JPH09317485A - 過給機付きエンジンシステムとその制御方法 - Google Patents

過給機付きエンジンシステムとその制御方法

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JPH09317485A
JPH09317485A JP8135468A JP13546896A JPH09317485A JP H09317485 A JPH09317485 A JP H09317485A JP 8135468 A JP8135468 A JP 8135468A JP 13546896 A JP13546896 A JP 13546896A JP H09317485 A JPH09317485 A JP H09317485A
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正之 志塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の過給圧の制御のレスポンスをよく
し、ノッキングの限界の過給圧で過給する。 【解決手段】 エアクリーナ7を経た空気を圧縮してエ
ンジンシリンダ9内に送り込む圧縮機1と、該圧縮機1
の回転を任意の回転数に制御することが可能な電動機1
7と、この電動機17に信号を送り圧縮機1の回転数を
制御するコントローラ14と、エンジンのノッキングを
検出するノッキング検出手段13と、圧縮機1をバイパ
スしてエアクリーナ7からシリンダ9へ空気を導くバイ
パス流路12に設けられたバイパス弁18と、前記ノッ
キング検出手段の出力を入力とし、該入力に基づいて圧
縮機1を任意の回転数に調節するとともに前記バイパス
弁18の開度を調節するコントローラ14と、を含んで
過給機付きエンジンシステムを構成し、過給中にノッキ
ングが発生したときは、圧縮機1の回転を低下させ、ノ
ッキングがないときは圧縮機1の回転を上昇させるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の出力及び
トルクを向上する過給機付きエンジンシステム及びその
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の過給機付きエンジンシステムの例
を図6に示す。従来の過給機付きエンジンでは、圧縮機
1は、エンジンのクランク軸2に取付けられているクラ
ンクプーリ3と圧縮機1の回転軸4に取付けられている
プーリ5をベルト6によって連結して設置されており、
動力はクランク軸2からエンジンの回転によって供給さ
れている。また、排気ガスで駆動される遠心式圧縮機
(ターボチャージャー)を用いた場合は、エンジン回転
数が低回転のとき、排気管10内の排気ガスの流量が少
ないためタービンが過給に必要な回転まであがらず、過
給効果が少ない。
【0003】吸気行程では、エンジンに供給される燃焼
用の空気は、エアクリーナ7を通り圧縮機1で圧縮さ
れ、吸気管8を通ってシリンダ9に吸入される。吸気管
8内にはエンジン回転数が高くなったときにエンジンが
ノッキングを起こさないように過給圧があるレベル以上
になると圧縮空気を吸気管8外に放出するために開くウ
エイストゲートバルブ33が放出手段として設けてあ
る。その後エンジンが排気行程になると、シリンダ9の
排気ガスは排気管10から排出される。従来のシステム
においては、エンジン始動時においても圧縮機1は駆動
されているため、空気の流路は直列に構成されている。
【0004】また、エンジンの排気ガスの排気流量及び
排気圧力を利用して過給を行うターボチャージャーで、
ターボチャージャーの回転軸に電動機を結合し、エンジ
ンのノッキング信号によってターボチャージャーの回転
軸に取り付けられている電動機の給電のオン−オフを制
御するという例は特開平2-181025号公報に示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の過給機付きエン
ジンにおいて、エンジン回転数が低回転である場合、圧
縮機の体積効率は非常に悪く、空気自体はほとんど圧縮
されていないというよりもむしろ流路抵抗となっている
問題がある。また、上記従来の技術で述べられているよ
うに、エンジンの回転数が高くなって過給圧が高くると
エンジンにノッキングが発生する恐れがある。ノッキン
グが発生するとシリンダ内に一部高温となる場所(以下
ホットスポットと呼ぶ)が生じ、1部異常に高温となっ
てピストンを溶解するなどの事故が発生する。このノッ
キングを回避するために従来技術ではプリセットした圧
力で開くウエイストゲートバルブを吸気管に備えてお
り、吸気管内圧力がプリセットされた圧力レベルを超え
た場合、エンジンのノッキングを回避するために、せっ
かく圧縮した圧縮空気をウエイストゲートバルブを介し
て大気中に放出してエネルギーを無駄にしている。また
ターボチャージャーの回転軸に電動機を結合し、ターボ
チャージャーの回転を電動機によって助勢駆動する方式
については、回転数が十数万rpmに達するターボチャー
ジャーを電動機で回転させることは非常に困難であり、
また、電動機の給電をオフとしても、遠心式圧縮機の慣
性力による影響と排気圧を利用していることにより急激
な過給圧の低下が困難であり、レスポンスの早い過給圧
制御は難しいという問題がある。
【0006】本発明の課題は、過給圧の制御のレスポン
スをよくし、ノッキングの限界の過給圧で過給するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の手段は、エアクリーナを経た空気を
圧縮してエンジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機
と、該容積式圧縮機の回転をオン−オフもしくは任意の
