JPH0931681A - 金めっき用非水性浴 - Google Patents
金めっき用非水性浴Info
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Abstract
同等以上の性能を有する金皮膜が得られる金めっき浴を
提供することを目的とするものである。 【解決手段】 非水溶媒として誘電率が高いプロピレン
カーボネート、ジメチルスルホキシド、ホルムアミドの
中から選ばれた少なくとも1種類の非水溶媒に、シアン
化金カリウム、ジシアン化金カリウム、テトラクロロ金
酸塩の中から選ばれた少なくとも1種類の金塩を溶解し
て金めっき用非水性浴を構成したものである。 【効果】 溶媒として非水溶媒を使用したので、金の溶
媒に対する溶解量が大きく、ニッケルやコバルトの共析
を防ぎ得、硬度が高い電析金皮膜を得ることができるも
のである。
Description
ルのような金属を共析することなく、硬度が高い純金め
っきが得られ、、金濃度が高い金めっき用非水性浴に関す
るものである。
となどから、古くから装飾品として珍重されてきた。近
年においては、電気抵抗が低いなどの理由から接触端
子、コネクターなどの各種電子部品、プリント回線基板
などに用いられ、電子工業の発展に重要な役割を果たし
てきた。すなわち、電子工業においては、部品から部品
へ電気信号を伝達するための導電体と接点には高い信頼
性が必要であつて、一般的に単一金属薄膜が施されてお
り、中でも金は極めて耐食性に富んでおり、電気抵抗が
小さく、熱伝導率が良好であり、かつ高温でも使用可能
であることやシリコンとの共晶による接合が可能である
などの特性などから重用されているものである。しかし
て、金の薄膜は、通常、素材上に銅またはニッケルなど
の下地めっきを行い、その上に電解めっき法によって得
られている。
きは、長年装飾品用、薄いめっき用としての高温シアン
アルカリ浴の使用から始まり、電子工業への適用に伴つ
て質的・量的な要求が漸次高度なものになるにしたがつ
て、厚づけ、光沢、硬さ、耐摩耗性、高純度、無孔性な
ど、いわゆる高信頼性につながる種々の特性が、それぞ
れの分野に応じて不可欠なものとなつてきており、この
ために初期には浴中の金濃度を高くしたり、光沢剤とし
て無機物または有機物を添加したり、さらに銀、ニッケ
ル、コバルトなどの金属塩を添加することなどが行われ
た。その後、電子工業の急速な進歩に伴い、耐食性が
よい、電気抵抗が小さい、耐熱性がよい、硬度が
高く耐摩耗性に優れている、高純度などの性質が要求
されることになり、中性、酸性めっき浴が開発された。
しかしながら、中性溶液浴は、厚付けが可能であり高純
度の金電析物が得られるが、軟質であるという問題があ
る。そこで、高純度でしかも光沢および硬度などに富ん
だ金電析物が得られるクエン酸などの有機酸とその有機
酸塩溶液(緩衝溶液)にシアン化金カリウムを加え、硬
度を向上させるためにコバルトなどの卑金属を加えた酸
性溶液浴が用いられるようになった。
アルカリ浴では、限界電流密度が比較的低く、きわめて
特殊な条件の場合を除いては、他の電気めっきで得られ
ているような光沢厚付けは得られず、半光沢以上という
程度であつて、なお応用範囲の全てに応じ得るものとは
言えないという問題がある。また中性溶液浴は、厚付け
が可能であり高純度の金電析物が得られるが、軟質であ
るこという問題がある。一方、酸性溶液浴は、平滑で緻
密な電析物が得られることから、今日のエレクトロニク
ス産業では主流となつているが、シアンアルカリ浴に較
べて電流効率が低く、繰り返し電解を行うと電流効率が
低下し、またコバルトを添加することによって接触抵抗
が上がるなどといつた問題がある。
浴金めっきと同等以上の性能を有する金皮膜が得られる
金めっき浴を提供することを目的とするものである。
解決し、前記目的を達成するために研究を重ねた結果、
特定の非水溶媒に特定の金塩を溶解した非水性浴とする
