JPH09316659A - 金属表面処理用組成物及び表面処理金属板 - Google Patents
金属表面処理用組成物及び表面処理金属板Info
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- JPH09316659A JPH09316659A JP13935396A JP13935396A JPH09316659A JP H09316659 A JPH09316659 A JP H09316659A JP 13935396 A JP13935396 A JP 13935396A JP 13935396 A JP13935396 A JP 13935396A JP H09316659 A JPH09316659 A JP H09316659A
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- organic polymer
- chromium
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クロメート処理浴の長期安定性を保ったま
ま、加工部耐食性と低クロム溶出性を同時に満足し、か
つ塗料密着性,耐アルカリ性,平板耐食性にも優れる樹
脂クロメート組成物および樹脂クロメート処理金属板を
提供する。 【解決手段】 金属板上に、(a)エチレン系不飽和カ
ルボン酸成分と、水酸基を含有しないその他のエチレン
系不飽和化合物成分から成る有機重合体が水性溶媒中に
分散した有機重合体エマルジョンと、(b)水酸基含有
エチレン系不飽和化合物成分とカルボン酸を含有しない
その他のエチレン系不飽和化合物成分から成る有機重合
体が水性溶媒中に分散した有機重合体エマルジョンと、
(c)水溶性クロム化合物と、(d)鉱酸とを主成分と
する樹脂クロメート組成物による皮膜を、金属クロム換
算で5〜300mg/m2 形成させる。
ま、加工部耐食性と低クロム溶出性を同時に満足し、か
つ塗料密着性,耐アルカリ性,平板耐食性にも優れる樹
脂クロメート組成物および樹脂クロメート処理金属板を
提供する。 【解決手段】 金属板上に、(a)エチレン系不飽和カ
ルボン酸成分と、水酸基を含有しないその他のエチレン
系不飽和化合物成分から成る有機重合体が水性溶媒中に
分散した有機重合体エマルジョンと、(b)水酸基含有
エチレン系不飽和化合物成分とカルボン酸を含有しない
その他のエチレン系不飽和化合物成分から成る有機重合
体が水性溶媒中に分散した有機重合体エマルジョンと、
(c)水溶性クロム化合物と、(d)鉱酸とを主成分と
する樹脂クロメート組成物による皮膜を、金属クロム換
算で5〜300mg/m2 形成させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴安定性に優れた
樹脂クロメート組成物、ならびにクロム難溶解性、加工
部耐食性、塗料密着性、耐アルカリ性、平板耐食性及び
外観品位に優れた樹脂クロメート処理金属板に関するも
のである。
樹脂クロメート組成物、ならびにクロム難溶解性、加工
部耐食性、塗料密着性、耐アルカリ性、平板耐食性及び
外観品位に優れた樹脂クロメート処理金属板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】クロメート処理は金属表面の簡易防錆処
理として古くから使用されており、大別すると3価クロ
ムを主成分とする電解クロメートや反応クロメートと、
6価クロムを含有し、塗布後水洗することなく乾燥され
る塗布クロメートがある。近年、クロメート処理が家
電、建材、自動車などの用途に広く使用されるに至っ
て、需要家からさまざまな性能を要求されるようになっ
てきた。例えば、外観の均一性、耐指紋性といった外観
品位、塗料密着性、裸使用時の平板材の耐食性と加工部
耐食性、アルカリ脱脂等に対するクロム難溶解性などが
その例である。これらの性能の中には、例えば加工部耐
食性とクロム難溶解性のように、原理的に矛盾するもの
も含まれており、全ての性能をバランスよく発現させる
ことは技術的に容易ではない。
理として古くから使用されており、大別すると3価クロ
ムを主成分とする電解クロメートや反応クロメートと、
6価クロムを含有し、塗布後水洗することなく乾燥され
る塗布クロメートがある。近年、クロメート処理が家
電、建材、自動車などの用途に広く使用されるに至っ
て、需要家からさまざまな性能を要求されるようになっ
てきた。例えば、外観の均一性、耐指紋性といった外観
品位、塗料密着性、裸使用時の平板材の耐食性と加工部
耐食性、アルカリ脱脂等に対するクロム難溶解性などが
その例である。これらの性能の中には、例えば加工部耐
食性とクロム難溶解性のように、原理的に矛盾するもの
も含まれており、全ての性能をバランスよく発現させる
ことは技術的に容易ではない。
【0003】クロメートを難溶化する技術としては、例
えば特開平3−215683号公報に一部記載があるよ
うに、クロメート皮膜の加熱を板温300℃という高い
温度で行う方法が知られているが、乾燥設備のコストを
考えると経済的でない。また特開平4−358082号