回転数に制御することが可能な電動機もしくは動力伝達
機と、前記電動機もしくは動力伝達機に信号を送り前記
容積式圧縮機の回転数を制御するコントローラと、エン
ジンのノッキングを検出するノッキング検出手段と、前
記容積式圧縮機をバイパスしてエアクリーナからシリン
ダへ空気を導くバイパス流路に設けられ、前記コントロ
ーラからの信号によって開度が調節されるバイパス弁
と、を含んでなる過給機付きエンジンシステムにおい
て、前記コントローラは、前記ノッキング検出手段の出
力を入力とし、該入力に基づいて前記容積式圧縮機をオ
ン−オフもしくは任意の回転数に調節する機能を持つも
のであることを特徴とする。
【0008】また上記課題を解決するための本発明の第
2の手段は、エアクリーナを経た空気を圧縮してエンジ
ンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンのノ
ッキングを検出するノッキング検出手段と、前記容積式
圧縮機をバイパスしてエアクリーナからシリンダへ空気
を導くバイパス流路に設けられ、前記コントローラから
の信号によって開度が調節されるバイパス弁と、を含ん
でなる過給機付きエンジンシステムにおいて、前記コン
トローラに、前記ノッキング検出手段の出力を入力と
し、該入力に基づいて前記バイパス弁の開度調節をする
機能を持たせたことを特徴とする。
【0009】また上記課題を解決するための本発明の第
3の手段は、エアクリーナを経た空気を圧縮してエンジ
ンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンのノ
ッキングを検出するノッキング検出手段と、コントロー
ラの制御信号に基づいてエンジンの吸排気弁の開閉タイ
ミングを制御する機構と、を含んでなる過給機付きエン
ジンシステムにおいて、前記コントローラは、前記ノッ
キング検出手段の出力を入力とし、該入力に基づいて前
記吸排気バルブの開閉タイミングを調節するものである
ことを特徴とする。
【0010】また、上記課題を解決するための本発明の
第4の手段は、エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンの
ノッキングを検出するノッキング検出手段と、吸気管内
に設けられコントローラの制御信号により開閉して吸気
管内の圧縮空気を吸気管外に放出する放出手段と、を含
んでなる過給機付きエンジンシステムにおいて、前記コ
ントローラは、前記ノッキング検出手段の出力を入力と
し、該入力に基づいて前記放出手段の開閉を制御するも
のであることを特徴とする。
【0011】また上記各手段の圧縮機の動力源として
は、エンジンのクランク軸からの動力を増速する増速機
(動力伝達機)を介して回転数を上げて圧縮機動力とす
る方法と、モータによって圧縮機を駆動する方法があ
る。
【0012】上記課題を解決するための本発明の第6の
手段は、エンジンを始動するときに動作するスタータモ
ータを動力源として圧縮機を駆動し、圧縮機とスタータ
モータを一体化することによってコンパクト化を図るも
のである。
【0013】本発明の第1の手段においては、モータも
しくは増速機によって圧縮機回転数を高めることがで
き、体積効率を落とすことなく高圧縮の空気を送り出す
ことができる。そのため、エンジンが低回転の場合にお
いても、十分な圧縮空気をエンジンに送ることができ
る。さらにエンジンのノッキングの有無を前記コントロ
ーラにフィードバックし、前記コントローラからの信号
によって過給機をオン−オフもしくは任意の回転数に調
節するから、ノッキング限界ぎりぎりの高い過給圧を供
給できる。これにより、エンジンの、特に低回転時の、
出力、トルクを向上することができる。本手段では、容
積型圧縮機を用いているため、圧縮機が回転している場
合はバイパス通路は必要ではないが、圧縮機が停止して
いる場合は圧縮機からは空気が流出しないため、バイパ
ス通路が必要となる。しかし、従来技術で述べたような
ターボチャージャーのように回転数を十数万rpmとする
必要はなく、数千rpmで良いため、従来のモータを使用
することができる利点がある。
【0014】本発明の第2から第4の手段は、この過給
圧の制御を圧縮機の回転数を制御する以外の方法で制御
するものであり、第1の手段と同様な効果を得ることが
できる。
【0015】また本発明の第6の手段は、エンジンを始
動するときに動作するスタータモータを動力源として圧
縮機を駆動するもので、スタータモータと圧縮機を一体
化することにより、新たにモータをとりつける必要がな
くなり、エンジンルーム内のスペース確保、軽量化、低
コスト化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施の形態
である過給機付きエンジンシステムを示す。図1に示す
過給機付きエンジンシステムは、エアクリーナ7と、エ
アクリーナ7の出口を容積式圧縮機(以下、圧縮機とい
う)1を介してシリンダ9に接続する空気流路と、圧縮
機1上流側の空気流路と圧縮機1下流側の空気流路をバ
イパス弁18を介して接続するバイパス流路12と、前
記圧縮機1を駆動するモータ17と、前記シリンダ9に
内装されたピストンで駆動されるクランク軸2と、前記
バイパス流路12下流端と空気流路の接続点より下流側
の空気流路(以下、バイパス流路12下流端と空気流路
の接続点より下流側の空気流路を吸気管8と呼び、該接
続点より上流の空気流路を圧縮機通路11と呼ぶ)に設
けられてシリンダ9に流入する空気流量を制御するスロ
ットルアクチュエータ20と、吸気管8とシリンダ9の
接続部に設けられた吸気弁26と、シリンダ9から排気
を送り出す排気管10と、シリンダ9と排気管10の接
続部に設けられた排気弁21と、前記バイパス弁18を