ことによって、コバルト、ニッケルなどの金属添加物を
共析することなく、硬度の高い純金皮膜を得ることが可
能となり目的を達し得ることを見出して本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、非水溶媒として誘電率
が高いプロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシ
ド、ホルムアミドの中から選ばれた少なくとも1種類の
非水溶媒に、シアン化金カリウム、ジシアン化金カリウ
ム、テトラクロロ金酸塩の中から選ばれた少なくとも1
種類の金塩を溶解してなる金めっき用非水性浴を特徴と
するものである。
は、誘電率が高いプロピレンカーボネート、ジメチルス
ルホキシド、ホルムアミドであるが、中でも金塩の溶解
度が高いホルムアミドが好適であり、また金塩として
は、シアン化金カリウム、ジシアン化金カリウム、テト
ラクロロ金酸塩が好適に使用でき、さらに電解方法とし
ては、定電流電解法、パルス電流電解法などのいずれを
も適用できる。
用され、金、銀、銅、ニッケルなどの金属の電析が可能
であるが、アルミニウムなどのように水素発生電位より
著しく卑な電位で析出する金属は、水素の発生に阻まれ
て析出できず、このような金属は、水を溶媒とした浴を
使用することはできない。しかしながら、エーテルを使
用したアルミニウムめっき浴が開発された後は、非水溶
液からの電析現象が注目されるようになり、水性浴から
得られるニッケル、銅などの金属においても、電析物の
光沢、平滑さ、硬度、耐食性などに新たな物性が得られ
る可能性が見出されてきている。これに反して金に対し
ての提案はなされていない。また、コスト軽減のため接
点業界では、金膜厚の薄膜化が望まれ、それに伴つて金
電析皮膜の有孔度が問題となる。さらにめっき加工の下
地金属表面の粗化が生じてるためにさらに金電析皮膜の
有孔度が問題となることが推測されるがこれらに対する
提案もきわめて少ないものである。
めに、電析物の光沢、平滑さ、硬度、耐摩耗性などの諸
物性の向上が期待できる非水性浴に注目して研究を重ね
本発明を完成したものである。非水溶媒として、融点
が低く、沸点が高い、導電性がよい、誘電率が高
く、溶質との解離を容易にする、金属錯体を作るもの
が望ましい、溶媒自体は電解を受けにくい、分子量
が小さい、といつたことを考慮して使用可能と考えられ
る種々の非水溶媒について金塩としてシアン化金カリウ
ムを使用してその溶解度を測定した結果、プロピレンカ
ーボネート、ジメチルスルホキシド、ホルムアミドが使
用し得ること、とくに、ホルムアミド(30℃)が金と
してほぼ10g/l以上であり好適であることが認めら
れた。
ルス電流電解法のいずれをも適用することができる。し
かして、後述する実施例において示したようにして行っ
た諸実験の結果から、 (1)定電流電解法においては、通電電気量を0.5×
10−3〜0.2×10−2Ah/cm2、電流密度
0.2〜30mA/cm2、室温での結果、電流効率
は、電流密度の減少と共に上昇し、低電流密度域では中
性浴、高電流密度域では酸性浴とほぼ同程度であり、電
流密度が高くなるにつれて電流効率が低下するのは、ア
ノード上でのAu(CN)2 −析出電位は酸性、中性浴
よりも卑であり、高電流密度域においては浴をかきまぜ
ることによって上昇し、析出電位はかきまぜないときよ
りも貴となった。皮膜の光沢は、一定時間通電した
後、茶褐色から黄金色へ変化した。X線回析の結果、
(111)、(200)、(220)、(222)、
(311)面が確認され、電流密度が低い場合には(1
11)面への優先配向が示されたが、高い場合には(2
20)面が強く現れた。 (2)パルス電流電解法においては、同様な条件で、
電流効率は、定電流法よりもわずかな低下が認められ
た。皮膜は、定電流法よりも平滑になることが電子顕
微鏡写真から確認し得た。また、パルス印加時間を0.
