置。
  2. 【請求項2】 外部からの始動指令に応じてバッテリを
    スタータ回路に接続することによりエンジンを始動する
    始動手段を備えた車両用エンジン始動装置において、 前記バッテリの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量
    子化レベルとして検出するバッテリ電圧検出手段と、 前記始動手段の動作終了後に前記バッテリ電圧検出手段
    が検出した量子化レベルが所定値以上となったときもし
    くは前記量子化レベルが所定時間にわたって連続して上
    昇していたときには前記エンジンの暖機動作に移行する
    制御手段とを具備したことを特徴とする車両用エンジン
    始動装置。
  3. 【請求項3】 外部からの始動指令に応じてバッテリを
    スタータ回路に接続することによりエンジンを始動する
    始動手段を備えた車両用エンジン始動装置において、 前記バッテリの電圧レベルを単位時間毎に平均化した量
    子化レベルとして検出するバッテリ電圧検出手段と、 前記始動手段の動作終了直前に前記バッテリ電圧検出手
    段が検出した量子化レベルと前記始動手段の動作終了直
    後に前記バッテリ電圧検出手段が検出した量子化レベル
    とのレベル差が所定値以下であったときもしくは前記レ
    ベル差が所定値以上で且つ前記量子化レベルが所定時間
    にわたって連続して上昇していたときには前記エンジン
    の暖機動作に移行する制御手段とを具備したことを特徴
    とする車両用エンジン始動装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記エンジンの暖機動
    作に移行しないときには前記始動手段を再動作すること
    を特徴とする請求項2または3に記載の車両用エンジン
    始動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040064A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 현대자동차주식회사 차량의 비정상적인 크랭킹 방지장치
JP2006177339A (ja) * 2004-11-26 2006-07-06 Fujitsu Ten Ltd 始動制御装置
JP2006183656A (ja) * 2004-12-01 2006-07-13 Fujitsu Ten Ltd 始動制御装置

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JP2006177339A (ja) * 2004-11-26 2006-07-06 Fujitsu Ten Ltd 始動制御装置
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