駆動するアクチュエータ19と、アクチュエータ19及
びモータ17を制御する制御手段であるコントローラ1
4と、前記シリンダ9のシリンダヘッドに設置されシリ
ンダに注入された燃料に点火する点火プラグ25と、シ
リンダ9の外周に設置されてシリンダ9の振動によって
エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段1
3と、を含んで構成されている。ノッキング検出手段1
3の出力側は前記コントローラ14に接続され、エンジ
ンのノッキングを検出したら、ノッキング発生を示す信
号を出力する。
【0017】エンジンに流入する空気は、エンジンが吸
気行程となった時、エアクリーナ7から圧縮機1を通っ
て吸気管8へ向かう圧縮機通路11と、圧縮機をバイパ
スして吸気管8に向かうバイパス流路12の2系統の流
路から吸気管8に流入する。吸気管8に流入した空気
は、吸気管8内に設けられたスロットルアクチュエータ
20、及び吸気弁26を通ってシリンダ9に流入する。
またエンジンが排気行程になった時は排気弁21が開
き、排気ガスは排気管10を通って流出する構成となっ
ている。圧縮機通路11とバイパス流路12は吸気管8
上流で合流する。バイパス流路12内にはバイパス流路
12を流れる空気の流量を調節するバイパス弁18があ
り、このバイパス弁18をコントローラ14の信号によ
って開閉するアクチュエータ19が設けられている。こ
のバイパス弁はリード弁のような1方向のみ空気を通す
ような弁であってもよい。また、圧縮機1を駆動するモ
ータ17は、コントローラ14からの信号によりオンー
オフもしくは回転数を制御され、モータ17の回転軸は
圧縮機1の回転軸と接続されている。ただし、この圧縮
機1の駆動は、エンジン回転による回転力をエンジンク
ランク軸プーリから動力伝達機(以下、増速機という)
を介して得てもよい。この場合、エンジン始動時の低回
転のときにエンジンクランク軸の回転数を増速し圧縮機
1の駆動に十分な回転数で取りだすことができるように
しておく。
【0018】以上のような構成によって本実施例の過給
機付きエンジンシステムは構成される。
【0019】次に上記構成の過給機付きエンジンシステ
ムの動作を説明する。本実施例ではエンジン始動時には
2通りの制御を行うことが可能である。1つめの制御
は、エンジン始動時において、エンジンはスタータモー
タ(図示せず)によってクランキングを開始する。この
時コントローラ14はモータ17に回転開始の信号をだ
すと同時にバイパス弁18が全閉となるようにアクチュ
エータ19に信号を出す。この時、空気はエアクリーナ
7を通り圧縮機1で圧縮され吸気管8を通り、スロット
ルアクチュエータ20、及び吸気弁26を経てシリンダ
9内に流入する。圧縮機1で圧縮された空気の温度は上
昇し、燃料の蒸発を助けると共にシリンダ9内温度を上
昇させることによってエンジン始動性を向上することが
できる。
【0020】2つめの制御としては、エンジン始動時に
おいて、コントローラ14はバイパス弁18が全開とな
るようにアクチュエータ19に信号を出す。この時モー
タ17は回転をしなくてもよいが、後に述べる第5の実
施の形態のようにスタータモーターと圧縮機を一体化し
た場合、始動時におけるスタータの圧縮機にかかる負荷
を低減することができる。空気は、モータ17が回転し
ない場合は、エアクリーナ7からバイパス流路12を経
て吸気管8を通りシリンダ9内に流入する。モータ17
が回転している場合は、空気の流れる経路は、圧縮機1
を経て圧縮機通路11を通る経路とバイパス流路12を
通る系統の2系統となり、両系統が一緒になって吸気管
8からシリンダ9へと流入する。この場合、圧縮機1に
よって圧縮された空気の圧力はバイパス弁18を通って
圧縮機1の上流側に帰還され、シリンダ9内に流入する
空気はほとんど圧縮されない。
【0021】次にエンジンが始動した後の動作について
以下に説明する。エンジンが始動した後の動作は、モー
タ17の作動とバイパス弁18の開閉度からまた2通り
の状態に大別できる。過給を行わない場合と、過給を行
う場合である。
【0022】1つめの過給を行わない場合は、運転者が
大出力を欲していないときで、エンジンは自然吸気エン
ジンのように負圧による吸気を行う。コントローラ14
が、運転者が大出力を要求していないことをスロットル
開度、車速、車両の加速度等から判断し、モータ17の
回転を止めると共にバイパス弁18を全開とする。空気
は、エアクリーナ7からバイパス流路12を通り、吸気
管8を経て、シリンダ9に流入する。
【0023】2つめは、運転者が大出力を欲していると
きであって、過給を行うときである。コントローラ14
が運転者が大出力を欲している状況を前記したような手
法によって判断し、モータ17を起動して圧縮機1を回
転させる共にバイパス弁18を全閉とする。空気はエア
クリーナ7を通り圧縮機によって圧縮された後圧縮機通
路11、吸気管8を通って、シリンダ9に流入する。こ
の時に問題となるのはエンジンのノッキング現象であ
る。ノッキングはエンジンの回転数、負荷状況によって
シリンダ9内にホットスポットが発生して生じ、長期間
存続するとシリンダの溶解等の事故がおこる。このノッ
キングを回避するため、従来技術では点火プラグ25の
点火タイミングを正常時期から遅らせている。
【0024】しかし、従来技術ではエンジンの負荷状況
によっては、ノッキングが起こるまで過給しきれていな
い状況があり得る。つまり、過給圧がノッキングを生じ
るほど高くなっていない、過給圧にまだ充分な余裕があ
る場合がある。本実施例ではこの点について鑑みてい
る。本実施例ではエンジンのノッキングを検出するノッ
キング検出手段13を設けており、エンジンがノッキン
グを起こすとノッキング検出手段13からの信号によっ
てコントローラ14は、モータ17の回転数を下げ、モ