公報や、特開平5−287548号公報に見られるよう
に、クロメート処理浴中にポリアクリル酸等の樹脂やア
ルコール等の還元剤を添加し、6価クロムは還元固定、
3価クロムは樹脂中で架橋させる方法も知られている。
この方法によれば、樹脂のバリア効果も手伝ってクロメ
ート皮膜の耐食性は向上するが、加工部で皮膜が破れる
と、6価クロムによる自己修復作用が機能しないために
加工部耐食性の問題が残る。また処理浴中に還元性成分
が多量に存在するために浴の安定性に劣る。
えば特開平3−215683号公報に一部記載があるよ
うに、クロメート皮膜の加熱を板温300℃という高い
温度で行う方法が知られているが、乾燥設備のコストを
考えると経済的でない。また特開平4−358082号
公報や、特開平5−287548号公報に見られるよう
に、クロメート処理浴中にポリアクリル酸等の樹脂やア
ルコール等の還元剤を添加し、6価クロムは還元固定、
3価クロムは樹脂中で架橋させる方法も知られている。
この方法によれば、樹脂のバリア効果も手伝ってクロメ
ート皮膜の耐食性は向上するが、加工部で皮膜が破れる
と、6価クロムによる自己修復作用が機能しないために
加工部耐食性の問題が残る。また処理浴中に還元性成分
が多量に存在するために浴の安定性に劣る。
【0004】特開平5−230666号公報には、クロ
ム難溶性と高耐食性を両立する金属表面処理組成物とし
て、特定組成のカルボン酸、水酸基を含有する有機重合
体と水溶性クロム化合物等から成る樹脂クロメート組成
物が開示されている。しかしながら、この組成物は25
℃、65%RHでの保管条件下で数日でゲル化・沈澱生
成・分離などの異常を発生し、金属表面処理ラインにお
ける長期連続操業には耐え難い。また得られたクロメー
ト処理金属板は塗料との二次密着性(長期耐久性)に劣
る。
ム難溶性と高耐食性を両立する金属表面処理組成物とし
て、特定組成のカルボン酸、水酸基を含有する有機重合
体と水溶性クロム化合物等から成る樹脂クロメート組成
物が開示されている。しかしながら、この組成物は25
℃、65%RHでの保管条件下で数日でゲル化・沈澱生
成・分離などの異常を発生し、金属表面処理ラインにお
ける長期連続操業には耐え難い。また得られたクロメー
ト処理金属板は塗料との二次密着性(長期耐久性)に劣
る。
【0005】特開昭61−23767号公報には水酸基
を含有しない水分散性有機重合体と、クロム酸塩との混
合物が浴安定性に優れることが開示されている。しかし
ながら得られたクロメート処理板はクロム溶出量が著し
く多い。特開昭63−145785号公報には、ポリオ
キシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー
系乳化剤を用いて乳化重合して得られたアクリル系重合
体エマルジョンと6価クロム化合物からなる組成物が開
示されている。この組成物は乳化剤の効果で40℃でも
3週間以上安定であるが、乾燥後の皮膜中に乳化剤が残
存するため、耐水性、裸耐食性が十分でない。
を含有しない水分散性有機重合体と、クロム酸塩との混
合物が浴安定性に優れることが開示されている。しかし
ながら得られたクロメート処理板はクロム溶出量が著し
く多い。特開昭63−145785号公報には、ポリオ
キシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー
系乳化剤を用いて乳化重合して得られたアクリル系重合
体エマルジョンと6価クロム化合物からなる組成物が開
示されている。この組成物は乳化剤の効果で40℃でも
3週間以上安定であるが、乾燥後の皮膜中に乳化剤が残
存するため、耐水性、裸耐食性が十分でない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、処理
浴の長期安定性を保ったまま、加工部耐食性と低クロム
溶出性という原理的に相矛盾する性能を同時に満足し、
かつ塗料密着性、耐アルカリ性、平板耐食性にも優れた
外観品位の良好な樹脂クロメート処理金属板を提供する
ことを目的としている。
浴の長期安定性を保ったまま、加工部耐食性と低クロム
溶出性という原理的に相矛盾する性能を同時に満足し、
かつ塗料密着性、耐アルカリ性、平板耐食性にも優れた
外観品位の良好な樹脂クロメート処理金属板を提供する
ことを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(a)
エチレン系不飽和カルボン酸成分と水酸基を含有しない
その他のエチレン系不飽和化合物成分から成る有機重合
体Aが水性媒体中に分散した有機重合体エマルジョン
と、(b)水酸基含有エチレン系不飽和化合物成分とカ
ルボン酸を含有しないその他のエチレン系不飽和化合物
成分から成る有機重合体Bが水性媒体中に分散した有機
重合体エマルジョンと、(c)水溶性クロム化合物と、
(d)鉱酸とを主成分とする金属表面処理用組成物であ
る。エチレン系不飽和カルボン酸成分は、有機重合体
A,Bの固形分の総量中10重量%以上30重量%未
満、水酸基含有エチレン系不飽和化合物成分は、同じく