1msecより0.1sec、パルス休止時間を0.4
msecより0.4secと、それぞれ長くすることに
よって、より均一で平滑になった。X線回析の結果から
は、定電流法と同様であるが、皮膜の厚さが5μm以上
では、(200)面の配向もいちじるしくなった。 (3)いずれの方法でも、接触抵抗が低く、硬度の増加
が確認され、接点材料として好適であることが認められ
た。すなわち、定電流法では、ビッカース硬度は、電流
密度による影響が認められたが約100〜280Hvの
範囲であり、電流密度を高くすることによる皮膜の微細
化によって高くし得ることが確認された。また、接触抵
抗は、各電流密度において酸性浴の場合よりも低く、約
5〜7.5mΩであった。 (4)コバルト添加による影響は、最適添加量が酸性浴
の場合(0.2g/l)よりもごく少ない0.05g/
lで良好な金皮膜が得られ、電流密度の変化はとくに認
められなかつた。しかしながら、コバルトが共析するた
めに平滑性の低下が認められた。パルス電流電解法にお
いて、パルスの印加時間と休止時間とを前記のように長
くすることによっても平滑性が失われることが認められ
た。 (5)耐食性は、金電析皮膜そのものはきわめて優れて
いるものであり、製品の耐食性は、ほとんどの場合にお
いて金電析皮膜の有孔度に依存するものであつて、貴な
電位を有する金電析皮膜にピンホールがあれば、卑な電
位の下地電析皮膜あるいは素地の腐食を促進するのは当
然であつて、薄い金電析皮膜で良好な耐食性を求める場
合は、下地電析皮膜の選択と組み合わせが必要である。
なお、ニコチン酸アミドのような有機物を微量添加する
ことによって、平滑で緻密な金被膜が得られるような効
果が認められる。 このようにして本発明の非水性浴を使用して好適な下地
材料上に電解処理することによって、硬度が高い金の電
析皮膜を析出させ得るものである。
圧延ニッケルを、#400エメリー紙での研磨−#15
00エメリー紙での研磨−洗浄水で洗浄−30%硝酸
(30℃)に浸漬し5秒間化学エッチング−蒸留水で洗
浄−乾燥器中50℃で1時間乾燥という前処理を行った
後、作用面積が10mm×10mmになるように、塩化
ビニル樹脂塗料またはフツ素樹脂粘着テープを用いて被
覆した。 (2)対極;50mm×30mmのメッシュ状チタン上
に白金を電析させたもの。 (3)参照電極;銀−塩化銀電極(Ag/AgCl s
at.KCl) を使用した。 (4)セル;内径70mm、深さ45mm、厚さ2mm
のガラス容器を使用した。
ミドにシアン化金カリウムを金として10g/l含有す
るように溶解させて調製した。
(pH 6.8、浴温30℃) を110ml入れ、極間
距離40mmとし、電流密度0.5〜30mA/c
m2、電気量3.6C/cm2の条件で定電流法電解を
行った。
流密度5〜30mA/cm2では、約10〜20%とか
なり低いが、電流密度0.5〜1mA/cm2では、5
0〜80%に上昇し、電流密度5mA/cm2を境にし
て電流効率の変化が顕著に現れた。なお、析出電位は、
酸性、中性浴よりも卑であることが確認され、得られた
金皮膜は、酸性、中性浴からの皮膜よりも平滑であるこ
とが期待できる。 (2)浴のかきまぜ効果;浴のかきまぜによって、電流
密度0.5mA/cm2においては、電流効率の低下が
認められた。これは、過電圧がある程度大きくないと金
が析出しにくいことから、かきまぜによって過電圧が低
下したためと考えられる。また、析出電位は、かきまぜ
ないときよりも貴になった。 (3)皮膜の色、光沢;得られた皮膜の色は、電流密度
が高くなるにつれて、茶褐色から赤みがかつた金色にな
り、光沢も高電流密度になるにつれ酸性浴からの皮膜と
ほぼ同様な光沢が見られるようになった。 (4)電析形態、結晶粒子径および結晶構造;X線回析
装置(島津製作所製、商品名 XD−610)によるX
線回析、及び走査型電子顕微鏡(日本電子製、商品名
JSM−35CF)による皮膜表面写真撮影の結果か
ら、(111)、(200)、(220)、(22
2)、(311)面が確認されたが、電流密度10〜3
0mA/cm2 のときには、(111)面が抑制さ
れ、(220)面が強く現れており、電流密度が5mA
/cm2以下の場合の(111)面に優先配向していた
のとは異なり、結晶形態が異なっていることを窺わせら
れ、電子顕微鏡写真からは、電流密度5mA/cm2以
下からの皮膜は、結晶間に空間が認められて粗である
が、これに対して、電流密度10mA/cm2以上から
の皮膜は、密で岩盤状結晶に酷似した形態であった。ま
た、結晶粒子径は、X線回析図から、t=0.9λ/B
cosθB[t:結晶粒子の直径( オングストローム)
、B:回析線の広がり幅( 最強強度の1/2における)
、λ:X線の波長(1.54050オングストローム)
]によって求めた。その結果、電流密度5〜10mA
/cm2を境にすべての面において小さくなつているこ
とが認められ、優先配向が(111)から(220)面
への変化と一致した。たとえば、(111)面におい