ータ17に直結されている圧縮機1の回転数を下げるこ
とによって過給圧を低下させる。過給圧を下げたことに
よってエンジンがノッキングを起こさなくなった場合は
ノッキング検出手段13からの信号によってコントロー
ラ14は再度モータ17の回転数を上げてやり、過給圧
を上昇させる。つまり、エンジンのノッキングの有無を
ノッキング検出手段13およびコントローラ14を介し
てモータ17の回転数にフィードバックさせ、過給圧の
コントロールをする。
【0025】この制御によってエンジンの任意の状況下
において、エンジンがノッキングを起こす限界ぎりぎり
の過給圧をエンジンに与えてその状況下における燃焼の
最大効率ポイントを得ることができ、高トルク、高出力
を得ることができる。また、モータ17の回転数は排気
ガスを利用する過給機に比べて低く、慣性力も小さいか
ら、回転数の変更を敏速に行うことができ、コントロー
ラの制御信号に対する応答速度も排気ガスを利用する過
給機に比べて高い。勿論、エンジンがノッキングを起こ
した際には点火プラグ25の点火タイミングを遅らす制
御を併用してもよい。また、エンジンのノッキング検出
手段13として本実施例ではシリンダ9の振動を検出す
るセンサを用いているが、シリンダ内圧力を検出しても
よいし、点火プラグ25の電流、電圧波形からノッキン
グを検出してもよい。また、本実施の形態では過給圧の
制御をモータ17の回転数制御で行っているが、圧縮機
1の動力源をエンジンのクランク軸2から変速機(増速
機)を介して得る構成をとり、前記変速機の変速比を制
御して過給圧制御を行なうようにしてもよい。
【0026】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。本発明の第1の実施の形態では、前に述べたよ
うに過給圧の制御を圧縮機1と直結しているモータ17
もしくはクランク軸から動力を取り出す変速機を制御す
ることによって行っている。第1の実施の形態のように
モータ17もしくは変速機を制御することで過給圧制御
を行ってもよいが、本発明の第2の実施の形態では、エ
ンジンのクランク軸2からベルト等の固定速比の動力伝
達機構で取り出した動力で圧縮機を駆動する。
【0027】図2は本発明の第2の実施の形態の過給機
付きエンジンシステムを示す。図示の過給機付きエンジ
ンシステムは、圧縮機1の駆動源が前記第1の実施の形
態と異なるだけで、他の構成は前記第1の実施の形態と
同じである。圧縮機1の回転軸4にはモータ17に代え
てプーリ5が取り付けられており、このプーリ5がエン
ジンのクランク軸2に取付けられているクランクプーリ
3にベルト6によって連結されている。そして、圧縮機
1の動力は、クランク軸2からベルト6を介してエンジ
ンの回転によって供給されている。
【0028】エンジンが吸気行程となった時、エンジン
に流入する空気は、エアクリーナ7を通り圧縮機1を経
て吸気管8へ向かう圧縮機通路11と、圧縮機1をバイ
パスして吸気管8に向かうバイパス流路12の2系統の
流路から、吸気管8に流入する。吸気管8に流入した空
気は、吸気管8内に設けられたスロットルアクチュエー
タ20、及び吸気弁26を通ってシリンダ9に流入す
る。またエンジンが排気行程になった時排気弁21が開
き、排気ガスは排気管10を通って流出する構成となっ
ている。圧縮機通路11とバイパス流路12は吸気管8
上流で合流する。バイパス流路12内にはバイパス流路
12を流れる空気の流量を調節するバイパス弁18があ
り、このバイパス弁18をコントローラ14の信号によ
って開閉するアクチュエータ19が設けられている。
【0029】次に動作について説明する。本実施の形態
では、エンジン運転中は、圧縮機1はベルト6に駆動さ
れて常に回転しているため、圧縮機通路11にはエンジ
ンを過給するのに十分な量の空気が圧縮機から吐出され
ている。
【0030】エンジンがノッキングを起こしていない場
合(ノッキング検出手段13がノッキング発生を示す信
号を出力していないとき)は、バイパス流路12に設け
られたバイパス弁18はコントローラ14により完全に
閉じられ、エアクリーナ7からの空気はバイパス流路1
2からは吸気管8には流入していない。シリンダ9内に
は、エアクリーナ7を通り圧縮機1で圧縮され、吸気管
8を通過した圧縮空気が流入する。エンジンがノッキン
グを起こすとノッキング検出手段13からの信号によっ
てコントローラ14は、バイパス流路12に設けられて
いるバイパス弁18の開度を調節するアクチュエータ1
9に制御信号を送り、バイパス弁18を開き、バイパス
流路12にエアクリーナ7からの空気が流れるようにす
る。このような動作を行うことによって、圧縮機1から
圧縮機通路11に吐出された空気の一部はバイパス流路
12を通って圧縮機1上流側に逆流する。そのため、圧
縮機通路11の圧力は低下し、過給圧を下げることがで
きる。
【0031】また過給圧を下げたことによってエンジン
がノッキングを起こさなくなった場合は、ノッキング検
出手段13からの信号によってコントローラ14は再度
バイパス弁18の開度を調節するアクチュエータ19に
制御信号を送り、バイパス弁18を駆動し開度を小さく
(あるいは全閉)することによって、バイパス流路12
に流れる空気を少なく(あるいは遮断)してやる。この
ような動作をすることによって再度過給圧を上昇させ
る。つまり、エンジンのノッキングの有無をノッキング
検出手段13で検出し、検出結果に応じてコントローラ
14によってバイパス弁18の開度を調節し、過給圧の
コントロールをするのである。
【0032】このようにバイパス弁18の開度を制御す
ることによって、エンジンの任意の状況下において、エ
ンジンがノッキングを起こす限界ぎりぎりの過給圧をエ
ンジンに与えることが可能となり、その状況下における