0.1重量%以上5重量%未満が好ましい。有機重合体
A,Bのガラス転移温度は、−30℃以上+20℃以下
とすることが好ましい。また有機重合体は乳化剤を用い
ずに重合されたソープフリーエマルジョンであることが
好ましい。また、上記金属表面処理用組成物を塗布乾燥
した表面処理金属板であり、皮膜中のクロム化合物量は
5〜300mg/m2 であることが望ましい。
エチレン系不飽和カルボン酸成分と水酸基を含有しない
その他のエチレン系不飽和化合物成分から成る有機重合
体Aが水性媒体中に分散した有機重合体エマルジョン
と、(b)水酸基含有エチレン系不飽和化合物成分とカ
ルボン酸を含有しないその他のエチレン系不飽和化合物
成分から成る有機重合体Bが水性媒体中に分散した有機
重合体エマルジョンと、(c)水溶性クロム化合物と、
(d)鉱酸とを主成分とする金属表面処理用組成物であ
る。エチレン系不飽和カルボン酸成分は、有機重合体
A,Bの固形分の総量中10重量%以上30重量%未
満、水酸基含有エチレン系不飽和化合物成分は、同じく
0.1重量%以上5重量%未満が好ましい。有機重合体
A,Bのガラス転移温度は、−30℃以上+20℃以下
とすることが好ましい。また有機重合体は乳化剤を用い
ずに重合されたソープフリーエマルジョンであることが
好ましい。また、上記金属表面処理用組成物を塗布乾燥
した表面処理金属板であり、皮膜中のクロム化合物量は
5〜300mg/m2 であることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (1)金属表面処理ラインにおける連続操業に耐えう
る、処理浴の安定性を得るために検討を行った。水酸基
含有成分はクロム化合物と鉱酸の作用によって部分的に
酸化されやすい。従って、有機重合体Bの水酸基含有成
分の量を5重量%未満とすることで浴中の酸化を受けた
成分の量を低減することができ、一方クロム化合物の還
元量も減少するために処理浴の安定性が改善されること
を見いだした。また有機重合体Bを水系媒体中に安定に
分散させるためには、水酸基含有成分が0.1重量%以
上が必要である。 (2)樹脂クロメート処理金属板のクロム溶出特性を調
査した結果、水酸基含有成分量とエチレン系不飽和カル
ボン酸成分量の合計が10重量%以上でクロム溶出が抑
制されることを見いだした。
る。 (1)金属表面処理ラインにおける連続操業に耐えう
る、処理浴の安定性を得るために検討を行った。水酸基
含有成分はクロム化合物と鉱酸の作用によって部分的に
酸化されやすい。従って、有機重合体Bの水酸基含有成
分の量を5重量%未満とすることで浴中の酸化を受けた
成分の量を低減することができ、一方クロム化合物の還
元量も減少するために処理浴の安定性が改善されること
を見いだした。また有機重合体Bを水系媒体中に安定に
分散させるためには、水酸基含有成分が0.1重量%以
上が必要である。 (2)樹脂クロメート処理金属板のクロム溶出特性を調
査した結果、水酸基含有成分量とエチレン系不飽和カル
ボン酸成分量の合計が10重量%以上でクロム溶出が抑
制されることを見いだした。
【0009】(3)樹脂クロメート処理金属板の塗料と
の密着性、特に二次密着性(長期耐久性)について検討
した結果、エチレン系不飽和カルボン酸成分の量が10
重量%以上であれば良好な密着性が得られ、30重量%
を越えると皮膜の耐アルカリ性が劣化することがわかっ
た。 (4)有機重合体Bの水酸基含有成分は、処理浴中でク
ロム酸による酸化を受けやすいが、建浴時にまず有機重
合体Aと水溶性クロム化合物を混合し、次いで有機重合
体Bを混合すると、浴中での水酸基含有成分の酸化は抑
制され、一方皮膜形成後は還元性官能基として機能する
ため、クロム溶出性、浴安定性を両立できることを見い
だした。
の密着性、特に二次密着性(長期耐久性)について検討
した結果、エチレン系不飽和カルボン酸成分の量が10
重量%以上であれば良好な密着性が得られ、30重量%
を越えると皮膜の耐アルカリ性が劣化することがわかっ
た。 (4)有機重合体Bの水酸基含有成分は、処理浴中でク
ロム酸による酸化を受けやすいが、建浴時にまず有機重
合体Aと水溶性クロム化合物を混合し、次いで有機重合
体Bを混合すると、浴中での水酸基含有成分の酸化は抑
制され、一方皮膜形成後は還元性官能基として機能する
ため、クロム溶出性、浴安定性を両立できることを見い
だした。
【0010】(5)クロメート処理ラインの乾燥工程に
おいて、板温100℃前後で数秒で皮膜が形成されるた
めには、(1)式に基づいた式有機重合体のガラス転移
温度が+20℃以下であることが必要であることを見い
だした。この条件では加工部において十分な皮膜の伸び
が得られるため、低クロム溶出性であるにもかかわらず
加工部耐食性が良好となる。一方、ガラス転移温度が−
30℃以下では樹脂クロメート皮膜が乾燥後にも粘着性
を帯びて好ましくない。また処理浴の安定性にも影響が
現れる。
おいて、板温100℃前後で数秒で皮膜が形成されるた
めには、(1)式に基づいた式有機重合体のガラス転移
温度が+20℃以下であることが必要であることを見い
だした。この条件では加工部において十分な皮膜の伸び