て、電流密度5mA/cm2の場合,421オングスト
ロームであったのが、電流密度10mA/cm2では2
40オングストロームであり、(220)面において
は、同様に265オングストローム、188オングスト
ロームであった。 (5)硬度;金皮膜の硬度は、一般的にヌープ法で測定
されているが、本発明においては、得られた皮膜の厚さ
が薄いので、ビッカース法を用いた。すなわち、各試料
の上、中、下の3点において、1.0gの荷重を加えて
測定し、その3点の平均値を求めた。その結果は、電流
密度によって大幅な変化がみられ、電流密度0.5〜5
mA/cm2で得られた皮膜の硬度が、約100〜12
0Hvであるのに対して、電流密度10mA/cm2で
は、約280Hvとなり大幅に硬度の上昇が認められ
た。これは、電流密度5mA/cm2を境にして優先配
向(111)面から(222)面、結晶粒子粗→密、及
び、結晶粒子径大→小などの違いによるものと考えられ
る。 (6)接触抵抗;印加電圧20mV、印加電流10mA
とし、試料(膜厚μm±10%以内)をほぼ中央に置い
て測定端子(K625R:Ag2.9%、Cu8.5
%、Au62.5%)を2mmの範囲で可動させながら
50点(往復)に、10gの荷重を加えて測定し、その
50点の平均値を求めた。その結果は、約5〜7.5m
Ωであった。 (7)膜厚;蛍光X線膜厚測定法によって試料の上、
中、下の3点においてX線を照射して膜厚を測定した。
その結果は、約3.5〜5.5μmであり、電流密度の
違いにより約1μm以上の膜厚差が認められた。
は、水溶液浴系における最適濃度である0.2g/lで
は、金の析出物が得られなかつたが、0.05g/lに
おいて良好な金析出物皮膜が得られた。電流効率は、電
解浴の安定時においては、無添加の時と比較してもとく
に相違は認められなかつた。しかしながら、皮膜の表面
形態は、コバルトが共析によって平滑性の低下が認めら
れた。X線回析の結果は、無添加の場合と同様であっ
た。
10g/l、クエン酸 70g/l、クエン酸三ナト
リウム二水和物 70g/l、硫酸コバルト(II)七
水和物(コバルトとして) 1g/l、pH 3.9の
ように調整した浴を使用した以外は、実施例1と同様に
処理し、同様に諸試験を行った。その結果は、 (1)電流効率は、電流密度の変化に拘わらず約20%
であった。 (2)皮膜の色、光沢は、電流密度に拘わらず光沢のあ
る黄金色を呈した。 (3)電析形態、結晶粒子径および結晶構造も電流密度
の変化を受けにくく、全て(111)面にもつとも強い
ピークを示し、結晶粒子径は、78〜280オングスト
ロームであつて、緻密で平滑な皮膜が得られた。 (4)硬度は、約200〜260Hvの範囲であり、非
水性浴からの皮膜よりも低かつた。 (5)接触抵抗は、約7〜10mΩであった。 (6)膜厚は、電流密度の違いによらず膜厚差は、約1
μm程度であり、約3.5〜5.5μmの範囲にあっ
た。
アン化金カリウムを金として1g/l含有する非水性浴
を調整して使用した以外は、実施例1と同様に処理し、
得られた金皮膜について実施例1と同様な諸試験を行っ
た。その結果は、 (1)電流効率;実施例1と同様に、電流密度5〜30
mA/cm2では約10〜20%とかなり低いが、電流
密度0.5〜1mA/cm2では、50〜80%に上昇
し、電流密度5mA/cm2を境にして電流効率の変化
が顕著に現れた。なお、析出電位も実施例1と同様であ
り、得られた金皮膜は、酸性、中性浴からの皮膜よりも
平滑であることが期待できる。 (2)浴のかきまぜ効果;実施例1と同様に浴のかきま
ぜによって、同様な傾向が認められた。 (3)皮膜の色、光沢;実施例1と同様な傾向が認めら
れた。 (4)電析形態、結晶粒子径および結晶構造;X線回析
からは実施例1と同様に、(111)、(200)、
(220)、(222)、(311)面が確認され、同
様に、電流密度10〜30mA/cm2のときには、
(111)面が抑制され、(220)面が強く現れてお
り、電流密度が5mA/cm2以下の場合の(111)
面に優先配向していたのとは異なり、結晶形態が異なっ
ていることを窺わせられ、電子顕微鏡写真からも実施例
1と同様な形態が認められ、結晶粒子径は、電流密度5
〜10mA/cm2を境にすべての面において小さくな
つていることが認められ、優先配向が(111)から
(220)面への変化と一致した。 (5)硬度;実施例1と同様に、電流密度によって大幅
な変化がみられ、電流密度0.5〜5mA/cm2で得
られた皮膜の硬度が、約100〜150Hvであるのに
対して、電流密度10mA/cm2では、約280Hv
となり大幅に硬度の上昇が認められた。 (6)接触抵抗;実施例1と大差なく、約5〜8mΩで
あった。 (7)膜厚;実施例1と大差なく、約3〜6μmであ
り、電流密度の違いにより約1μm以上の膜厚差が認め
られた。 (8)コバルト添加の影響も実施例1と同様な結果が得
られた。
ン化金カリウムを金として1g/l含有する非水性浴を
調整して使用した以外は、実施例1と同様に処理して、