燃焼の最大効率ポイントを得ることができ、高トルク、
高出力を得ることができる。また、バイパス弁18の開
度制御には、慣性力の影響は少なく、制御の応答性もよ
い。勿論、エンジンがノッキングを起こした際には点火
プラグ25の点火タイミングを遅らす制御を併用しても
よく、ノッキングを検出する方法も第1の実施例のよう
に何種類かの方法がある。また、エンジンのノッキング
検出手段13として本実施の形態ではシリンダ9の振動
を検出する方法を用いているが、シリンダ内圧力を検出
してもよいし、点火プラグ25の電流、電圧波形からノ
ッキングを検出してもよい。また、前記第1の実施の形
態では過給圧の制御をモータ17の回転数制御で行って
いるが、圧縮機1の動力源をエンジンのクランク軸2か
ら変速機(図示せず)を介して得る構成をとってもよ
く、前記変速機の変速比を制御してもよい。
【0033】また、本発明の第1の実施の形態のように
圧縮機を駆動する駆動源として、オンーオフもしくは回
転数を変化させることのできるモータ、もしくはクラン
ク軸に結合された速比の遮断(エンジンと圧縮機の結合
の解除)および変化させることのできる変速機を用いれ
ば、必要時のみ過給を行い、必要時以外は過給しない制
御も可能である。
【0034】次に本発明の第3の実施の形態について説
明する。図3は本発明の第3の実施の形態における過給
機付きエンジンシステムを示す。本実施の形態が前記第
2の実施の形態と異なるのは、バイパス流路12及びバ
イパス弁18がなく、吸気弁26、もしくは排気弁21
もしくは両方の弁に弁の開閉タイミングを変化させるこ
とのできるアクチュエータ31、および32が設けられ
ており、コントローラ14はノッキング検出手段13の
出力信号に応じて吸気弁26及びまたは排気弁21の開
閉タイミングをアクチュエータ31、32を介して制御
することである。他の構成は前記第2の実施の形態と同
じであり、詳細な説明は省略する。
【0035】概略構成を以下に示す。圧縮機1の回転軸
4にはプーリ5が取り付けられ、このプーリ5はエンジ
ンのクランク軸2に取り付けられているクランクプーリ
3にベルト6によって連結されている。圧縮機1の動力
はクランク軸2からベルト6を介してエンジンの回転に
よって供給されている。エンジンが吸気行程となった
時、空気は、エアクリーナ7を通り圧縮機1で圧縮さ
れ、圧縮機通路11、吸気管8を経てシリンダ9に流入
する。またエンジンが排気行程になった時排気弁21が
開き、排気ガスは排気管10を通って流出する構成とな
っている。また、エンジンの吸気弁26、もしくは排気
弁21もしくは両方の弁に弁の開閉タイミングを変化さ
せることのできるアクチュエータ31、および32が設
けられている。またこのエンジンは圧縮比と膨張比が異
なるミラーサイクル(アトキンソンサイクル)となって
いる。
【0036】次に動作について説明する。本実施の形態
では、圧縮機1はエンジン回転中は、ベルト6により常
に回転しているため、圧縮機通路11にはエンジンを過
給するに十分な量の空気が流入している。
【0037】エンジンがノッキングを起こしていない場
合は、エンジンの吸気弁26、もしくは排気弁21もし
くは両方の弁の開閉タイミングは通常のタイミングであ
る。エンジンがノッキングを起こすとノッキング検出手
段13からの信号によってコントローラ14は、次の
〜のうちのいずれかの制御を行なう。
【0038】吸気弁26の開閉タイミングを変化させ
ることのできるアクチュエータ31に信号を送り、吸気
弁26が通常閉じるタイミングよりも早く吸気弁26を
閉じる開閉タイミングに移行する。
【0039】排気弁21の開閉タイミングを変化させ
ることのできるアクチュエータ32に信号を送り、排気
弁21が通常閉じるタイミングよりも遅く排気弁21を
閉じる開閉タイミングに移行する。
【0040】吸気弁26を通常閉じるタイミングより
も早く、排気弁21を通常閉じるタイミングよりも遅く
閉じるタイミングに移行する。
【0041】吸気弁26を早く閉じることによって、圧
縮機1によって圧縮した空気がシリンダ9内に流入する
量を少なくすることができ、ノッキングを起こさないよ
うにできる。また、排気弁21を遅く閉じることによっ
て、圧縮機1によって圧縮した空気の一部がシリンダ9
内を通り過ぎて排気管10へ流出することによってノッ
キングを起こさないようにできる。また吸気弁26を早
く閉じ、排気弁21を遅く閉じることによっても効果は
同じとなる。エンジンがノッキングを起こさなくなった
場合は、コントローラ14からの信号によってアクチュ
エータ31、及び32を作動させ、吸気弁26、排気弁
21を通常の開閉タイミングに戻してやる。つまり、エ
ンジンのノッキングの有無をノッキング検出手段13で
検出し、コントローラ14からの信号によってアクチュ
エータ31、及び32を作動させ、吸気弁26、排気弁
21の開閉タイミングをコントロールすることで、エン
ジンの任意の状況下において、エンジンがノッキングを
起こす限界ぎりぎりの過給圧をエンジンに与えて、その
状況下における燃焼の最大効率ポイントを得ることがで
き、高トルク、高出力を得ることができる。この場合
も、アクチュエータ31、及び32の作動には慣性力の
影響がすくなく、コントローラ14の制御信号に対する
応答性のよい制御を行うことができる。
【0042】勿論、エンジンがノッキングを起こした際
には点火プラグ25の点火タイミングを遅らす制御を併
用してもよく、ノッキングを検出する方法も第1の実施
の形態のように何種類かの方法がある。
【0043】また、本発明の第1の実施の形態のよう
に、圧縮機のオンーオフもしくは回転数を変化させるこ
とのできるモータを圧縮機の動力源にしたり、もしくは
速比の遮断(エンジンと圧縮機の結合の解除)および変
化させることのできる変速機を用いてクランク軸から動