が得られるため、低クロム溶出性であるにもかかわらず
加工部耐食性が良好となる。一方、ガラス転移温度が−
30℃以下では樹脂クロメート皮膜が乾燥後にも粘着性
を帯びて好ましくない。また処理浴の安定性にも影響が
現れる。
【0011】
【数1】
【0012】ここでTgは有機重合体全体のガラス転移
温度(絶対温度),Tgiは有機重合体中のi成分のガ
ラス転移温度(絶対温度),φiは有機重合体中のi成
分の容積分率(重量分率とほぼ同一),nは有機重合体
中の成分の総数を示す。 (6)金属表面への樹脂クロメート組成物の付着量は、
金属クロム換算で5〜300mg/m2 であることが好
ましい。5mg/m2 以下では耐食性が十分でなく、3
00mg/m2 以上では経済的でない。
温度(絶対温度),Tgiは有機重合体中のi成分のガ
ラス転移温度(絶対温度),φiは有機重合体中のi成
分の容積分率(重量分率とほぼ同一),nは有機重合体
中の成分の総数を示す。 (6)金属表面への樹脂クロメート組成物の付着量は、
金属クロム換算で5〜300mg/m2 であることが好
ましい。5mg/m2 以下では耐食性が十分でなく、3
00mg/m2 以上では経済的でない。
【0013】本発明の有機重合体Aのエチレン系不飽和
カルボン酸成分としては、例えばアクリル酸,メタアク
リル酸,クロトン酸等のエチレン系不飽和モノカルボン
酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸等のエチレン系
不飽和ジカルボン酸、及びこれらのカルボン酸アルカリ
金属塩,アンモニウム塩,有機アミン塩の中から選ばれ
た1種または2種以上が使用できるが、好ましくはアク
リル酸、または/およびメタクリル酸(以下(メタ)ア
クリル酸と示す)である。
カルボン酸成分としては、例えばアクリル酸,メタアク
リル酸,クロトン酸等のエチレン系不飽和モノカルボン
酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸等のエチレン系
不飽和ジカルボン酸、及びこれらのカルボン酸アルカリ
金属塩,アンモニウム塩,有機アミン塩の中から選ばれ
た1種または2種以上が使用できるが、好ましくはアク
リル酸、または/およびメタクリル酸(以下(メタ)ア
クリル酸と示す)である。
【0014】有機重合体Bの水酸基含有単量体成分とし
ては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル,(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル,(メタ)アクリル
酸3−ヒドロキシブチル,アクリル酸2,2−ビス(ヒ
ドロキシメチル)エチル,(メタ)アクリル酸2,3−
ジヒドロキシプロピル,(メタ)アクリル酸−3−クロ
ル−2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシエステル類,アリルアルコール類,およびN−
メチロールアクリルアミド,N−ブトキシメチロール
(メタ)アクリルアミド等のアルコールアミド類の還元
性水酸基を含有するモノマー、及び酸性溶液中で水酸基
と同様な反応性を期待できるグリシジル(メタ)アクリ
レート,アリルグリシジルエーテル,β−メチルグリシ
ジル(メタ)アクリレート,3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を
有するモノマー,アクロレイン等のアルデヒド基を有す
るモノマー等から選ばれた1種または2種以上が使用可
能であるが、好ましくは(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル,または/およびグリシジル(メタ)アクリ
レートである。
ては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル,(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル,(メタ)アクリル
酸3−ヒドロキシブチル,アクリル酸2,2−ビス(ヒ
ドロキシメチル)エチル,(メタ)アクリル酸2,3−
ジヒドロキシプロピル,(メタ)アクリル酸−3−クロ
ル−2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシエステル類,アリルアルコール類,およびN−
メチロールアクリルアミド,N−ブトキシメチロール
(メタ)アクリルアミド等のアルコールアミド類の還元
性水酸基を含有するモノマー、及び酸性溶液中で水酸基
と同様な反応性を期待できるグリシジル(メタ)アクリ
レート,アリルグリシジルエーテル,β−メチルグリシ
ジル(メタ)アクリレート,3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を
有するモノマー,アクロレイン等のアルデヒド基を有す
るモノマー等から選ばれた1種または2種以上が使用可
能であるが、好ましくは(メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル,または/およびグリシジル(メタ)アクリ