得られた金皮膜について実施例1と同様な諸試験を行っ
た。その結果は、 (1)電流効率;実施例1と同様に、電流密度5〜30
mA/cm2では、約10〜20%とかなり低いが、電
流密度0.5〜1mA/cm2では、50〜80%に上
昇し、電流密度5mA/cm2を境にして電流効率の変
化が顕著に現れた。なお、析出電位も実施例1と同様で
あり、得られた金皮膜は、酸性、中性浴からの皮膜より
も平滑であることが期待できる。 (2)浴のかきまぜ効果;実施例1と同様に浴のかきま
ぜによって、同様な傾向が認められた。 (3)皮膜の色、光沢;実施例1と同様な傾向が認めら
れた。 (4)電析形態、結晶粒子径および結晶構造;X線回析
からは実施例1と同様に、(111)、(200)、
(220)、(222)、(311)面が確認され、同
様に、電流密度10〜30mA/cm2のときには、
(111)面が抑制され、(220)面が強く現れてお
り、電流密度が5mA/cm2以下の場合の(111)
面に優先配向していたのとは異なり、結晶形態が異なっ
ていることを窺わせられ、電子顕微鏡写真からも実施例
1と同様な形態が認められ、結晶粒子径は、電流密度5
〜10mA/cm2を境にすべての面において小さくな
つていることが認められ、優先配向が(111)から
(220)面への変化と一致した。 (5)硬度;実施例1と同様に、電流密度によって大幅
な変化がみられ、電流密度0.5〜5mA/cm2で得
られた皮膜の硬度が、約100〜150Hvであるのに
対して、電流密度10mA/cm2では、約280Hv
となり大幅に硬度の上昇が認められた。 (6)接触抵抗;実施例1と大差なく、約5〜8mΩで
あった。 (7)膜厚;実施例1と同様に、約3〜6μmであり、
電流密度の違いにより約1μm以上の膜厚差が認められ
た。 (8)コバルト添加の影響も実施例1と同様な結果が得
られた。
カリウムを金として50g/l含有する非水性浴を調整
して使用した以外は、実施例1と同様に処理し、得られ
た金皮膜について実施例1と同様な諸試験を行った。そ
の結果は、いずれも実施例1と同様な傾向の結果が得ら
れた。
金酸カリウムを金として100g/l含有する非水性浴
を調整して使用した以外は、実施例1と同様に処理し、
得られた金皮膜について実施例1と同様な諸試験を行っ
た。その結果は、いずれも実施例1と同様な傾向の結果
が得られた。
たので、金の溶媒に対する溶解量が大きく、ニッケルや
コバルトの共析を防止でき、かつ硬度が高い電析金皮膜
を得ることができるものであつて顕著な効果が認められ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 非水溶媒として誘電率が高いプロピレン
カーボネート、ジメチルスルホキシド、ホルムアミドの
中から選ばれた少なくとも1種類の非水溶媒に、シアン
化金ナトリウム、ジシアン化金カリウム、テトラクロロ
金酸塩の中から選ばれた少なくとも1種類の金塩を溶解
してなることを特徴とする金めっき用非水性浴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20916795A JP3450098B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 金めっき用非水性浴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20916795A JP3450098B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 金めっき用非水性浴 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0931681A true JPH0931681A (ja) | 1997-02-04 |
JP3450098B2 JP3450098B2 (ja) | 2003-09-22 |
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ID=16568447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20916795A Expired - Fee Related JP3450098B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | 金めっき用非水性浴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3450098B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 1995-07-25 JP JP20916795A patent/JP3450098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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