力を取り出して圧縮機の動力源にすれば、必要時のみ過
給を行い、必要時以外は過給しない制御も可能である。
【0044】次に本発明における第4の実施の形態につ
いて説明する。図4は本発明の第4の実施の形態である
過給機付きエンジンシステムを示す。本実施の形態が前
記第2の実施の形態と異なるのは、バイパス流路12及
びバイパス弁18がなく、吸気管8のスロットルアクチ
ュエータ20の下流側にコントローラ14の信号によっ
て開閉するウエイストゲートバルブ33が放出手段とし
て設けられ、コントローラ14はノッキング検出手段1
3の出力信号に応じてウエイストゲートバルブ33の開
閉を制御するように構成されていることである。他の構
成は前記第2の実施の形態と同じであり、詳細な説明は
省略する。
【0045】概略構成を以下に示す。圧縮機1の回転軸
4にはプーリ5が取り付けられ、このプーリ5はエンジ
ンのクランク軸2に取り付けられているクランクプーリ
3にベルト6によって連結されている。圧縮機1の動力
はクランク軸2からベルト6を介してエンジンの回転に
よって供給されている。エンジンが吸気行程となった
時、空気は、エアクリーナ7を通り圧縮機1で圧縮さ
れ、圧縮機通路11、吸気管8を経てシリンダ9に流入
する。またエンジンが排気行程になった時排気弁21が
開き、排気ガスは排気管10を通って流出する構成とな
っている。また、吸気管8内にはコントローラ14の信
号によって開閉するウエイストゲートバルブ33が設け
られている。ウエイストゲートバルブ33は、開いたと
き吸気管8内の空気を吸気管8外に放出し、閉じたとき
空気の放出を停止する。
【0046】次に上記構成の過給機付きエンジンシステ
ムの動作について説明する。本実施の形態では、エンジ
ン回転中は圧縮機1は常にベルト6に駆動されて回転し
ているため圧縮機通路11にはエンジンを過給するに十
分な量の空気が流入している。エンジンがノッキングを
起こしていない場合は、吸気管8内に設けられたウエイ
ストゲートバルブ33は閉じられており、吸気管8内を
流れる空気は全量がシリンダ9内に流入する。エンジン
がノッキングを起こすとノッキング検出手段13からの
信号によってコントローラ14は、ウエイストゲートバ
ルブ33を開く。ウエイストゲートバルブ33を開くと
吸気管8内を流れる圧縮空気の一部はウエイストゲート
バルブ33から大気中に放出される。そのため、シリン
ダ9内に流入する圧縮空気の圧力は下がり、過給圧が下
がることになる。
【0047】エンジンがノッキングを起こさなくなった
場合は、コントローラ14からの信号によってウエイス
トゲートバルブ33は閉じられ、再度過給圧が上昇す
る。つまり、エンジンのノッキングの有無をノッキング
検出手段13で検出し、コントローラ14からの信号に
よってウエイストゲートバルブ33の開閉をコントロー
ルすることで、エンジンの任意の状況下において、エン
ジンがノッキングを起こす限界ぎりぎりの高い過給圧を
エンジンに与えることができる。このような制御によっ
て、その状況下における燃焼の最大効率ポイントを得る
ことができ、高トルク、高出力を得ることができる。吸
気管8内の圧力が直接的に制御されるから、コントロー
ラ14の制御信号に対する応答性もよい。勿論、エンジ
ンがノッキングを起こした際には点火プラグ25の点火
タイミングを遅らす制御を併用してもよく、ノッキング
を検出する方法も第1の実施の形態のように何種類かの
方法がある。また、本実施例では圧縮機1の動力源をエ
ンジンのクランク軸2からベル6を介して得る構成をと
っているが、モータ17で圧縮機1を駆動する方式とし
てもよく、エンジンのクランク軸2から変速機を介して
動力を得る構成としてもよい。
【0048】また、本発明の第1の実施例のように圧縮
機のオンーオフもしくは回転数を変化させることのでき
るモータ、もしくは速比の遮断および変化させることの
できる変速機を用いれば、必要時のみ過給を行い、必要
時以外は過給しない制御も可能である。
【0049】次に本発明における第5の実施例を説明す
る。
【0050】本発明における第1から第4の実施例に用
いる圧縮機1を駆動する駆動源はモータ17でも、エン
ジンクランク軸2のプーリから増速機を介して得ても良
いが、エンジンを始動するスタータモータを圧縮機1を
駆動する動力源とし、スタータモータと圧縮機を一体化
することにより、新たにモータをとりつける必要がなく
なり、エンジンルーム内のスペース確保、軽量化、低コ
スト化を図ることができる。
【0051】図5に本発明の実施の形態に用いる、圧縮
機と圧縮機を駆動するスタータモータとを一体化したス
タータ・スーパーチャージャーの構造図を示す。図示の
スタータ・スーパーチャージャーは、エンジンのリング
ギヤ(図示せず)に噛み込むワンウェイクラッチ102
と、該ワンウェイクラッチ102と一体化したピニオン
ギヤ101と、このピニオンギヤ101を始動時にエン
ジンのリングギヤと噛み合わせるためにシフトレバー1
09を介してピニオンギヤ101をコントローラ(図示
せず)の指令信号によって前方に押し出すソレノイド1
08と、ピニオンギヤ101の同軸上に配置された遊星
歯車減速機103、圧縮機1のロータ軸105、ブラシ
106をもつDCモータ17Aと、DCモータ17Aで
駆動される圧縮機1と、前記コントローラ(図示せず)
の指令信号によって、モータへの電流をオンーオフする
マグネットスイッチ107と、を含んで構成されてい
る。
【0052】次に上記構成のスタータ・スーパーチャー
ジャーの動作について説明する。運転席のキースイッチ
(図示せず)を運転者がオンにすると、コントローラは
ソレノイド108へ電流信号を送り、ソレノイド108
に電流を流すことによってシフトレバー109を介して
ピニオンギヤ101が前方(図上、右方)に押し出さ