レートである。
【0015】その他のエチレン系不飽和化合物成分と
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびその他
のビニル化合物である。(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)
アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル
酸オクチル,(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)ア
クリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸セチル,(メ
タ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸フェニル
等の中から選ばれた1種または2種以上が使用できる
が、好ましくは(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)ア
クリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸フ
ェニルより好ましくは(メタ)アクリル酸メチル,(メ
タ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸フェニルで
ある。
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびその他
のビニル化合物である。(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)
アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル
酸オクチル,(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)ア
クリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸セチル,(メ
タ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸フェニル
等の中から選ばれた1種または2種以上が使用できる
が、好ましくは(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)ア
クリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸フ
ェニルより好ましくは(メタ)アクリル酸メチル,(メ
タ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸フェニルで
ある。
【0016】その他のビニル化合物としては、スチレ
ン,α−メチルスチレン,ジメチルアミノスチレン,ジ
メチルアミノスチレン(メタ)アクリルアミド,ビニル
トルエンおよびクロロスチレン等から選ばれた1種また
は2種以上の芳香族ビニル化合物が推奨される。これら
のうち1種または2種以上を併用したり、あるいは、本
発明の目的を損なわない範囲で上述した以外の化合物等
を含有させておくことも差し支えない。
ン,α−メチルスチレン,ジメチルアミノスチレン,ジ
メチルアミノスチレン(メタ)アクリルアミド,ビニル
トルエンおよびクロロスチレン等から選ばれた1種また
は2種以上の芳香族ビニル化合物が推奨される。これら
のうち1種または2種以上を併用したり、あるいは、本
発明の目的を損なわない範囲で上述した以外の化合物等
を含有させておくことも差し支えない。
【0017】有機重合体のガラス転移温度を(1)式で
−30℃以上、+20℃以下に調整するためには、各成
分のガラス転移温度と重量分率を適切に選ぶ必要があ
る。前述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルがメ
タクリル酸メチル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸
フェニル等であるときはガラス転移温度を上昇せしめ、
アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチ
ル,アクリル酸2−エチルヘキシル等であるときは下降
させるという知見があり、この知見を応用して各モノマ
ーのモル分率を適宜組み合わせればよい。
−30℃以上、+20℃以下に調整するためには、各成
分のガラス転移温度と重量分率を適切に選ぶ必要があ
る。前述した(メタ)アクリル酸アルキルエステルがメ
タクリル酸メチル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸
フェニル等であるときはガラス転移温度を上昇せしめ、
アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチ
ル,アクリル酸2−エチルヘキシル等であるときは下降
させるという知見があり、この知見を応用して各モノマ
ーのモル分率を適宜組み合わせればよい。
【0018】有機重合体は水系媒体中に安定に分散した
エマルジョンである必要があり、その製造方法は特に限
定しないが、低分子界面活性剤等を利用しないソープフ
リーエマルジョンであることが望ましい。また有機重合
体A,Bにおいて、親水性基であるカルボキシル基や水
酸基を含有する成分の量が0.1重量%以上含まれない
とエマルジョンの安定性に欠ける。
エマルジョンである必要があり、その製造方法は特に限
定しないが、低分子界面活性剤等を利用しないソープフ
リーエマルジョンであることが望ましい。また有機重合
体A,Bにおいて、親水性基であるカルボキシル基や水
酸基を含有する成分の量が0.1重量%以上含まれない
とエマルジョンの安定性に欠ける。
【0019】次に本発明における水溶性クロム化合物と
しては、無水クロム酸、これをでんぷん等で部分還元し
た還元クロム酸,(重)クロム酸カリウム,(重)クロ
ム酸ナトリウム,(重)クロム酸アンモニウム等の重ク
ロム酸塩やクロム酸塩、及びこれら2種以上の混合物を
用いることができるが、好ましくは無水クロム酸または
部分還元クロム酸の何れか1種,または両者の混合物で
ある。
しては、無水クロム酸、これをでんぷん等で部分還元し
た還元クロム酸,(重)クロム酸カリウム,(重)クロ
ム酸ナトリウム,(重)クロム酸アンモニウム等の重ク
ロム酸塩やクロム酸塩、及びこれら2種以上の混合物を
用いることができるが、好ましくは無水クロム酸または
部分還元クロム酸の何れか1種,または両者の混合物で
ある。
【0020】樹脂クロメート組成物中の水溶性クロム化
合物と有機重合体A,Bエマルジョンとの量比は適宜選
定できるが、通常は水溶性クロム化合物のCrO3 換算
での重量と有機重合体エマルジョンの固形分との重量比
で1:1〜1:10程度でよい。樹脂クロメート皮膜の
厚みも適宜選択できるが、通常は0.1〜5μm程度で
よい。樹脂クロメート組成物中に添加する鉱酸として
は、りん酸,硫酸,塩酸,硝酸等が使用可能であるが、
耐食性、浴安定性の観点からはりん酸が最も好ましい。
その添加量は特に制限するものではないが、浴安定性を
好適にするためには、浴中クロム酸濃度(CrO3 換
算)の1.2倍以上添加するのが有利である。
合物と有機重合体A,Bエマルジョンとの量比は適宜選
定できるが、通常は水溶性クロム化合物のCrO3 換算
での重量と有機重合体エマルジョンの固形分との重量比
で1:1〜1:10程度でよい。樹脂クロメート皮膜の
厚みも適宜選択できるが、通常は0.1〜5μm程度で
よい。樹脂クロメート組成物中に添加する鉱酸として
は、りん酸,硫酸,塩酸,硝酸等が使用可能であるが、
耐食性、浴安定性の観点からはりん酸が最も好ましい。
その添加量は特に制限するものではないが、浴安定性を
好適にするためには、浴中クロム酸濃度(CrO3 換
算)の1.2倍以上添加するのが有利である。
【0021】これら以外に、シリカ,アルミナ,チタニ
ア,ジルコニア等の無機系ゾル,ふっ化物等を必要に応
じて樹脂クロメート組成物および皮膜中に含有させるこ
とができる。特にコロイダルシリカ等の添加は耐食性向
上などに有利である。金属板へのクロメート処理方法と
しては、ロールコーターによる塗布,リンガーロールに
よる塗布,浸漬およびエアナイフ絞りによる塗布,バー
コーターによる塗布,スプレーによる塗布が適用可能で
ある。
ア,ジルコニア等の無機系ゾル,ふっ化物等を必要に応
じて樹脂クロメート組成物および皮膜中に含有させるこ
とができる。特にコロイダルシリカ等の添加は耐食性向
上などに有利である。金属板へのクロメート処理方法と
しては、ロールコーターによる塗布,リンガーロールに
よる塗布,浸漬およびエアナイフ絞りによる塗布,バー
コーターによる塗布,スプレーによる塗布が適用可能で
ある。
【0022】本発明が適用可能な金属板には、亜鉛めっ
き板,亜鉛−ニッケルめっき板,亜鉛−鉄めっき板,亜
鉛−クロムめっき板,亜鉛−アルミニウムめっき板,亜
鉛−チタンめっき板,亜鉛−マグネシウムめっき板,亜
鉛−マンガンめっき板等の亜鉛系の電気めっきまたは/
および溶融めっき板,アルミニウムめっき板,さらには
これらのめっき層に少量の異種金属元素,あるいは不純
物としてコバルト,タングステン,ニッケル,チタン.
クロム,カドミウム,マンガン,鉄,マグネシウム,
鉛,アンチモン,錫,銅,砒素等の金属を含有させたも
の,または/およびシリカ,アルミナ,チタニア等の無
機物を分散させたものが含まれる。さらに亜鉛板,亜鉛
合金板,アルミニウム板アルミニウム合金板,冷延鋼板
等も処理が可能である。
き板,亜鉛−ニッケルめっき板,亜鉛−鉄めっき板,亜
鉛−クロムめっき板,亜鉛−アルミニウムめっき板,亜
鉛−チタンめっき板,亜鉛−マグネシウムめっき板,亜
鉛−マンガンめっき板等の亜鉛系の電気めっきまたは/
および溶融めっき板,アルミニウムめっき板,さらには
これらのめっき層に少量の異種金属元素,あるいは不純
物としてコバルト,タングステン,ニッケル,チタン.