れ、エンジンのリングギヤと噛み合う。ピニオンギヤ1
01が前方に押し出された後、コントローラはマグネッ
トスイッチ107に信号を送り、DCモータ17Aに電
流を流して回転させる。この時回転力はDCモータ17
Aから圧縮機1のロータ軸105に伝わり、圧縮機を回
転させると共に遊星歯車減速機103でトルクを増大さ
せてピニオンギヤ101に伝わり、エンジンをクランキ
ングする。この時、圧縮機1で圧縮された空気は吸気管
8を経てシリンダに送られる。
【0053】運転席のキースイッチ(図示せず)を運転
者がオフにすると、コントローラはソレノイド108へ
信号を送ってソレノイド108の電流を遮断し、ピニオ
ンギヤ101をエンジンのリングギヤから切り離すこと
によってエンジンのクランキングを終了する。エンジン
始動後もDCモータ17Aは回転しており、空気は吸気
管8に送り出されている。数分後、エンジン、触媒が暖
たまりエンジンの暖気運転が終了した時は、コントロー
ラは指令信号をマグネットスイッチ107、アクチュエ
ータ19に送り、圧縮機1を停止するとともに、バイパ
ス弁の開度を調節して、バイパス流路12を経て吸気管
8に空気を流す。
【0054】コントローラは、エンジンが大パワーを要
求していると判断した時は、指令信号をマグネットスイ
ッチ107、バイパス弁18のアクチュエータ19に送
り、DCモータ17Aに電流を送りこむと同時にバイパ
ス弁18を閉じる。圧縮機1はDCモータ17Aに駆動
され、シリンダへ圧縮空気を送り込んで過給する。また
エンジンが大パワーを要求していないと判断した時は、
コントローラは、指令信号によりマグネットスイッチ1
07をオフにしてDCモータ17Aへの電流を遮断して
スタータ・スーパーチャージャーを停止し、同時にバイ
パス弁18を開いてバイパス流路18からシリンダ9に
空気を送る。
【0055】このようにスタータと圧縮機1を一体化す
ることによって、小型軽量化、低コスト化を図ることが
できる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンのノッキング
の有無を前記コントローラにフィードバックし、シリン
ダ内に送り込む空気の過給圧を制御することにより、エ
ンジンがノッキングを起こす限界ぎりぎりの空気量をシ
リンダに送り込むことができ、エンジンの、特に低回転
時の出力、トルクを向上することができる。
【0057】また、エンジンを始動するときに動作する
スタータモータを動力源として圧縮機を駆動し、スター
タモータと圧縮機を一体化することにより、新たにモー
タをとりつける必要がなくなり、さらなるエンジンルー
ム内の省スペース、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の過給機付きエンジ
ンシステムの概念図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の過給機付きエンジ
ンシステムの概念図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の過給機付きエンジ
ンシステムの概念図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の過給機付きエンジ
ンシステムの概念図である。
【図5】本発明の第1から第4の実施の形態に適用可能
なスタータ・スーパーチャージャーの構造の例を示す断
面図である。
【図6】従来の過給機付きエンジンシステムの構成の例
を示す概念図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 エンジンクラン
ク軸 7 エアクリーナ 8 吸気管 9 シリンダ 10 排気管 11 圧縮機通路 12 バイパス流路 13 ノッキング検出手段 14 コントローラ 17 モータ 17A DCモータ 18 バイパス弁 19 アクチュエー
タ 20 スロットルバルブ 21 排気弁 24 アクチュエータ 25 点火プラグ 26 吸気弁 33 ウエイストゲ
ートバルブ 101 ピニオンギヤ 102 ワンウェイ
クラッチ 103 遊星歯車減速機 105 ロータ軸 106 ブラシ 107 マグネット
スイッチ 108 ソレノイド 109 シフトレバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 345 F02D 45/00 345B 368 368E

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、該容積式圧
    縮機の回転をオン−オフもしくは任意の回転数に制御す
    ることが可能な電動機もしくは動力伝達機と、前記電動
    機もしくは動力伝達機に信号を送り前記容積式圧縮機の
    回転数を制御するコントローラと、エンジンのノッキン
    グを検出するノッキング検出手段と、前記容積式圧縮機
    をバイパスしてエアクリーナからシリンダへ空気を導く
    バイパス流路に設けられ、前記コントローラからの信号
    によって開度が調節されるバイパス弁と、を含んでなる
    過給機付きエンジンシステムにおいて、 前記コントローラは、前記ノッキング検出手段の出力を
    入力とし、該入力に基づいて前記容積式圧縮機をオン−
    オフもしくは任意の回転数に調節するものであることを
    特徴とする過給機付きエンジンシステム。
  2. 【請求項2】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンの
    ノッキングを検出するノッキング検出手段と、前記容積
    式圧縮機をバイパスしてエアクリーナからシリンダへ空
    気を導くバイパス流路に設けられ、制御信号によって開