クロム,カドミウム,マンガン,鉄,マグネシウム,
鉛,アンチモン,錫,銅,砒素等の金属を含有させたも
の,または/およびシリカ,アルミナ,チタニア等の無
機物を分散させたものが含まれる。さらに亜鉛板,亜鉛
合金板,アルミニウム板アルミニウム合金板,冷延鋼板
等も処理が可能である。
【0023】
(1)有機重合体A,Bの合成 脱イオン水400重量部を反応槽に入れて液温60℃に
加熱し、これに表1に示す各有機重合体の共重合割合の
モノマー混合物400重量部と、過硫酸アンモニウム4
重量部を脱イオン水96重量部に溶解した液と、酸性亜
硫酸ソーダ4重量部を脱イオン水96重量部に溶解した
液とを同時並行に2時間で終了するよう攪拌しながら滴
下した後、引き続き60℃にて3時間攪拌しながら重合
反応を行って、比較試料も含め、有機重合体Aを5種
類,Bを3種類合成した。 (2)樹脂クロメート組成物 でんぷんによる部分還元クロム酸をCrO3 換算で30
g/l、りん酸をH3PO4 換算で60g/l、有機重
合体エマルジョンA,B併せて固形分で100g/l含
有する樹脂クロメート組成物を建浴した。建浴方法は、
まず部分還元クロム酸とりん酸を十分混合した後、有機
重合体(a)を加えて十分攪拌し、最後に有機重合体
(b)を加えて攪拌して処理浴とした。また比較のため
に有機重合体を含まない浴も調製して試験した。
加熱し、これに表1に示す各有機重合体の共重合割合の
モノマー混合物400重量部と、過硫酸アンモニウム4
重量部を脱イオン水96重量部に溶解した液と、酸性亜
硫酸ソーダ4重量部を脱イオン水96重量部に溶解した
液とを同時並行に2時間で終了するよう攪拌しながら滴
下した後、引き続き60℃にて3時間攪拌しながら重合
反応を行って、比較試料も含め、有機重合体Aを5種
類,Bを3種類合成した。 (2)樹脂クロメート組成物 でんぷんによる部分還元クロム酸をCrO3 換算で30
g/l、りん酸をH3PO4 換算で60g/l、有機重
合体エマルジョンA,B併せて固形分で100g/l含
有する樹脂クロメート組成物を建浴した。建浴方法は、
まず部分還元クロム酸とりん酸を十分混合した後、有機
重合体(a)を加えて十分攪拌し、最後に有機重合体
(b)を加えて攪拌して処理浴とした。また比較のため
に有機重合体を含まない浴も調製して試験した。
【0024】
【表1】
【0025】(3)金属板の種類 クロメート処理を行う金属板として以下を用いた。 GI:溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量90g/m
2 ) EG:電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量20g/m
2 ) SZ:溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板(めっき
付着量120g/m2,Al/Zn=55/45) AL:溶融アルミニウムめっき鋼板(めっき付着量12
0g/m2 ) CR:冷延鋼板
2 ) EG:電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量20g/m
2 ) SZ:溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板(めっき
付着量120g/m2,Al/Zn=55/45) AL:溶融アルミニウムめっき鋼板(めっき付着量12
0g/m2 ) CR:冷延鋼板
【0026】(4)クロメート処理方法 ロールコーターを使用して処理し、板温100℃で5秒
間乾燥した。 (5)エージング 樹脂クロメート処理皮膜は、常温でも時間と共に徐々に
成膜性が向上して行くため、これを考慮して40℃で3
日間エージングを行い、成膜度を定常状態に到達させ
た。
間乾燥した。 (5)エージング 樹脂クロメート処理皮膜は、常温でも時間と共に徐々に
成膜性が向上して行くため、これを考慮して40℃で3
日間エージングを行い、成膜度を定常状態に到達させ
た。
【0027】(6)性能評価方法 以下の項目について性能評価を行った。 浴安定性:樹脂クロメート組成物を50℃の恒温槽に
入れてゲルの生成,固化,沈澱の生成,相分離の発生等
が生ずるまでの日数を記録した。 平板耐食性:サンプルに5%,35℃の塩水を噴霧し
た後の錆発生面積率を調べた。なお噴霧期間はGI,E
G,SZが10日、ALが15日で何れも白錆発生率、
CRが5日で赤錆発生率を測定した。
入れてゲルの生成,固化,沈澱の生成,相分離の発生等
が生ずるまでの日数を記録した。 平板耐食性:サンプルに5%,35℃の塩水を噴霧し
た後の錆発生面積率を調べた。なお噴霧期間はGI,E
G,SZが10日、ALが15日で何れも白錆発生率、
CRが5日で赤錆発生率を測定した。
【0028】加工部耐食性:サンプルをエリクセン加
工により高さ7mmとし、と同様塩水噴霧試験を行っ
た後、加工部の錆発生面積率を調べた。試験期間はG
I,EG,SZが6日、ALが9日で、何れも白錆発生
面積率を、CRが3日で赤錆発生面積率を測定した。
工により高さ7mmとし、と同様塩水噴霧試験を行っ
た後、加工部の錆発生面積率を調べた。試験期間はG
I,EG,SZが6日、ALが9日で、何れも白錆発生
面積率を、CRが3日で赤錆発生面積率を測定した。
【0029】クロム溶出性:サンプルを沸騰水に30
分間浸漬し、浸漬前後でのクロム付着量の変化率(ΔC
r)を調べた。
分間浸漬し、浸漬前後でのクロム付着量の変化率(ΔC
r)を調べた。
【0030】塗料密着性:メラミン−アルキド塗料を
20μm塗布・乾燥したサンプルを沸騰水に30分間浸
漬し、ただちに碁盤目試験(1mm碁盤10×10,テ
ープ剥離)により塗膜の剥離面積率を調べた。
20μm塗布・乾燥したサンプルを沸騰水に30分間浸
漬し、ただちに碁盤目試験(1mm碁盤10×10,テ
ープ剥離)により塗膜の剥離面積率を調べた。
【0031】耐アルカリ性試験:サンプルにpH12
の強アルカリ性脱脂液を3分間噴霧した前後でのクロム
付着量の変化率(ΔCr)を調べた。
の強アルカリ性脱脂液を3分間噴霧した前後でのクロム
付着量の変化率(ΔCr)を調べた。
【0032】外観品位:サンプルの黄色度YIを色差
計で測定した。YIが小さいほど白色均一外観を呈す
る。
計で測定した。YIが小さいほど白色均一外観を呈す
る。
【0033】耐指紋性試験:サンプルにワセリンを塗
布し、塗布前後での色差(ΔE)で評価した。色差が小
さいほど耐指紋性に優れる。 性能評価結果を表2に示す。表2より明らかなように、
本発明は浴安定性,平板耐食性,加工部耐食性,クロム
溶出性,塗料密着性,耐アルカリ性,外観品位,耐指紋
性何れにおいても優れている。
布し、塗布前後での色差(ΔE)で評価した。色差が小
さいほど耐指紋性に優れる。 性能評価結果を表2に示す。表2より明らかなように、
本発明は浴安定性,平板耐食性,加工部耐食性,クロム
溶出性,塗料密着性,耐アルカリ性,外観品位,耐指紋
性何れにおいても優れている。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明により、従来両立が困難であった
クロメート処理組成物の浴安定性、当該技術を施さ
れた処理金属板のクロム溶出性、加工部耐食性が何れ
も高いレベルで満足され、かつ塗料密着性,耐アルカリ
性,平板耐食性にも優れた外観品位の良好なクロメート
処理金属板を提供することができる。
クロメート処理組成物の浴安定性、当該技術を施さ
れた処理金属板のクロム溶出性、加工部耐食性が何れ
も高いレベルで満足され、かつ塗料密着性,耐アルカリ
性,平板耐食性にも優れた外観品位の良好なクロメート
処理金属板を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 田所 健一郎 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 仲澤 真人 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 吉田 健吾 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 小田島 壽男 岡山県岡山市金岡東町3丁目1−11 (72)発明者 高橋 智三 岡山県岡山市金岡東町3丁目1−10
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)エチレン系不飽和カルボン酸成分
と水酸基を含有しないその他のエチレン系不飽和化合物
成分から成る有機重合体Aが水性媒体中に分散した有機
重合体エマルジョンと、(b)水酸基含有エチレン系不
飽和化合物成分とカルボン酸を含有しないその他のエチ
レン系不飽和化合物成分から成る有機重合体Bが水性媒
体中に分散した有機重合体エマルジョンと、(c)水溶
性クロム化合物と、(d)鉱酸とを主成分とする金属表
面処理用組成物。 - 【請求項2】 有機重合体AとBを合わせた総量の内、
エチレン系不飽和カルボン酸成分が10重量%以上、3
0重量%未満、水酸基含有エチレン系不飽和化合物成分
が0.1重量%以上、5重量%未満、残部がその他のエ
チレン系不飽和化合物成分であることを特徴とする請求
項1記載の金属表面処理用組成物。 - 【請求項3】 有機重合体A及びBのガラス転移温度
が、−30℃以上+20℃以下であることを特徴とす
る、請求項1又は請求項2記載の金属表面処理用組成
物。 - 【請求項4】 請求項1〜3記載の金属表面処理用組成
物を塗布・乾燥したことを特徴とする表面処理金属板。 - 【請求項5】 皮膜中のクロム化合物量が、金属クロム
換算で5mg/m2以上300mg/m2 以下であるこ
とを特徴とする請求項4記載の表面処理金属板。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13935396A JPH09316659A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 金属表面処理用組成物及び表面処理金属板 |
PCT/JP1996/002270 WO1997007261A1 (fr) | 1995-08-11 | 1996-08-09 | Composition de resine-chromate et tole traitee en surface |
CN96191176A CN1239518A (zh) | 1995-08-11 | 1996-08-09 | 树脂铬酸盐组合物和表面处理金属板 |
EP96926621A EP0787831A4 (en) | 1995-08-11 | 1996-08-09 | RESIN CHROMATE COMPOSITION AND SURFACE TREATED SHEET |
KR1019970702359A KR970706421A (ko) | 1995-08-11 | 1997-04-11 | 수지 크로메이트 조성물 및 이것으로 표면처리된 금속판(resin-chromate composition and surface-treated metal sheet) |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13935396A JPH09316659A (ja) | 1996-06-03 | 1996-06-03 | 金属表面処理用組成物及び表面処理金属板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09316659A true JPH09316659A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15243358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13935396A Withdrawn JPH09316659A (ja) | 1995-08-11 | 1996-06-03 | 金属表面処理用組成物及び表面処理金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09316659A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4617575B2 (ja) * | 2001-01-22 | 2011-01-26 | Jfeスチール株式会社 | 防食被覆鋼材の製造方法 |
-
1996
- 1996-06-03 JP JP13935396A patent/JPH09316659A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4617575B2 (ja) * | 2001-01-22 | 2011-01-26 | Jfeスチール株式会社 | 防食被覆鋼材の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030805 |