    度が調節されるバイパス弁と、を含んでなる過給機付き
    エンジンシステムにおいて、 前記ノッキング検出手段の出力を入力とし、該入力に基
    づいて前記バイパス弁の開度調節をするコントローラを
    有することを特徴とする過給機付きエンジンシステム。
  3. 【請求項3】 エアクリーナを経た空気を圧縮しエンジ
    ンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンのノ
    ッキングを検出するノッキング検出手段と、エンジンの
    吸排気弁の開閉タイミングを制御する機構と、を含んで
    なる過給機付きエンジンシステムにおいて、 前記ノッキング検出手段の出力を入力とし、該入力に基
    づいて前記吸排気バルブの開閉タイミングを調節するコ
    ントローラを有することを特徴とする過給機付きエンジ
    ンシステム。
  4. 【請求項4】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンの
    ノッキングを検出するノッキング検出手段と、吸気管内
    に設けられその開閉によって前記吸気管内の圧縮空気を
    吸気管外に放出する放出手段と、を含んでなる過給機付
    きエンジンシステムにおいて、 前記ノッキング検出手段の出力を入力とし、該入力に基
    づいて前記放出手段の開閉を制御するコントローラを設
    けたことを特徴とする過給機付きエンジンシステム。
  5. 【請求項5】前記容積式圧縮機の回転をオン−オフもし
    くは任意の回転数に制御することが可能な電動機もしく
    は動力伝達機を備え、前記コントローラは、前記電動機
    もしくは動力伝達機に信号を送り前記容積式圧縮機の回
    転数を制御するものであることを特徴とする請求項2乃
    至4のいずれかに記載の過給機付きエンジンシステム。
  6. 【請求項6】 前記電動機としてエンジンを始動するス
    タータモータを用いることを特徴とする請求項1または
    5に記載の過給機付きエンジンシステム。
  7. 【請求項7】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、該容積式圧
    縮機の回転をオン−オフもしくは任意の回転数に制御す
    ることが可能な電動機もしくは動力伝達機と、前記電動
    機もしくは動力伝達機に信号を送り前記容積式圧縮機の
    回転数を制御するコントローラと、エンジンのノッキン
    グを検出するノッキング検出手段と、前記容積式圧縮機
    をバイパスしてエアクリーナからシリンダへ空気を導く
    バイパス流路に設けられ、前記コントローラからの信号
    によって開度が調節されるバイパス弁と、を含んでなる
    過給機付きエンジンシステムを制御する過給機付きエン
    ジンシステム制御方法において、 エンジンのノッキングの有無を前記コントローラにフィ
    ードバックし、前記コントローラからはノッキングの有
    無に応じて前記容積式圧縮機をオン−オフもしくは任意
    の回転数に調節することを特徴とする過給機付きエンジ
    ンシステム制御方法。
  8. 【請求項8】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンの
    ノッキングを検出するノッキング検出手段と、前記容積
    式圧縮機をバイパスしてエアクリーナからシリンダへ空
    気を導くバイパス流路に設けられ、コントローラからの
    信号によって開度が調節されるバイパス弁と、を含んで
    なる過給機付きエンジンシステムを制御する過給機付き
    エンジンシステム制御方法において、 エンジンのノッキングの有無を前記コントローラにフィ
    ードバックし、前記コントローラはノッキングの有無に
    応じて前記バイパス弁の開度調節をすることを特徴とす
    る過給機付きエンジンシステム制御方法。
  9. 【請求項9】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエン
    ジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジンの
    ノッキングを検出するノッキング検出手段と、コントロ
    ーラの制御信号に応じてエンジンの吸排気弁の開閉タイ
    ミングを制御する機構と、を含んでなる過給機付きエン
    ジンシステムを制御する過給機付きエンジンシステム制
    御方法において、 エンジンのノッキングの有無を前記コントローラにフィ
    ードバックし、前記コントローラはノッキングの有無に
    応じて前記吸排気バルブの開閉タイミングを調節するこ
    とを特徴とする過給機付きエンジンシステム制御方法。
  10. 【請求項10】 エアクリーナを経た空気を圧縮してエ
    ンジンシリンダ内に送り込む容積式圧縮機と、エンジン
    のノッキングを検出するノッキング検出手段と、吸気管
    内に設けられコントローラの制御信号に応じて開閉して
    前記吸気管内の圧縮空気を吸気管外に放出する放出手段
    と、を含んでなる過給機付きエンジンシステムを制御す
    る過給機付きエンジンシステム制御方法において、 エンジンのノッキングの有無を前記コントローラにフィ
    ードバックし、前記コントローラはノッキングの有無に
    応じて前記放出手段からの空気の吸気管外への放出を制
    御することを特徴とする過給機付きエンジンシステム制
    御方法。
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